新聞記事に見る環境問題 出典:朝日、毎日、読売、日本経済(日経)、化学工業日報(化工日)、産業経済(産経) 新聞。夕刊は(夕)と記す。 [乗鞍に環境保全税] 岐阜県は、日本一の高所(標高 2,702m)を走る北アルプス・乗鞍岳の有料道 路「乗鞍スカイライン」が建設費償還を終えて来シーズンから無料化されるのに伴い、マイカーの乗 り入れを全面規制するとともに、「乗鞍環境保全税(仮称)」を導入して、乗り入れを認めるバスやタ クシーから徴収する方針を明らかにした。 [土地汚染 地下評価に反映] (読売 02.5.1、読売 02.7.8) 東京都内の不動産鑑定士事務所と土壌調査業界が共同出資の会社 を設立し、土壌汚染の可能性があるか否かを検索し、地価に反映させる新システムを立ち上げた。過 去の地図から土地の「履歴」を作り、メッキ工場などに利用されていた場合、浄化費用などを考慮し、 地価を最大で 50%ほど周辺地より安く見積もる。環境省の外郭団体によると、国内で土壌汚染の調査 が必要な場所は約 90 万カ所。国土審議会は、不動産鑑定基準に土壌汚染の可能性を加えることを検 討している。 [佐川急便 (日経 CO2 減へ外部監査制] 02.5.2) 運送業界大手の佐川急便は、集配トラックから出る CO2 を、 社外の"監査"を受けながら 6%削減する計画を発表した。環境への取り組みに関する報告書などの評 価を第 3 者に依頼する企業は増えているが、CO2 削減事業そのものを外からの目で検証してもらいな がら進めるのは、国内では例がない。同社が CO2 削減の対象にするのは、市街地で宅配便などを運送 するトラック 2 万台。12 年までに排出量を 6%減らすのが目標で、そのために、現在 700 台導入して いる天然ガス車を 6,000 台に増やす。 [海洋汚染減少 (朝日 02.5.2) 廃船放置は増加] 海上保安庁が 2 日発表した 2001 年の海洋汚染状況によると、 産業廃棄物などの不法投棄による汚染は前年より約 2 割減った。同庁が、昨年 1 年間に確認した海洋 汚染の発生件数は 486 件で、前年より 124 件減った。汚染原因は油汚染が 327 件と前年より増加、廃 棄物による汚染は 122 件で、前年の半分以下に減少した。廃船の投棄は昨年より 231 件少ない 1,462 隻。このうち 778 隻は発見後に処理されたが、残る 684 隻は「持ち主不明」などの理由で処理されず に放置された船で、前年より 179 隻増加。大半はプレジャーボートで、放置された廃船の数は増加し た。 [ダイキン (日経 02.5.3) フロン「ゼロ」前倒し] ダイキン工業はフロン削減計画を 7 年前倒しする。2000 年 度に CO2 換算で約 600 万 t あった化学工場での排出量を 2003 年度内にほぼゼロにする。国内化学工 場の淀川製作所で 2000 年度にフロンの破壊設備の研究を実施し、フロンの回収破壊技術を確立。2001 年度から同製作所で発生する HFC(ハイドロフルオロカーボン)排出量の削減を始めている。ダイキン は今後、生産活動での排出抑制だけでなく、生産する製品の消費電力を低減して温暖化対策への貢献 を目指す。 [廃棄物焼却灰加工した地盤改良材 (日経 02.5.4) 撤去問題] 茨城県神栖町第 2 学校給食センターの前にある 空地に、一般廃棄物焼却灰を加工した地盤改良材「ニューハード」の売れ残りの塊がうずたかく積ま れている。県は、廃棄物を排出した東京都三鷹市や埼玉県桶川市など 10 市に撤去を要請しており、 今月中旬に開く第 2 回対策会議で具体的対応策を示すよう、関係自治体に求めている。調査で、ニュ 1 ーハードから 1,500pg のダイオキシンが検出され、土壌からも微量が検出された。しかし、処理会社 は解散、ダイオキシン類対策特別措置法施行前で法も不備となっている。地域住民から安全性に不安 (毎日 の声が高まっている。 02.5.5、毎日 02.7.29) [シベリア森林火災で大量 CO2] ロシア政府の国際森林研究所によると、シベリアでは、たばこ の投げ捨てや雷が原因で、年間 2,000~27,000km2 の森林が焼失。シベリア・極東を中心にこれまで に東京都の約 3 倍の面積が焼失し、150 カ所が炎上中だ。炭素分の豊富な植物の遺骸などを含む土壌 や樹木の焼失で、最大 51.5kg/m2(炭素換算)の CO2 が大気中に放出される。ロシア・シベリアの 森林火災に伴い、多い年には日本の年間排出量 3 億 4,300 万 t(99 年度)の 4 倍に達する CO2 が大気中 に放出されている可能性のあることが、科学技術振輿事業団の研究グループの測定で分かった。一方、 クラスノヤルスクの北部やサハ共和国では、エニセイ川やレナ川などの洪水が深刻だ。ロシア科学ア カデミー森林研究所の調査では、シベリアでも 90 年代に 0.8℃の気温上昇が観測された。凍土の氷解 や下草の乾燥が進み、森林火災や春の洪水の始まる時期が年々早まっている。気温上昇が火災を誘発 し、火災が温暖化に拍車をかける悪循環が懸念されている。 (毎日 02.5.6,朝日 02.6.10、朝日(夕) 02.7.27) [不法投棄の産廃撤去へ] 青森、岩手県境の原野に、瀬戸内海の香川県豊島をしのぐ、国内最大 の産業廃棄物の不法投棄現場がある。敷地内の井戸水からは環境基準の最高 100 倍のダイオキシンも 検出された。青森県は緊急対策として、全長約 2km の遮断壁で産廃を囲い込み、有害物質を含んだ 汚泥やガソリン廃油などの除去を検討。ごみの量は推定 82 万 m3。業者は廃棄物処理法違反で逮捕さ れたり、倒産しており、行政が代わって撤去しなければならない状況だ。撤去費用は両県で少なく見 積もっても 100 億円以上にのぼる。 [化学物質審査規制法 (朝日 02.5.6、化工日 02.7.2) 生態系への影響も視野] 毎日便利に使っている洗剤、シャンプーなどに 含まれる化学物質が、自然界の生き物に悪影響を与えていないだろうか? そんな視点で、化学物質 の生態系への影響も考える法律改正が検討されている。人の健康だけでなく、ミジンコや魚にも安心 な環境を目指す取り組みだ。73 年に制定された環境、経済産業、厚生労働の 3 省が化学物質を審査す る化審法は、人に有害な物質を規制するのが目的だが、その後、欧米で作られた同様の法律では、人 と生態系の両方を視野に入れている。そこで環境省は生態系への影響も考慮する検討を始め、3 月に 報告書をまとめた。規制するかどうかの判定試験に、藻、ミジンコ、魚も加えることなどを提案して いる。 [欧州の環境ラベル (朝日 02.5.6) 特定物質限定に変更] 欧州のハロゲン系難燃剤規制が変わりつつある。環 境ラベルの EU エコフラワーやスウェーデンの TCO(スウェーデンの事務労働組合が母体)が、家電 製品で難燃目的に使われる臭素系化合物の排除規定を「特定物質の使用制限」に移行した。TCO では プリント基板の TBBPA(テトラブロモビスフェノール A)の使用を一部可能としているほか、EU エコ ラベルではパソコンでの TBBPA 使用を添加型・反応型ともに認めている。欧州では、廃家電のリサ イクルや家電製品に使われる有害物質規制の EU 指令案が最終段階を迎え、今夏にも閣僚理事会・本 会議での採択となりそうだ。この有害物質規制(RoHS 指令案)では、当初の臭素系難燃剤規制から PBB (ポリ臭化ビフェニル)、ペンタ BDE(ジフェニルエーテル)の 2 物質に限定される見込み。 (化工日 2 02.5.7) [化学物質管理の統合的製品政策を展開] 経済産業省は、化学物質管理における国際的な調和を 促進するため、統合的製品政策(IPP=インテグレーテッド・プロダクト・ポリシー)のあり方、方向性 を探る新企画「化学物質を含む製品管理政策の新たな展開」を立ち上げる。IPP は、OECD でも製品 の環境対応を推進する戦略的な政策とされており、最終的には化学物質の LCA(ライフサイクルアセ スメント)手法、化学物質 LCI(ライフサイクルインベントリ)情報など各種データから構成される「統 合的な化学物質 IPP(CIPP)製品情報の作成・伝達のシステム」を構築する。これに関連して新エネル ギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が今年 9 月 4-6 日に OECD と共催で第 1 回国際 CIPP ワークシ ョップを開催する。 (化工日 02.5.7) [PRTR データを市民に提供する環境 NGO 発足] 化学物質のリスク削減に向けて、PRTR デー タなどを分かりやすく市民に提供しようという新しい環境 NGO「有害化学物質削減ネットワーク (Toxic Watch Network)」が発足した。同ネットワークでは、エコケミストリー研究会など関係する 団体などと連携し横浜国大の浦野紘平教授らの構築している PRTR 報告データの解析情報などを国 内外に発信し、PRTR 制度やリスクコミュニケーションなどについての市民の理解や活動を促進する 学習会やシンポジウムなども企画していく。 [黄砂 航空機発着に影響] (化工日 02.5.8) 中国から飛来する「黄砂」が全国で猛威を振るっている。今年にな って黄砂を観測した延べ日数はすでに 1,100 日を超え、過去最多記録を更新。九州地方の空港などで は黄砂で視界がさえぎられ、欠航や到着地変更が相次ぐなど深刻な影響が出ている。また、黄砂被害 は東アジア全域に及んでいる。韓国でも欠航便が続出し、中国では航空関係だけでなく陝西省西安で 路線が埋没して列車が不通になるなど鉄道でも被害が出た。急増する黄砂の原因として指摘されるの が、中国内陸部の砂漠化だ。中国内陸部で森林伐採などの環境破壌が続き、黄砂発生量は前年より 2 割も増えている。さらに暖冬で雪解けが早まる傾同もあり、来年以降も被害が増加する可能性は高い という。中国政府が内陸部の大規模な緑化に乗り出しているが、砂漠化した広大な土地を再生するの は容易ではない。 (産経 02.5.8) [熱帯サンゴ北上] 温帯系種のサンゴ群落が広がる本州最南端の和歌山県串本町沖の太平洋で、こ れまで見られなかった熱帯性サンゴが群落を形成していることが、串本海中公園センターの調査でわ かった。高知県が北限とされていたサオトメシコロサンゴや、サザナミサンゴ、スギノキミドリイシ など 10 種類近くあり、これらが本州でまとまって生息しているのが確認されたのは初めて。近年、 黒潮の接岸が続くため、冬場の水温が約 2℃高くなっている。同センターの内田紘臣館長は「黒潮だ けの影響ではなく、地球温暖化にサンゴが敏感に反応しているのではないか」と話している。 (読売(夕) 02.5.8) [工場排水 電気分解で下水に処理] 水処理装置開発のイガデンは食品工場から出る排水や家畜 のふん尿などを安全に処理できる難分解物質除去装置を開発した。環境に負荷のかかる物質を分解、 下水に流せる状態まで浄化する。筑波大学や茨城県などと共同で 5 月から実証実験を始め、将来は霞 ヶ浦の浄化事業などにつなげる。汚水をタンクに入れ、2 種類の金属電極に電圧をかけて電気化学反 応を起こす。食品工場などで多く使われる中和剤やアミノ酸などの難分解物質を効率的に除去できる という。環境汚濁物質の含有量の基準となる COD(化学的酸素要求量)値は、4,100ppm から 10ppm(環 境基準は 600ppm)に減り、下水に流すことができるようになったという。 3 (日経 02.5.9) [飲料容器リサイクル ポイント制導入] 富士電機はオランダの機械メーカーと共同で、飲料容 器の新しいリサイクル事業を始める。利用者に磁気カードを無料で配り、回収機に容器を入れるとカ ードにポイントを付与。回収と割引サービスを一体化させる手法で利用を増やし、採算確保が難しか ったリサイクル事業を本格展開する。2002 年度内には千葉県と神奈川県の 5 つの自治体と契約する 予定。 (日経 [燃料電池の規制緩和・実用化へ] 02.5.9) 次世代エネルギーの主役と期待される燃料電池の実用化へ向 け、官民共同プロジェクトが始動する。経済産業省が 17 日発表した計画概要によると「燃料電池自 動車」「水素供給施設」「自家発電設備」の実証試験にトヨタ自動車、新日本石油など 26 社・団体が 参加・協力し、3 年かけ課題を探る。燃料電池車を平成 22 年までに 5 万台、32 年までに 500 万台の 普及をめざすため、17 年 3 月までに関連法の規制緩和などを図り、実用化を後押しする。自動車分野 以外では、自家発電に使う定置式燃料電池の実証試験をする。 02.5.10、02.7.18、産経 (日経 [米軍・座間 基準 4 倍のダイオキシン] 02.5.28、朝日 02.7.18) 在日米陸軍キャンプ座間のごみ焼却炉の排煙から、日 本の環境基準(80ng/m3)を最大約 4 倍上回るダイオキシンが検出されていたことが、読売新聞社が米 国の情報公開制度で入手した米軍の報告書から分かった。報告書によると 99 年 3 月から昨年 7 月ま で 4 回調査が行われ、ダイオキシン濃度が 95-330ng/m3 検出された。 [ノコギリカワゴケ (読売 02.5.10) 関東で初めて発見] 日立市水木町に、住民と行政が手を携えて完成した「イ トヨの里泉が森公園」がオープンし、子どもたちや住民らがイトヨ放流や植樹などで祝った。その公 園を流れる泉川で、関東地方では初めてのノコギリカワゴケが見つかった。全国では北海道阿寒町、 福島市、新潟県湯之谷村、滋賀県能登川町に少数が確認されており、環境省のレッドデータブックで は、絶滅危惧 1 類になっている。 (朝日 02.5.10) [防虫剤が室内の空気汚染] 衣類の防虫剤やトイレの消臭剤として広く使われている化学物質パ ラジクロロベンゼンが、室内空気を汚す主な原因になっている。動物実験の結果、肝機能障害などの 影響が指摘されているほか、微量の化学物質にも過敏に反応してのどや目の痛みなど様々な体の不調 を引き起こす「シックハウス症候群」の原因にもなるとされている。このため、厚生労働省は 2000 年 6 月、室内濃度指針値(240μg/m3)を定めている。東京都が延べ 64 戸の住宅の空気を採取して調 べた結果、シックハウス症候群の原因とされる化学物質のうち、指針値を超えていたのは、ホルムア ルデヒドが 2 戸、トルエンが 3 戸、パラジクロロベンゼンは 15 戸で、際だって多かった。 (読売 [チョウの北上 02.5.11) 温暖化の証し?] 戦前、ナガサキアゲハは九州のチョウだったが、80 年代に関 西に登場し、00 年には関東でも見られだした。チョウが北へ分布を広げる原因として、寒さへの抵抗 力をつけたとする内因説と、環境条件が変わって生息地が広がったとする外因説がある。山梨県環境 科学研究所の北原正彦・主任研究員らは、昨年、年代別にナガサキアゲハの北限となった地域の気温 を調べたが、年平均は、どこも 14.5-16.3℃におさまった。国内のほかの地域でも多くのチョウが北上 中だが、そのすべてについて温暖化との関連が話題にのぼる。欧州でも 20 世紀に多くのチョウが分 (朝日(夕) 02.5.11) 布を北に広げたという報告が出されている。 4 [生物多様性条約 森林保全作業計画採択] 途上国での違法伐採や地球温暖化に伴う森林火災な どが原因で世界の森林が減少を続けている。このため、4 月にオランダ・ハーグで開かれた生物多様 性条約第 6 回締約国会議では、森林保全の作業計画が初めて採択された。だが、一部の環境 NGO は 「木材輸出国の反対で計画は骨抜きになった」と批判、8 月に南アフリカ・ヨハネスブルクで開かれ る「環境・開発サミット」で強力な森林保護対策を打ち出すべきだと主張している。国連食糧農業機 関(FAO)の世界森林白書(01 年)によると、世界の森林は 00 年までの 10 年間で 9,400 万 ha 減少した。 これは日本の面積の 2.5 倍に相当する。 [米ニューハンプシャー州 (毎日 02.5.13) 火力発電所の CO2 排出削減を義務化] 米北東部、人口約 123 万人 のニューハンプシャー州で、米国内の州としては初めて、州内の火力発電所からの CO2 排出の削減が 義務付けられることになった。州政府当局者によると、州内にある 3 つの発電所から排出される CO2 の排出量を 2007 年までに 1990 年レベルに削減、水銀など他の 3 種類の大気汚染物質についても 07 年までの削減目標を設ける法案を、このほど州議会の上院が賛成多数で可決した。 (毎日 [環境省、黄砂の影響研究] 02.5.13) 環境省は近年の黄砂急増を受け、国内環境への影響調査を始める。 各地の酸性雨や大気中の粒子状物質の測定拠点で黄砂の飛来量や成分を分析、飛来経路や生態系への 影響を調べる。黄砂研究を進めている各地の大学や研究所などをネットワーク化して総合的な研究体 制を作り、被害の予防や予測に役立てる。 [廃棄物処分場 (日経 02.5.13) 無許可なら禁止] 環境省は、廃棄物最終処分場のうち、市町村が都道府県に届 け出ていないものや、民間事業者が都道府県の許可を得ていないものの使用を禁止する。廃棄物処理 法の政令を改め、廃棄物の埋め立て処分は許可などを受けた最終処分場でのみ行うことを明記する。 (日経 [家電 4 品リサイクル率 02.5.13) 法定基準を達成] 松下電器産業、日立製作所など家電メーカー各社が 公表した 2001 年度の製品リサイクル実績によるとエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の 4 品目はす べて法律が定める再商品化率に達した。再商品化率はエアコン 78%、テレビ 73%、冷蔵庫 59%、洗 濯機が 56%だった。 [ホッキョクグマ (日経 生存赤信号] 02.5.14) 地球温暖化に伴う活動域の減少と有害な化学物質の影響で、ホ ッキョクグマの生存が脅かされているとの報告書を世界自然保護基金(WWF)が 15 日、公表した。陸 上で最大の肉食動物であるホッキョクグマは、現在 2 万頭以上生息している。北極圏の「生態系ピラ ミッド」の頂点にあり、その生存が脅かされていることは地域の生態系全体の悪化を示している。北 極圏の平均気温は 100 年間で 5℃も上昇した。地球全体の気温上昇の約 10 倍に当たり、海域によっ ては海氷面積が 30%以上減った。ノルウェーには約 2,000 頭のホッキョクグマが生息するが、体内か ら高濃度の PCB が検出されたり、ペニスのある奇形のメスが 1.5%の割合で見つかり、環境ホルモン の影響が疑われている。 (毎日 02.5.16) [「100 年の森」で CO2 削減] 地球温暖化対策として林野庁が 03 年度から始める森林整備の 10 カ年計画の骨格が固まった。温暖化の原因とされる CO2 を吸収し続ける『百年の森』づくりが柱。ま た、多様な生物を確保するために針葉樹と広葉樹を交える針広混交林を育て、花粉症対策としてスギ を間引きすることも盛り込む。森林整備の重点を単なる「木材の生産」から、環境、生活、雇用を巻 5 き込んだ「多面的機能の発揮」へ抜本的に改める政策転換と位置付けている。 [自然再生推進法 (朝日 02.5.16) NPO が計画から参加] 開発で損なわれた河川や干潟などの自然を元に戻す公 共事業を促進する「自然再生推進法案」の与党案が明らかになった。国や都道府県が事業計画を決め るという従来の開発型公共事業のやり方ではなく、地域住民や非営利組織(NPO)が立案から参加す るよう定めている。国の進め方について基本方針を定め、5 年ごとに見直す。 (朝日 02.5.16) [光触媒で土壌など浄化] 光が当たると周囲の汚れを分解する「光触媒」を工場跡地の汚染土壌 の浄化など大規模な環境改善に役立てるため、産学の研究プロジェクトが動き出す。 「太陽光を利用す る環境改善プロジェクト」を始めるのは東京大学先端技術研究センターや TOTO、松下電工、クボタ など。プロジェクトリーダーの橋本和仁東大教授らは、半導体工場の洗浄工程で使われていた有害な 有機塩素を酸化チタン光触媒で完全に分解できることを実験で確認。プロジェクトでは光触媒による 建物の冷却システムの試験にも取り組む。2、3 年以内に実用化のメドをつけ、参加企業や大学がベン チヤー企業や非営利組織(NPO)を発足して事業化を進めるとしている。 (日経 02.5.17) CO2 吸収] 環境省と水産庁などのグループは、鉄を海に散布し植物プランクトン [海に鉄散布 を増やして空気中の CO2 を大量に吸収させる実験に成功した。試しにカムチャツカ半島(ロシア)東南 東の北太平洋で鉄溶液をまいた。散布範囲は 80km2 の海域で鉄の量は 350kg。これは 25m プールに 耳かき 1 杯程度の鉄をまくのに相当する。散布 2 日後には珪藻など植物プランクトンの数が約 20 倍 に急増した。珪藻は CO2 を吸収して光合成をするため、海水中の CO2 濃度は実験前の 380ppm から 最低 226ppm にまで低下した。海水中の CO2 が減った分は、空気中の CO2 が海に溶け込む。実験で は 1m2 当たり約 50g の CO2 が植物プランクトンに吸収された。鉄分の少ない海域の CO2 吸収量を高 められ、温暖化対策に役立つ可能性がある。 [経産省本庁舎 28%の省エネ可能] (日経 02.5.20、読売(夕) 02.7.29) 経済産業省はこのほど、グリーン購入法に基づき、本庁舎 全体の省エネ診断を実施した。同省本庁舎の 1 次エネルギー消費内訳は、電気 77%、蒸気 18%、ガ ス 5%だったが、用途別では、空調関係が約 60%、照明・コンセントが約 33%のシェアとなった。床 面積原単位は 1,761MJ/m2(一般的な事務所棟の平均値 1,620~2,041MJ/m2)で、比較的省エネ の進んだビルと判定された。省エネ可能性は、経済的な費用を考えなければ、技術的な可能なすべて の手法を動員すれば、約 28%の省エネ化が可能とした。 [PCB処理 ようやく軌道に] (化工日 02.5.21) PCBを化学的に分解する技術の実証が、東京電力の施設で進んで いる。今のところ国内唯一の本格的な実用化技術とあって、環境省や国の事業としてPCB処理を進め 「千 る環境事業団も注目している。千葉市中央区の東電千葉火力発電所の一角、約 8,500m2 の敷地に、 葉リサイクルセンター」がある。電気機器などからPCB入りの絶縁油を抜き取る「受入棟」や、触媒 やアルカリを加えてPCBを分解する「分解棟」、PCB分解後の絶縁油を再資源化する「回収棟」など の建物が並ぶ。分解棟には、560リッ トル の容量を持つ分解槽があり、PCBを含む絶縁油と水酸化ナトリウ ムなどのアルカリ、特殊な触媒を入れる。分解槽を 200℃に加熱すると、PCBが水酸化ナトリウムと 反応。塩素を分離して、害のないビフェニールに変わる。分離した塩素は塩化ナトリウム(食塩) になる。1 日に 1kl の絶縁油を処理でき、ビフェニールを含む油分は、発電用燃料として再使用する。 (読売(夕) 02.5.22) 6 [京都議定書 温暖化対策決め手乏しく日本批准へ] 衆院が 21 日に地球温暖化防止条約・京都 議定書の批准を承認、政府は 6 月上旬にも議定書を批准する見通しだ。議定書発効で日本は温暖化ガ スの排出削減義務を負うが、国内の CO2 の排出は伸び続けており目標達成は容易ではない。議定書は 日本に 2008-2012 年の温暖化ガスの排出量を 1990 年比で 6%削減するよう義務付けている。99 年の 排出量はすでに 90 年比で約 7%増加、このままでは実質 13%程度の削減が必要になる。目標を達成 できなかった場合、未達成分を次の削減期間に上乗せする罰則がある。達成には排出権取引制度や環 境税など経済的手法を活用した削減措置を導入できるかどうかがカギとなる。環境省は当初、産業界 の排出削減を促すため業種ごとに温暖化ガスの排出削減目標値を設定、政府などと協定を結ぶ制度の 導入を検討した。しかし産業界は協定制度に強く反発。日本企業は排出権取引に対しても規制的な措 置として否定的だ。このままでは、温暖化対策で生れる事業機会を失うおそれもある。 (日経 [川崎の公園施設付近 02.5.22) 高濃度ダイオキシン類検出] 川崎市は、同市麻生区王禅寺施設付近の大 気中から国の環境基準の 5 倍あたるダイオキシン類が検出されたと発表した。同広場は、今年 3 月の 水質検査で基準値の 200 倍にたるダイオキシン類が検出された廃棄物処理施設から 180m の場所にあ る。市によると、今年 4 月の調査で 2.9~3.0pg/m3 のダイオキシン類を検出した。施設の焼却灰の 保管方法などに問題があるとみている。 (毎日 02.5.23) [環境にやさしい新型電池導入へ] 取手市桑原のキリンビール取手工場は、電力の自由化に対応 するともに、環境対策の一環として、 「溶融炭酸塩型燃料電池」と呼ばれる新型の燃料電池を導入する ため、準備を進めている。新型電池は CO2 の排出量が少ないクリーンエネルギーで、大量に電力を使 う製造業界などが注目している。ビールを製造する過程で出た排水の処理時に発生するメタンガスか ら水素を取り出し、特殊な有機化合物を使って空気中の酸素と反応させて発電する仕組み。発電効率 は 47~65%で、従来のリン酸型燃料電池に比べて 20%前後も高効率で、熱回収率も高い。同工場は 年間の電力使用量の約 5%(年間約 2 億円分)を補う予定。 (毎日 02.5.23) [中国産冷凍ホウレンソウから基準超の農薬] 東京都は、ファミリーレストラン「ジョナサン」 で使っている中国産冷凍ホウレンソウから、食品衛生法が定める基準値を上回る農薬クロルピリホス が検出されたと発表した。中国産冷凍ホウレンソウは、商社「丸紅」や冷凍食品メーカー「加ト吉」、 食品販売会社「トキワ」などが輸入しているが、いずれも 3~14 倍のクロルピリホスが検出された。 特に「蝶理」が輸入したホウレンソウからは最高で基準値(0.01ppm)の 250 倍検出された。 (朝日 02.5.23、02.6.6、産経 02.6.13、02.6.25、毎日 02.6.6、読売 02.6.6、02.6.8、読売(夕)02.6.13、日経 02.6.6、 02.7.18、毎日(夕) 02.7.29) [都市ごみセメント原燃料化始動] 新潟県魚川市、能生町、青海町で構成される広域都市ごみ処 理施設を運営する糸魚川地域広域行政組合は、青海町にある同組合清掃センターで 4 月から都市ごみ 燃料化(炭化)設備が本格稼働を開始したと明らかにした。都市ごみの炭化物はセメント原燃料として 活用する国内初のシステム。炭化炉は日立製作所がフランスの THIDE エンバイロメント社技術を導 入した外熱式ロータリーキルン炉。処理能力は日量 70t(35t/24 時間を 2 基)。同技術は、事前にごみ 質の変動の影響を受けないよう乾燥炉で水分を除去、それを炭化炉に導き、廃棄物を無酸素状態下、 約 500℃で蒸し焼きにし、可燃性の熱分解ガスとチャー(炭素ミスト)に分離する。その炭化物は、セ メント原燃料として、地元の電気化学工業・青海工場および明星セメントの工場への供給を近く開始 7 する予定。処理時の余熱は、隣接する総合福祉センターへ温水として供給される。ダイオキシン類は、 排出抑制対策がとられ、排ガス中のダイオキシン類濃度は、0.01ng-TEQ/m3 以下。また炭化炉から 金属など不燃物として排除された鉄、アルミなど有価金属も回収する。 [重金属汚染土壌に浄化新技術] (化工日 02.5.23) 神戸製鋼所は、水熱反応により重金属汚染土壌を浄化する新技 術を開発したと発表した。新技術は汚染土壌と添加剤(セメント)をオートクレーブ中、120~250℃で 5 時間程度蒸気養生する。これにより土壌中のシリカと添加剤(セメント)中の石灰分が反応して珪酸カ ルシウム(トバモライト)結晶を生成、このときに溶解した重金属イオンもとらえ、結晶中に封じ込め る仕組み。新技術は、比較的低温で処理し、添加剤も低価格のセメントや生石灰を使用するため、従 来技術より 2 分の 1 から 5 分の 1 の低コストで処理できる。これまでに鉛、六価クロム、カドミウム、 ヒ素、水銀に有効なことが確認されており、適用範囲も広い。トバモライトは化学的に安定なため、 処理後の土壌は埋め戻しが可能、水熱処理の前段階で造粒しブロックやレンガの形状に成形すればそ れぞれの高強度製品が得られる。汚染土壌のほか焼却灰やフライアッシュ、浚渫汚泥の浄化処理にも 利用できるとしている。 (化工日 [地下水の直接浄化法確立] 02.5.23) 環境テクノは、地下水を汲み上げず無機系薬剤を注入して直接浄化 する手法を確立、土壌内有機物や重金属の除去と合わせ、各種生産工場の地下水浄化・土壌修復事業 として拡大させる。薬剤注入法は、地下水の原位置酸化法と呼ばれ、ボーリング調査により水脈を把 握し直接浄化するもので、半年から 1 年で地下水質を復元する。汚染土壌では触媒酸化法によりかく 拌・分解させ埋め戻し、3-4 ヶ月で完了する。すでに関東地域の生産工場敷地で実績を積み、評価も 高いことから、原位置酸化法を中心に全国展開を強化していく。 (化工日 02.5.24、読売(夕) 02.6.26) [太平洋側、大雨増える] 1961 年から 2000 年までの 40 年間で、東北や関東、九州の太平洋側で 大雨の日数が増えたのに対し、近畿や北陸を中心とした日本海側では減っていることが 23 日、気象 庁のまとめで分かった。吉野正敏筑波大名誉教授(気候学)は「温暖化とともに梅雨前線や秋雨前線が 活発になりやすい傾向があり、太平洋側に大雨を降らせているのではないか」と分析。梅雨前線など の影響が比較的弱い日本海側は大雨の日数が減少傾向にあるとみている。 [02 年度版 環境白書・循環型社会白書] (日経 02.5.24) 環境省は、2002 年度版環境白書と循環型社会白書を 24 日の閣議に提出した。環境白書は総説(1 部)で経済と環境の問題を取り上げた。 「持続可能性」の考 え方を解説、さらに持続可能性という目標を達成するためのカギとなる「環境効率性」について詳し く考察している。2 部では、大気、水、土壌・地盤、廃棄物・リサイクル、化学物質環境リスク、自 然環境、生物多様性などの項目に分け、環境保全に関して施策をまとめている。また、循環型白書は 循環型社会として、シナリオ A「技術開発推進型」、B「ライフスタイル変革型」、C「環境産業発展型」 の 3 シナリオを提示している。それについて国民の意見を求める「双方向性」を打ち出した。 (朝日 [環境コミュニケーション 02.5.24、化工日 02.5.27) 独では経営戦略の柱] 国立環境研究所は、昨年度に住友生命総合研 究所と共同で実施した企業の環境コミュニケーションの日独比較調査結果をまとめた。調査の結果、 ドイツ企業では環境コミュニケーションを経営戦略の一つの柱としているのに対し、日本企業では利 害関係者とのコミュニケーションの手段にとどまり、経営戦略への活用にまでいたっていないことが 分かった。企業経営における環境対策の位置付けでは、環境経営を「競争の手段」として位置付ける 8 割合がドイツでは 20.7%なのに対して、日本は 4.6%にとどまった。企業がコミュニケーションに期 待することでは、日本企業は「ステイクホルダー(利害関係者)との相互理解促進」 (46.1%)がもっ とも多かったが、独企業の上位回答は「経営戦略への活用」(27.3%)、 「製品・サービスの開発・改良 に生かすこと」(25.0%)などだった。 (化工日 02.5.24) [車部品リサイクルに指針] 国土交通省は、使用済み自動車から取り出したエンジンやマフラー などの部品のリサイクルを促すためのガイドラインをまとめた。ガイドラインは部品について、①修 理し新品同様の機能を持つ「リビル卜部品」 (リサイクルに利用するには部品の分解・清掃状況や再組 み立て作業の内容などを確認する)②点検だけをして機能を確認した「リユース部品」(各部品別に整 備業者が行うべき点検項目を例示) - の 2 種類があるとし、それぞれの対応をまとめた。今後、中古 部品の品質を表示した検査証や保証期間などを定めた保証書を付けることが必要だとしている。 (日経(夕) 02.5.25、読売 [建設廃棄物 02.7.22、朝日 02.7.23) 18 年後に 1 億 t] ビルやマンションなどの解体や土木工事から出る建設廃棄物は、 2010 年度には東京ドームの 60 杯分に上る約 1 億 300 万 t にもなることが、国土交通省の予測で分か った。コンクリートや木材など建設廃材の分別解体と再資源化が義務付けられる建設リサイクル法が 30 日に施行されるが、解体工事に伴う排出が大きく増えることから、建設業界でどれだけ再資源化が 徹底されるかが、ごみ減量に向けた課題となる。国交省は現在、コンクリート塊や木材のリサイクル 率を 2010 年度に 95%とする目標を掲げている。 (日経 02.5.26) [ダイオキシン新規制、適合は半分程度] 産業廃棄物の焼却施設で、12 月から実施されるダイオ キシンの排出規制強化をクリアできるのは、現行の焼却許可量の半分程度しかないことが朝日新聞社 の都道府県アンケートでわかった。97 年に改正された廃棄物処理法では、今年 12 月に焼却炉から出 るダイオキシンの濃度基準は 80ng/m3 から、炉の大きさによって既設炉が 1~10ng、新設炉が 0.1 ~5ng になる。回答時点で、産廃の焼却炉を運営している事業者の状況を把握していたのは 31 都道 府県。1 日当たりの焼却許可量合計は約 3 万 600t で、うち新規制に適合しているのは約半分の約 1 万 4,300t 分。焼却炉の新設・改造中を加えても 52%の計約 1 万 5,800t 分だった。一方、廃止が決ま った一般廃棄物焼却施設は、4 年間で 509 施設。このうち「解体ずみ、解体中」の施設は 47 で、廃 止施設の 75%は解体計画がたってない。42 都道府県によると解体費用が高額で、自治体の厳しい財 政事情の中で予算化することが難しい状況という。 [飛灰中のダイオキシン (朝日 02.5.26・02.5.28) 低温で高効率分解] 戸田工業は、小型で高性能な飛灰中ダイオキシン 処理システムを開発した。酸化鉄系燃焼触媒の活性フェロキサイドを用いることで、従来の加熱脱塩 素装置と比べ、低温で効率よく飛灰中のダイオキシンを分解できる。新開発のシステムは縦型多段炉 方式。処理温度が 350℃の低温でダイオキシン分解を可能にした。日量 1.2-1.4%t の処理能力を持ち、 ダイオキシン分解率 99%以上を実現している。 [ダイオキシン類 (化工日 02.5.28) 分析時間半分に] 川崎製鉄は、ダイオキシン類の分析時間を従来の半分(4-5 日)に短縮する分析方法を開発した。新技術は、サンプルから毒性のある物質を取り出す工程で使う。 複数の薬剤を入れた 1 本のガラス管にサンプルを流し込み、管内にダイオキシン以外の物質を固定。 毒性のあるダイオキシン類だけを連続的に分離することができる。 9 (化工日・日経 02.5.28) [土壌汚染対策法が成立] 工場跡地の鉛などの有害物質による土壌汚染の健康被害を防ぐため、 土地所有者らに汚染調査や除去を義務付ける土壌汚染対策法が 22 日、参院本会議で可決、成立した。 同法は、①有害物質を扱う工場が廃業したり、用途変更する際、汚染調査を義務付け、知事が汚染が あると認めた場合、土地所有者に調査を命じる②健康被害が生じる恐れがある場合、知事は土地所有 者らに汚染の除去を命じることができる - などが柱。 (産経 02.5.28) [オゾン層が 40 年後回復] フロンガスの普及につれオゾン層破壊が深刻化しているが、南極上空 で紫外線から生物を守るオゾン層に穴が開く「オゾンホール」は、フロンガス規制の効果で 2040 年 ごろには発生しなくなる - 。こんな予測を国立環境研究所の永島達也研究員、東大気候システム研 究センターの高橋正明教授らがまとめ、近く論文を米地球物理学連合の学会誌に発表する。今回の結 果は、温暖化による大きな影響は否定する内容。永島研究員は「オゾン層を左右するのはフロンガス」 (日経(夕) 02.5.28) としている。 [環境対策 アジアで強化] 電機・情報機器大手がアジアを中心に海外工場の環境対策を強化す る。リコーは 6 月にも 26 の主要拠点で廃棄物を全量リサイクルする「ごみゼロ工場」を達成。ソニ ーは中国で国内と同じ化学物質の管理基準を導入する。キャノンは、主要調達先約 200 社に資材に含 まれる化学物質の調査を要請。鉛、水銀、カドミウム、六価クロムの 4 品目は 2004 年末までに全廃 を求める。電気製品を対象とする欧州の規制強化に備え、世界への供給基地と位置付けるアジア工場 の競争力を高める。 (日経 02.5.29) [NKK、高炉原料化にめど] NKK は、製鉄所から副生するコールタールを活用し、使用ずみ家 電のシュレッダーダストから臭素系難燃剤を効率よく分離するシステムにめどを得た。使用ずみ家電 ダストの場合、プラスチックが 9 割、その他が 1 割を占める。今回開発した熱媒浴技術では 300℃以 下の低温で臭素の分離が可能となった。実証試験では 2%臭素を含有(重量比)するテレビ筐体試験片の 臭素濃度が 0.1%以下となった。同社はすでに高炉原料として使用ずみプラスチック利用を展開して いるが、使用ずみ家電のシュレッダーダストを利用するためにはハロゲン元素の除去が前提になって おり、難燃化樹脂の有効利用にはこの課題解決が必須条件だった。同研究は NEDO が行った 2000 年 度開発助成(循環型社会構築促進技術実用化開発助成事業)の成果で、シュレッダーダストの有効利用 に弾みがつきそうだ。 [医療廃棄物 (化工日 02.5.30) 無害化システム開発] 小池酸素工業は、独自に開発した V 字状アークプラズマを 使って、医療廃棄物の無害化処理システムを開発した。同社の V 字状アークプラズマは、従来の移行 式プラズマや非移行式プラズマの概念を超えた加熱・溶融専用の新世代プラズマ発生方式。システム フローは、医療廃棄物を容器ごと投入し、一次、二次、三次の燻蒸室で殺菌を行い、一次燻蒸室以後 は炭酸ガスでシールドし、200-500℃程度まで昇温、殺菌する。無酸素状態を保ち燻蒸され、その後 廃棄物溶融炉内に V 字状アークプラズマを発射する。V 字の最下部で 2 本のアークプラズマが結ぶ周 辺では 1 万~2 万℃となり注射針、缶など金属類、樹脂類、ゴム類、ガラス類、紙・布類などあらゆ る感染性廃棄物が溶融され、スラグ排出とともに固化される。 [事業系生ごみ 飼料化軌道に] (化工日 02.5.31) 都市の事業系一般ごみを飼料化する事業が、横浜市で軌道に乗 った。運営主体の横浜市有機リサイクル協同組合がスーパーやレストランからの生ごみ原料を特殊回 収車により収集し、飼料化プラントで乾燥、脱脂・滅菌処理などを施し飼料化する。今年 1 月からは 10 学校給食の食品残さを飼料化し、市内養豚業者の協力を得て、通常飼料に 3 割混ぜ肥育を確認、この ほど開かれた試食会でも好評を得たという。 [アイドリング・ストップ (化工日 02.5.31、読売 02.6.26) CO2 削減] 政策科学研究所は、自動車が走行中での信号待ちや渋滞 などで一時的にエンジンを停止させるアイドリング・ストップで「日本政府が目標とする CO2 削減の ために必要な省エネルギー量の 8%が削減可能である」とする報告書をまとめた。報告書は、自動車 メーカーによる全自動型アイドリング・ストップシステム開発が急務とし、政府が同システム搭載車 への補助金対策などを進めることを提言している。 [軽油低硫黄化へ (産経 02.5.31) 設備改良を加速] 東京都は条例でディーゼル車の排ガス規制を来年 10 月から 強化する。日石・三菱など石油各社は来春までに軽油の硫黄分をこれまでの 500ppm 以下から 50ppm 以下に減らすための設備改良を実施。各社は脱硫装置の触媒の性能向上や、リアクターと呼ぶ触媒反 応塔の増設を前倒しする。2005 年には現行より PM を 9 割、窒素酸化物(NOX)は 6 割削減を義務づけ た規制が始まる予定。トラック各社は来年中にも同規制を先取りした低公害型のトラックやバスを実 用化する方針だ。 (日経 02.5.31) [ディーゼル車市場縮小] 自動車各社が国内向けのディーゼル乗用車事業を縮小している。割安 な軽油を燃料とする経済性の強みがガソリン車の燃費性能向上で薄れたうえ、排ガスに粒子状物質が 多いことから人気が落ちている。国内市揚は 5 年前の約 1 割に縮小し、今年は 1 万台を割る見通しだ。 (日経 [カドミウム米 02.6.1) 新基準 0.4ppm 軸に] カドミウム米の健康への影響を調査していた厚生労働省 の研究班は、低濃度(0.4ppm 以下)のカドミウム汚染米を日常的に食べても腎機能障害が増える証拠は ないとする結論をまとめた。同省は米のカドミウムの安全基準(1ppm 未満)の見直しを進めており、 今回のデータをもとに新基準を 0.4ppm を軸に検討すると見られる。研究班は米のカドミウムの安全 基準見直しへの基礎資料を集めるため、昨年 10 月~今年 3 月、全国 10 カ所で 35~60 歳の女性計 1 万人の尿に含まれるカドミウム濃度と腎機能の関係などを調べた。その結果、尿に含まれるカドミウ ム濃度と腎臓の機能を示す特殊なたんぱく質の量に関連はなかったという。 一方で、食糧庁が実施し ているカドミウム米の検査法について、 「汚染された米が見過ごされてしまう可能性がある」と専門家 の間から批判が出ている。複数の水田で作った米を混ぜて調べるため、高濃度の汚染米があっても薄 められ、発見できないことがあるという。 [「産廃税」 (毎日 02.6.3、02.6.27、02.7.9) 産廃減量に効果] 企業が排出する産業廃棄物に課税する三重県の「産業廃棄物税」 が今年 4 月に施行された。都道府県で初めて導入された法定外目的税で、税収を環境保全のために使 用する。三重県の産廃税の対象は年間 1,000t 以上の産廃を排出する企業で、1t 当たり 1,000 円を徴 収する。税収は、▽産廃減量化やリサイクル技術開発に取り組む企業への補助金▽企業名と産廃内容 をデータベース化し、企業間の産廃利用を促す事業▽産廃不法投棄の監視▽産廃処理施設の周辺整備 費 - などに充てる。これに触発されたのか、他の都道府県でも産廃税を検討する動きが相次いでい る。導入から 2 ヵ月、三重県内では企業のリサイクル熱が高まる効果が出ているが、一方で産廃減量 やリサイクルが進展するほど税収が減るというジレンマものぞいている。 [生態変化 (毎日 02.6.3) 温暖化で促進] 地球温暖化によって動植物の生態に大きな変化が起きていることが、 欧米の研究で明らかになった。英ヨーク大の研究者らが、英国内で自生する植物 385 種の開花時期を 11 1954 年から 2000 年まで調べた結栗、90 年代の開花時期は、以前に比べ、平均して 4、5 日早くなっ ていた。傾向が顕薯だった 60 種は、平均 15 日も早まっていた。また、英仏の海洋研究機関が、動物 プランクトンで最も数と種類の多いカイアシ類の北大西洋における生息域の移り変わりを調べたとこ ろ、暖水性の種が緯度で 10 度以上も北に分布を広げる一方、冷たい水を好む種は減っていた。米科 学誌「サイエンス」最新号は、温暖化の影響が予想より速く世界規模で広がりつつあると警鐘を鳴ら している。 (読売 02.6.3) [南極“巨大”レーダーでオゾンホール予測] 南極の上空にできるオゾンホールなどの大気現象 を立体的に高精度観測するため、世界最大規模の大気レーダーを南極大陸に設置する計画を、文部科 学省国立極地研究所などの研究グループがまとめた。計画では、直径 100m の円形の敷地内に計 500 本の送受信用アンテナを設置。上空に電波を発射し、大気から戻る反射の強さが時間とともにどう変 化するかを分析し、地上 1km から約 500km までの大気の動きを詳細に割り出す。風速が毎秒 10-50cm の微風まで観測できるという。実現すれば、オゾン破壊がフロンガス規制の効果でいつごろ、どれだ (読売(夕)02.6.3) け防げるかなどが、より正確に予測できるようになる。 [食品の香料に違法物質] 協和香料化学の茨城工場で生産した食品向け香料に食品衛生法で認め られていない物質(アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ヒマシ油)が含まれており、大手食品 メーカーを含む 45 都道府県の約 600 社に出荷されていた。茨城県の調べでさらに 2 種類の違反添加 物も分かった。添加物は、2-メチルブチルアルデヒドとイソプロパノール。厚生労働省は安全性に問 題がないとしているが、菓子類などに幅広く使用されていると見られ、同社に自主回収を指示する。 (毎日・日経 [京都議定書 02.6.4、朝日・読売 02.6.7) 批准を閣僚決定] 政府は 4 日の閣議で、地球温暖化対策のための京都議定書の批 准を決定した。温室効果ガスの削減義務を達成するための森林整備にかかる追加的費用として、今後 10 年間で 1 兆 1,740 億円が必要となるなど、地球温暖化防止のための京都議定書を議長国としてまと めた日本は、重い約束を背負った。 [農薬生態影響評価 対象生物種拡大を] (毎日 02.6.4、朝日 02.6.5、読売 02.6.6) 環境省の農薬生態影響評価検討会は、わが国における 農薬生態影響評価の当面のあり方について第二次中間報告をとりまとめた。今後の評価の基本認識と して①評価対象生物種を増やすこと②毒性値と暴露量を比較する評価方法に改めること③水田使用農 薬のほか、畑や果樹で使用される農薬についても評価対象とすること - などの対応が必要とした。 (化工日 02.6.4) [“黒本”の調査法変更へ] 環境省は、化学物質環境汚染実態調査(通称・黒本調査)の調査方法 見直し案をとりまとめた。調査結果を化学物質対策に有効に活用するため、調査対象物質を省内の各 担当部署から要望があった物質のなかから選定する方式に変更する。見直し案では ①初期環境調査 (化審法の指定化学物質や PRTR 制度の候補物質、非意図的生成物、社会的要因から必要とされる物 質などを対象として環境残量状況を把握するための調査)。②暴露量調査(環境リスク評価に必要なヒ トおよび水生生物の化学物質の暴露量の調査)③モニタリング調査(POPs 条約及び化審法の第一種・第 二種特定化学物質に指定されている物質を対象として水・底質・生物・大気を媒体として実施。) - の 3 項目で実施する。 (化工日 12 02.6.4、02.6.20) [米 温暖化の人為的原因認める] 米政府は、地球温暖化問題の取り組み状況をまとめた「第 3 回国別報告書」を国連に提出した。報告書は、石油や石炭を燃やして出る CO2 やフロンなど人間の生 活・経済活動で発生した温暖化ガスが温暖化の主因だと認め、今世紀中に米国の平均気温が 3-5℃上 昇する可能性があると指摘した。CO2 に換算した 2000 年の米国の温室効果ガス排出量は 57 億 7,300 万 t で、2020 年には 82 億 3,700 万 t に達し、20 年間で 42.7%も増加すると予測している。 (日経(夕) 02.6.4、毎日 [食品・廃木材リサイクル 総合対策へ] 02.6.5、化工日 02.6.6) 農水省は食品廃棄物や廃木材を肥料や燃料としてリサ イクルするための総合対策を今年夏までにまとめる。農林水産業が排出する食品廃棄物や廃材、家畜 排せつ物はバイオマス資源と呼ばれ、肥料、燃料のほかにプラスチックや繊維の代替素材として再利 用できる。農水省は補助金などで「出し手」となる食品工場などに再資源化を促し、品質基準や規格 を設けて「受け手」の農家やメーカー、一般家庭が利用しやすくする。 [廃繊維リサイクル (日経 02.6.5) エネ消費量を半減] 帝人は 4 月から使用ずみ PET ボトルを化学分解してジ メチルテレフタレート(DMT)を得るモノマー還元設備(ケミカルリサイクル)を帝人ファイバー・徳山 事業所内に稼働させた。処理能力は 1 万 t/年規模で、解重合段階では、従来法の半分以下となる省 エネ効果があると推定している。エチレングリコールを使って脱色する技術を付加したため、これま で難しかった色物の一括処理が可能になり、リサイクル対象の拡大につながる。同社では今後、破砕・ 造粒設備の高率操業に向け、糸くずやポリマーくずのほか、北陸産地のミニ糸くずなども対象に原料 確保を進める。 (化工日 02.6.6) [粒子状物質排出抑制車に認定制] 国土交通省は、大気汚染の原因となる粒子状物質(PM)の排出 量を一定の水準以下に抑えたディーゼル車を「超低 PM 排出車」として認定する制度を 7 月に創設す ると発表した。 (日経 02.6.6) [熱に強い生分解性プラスチック開発] 富士通は、生分解性プラスチックをノートパソコン量産 機種の筐体部品(赤外線通信窓部のマスク用樹脂=IR マスク)に使用し、熱収縮性や強度など実用性に めどを得たと発表した。実用化した生分解性樹脂はポリ乳酸系で、リサイクル性に優れるため、廃棄 時には同社グループが展開するリサイクルルートに乗せ、樹脂筐体を解体・分別し、樹脂そのものの 再利用を行う。今回採用の生分解性樹脂は、植物由来のポリ乳酸(カーギル社製)を基材に石油由来の 生分解性樹脂を使い成分調整した。三菱樹脂とソニーも熱や衝撃に強い生分解性プラスチックを共同 開発した。両社は、無機充填剤などを混ぜて強度を高め、従来の石油化学系プラスチックと比べて耐 熱性で同等レベル、耐衝撃性で 1.5 倍に改良した。 (化工日 02.6.6、産経 02.6.13) [化学物質リスク削減技術] 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は 25 日、東京都千代 田区の JA ホールで、経済産業省と共催で「化学物質リスク削減技術ワークショップ」を開催する。 化学物質リスク削減技術がビジネスとして成り立つという側面を重視し、副題を「化学物質リスク削 減技術によるわが国経済社会の再生に向けて」とした。とくに最近では環境ナノテク、超臨界、光触 媒などの新技術が新たなビジネス機会を提供する面も出ており、リスク削減技術も市場化されていく 可能性がある。 [グリーン購入 (化工日 02.6.6) 環境コストの割高は容認] 環境省は、1月から 2 月にかけて実施した地方公共 13 団体のグリーン購入に関するアンケート調査結果をとりまとめた。グリーン購入の取り組みは全国的 に進んでおり、取り組みの阻害要因となっているコスト高についても、環境物品であれば多少割高で も購入するというように意識が変化してきている。グリーン購入進展のための必要な仕組みでは、 「環 境物品を認定し、一目で分かるマークを表示する制度」、「環境負荷に関するさまざまな項目について の総合情報提供」、「製品情報の比較方法や表現方法の標準化・共通化」が上位を占めている。 (化工日 [ダイオキシン類に常時監視装置] 02.6.6、読売 02.6.27) グリーンブルーは清掃工場などの排ガスを自動採取し、ダイ オキシン類を常時監視できるドイツ社製装置「AMESA」の販売と保守サービスをはじめた。AMESA は等速吸引条件下で連続的に排ガスを採取した試料を分析することにより、公定法と同一の測定原理 で排ガス中のダイオキシン類の TEQ(毒性当量)を長期間(6 時間-4 週間)にわたって測定する装置。 排ガスの自動等速吸引装置、ダイオキシン類吸着装置、制御装置、排ガス属性表示システムなどから 構成され、排ガス属性は最大 16 の測定項目を 30 分ごとにデータローガに取り込み、排ガスが採取さ れた期間中のダイオキシン類濃度を正確に算出したり、測定されたダイオキシ類濃度と採取期間中の 運転管理条件との因果関係を調べる調査解析などに用いられる。AMESA を用いることで年間 12-13 回の分析で常時監視が可能になるという。 [カネミ油症患者 (化工日 02.6.6) 残留毒物なお高濃度] 昨年 9、10 月に福岡県で実施されたカネミ油症患者の 「定期検診」の結果、油症の主因とされるダイオキシン類の一種「ポリ塩化ジベンゾフラン」(PCDF) の血中濃度が一般に比べ約 15 倍と高く、事件から 34 年たった現在でも高濃度の毒性物質が患者に残 留していることが分かった。希望患者 81 人の平均は血液中の脂肪 1g 当たり 235pg で、最も高い人で 1,771pg もあった。また、1968 年に西日本一帯で広がったカネミ油症事件を、ダイオキシン被害とい う点から見直そうと「カネミ油症被害者支援センター」の設立集会が 29 日、東京都内で開かれた。 診断基準の見直しや未認定患者の掘り起こしに取り組むことを決めた。 [ガソリン暫定税率やめると CO2 (日経 02.6.6、02.6.30) 2.2%増] ガソリンや軽油に対し、1970 年代の石油危機以来 割高に設定されてきた暫定税率を本則税率に戻した場合、2010 年時点で、日本の温室効果ガス排出量 が炭素換算 700 万 t、90 年比で 2.2%も増え、京都議定書の削減義務達成を困難にすることが、国立 環境研究所の増井利彦・主任研究員らの計算で明らかになった。 (読売(夕) 02.6.6) [鯨肉に高濃度の水銀] 鯨肉は高濃度の水銀に汚染されており、わずか一口の摂取でも脳に障害 をもたらし、胎児には有害となるリスクがあることが北海道大学の研究チームの調査で明らかになっ た。北大の 3 人の研究者は、鯨やイルカから採取した 26 個の肝臓を分析した。その結果、肝臓の水 銀濃度は平均 370μg/g で、政府が決めている許容限度の 0.4μg/g の 900 倍強だった。 (化工日 02.6.7) [化学物質の健康影響調査] 東京都は、環境保健対策専門委員会の化学物質保健対策分科会の審 議結果を公表した。調査内容は、母乳中ダイオキシン類濃度調査に係る総合解析報告、(2001 年度)食 品からのダイオキシン類摂取状況調査結果、(2000 年度)内分泌かく乱化学物質の視点から見た流通魚 介類の実態調査結果、合成樹脂製器具・容器等に含まれる内分泌かく乱化学物質に関する実態調査結 果、(2001 年)農畜産物中の残留農薬の実態調査結果 - の 5 つ。 「母乳中 -」は 3 年間で 360 人を調 査した結果を総合解析。脂肪 1g 当たりの平均濃度は類の合計で 25.6pgTEQ/g 脂肪。母乳が母体内 14 のダイオキシン類の排泄経路の主要部分を占めるという説を裏付けているとした。「合成樹脂製器具 -」では、277 検体中 29 検体からノニルフェノールを 2-750ppm の範囲で検出、溶出試険では n-ヘ プタンを用いた試験で 28 検体中 6 検体からノニルフェノールを 5-650ng/cm2 溶出した。 (化工日 02.6.7) [CO2 再利用] 三菱重工業は関西電力と共同で排ガスから CO2 を効率よく化学的に回収する新し い吸収液を開発。従来方法より回収エネルギーを約 20%削減できる。回収した CO2 は尿素やメタノ ールの製造に使うなど様々な用途がある。三菱重工は大型プラントを生産実用化し、事業化のメドと なる日量 2,000tまで回収能力を高め、今年度中にも中東で 2 基を販売する。また、日商岩井と三菱 重工業はインドネシアで、液化天然ガス(LNG)の生産設備や発電所などから発生する CO2 を回収し再 利用するプロジェクトに参加する。2004 年をメドにプラントの建設を始め、2006 年にも稼働させる。 (日経 1 日あたり 3 万 t の CO2 を回収して周辺の油田に注入、原油の増産に利用する。 [環境税 02.6.7、02.6.28) 2005 年以降早期に] 中央環境審議会の地球温暖化対策税制専門委員会は、2005 年以 降の早い時期に環境税を導入すべきだとする中間報告をまとめた。石油や石炭などの化石燃料、もし くは CO2 の排出量に課税し、温暖化ガスの排出を減らすのが狙い。政府の諮問機関が時期を示して環 境税導入を提言したのは初めて。報告は環境税として①石炭や石油、天然ガスなど化学燃料を精製・ 加工する前の段階で輸入業者などに課税②ガソリンや軽油、灯油など消費者に販売する前の段階で販 売者などに課税③工場などからの CO2 の排出量に応じて事業者に課税 - の選択肢を示した。 (朝日 [シックハウス症 02.6.7、毎日・日経・産経 02.6.14) 原因物質を分解] ダイキン工業は、新築家屋の建材などから発生する有害物 質ホルムアルデヒドの分解酵素を大腸菌を使って効率良く生産する技術を開発した。富山大学の山口 昌樹助教授との成果。細菌や人間の腎臓などにもわずかに存在しているホルムアルデヒド分解酵素の DNA(デオキシリボ核酸)を、遺伝子操作で大腸菌に組み込んだ。酵素の生産量は 10 倍以上に増えた という。ホルムアルデヒド濃度が高い環境でも働き、分解能力も向上し、シックハウス症候群の予防 につなげる。また、環境技術開発会社「アイン・エンジニアリング」と企画会社「オー・ティー・エ ー」が光触媒の技術を使って、新聞古紙や牛乳パックなどから有害物質を分解するロールスクリーン とカーテンを開発した。室内の汚染対策と古紙利用に役立ちそうだ。 (日経 02.6.7、読売 02.6.18) [全原発廃炉に 3 兆円] 標準的な原子炉 1 基の解体から放射性廃棄物処分までに必要な廃炉費用 は約 550 億円になることが、電力 9 社が出資する日本原子力発電の調べでわかった。同社の東海第 2 原発と敦賀原発 2 号機をモデルにして試算した。現在 52 基ある商業用原発をすべて廃炉にするには 約 3 兆円かかる計算になる。同社はコスト削減に向け、廃炉技術の開発を進めている。また、国の試 算では、主力の 110 万 kw 級原発の場合、1 基で 50 万-55 万 t の廃棄物が出る。行き場のない廃棄物 はこれまで原発の敷地内で処分されてきた。しかし、今後の大量の廃棄物の処分方法も場所もまだ決 まっていない。 (朝日 02.6.9、02.7.4、読売 02.7.5) [POPS 農薬無害化処理] 環境省が社団法人・土壊環境センターに委託して実施した POPs 農薬無 害化処理実証試験の結果がまとまった。直接溶融ロータリーキルンおよび外熱式ロータリーキルンの 2 方式で実証試験を行い、ともに高い効率で安全に処理できることが確認された。外熱式ロータリー キルンは三菱重工業の試験プラントでエンドリン、BHC、DDT を対象に実施。分解率はエンドリン 15 が 99.999%以上、BHC が 99.9%以上、DDT が 99.99%以上という結果になった。より高温で処理す る直接溶融ロータリーキルンは月島機械の試験プラントでアルドリン、エンドリン、BHC、DDT の 4 物質を対象に実施。分解率は全体で 99.9999%以上となった。 (化工日 02.6.11) [風力発電フワリ拡大] 日本の風力発電事業がじわじわと拡大している。発電過程で CO2 を排出 しないため、地球温暖化を防ぐエネルギーとして期待は高まる一方だ。しかし、その広がりに伴い、 普及の障害や課題も見えてきた。国民全体の環境意識の高まりもあり、以前は 1 万 kw に満たなかっ た設備が、今年 3 月末には累計で約 30 万 kw に達した。それでも、2001 年末時点で、ドイツの導入 設備は 810 万 kw、米国 424 万 kw、デンマーク 241 万 kw 等、風力発電先進地域の欧米には遠く及 ばない。こうした違いが生じるのは、欧米に比べて、日本には風力発電の適地が少なく、土地利用の 諸規制・風の強弱で時々刻々と出力が変わるなどが不安定要因となっている。 [沈殿槽で硫化水素ガス発生] (産経 02.6.11) 福岡県久留米市の繊維染色会社・ピラミッド久留米工場の敷地内 にある排水沈殿槽の中に従業員 4 人が倒れており、間もなく全員が死亡した。久留米保健所の調査で、 沈殿槽周辺から硫化水素ガスが検出された。 (毎日 02.6.11) [「環境税」企業が先取り] 大手スーパーの西友は、全国の約 200 の店舗ごとに、店舗で使う電気、 ガス、水などのエネルギーやごみなどを CO2 に換算し、その量に応じて課税する「企業内環境税」を 導入すると発表した。企業が国の動きを先取りする形で導入するのは全国初。当初は CO2 排出量 1t あたり 1 万円の課税で試験的に実施する。 [有料レジ袋 (毎日 02.6.11、朝日 02.6.12) ごみ減量に効果大] 中堅スーパーなどで、買い物客に無料で配ってきた「レジ袋」 を有料にするところが徐々に増えている。有料化当初こそ客の反発があるものの、定着すればごみ減 量やコスト削減に大きな効果があることが分かってきたためだ。店側の取り組みを後押しする自治体 も出ており、大手スーパーなどに広がるには、消費者の意識変化がカギとなりそうだ。「レジ袋」は、 国内では大判サイズ換算で年間 280-290 億枚が使われ、たいていはごみになる。京都市の昨年の調査 では、家庭から出るごみのうち重量比で全体の 1.7%、容積比で 7%を占めた。 [無許可添加物 (読売 02.6.12) 新たに 3 種類] 日本たばこ産業(JT)の子会社の香料製造販売会杜「富士フレー バー」が食品衛生法で認められていない 3 種類の無認可添加物を使用していた。問題の添加物は「ノ ルマルプロパノール」 「ノルマルブタノール」 「イソアミルアルコール」。 [塩ビ製玩具など (日経 02.6.12) 来夏から規制へ] 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会は、生 殖毒性などのほか、フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)とフタル酸ジイソノニル(DINP)を、塩化ビニ ール製のおしゃぶりや玩具、食品用のラップや手袋などに使用禁止とする規制案を了承、厚労省に答 申した。1 年間の猶予期間の後、来年夏から実施する予定。 (日経 02.6.12) [廃プラスチックからコンクリ型枠] 鉄鋼大手の NKK と鹿島、大成建設、清水建設の大手ゼネ コンは、使い終えたシャンプーのボトルやフィルムなどの廃プラスチックを、ビル建設などでコンク リートを流し込む型枠に再生する事業を 9 月から始めると発表した。計画では、年間 2 万 t の廃プラ から 200 万枚のプラスチック製型枠を作る。一般家庭で 100 万人が 1 年間に排出する廃プラに相当し、 直径 50cm、高さ 40mの樹木 2500 本を伐採せずに済む計算という。 16 (朝日 02.6.12) [中国の渇水 衛星で調査] 国立環境研究所は、中国政府と共同で衛星画像解析による中国本土 の渇水予測調査などを開始した。揚子江中流にある洞庭湖は、流域の森林乱伐が原因と見られる土砂 流入で、過去 70 年間に面積が 3 分 1 に縮小。貯水能力が落ち込み、農業用水供給や洪水調整の機能 が著しく低下していることが分かった。中国政府は先月末、 「2001 年環境報告」を発表。海洋汚染や、 砂漠化が進行している状況が明らかにされたばかり。黄砂現象は今年、日本での観測日数が過去最高 を記録したが、中国の環境悪化は日本など近隣諸国にも大きな影響を与える。この地勢観測事業は、 (読売(夕) 02.6.12) 土地利用や環境保全計画策定に活用するのが狙い。 [PRTR 対象物質「すべて把握」は 43%] 経済産業省と環境省はこのほど、PRTR 法(化学物質 管理促進法)の PRTR 制度対象物質を扱い、かつ排出量の届出対象事業者となるとみられる事業者に 対する同対象物質の取り扱い状況を調査した結果を公表した。調査は、2000-2001 年度の 2 ヶ年で行 われ、87,903 事業者に調査票を送付し、41,430 事業者(47.1%)から回答があった。「すべての対象化 学物質の名称、量を把握している」が全体の 42.7%となった。1 事業所当たりの平均取り扱い物質数 は 4.4 物質。取扱量の多かった対象化学物質の上位 5 位は、キシレン、1,2-ジクロロエタン、トルエ ン、ベンゼン、クロロエチレンだった。昨年度と同様に「算出マニュアルの充実」 「化学物質管理マニ ュアルの整備」 「化学物質データベースの有害性等のデータベースの整備」などの要望が多く寄せられ た。 [産業系廃プラスチック (化工日 有効利用率 55%に拡大] 02.6.13、02.6.28) 産業系廃プラスチックの有効利用率は 5 年 間で 18%から 3 倍の 55%に急増していることがわかった。事業者約 3,600 社から 1,584 社を抽出し、 アンケート方式で実施した。有効回収率は 22%。有効利用 55%の内訳は、マテリアルリサイクル 14%、 発電付き焼却 11%、固形燃料化 9%、高炉原料化 6%、セメント原料 4%、熱利用焼却 8%などマテ リアルリサイクルからケミカルリサイクル、さらにはサーマルリサイクルまで、幅広い用途利用が行 われている実態が明らかになった。 [水田土壌中のカドミウム (化工日 02.6.13) 植物植えて吸収・除去] 三菱化学グループは水田を汚染したカドミ ウムを植物を使って吸収・除去する技術を開発した。カドミウムを吸収する植物のうち特に吸収能力 が高い品種を見つけた。夏はヒマワリやケナフなど、冬はカラシナなどを田にまく。刈り取った植物 は焼却してカドミウムだけを抽出、ガラスで固めて廃棄物処理する予定。 [工業用洗剤原料から環境ホルモン確認] (日経 02.6.14) 環境省は、工業用洗剤の原料などに使われている化学 物質「4-オクチルフェノール」が、魚類に女性ホルモン作用を与える環境ホルモンであることを確認、 「内分泌かく乱化学物質問題検討会」で報告した。メダカを使った実験の結果から、オクチルフェノ ールには▽女性ホルモン受容体との結合性が強い▽オスの精巣に卵子を出現させる▽産卵数や受精率 が減る - といった内分泌かく乱作用が確認された。環境ホルモン作用の確認はノニルフェノールに 次いで 2 例目。 (日経・朝日・産経・毎日 02.6.15、化工日 02.6.17) [環境省が CO2 予報] 環境省は 17 日から、家庭で使う電気、ガスなどに伴う CO2 の排出量予報 をスタートさせる。日本気象協会の協力で、関東地方の 1 都 6 県を対象に毎日、その日と翌日の排出 量を予報し、ホームページ上に掲載する。予報は気温、湿度、風速など翌日の気象条件から、家庭で の電気、ガス、灯油の消費エネルギー量を推計し、それを CO2 排出量に換算する。その数値を、過去 10 年間の同時期の平均排出量と比較し、「やや多い」「多い」「非常に多い」の 3 段階で示す。環のく 17 らしホームページ(http://www.wanokurashi.ne.jp)で見ることができる。 [排出量算出法を標準化] (毎日(夕) 02.6.15) 地球温暖化防止条約・京都議定書の批准を受け、環境省は企業が排出 する CO2 など温暖化ガスの排出量を見積もる手法を標準化。今夏までに指針として示す。指針では電 気や石油、石炭などエネルギーの使用量から温暖化ガス排出量を換算する計算式を示す。換算方法標 準化によって、企業間での比較が可能になる。CO2 排出権の売買市場ができた際、各社が持つ排出権 (日経(夕) 02.6.15) を算出する標準手法となる公算が大きい。 [米ぬか、おがくず 低公害車走らせる] 農業や林業の作業で生じ、ごみとして焼却処分される ことが多い米ぬかやおがくずなどを原料に、環境に優しいエネルギー「メタノール」を作り出す試験 装置を独立行政法人・農業技術研究機構畜産草地研究所などがこのほど開発した。原料をまず乾燥さ せ、細かく粉砕。酸素と水蒸気、1,000℃近い高熱を加え、水素と CO の混合ガスに変換し、さらに銅、 亜鉛系の触媒を使ってメタノールを合成する。原料との重量比でみると、杉のおがくずや米ぬかなら 約 56%、もみ殼は約 39%がメタノールに変換できる計算という。 [OECD (産経 02.6.17) HPV 点検プログラム] 日本化学工業協会(日化協)によると、OECD 既存化学物質タス クフォースはこのほど、OECD 加盟国の化学業界が OECD・HPV 点検プログラムに基づいて行った パイロツト初期有害性評価(232 物質)について、品質、透明性など「国が行ったものと同等であり、 概ね良好」と評価した。また有害性データ(SIDS)レポート(SIAR)として提出された累計物質数は 2001 年末で 232(うち企業実施分 46)、その後 02 年 4 月までで 263(同 66)に達したことも分かった。今後 HPV 点検作業は、一層加速されるものとみられる。 02.6.17) (化工日 [POPS 農薬 「保管」農家は 1.4%] 環境省は、昨年度に実施した POPS 農薬保有状況について の調査報告をとりまとめた。調査は 5,000 軒の農家を対象に実施した。集計対象の 1.4%の農家が明 確に POPS 農薬を保管していると回答、その保管量は 1 軒当たり約 1kg だった。今回のモデル地域で の調査結果から、 「少なく見積もっても農家の POPS 農薬保有率を 1-2%」と仮定すると、単純計算で 全国 6 万軒の農家におよそ 60t の POPS 農薬が保管されていることになる。 [都市の温度上昇で雨量増加] (化工日 02.6.18) 米航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙飛行センターは、建物や人間 活動の集中によって都市部の温度が上がるヒートアイランド現象が起こっている地域の周辺では、雨 の量が増えることが分かったと発表した。NASA と日本が共同で打ち上げた熱帯降雨観測衛星 (TRMM)の観測結果で、日本の大都市圏でも同様の現象が起きている可能性があるという。 (日経 02.6.19) [2040 年「水素社会」到来か] 火山と氷河の国アイスランドで、エネルギー転換の世界初の実験 が始まっている。水素が酸化して水になるときに電気と熱が生じ、この反応を利用するのが燃料電池。 来年初め、水素ガスタンクと燃料電池を積んだバス 3 台を首都レイキャビクで運行させ、台数を次第 に増やす。水素を製造し、その場で供給するスタンドの設置を進め、40~50 年にはすべての車と漁船 の燃料を水素にする。これにより、アイスランドの CO2 排出量は今より 70~80%減る見通しだ。 (朝日 [臭素化ダイオキシン 02.6.19) 急速冷却で排出抑制] プラスチック処理促進協会は、電子・電気機器に使 用されている臭素系難燃剤含有プラスチックを最適に処理する基礎データを取得した。ガス化プロセ 18 スを用いたラボスケール設備での基礎実験の結果、排ガスを 1,150℃以上の高温で 2.5 秒以上保持し た後、70℃以下に急冷処理することで、塩素化ダイオキシン類と同様、臭素化ダイオキシン類につい ても生成を極めて低いレベルに抑制できることが判明した。同協会では今年度、住友金属工業・鹿島 製鉄所のガス化溶融システム実証炉(処理能力 20t/日)で実証する計画。 (化工日 02.6.19) [石炭+燃料電池で新発電] 石炭を使った火力発電と燃料電池を組み合わせ、発電効率を飛躍的 に向上させようと、電源開発は、CO2 排出量を 30%減らす新しい石炭火力発電の試験設備を、北九州 市に設置した。同社では、世界に先駆けてガスタービンと蒸気タービンに燃料電池を加えた方式の石 炭ガス化燃料電池複合発電に着手。燃料電池に適した石炭ガスを製造する技術開発試験施「EAGLE」 を建設した。石炭から不純物を効率よく除去して、水素と CO のガスに変換するため、試験施設は、 ①石炭ガス化②ガス精製③ガスタービン④空気分離 - の 4 工程を設けている。技術開発のポイント となる「ガス化炉」は、粉状の石炭と酸素を吹き込むバーナーを上下 2 段に持つ構造。上部バーナー から吹き込まれた石炭は、炉内を旋回しながら酸素と反応し、水や CO2 となる。一方、下部バーナー から噴出された石炭は、比較的豊富な酸素の供給を受け、炉内を高温にしながら上昇気流を起こす。 この上昇気流で炉の上部に上がったガスは、酸素が少ない環境の中で水素や CO などを生み出す。ガ ス中に含まれる硫黄などの不純物は、精製装置を通過させて除去し、燃料電池で使える水素と CO を 取り出す仕組。最終的には発電率を約 60%まで高め、石炭ガス化燃料電池複合発電の実用化を目指し (読売(夕) 02.6.19) ている。 [産廃税のススメ] 環境省の「産業廃棄物行政に関する懇談会」は、産廃税による税収を、処理施 設の整備や環境負荷削減などに活用し、産廃処理業を地域活性ビジネスとして育成すべきとした報告 案をまとめた。国が産廃税の導入支持を明確に打ち出したのは初めて。 (読売・産経・日経 02.6.20) [新素材で CO2 削減] 農水省は新たな CO2 を排出しない植物や食品廃棄物からつくる新素材「生 分解性プラスチック」について、国内プラスチック市場に占める割合を 2015 年に 10%とすることを 目標に普及を後押しする。農水省は食品の容器やごみ袋、農業用のビニールシートなどさまざまな形 での利用を促し、利用率を引き上げたい考えだ。目標に届けば CO2 の排出量を 0.2%程度削減できる という。 [花王 CO2 削減 10 年前倒し] (日経 02.6.20) 花王は地球温暖防止条約・京都議定書が定めた CO2 の排出量削減 目標を 10 年前倒しで達成した。同社の 2001 年度の CO2 排出量は 53 万 2,000t で 1990 年度に比べ 6% 減少した。削減の手段は、自家発電拡充と燃料の重油から液化天然ガスへの転換やコージェネレーシ (日経 ョン(熱電併給)設備の導入など。 02.6.20) [光触媒に性能評価規格] 経済産業省は、汚れの分解や脱臭などの機能を持つ光触媒の性能を正 しく評価する規格作りに乗り出す。関連商品の市場が急成長する一方で、まがい物商品も目立ち始め ている。標準化した評価法がないためで、約 1 年かけて日本工業規格(JIS)に向けた基本案を固める。 光触媒は、日本の研究者が開発した酸化チタンというセラミック材料を使う。JIS にする評価法を国 際標準化機構(ISO)に提案し、日本発の国際規格にしたい考え。 [シックハウス 2 大原因物質に法律規制] (日経(夕) 02.6.20) 建材などに含まれる化学物質で体調を崩すシックハウ ス症候群をなくそうと、2 種類の原因物質を規制する建築基準法の改正案が、今国会で成立する見込 19 みだ。成立すれば 1 年以内に施行される。対象の化学物質は、シロアリ駆除剤のクロルピリホスと、 合板や壁紙などの接看剤から発生するホルムアルデヒドの 2 種類。改正案は「シックハウス対策のた め」と掲げ、居間や寝室など居室部分について、①クロルピリホスを出すおそれのある建材の使用を 禁止する②ホルムアルデヒドの発生量の少ない建材を使う - を趣旨としている。 (読売 [合成樹脂リサイクル 02.6.21、朝日(夕) 02.7.5、読売 02.7.6、朝日 02.7.9) 企業内部循環] キャノンとリコーは「PC・ABS」と呼ばれる難燃性樹脂 製の外装材の共同リサイクルを夏に開始する。両社が顧客から複写機を回収し、破砕・分別した後、 提携先の樹脂メーカーに運び、樹脂に再生して新品の樹脂に混ぜたうえで再利用する。同樹脂は欧州 で使用を禁じる方向にあるハロゲンを含まず、焼却しても有害物質が発生しない。また、NEC は、 2005 年度を目標に、パソコンなどに使う廃プラを自社回収品に切り替える。同社は製品の環境対策の 一環で年間 150t 前後の廃プラを購入してパソコンの本体などに使い、一方ではリサイクル部門で回 収した 250t の廃プラは焼却、熱回収している。グリーン購入法では、再生樹脂の利用が製品選びの 配慮事項に指定されている。 [無認可添加物 (日経 02.6.21、02.6.27、朝日 02.6.22) 製造・輸入 1 年で 16 社] 過去 1 年間で無認可の食品添加物を製造したり、混 入した製品を輸入販売した業者は少なくとも 16 社に上がり、これら添加物を使った商品を販売した 企業は 250 社を超すことが 21 日、厚労省の発表で分かった。大半は国際基準で安全とされ、人体に 影響はないとみられるが、発がん性が指摘されるなど国際基準で安全性が確認されていない成分も 3 種類含まれていた。無認可添加物名は -アミノ酸セレンキレート・ポリソルベート・サイクラミン酸・ ローダミン B・t-ブチルヒドロキノン(TBHQ)・ケイ酸カルシウム・アセトアルデヒド・プロピオンア ルデヒド・ヒマシ油・2-メチルブチルアルデヒド・イソプロパノール・ヒマシ硬化油・n-プロパノー ル・n-ブタノール・イソアミルアルコール -の 15 種類。 [輸入農産物の残留農薬 (日経(夕) 02.6.21) チェック体制に限界] 中国産の冷凍ホウレンソウなどで、食品衛生法 の基準を上回る残留農薬が検出されるケースが相次いでいる。店頭からはすでに回収されたが、食卓 の輸入農産物への依存度が高まる中、水際でのチェック体制の限界が表れた形だ。消費者団体などか らは生産段階での監視強化を求める声が上がっている。生野菜については、5 月末までに 5,049 件を 検査し、オオバ、ニラなどから 13 件で食品衛生法の残留農薬の基準違反が判明。冷凍野菜について は、6 月 5 日までに検査した 741 件中 25 件(うち 24 件が冷凍ホウレンソウ)から、有機リン系の殺虫 剤クロルピリホスなどで基準を超える量の残留農薬が検出された。冷凍食品が検疫の際、食品衛生法 で命令検査の対象とされていないという落とし穴もある。厚生労働省は 7 月 9 日、業者に対して輸入 自粛を指導することを決めた。輸入時に業者に課する検査も異例の厳しさにするため、輸入はかなり 困難になりそうだ。 (読売 [原料用豪産トウモロコシ 02.6.22、毎日 02.6.23、02.7.9、02.7.11、産経 02.6.24、朝日 02.7.10) 5 倍超の農薬検出] スナック菓子メーカーのジャパンフリトレーは、 原料用に輸入したオーストラリア産トウモロコシから国内基準の 5 倍超の農薬フェニトロチオンが検 出されたとして、このトウモロコシを使った菓子約 50 万個を自主回収すると発表した。フェニトロ チオンは東京検閲所の検査で 5.6ppm(食品衛生法の基準は 1.0ppm)検出された。 (毎日 02.6.22) [特定フロン・エタンの代替剤に「HFE」] 地球環境産業技術研究機構(RITE)の新規冷媒等プロ ジェクト室は、特定フロン・エタンの新代替化合物としてハイドロフロロエーテル(HFE)を提案した。 20 とくに洗浄分野向けでは 7 種の HFE を開発、同時に工業的な高効率生産手法を確立した。アルコー ルとフッ化オレフィンの付加反応を水溶媒下で行い、99%以上の高収率を得たほか、フッ化オレフィ ンを供給し続ける構造のため反応装置も小型化。具体的な処方では HFE とアルコールからなる共沸 02.6.24) 組成物を開発、とくに水切り乾燥や炭化水素リンス剤として実用性を実証した。 (化工日 [携帯電話リサイクル] 膨大な量になる使用済み携帯電話には、家電製品やパソコンなどのよう に法律でリサイクルの手続きは決まっていない。年間 1 千万台の使用済み携帯電話・PHS が持ち込ま れる貴金属精製会社・横浜金属では 15 年前からリサイクルに乗り出した。リサイクルの手順は、集 めた携帯電話をまず細かく破砕。それを炉に入れて焼き、さらに熱して固め、薬品処理や温度差で様々 な金属を溶かし出す。残りかすからもさらに高度な技術で微量に残留している金属を取り出し、残り はセメントの原料や道路の舗装材に使う。リサイクルしやすい携帯電話を作るため樹脂の種類を刻印 し、専門工具で簡単に分解できるようメーカーも努力している。しかし問題なのは、可燃ごみに混じ って焼却されたり、不燃ごみとして埋められたり、再生処理の過程で環境に有害な物質がもれだす危 険があることだ。 02.6.24) (朝日 [水底ダイオキシンに基準] 中央環境審議会水環境部会の専門委員会は 24 日、河川や海などの水 底の物質(底質)に含まれるダイオキシン濃度の環境基準について、150pg/g とする報告をまとめた。 環境省の 00 年度の調査で底質の汚染が各地で確認され、地元自治体から環境基準の設定を求める声 が強かった。同年度の調査では全国の河川などの底質(1,836 地点)の平均値は 9.6pg/g。環境基準と なる 150pg/g を超えるのは 14 地点で、最もダイオキシン濃度が高かったのは富岩運河(富山県)の 1,400pg。神崎川(大阪市)510pg、田子の浦港(静岡県)470pg、樋ノロ川(島根県)460pg などが続いた。 (毎日 [排ガス中のナノ粒子 02.6.24、読売・朝日 02.25) 健康影響調査] 環境省は 2003 年度から、ディーゼル自動車などの排ガ スに含まれる超微小な粒子が生体にどのような影響を及ぼすか、調査を始める。アレルギーなどの原 因になっているとみられるが詳細は不明で、現在は規制の対象外。計画では国立環境研究所にナノ粒 子を作る装置を設置する。ネズミやサルなどの動物を使い、ナノ粒子を吸い込んだ後の各器官や組織 の変化を調べる。 (日経 [環境開発サミット政府代表団に NGO 顧問参加] 02.6.24) 8-9 月に南アフリカで開かれる「持続可能な 開発に関する世界首脳会議(環境開発サミット)」に向け、政府は、日本政府代表団の一員に、民間活 動団体(NGO)メンバーを顧問として迎える方針を決めた。 (読売(夕) 02.6.25) [ウラン残土の撤去命令] 岡山・鳥取県境の人形峠周辺でウランが試掘された際の残土が、約 40 年にわたって鳥取県東郷町方面(かたも)地区に放置されている問題で、地元自治会が核燃料サイクル 開発機構(核燃)に撤去を求めた訴訟の判決が 25 日、鳥取地裁で言い渡された。内藤紘二裁判長は、原 告側の主張を認め、核燃にウラン残土の撤去を命じた。ウラン残土は、1958-63 年の原子燃料公社(核 燃料サイクル開発機構の前身)によるウラン試掘に伴い、人形峠周辺で約 46 万m3 が発生、88 年に放 シー 置が発覚した。東郷町方面地区では約 16,000m3 が見つかり、表面から最高で年間 5ミリ ベルト に相当する (朝日(夕) 02.6.25) 高い放射線が検出された。 [環境ホルモン 危険度解明これから] 環境省は環境ホルモンの疑いがある化学物質に約 70 をあ 21 げている。プラスチックの可塑剤、農薬、洗剤、塗料など日常生活用品にも多く含まれているものが ある。環境庁(当時)は 98 年度から環境中の蓄積状況調査を開始、疑わしい物質に優先順位をつけて毒 性などの危険度を調べ始めているが、リスク評価に基づく法的規制などは、また取られていない。 (朝日 [官庁 CO2 排出 02.6.26) 5 年で 7%削減] 環境省は、中央官庁の事務所から排出する CO2 を 5 年間で 7% 減らす行動計画案をまとめた。政府の事務所などから出る CO2 は日本全体の排出量の約 0.2%を占め る。計画案では政府公用車を低公害車に替えたり、毎月第 1 月曜日をノーカーデーに、また照明やパ ソコンを省エネ型にすることで、事務所の単位面積当たりのエネルギー使用量を同 10%減らす。 (日経 [杉並病 02.6.26) ごみ施設と因果関係] 東京都杉並区に建設した不燃ごみ圧縮処理施設「杉並中継所」 の周辺住民が健康被害を訴えている「杉並病問題」で、公害等調整委員会は 26 日、 「健康不調の被害 の原因は杉並中継所の操業にともなって排出された化学物質によるもの」と、健康被害と同中継所と の因果関係を認める裁定を下した。ただ原因物質が何であるかは解明できなかった。 (日経・読売 02.6.27、化工日 02.6.28) [風力発電、東電が進出] 東京電力は 26 日、国内 10 電力では初めて、国際的な風力発電ビジネ スに進出する。自然エネルギー普及の観点から、風力発電の電気を買う側だったが、東電は事業の将 来性を見越して、発電、販売に乗り出す。国内でも5月末、新エネルギー利用法が成立した。 (朝日 02.6.27) [加熱したらネジ山消滅] 三菱重工業は、加熱すると「ギザギザ」が消えるネジを開発した。家 電リサイクル法の施行で家電の回収量が増え、解体の手間が課題になっている。同社は「このネジな らすっぽり取り外せるので解体が楽になる」と話している。ネジの素材は、加熱で形状が変わるポリ ウレタン系の形状記憶ポリマー。120℃以上に熱するとギザギザが軟らかいゴム状になり、ネジはた だの棒となって簡単に引き抜ける。さび付きの心配もなく、テレビやエアコン、携帯電話などでの活 用を目指している。ポリマー自体のリサイクルも可能だ。 (朝日 02.6.27) [ヒートアイランド対策] 日本地域冷暖房協会、国土交通省などで組織する検討委員会がまとめ た報告書で、東京、大阪など大都市を悩ます局地的な気温上昇「ヒートアイランド現象」の根本的な 解決策として、冷却塔の代わりに地下に熱交換機を設け、排熱を専用管の冷却水で取り去るシステム を提唱した。冷却水は循環するうちに温まるが、海辺に設置する熱交換プラントで海水を利用して再 び冷やす。東京湾を取水・排水口として直径約 2m の専用鋼管を、銀座、丸の内、大手町を貫く全長 6km に敷設する場合を想定。気温を下げる効果をモデル計算した。その結果、昼間人口 200 万人、原 発 5 基分のエネルギーを消費しているモデル区域全体から、原発 1 基分の排熱を除去し、最高気温を 0.7℃、平均気温を 0.4℃下げる - [閉鎖性海域 という効果が裏付けられた。 (読売 02.6.27) 第五次水質総量規制] 環境省は、閉鎖性海域(東京湾・伊勢湾・瀬戸内海)の水質改 善を目的とした第五次水質総量規制の実施に向け、昨年 12 月に新たな総量削減基本方針を示したが、 関係する 20 都府県は、この基本方針に基づいた総量削減計画を作成した。工場・事業場に対しては 通常の濃度基準による排水規制に加えて、汚濁負荷量(排水濃度×排水量)についての総量規制基準が 適用されることになる。工場・事業場への適用期日は、新増設については今年 10 月 1 日から、既設 22 については 2004 年 4 月 1 日からとなる予定。 [製紙業界 (化工日 02.6.28) 発電燃料で“重油離れ”] 製紙業界で発電燃料に重油を使わない動きが加速している。 三菱製紙は 2004 年 9 月から主力の八戸工場で廃棄物発電所を稼働させ、大王製紙は三島工場で石炭 利用による「脱重油化」を完了。日本製紙も 2004 年から建材廃材を使った発電施設を稼働させるな ど各社とも「脱重油」によるコスト低下と CO2 削減の一石二鳥を狙う。 [アスベスト 全面的に禁止へ] (化工日 02.6.28) 建材や工業部品に使われ、加工に携わる作業員に呼吸疾患を引き 起こすとされるアスベストについて、厚生労働省は 28 日までに、輸入、使用を原則として全面禁止 する方向で検討に入った。国内で使われたアスベストは 3 種類あり、用途はいずれも屋根の断熱材と (日経(夕) 02.6.28) いった建材や工業施設の部品用。 [腹水に高濃度環境ホルモン] 環境ホルモンとして健康影響が懸念される合成樹脂原料ビスフェ ノール A(BPA)が、子宮内膜症の患者の腹水に高濃度で含まれることを、岡山大学医学部の工藤尚文 教授(産婦人科)のグループが突き止めた。BPA が増えると、症状悪化につながる体内物質の分泌が増 えることもわかった。子宮内膜症の患者 27 人と健康な 12 人から子宮と大腸の間にたまる腹水を採取 し、分析。BPA の濃度は、健康な人が平均 1.3ng/ml だったが、発症初期の患者が 3.5ng/ml、症状 の進行した患者は 4.9ng/ml だった。いずれも血中より高濃度だった。 [米 CO2 排出量 (読売(夕) 02.6.29) 10 年ぶり減少] 米エネルギー省は、工場や家庭での石油やガスの消費、自動車 使用など、エネルギー消費が原因の 2001 年の国内 CO2 排出量は、前年より 1.1%減少したと発表し た。減少は 1991 年以来となる。排出量は炭素換算で推定約 15 億 4,000 万 t。米国経済の低迷で生産 活動が低調だったが、産業分野の排出が前年比 9%以上減ったことや、暖冬で家庭のエネルギー消費 (日経(夕)・毎日(夕) 02.6.29) が抑えられたことが主な原因という。 [完全循環「ごみゼロ都市」実験着手] 環境省は 2003 年度から、産業活動や市民生活に伴うご みの排出をゼロにし、エネルギーも地域内でまかなう資源循環型都市を作る実験に着手する。有用物 質を回収・再利用し、ごみをガス化して燃料として活用する。実験地区にはメタン発酵施設や有機物 ガス化施設などを新設、これまで燃やすか埋め立てるしかなかった有機物からエネルギーを回収する。 また、微生物を使ってたい肥にし、ガス化後の残りを土木資材などとして再利用する。燃料電池や太 陽光発電施設などクリーンなエネルギー源を設置、電力消費に伴う CO2 の排出も抑制する。雨水も集 めて浄化し飲料水に使用するなど水の循環にも取り組む。 [生ゴミ利用バイオマスエネルギ-に 200 億円] (日経(夕) 02.6.29) 農林水産省は、新たなエネルギー資源として、 生ゴミや木材クズなどを使った「バイオマス(生物資源)エネルギー」の利用を推進するため、2003 年 度予算の概算要求に約 200 億円を盛り込む方針を明らかにした。バイオマスエネルギーは石油やガス などの石化燃料とは違い、CO2 の排出量を減らせるクリーンエネルギーとして注目されている。農水 省は、生ゴミや木材などから取り出したメタンガスやアルコールを使った発電などの研究開発に対す る融資制度創設や、バイオマスの施設建設への補助金支給などを検討している。 (読売 02.6.30) [「脱原発」に変化の兆し] 原子力はドイツ、ベルギーなどが相次いで脱原子力の方針を決めるな ど、欧州を中心に劣勢にあり、日本でもプルサーマル実施が凍結状態にあるが、フィンランドはこの ほど原子力推進の方針を決めた。フィンランドは原子力選択の理由を 2 つ示している。ひとつが地球 23 温暖化防止であり、もうひとつはエネルギーの海外依存度を低下させ、自立を目指すことだった。同 国は一次エネルギーの約 7 割をロシアに依存している。欧州委員会はフィンランドの決定の理由を環 境問題と同時にエネルギー安全保障が重要だったとし、EU(欧州連合)の高まるエネルギー海外依存に 警告を発している。また、フランスやドイツでも、 「別の政権で脱原子力が覆されるかもしれない」と する意見もある。日本は一次エネルギーの 8 割を海外に依存している。フィンランドの選択は日本に (読売 とっても示唆的ということができる。 02.6.30) [ガス化溶融炉で塩ビリサイクル] 住友金属工業は、ガス化溶融システムを利用した使用ずみ塩 化ビニル樹脂の新リサイクル技術の確立を急ぐ。この技術開発は、塩ビ工業・環境協会(VEC)と共同 で 2001 年度から実施している。シャフト炉型システムで、都市ごみ(一般廃棄物)、産業廃棄物ともに 対応でき、生成ガスを高エネルギーとして回収し、高効率発電への利用やガス成分を調整、化学合成 原料としてケミカルリサイクルができるのが特徴。処理量 2t/日の小型炉を用いた実験で、塩ビ 100% での安定操業のほか、ガス中のダイオキシン濃度が規制値の 10 分の 1 以下の 0.001ng 未満で、スラ グも無害化されること、エネルギーガスの熱量は 2,000kcal/ノルマル m3 を大きく上回り、高効率発 電や化学原料としての利用が十分可能なことなどが分かった。さらに、塩素回収の基礎実験で、いず れのサンプルでも 90%以上の塩素ガスがガス中に移行しており、塩酸として回収・再利用できる見通 しを得た。今年度は小型炉と並行し、住友金属・鹿島製鉄所内の 20t/日のガス化溶融システムで実 証試験を行う。 [米国のごみ処理事情] (化工日 02.7.1) 日本や欧州に比べて埋め立て可能な土地の広い米国では、ごみ処理への 関心が薄かった。しかし近年は埋め立て処分場建設が容易ではなくなり、行政がリサイクル率向上に 取り組み始めている。00 年のワシントン市の一般ごみの量は 1 日約 1,100t。1 人当たり 1 日約 2.1kg で、日本の同 1.1kg の約 2 倍。ホワイトハウスによると、全物質を平均したリサイクル率は全米で約 28%。米環境保護局は 05 年までにリサイクル率を 35%に高める方針を打ち出している。(毎日 [DME 02.7.1) 3 年計画で安全・保安対策] DME(ジメチルエーテル)は天然ガス、石炭、バイオマスな どから製造される、LPG と性質が類似した物質で硫黄分を含まない、燃焼による粒子状物質の発生が ないなど優れた性質を持ち、また、合成技術の進歩で製造コストが低減され、燃料としての供給が可 能になりつつあることから、高圧ガス保安協会(KHK)は、DME の実用化に向けた基礎調査を昨年か ら実施してきた。プロパンやメタンに比べて燃焼速度が速く、爆発下限界(爆発の可能性がある最低濃 度)が低いなどの長所がある一方、シール材の透過性が高く漏れやすいなどの特徴が分かった。KHK では基礎調査の結果を踏まえ、今年度から 3 ヵ年計画で DME の安全性および保安対策のための研究 開発を実施する。内容は①DME からの過酸化物の生成機構の解明と抑止方法の開発②DME と他物質 との混触の際の反応性、大気中での光化学反応、土壌などに対する浸透性・残留性③DME による設 備部材の腐食可能性と対策方法④着臭材・検知技術の開発⑤爆発影響評価⑥LPG 容器などに充てんし た場合の問題点の有無および対策。 [国境超え大気汚染調査] (化工日 02.7.1) 東アジアの大気汚染状況を獣医病理学の立場で広域的に調査する「ア ジア越境大気汚染モニタリング国際共同研究プロジェクト」がスタートした。鳥取大と韓国・全北大 など 7 カ国・地域の 12 の大学、機関が参加し、05 年春までの 3 年間、国境を越えて移動する浮遊粒 子状物質や黄砂などが動物の呼吸器官に与える影響を調べる。調査対象はペットの犬や、野生のイノ 24 シシ、タヌキなどで、死んだ時に肺や肺リンパ節を提供してもらい、水銀、カドミウム、鉛、硫黄酸 化物やディーゼル車の排ガスなどが発生源でぜんそくやアレルギー疾患との関係が指摘される浮遊粒 子状物質の含有量を分析する。 (毎日 02.7.1) [尾瀬にゴミ 10t 不法投棄] 10t にのぼる大量の産業廃棄物の不法投棄が、日光国立公園の尾瀬で 確認された。捨てたのは、その貴重な湿原の自然保護に貢献してきたはずの山小屋「長蔵小屋」だっ た。1972 年以来の「ごみ持ち帰り運動」に代表される“環境先進地”での不祥事。長蔵小屋が 1999 年 9 月に建て替えのために解体した旧別館の跡地を、重機で掘り返した結果、建築廃材約 7t と、圧縮 した空き缶やガラスくずなど約 3t が埋められているのがわかった。福島県警は近く従業員と法人とし ての小屋を廃棄物処理法違反容疑で書類送検する方針だ。 (読売 02.7.2、朝日 02.7.26) [再生プラの収率がカギ] プラスチック処理促進協会は、「廃プラスチックの処理・処分システム の LCA(ライフサイクルアセスメント)手法による検討報告書」をまとめた。それによると、マテリア ルリサイクル(MR)では、再生プラスチックの収率および性能の高低が結果に大きく影響することなど がわかった。MR(容リ法材料リサイクル・収率 49%)、サーマルリサイクル(TR、焼却発電・発電効 率 20%)、ケミカルリサイクル(CR、高炉原料化)の 3 プロセスを消費エネルギーで比較すると、いず れも埋め立てて新規に生産した場合に比べエネルギー消費量を迎えられる。LCA を行う際の前提条件 の置き方により結果に差異が生まれ、①TR では発電効率の高低が結果に大きく影響する②MR では 再生プラの収率および再生プラの性能、すなわち新規生産プラへの代替率の高低が大きく影響する。 (化工日 [沖縄米軍水域のヒジキ 02.7.2) 鉛含有影響なし] 防衛施設庁、環境省、厚生労働省は過去にクレー射 撃が行われていた米軍のキャンプ・コートニー(沖縄県具志川市)水域におけるヒジキの鉛含有量に関 する調査結果をまとめた。今回ヒジキから検出された鉛は最大で 0.24ppm であり、この数値から他の 食品や水道水からの摂取を加算した鉛の週間摂取量を推計すると 6μg/kg 体重となり、FAO/WHO の合同食品規格委員会が示した鉛摂取許容量(同 25μg/kg 体重)を下回り、食品衛生上の観点では 人の健康に影響を与えるものではないとしている。 [燃料電池車 (化工日 02.7.2) 年内に登場]トヨタ自動車は 1 日、次世代自動車の最有力候補で水素を大気中の酸 素と反応させて発電する燃料電池車を、02 年末をめどに市場に投入すると発表した。この無公害車は、 燃料電池で作った電気のうち余った電気などを蓄電池に保存して利用できるハイブッリト車。ホンダ は 24 日、米国政府と米カルフォニア州から、燃料電池車の販売認定を世界で初めて取得したと発表。 年内にカルフォルニア州と日本で発売、2-3 年間の合計で 30 台の販売を見込んでいる。三菱自動車工 業は 2004 年にディーゼルエンジンと電気モーター併用のハイブッリット小型トラックを発売する。 (日経 02.7.2、02.7.13、02.7.25、02.7.26、朝日 02.7.2、産経 02.7.2、毎日 02.7.25) [水質基準全面見直し] 水道水の水質基準の全面見直しに厚生労働省が、平成 4 年以来、10 年ぶ りに着手する。WHO が来年 2 月に行うガイドラインの改定に合わせる。水質基準改定で焦点となる のは 3 つ。①遺伝子を変える力が強く、突然変異を起こさせ、発がん性も指摘される「MX」やハロ 酢酸類といった水を塩素消毒する際に生じる消毒副生成物②規制はあっても自然災害などで局部的に 増加するヒ素やアンチモンなどの自然由来の金属類③塩素消毒でも死なない病原性原虫「クリプトス (産経 ポリジウム」などの新たな細菌感染症。 25 02.7.2) [農薬 200 種に残留基準] 厚生労働省は 1 日までに、農産物の残留農薬に対する消費者の不安を 解消するため、来年度から 3 年程度で、新たに約 200 種類の農薬について残留基準を設けることを決 めた。これまで残留基準の定めがない農薬が農産物から検出された場合、流通を直ちに止められなか ったが、同省は、2006 年度をめどに、こうした農産物の流通や輸入を原則禁止する方針。厚労省では 準傭期間中に、基準のない国内の登録農薬や国際機関「コーデックス委員会」が定める国際基準のあ (読売 02.7.2) る農薬は、原則として、すべて残留基準を定める方針だ。 [国内排出量取引制度 試験導入を提言] 環境省は 1 日、温室効果ガスの国内排出量取引制度に 関する報告書を発表した。具体的には、第 1 ステップは 2003-2004 年の 2 年間とし、事業者などが自 らの排出枠を設定し、その一部を売買する試行的な取引制度を実施する。第 2 ステップの 2005-2007 年では、第 1 ステップの成果や諸外国における検討・実施状況を踏まえて問題を把握し、必要に応じ て制度の見直しを行う。これらの経験を踏まえて国際排出量取引とリンクした本格的な国内排出量取 (化工日 引制度の設計のあり方などを判断することが適当としている。 02.7.3) [ハンダ鉛フリー化への新ロードマップ] JEITA(電子情報技術産業協会)は、電子機器のフロー・ リフローなどハンダの鉛フリー化が新たな段階を迎えたのに対し、鉛フリー化に向けた実用化ロード マップ(機器と部品の連携)をまとめる。平均的メーカー、先導メーカー、後続メーカーの脱鉛スケジ ュールを策定するほか、スズ 3 銀 0.5 銅の三元系を軸に推奨ハンダを提案する。また、初めて鉛フリ ー化について規定し、鉛含有量を 0.1%未満とする。フローの耐熱性評価では、温度 260℃・10 秒を 基準とする。JEITA では、国際的にも進んでいる鉛フリー化技術を世界に発信し、鉛フリー化のデフ ァクトスタンダードを目指す。マイルストーン(里程標)として、平均的メーカーは部品で 2004 年末、 機器で 2005 年末に鉛フリー化を完了する。 (化工日 02.7.3、日経 02.7.9) [環境 NGO 認証のコピー用紙発売] 王子製紙と富士ゼロックスオフィスサプライは、環境対応 型のカラー・モノクロ兼用コピー用紙を 3 日に発売すると発表。生態系を壊さないよう管理された森 林から伐採した木材を原料に使っているとの認証を、国際的な環境保護 NGO「森林管理協議会」か (日経 ら取得した。 02.7.3) [飼料用作物に組み換え遺伝子] 飼料用トウモロコシを国内で栽培するときにまく種子に、組み 換えトウモロコシの遺伝子がわずかに混じっていることが、農林水産省や種苗会社によって確認 された。これら組み換えトウモロコシの中には国内栽培が未承認のものも含まれている。市民団 体が昨年、7 系統の組み換えトウモロコシの遺伝子混入を指摘。その後、農水省もスターリンク と T14 を除く 5 系統で混入を確認。食料品利用が認められないスターリンクの混入は種苗法で禁 止した。各遺伝子の混入率は、0.5%未満か 0.1%未満とされ、微量だった。しかし法的規制はな く、同省は「微量なら環境に影響を与える恐れは少ない」と事実上、混入を容認している。 (朝日 02.7.3) [生分解スーツ登場] 大手アパレルメーカー、オンワード樫山は、2 年以上かけて「生分解スーツ」 を開発した。土の中に埋めると、1 年後には跡形もなくほぼ消えてしまう。ダイオキシンなどの有害 物質が発生しないノンクロム染料を使い、生地や糸もウール、綿などの天然素材にこだわった。ボタ ンはタンパク質素材、裏地は再生繊維キュプラ。素材の形態安定に必要なホルムアルデヒドは、従来 26 の 4 分の 1 に抑えた。 [カルフォルニア州 (産経 02.7.3) 自動車の CO2 排出規制法成立] 米カルフォルニア州でこのほど、自動車か ら排出される温室効果ガスの削減を目指す法律が成立した。自動車メーカーは 2009 年モデルからの 対応が義務付けられる。自動車を対象とした温室効果ガス排出規制の導入が決まったのは全米で初。 (日経 02.7.3、02.7.24 日経(夕) 02.7.23、化工日 02.7.25) [促進酸化式浸出水処理システムの初号機納入] タクマは、促進酸化処理法を採用した独自の浸 出水処理システムを完成、青森県横浜町の一般廃棄物最終処分場向けに 1 号機を納入した。ダイオキ シン類を含む微量汚染物質の分解除去効果が高く、ランニングコストが安い。水処理法のうち促進酸 化処理法はオゾンや紫外線、過酸化水素などを併用して酸化剤(ヒドロキシラジカル)を発生させ、こ れで水中の汚濁物質を酸化分解するもの。環境ホルモンに代表される微量汚染物質の分解が可能で二 次廃棄物が発生しないほか、脱臭や脱色、殺菌など副次的効果もある。この原理を使ったタクマのシ ステムはオゾンと過酸化水素を多段で分割注入して酸化剤を発生させる方式で、使用する酸化剤の量 が少なくて済み、自然流下方式のため電力消費も少ないなどコストメリットが大きい。 (化工日 02.7.4) [臭素化ダイオキシンの安全性確認] 臭素化ダイオキシン類は人への健康影響はほとんどなく、 発生源とみられる臭素系難燃剤についても添加樹脂のリサイクル使用により、持続可能な難燃材料と して有用性があるとの知見が出された。臭素化ダイオキシン類の発生源調査や塩素化ダイオキシン類 との毒性比較などから、発生量・毒性ともに塩素化ダイオキシン類を下回ると結論付けられた。これ は先月開催された廃棄物研究財団によるセミナーで、国立環境研究所・循環型社会形成推進・廃棄物 研究センターの酒井伸一センター長らが発表した。研究結果によると、プラスチック焼却処理で排出 されるダイオキシン類縁化合物の実態、溶融処理における同化合物の抑制効果が明らかになった。家 電リサイクル工場では廃難燃樹脂中の濃度は、臭素 4 個から 8 個の 4-8 ポリ臭素化ダイオキシン類が 1g 中 280μg で、作業環境でも塩素化ダイオキシン類と比較し問題となるレベルではない。また、焼 却工場での主灰では塩素化ダイオキシン類の検出量以下、埋め立て基準値以下となった。この排ガス では、塩素化ダイオキシン類濃度に比べ低く、TEQ(体重 1kg の 1 日摂量単位)換算でも低いことが分 かった。ガス化溶融炉による熱溶融、化学原料リサイクルなどを含め問題ないことになる。 (化工日 [地下 1,100m に CO2 封印] 02.7.4) CO2 を地下に閉じこめる初の実証試験が、来春にも新潟県長岡市で 始まる。地下 1,100m にある帯水層に送り込み、安全に閉じこめられるかを調べる。財団法人地球環 境産業技術研究機構が経済産業省の補助を受けて研究。同機構によれば、CO2 を帯水層に送り込むと 最終的には地層中に広がる水に溶け込むという。それより上の地層に水や空気を通さない岩盤があれ ば、漏れ出す心配は少ないと見ている。計画では、工業用の CO2 を 1 日約 40t 注入。1 年かけて合計 約 1.5 万 t を送り込み、地層内での動きや鉱物との反応性を調べ、安定してためることができるかど (朝日(夕) 02.7.4) うか判断する。 [飛灰・焼却灰を無害化] NEC のリサイクル関連企業、シンシアは R・C センター焼却設備のフ ル稼働入りに合わせ、焼却灰・飛灰、さらに同センターに集まるノートパソコンの液晶ユニットなど 廃ガラスを混練し、回転溶融炉により無害化、溶融スラグとしてとして活用するリサイクルを軌道に 27 乗せた。R・C センターにはサーマルリサイクルの焼却炉とマテリアルリサイクルの回転溶融炉があ り、いずれも高温処理することで新ダイオキシン規制値をもクリアする。同社は今後、都内唯一の民 間資源循環拠点として、増大傾向にある廃棄物の効率処理と安定した操業体制を目指す。 (化工日 [ダイオキシン TDI 02.7.5) 変更必要ない] 厚生労働省は、わが国におけるダイオキシン類の TDI(耐容 1 日摂取量)について、現行の「4pgTEQ/kg 体重/日」を早急に変更する必要はないとする報告書を まとめた。昨年 12 月にダイオキシン類の健康影讐評価に関するワーキンググループを設置し、海外 における TDI 再評価の動向および最近の科学的知見などについて検討したもの。これまで根拠にして いたラットの雌児の生殖器官の形態異常及び、遅延型過敏症の抑制をエンドポイントとして求めた最 低の毒性発現体内負荷量 86ng/kg は適当な値であり、これに基づいて設定した現在の TDI を早急に (化工日 変更する必要はないとしている。 [アルミ缶リサイクル率 02.7.5) 80%台維持] アルミ缶リサイクル協会の調査によると、2001 年度のア ルミ缶消費量は 28 万 3,402t で、再生利用重量は 23 万 4,522t。アルミ缶リサイクル率は 82.8%とな り、産業構造審議会の目標 80%を昨年度に続き 2 年連続で達成した。住民の環境に対する意識の高ま りを背景に、自治体の分別収集による再商品化量の増加がその要因とみられる。 [スチール缶リサクル率 (化工日 02.7.5) 85%超す] スチール缶リサイクル協会は、2001 年のスチール缶リサイ クル率が従来の計算方式で 85.2%(前年比 1 ポイント増)に達し、産業構造審議会のガイドラインであ る 85%以上という目標を達成したと発表した。ただ、今後はリサイクルの対象をさらに拡大し、ペッ トフード缶の輸出入なども含めてリサイクル率を算出することとした。新定義による計算結果でも、 リサイクル率は 82.9%と世界トップの水準にある。海外のスチール缶リサイクル率は、意識の高い欧 州でもドイツやオーストリアが 70%台後半にとどまっている。 [千葉などで光化学スモッグ] (化工日 02.7.5) 千葉、東京、埼玉の各都県内で 4 日、光化学スモッグが発生し、 児童ら計 400 人以上が目やのどの痛みを訴える被害が出た。この日は関東各地で気温が 30℃を超え、 風が弱いなどの気象条件が重なり、千葉県では 28 年ぶりに光化学スモッグ警報が発令された。 (産経 02.7.5) [水道水より基準ない農薬 20 種検出] 水道水の中から現在基準がない農薬 20 種が新たに検出さ れたことが 6 日、厚生労働省の研究班が行った平成 8 年から 13 年にかけての実態調査で明らかにな った。対象は、水質基準などで水道水で規制されている農薬 45 種のほか、環境ホルモンの可能性が ある農薬、世界保健機関(WHO)でガイドラインを策定しようとしている農薬など計 117 種類。調査の 結果、水道水として基準が設けられていない農薬は除草剤「メフェナセット」、殺虫剤の「プロシミド ン」と「「プロキロン」など 20 種類が新たに検出された。 [CO2 排出権 (産経 02.7.7) カザフから取得] 日本、カザフスタン両政府は、京都議定書が先進国に温室効果 ガス削減を義務付ける 2008 年から 2012 年の間に、日本が毎年約 62,000t の CO2 の削減量(排出権) をカザフスタンから取得する契約に調印した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が西カ ザフスタン州ウラルスク市で近く、火力発電所を改修し、削滅できる CO2 の全量にあたる毎年 62,000t 分を日本の削減分に移転する内容だ。京都議定書が定めた温室効果ガスの削減義務を達成する方策の 28 1 つで、日本が他国とこうした契約を交わすのは初めてだ。(読売 [内分泌かく乱物質 アミロースで測定] 02.7.7、朝日・日経・産経 02.7.8) 産業技術総合研究所の環境管理部門計測技術研究グル ープは、アミロースを用いた分子インプリント法で内分泌かく乱物質を測定するためのセンサーを開 発した。アミロースは水中で螺旋構造をとり、螺旋内部は疎水的空間になる。この空間を認識対象分 子になるよう固定化し、センシング素子として用いた。アミロースに重合性官能基を導入、鋳型とな る環境分子と錯体を形成、架橋剤を入れて重合化し、分子インプリントポリマーとした。測定は、水 晶振動子マイクロバランス(QCM)法とし、水晶振動子表面上にポリマーの薄膜を作製してセンサーと した。ビスフェノール A を測定した結果では、鋳型がない場合に比べて 4 倍の感度、またアルキルフ ェノールと比較すると 5-9 倍と選択性も高かった。 (化工日 02.7.8) [新たに 2 農薬で登録保留基準値] 中央環境審議会土壌農薬部会農薬専門委員会は、 「作物残留及 び水質汚濁に係る農薬の登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定についての報告」をまとめ た。今回、新規に除草剤のフルチアセットメチル(適用作物=小麦粉以外の麦・雑穀、保留基準値= 0.1ppm)が追加されたほか、殺虫剤スピノサドの基準値が設定された。スピノサドの基準値について は、水田中の 150 日間における平均濃度が基準値 1リッ トル 当たり 0.6mgを超えてはならないとした。これ により、同報告では 12 の農薬(ジチアノン、フルフェノクスロン、シモキサニル、スピノサド、プロ ヘキサジオンカルシウム塩、クロマフェノジド、テブコナゾール、インドキサカルブMP、トリフロ キシストロビン、チアメトキサム、カルフェントラゾンエチル、フルチアセットメチル)の登録保留基 (化工日 準値が設定されたことになる。 [建設リサイクル法 02.7.8) 施行] 建設リサイクル法は、一定規模以上の工事をする場合、コンクリー ト、アスファルト、木くずの 3 種類を必ず現場で分別するよう義務づける。住宅の解体ならば延べ床 面積 80m2 以上が対象になり、施主は分別解体の計画を、着工 7 日前までに都道府県知事らに届け出 て、勧告や命令があれば従わなければならない。工事ができるのは、建築業の許可を持つか、解体工 事業の登録をした業者だけ。業者が違法行為をすると施主が 20 万円以下の罰金を科せられることも ある。重機を使って一気にぐちゃぐちゃに壊すミンチ解体は工期、人手とも、分別「手壊し」の半分 以下で済むが、廃材はすべてごみになってしまい、リサイクルは不可能。建築リサイクル法で、こう した解体はできなくなった。建築ごみの埋め立ては、1t 当たり数万円かかることから、悪質業者によ る不法投棄も問題になっている。住宅の建て替えでは、新築を請け負った住宅メーカーが処理業者に 発注するのが一般的だが、不法投棄が発覚すると、廃棄物処理法で住宅メーカーも責任を問われ、最 高 1 億円の罰金を科せられる。 [アルミ溶湯の微細介在物除去 (朝日 02.7.8) 高効率フィルター開発] 財団法人・金属系材料研究開発センタ ーは、アルミ展伸材のスクラップ溶融時に発生する酸化物などの微細介在物を、低コストで処理する フィルター技術を開発した。従来のフィルターに臭化ナトリウム・ケイ酸ソーダを被覆し“トリモチ” 効果を持たせ、10-20μm の微細粒子を捕捉する。現在、アルミ缶のリサイクルでは、繰り返しフィ ルターを通すなどして取り除いていたが、今回のフィルター技術により大きな改善が可能になり、缶 材やサッシなどを含めた展伸材 to 展伸材の循環システムの拡大が期待できる。 [最終処分場のごみの資源化事業着手へ] (化工日 02.7.8) 環境省は、最終処分場に埋められている廃棄物を掘り 29 起こし、溶融炉で処理して溶融スラグに資源化する「最終処分場ルネサンス事業」(仮称)を 2003 年度 から始める方針を固めた。 “ごみの山”が有効な資源に生まれ変わるだけでなく、全国的にひっ迫して いる最終処分場の延命化にもつながる。掘り起こした廃棄物は、高温の溶融炉で溶かして総量を減ら す。その際に出る焼却灰は、道路の路盤材やコンクリート骨材などに使える溶融スラグに再生する。 (化工日 02.7.9) [グリーン購入法調達] 環境省と経済産業省は、グリーン購入法に基づき、特定調達品目の追加、 判断の基準などの強化、見直しを行うため、このほど提案募集を始めた。特定調達品目は昨年度、対 象分野、品目ともに追加され、14 分野・101 品目に上っている。今年 2 月に 50 品目の追加などを行 う基本方針の変更が閣議決定されており、同調達品目は 150 品目を超える。 (化工日 02.7.9) [カエルの奇形は農薬+寄生虫] 米国や日本などで発見例が増えているカエルの脚の奇形は、農 薬などの化学物質と寄生虫による相乗効果で起こっているとの実験結果を、ペンシルベニア州立大の ジョセフ・キーゼッカー助教授らがまとめ、米科学アカデミー紀要に発表した。同助教授は、アトラ ジンやピレスロイド系の農薬など化学物質の流入の有無や、吸虫という寄生虫を媒介する巻き貝の有 無と、奇形発生率との関連を調べた。奇形は、巻き貝がいなければ発生しなかったが、巻き貝と同時 に、ごくわずかでも農薬が存在すると、最大で 10 倍近くも奇形の発生率が高くなっていた。 (日経 [ISO14001 02.7.9) 環境省が認証取得] 環境省は 8 日、環境管理の国際規格「ISO14001」の認証を取 得した。霞ヶ関の中央省庁では初めてだが、地方自治体、国の出先機関、企業を合わせ国内では 96 年以来、9,000 件以上取得されている。具体的行動では、グリーン購入の推進、再生紙の使用、低公 害車の購入、フロン系冷媒の回収破壊などを目標とする。 (朝日・化工日 02.7.9) [東アジアで POPS 監視] 国連大学と島津製作所は、東アジアの河川や沿岸水域での残留性有機 汚染物質(POPs)を監視するプロジェクトを推進する。今月 15 日には「東アジア水圏における環境モ ニタリングおよびガバナンス」プロジェクトの 3 カ年計画を実施するための協定書に調印し、環境汚 染を最小に抑制するための早期警報システムの開発をめざす。このプロジェクトには中国、インドネ シア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの各国がパートナーと (化工日 して参加している。 [ナノ粒子 影響調査] 02.7.9) 自動車の排ガス中に含まれる超微小粒子「ナノ粒子」が健康に与える影 響について、環境省は 03 年度から研究を始める方針を決めた。SPM(浮遊粒子状物質)はぜんそくな どの原因物質として大気中の量に関する環境基準が設けられており、自動車の排ガス規制の強化で総 重量は減っているが、かわりにナノ粒子は増えたと考えられている。国立環境研究所の観測では、幹 線道路沿いの大気中に比較的多くのナノ粒子があるという。環境省は動物実験でナノ粒子が健康に害 を与えるメカニズムを解明し、人体への影響を評価する計画。 [CO2 排出 53 万 5 千 t 削減] (朝日 02.7.10、読売(夕) 02.7.10) すべての家庭で冷房の設定温度を 1℃上げると年間で原油 36 万 kl 分の省エネになり、CO2 の排出量を 53 万 5,000t 減らせることが、省エネルギーセンターが 10 日ま とめた調査でわかった。そのほか、窓ガラスからの日差しをさえぎるためカーテンを閉めると 10%、 ブラインドでは 12%、ペアガラスだと 18%も省エネ効果があることがわかった。 30 (読売 02.7.11) [東電が温暖化対策検討会設置] 東京電力は、地球温暖化防止に貢献する国際的な環境対策など を推進するため、社内横断組織の「京都メカニズム検討会」を発足させ、関連プロジェクトの開拓を 始めた。京都メカニズムの活用を目的に全社的な組織対応をとったのは、電力業界で東電が初めて。 各種プロジェクトを通じて削減した温暖化ガスは、京都議定書の発効後、その一部を東電が削減した (産経 ものとしてカウントする。 [水素・燃料電池システム 02.7.11) 札幌で公開実証実験] 国土交通省は、北海道大学と共同で札幌市で 水素・燃料電池システムの実証実険を行う。北大が持つ有機ハイドライド活用技術をコア技術として、 その活用に向けた基礎的実験を行うとともに、燃料電池の稼動デモンストレーションを行う公開型の 実証実験。実験では、太陽電池を使って水を電気分解して水素を製造、これをベンゼン、ナフタリン と反応させて有機ハイドライドとして水素を貯蔵する水素貯蔵プラント、有機ハイドライドから改質 触媒によって、水素を抽出して燃料電池に供給する水素供給プラントを稼働させ、水素供給を受けた 固体高分子型燃料電池(PEFC)の運転による発電を行う。 [核廃棄物回収で露支援] (化工日 02.7.11) ロシア近海に沈む原子力潜水艦や放射性廃棄物を浄化するための国際 支援国会合が、ブリュッセルで開かれ、総額 18 億 ユー ロ (約 2,100 億円)に上る基金を設立することで合意 した。冷戦後、財政難から放置されてきたロシアの核廃棄物の回収に、欧州が本格的な支援活動を始 (毎日 める。 [使用ずみ蛍光灯を輸入・処理] 02.7.11) 野村興産と東芝の関連会社テルムは、フィリピン・ラグナ工業 団地にある東芝情報機器フィリピン社や同工業団地内の日系企業から排出される使用ずみ蛍光灯を輸 入、野村興産・イトムカ鉱業所で処理し、再資源化するグローバルリサイクル体制を構築した。環境 省などとの調整を経て、バーゼル法(特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律)をクリア、こ のほど第 1 船が苫小牧港に入港した。海外法人の有害廃棄物を日本国内で処理するのは初めて。野村 興産では、東南アジア諸国が有害廃棄物の再資源化技術に未成熟で、蛍光管以外の水銀系廃棄物も保 管されているとされ、今後さらにリサイクル網の拡大を進めていく方針だ。 [塩の固結防止剤 急遽認可へ] (化工日 02.7.11) 海外で認可されながら日本では食品衛生法で認められていない 食品添加物を含む輸入加工食品が大量に流通していることが分かった。厚生労働省は 18 日、薬事・ 食品衛生審議会の専門家部会を開き、海外で食塩の固結防止剤として広く使われている「フェロシア ン化合物」を食品添加物として指定するかどうか諮問した。部会は「安全性に問題はない」と判断、 今月中にスピード承認される見通しとなった。 [都市ガスからの水素抽出効率化] (産経・朝日 02.712、産経 02.7.13、日経 02.7.19) 日本ガス協会は燃料電池の燃料となる水素を都市ガスから効 率よく取り出す装置を開発した。従来の方法より得られる水素が 1 割多いうえ、装置の大きさが 8 分 の 1 から 10 分の 1 と極めて小さい。2004 年度にも実用化し、集合住宅の燃料電池用などに導入する。 この装置は主にメタンからなる都市ガスと水蒸気を触媒反応させて、水素を多く含む気体を作る。パ ラジウム合金の薄膜を使って水素だけを分離した上で、特殊な合金で吸着・回収する。水素と分離し た CO などは燃やして反応に必要な熱を得る。反応温度も従来よりも 300℃低い約 500℃で済み、安 (日経 価なステンレス素材などが使える。 31 02.7.12) [2 物質、メダカに生殖障害] ごく微量の化学物資が環境ホルモンとして影響するかどうかを調べ ていた環境省は、このほど調査結果をまとめた。人とのかかわりが大きい 12 物質を優先的に評価す べき物質に指定し、2 年前からラットなどを使って精巣や子宮への影響などを調べてきた。その結果、 合成洗剤の原料などになるノニルフェノールとオクチルフェノールの 2 物質を除く 10 物質は、 「人が 日常的に食べ物や空気から摂取している程度の低用量では、ラットに悪影響は見られず、内分泌かく 乱作用は認められない」との結論になった。ただし、この 10 物質のうちフタル酸ジブチル(プラスチ ックの添加剤)については、体内のホルモン分泌などを調節する脳の下垂体重量が低下したり、前立腺 の重量が重くなったりする結果が出た。ノニルフェノールとオクチルフェノールの 2 物質は、低濃度 でも雄のメダカの精巣に、雌特有の卵細胞ができるなどの影響が認められた。12 物質はフタル酸ジシ クロヘキシル・フタル酸ジ-2-エチルヘキシル・フタル酸ジブチル ・フタル酸ジエチル・フタル酸ブ チルベンゼン・アジピン酸ジ-2-エチルヘキシン・トリブチルスズ・トリフェニルスズ・ベンゾフェノ ン・オクタクロロスチレン・ノニルフェノール・オクチルフェノール。 (毎日 02.7.13) [廃車「フロン券」1 台あたり 2,580 円] 10 月に施行されるフロン回収破壌法に基づき、自動車 所有者からカーエアコンに使われるフロンの処理費を廃車時に徴収する仕組みが固まった。自動車を 廃車にする所有者は 10 月以降、自動リサイクル促進センターが発行する「自動車フロン券」を 2,580 円(税込み)で購入して、自動車とともに引き取り・回収業者に渡す。全国の郵便局とコンビニエンス ストアチェーン 5 社の合計約 53,000 カ所で 9 月 20 日から取り扱う。 (朝日・日経 02.7.13) [絶縁油から PCB] 工場で使われている変圧器などの絶縁油から、PCB(ポリ塩化ビフェニール) が検出されたことが、経済産業、環境両省の調べで分かった。両省によると、PCB が検出されたのは、 メーカーなど 7 社の計 132 台の変圧器、コンデンサーなどの重電機器。廃棄物処理法では PCB を廃 棄する場合、0.5ppm 以下まで分解処理することが義務付けられているが、中には、この処理基準の 160 倍以上に当たる 84ppm もの PCB が検出されたケースもあった。 (読売(夕) 02.7.13) [PBDE の体内蓄積、30 年前の 40 倍] ダイオキシンに近い化学物質「臭素化ジフェニルエーテ ル」(PBDE)の人体汚染が進み、30 年前に比べて 40 倍以上の濃度で蓄積していることが、国立環境 研究所などの調査で分かった。同研究所の森田昌敏・統括研究官らは、70 年に採取、冷凍保存されて いた人体の脂肪組織 10 検体と、00 年に採取した同数の検体を比較した。70 年の脂肪 1g 中に検出さ れたのは 29pg だったが、00 年の脂肪には、約 44 倍の 1,288pg 含まれていた。PBDE の一部はプラ スチックや建材、繊維などの難燃剤に利用され、焼却や埋め立てなどにより環境中に広がり、人体に (朝日 取り込まれたとみられる。 02.7.14) [ビスフェノール A、微量でもマウス子育て不熱心に] ビスフェノール A(BPA)を妊娠中のマウ スに体重 1kg 当たり 10 万分の 1g を 5 日間えさに混ぜて投与すると、生まれた雌は、子育てに熱心で なくなるなどの行動変化が生じることを、米ミズーリ大のフレデリック・フォンサール教授らが、実 験で確かめた。同教授は、「低濃度の BPA が、妊娠中の母親を通じ、中枢神経系が発達する時期に、 環境ホルモンによる影響を受けた結果とみられる」と次世代の生物に与える影響への注意を呼び掛け (毎日 ている。 02.7.14) [タイ産植物検査強化] 厚生労働省は 15 日、空港の検疫所の抽出検査で、アジア料理などで使わ れるタイ産ミズオジギソウから基準値を上回る農薬クロルピリホスが相次いで検出されたため、輸入 32 検査を強化すると発表した。基準値 0.01ppm に対し、6 月 18 日に名古屋空港検疫所で 0.04ppm、今 月 12 日に成田空港検疫所で 0.02ppm が検出された。 [ラムサール条約 (朝日 02.7.16) 登録湿地を倍増] 環境省は 15 日、 「ラムサール条約」の国内の登録湿地数を、 2005 年までに 22 か所に倍増させる方針を明らかにした。世界規模では同年までに 2,000 か所にほぼ 倍増させる目標がある。国内には、釧路湿原や琵琶湖など 11 か所の登録地があるが、登録準備を進 めている宮島沼(北海道美唄市)や藤前干潟(名古屋市)などの指定を目指す。同条約は 1971 年にイラン のラムサールで採択され、133 か国の計 1,179 の湿地が登録されている。 [日米欧の電力事業者 温暖化防止へ] (読売 02.7.16) 8 月末に南アフリカのヨハネスブルグで始まる「環境開 発サミット」のなかで、日米欧の電力事業者が「社会、環境、経済への貢献」を目指した共同意見書 を発表することがわかった。国境、地域を超えた電力事業者の総意として環境対策を進め、途上国の (産経 エネルギー政策などを支援する決意を表明する。 [原発廃棄物の最終処分場建設 02.7.16) やっと選定着手] 米連邦会議が先週、原子力発電所から出る高 レベル放射性廃棄物の最終処分場をネバダ州に建設することにゴーサインを出した。日本は建設地選 定にやっと動き出したところだ。高レベル廃棄物処分には 2 つの形態がある。使用済み核燃料をその まま捨てる直接処分と、再処理してプルトニウムを取り出した後、廃液などをガラスで固めた固化体 にして処分する方法。米国やフィンランドは直接処分。日本は使用済み燃料をすべて再処理し、プル トニウムを再利用する核燃料サイクル路線を堅持。日本では、300m より深い地下に埋める予定の固 化体が 20 年ごろには計約 4 万本(1 本約 500kg)に達する見込みだ。非営利法人「原子力発電環境整備 機構」は、年内にも全国の市町村を対象に候補地を公募する。政府の計画では、07 年ごろまでに概要 調査地区、20 年代半ばに建設地を決めなければならない。 (朝日 02.7.17、02.7.31) [産廃埋めても空から探索] 環境省は山林などに不法に埋められた産業廃棄物をヘリコプターや 衛星を使って探し出す技術開発に乗り出す。2007 年ごろの実用化を目指し、全国で 1,000 万 m3 ある といわれる不法廃棄物の発見や処理に役立てる。調査が必要とされる場所は全国で約 700 カ所ある。 (日経(夕) 02.7.17) [欧州 使用禁止ホルモン 飲料等に混入] 欧州で医療分野以外への使用が禁止されている成長 ホルモン(MPA)が飲料や豚飼料に混入し、ベルギーやドイツ、オランダなど欧州各国で販売されてい たことがわかり、欧州連合(EU)欧州委員会は 16 日、食物連鎖委員会を開き、警戒を強めるよう呼び かけた。オランダの食材リサイクル企業バイオランド社のベルギー工場が生産した甘味原料の製造過 程に混入したとみられ、昨年5月までの出荷分の一部はノンアルコール飲料の製造企業に販売された。 (朝日 [庭先焼却 02.7.18) 条例で禁止に] ダイオキシン類の発生を防ごうと、岩手県は 2004 年 4 月から日常生 活で発生した家庭ゴミを庭先で燃やすことを、条例で禁止することにした。県条例に先駆けて自家焼 却の自粛を進めた同県東和町では、ゴミの収集量が 4 割近く増えており、県内では相当のゴミが自家 (読売 焼却されていると見られる。 02.7.18) [CO2 排出量、2000 年度最高] CO2 の 2000 年度の国内排出量が、過去最高の 12 億 3,700 万 t(前 年度比 0.4%増)に達したことが分かった。家庭から排出される CO2 が 99 年度比で 4.1%増えたこと 33 が主な原因という。一方、工揚などからの CO2 排出は 99 年度比で 0.2%減少した。 (朝日・毎日 [ダイオキシン濃度測定 水晶振動子法を開発] 02.7.18、日経・読売 02.7.20) 独立行政法人・産業技術総合研究所(産総研)は 17 日、ダイオキシン濃度の簡易計測技術を開発したと発表した。実際の環境試料(高速溶媒抽出法に より抽出しクリーンアップしたごみ焼却場の飛灰)中のダイオキシン濃度を、水晶振動子式センサーを 用いて迅速かつ正確に検出することに世界で初めて成功したもの。産総研が開発した QCM(水晶振動 子)法は、水晶振動子上に抗ダイオキシン抗体とその安定化剤を固定化したセンサーチップにより、実 際の環境試料中のダイオキシンを測定できる技術。極微量の分析試料(10μl 以下)での分析が可能であ り、分析後の焼却廃棄量も少なくなる。GC/MS 法では 4 週間程度を必要としたが、新技術では試料 採取から 6 時間で高精度の分析が行える。 [光触媒ガラス製造 コスト 5 分の 1 に] (化工日 02.7.18、毎日 02.7.22) 青山学院大学の重里有三教授と旭硝子中央研究所は、 汚れを分解する光触媒ガラスの低コスト製造技術を開発した。既存の設備を使って、5 分の 1 以下の 費用で作れる。光触媒処理に使う原料の酸化チタンのセラミックスを焼く方法を工夫し、導電性を持 たせた。ナノメートルレベルの厚さでガラス表面を覆うことができる。 [RITE の CO2 固定研究 (日経 02.7.19) 地中隔離技術に特化] 経済産業省は、地球環境産業技術研究機構(RITE) で実施している「エネルギー・環境二酸化炭素固定化有効利用プログラム」の研究開発を 2003 年度 から抜本的に見直す。具体的には同研究について地中隔離技術に特化して欧米諸国へ追いつく。また、 関係省庁と共同で海洋隔離技術を 5 年以内に完成させるほか、産業技術への貢献を図るためにもバイ オマスやバイオテクノロジーおよび触媒技術研究を掘り下げていく計画。 [カドミウムの許容量示せず] (化工日 02.7.19) コメに含まれるカドミウムの人体への影響を調べた厚生労働省の 研究班が、食物中のカドミウムが腸でどれだけ吸収されるかを求める実験に失敗し、摂取しても健康 に影響が出ないカドミウムの量を示すことができなかったことが分かった。食品の国際規格を決める コーデックス委員会が提案したカドミウムのコメの安全基準「0.2ppm」に対案を示すための研究だっ たが、重要なデータが得られなかったことで、厳しい国際基準案に対抗する根拠が失われた形だ。研 究班は昨年 9 月、25 人の女性にカドミウム濃度の分かっている食物だけを食べてもらい、食事に含ま れるカドミウムの量と尿や便に出たカドミウムの量を比較した。その結果、平均して食物に含まれる カドミウムの 24%が腸で吸収されたという結果が出た。ところが、この結果はカドミウムの吸収率を 5~10%としたこれまでの動物実験の結果とかけ離れているうえ、人によって吸収率が 80%を超える など、データのばらつきも多く、信頼性に乏しかった。 (毎日 02.7.20) [GDP 比削減を提案] 川口外相は 19 日、東京で開かれた温暖化防止に関する国際シンポジウム 「気候変動に関する更なる行動」で基調講演し、温室効果ガス削減の将来目標に関して、 「国内総生産 (GDP)当たり排出量の水準を設定し、これに向けて各国が努力することが考えられる」と提案した。 GDP との比較割合を目標にする川口外相の構想は、将来の経済成長とともに大幅な排出増が見込まれ る途上国に受け入れやすい提案であり、議定書から離脱した米国に再考を促すものとしても注目を浴 (読売 びそうだ。 02.7.20) [太平洋西部の海流が逆流] 太平洋西部赤道付近の西向きの海流が今月中旬、強い東向きに変わ 34 っていたことが 19 日、気象庁の調査で分かった。南米ペルー沖の海面水温が上昇し、世界に異常気 象をもたらすとされるエルニーニョ現象に関連する可能性もあるとして、同庁は今後詳しく解析する。 (日経 [学校シックハウス 調査へ専門家会議] 02.7.20) 「シックハウス症候群」と同じような症状を学校現場 で訴える児童・生徒が増えていることから、文部科学省は 20 日までに、環境医学や建築工学の専門 家らによる協力者会議を設置し、学校でのシックハウス症候群の本格的な調査研究に乗り出すことを 決めた。被害は改築後の新しい校舎で目立ち、床のワックス、教科書のインクなども原因として疑わ れているが、過敏症は詳しい実態が把握されておらず、診断基準も定まっていないのが現状だ。 (産経 02.7.21) [忍び寄る水資源危機] 1992 年の地球サミットから 10 年、温暖化問題などでは対策が進んだが、 水資源の危機や感染症の拡大など問題が深刻化し、新たな難題が浮上してきた。水資源の危機が世界 の関心を集めるきっかけとなったのはシンクタンクの世界水会議(WWC)が 2000 年に公表した報告書 だ。人口爆発や地下水の枯渇、水質汚染が進み、2025 年には世界人口の 4 割が深刻な水不足に直面 すると予測。「21 世紀は水が新らたな紛争の火種になる」と警告した。実際、中央アジアのアラル海 や中東のチグリス、ユーフラテス川流域、アフリカの主要河川は水不足が表面化している。総合地球 環境学研究所の沖大幹・助教授によれば「日本の年間水使用量は 890 億 m3 だが、それとは別に海外 の 1,035 億 m3 を間接的に消費している」と指摘、すでに海外に依存している危うさを訴える。水資 源管理は南アの環境開発サミットで主要テーマの一つになる。日本政府は人工衛星による観測体制づ くりや水環境の仕組みの解明などを提案する方針。 [プラスチックの Cd 含有量 (日経 02.7.22) ppm オーダーで簡易分析] 日本電子は、蛍光 X 線を用いてプラス チック中のカドミウム(Cd)を ppm オーダーで簡易に分析するシステム技術を確立した。通常のエネル ギー分散型蛍光 X 線分析装置では Cd とロジウムの散乱光が重なるため、ロジウム系を除去する専用 の Cd 用フィルターを開発、微量 Cd の検出に成功した。微量分析の分析センターの協力を得て、標 準試料に基づき、サンプル形状、測定条件を確定、Cd 検量線を作成した。 [リン除去・回収装置 (化工日 02.7.22) 目標水質の 0.5ppm クリア] 昭和エンジニアリングは、福島県北塩原村 (檜原湖周辺)で、3 年かけて行ってきた農村集落排水向けリン除去・回収装置(フォストリップ)の実証 実験を完了、実用性を確認した。回収リン(リン酸カルシウム)を使った現地特産の花豆の栽培試験で は、その肥効を確認、リン酸肥料としての公的評価も取得した。福島県では閉鎖性水域に対し、新た なガイドラインを策定、2007 年までにリン濃度を 1ppm 以下とする計画。3 年間の試験では、目標水 質である 0.5ppm をクリアした。 (化工日 02.7.23) [経産省環境 JIS を制定] 経済産業省は 22 日、ごみの減量や資源の再利用、地球温暖化防止に役 立つなど環境に配慮した製品であることを保証する「環境 JIS」を設けたと発表した。第 1 号にごみ や下水汚泥の焼却灰を原料とするエコセメントに設定した JIS を認定した。 (朝日・化工日 02.7.23) [水没危機の島国ツバル] 高潮被害などが頻発している南太平洋の島国ツバルの政府が、地球温 暖化による海面上昇で国土が水没の危機にあるとして、温暖化対策に消極的な米国や豪州を相手に、 国連の司法機関・国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)に訴訟を起こす方針を決め、準備を進めている 35 ことが明らかになった。実行されれば温暖化の責任を巡る世界で初めての国家間訴訟になる。ツバル は 9 つのサンゴ礁の島からなり総面積約 26km2、人口約 11,000 人。平均海抜が 2m 以下で、近年、 沿岸の浸水が多発し、井戸水に海水が入ったり、主食のタロイモが栽培できなくなる被害が出ている。 (毎日 [産廃不法投棄 02.7.24) 排出事業者名も公表] 環境省の「不法投棄防止および原状回復に関する懇談会」 は 23 日、産業廃棄物の不法投棄対策で、都道府県知事が撤去を命じる際、不法投棄者だけでなく、 廃棄物処分を依頼した排出事業者名も積極的に公表することなどを盛り込んだ報告書をまとめた。来 (日経 年度からの政策に反映させる方針。 02.7.24) [下水の窒素・リン除去に省エネシステム投入] 三菱電機は、従来システムに比べ 12%の電力量 削減ができる下水高度処理に対応した「省エネルギー型窒素・リン除去下水処理制御システム」を開 発、販売を開始すると発表した。独自開発の運転設定値最適化アルゴリズムなどを用い、活性汚泥プ ロセスのなかでエネルギー(電力)を最も消費する硝化処理(アンモニア性窒素除去)の曝気風量の節減 (化工日 により省エネを実現した。 02.7.25) [有機系廃棄物を化学分解する「EUP」の普及に拍車] 荏原は、宇部興産と共同開発した、有機 系廃棄物を水素、一酸化炭素などに化学分解する「EUP システム」の普及を加速する。共同開発した EUP 設備は、加圧二段ガス化プロセスを採用、廃プラを「原料」に、一酸化炭素と水素に分解する。 ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンのほか、塩化ビニル樹脂、合成ゴム、さらに分 (化工日 離できない複合樹脂類も対象にできる。 [南米 02.7.25) 世界の EPS リサイクル支援網に加入] 発泡ポリスチレン(EPS)のリサイクルに関する世 界的な支援体制が広がりをみせている。アジア、米国、欧州の 3 ブロックで構成される世界 EPS 同 盟(INEPSA)に、新たに南米が加入、世界 4 地域となったほか、1 国参加のかたちで南アフリカが賛助 国となった。また、アジア地域をまとめるアジア EPS 生産者機構(AMEPS)は、このほど開催された 会合でベトナムの加入を決定、今後はインドネシアなどにも参加を呼びかける。EPS リサイクルは各 国により実情が異なるが、電子機器など国境を越え流通することを考えると、こうしたリサイクル網 の広がりは大きな意味を持つ。現在、EPS は土木・建材用途、包装・容器用に年間 300 万 t の世界需 要があると推定される。 [フェロモンで害虫駆除] (化工日 02.7.25) ナシの産地として知られている茨城県下館市の果樹園芸組合は今年か ら、害虫を駆除するためのフェロモン材を導入した。すでに同県関城町で成果を上げており、農薬の 散布回数を減らせるなどの利点がある。同市でも害虫が減るなど、徐々に効果が出始めている。 (毎日 [ペットボトル 02.7.25) 回収率 4 割超す] 全国の市町村によるペットボトルの分別回収率は 2001 年度、 国民 1 人の平均的な年間消費量の 100 本に対して 40 本となり、リサイクルが進んでいることが、環 境省の集計で明らかになった。ペットボトルは、昨年度の生産量は 40 万 2,000t(前年度比 11%増)。 この中で分別回収された量は 16 万 1,000t(同 29%増)で、分別回収率は 40.1%(前年度は 34.5%)とな った。分別回収を実施した市町村の数は、全国の 80.6%に当たる 2,617 自治体。一方、衣料用繊維や 卵パックの昨年度の再商品率は 38.7%にとどまった。 36 (日経・読売 02.7.26、化工日 02.7.29) [家電などのリサイクル率 試算容易に] 東芝は家電製品などのリサイクル率を簡単に試算でき る設計支援ソフトを開発した。従来、再利用が不可能と判定してきた混合プラスチックでも、比率に よっては回収可能と判定する。テレビや冷蔵庫などの家電製品、工業製品でよく使用する 26 種類の プラスチックについて混合物で再利用できるかどうかをあらかじめ判断し、データベース化した。 (日経 02.7.26) [尻別川の水質が最高に] 国土交通省は、2001 年度に調査した全国一級河川のうち、最も水質の 悪い河川は綾瀬川(埼玉・東京)で、最も水質が良かったのは尻別川(北海道)などとした調査結果をまと (日経 めた。綾瀬川のBOD(生物化学的酸素要求量)の平均値は、1リッ トル 当たり 6.4mgだった。 [自然環境を定点観測] 02.7.27) 地球温暖化などによる自然環境への影響を探知しようと環境省は 27 日、 釧路湿原や尾瀬を含めた湿地や天然林、干潟など自然の豊かな地域を毎年 200 カ所ずつ選び、2003 年度からの 5 年間で合計 1,000 カ所についての「定点観測」を行うことを決めた。温暖化などによる 気候の変化、大気汚染や開発など人の活動で自然が悪化する兆しを早い段階でとらえるため、24 時間 使える固定カメラを一部の定点に置くなどして、いわば感知センサー化。 (日経(夕) 02.7.27) [生活重視の河川水質指標策定へ] 川遊びや釣りなど、川に対する市民のニーズに対応するため、 国土交通省は来年度、新しい河川の水質の指標を策定する方針を固めた。従来の人体への悪影響を念 頭に置いた水質基準のほかに、川の水の透明度やにおいなどより生活に密着した、わかりやすい指標 (日経 を導入する考えだ。 02.7.28) [欧 RoHS 指令案対象物質「PBDE」の臭素数別同定に成功] 日本電子は、ガスクロマトグラフ ィーと質量分析計の連結分析法(GC/MS 分析法)により、プラスチック中の臭素系難燃剤を定性分析 する手法を見出した。試料を直接加熱し気化させ、精製ガスをオンラインで GC/MS に導入、トー タルイオンクロマトグラムを作成し、PBDE(ポリ臭素化ジフェニルエーテル)の臭素数別に同化合物 を同定した。欧州の RoHS 指令案(電気・電子機器の有害物質規制指令案)には PBB(ポリ臭化ビフェ ニル)、PBDE の 2 物質類が全廃対象になっている。今回の分析手法は、なお実用には時間を要する が、BDE のテトラ、ペンタ、オクタ、デカの 4 種類を高精度分析する手法確立につながるだけに注 (化工日 目を集めそうだ。 [エコハウス事業計画固まる] 02.7.29) 地球温暖化の防止策として環境に配慮した建物を造ろうという環 境省のエコハウス事業で、対象 9 自治体の建設計画が固まった。太陽光発電や間伐材の利用など随所 に工夫を凝らした「究極のエコハウス」。9 自治体は、北海道平取町、秋田県協和町、茨城県鉾田町、 栃木県高根沢町、滋賀県日野町、兵庫県加美町、島根県斐川町、岡山県美作町、愛媛県。(日経 02.7.29) [琵琶湖で環境考える] 国内最大の湖、琵琶湖で 8 月、全国から集まった小学生が環境について 学ぶ初の「こども環境特派員事業」が行われる。滋賀県の取り組みをモデルに、子どもたちが学習船 に乗り、水の透明度を調べ、水質調査を見学する。県は国でも琵琶湖で同様の取り組みをするよう働 きかけており、琵琶湖発の環境教育が全国に拡大するきっかけにもなりそうだ。 [海に異変 (毎日 02.7.29) クジラ、イカ大量死] カリフォルニア州南部の太平洋沿岸に大量のアメリカオオア カイカが接近し、イカ漁ブームが起きている。また、26 日には大量のイカがサンディエゴ北方のラホ ヤ海岸に打ち上げられ、死んでいるのが発見された。米マサチューセッツ州では 29 日、大量のクジ 37 ラが入り江に迷い込むなど、米東西海岸で奇妙な現象が起きている。研究者らはエルニーニョで水温 (毎日 が上ったのが原因と見ている。 02.7.30) [焼却炉 17%使用不能に] 環境省は 30 日、全国の一般・産業廃棄物焼却施設の排ガスに含まれ るダイオキシン類の調査結果を発表した。現状のままでは、12 月 1 日から適用する新しいダイオキシ ン類濃度の基準値を超え、使用できなくなる焼却炉が、全体の 16.7%に当たる 909 炉あることが分か った。調査は、00 年 12 月 1 日から 01 年 11 月 30 日までの 1 年間、一般廃棄物 1,532、産廃 4,253 の焼却施設を対象に行った。新基準では燃焼室の処理能力によって、1m3 当たり、1ng 以下▽5ng 以 下▽10ng 以下の 3 段階に強化される。 (朝日・毎日 02.7.31) [廃棄物を熱分解処理] アートセラミックは有害廃棄物を無害化処理する「遠赤外線減圧無酸素 熱分解装置(EADS)」を開発した。廃棄物を燃やさずに熱分解するため CO2 やダイオキシンがほとん ど発生しないといい、分解処理したプラスチック類や残灰は再利用が可能。まず金属やガラス、不燃 物を取り除いた焼却灰や汚染土壌などの廃棄物にセラミック粉を混ぜる。それを真空状態で回転する セラミック製のるつぼに投入し、20-40 分間、600-700℃程度で熱分解し無害化する。るつぼを通過後、 気化しやすい物質は排ガス無害化装置を経て外部に排出。気化しにくい物質は容器にためる。廃タイ ヤや廃プラスチックなら原油とカーボンに分解、再資源化する。最大処理能力は 1 日 8.6m3。同社に よると、熱分解処理中のダイオキシン排出量は西欧排出基準(0.1ng)の 1,000 分の 1 を下回る。 (日経 [超低 PM 排出ディーゼル車 02.7.31) 9 月から認定] 国土交通省は、超低 PM(微粒子状物質)排出ディー ゼル車認定制度を 29 日に創設、9 月 1 日から施行する。現行の PM 排出量の規制を約 30%削減して 1 時間当たり 0.18g とする 2003 年 10 月の規制をさらに 75-85%低減し、0.05-0.027g とする。同制度 での認定対象車は、車両重量が 3.5t を超え軽油を燃料とする自動車。認定基準は、25 万 km の耐久 走行を行った後、ディーゼル 13 モードで運行する場合に発生する PM の排出が、2003 年規制 75% 低減レベルの場合は同 0.05g、同規制 85%低減レベルの場合は 0.027g 以下で、加えて CO 排出量が 2.22g、炭素水素(HC)同 0.87g および窒素酸化物(NOX)同 3.38g と 2003 年規制に適合していることと (化工日 している。 [EPS リサイクル 02.7.31) 韓国・台湾でも急拡大] 日韓台 3 国における発砲ポリスチレン(EPS)のリサ イクル率拡大が顕著となっている。日本は 2001 年実績で 60%を突破(サーマルを含む)、韓国が 53%、 台湾も 48%に達した。しかも韓国、台湾ともに集計はマテリアルリサイクルを対象にしており、急速 (化工日 に拡大した模様だ。 38 02.7.31)
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