レポート

平成24年度エンゼル大学
「トイレトレーニング」
12月5日(水)エンゼル大学「トイレトレーニング」を開催しました。
その様子をレポートします。
講師として,
深大寺保育園の楠先生,天野先生
に来ていただきました。
トイレトレーニングの最終目標は,子どもが自分の意思でトイレにおしっこを
するようになることです。
膀胱と脳の伝達回路の確立がおむつはずれの完了期であり,体の発達と子どもの個性に
合わせ,おむつからパンツへ移行していくことが大切です。
子どもの成長のペースに合わせて,トイレトレーニングをしましょう
子どもの体の発達を知ろう
ステップ1
ひとりでおしっこができるようになるしくみ
0~1歳にかけては,自分の意思に関係なく膀胱が勝手に収縮して1日20回くらい
おしっこが出ます。1歳前後になるとおしっこの回数が減り1回の量が増えてきますが,
この時の膀胱と脳連動は確立していません。
ステップ2
1歳後半頃になると,膀胱と脳の伝達機能はまだ確立されていないため排尿を調節する
ことはできませんが,膀胱が少し大きくなります。
ステップ3
2歳を過ぎると,膀胱と脳の伝達回路も少しずつ通じてきて,膀胱も大きくなりおしっこ
がためられてきます。
ステップ4
3歳代になると,膀胱と脳の伝達回路が確立され,尿意を感じておしっこが出るように
なります。
ステップ5
4歳代になると,膀胱と脳の伝達回路は大人とほぼ同じになってきます。昼間のおしっこ
を調節できるようになれば,おむつはずれは完了です。
トイレトレーニングを開始する目安
1.
ひとりで歩けるようになる
2.
おしっこの間隔が2~3時間くらいになる
3.
「おしっこ」を自分から伝えることができる
開始時期の見極めが大切。保護者の希望ではなく,子どもの状態を見て始めましょう。
保育園でのトイレトレーニング
○1日に6回以上,トイレへ行く定期的な機会を作ります。(朝のおやつ前,食事前,お昼寝前・後,
おやつ後,夕方の遊び後)
○排せつするということをイメージしやすくするように・・・
・「うんちバイバイ」
「おしっこバイバイ」と声かけし,流してしまう前にうんちやおしっこを実際
に見てみる。
・他児の様子を聞いたり見たりする
○子どもが上手におしっこで来たとき,おしっこを教えることができたとき
「えらいね」
「やったね」とたくさんほめる。
○トイレへ行くのを嫌がるとき
無理に連れて行かないで,もしおむつが濡れていたら「濡れていて気持ち悪いね」と言葉を添え
て取り替え,
「おむつが汚れると気持ちが悪いんだ」という感覚を育てる。
保育士の先生へ直接聞いてみました!
Q
トレイに行きたがらないのだけれど,どうしたらいいでしょうか。
A
子どもの好きなキャラクターや乗り物などの絵やシールを飾って,トイレは楽しいところだ,トイレ
に行こうという気持ちを育てましょう。
Q
補助便座はどういうものを使ったらいいでしょうか。
A
手で持つところがあるか,足がつくものがいいでしょう。力を入れることができるものがいいです。
Q
幼稚園に入るまでにおむつを取りたい,どうしたらいいでしょうか。
A
子どもの発達に合わせてすすめていきましょう。ママがムキになると子どももいじっぱりになって
しまいます。子どもの状態を見極めながら,トイレが楽しくなるように工夫してみましょう。
まとめ
講座に参加した方たちに聞いてみると,
「できるだけ早くおむつを取りたい」
「トレーニングを早く
始めたい」という方がとても多いようでした。
保育士の先生方は,
「あせらずにゆっくりと,その子のペースに合わせてすすめていくことが大切」
とおっしゃっていました。適切な時期にトレーニングを行えば,1ヶ月程度でおむつが取れる場合
も多くあるようです。
子どもの成長には個人差があるので,他の子とは比べずに,失敗しても怒らないことが大切。
おむつはいつかは絶対に外れるものです。長い目で見ていきましょう。
すこやかスタッフより
当日はグループワークも行いました。悩みを共有したりほかのおうちの様子を聞いたりと,トイレ
トレーニングをテーマにお母さんたちも話がはずんだ様子でした。
今後も,エンゼル大学では育児について学んだり,ほかのお子さんの話を聞いたり,自分自身がリフ
レッシュしたり,みなさんの笑顔を支えるさまざまな講座を開催していきたいと思います。
ぜひご参加ください。
たくさんのお申込,ご参加いただきありがとうございました!
<グループワークの様子>