故宮VR《紫禁城・天子の宮殿》のご紹介 トッパンと故宮博物院が共同で設立した「故宮文化資産デジタル化応用研究所」は、2003年 10月に開所式を迎えました。それまで準備室を拠点にVRコンテンツの制作が進められ、この 式典において故宮VR《紫禁城・天子の宮殿》が発表されました。 故宮VR《紫禁城・天子の宮殿》 故宮文化資産デジタル化応用研究所の活動テーマのひと つとしてVRコンテンツの制作があげられます。これは人 類の貴重な文化資産をデジタルデータ化し、その表現とし てのコンテンツであるとともにミュージアムにおける新た な展示手法の試みでもあります。壮大な古建築群をデジタ ルデータ化するとともに、映像展示として魅せるための重 要な活動テーマです。VRはそのインタラクティブ性を活 かすことにより、より幅のひろい表現が可能であり、故宮 に於いては新たな可能性を見出すものとなりました。 第一作目である故宮VR《紫禁城・天子の宮殿》は故宮の古 建築群、天安門から太和殿までの空間、そして太和殿に於 いては詳細にいたるまで細かい表現を可能にし、これまで にないスケールのVRコンテンツとなりました。そのため、各界 から大きな反響を呼び、中国政府機関や世界各国のミュー ジアム関係者などから高い評価を受けています。 太和殿 ストーリー要約 古代中国では真北に輝く不動の星(=北極星)を紫微星 と呼び、天帝の住むところとされていました。国を治める 皇帝は天帝の子つまり天子と名乗り、都の中心に居城を構 えます。ここは親類縁者でさえ簡単に入城を許されず禁区 とされており、紫の禁じられた城ということで「紫禁城」 と名前がつけられました。紫禁城は明の永楽帝が南京から 北京に都を移して、1420年に完成します。その後、約500 年に渡り、明王朝、清王朝の24人の皇帝がここを居城とし て中国を統治しました。中でも清王朝の康熙帝、雍正帝、 乾隆帝の時代はもっとも輝かしい時代を迎えました。 紫禁城の中心である太和殿は政務や儀式を行う場所とさ れ、重要な役割をもっています。ここにたどり着くまでに は、天安門、端門、午門、太和門を経て太和殿広場に出ま す。ここに三重の基台の上に聳え立っている建物が太和殿 です。 太和殿内観 C 故宮全景 2005 The Palace Museum Digital Institute 故宮VR制作範囲 紫禁城・天子の宮殿 第二部の制作範囲 保和殿 中和殿 三大殿 太和殿 故宮プロジェクト 故宮プロジェクトはトッパンと故宮博物院との共同によ り設立された「故宮文化資産デジタル化応用研究所」の活 動を推進し、デジタルアーカイブ構想の一環として、文化 資産のデジタル化、VRコンテンツの制作を行っています。 紫禁城・天子の宮殿 第一部の制作範囲 C TOPPAN 2007.8 K I
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