2013年 No.2 - 公益財団法人日本繊維検査協会

ザ・ユニフォーム
編 物5 時 間 ︶
、試験片の調整に手間
ICI 形試験機
第2回
公益財団法人
日本繊維検査協会
試験検査統括部
松﨑
智香
結果の判定は、試験片とピリング
判定標準写真を並べて比較判定しま
す。また、毛玉の脱落及び試験片表
面の毛羽乱れの有無について観察
し、毛玉が脱落している場合又は毛
羽乱れが観察された場合は判定結果
にその旨を記載します。
ピルの発生が標準写真の5号程度
のものを5級とし、等級は1級から
5級まであり、最も良いのが5級で
す。ピルの発生が標準写真の4号と
5号との中間程度のものは4 5級
つけた試験片を4個1組としてコル
ます。一般的なユニフォームの基準
というように各級の間の等級もあり
C法は紡績糸又は長繊維糸使いの
織物及び編物に適しています。試験
毎分 回転±2回転の回転速度で織
D法は紡績糸使いの織物及び編物
並びに紡績糸と長繊維糸との交織物
せて摩擦作用を加え、ピルを発生さ
互又はコルク面とランダムに接触さ
ピリング判定標準写真
の目安は4級以上です。
時 間 は 極 め て 短 く︵ 約
精度は良いです。作用が単一で実用
に適します。もみ屈曲作用が加わる
せます。作用は緩やかで時間をかけ
物は 時間、編物は5時間操作しま
ため、メリヤス肌着など洗濯頻度が
てゆっくりピルを発生させます。も
す。
︵ 箱 の 回 転 に よ っ て、 試 験 片 相
高いものに適します。試験時間が短
み及び屈曲作用は加わりません。
︶
とは異なります。
10 60
14
く︵ 分︶
、試験片の調整が簡便です。
30
8
No.1
2013
繊維製品の試験・検査
す。
ル 形 試 験 機 を 用 い るD 法 が あ り ま
機を用いるC法、ランダム・タンブ
ピリング試験︵ JIS L 1076
︶
ピリング試験とは、商品の毛玉が
どの程度発生するかを確認する試験
であり、J ISで試験方法が決めら
最も実用を再現できると言われてい
れています。
ピリングとは織物や編物の表面の
繊維が摩擦などによって毛羽立ち、
ます。試験時間が長く︵織物 時間、
A法は紡績糸使いの織物及び編物
に適しています。最も普及しており、
この毛羽がさらに絡みあい、小さな
玉状のかたまり︵ピル、毛玉︶を生
がかかります。
びよこ方向、編物であればウェール
最も普及しているA法は試験した
い生地を織物であれば、たて方向及
試験方法はICI形試験機を用い B法は紡績糸使いの織物及び編物
るA法、ТO形試験機を用いるB法、
に 適 し て い ま す。 試 験 時 間 が 短 く
方向及びコース方向に各々2枚採取
アピアランス・リテンション形試験
︵ 分︶
、試験片の調整が簡便です。
じる状態を言います。
10
ク・ シ ー ト を 内 張 り し た 箱 に 入 れ、
し、試験片とします。ゴム管に巻き
─
30
秒︶
、再現
ゴム管に巻いた試験片
繊維の
いろは