(総合政策学部1年):「津島市のプラスチックリサイクルはどうあるべきか

2006 年 1 月 26 日
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環境テーマ楠美ゼミ
五大院 明子
津島市のプラスチックリサイクルはどうあるべきか?
2006 年 1 月 26 日
R105083
総合政策学部
一年
五大院
明子
問題の背景
今や、ありとあらゆる物にプラスチックが使用されており、その需要は高い。しかし、
その分、排出量が多くなるのは言うまでもない。根元を断ち切るゴミの発生の抑制がなさ
れていれば、それが一番の方法であるが、すでに発生してしまったゴミは、なるべくリサ
イクルされなければならない。私は自分の地元の津島市で、現在新しいプラスチックのリ
サイクルの計画があることを知った。
目的
現在の津島市のプラスチックの処理を調査し、また、今計画されているプラスチックリ
サイクルの方法はどのようなものか、またプラスチックのリサイクルが進んでいる名古屋
市と比較し、津島市のやり方がどうあるべきなのかを検討する。
目次
1.現在の津島市におけるプラスチックリサイクル
2.津島市が計画しているプラスチックリサイクル
3.比較の対象とした名古屋市のプラスチックリサイクル
4.現在と今後の津島市の比較
5.津島市と名古屋市の比較
6.総括
7.語句説明
8.参考文献・引用文献
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五大院 明子
1. 現在の津島市におけるプラスチックリサイクル
ここでは今行われている津島市のプラスチックの処理について紹介する。
現在、津島市の家庭ゴミの分類のなかには、可燃ゴミ、不燃ゴミ、プラスチック
類ゴミ、その他 3 種類の計 6 分類されている。その中のプラスチック類ゴミは、リ
サイクルが義務付けられているプラスチック製容器包装ゴミもその対象外のゴミも、
同じものとして、分類されている。そもそも、ここに疑問があった。容器包装リサ
イクル法という法律の対象とならないものと同じ分類をあえてするのは、すべての
廃プラスチックがリサイクルできるシステムがあるのではないのかと考えたことが
今回調べる大きなきっかけであった。
今津島市ではそのプラスチック類ゴミの処理の行方は、海部津島環境事務組合の
八穂クリーンセンターというところで可燃ゴミと一緒に焼却処分されている。焼却
炉から発生する熱エネルギーは、自家発電、給湯、暖房等に利用されている。あま
った電気は売電される。ここでは、サーマルリサイクルという形でリサイクルが行
われている。
引用(1)焼却施設図
八穂クリーンセンター
蒸気タービンなどのオレンジ色の部分が発電などに利用されている箇所である。
排出されたゴミについてはすべて焼却でエネルギー利用されている。
なお、可燃ゴミとプラスチック類ゴミと分別するのは、今後のリサイクルのた
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めの分別の練習期間であることがわかった。
2. 津島市が計画しているプラスチックリサイクル
2006 年 4 月 1 日以降、現在の処理の仕方から、新たな分別方法に変更される。プ
ラスチック類ゴミは、プラスチック製容器包装ゴミという分類に変わり、容器包装
以外のプラスチックゴミは可燃ゴミに分別する予定となっている。
これは容器包装リサイクル法にのっとって、津島市ででた容器包装物を指定法人
(日本容器包装リサイクル協会)に引き取ってもらい、リサイクル協会が再商品化
事業者に引き渡すという形をとることになった。容器包装以外のプラスチックゴミ
は先ほどもいったように可燃ゴミとして出されるため、今までどおりの処理が行わ
れる。
従来の分類
プラスチック類ゴミ
来年度以降の分類
→
・プラスチック製容器包装はプラスチック
容器包装専用袋へ
・その他のプラスチックは可燃ゴミへ
現在の仕分け状況を清掃事務所に聞いたところ、どの程度仕分けがきちんと出来
ているのかという調査で、14 袋のプラスチックゴミ専用袋の中の約78%が容器包
装であり、その他のプラスチックゴミは7%ほどであった。残りの 15%はそのほか、
可燃ゴミや不燃ゴミなどであり、あと一歩仕分けの徹底が行われると良いというと
ころまできている。このまま行けば、来年度に新しく分別の仕方が変わってこのう
ちの約6割がリサイクルにまわされるようだ。しかし、意外と容器包装かそうでな
いかという区別が曖昧なために、今よりも仕分け状況は良くなくなるのも予測され
る。
3.比較の対象とした名古屋市のプラスチックリサイクル
名古屋市では、プラスチック製容器包装は資源ゴミ、その他のプラスチックゴミ
は不燃ごみとして分別される。プラスチック製容器包装は中間処理業者の名古屋プ
ラスチックハンドリング(株)によって、プラスチックとそうでないもの、金属な
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どを取り除く選別が行われ、あとは運搬しやすいように圧縮・梱包されたものを日
本容器包装リサイクル協会に引き取ってもらい、再商品化事業者に引き渡している。
名古屋市では 2000 年で早くもこのような中間処理の工場が出来ており、より多くの
資源化・有効利用が出来るように、念入りな選別作業がおこなわれている。家庭か
らでたゴミの収集からプラスチックハンドリングまでが名古屋市の役割となってい
る。
4.現在と今後の津島市の比較
現在プラスチックの処理として焼却は熱回収としてリサイクルされてはいるが、
資源の有効利用という面で、資源の循環を断ってしまう構造にある。今後は、国の
定めた法律に沿ってリサイクルをすることで、よりゴミとして排出されたプラスチ
ックが活用されることが期待できそうである。現在このようなサーマルリサイクル
というかたちだけでしかなかったものがリサイクル協会に運ばれ、車止めや製鉄所
の石炭の代わりとなるコークスとして利用されるなど、サーマルから、ケミカルリ
サイクル、マテリアルリサイクルとリサイクル方法の前進となりそうである。
5.津島市と名古屋市の比較
今後の津島市と名古屋市では、大体大きな差はないことが分かった。どちらもプ
ラスチック製容器包装は容器包装だけで各市が集め、それをリサイクル協会が引き
取るということだ。大枠のプラスチックとしてみたとき、容器包装以外のプラスチ
ックは津島市が可燃ゴミ、名古屋市は不燃ゴミと分け方が違うが、可燃・不燃どち
らに分けたとしても、処理する工程の中で、可燃性のものは焼却処分にまわされる
こともわかった。名古屋市のプラスチックハンドリングの中間処理の役割となるも
のが津島市にはないので、それによって、リサイクルできる量が変わってしまうと
したら、より資源化を促進させるために、今後その工程を見本とすべきところだと
思われる。
6.総括
各市で、容器包装リサイクル法に従ったやり方で処理を行っている。今後、それ
ぞれの全国各地でこの法律に統一されていくことだろう。よって津島市のプラスチ
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ックリサイクルの計画は現在のところ、妥当かと思われる。しかし、この社会の仕
組み自体にも改善すべきところがあることが叫ばれている。その改善すべき点に進
んで取り組んでいけるよう、自治体が積極的に行動に移していくのも大切である。
この社会はひとりひとりが協力して成り立つものであるから、市だけでなく私たち
プラスチックを消費する者、業者がそれぞれきちんと責任を持って、資源の有効活
用に取り組むべきである。
7.語句説明
サーマルリサイクル…廃プラスチックを燃やしたときの熱や蒸気をエネルギーとし
て利用すること。また、保存できるように固形燃料にしてあ
とから利用すること。
ケミカルリサイクル…廃プラスチックを熱などで分解して、化学原料にして利用す
ること。油化・ガス化など。
マテリアルリサイクル…廃プラスチックをまたプラスチックに再形成して利用する
こと。
コークス…石炭を蒸し焼きにしてできたもの。燃焼の際に煙が出ず、火力が強い。
製鉄の原料、燃料に用いる。
容器包装リサイクル法…容器・包装を利用して販売する者、製造、あるいは輸入する者で
ある特定事業者、その容器包装を消費する消費者、消費した
ものを排出したときに収集する市町村、市町村が集めた容器
包装を円滑に再資源化するために引き取る指定法人(日本容
器包装リサイクル協会)、指定法人が引き取ったゴミを再資
源化させる再商品化事業者がそれぞれ、リサイクルを推進し
なければならないという法律。特定事業者はリサイクルの義
務を負っており、自主回収、再商品化業者への委託などによ
ってリサイクルに努めなければならない。消費者は消費した
ものを排出する際に自治体に従って、分別を行うこと、また
は容器包装の消費を抑制したり、再利用・リターナブルのも
のなどを選んだりすることが役割である。市町村は排出され
たゴミを収集・分別・洗浄などを行う。この法律の仕組みの
なかでの問題点は処理の資金についての部分でリサイクル
できるものでも容器包装でなければリサイクルの義務を負
わないところや、ゴミの大本である発生の抑制を強制する力
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五大院 明子
が弱いところなどが挙げられている。(参考1)
8.参考文献・引用文献
(引用1)八穂クリーンセンターHP
(参考1)経済産業省 HP
http://www.atkankyo.or.jp/center/
http://www.meti.go.jp/
(財)日本容器包装リサイクル協会 HP
http://www.jcpra.or.jp/
環境省HP
http://www.env.go.jp/
津島市 HP
http://www.city.tsushima.lg.jp/
名古屋市 HP
安井至
http://www.city.nagoya.jp/
(2003)
日本評論社
『シリーズ地球と人間の環境を考える
リサイクル』
三島佳子
(2001)
現代書館
『プラスチック』