2008年 7月2日 ヒートポンプとIHの利点を融合した、世界初の省エネルギー暖房専用機 ハイブリッド暖房機『パワ暖ヒート』を新発売 ダイキン工業株式会社は、ヒートポンプとIH(電磁誘導加熱)※1技術を組み合わせた、世界初※2のハイ ブリッド暖房機『パワ暖ヒート』2機種を11月1日より発売します。 地球環境保護の視点から世界規模での温室効果ガス削減が求められている中、当社はCO2 排出量削減に貢 献できる「ヒートポンプ技術」の研究・開発を進めてきました。しかしこれまでヒートポンプによる暖房に は、低外気温時の暖房能力と立ち上がり時間に課題がありました。 そこで高い省エネ性と安全性に優れたヒートポンプと、速暖性に優れたIH技術を融合させ、石油やガス を燃料とする燃焼式暖房機の暖房性能に匹敵する、ハイブリッド暖房機「パワ暖ヒート」を開発しました。 当社は今回開発した技術を世界の暖房市場においても提案できるものと考えています。今後も地域のニー ズにあった技術を開発し、世界規模でのヒートポンプ普及に努めてまいります。 【商品の特長】 1. ヒートポンプとIHを組み合わせた世界初の「ハイブリッドヒート方式」を搭載 通常時はヒートポンプでの運転を主体とし、必要に応じて運転開始時や霜取り運転時※3に室外機に搭載 したIHによって素早く冷媒を加熱し運転をサポートする、当社独自の「ハイブリッドヒート方式」を 搭載することで、燃焼式暖房機並みの暖房性能を実現しました。 (1)IHによる速暖性と高温風吹出し 運転開始時にヒートポンプとIHを同時運転させることで、高い速暖性を発揮します。低外気温(2℃) 条件においても約3分で50℃※4に到達し、最高55℃の温風を吹き出します。また、立ち上がり運転 後は IH を自動で切り、省エネ性の高いヒートポンプのみの運転に切り替わります。 (2)-15℃の低外気温時でも定格暖房能力を維持し、約6時間の連続暖房が可能 当社空調機で培った「リラクタンス DC モーター」を搭載した圧縮機の高速制御技術により、-15℃ の低外気温時でも定格暖房能力を維持します。また、室外熱交換器は親水性の高い「特殊アクリル樹脂 コート」を施した「PE フィン」により、霜付きを抑えます。さらに IH によって運転開始時と霜取り運 転時をサポートし、-15℃の低外気温時でも約6時間の連続暖房運転※5が可能となり、霜取り運転も 約3分※5で完了させ、素早い復帰が可能です。 2.地球温暖化に影響を与えるCO2 の排出量を大幅に削減 高効率なヒートポンプ方式を採用することで、従来の燃焼式暖房機と比べてCO2 排出量を約40%削減 (約1800kg)※6し、年間ランニングコストも約55%削減※6します。 3.雪の多い地域でも暖房能力低下を抑える、ダブルで安心の「二暖アイスパージ機構」を搭載 暖房能力低下の原因となる雪や氷の影響を防止するために、室外機の底板に高温ガス配管を配置し、底 板に入った雪や氷を融かします。また熱交換器の下部にも暖かい冷媒を常に流すことで氷の成長を防止 し、ダブルの機構で雪の多い地域でも安心してご使用頂けます。 【 主仕様、価格、発売時期 】 外気温度 7℃ 外気温度 -15℃時 消費電力 (kW) 外気温度 7℃ 床置形 11.2 11.2 3.84 3φ200V 床置形 16.0 16.0 4.60 3φ200V 暖房能力(kW) 機種名 タイプ SPDH112A SPDH160A 電源 外形寸法(mm) (高×幅×奥行) 上段:室内機寸法 下段:室外機寸法 1850×600×270 1170×900×320 1850×600×350 1170×900×320 価格 発売時期 オープン価格 2008 年 11 月 1 日 オープン価格 2008 年 11 月 1 日 ※1:IH(Induction Heating、電磁誘導加熱) 誘導加熱コイルに電流を流し、磁力線を発生させ、その働きで加熱させるもの。代表的なものと して IH クッキングヒーターに使われている。 ※2:2008年 7 月 2 日現在 ヒートポンプの室外機にIHを搭載した暖房専用機商品において。 ※3:定期的に暖房運転を停止して行う、室外機熱交換器に付着した霜を取り除く運転(デフロスト運転) 。 ※4:室内吸込空気温度20℃、外気温度2℃時の吹出し温度。 ※5:室内吸込空気温度20℃、外気温度-15℃時 試験室における無風状態での計測。 (環境条件により連続暖房時間及び霜取り運転時間は変わります。 ) ※6:当社燃焼式暖房機「スカイヒート」 (2007年生産終了)との比較 床面積 100 ㎡における札幌地区事務所を想定。暖房期間11月~4月、1ヶ月25日、8~20時運転 CO2 排出量は灯油2.49kg/l、電気0.497kg/kWh とした。 「算定・報告・公表制度における算定方法・排出計数一覧」より 【 開発の背景 】 京都議定書に基づく温室効果ガス削減の約束期間がスタートし、家庭部門、業務部門の2006年排出量 は基準年である1990年比で約37.5%増と、排出量の削減が大きな課題となっています。また、今年 開催の洞爺湖サミット、G8環境大臣会合では地球温暖化対策が主要な議題になり、環境への意識は高まっ ています。環境問題を考える上で省エネルギーに大きく貢献できる技術として、使用するエネルギー(電気) に対して約3倍のエネルギー(熱)を作り出すことが可能なヒートポンプに注目が集まっています。そのよ うな中、暖房機市場においても高効率な暖房機が必要であると考え、ハイブリット暖房機「パワ暖ヒート」 を開発いたしました。今後とも暖房機市場における環境負荷低減が提案できる商品の開発に取組んで参りま す。 ハイブリッド暖房機『パワ暖ヒート』 SPDH160A ダイキン工業株式会社 【添付資料】 ■室外ユニット構造と要素部品 【PEフィン】 【IHヒーター】 (特殊アクリル樹脂コート) 運転開始時の速暖性 短時間の霜取り 長時間連続暖房運転の発揮 霜付きを抑える 長時間連続暖房運転の発揮 【二暖アイスパージ機構①】 底板の雪や氷を融かす 暖房能力低下を抑える 【二暖アイスパージ機構②】 氷の成長を防止する 暖房能力低下を抑える ■暖房運転パターン ヒートポンプと IH で短時間除霜 ヒートポンプと IH で速暖 IHヒーター利用 当社ヒートポンプ機 ヒートポンプと IH で速暖 吹出し温度 50℃ 3分 3分 運転時間 運転開始 暖房運転 除霜 運転開始 暖房運転
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