巻頭言 - 日本ダクタイル鉄管協会

4
3
.5 第 2
4号
昭和 5
ダクタイル鉄管
言亘書._.呈:三輪巻頭言
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思
への
F
第1
2回 国 際 水 道 会 議 は 、 本 年 10月 2日から
6日 に わ た っ て 京 都 国 際 会 議 場 に お い て 開 催
されるが、内外からの多数の水道人の参加が
期待されている。
この水道会議は、一般報告を除けば研究発
表とそれに対する討論が中心をなしている。
今度の一般報告としては、「水源管理J と「緊
急 時 給 水 」 の 2題 が 選 ば れ 、 各 メ ン バ 一 国 の
現状が報告される。
研究発表としては、 8種 類 の 常 置 委 員 会 で
の 発 表 と 討 論 と 、 特 別 議 題 と し て 10課 題 、 パ
ネ ル デ ィ ス カ ッ シ ョ ン が 7課 題 、 い ず れ も 討
論のテーマがあらかじめ定められているので
ある。パネルデイスカッションを除けば英語
フランス語、日本語の同時通訳が行われるの
で、国際会議での各国代表の発言を日本語で
山梨大学教授
聞いたり、質問を日本語で行うことができる
石橋多聞
わけであるから、わが国の水道人にとっては
外国の水道問題に直接に触れることのできる
絶好の機会である。
今度の会議においては、わが国の水道人の
活 躍 も め ざ ま し く 、 発 表 者 と し て 7名 が 、 討
論 者 と し て 14名 が 名 を 連 ね て い る の で 、 わ が
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国の水道について外国の水道人に知ってもら
うよい機会でもある。
わが国から特に強く要望して採用してもら
ったテーマに、特別議題の「下水の再利用J
大きいから、
1本、 1本 の 継 手 が 伸 縮 継 手 と
同じ機能を持つから、地震地帯のみでなく、
不安定地盤でも威力を発揮するから、各国の
水道人の注目を浴びるであろう。
と、配水委員会での「地震地帯を含めた不安
埋設された鉄管の寓食に対する関心は、い
定地盤で、の配管問題Jと、防食委員会での「地
ままではわが国ではそれほどに高くなかった
下 埋 設 水 道 管 の 関 食 と 防 食J が あ る 。 下 水 の
のが実情である。
再利用の問題を取り上げたのは、水資源に窮
しかし最近では、腐食性の強い環境下に管
迫している大都市地域で今後の最大の問題で
を埋設せざるを得ない例が多くなり、こうし
あるし、わが国ではすでに東京、大阪、名古
た場合のボルト・ナットの紡食についても、
屋、川崎の各市で小規模ながら実施されてい
わが国独自の研究が行われ、大きな成果を上
る実績があるからである。
げているので、防食委員会での発表は世界の
不安定地盤での配管問題を取り上げたのも
関心を集めるであろうと期待されている。
わが国が名だたる地震国であって、配管施設
以上に紹介したのは、今度の会議でのわが
での数々の地震被害の実績を有するとともに
国の水道人の活躍の一部に過ぎないが、いま
配管の免震構造や地盤特性に応ずる耐震設計
まで欧米で聞かれた会議においては、言語の
の研究開発が世界に先がけて進歩しているこ
障壁もあって、わが国の水道技術のレベルを
とを、各国に知ってもらいたいからである。
知ってもらう機会が少なかったのである。
鋳鉄管のダクタイル化によって、地震力によ
今度の京都会議を契機として、わが国の多
る折損は減少したが、従来の型の継手では継
くの水道人が国際会議に慣れ、将来ともます
手部に壌中する変位に対しては、抜出し、靖
ます国際的に発展されることを期待したい。
突などの被害を防止することは不可能であっ
た。新しく開発された S形 継 手 は 伸 縮 余 裕 が