自動車／輸送機器 ZKW Group 変更プロセスの改善でますます輝く大手自動車用ライトメーカー 製品 Teamcenter 課題 製品と工作機械の複雑さ 短い設計スケジュール 頻繁な設計/製造変更 膨大な数の設計バリエーショ ン 分散している拠点 書類による変更プロセスに伴 う大量のデスクワーク 成功の鍵 Teamcenterによる電子的変更 管理への移行 結果 全拠点に共通の変更手順 すべての変更の一貫したトレ ーサビリティ 変更実施の高速化 集中的なドキュメント管理によ る知的資産の保護 スケーラブル、拡張可能、分析 可能な変更 信頼できるプロセス仕様 Teamcenterの利用によりスマート な意思決定と製品のイノベー ションを実現 ライト=視認性=安全性 車を運転しているときには、道路 と周囲の状況を十分に確認し、 自分自身を他者から視認できる ようにするために、適切なライト が重要な役割を果たします。視認 性の高さは安全性に直結します。ZKW グループ(ZKW)が製造する革新的な照明シ ステムは、数十年にわたってこの目的のた めに大きく貢献してきました。同社は、乗用 車、 トラック、オートバイ用の照明システム の設計と製造を行っており、主に高級品市 場をターゲットとしています。 BendLiteキセノンコーナリングライトモジュール、 リング 状の昼間運転および位置表示灯、LED方向指示器を装 備した照明システム。 写真提供: ZKW 関する膨大な情報が付随しています。 このため、2007年7月に、ZKWはシーメンス ZKWが市場で重要な位置を占めているの PLMソフトウェアのTeamcenter®ソフトウェ は、高いイノベーション能力を持つ約3,800 アを、すべてのデジタル設計データの管理 人の従業員の力によります。同社は6か所 のための企業情報ベースとして導入しまし の拠点を持ち、数100万人のドライブをさら た。 この展開は、55ユーザーを対象としてい に快適にする新しいテクノロジーを常に開 ます。 発し続けています。例えば、ZKWは世界で 初めてオートバイ用のアダプティブコーナ 製品データ以外に、必要な射出成形ツ リングライトを開発し、製造しました。 これ ールといったアイテムに関する情報も は、ロール/ピッチ角をアクティブに補正す Teamcenterによって管理されます。 このよ るヘッドライトアセンブリの形で実現され うなツールの一部は、ZKWの要件に合わせ ています。 これにより、加速、減速、 コーナリ て外部のサプライヤーによって設計/製造 ングのどの時点でも、明暗の境界を路面上 されたものです。 でまっすぐに保つことができ、運転の安全 性が大幅に向上します。 「Teamcenterは、当社の市場での成功 において戦略的役割を果たしています。 ZKWは顧客が最先端のテクノロジに基づく そのため、当社ではその適用範囲を常に 独自の機能を開発するための支援を提供 広げて、新しいアプリケーション領域を しているので、 プロセスチェーンに早い段 対象としています」 と語るのは、ZKWのデ 階から組み込まれています。研究開発プロ ータ管理部門グループリーダーのErich ジェクトの多くは、特定の顧客専用に、顧客 Schildberger氏です。 「Teamcenterへの切 との緊密な協力の下で行われます。各製品 替えによって、ZKWの変更手順の効率が持 には、そのすべての部品と、開発の経緯に 続的に向上し、迅速に反応して優れた結果 www.siemens.com/teamcenter 「Teamcenterへの切替えによっ て、ZKWの変更手順の効率が持 続的に向上し、迅速に反応して 優れた結果を達成する会社の 能力がますます高まりました。 」 ZWKグループ データ管理部門 グループリーダー Erich Schildberger氏 ZKWは、6か所の拠点で、乗用車、 トラック、オートバイ用の照明システムの設計と製造を行っています。同社が開発し ているテクノロジーが次世代の自動車に搭載されたときには、大きな驚きをもって迎えられることでしょう。 写真提供: BMW を達成する会社の能力がますます高まりま した。」 ZKWのオートバイ用アダプティブコー ナリングライトは、路面上の明暗境界を 常にまっすぐに保つので、運転の安全 性が向上します。 写真提供: ZKW 15年前にSchildberger氏が入社した ときには、ZKWの従業員は約600人で した。Schildberger氏の最初の職場は 中央プロジェクト管理部門でした。現 在、Schildberger氏はデータ管理を担当す る6人のグループのリーダーです。主な仕事 の対象は、SharePoint®プラットフォームや コンピュータ支援設計、エンジニアリング、 製造(CAD/CAE/CAM)ソフトウェアを含む 技術的情報テクノロジ(IT)インフラストラク チャーおよびシステムです。 完全な互換性の達成 システムの使用は、セールスで要求が発 生した時点で開始され、部品の設計デー タ、2Dおよび3Dのアセンブリ、およびさま ざまなソースからのその他のプロジェクト 固有のドキュメントの最適な統合のために 用いられます。システムはまた、各種のシミ ュレーション（照明シミュレーション、強度ま たは温度解析、射出成形シミュレーションな ど）および品質保証で得られたデータに対 「ZKWは、さまざまなサプライヤーから の製品を使用して、顧客が望むシステム しても使用されます。 との完全な互換性を実現しています」 と Schildberger氏は語ります。 「さまざまな購 「私たちの目標は、製品ライフサイクルの 入者向けのカスタム設計に関しては、同じ 間に作成されるすべてのドキュメントを パートやサブアセンブリを使用できること Teamcenterで管理し、バリエーションを管 も多いので、当社では製品の全体的設計の 理されたバージョンとして扱うことです」 と ためのマルチCAD環境を用意しています。」 Schildberger氏は説明します。 「このため に、2012年のTeamcenterユーザー数は 600に迫り、予測されていた200の3倍に達 しました。」 「Teamcenterは、当社の市場での成功において 戦略的役割を果たしています。 そのため、当社で はその適用範囲を常に広げて、新しいアプリケー ション領域を対象としています。 」 ZWKグループ データ管理部門 グループリーダー Erich Schildberger氏 「顧客の要件を深く理解するこ とは、 より良い製品につながる 意思決定を行うための最重要 事項です。 このため、ZKWでは システムエンジニアリングおよ び要件管理モジュールが全社 的に導入されています。」 ZWKグループ データ管理部門 グループリーダー Erich Schildberger氏 LEDマトリクスヘッドライトは、対向車や先行車の照射を自動的に避けながら、その周囲を明るく照らします。 写真提供: ZKW 透明性の促進 より良 車のヘッドライトに、完全自動式の発光ダイ 「顧客の要件を深く理解することは、 い製品につながる意思決定を行うための オード(LED)マトリクスシステムを採用する 最重要事項です」 とSchildberger氏は語り ことで、夜間の運転の安全性と快適性が向 「このため、ZKWではシステムエンジ 上します。ヘッドライトのLED光源は、 フロン ます。 ニアリングおよび要件管理モジュールが全 トカメラからの情報を使用して、きわめて 社的に導入されています」 短い時間でオン/オフできます。 このため、 他の車両の照射を自動的に避けながら、 変化をチャンスに その周囲を高輝度のライトで明るく照らす 会社の規模が拡大し、 プロジェクトの数と製 ことができます。マトリクスライトの動的な 品の複雑さが増すにつれて、 アイテムの変 コーナリングライト機能および方向指示器 や、ヘッドライト自体へのエネルギー効率と 更の数も当然大幅に増加しています。 耐久性の高いLEDのみの使用は、ZKWでは 「基本テクノロジー自体が急速に変化して すでに標準化されています。 いる現状では、受注から最後の製品の出荷 までの間に、さまざまな物事が変化するの この種のイノベーションが、ZKWの急速 は当然のことです」 とSchildbergerは語りま な成長の最大の要因です。Teamcenter す。 「2011年だけで、ZKWが扱う多種多様な は、透明性と包括的な情報リポジトリを提 すべてのアイテムと、それに関連する生産プ 供することで、同社の拡大を支えてきまし ロセスに関して、4,300件もの変更と最適化 た。Teamcenterを使うことで、遠方のチ が実施されています。」 ーム間のコラボレーションが可能になり、 全世界への展開の現実性が高まったので これほどの数の変更を扱うには、既存の変 す。 プロジェクト計画および分類に関する Teamcenterの機能は、 この数年にわたって 更プロセスでは不十分なことは明らかでし た。既存のプロセスは書類に基づくもので 大きな成果を挙げています。 「Teamcenterへの切替えによって、ZKWの変更 手順の効率が持続的に向上しました。 」 ZWKグループ データ管理部門 グループリーダー Erich Schildberger氏 2011年以来、ZKWは全LEDのメインヘッドライトも生産しています。 写真提供: ZKW あり、定型書類に他のドキュメントを添付し て承認のために送付します。社内の組織構 造の拡大とともに、定型書類は繰返し拡張 され、ボックスや質問の数が増えていきま した。 また、関与する人の数も増え続けた ために、実施の迅速性とレビュー手順の透 明性に悪影響が生じていました。並列処理 によってプロセスを高速化しようとしたた めに、複数のコピーが同時に回覧されるよ うになりました。内容を整理統合するため の作業が加わり、複雑化の要因をさらに増 やすことになりました。 このように、既存の 変更およびレビュー手順を、分散した拠点 の間で効率的に運用することは、明らかに 不可能でした。 トレーサビリティーの実現 定義されたワークフローでは、 ドキュメント に変更があり、担当者による対応が必要な 場合は、ただちに担当者に通知されるよう になっています。 この切替えによって、作業 の手間が大幅に減少しました。同僚に通知 が送られるのは、作業に必要なすべての情 報が揃ったときだけであり、必要なデータは すべて手元に用意されます。添付されたコ ンテナで完全に見えるようになっているの で、検索に時間を費やす必要はありません。 さらに、変更要求および変更レポートで実 現される変更の計画と実施のすべての段階 において、システムがユーザーのために自 動的にプロセスを記録します。 変更の管理 Teamcenterには、データ供給のプラットフ ォームと分類されたワークフローの構造が すでに備わっていたので、ツールキットを 拡張して変更管理機能を追加することは容 易でした。 変更管理機能の使用により、並列処理が可 能になり、各専門家が異なるパートの作業を 同時に実行できるので、変更プロセスが高 速化されます。 また、各変更の現在のステー タスを、すべての拠点からいつでも参照でき るので、顧客の質問への回答や計画の作成 がきわめて容易になります。 さらに、変更プ ロセスのどこにボトルネックがあるかもわか ります。Teamcenterを使えば、 プロセスのス テータスを一目で知ることができます。 これ により、担当者が休暇中でその代理が病気 になったなどの理由で、変更作業が長期間 にわたって停止していることもわかります。 「従業員の数が多く、さらに増え続けてい るため、慎重な実装戦略が必要でした」 と Schildberger氏は語ります。 「1年間の準備 期間を経て、Teamcenterの変更管理機能 によって以前の変更手順を完全に置き換え ることができました。」 現在は、社内のWindows®ソフトウェアユー ザーなら誰でも、自社製のモジュールを使 用して、問題レポートや改善提案を送信す ることができます。ユーザーは、宛先を誰に するかに悩む必要はありません。設計段階 とシリアル生産における製品の責任者は明 確に規定され、システムのデータベースに 記録されているからです。 ソリューション／サービス Teamcenter www.siemens.com/ teamcenter 主な事業 ZizalaLichtsystemeは世界大 手のサプライヤーであり、乗 用車、 トラック、オートバイ用 のフロントライトシステムの 設計と製造を行っています。 www.zkw.at 「電子的変更管理機能の最大の利点は、 あらゆる時点で、何がどのように何の理 由で変更されたかだけでなく、誰が変 更に関わっていたかも知ることができる 点です」 とSchildberger氏は述べます。 「Teamcenter変更管理を使うことで、ZKW は、 グループ全体の変更手順を、集中的な ドキュメント管理と分析によって制御するこ とができます。」 所在地 オーストリア ヴィーゼルブルク 変更管理機能の使用により、 並列処理が可能に なり、 各専門家が異なるパートの作業を同時に実 行できるので、 変更プロセスが高速化されます。 お問い合わせ シーメンスPLMソフトウェア 〒151-8583 東京都渋谷区代々木2-2-1 小田急サザンタワー TEL: 03-5354-6700 FAX: 03-5354-6780 アジア/太平洋+ 852 2230 3308 www.siemens.com/plm © 2015 Siemens Product Lifecycle Management Software Inc. 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