大会会長あいさつ

大会会長あいさつ
日本スプリント学会長　高野　進
本年８月には皆様においてはご承知の通り、世界陸上競技選手権大会が盛大に開催され、この
学会ともっとも関連のある短距離陣は男子４×100m リレーにおいて第６位入賞と大いに活躍し
てくれました。関係各位の喜びもひとしおといったところでした。また、本年は男子100m にお
いて世界的にも脚光を浴びた桐生祥秀選手（洛南高校・京都）の10秒01という驚異的な記録誕生
からこの半年間、日本の男子短距離の話題は絶えなかったと感じております。これらのことが本
学会の活動と更なる結びつきを持って躍進することが、日本のスプリント学のさらなる追求にも
反映されてくるものと考えます。
さて本年の主要活動でもあります日本スプリント学会第24回大会が大阪ガス様のもと開催さ
れる運びとなりました。本年のテーマとして「世界で活躍する選手の育成システム」といった内
容で展開される予定です。講演としてジャマイカ・レーサーズトラッククラブアシスタントコー
チの Jermaine Shand コーチ、名波浩氏（サッカー元日本代表、サッカー解説者）、佐々木祐一郎
氏（中京大学水泳部コーチ）の３名の方にお越し頂きテーマについてお話し頂く予定です。今をと
きめくジャマイカのスプリントを代表する Jermaine Shand コーチにジャマイカの現状をお話し
頂くこと、そして陸上競技だけではなく他のスポーツでの観点からのアプローチを名波氏、佐々
木氏に行って頂くことで選手育成の新たな視点が見つかるものと期待されます。
また、Jermaine Shand コーチには２日目にもジャマイカのスプリントトレーニングをワーク
ショップとして指導して頂き、ジャマイカの世界的な活躍を支えている指導を目の当たりにでき
る格好の機会を用意して頂くことができました。皆様もご承知の通り、ウサイン・ボルト選手な
どジャマイカ＝世界スプリントとまでいわれるジャマイカのスプリントトレーニングの現状を氏
に直接伝授頂けることは数少ない好機といえるでしょう。
これらの機会を探り、用意して頂き運営をとりまとめて頂く学会大会運営委員長朝原宣治氏の
ご尽力に改めて感謝を申し上げます。
最後になりましたが学会大会を開催するあたり、多大なる御協力、御支援を賜ります大阪ガス
の関係各位に感謝の意を表すとともに学会大会が成功裏に終わることができますよう関係各位に
お願い申し上げます。
－－
運営委員長あいさつ
大阪ガス株式会社　朝原　宣治
2020年のオリンピック開催が東京に決まりました。日本のスポーツ界は一気に活気づき、陸上
競技界、そしてスプリント界も、７年後の大舞台に向けて選手や指導者ともに奮い立っていると
ころだと思います。
８月に開催されたモスクワ世界陸上、スプリント種目では、今回もやはりウサイン・ボルトを中
心としたジャマイカの選手たちが他国の選手を圧倒しました。また、日本国内においては桐生祥
秀選手（洛南高校・京都）が春先から10秒01の驚異的なジュニア日本新記録をマーク、山縣亮太
選手（慶應義塾大学）とのハイレベルな争いで、日本スプリントが大きな注目を浴びた一年でも
ありました。モスクワでは男子４×100ｍリレーで決勝進出、６位入賞を果たし、伝統の “ バトン ”
も受け継がれています。
さて、今回の日本スプリント学会第24回大会は、
「世界で活躍する選手の育成システム」をテー
マに掲げ、弊社大阪ガスを会場として、初めて民間企業において開催する運びとなりました。
特に注目すべきは、スプリント王国ジャマイカのレーサーズトラッククラブでシニアスプリン
トコーチを務める Jermaine Shand 氏をお迎えし、シンポジウム（講演、パネルディスカッション）
およびワークショップの開催が実現することです。Jermaine Shand 氏の指導するレーサーズトラッ
ククラブは、ウサイン・ボルトやヨハン・ブレークも所属するチームであり、世界最高峰のクラブ
であるといっても過言ではありません。人口300万人足らずの小さな島国から、
たくさんの世界トッ
プスプリンターが輩出される、その背景や指導方法、トレーニング環境などを直接聞ける、非常
に貴重なチャンスであると思います。
大会１日目のシンポジウムでは、Jermaine Shand 氏からジャマイカにおける具体例を伺うほか、
プロサッカー選手として J リーグをはじめ、セリエ A やワールドカップ日本代表としても活躍され
たサッカー解説者の名波浩氏、日本が世界で強豪国して活躍する競泳からは2013年ユニバーシ
アード競泳日本代表チームのヘッドコーチを務めるなど指導者としてご活躍の佐々木祐一郎氏（中
京大学水泳部コーチ）をお招きし、陸上競技とは異なるスポーツの視点からお話しいただきます。
お二人からは世界で活躍する他競技の成功例を伺い、陸上競技の国際的な競争力を高めるヒント
を得られればと考えております。
２日目には、会場を大阪ガス今津総合グラウンドに移し、Jermaine Shand 氏によるワークショッ
プを開催します。大阪ガス所属の江里口匡史ほか、有力選手や地元学生選手を中心とする多数の
デモンストレーターにご協力いただき、ジャマイカでのスプリントテクニックの秘密を明らかにし
ていただきたいと考えております。
ぜひとも多くのスプリント学会関係者の皆様のご参加をお待ちしております。
－－
日本スプリント学会第24回大会役員
大会顧問阿部　征次
大久保文彦
塘添　敏文
山口　政信
安藤　好郎
澤村　博
永島　正俊
渡部　近志
伊藤　宏
鈴木　秀次
宮川　千秋
渡部　誠
植屋　清見
竹田　憲司
宮下　憲
大会会長高野　進
大会副会長
原田　康弘
川本　和久
大森　重宣
麻場　一徳
大会委員青山　清英
伊東　浩司
金子　公宏
串間　敦郎
杉本　龍勇
谷川　聡
原　悦子
安井　年文
麻場　一徳
太田　涼
苅部　俊二
栗原　浩司
清田　浩伸
土江　寛裕
森丘　保典
山崎　一彦
有川　秀之
小木曽一之
北村　肇
児玉　育美
高須　明
豊田　裕浩
森長　正樹
吉野　謙二
礒　繁雄
小倉　幸雄
金高　宏文
櫻田　淳也
田辺　潤
二瓶　秀子
森田　正利
日本スプリント学会第24回運営委員会
運営委員長
運営委員朝原　宣治
新井　彩
小倉　幸雄
土江　寛裕山田　明仁
石井　智
小坂田　淳
豊田　裕浩
鷲谷　修也
－－
江本　雅朗
児玉　育美
安井年文
江里口匡史
櫻田　淳也
山口　有希
大　会　日　程
１　期　日
2013年11月23日（土・祝）～ 24日（日）
２　会　場
11月23日　大阪ガス御堂筋東ビル（大阪市中央区道修町3-5-11）
11月24日　大阪ガス今津総合グラウンド（西宮市今津西浜町1-1）
３　日　程
第１日　11月23日（土・祝）　会場：大阪ガス御堂筋東ビル
12：30
受付開始
13：00
開会式
13：10
シンポジウム（講演、パネルディスカッション）
テーマ　「世界で活躍する選手の育成システム」
パネラー　① Jermaine Shand
（ジャマイカ・レーサーズトラッククラブシニアスプリントコーチ）
② 名波浩（サッカー解説者）
③ 佐々木祐一郎（中京大学水泳部コーチ）
④朝原宣治（大阪ガス）
コーディネータ
川本和久（福島大学）
16：00
協賛・展示企業プレゼンテーション
16：30 ～ 18：00　一般発表
１．コーナーから直線進入時の疾走速度の変化について
○西脇秀太朗（大阪体育大学大学院）　伊藤章（大阪体育大学）
２．北部九州インターハイ男子400ｍＨ競技におけるＳ.Ｂ. 記録から決勝への相対的記録の推移
― マイケル・ティンズリー選手のような戦略はあったのか ―
○小笠原隆夫（ＪＲＰＯマスターズクラブ）
３．100ｍの最高疾走速度出現位置をゴールに近づける試みは再考すべき
○伊藤章（大阪体育大学）　浦田達也（大阪体育大学）
佐々木孝史（大阪体育大学大学院）
４．体幹筋トレーニングであるレッド・コードを用いた立位バランスの運動
と走能力との関連について
○平井敏幸（北海学園大学）　広川龍太郎（東海大学）
橋田浩（北海道文教大学）　苅部俊二（法政大学）
－－
５．100m レースの疾走速度向上に伴うピッチとストライドの変動性
○内藤景、山元康平、宮代賢治（筑波大学大学院人間総合科学研究科）
谷川聡（筑波大学体育系）
６．意識の変化が運動パフォーマンスに及ぼす影響
－障害走踏切指導における助言の与え方について－
○民内利昭（木更津東高等学校）　坂田洋満（木更津工業高等専門学校）　櫻井健一（国際武道大学）
７．陸上競技の指導法に関する研究
－クラウチングスタート再考－
○坂田洋満（木更津工業高等専門学校）　民内利昭（木更津東高等学校）　櫻井健一（国際武道大学）
８．小型無線加速度センサによるランニングバランスの “ みえる（可視）化 ”
○内山了治、石川美久、芦田和毅、黒岩敏明（国立長野高専）
18：30
懇親会（詳細は、当日お知らせします。）
参加費 3,000円
12：30 ～ 18：00　企業展示・説明
第２日　11月24日（日）　会場：大阪ガス今津総合グラウンド
09：30
受付開始
10：00
総会
10：30
ワークショップ
テーマ　「ジャマイカのスプリントテクニック」
講師
Jermaine Shand
デモンストレーター
江理口匡史（大阪ガス）
桐生祥秀（京都府洛南高等学校）
福島千里（北海道ハイテクＡＣ）
コーディネーター
朝原宣治
09：30 ～
企業展示・説明
12：30
閉会予定
－－
～　シンポジウム　～
テーマ「世界で活躍する選手の育成システム」
コーディネーター　川本　和久（福島大学）
2020年東京オリンピック招致に成功し、次は７年後に開催されるオリンピック本番に向けて、
強いチームジャパンを育成・強化する必要があります。日本のスプリントも男子リレーを中心に、
徐々に世界でも活躍してきていますが、一層レベルアップできるように対策を講じる必要があり
ます。
今回のスプリント学会のシンポジウムでは、世界をリードしているジャマイカのスプリント
コーチ、Jermain Shand 氏よりジャマイカでの選手のトレーニング環境や育成システムについて
ご紹介いただきたいと思います。また、オリンピックでは毎回メダルを数多く獲得する日本の水
泳の現状について、中京大学の佐々木氏にご講演いただき、さらには世界でもっともポピュラー
であり、すなわち世界のトップにたどり着くには過酷であると言ってよいサッカーからは名波氏
から、その現状と、日本が世界で活躍するアイディアをいただきたいと考えております。
さらにはこの３名に、今大会運営委員長で、北京五輪４×100m リレー銅メダリストの朝原宣
治氏にパネラーとして加わっていただき、パネルディスカッションを行いたいと思います。
パネラー
① Jermaine Shand
（ジャマイカ・レーサーズトラッククラブ　シニアスプリントコーチ）
〈演者プロフィール〉
1975年11月22日生まれ（41才）。
GC Foster College（ジャマイカの体育専門の大学）を卒業後、ウサインボルトの所属するレー
サーズトラッククラブでシニアスプリントコーチ、国際大会等でジャマイカ・ナショナルチー
ム短距離コーチを務め、多数のシニア、ジュニア陸上選手を育成した。
Date of Birth: November 22, 1975
Schools Attended:
Camperdown High (1988-1994)
GC Foster College (1996-1998 and 2008-2010)
－－
Jobs Experience:
Camperdown High School-Administrative Staff (1995-1996)
Teacher of Physical Education (1998-present)
Track &Field Boys Head Coach (1998-2011)
Track & Field Boys & Girls Head Coach
Racers Track Club-Coach
Academic Qualifications:
CXC passed at Camperdown High School.
Certificate in Teaching
Degree in Teaching
Athletic Qualifications:
IAAF Certificate in Coaching
Member of Coaching Staff for the following National Teams
as the Sprint Coach:
・World Junior Games-2006
・Carifta Games-2004
・CAC Senior-2009 and 2011
・World Championships-2013
Involvements:
Camperdown High Sports Master
Camperdown Classic Committee-Competition Director
Outstanding Achievement in Athletics:
・Dominated both the 4x100m and 4x400m at both the Boys Athletics Championships
in Kingston Jamaica and at the Penn Relays in Philadelphia.
・Had a Junior representative on either the Carifta or World Junior team for 90% of
the decade 2000-2011.
・Had a senior athlete on the Moscow 2013 World Championships 4x100m relay team
for girls who also made it to the semi-finals of the women 100m.
・Guided the 2006 World Junior team to run a National Record at the 2006 Beijing
Games.
・Coached several successful junior athletes in the likes of Remaldo Rose, Rasheed
Dwyer, Bernado Brady, Peta-Gay Williams, Nickevea Wilson, Orion Nicely, Winston
Hutton amongst many others.
－－
②名波　浩（サッカー解説者）
〈演者プロフィール〉
静岡県藤枝市出身
1972年11月28日生まれ
〔football〕
1988年～ 1990年　静岡県静岡市立清水商業高校
1993年～ 1995年　順天堂大学
1995年～ 2000年　ジュビロ磐田
1999年～ 2000年　ＡＣヴェネチア
2000年～ 2006年　ジュビロ磐田
2006年8月～ 2006年12月　セレッソ大阪
2007年　東京ヴェルディ1969
2008年　ジュビロ磐田（現在ジュビロ磐田アドバイザー）
Ｊリーグ通算出場　331試合（Ｊ1・Ｊ2）　Ｊリーグ通算得点　34点
セリエＡ通算出場　32試合　セリエＡ通算得点　２点
Ｊリーグベストイレブン選出　４回（1996、1997、1998、2002年）
2000年　アジアカップＭＶＰ
日本代表　国際Ａマッチ　67試合出場　９得点
1998年フランスＷ杯出場
〔teaching〕
ジュニアサッカースクールＳＫＹ　コーチ
ＪＦＡ公認Ｓ級ライセンス保有
〔TV〕
Ｊリーグ・国際試合・海外リーグ、中継解説
テレビ朝日系列「やべっちＦＣ」レギュラー
ＳＢＳ静岡放送「みなスポ」
静岡朝日テレビ「スポーツパラダイス」　他多数
〔Work〕
書　籍：夢の中まで左足　ベースボール・マガジン社刊
名波浩対話集～日本サッカーが勝つためにすべきこと　集英社刊
ＤＶＤ：ＬＥＦＴＹ～ 14年の軌跡
－－
③佐々木　祐一郎（中京大学水泳部コーチ）
〈演者プロフィール〉
長崎県出身
1971年10月６日生まれ
長崎北高校―中京大学
2006年10月までイトマン鯱（名古屋市）に在籍
2008年４月より中京大学水泳部コーチに就任した
2009年ユニバーシアード（ベオグラード）
2009年東アジア大会
2011年ユニバーシアード（深圳）
2011年ワールドカップ遠征（スウェーデン・ロシア・ドイツ）において
日本代表コーチを務める
－－
④朝原　宣治（大阪ガス）
〈演者プロフィール〉
北京オリンピック男子４×100ｍリレー銅メダリスト
大阪ガス株式会社近畿圏部地域活力創造チームに在籍
1972年生まれ
兵庫県神戸市出身
同志社大学卒
高校時代から陸上競技に本格的に取り組む。走り幅跳び選手として高校３年時にインターハイ
優勝。大学３年生の国体100ｍで10秒19の日本記録樹立。その加速力から「和製カール・ルイス」
と呼ばれた。
大阪ガス株式会社に入社後、ドイツへ陸上留学し、ヨーロッパ競技会を転戦。1996年アトラン
タでオリンピックに初出場し、100ｍで準決勝に日本人として28年ぶりに進出した。その後練
習拠点をアメリカ、日本へ移して、コーチをつけずに練習。
オリンピックには４回連続出場。世界陸上には６回出場。
100m の日本記録を３度更新。自己記録は10秒02の日本歴代２位。
2008年には自身４度目となる北京オリンピックに出場し、４×100m リレーでは、悲願の銅メ
ダル獲得。同年９月、20年の長きにわたる現役を引退（36才）
。
2010年４月に、スポーツを通した子供達の健全な成長と次世代を担うトップアスリートの育成
を目的として陸上競技クラブ「NOBY（ノビィ）T ＆ F CLUB」を設立。これは大阪ガスグルー
プの地域貢献活動の一環でもある。また、同年３月、柳本晶一氏（元日本女子バレー五輪代表
監督）らとアスリートネットワーク（現在は、一般社団法人）を設立し、引退後も自身のキャ
リアを社会に生かそうとチャレンジを続けている。
妻は、元シンクロナイズドスイミング選手でバルセロナオリンピック銅メダリストの奥野史子
さん。三児の父親。
－ 10 －
～　ワークショップ　～
「ジャマイカのスプリントテクニック」
コーディネーター　朝原　宣治（大阪ガス）
１日目（23日）は、ジャマイカ、さらには水泳、サッカーの選手育成システムについて論議
しますが、２日目には、今度はスプリントの技術面に視点を移し、ジャマイカで行われているス
プリントトレーニングや、スプリントテクニックについて、Jermaine Shand 氏よりレクチャー
いただきたいと思います。
人口たった300万人足らずの小さな島国から、これだけ多くの世界トップスプリンターが輩出
される秘密がきっとあるはずです。
今回は江里口匡史（大阪ガス）をはじめ、日本のトップスプリンターにデモンストレーターと
して参加いただき、ジャマイカのスプリントの秘密を伝授していただきたいと考えています。
講師
Jermaine Shand
デモンストレーター
江理口　匡史（大阪ガス）
桐生　祥秀（京都府洛南高等学校）
福島　千里（北海道ハイテクＡＣ）
コーディネーター
朝原　宣治（大阪ガス）
－ 11 －
会場へのアクセス方法
11 月 23 日（土・祝）大阪ガス御堂筋東ビル（大阪市中央区道修町 3-5-11）
大阪市営地下鉄御堂筋線淀屋橋駅下車徒歩 2 分
11 月 24 日（日）大阪ガス今津総合グラウンド体育館（西宮市今津西浜町 1-1）
阪神・阪急電鉄今津駅より徒歩 10 分

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