ヒューマンヘルス GIS: 地理情報システムの保健医療分野への応用 March 2009, No. 1 ご 挨 拶 「ヒューマンヘルス GIS センター」は、新潟大学・医歯学総合研究科・公衆衛生学教室が中心と なり、医療情報学教室などと協力連携し、医学部・歯学部・保健学科教室の横断的研究・教育 センターとして平成 19 年 3 月に開所しました。地理情報システム(Geographic Information System、通称 GIS)の保健医療分野における可能性は極めて高いと考えられており、地理的・ 時間的属性を考慮した保健・医療、公衆衛生学研究は、ヒューマンヘルスの新たな視野を切り 開くことが期待されています。 新潟大学は、GIS ソフトウェアとデジタル背景地図をサイトライセンスにより全学に導入し、 新たにソフトウエア演習科目を開設するなど、教員、研究者、学生が最新の GIS 技術を取り入 れ教育研究活動に取り組んでいます。ヒューマンヘルス GIS センターは、保健医療分野におけ る GIS を用いた研究を発展させ、我が国における保健医療 GIS 研究をリードすると共に、研究 により得た知見と経験を駆使し国際水準の GIS 教育を展開し、GIS 技術を備えた保健医療専門 家を輩出することを目指します。 新潟大学 ヒューマンヘルス GIS センター長 鈴木 宏 全学の学部生を対象とした一般課目「GIS リテラシー入門」で教鞭をとる鈴木 宏 教授 Human Health GIS Center, 2009 保健医療分野の先駆的 GIS 研究拠点 新潟大学 ヒューマンヘルス GIS センター ◆ センターの活動目的 「ヒューマンヘルス GIS センター」は以下の目的に沿い活動 に取り組んでいます。 ◆ 保健医療 GIS プロジェクト 1999 年より、公衆衛生学教室は GIS を研究・教育の中心テー マの一つとして推進しており、感染症の疫学調査や医療施 設のアクセス分析などのツールとして、日本国内はもとよ 1. 既存のサーベイランスや医院・病院保健所からの患 り海外においても積極的に活用してきました。 このような 者・流行発生情報に基づき、人口や交通等の社会的 取り組みのもと、文部科学省の国際戦略本部強化事業とし 条件を加えた GIS による空間的解析を用い、感染制御、 て、5 年間事業「GIS 医療新分野への応用研究」が採択され 医療圏の設定、保健・医療機関へのアクセスなどの ました。 研究・政策的提言を行います。 2. 新興・再興感染症研究に GIS を活用し、感染症の予防・ 制御に資するシステムの開発・実践、将来的には感 染症モデル作成を目指しています。 3. 地域の健康・保健に関する住民・公衆衛生情報に基 づき、ガン、糖尿病など含む「健康日本 21」の目標 達成に向け、GIS による地域保健診断や計画策定への 政策助言を行います。 4. アジア、アフリカなどの発展途上国における地域保 健活動に GIS を導入し、GIS 教育・研究とそれに関わ る人材育成をとおし国際貢献に努めます。 5. 世界各国との交流を活発にし、海外での GIS 教育研 究の実効性のある方法や将来の共同研究を積極的に 推進していきます。 6. 国内外の GIS 研究成果を積極的に学部生・大学院生 教育に活用し、GIS の普及と高度技術専門家育成を目 2006 年 3 月には、「医療分野への GIS の応用に関する国 際シンポジウム」が国内外の著名な関係者を招き成功裡に 開催されました。以来、「保健医療国際 GIS シンポジウム」 として毎年開催され、保健医療の GIS 研究の発信、学術交 流の場として発展してきました。 2007 年 10 月、米国アリゾナ州において開催された「ESRI 医療 GIS カンファレンス」の席上、ESRI 社より新潟大学医 学部に「GIS ビジョン賞」が授与されました。本顕彰は、公 衆衛生学教室がこれまでに尽力してきた保健医療分野にお ける GIS 研究の発展と教育の普及の業績を称えたもので、 ESRI 社のビル・ダベンホール氏より、ヒューマンヘルス GIS センター長の鈴木宏教授に顕彰の盾が贈呈されました。 ダベンホール氏は、鈴木教授の功績に敬意を表すと共に、 ヒューマンヘルス GIS センターの更なる発展に期待を寄せ られました。 指します。 Human Health GIS Center, 2009 ◆ 研究・教育実績 ヒューマンヘルス GIS センターの取組み 科学的根拠に基づく疾病制御、健康増進対策の促進 研究・開発 ・日本および海外におけ 学術交流 政策提言 人材育成 ・GIS 国際シンポジウム ・産官学連携による共同 ・医学部生への GIS 概論 る感染症流行の伝播、 などの開催による学術 研究の促進と研究成果 と実習教育の導入によ 要因に関する空間疫学 発表ならびに研究者と の発表 る GIS リテラシーの強 分析 の交流 ・地域保健活動モニタリ ・海外研究機関・大学と ング・評価への GIS の の学術交流促進と GIS 応用と効果的な保健活 研究者の招聘、共同研 動の開発 究の実施 ・行政への感染症制御対 策、地域保健政策に関 する助言、提言 化 ・GIS の実践的技術を身 に付けた高度専門職業 人の指導と育成 ◇ 国内における研究 インフルエンザ流行解析 医学が発達した今日においても、インフルエンザは人類に とっていまだ驚異の疾病です。ヒューマンヘルス GIS セン ターは、インフルエンザ流行の地理的分布や伝播特徴の解 析に取り組んでいます。 新潟県庁などの行政機関、医療施設と連携協力し、イン フルエンザ発生状況や学級閉鎖情報を収集しています。イ ンフルエンザ情報は、地図化された後、 「新潟県インフルエ ンザ流行 GIS 情報」として Web を通して一般公開されてお ります。新潟県内の小中学校の学級・学校閉鎖の実施状況 や佐渡市の医療機関から収集されたインフルエンザ患者情 報など、患者の地域的な傾向や流行のピークなどが視覚的 に理解することができ、インフルエンザ流行警報や予防喚 起として広く利用されています。 流行しているインフルエンザウイルスは、主にA型とB 型に分けられ、伝播様式には異なった特徴があることが、 ヒューマンヘルス GIS センターの研究で報告されています。 佐渡市内のインフルエンザA型とB型の流行伝播を、空間 解析ツールを用いた分析によると、A型は拡散的に流行が 伝播するのに対し、B型は流行の集積を中心軸として伝播 が移動していくことが判明しました。 新潟県の学校・学級閉鎖措置校の週毎の変化 Web: http://www.med.niigata-u.ac.jp/pub/flu/index.html Human Health GIS Center, 2009 新型インフルエンザ患者数予測と医療需給分析 新潟県内の推定入院患者数(人) 高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)の広汎な流行により、 新型インフルエンザ発生の脅威が高まっています。私たち は、新型インフルエンザウイルスに対する免疫を有してお らず、急速な流行と甚大な感染が予想されています。その ため、新型インフルエンザ流行の効果的な制御対策の策定 が喫緊の課題となっています。 ヒューマンヘルス GIS センターは、米国 CDC(Center for Disease Control and Prevention) が開発した新型インフルエ ンザ流行予測モデル (FluAid 2.0, FluSurge 2.0) を用いて、新 潟県内のみならず全国の市町村の患者発生・健康被害状況 保健所区域の週別入院患者数(人) を試算し、地図化しています。インフルエンザ流行の迅速 な制御には、流行時の医療ニーズと流行地域内の医療資源 に基づき適切な需給バランスを見極め、推定される医療ニー ズを充分に補う危機管理が求められます。ヒューマンヘル ス GIS センターは、入院施設の空病床率より、流行に応じ た週別の病床不足数を推定し、危機管理政策に資する情報 を提供しています。 医療施設へのアクセス解析 ヒューマンヘルス GIS センターは、日本全国の道路ネット ワークデータや国勢調査などの地図情報を、学内サーバー に管理しており、それにより教員・学生らが学内で地図情 報を利用することができるようになりました。道路ネット ワーク地図は、医療施設へ移動距離や時間に基づくアクセ ス分析など様々な用途に用いられています。 医療施設や医療従事者の地域偏重は社会的問題として関 心を集めており、とりわけ農村過疎地における医師不足は 深刻な問題として認識されています。ヒューマンヘルス GIS センターは、医療施設の所在地と施設の有する診療科や勤 務医数などの情報と、年齢別人口分布などの地図情報の解 析を行い、医療施設や診療科の適正配置と医療サービスの 提供に関する研究に取り組んでいます。市町村合併に起因 する自治体立病院の統廃合が住民の注目を集める昨今、学 術的評価に基づき政策提言を行う意義は高いと考えられま す。 佐渡島のインフルエンザ流行と伝播分析 新潟県の県立病院の医療圏分析 Human Health GIS Center, 2009 ◇ 海外における研究 貧困居住区域のコレラリスク要因を解明するため、行政 コレラ流行解析 備が患者発生増加につながることが明らかとなり、コレラ ザンビア共和国の首都ルサカ市は、毎年の雨期に貧困居住 区分別の要因分析を行った結果、下水施設とトイレの不整 予防対策の有効な科学的根拠が提示されました。 地域を中心に 6,000 名を超えるコレラ患者が報告されてい ます。コレラの流行伝播と発生要因を解明するため、ヒュー マンヘルス GIS センターは、GIS による空間疫学解析に取り 組んでいます。 調査に際し、人工衛星画像から道路網などをデジタル化 浅井戸を有する世帯 したルサカ市の基本地図や GPS(汎地球測位システム)を 用いたコレラ患者住居の分布地図を作成しました。 行政区画毎のコレラ罹患率 排水溝が未整備の世帯 人口密度 月間収入 トイレのない世帯 ルサカ市のコレラ患者分布 コレラリスク要因分析 ルサカ市のコレラ患者分布は、特定の地域での集積が強 いことが明らかとなり、コレラ流行と居住環境の地域的特 性との関連が推察されました。とりわけ、貧困居住区域の コレラ患者の割合は高く、不衛生な生活環境がコレラ流行 要因として指摘されています。 地域保健活動のモニタリング・評価 住民参加にもとづく地域の健康改善活動のモニタリング・評 価に GIS を導入、GIS 用いた評価モデルの構築に取り組んで います。ザンビア共和国ルサカ市のプライマリ・ヘルスケア・ プロジェクトが実施する啓蒙活動による住民の行動変容に 関し、地理的・社会的特異性を考慮に入れ分析を試みました。 予防接種率や小児の重症時における病院への搬送は、いず れも医療施設などへの距離が阻害要因として認められてい ましたが、啓蒙活動により、距離的阻害要因を克服するこ とが可能であることが示されました。 GIS は地域保健活動の評価・モニタリングツールとして効 果的に活用することにより、より効果的な地域保健活動を カーネル密度分析を用いたコレラ患者分布図 実施し、健康改善に寄与することが期待されています。 Human Health GIS Center, 2009 交流協定書の調印式(平成20年3月12日) 診療所への距離と住民の行動との関連を分析 ロマリンダ大学公衆衛生学院ディビッド・ダイジャック学 部長 ( 中央)と新潟大学下條学長 ( 左 ) ◇ 学術交流 大学間交流と海外研究者との連携研究 保健医療国際シンポジウムの開催 保健医療国際シンポジウムは、平成 18 年より新潟大学国際 戦略本部とヒューマンヘルス GIS センターが共催し毎年開 ヒューマンヘルス GIS センターは、 国内ならびに海外の大学・ 催されてきました。第3回目となる 2008 年のシンポジウム 研究機関との学術交流と共同研究を積極的に推進していま は、「GIS による国際保健医療の連携、そして地域医療サー す。 ビスの充実について」をテーマに、100 名を超える参加者 2008 年 3 月 13 日、新潟大学はロマリンダ大学公衆衛生 が集い開催されました。 学院(米国・カリフォルニア州)と大学間交流協定を締結 講演では、ロマリンダ大学のセス・ウィアフェ准教授、ハー しました。ロマリンダ大学は、医学院、歯学院、看護学院、 バード大学地理分析センターのウェンディ ・ グアン博士、な 薬科学院、公衆衛生学院そして科学技術学院などからなる らびに他研究機関・大学ならびに本学を代表する発表者よ 医療福祉総合大学であり、80 カ国以上から 4000 人の学生 り、GIS の研究手法や事例が報告され、活発な意見交換がな を受け入れています。 されました。保健医療における GIS の役割は益々重要となり、 今回の大学間交流協定は,GIS の公衆衛生分野への応用研 究・教育を核としています。ロマリンダ大学では、公衆衛 今後の更なる研究と発展が期待されるシンポジウムとなり ました。 生学院が GIS 研究教育の中心となっており,一方,新潟大 学では GIS の応用研究教育に対して全学的な支援を行って いることから, 「大学間」交流協定となりました。この協定 により,部局の枠を超えた防災分野,工学分野,そして公 衆衛生分野の連携促進や、デュアルディグリー制度の開発 などが期待されています。 また、ヒューマンヘルス GIS センターは、イギリス、マレー シア、ベトナムからの研究員を受け入れ、連携研究を強化 しています。ヒューマンヘルス GIS センターの先駆的 GIS 研 究と各国の GIS 研究実績を活かし、GIS 研究・教育の更なる 発展を目指しています。 第3回保健医療国際シンポジウム(有壬記念館、2008 年) Human Health GIS Center, 2009 ◇ 政策提言 ◇ 人材育成 新潟市消防局との共同研究 医学生 GIS 教育 公衆衛生学教室と新潟市消防局は、救急搬送分析と救急隊 2007 年 5 月、サイトラインセンスを利用した GIS 研修が医 の最適配置に関する共同研究を始めました。 学部生を対象として実施されました。研修内容は GIS の概 「平成の市町村大合併」に伴う救急体制の統廃合が推進さ れる一方、地域住民の高齢化は救急需要の急増を招き、救 急隊の現場到着の遅延とそれによる救命率の低下が懸念さ れています。本研究は、地理情報システム(GIS)を用い、 救急搬送の分布と救急隊出動状況を分析することに取り組 念から医療分野における応用までを含み、学生一人一人が コンピューターを操作しながら ArcGIS の実習作業に取り組 みました。研修後は、学生が自由にサイトラインセンスを 活用し、継続的な GIS 技術の習得と学業への応用が高く期 待されています。 んでいます。また、道路ネットワーク分析を用い、救急隊 の最短移動圏や救急隊配置変更による現場到着に要する時 間短縮を推定しています。 また、最適配置は、現状の救急需要分析に加え、人口分 布の時空間変動予測による将来的な救急需要の推定、そし て、災害シミュレーションによる非常時の救急需要モデル に基づき検討し、包括的な救急管理立案に資する科学的根 拠を提示することを目指しています。 医学部4年生全員を対象とした特別集中 GIS 実習の様子 大学院生教育 GIS 分野における実践的な技術を身に付けた高度専門職業人 の育成を目指し、保健医療の専門性を活かした GIS の応用 教育に取り組んでいます。 感染症流行や地域保健に関する地理情報のデータ入力か ら地図加工、空間解析にいたる指導と実践をとおし、多様 新潟市救急出動分布 な GIS 技術を身に付け、幅広い応用力をもった人材の輩出 を目指しています。 新潟大学医歯学総合研究科公衆衛生学教室 公衆衛生学教室は、1947 年に東京大学、大阪大学と共に日 本で最初に開設された伝統ある教室です。これまでに数多 くの研究成果が積み重ねられ、国内においては、インフル エンザをはじめとする感染症の研究、生活習慣病の指導な ど市民に対する啓蒙活動に注力する一方、海外においては、 途上国における感染症対策、保健医療の人材育成を行って おり、国内外において公衆衛生学をリードする教室の一つ として数えられています。 新潟市救急移動最短圏 Web: http://www.med.niigata-u.ac.jp/pub/welcome.htm 問い合わせ先:佐々木 諭 ([email protected]) Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) 附録 第四回保健医療 GIS 国際シンポジウム: 地理情報シスステムの保健医療分野への応用 日 時:平成 21 年 3 月 5 日(木) 時 間:9:00(開場) 9:20 ~ 16:30 場 所:有壬記念館 主 催:ヒューマン・ヘルス GIS センター 共 催:新潟大学国際学術サポートオフィス にいがた GIS 協議会 後 援:新潟県、新潟市 地理情報システム学会 協 賛:ESRI Japan 株式会社 三菱電機 株式会社(COCO-DATES) 近年、保健医療と防災・防犯分野との連携が、また地域保健医療と国際疾 病管理の融合領域における研究が社会危機管理の面からますます必要とさ れています。その様な社会的ニーズを背景として、新潟大学は GIS 国際シ ンポジウムを開催し、この新分野に挑戦する研究者の知見を集め、より強 固な連携 ・ 交流体制の構築と拠点化を目指します。今回は、保健医療分野 における GIS の応用と活用の可能生を探るため、次の四つのテーマから広 く討論を行います。 1. 諸外国における分野横断的な GIS による取組み 2. 防犯・防災分野における GIS の取組み 3. ジオデモグラフィックス手法の保健医療分野における可能性 4. 新潟大学の取組み Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) 第四回保健医療 GIS 国際シンポジウム プログラム・資料目次 開幕の辞(09:25) ・ 鈴木 宏 ヒューマン・ヘルス GIS センター長 ・ 下條 文武 新潟大学長 ・ 竹内 裕 新潟市 保健所長 第一部 (アメリカ、イギリスからの実例報告) 09:40 10:10 地理情報科学と医療情報学、そして公衆衛生の実践を統合するロマ・リンダ大学の アプローチによって証明された、保健医療における地理空間技術について (Seth Wiafe 助教:ロマリンダ大学) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11-13 GIS による肥満環境の特徴化:現在の動向と研究テーマの批判的レビュー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13-14 (Seraphim Alvanides 講師:ニューキャッスル大学) 10:40 異なった社会グループによる社会財へのアクセス分配を数量化する為の GIS に 基礎を置くネットワーク分析:都市の緑化地域の分析を例として 11:20 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14-18 (Alexis Comber 講師:レスター大学) 環境防災 GIS センターからの報告(阿倍 信行 環境防災 GIS センター長:新潟大学) 第二部 (GIS と地域の安心安全の取組) 13:15 GIS を活用した犯罪被害の防止(原田 豊 犯罪行動科学部長:警察庁科学警察研究所) Measuring Routine Activities of Crime Targets and Guardians. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18-24 13:45 新潟市における救急出動分析と将来需要推定(佐々木 諭 助教:新潟大学). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 24-26 第三部 (ジオデモグラフィックス:人口タイポグラフィー手法の保健医療への応用) 14:30 健康な街と不健康な街:社会調査のミクロデータとジオデモグラフィクスの データリンケージを通して(中谷 友樹 准教授:立命館大学). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 26-27 14:50 記述疫学分析における GIS とジオデモグラフィクス・データの利用(木村 義成 氏:ESRI ジャパン). . . . . 27-29 第四部 (新潟大学の取組) 15:30 ベトナムにおける感染症サーヴェイランス・システムと コレラ発生のリスク要素に関するケーススタディ (Thai Quang Pham & Minh Quang Nguyen 研究員:ベトナム国立衛生疫学研究所 [NIHE]) . . . . . . . . . . . . . 29-32 15:45 新潟県十日町市内の2県立病院における GIS を用いた外来患者の通院状況の分析 16:00 (小熊 妙子 医師、新潟大学). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32-33 総合討議(ディスカッション) 閉幕の辞(16:30) 10 ・ 仙石 正和 新潟大学 研究担当理事 Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) 第一部 (アメリカ、イギリスからの実例報告) Geospatial Technologies in a Healthcare Setting LLU’s approach of integrating GIS, medical informatics, and public health practices Seth Wiafe, MPH Academic Director, Health Geoinformatics Program Seth Wiafe Assistant Professor, Loma Linda University、USA セス・ウィアフェ 助教、ロマ・リンダ大学、米国 Geospatial technologies in a healthcare setting evidenced by LLU’s approach of integrating geographic information science, medical informatics, and public health practices. Loma Linda University | School of Public Health 1 Overview Modern healthcare systems require complex and demanding information infrastructure that is capable of » Trends in Geotechnologies for Health & Human providing timely evidence based spatial decision support S i Services in routine and emergency situations. Although several » How LLU is using GIS in : modern geospatial technologies including Geographic ~ Medical informatics ~ Community informatics ~ Public health practice Information System (GIS), Remote Sensing, and Global Positioning Systems (GPS) have been available for several decades, many healthcare providers and public health »Q&A agencies have not utilized their full capacities compared to other public services. This presentation will provide an overview of how Loma Linda University (LLU) is integrating geographic information science, medical informatics, community informatics, and public health practices to Loma Linda University | School of Public Health 2 Current Public Health Issues improve healthcare performance. …there h is evidence d everywhere h . . . Increasingly In Need of Geographic Knowledge 地理情報科学と医療情報学、そして公衆衛生の実践 を統合するロマ・リンダ大学のアプローチによって 証明された保健医療における地理空間技術について 現代のヘルスケアシステムは、日常の、また緊急時の状況 下で、空間的な行動決定へのタイムリーで根拠に基づく支 援を与えることができる複雑で厄介な情報インフラを必要 SARS – Avian Influenza – Obesity – Starvation - Drug Resistance – MRSA - Chronic Diseases– Tobacco Control Asthma – Substance Abuse – Homelessness – Refugees – HIV/AIDs – Malaria - Cholera Loma Linda University | School of Public Health としている。地理情報システム(GIS) 、 リモートセンシング、 そして GPS といった幾つかの現代的な地理空間技術が、こ こ数年で使えるようになってきているものの、多くのヘル 3 Current trends in Geotechnologies for Health Services スケアの提供者と公衆衛生に係わる部局はいまだに、他の » 3D Integration - Combination of the modeling outputs of GIS, CAD, and BIM are 分野に比較すると、そうした技術を充分に使いこなせてい » Temporal GIS – Time series animation of spatial data in small geographies. Currently, るとは言えない。今回の講演は、ロマ・リンダ大学が、地 理情報科学、医療情報学、コミュニティ情報学、そして公 衆衛生の実践を、ヘルスケアのパフォーマンスを高めるた めに、如何に統合してきたかを概観する。 necessary in public health emergencies one of the world’s largest supercomputers (the Earth Simulator in Japan) is tasked with crunching temporal data sets to model environmental change » Real Real-Time Time GIS – Essential for emergency response and situational awareness which is the basis for multi-agency action to mitigate the effects of an unfolding situation providing the fastest and most effective response » Spatial S ti l Analysis A l i - Exploratory, Predictive, Confirmatory, & Risk assessment » Imaging and Remote Sensing - Imagery change detection » Web Services - Health information sharing and communication Loma Linda University | School of Public Health 4 11 Wiafe Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) Mobile Mapping Solution for Vector Control Evaluations » Purpose p Spatial/geostatistical Analysis » Exploratory (Hypothesis testing) ~ Di Disease di distribution t ib ti ~ Differential mortality • » Predictive » Vector Control Surveillance System (VCSS) » Confirmatory ~ • • • • • • • Association b/n exposure & health outcome » Environmental risks assessment ~ ~ ~ Streamline the current field data collection and reporting process for vector control evaluations Exposure to electromagnetic fields Lead hazards Prediction of pedestrian injuries Loma Linda University | School of Public Health Field data collection & management Flexibility & ease of use Standardized data collection Immediate result of survey Spatial data analysis & visualization Data storage & retrieval Report generation Loma Linda University | School of Public Medicine 5 9 Vector Control Surveillance System (VCSS) Outbreak & Response: Health Map and Global Disease Alert Map » » Real time mapping » and tracking of new outbreaks » » Purpose • Streamline the current field data collection and reporting process for vector control evaluations Enhanced field data collection & management system • • • Improved p data integrity g y Consistency in data collection Data repository Reduced man hours • Data processing & preparing reports GIS solutions l ti • • Location information captured Spatial analysis & mapping http://www.healthmap.org/en Loma Linda University | School of Public Health Loma Linda University | School of Public Health 6 10 VCSS Demo LLU Facilities GIS for Managing Hospital Infections Field » High patient quality care » Room management » Prepare & respond to Data Collection • Data Repository • Analysis y & Mapping g • Data Retrieval mass casualty events » Disease outbreak and response Office Reporting Loma Linda University | School of Public Health Loma Linda University | School of Public Health 7 A GIS-Based Planning Tool for CoachArt 11 Managing Distribution of Medical Donations with PQMD Mapping Tool We converted and packaged the CoachArt operation data into a GIS based system. The staff will be able to identify services for children based on specific needs, create spatial relations to match students with coaches coaches, as well as assess the feasibility of community partnership expansions. Loma Linda University | School of Public Health Loma Linda University | School of Public Health 8 12 wiafe 12 Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) the evidence to inform the design of health promoting Conclusion environments. In research practice, there are two Public Health Trends – calling for geospatial considerations important limitations in geographical studies of obesity. Loma Linda University – integrating geotechnology, medical informatics, community informatics, and public health practices to improve healthcare performance deprivation/affluence and proximity to resources and First, the construction and use of ecological metrics on facilities for localities or neighbourhoods. These metrics tend to be for fixed geographical scales or convenient administrative geographies (e.g. census areas). Second, the assumption that accessibility (defined by proximity) to resources and facilities is of prime importance, at the expense of better specification of facilities and relevance to Loma Linda University | School of Public Health 13 daily lifestyles. This paper reviews the current GIS approaches and considers more advanced techniques from geographical information science (GISc) to tackle various limitations, Seraphim Alvanides Lecturer, Newcastle University in the context of food access and physical activity. The セラフィム・アルヴァニディーズ 講師、ニューキャッスル大学、英国 informed methods and implement a relational approach aim of the research agenda is to advance theoretically in researching obesogenic environments. Various research directions are proposed here, employing current Using GIS to characterise obesogenic environments: a critical review of the current state and a research agenda geographical data and exploring advanced GISc from zone design methods to space-time analysis. Obesity is very a complex social and health problem. Gaining body weight is the result of energy imbalance GIS による肥満環境の特徴化:現在の動向と研究テー between consumption by food intake and expenditure of マの批判的レビュー calories through physically activity. Space is only one aspect of the broader ‘obesogenic environment’ which also involves wider opportunities and influences on promoting 肥満は複雑な社会的かつ健康的問題である。体重が増加す ることは、食物の摂取と身体的運動によるカロリー消費と obesity in individuals and populations. The findings of the のエネルギーの不均衡の結果によるものである。空間とは、 UK Foresight project “Tackling Obesities: Future Choices” 個人や集団における肥満を増長させる機会や影響も含む肥 made it clear that obesity is an epidemic that requires a 満環境の一つの視点である。英国のフォーサイトプロジェ systems approach and multi-disciplinary research. In クトである「肥満への挑戦:未来の選択」は、肥満はシス particular, there is limited knowledge of how food systems impact on food access, and dietary choices and habits. テマティックなアプローチと複合的な学際研究が求められ るエピデミックであることを明らかにした。とりわけ、食 In combination with conflicting evidence from current システムが食へのアクセスや、食選択、食習慣などにどの research on the role of geographical factors in general and the built environment in particular on obesity, there ように影響を与えているかは充分に知られていない。総体 is a need for improved characterization of obesogenic 的な地理的要因と個別的な環境の肥満の役割に関する近年 environments の研究の結果に基づき、肥満環境の改善された特徴が求め られる。 Focusing on the spatial distribution and dichotomous classification of resources and facilities as health promoting or health damaging is rather simplistic. In this paper, it is argued that we should also consider quality of resources and facilities, together with local 空間分析や健康促進と健康被害のようなリソースと資源 の2分法に分けることはむしろ単純である。本発表では、 我々はリソースと施設の質、ならびにアクセシビリティの perceptions of accessibility and relevance to individuals’ 認識と個々人の生活の妥当性も考慮すべきであると論じて lives. A relational approach may be the way forward in いる。関連性アプローチは、地理がどのように肥満に影響 understanding how geography affects obesity and use を及ぼすかを理解する方途を示し、健康促進環境のデザイ 13 Alvanides Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) ンを普及させるための根拠としても用いることができる可 can be used to analyse the equity of access to community 能性がある。研究に実施に際し、肥満の地理的分析におい goods and services. In this work we have analysed access て 2 点の重要な限界がある。第 1 は、貧困 / 富裕とリソー to greenspace. But the approach can be applied to a スと施設の近接性の測定単位の組み立てと使用に関しての ものである。それらの測定単位は固定された地理的単位や 簡便な行政区画(国勢調査区)などが使われる傾向がある。 wide variety of demographic data, including other census variables (deprivation, disability, occupation, economic activity, household tenure and types, age and health) and other geographies such as detailed geodemographic data at 第2には、リソースと施設のアクセシビリティ(近接性と household or post-code level. Such analyses can be used to 定義される)は主要な重要事項であるという仮説であり、 inform the local planning process. それにより施設の詳述と日常生活との関連性が充分考慮さ Key words: greenspace, GIS, network analysis, ethnicity, れなかった。 religion, urban planning 本研究は、食べ物へのアクセスと身体的運動に関連し、 様々な限界に挑戦している近年の GIS アプローチと地理情 異なった社会グループによる社会財へのアクセス分 報科学(GISc)を概説している。研究議題の目的は、理論的 配を数量化する為の GIS に基礎を置くネットワーク 手法をさらに発展させると共に、肥満環境の研究に関連性 分析:都市の緑化地域の分析を例として アプローチを用いることにある。本研究は、地理データを 用いゾーンデザイン法から時空間分析までの高度な地理情 報科学を探求することにより、様々な分析の方向性を提示 している。 この発表は、異なった社会・経済グループの緑化地域への アクセスに関するロジスティック回帰とリンクした GIS ネッ トワーク分析の一例に基づいて、資産やサービスの供給を 数量化する一つの方法を取り扱う。この方法は、人口の異 なったセクション、この場合、国勢調査おいて明らかになっ ている異なった宗教や民族のグループのことであるが、彼 Alexis Comber Lecturer, University of Leicester, England らが、緑化地域へのアクセスに関してどの程度、差別され アレックシス・カンバー 講師、レスター大学、英国 基準は、国内標準に比較した。結果として、異なった宗教・ ているかを数量化するものである。アクセスシビリティの 民族グループ間の緑化地域へのアクセスの公正さに関して、 A GIS-based network analysis for quantifying the equity of access for different social groups: the example of urban greenspace その配分とパターンには、考慮に値するヴァリエーション があることが判った。ある特定のグループは、その他のグ ループよりも非常に少ないアクセスしかなかった。インド、 This presentation presents a method for quantifying ヒンドゥ、シーク系のグループは、都市における緑化地域 the provision of such goods and services based on a GIS に限定的なアクセスしか持たないことが判ったのである。 network analysis of access to greenspaces by different この包括的な方法は、社会・経済データの統計学的な分析 socio-economic groups linked to logistic regression. The と連動することで、GIS に基礎を置くネットワーク分析が、 method quantifies the extent to which different sections of コミュニティーの資産とサービスに対するアクセスの公正 the population, in this case different religious and ethnic groups as identified in census data, are discriminated against in terms of greenspace access. Measures of さを分析する上で如何に利用できるかを示している。しか しこのアプローチは、その他の国勢調査における変数(欠乏、 accessibility were compared with national standards 障害、職業、経済活動、世帯の所得とそのタイプ、年齢と健康) for access to greenspace. The results show as for the を含む人口統計学的なデータや世帯や郵便番号レベルでの equity of access for different religious and ethnic groups, 詳細な地理人口統計学(ジオデモグラフィック)のデータ the distribution and pattern of access has considerable のような他のデータを含む多様な人口統計学的なデータに variation. Specific groups have significantly less access も活用できるのである。そのような分析は、地域計画の策 than others: Indian, Hindu and Sikh groups were found to have limited access to greenspace in the city. The generic 定プロセスを知識により活気づけるために利用可能だ。 method demonstrates how a GIS-based network analysis in Keyword:緑化地域、GIS、ネットワーク分析、民族性、宗教、 conjunction with statistical analysis of socio-economic data 都市計画 14 Alvanides - Comber Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) Accountability of public (state) organisations A GIS GIS-based based network analysis for quantifying the equity of access for diff different t social i l groups: the th example l off urban greenspace • Issue is how to demonstrate – That they are fulfilling their targets? – That all sections of the community are provided p o ded for o • One of the ways is to quantify who has access to their services Lex Comber Comber, Chris Brunsdon University of Leicester [email protected] – Different social groups – Different Diff t economic i groups 1 5 Example of Greenspace Outline • Guidelines from Natural England g ((English g Nature) – Access to Natural Greenspaces Standard (ANGSt) • Accountability of public (state) organisations • Example of greenspace • Results – 2ha of accessible natural greenspace per 1000 population – Access distances specified p – distance (km) greenspace area (ha) 0.3 2 2 20 5 100 10 500 • Study of access to GS in Leicester for different religious g and ethnic groups g p 2 6 Accountability of public (state) organisations Example of Greenspace • Public bodies (i.e. public money) increasingly have to demonstrate that they provide a ‘good’ service • Greenspace data provided the local authority – via a local environmental pressure group – Health, H lth Ed Education, ti L Locall A Authorities, th iti etc t – Roles are specified in national policy documents • Census data – attributes for religion g and ethnicityy • Road data • Policy documents provide guidelines, standards and frameworks – from f OS Meridian M idi 3 7 Example of Greenspace 4 8 15 Comber Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) Results Example of Greenspace • Most people do not have access to 1ha of greenspace within ithi 300m – 89.7%, 89 7% little variation • Most people do have access to 100ha of greenspace with 5km – 94.6%, little variation 9 13 Example of Greenspace Results • Much more variation for access to 20ha greenspace within 2km – Have a deeper look 10 14 Results Example of Greenspace • For “2km from 20ha site” rule • Calculated the numbers of numbers of people with and without access – For religion census categories – For ethnicity census categories 11 15 Results Example of Greenspace • For “2km from 20ha site” rule • Calculated the numbers of numbers off people with and without access • Calculate access for each OA point to each greenspace point – Origin-Destination – Supply-Demand S l D d matrix ti –F For religion li i census categories – For ethnicity census categories • Determine which OAs have access according to the ANGSt guidelines – TRUE / FALSE 12 16 16 Comber Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) Results 17 21 Results 18 22 Results • Tested association of access with religion / ethnicity using a Poisson regression model • where cij has a Poisson distribution with mean E(cij), r is an intercept term, Ai is a column effect and Fj is a row effect, • Compared it against the model • where the extra term Iij is an interaction effect between rows and columns. If this is significantly different from zero, this suggests some degree of association between the row and column effects. • Results 19 23 Results Conclusions • The coefficients were related to a comparative index of access for each of the row categories, using the formula • Results are interesting especially given the local context – Leicester has a very diverse population • There are lots of greenspaces • I.e. compares each column category j against a ‘reference’ category (British, Christian) – BUT not well distributed – 0: same as for the reference category – +50: one-and-a-half times as likely as the reference category – -50 that it is half as likely • Analyses like this – feed f d into i t th the planning l i process 20 24 17 Comber Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) “paths” of their everyday activities are estimated. Findings are discussed with regard to theoretical and practical Future Work implications. • Method is generic GIS を活用した犯罪被害の防止 • Quantifies relative access to any feature – for any geo-demographic / socio-economic group 犯罪の時間・空間的分布が均一でないことは広く知られて • Allow public bodies to quantify the equity of their service provision いる。また、最近の研究では、犯罪予防の取り組みがもっ とも有効であるのは、被害の時間・空間的集中を引き起こ • Future work す「リスクファクタ」に焦点をあてた場合であることが明 – Regional analyses of access to greenspace – Looking at access to other services らかになっている。これらの知見にもとづいて、犯罪学者 • primary health care in a town near you! 25 は被害の時間的・空間的パターンを GIS によって探求する ようになってきた。 被害のリスクに関する主要な理論の1つは、コーエンと 第二部 (GIS と地域の安心安全の取組) フェルソン (1979) の「日常活動理論」である。それによれば、 Yutaka HARADA Cheef, Department of Criminal Behavior Science , National Research Institute of Police Science 利欲による犯罪が起こるのは、犯意のある者が、格好の標 原田 豊 犯罪行動科学部長、科学警察研究所 マクロレベルの集約データによるものが多く、そのため、 的に、防御力のある監視者がいない時間・空間において出 会うときである。しかし、この理論の経験的検証は、従来、 犯罪被害の3要素の「時間・空間的」出会いの問題を扱う ことができていなかった。 Preventing Criminal Victimization Using GIS われわれの研究は、小学生(犯罪の潜在的標的)と地域 It is widely known that crimes are not distributed evenly in time and space. Recent studies have also found that crime prevention efforts are most effective when they are focused on “risk factors” that lead to special and temporal concentration of victimization. These findings have の防犯ボランティア(防御力をもつ監視者となりうる人々) の日常活動を測定することによって、この理論の「時間・空 間的」側面を直接扱うことをめざすものである。本研究では、 小型軽量の GPS ロガーを活用し、これを2週間にわたって lead criminologists to look into the spatial and temporal 子どもたちとボランティアとに携帯してもらい、そのトラッ patterns of victimization risks, with the aid of GIS. クログを GIS によって検討する。これらのトラックログから、 彼らの日常活動の「ノード」と「パス」を推定し、これら One of the leading theories of victimization risks is Cohen and Felson’s (1979) “routine activity theory.” It states による知見の理論的・実践的含意を考察する。 that predatory crime occurs when a likely offender and suitable target come together in time and space, without a capable guardian present. Empirical examination of the theory has tended to be based on macro-level, aggregated data, and therefore has been unable to address the issue of the encounter “in time and space” of the three elements of crime victimization. Our study aims at addressing the “time and space” aspect of the theory in a direct way, by measuring the routine activities of elementary school children (potential crime targets) and local crime prevention volunteers (potentially capable guardians) at a micro level. It makes use of light-weight GPS loggers carried by both children and volunteers for two weeks and examines the tracklogs with GIS. Based on these track-logs, “nodes” and Measuring Routine Activities of Crime Targets and Guardians Paper prepared for the 2008 Annual Meetingof the American Society of Criminologyin St. Louis, Missouri, November 12-15, 2008. Please do not cite without permission. Yutaka HARADA, Takahito SHIMADA, Tomonori SAITO, Mamoru AMEMIYA, George KIKUCHI Department of Criminology and Behavioral Sciences, National Research Institute of Police Science (NRIPS) 18 Comber - Harada Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) may have brought about a change in such a situation. ABSTRACT Cohen and Felson’s (1979) routine activity theory states that predatory crime occurs when a likely offender and suitable target come together in time and space, without a capable guardian present. Empirical examinations of the theory have tended to be based on macro-level, aggregated Some of today’s GPS devices have become as small as 20 grams, cost much less than one hundred dollars, and can measure the location of a person who carries the device with accuracies on the order of ten meters or less, together with the precise time of measurement. data, and therefore has been unable to address the issue of the encounter “in time and space” of the three elements of space” aspect of the routine activity theory in a direct crime victimization. manner, by measuring the routine activities of elementary This study aims at addressing the “time and space” aspect of the theory in a direct way, by measuring the routine activities of elementary school children (potential crime targets) and local crime prevention volunteers (potentially capable guardians) at a micro level. It makes This study aims at addressing the “time and school children (potential crime targets) and local crime prevention volunteers (potentially capable guardians) at a micro level. It makes use of light-weight GPS loggers carried by both children and volunteers for two weeks and examines the track-logs with GIS. use of light-weight GPS loggers carried by both children and volunteers for two weeks and examines the tracklogs with GIS. Based on these track-logs, “nodes” and “paths” of their everyday activities are estimated. Findings are discussed with regard to theoretical and practical implications. Background of the Study Until recently, Japan has been known as “a nation that still sends 6-year-olds out by themselves on city streets and subways to get to school” (source: the Washington Post 2001/06/09). However, such “vaunted sense of safety” (ibid.) was shaken by the occurrence of serious victimizations such as an elementary school stabbing in Introduction One of the leading theories of criminal victimization is Cohen and Felson’s (1979) routine activity theory. It states that predatory crime occurs when a likely offender and suitable target come together in time and space, without the presence of a capable guardian. This statement on the “opportunity” of crime can be seen as a model of micro-level process that leads to criminal victimization, because it refers, at least in an implicit manner, to a likely offender (or a group of offenders) and (one or more ) suitable target(s) that come together in (a specific ) time and space, without the presence of a capable guardian. Empirical examinations of the routine activity theory, however, have tended to be based on macro-level, aggregated data, as Kennedy and Forde (Kennedy and Forde 1990) point out. As a result, these studies have been unable to address the issue of the encounter “in time and space” of the three elements of crime victimization in a direct manner. The absence of micro-level examinations of routine activity theory appears to be because, at least in part, there has practically been no way to measure the activities of people with the precision sufficient for testing the theory at a micro level. However, recent developments of global positioning systems (GPS) and other positioning devices 2001 where eight children were killed and a series of cases in 2004-2005 in which young girls were kidnapped and killed on their way back from school. Today, Japanese parents’ concern over the safety of their children from crime has become greater than ever before. Despite the heated arguments over “crimes against children” and widespread efforts for “protecting children from crime” by local volunteers, empirical studies on this issue have tended to be either case reports of allegedly “successful” activities, or loosely designed “demonstration experiments” of IT devices that are said to monitor or/and report unusual movements of children. These studies have rarely been based on theories or analytical frameworks developed for empirical criminology. They have also tended to focus, almost exclusively, to children commuting to and from school, in spite of the fact that considerable amount of the victimization of children takes place in their leisure-time activity spaces. In view of these limitations in existing empirical studies on the prevention of crime victimization among young children in Japan, research should (1) be founded on a well-established theoretical framework on criminal victimization, (2) expand its focus beyond such arbitrary boundaries as school commuting routs, and (3) address the risk of criminal victimization of children in more precise and objective manner. 19 Harada Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) Figure 1 shows a diagram that represents the risks of Theoretical Frameworks Our study draws mainly on the Cohen and Felson’s (1979) routine activity theory. Their theory, especially in its original form, is suited as a framework of victimization of children in open spaces, because it addresses the risk of victimization in terms of an encounter in time and space of the three (moving) elements of crime. Another advantage of routine activity theory is that it provides the viewpoint that school commuting is a form of routine activities of school-aged children. As such, it allows for other forms of routine activities, such as afterschool cram schools (known as “JUKUs” in Japan) and leisure-time activities in one’s favorite playgrounds. Another leading theoretical framework, which is closely related to the routine activity theory, is what victimization of elementary school children. The “likely offender” in Figure 1 is grayed out because (1) her/his existence is “taken for granted” in the routine activity theory, and because (2) her/his activities are not directly measurable. In contrast, the “suitable target” (in this case, elementary school children) and the “capable guardian” (for example, crime prevention volunteers) are displayed in colors, because they can be observed and/or measured, if consent is obtained from the subjects. The “capable guardian” is in negative colors, because the existence of the capable guardian is expected to be related negatively to the risk of victimization. The risks of victimization can be estimated by examining the time when and locations where (1) the children exist and (2) the guardians are absent. Pat r icia a nd Pau l Bra nt i ngha m ca l l “cr i me pat ter n theory” (Brantingham and Brantingham 1993). This NotDirectly Measurable theory describes offenders’ search patterns in terms of their personal activity spaces and considers a triangle LikelyOffender ((Present)) of offenders’ movements going from home to work to RISK recreation. Around each of these three nodes and along Su tab e a get SuitableTarget (Present) each of these three paths (excepting a buffer zone where they might be recognised) offenders look around for crime CapableGuardian ( b (Absent ) opportunities. The concept of offenders’ search patterns was developed by D. Kim Rossmo into his work of “geographic Figure1ADiagramofVictimizationRisksofElementarySchoolChildren profiling” of serial offenders (Rossmo 1993; Rossmo 1999). Note that, however, the offender’s search patterns serves as a basic assumption of Rossmo’s model, not as hypotheses that are to be empirically tested. This is reasonable, because routine activities of offenders can hardly be observed or measured directly, at least until he or she is apprehended. In contrast, personal activity spaces of the other two agents of the routine activity theory, namely, potential Recent developments in global positioning systems (GPS) have made it possible to measure the location of a person who carries a GPS device with accuracies on the order of ten meters or even less, together with the precise time of measurement. The measured time and location are recorded as a track-log that can be analyzed with GIS either as a series of point data or as a polyline data (see Figure 2). victims and capable guardians, can be observed and/or measured directly. In fact, the Brantinghams thenselves state, “the paths people take in their everyday activities Karabiner Attachment and the nodes they inhabit explain the risk of victimization MemoryFullLamp y p BatteryLamp as much as the pattern of offending. According to them, GPSAntenna Inside different hours of the day and days of the week link specific kinds of crimes to commuter flows, school children Figure2ALightͲweightGPSLogger BatteryCover PowerButton GPSLamp being let out , pubs closing, or any other process that moves people among nodes and along paths” (quoted in Clarke and Eck 2003, Step 17. emphasis added.). these track-log data, in combination with qualitative data These days, efforts are being made to make use of such as web-based diaries, to analyze everyday activities Targets and Guardians as Measurable Agents of persons and/or vehicles, which are called “probe person surveys” (see Figure 3). 20 Harada Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) Based on t hese conceptua l fra mework s a nd GIS software (ArcGIS 9.2). Each of the records of the track- measuring technologies, we are currently working toward logs was treated as point data that represented the location a micro-level empirical analysis of routine activities of (i.e. latitude and longitude) of the device holder, measured potential crime targets and (potentially capable) guardians. in an fifteen-second interval. The number of these location The following part illustrates our preliminary efforts and points for all the twenty nine children-parent pairs totaled findings. approximately 263 thousand points. Similarly, the number of the location points for the crime prevention volunteers totaled approximately 25 thousand points. Kernel density estimation (Chainey and Reid 1999; Levine 1999), with the cell size of 10 meters and the bandwidth of 100 meters, was applied to these point datasets so that the smoothed patterns of point density were obtained. Finally, these quantitative data were supplemented by qualitative pieces of information derived from the maps with stickers and arrowed lines. We are currently in the process of analyzing these sets of data. The following part reports a few preliminary findings. Figure3WWWPageoftheProbeResearchGroup (Source:http://www.probeͲdata.jp/eng/index.html) Preliminary Results Data and Methods Figure 4 shows the GPS data points in the track-logs We have so far done a small-scale, preliminary study that retrieved from the GPS devices that were carried by twenty aims at measuring routine activities of elementary school nine elementary school students for two weeks (Amemiya, children, their parents, and crime prevention volunteers. Saito et al. 2008). Each dot in Figure 4 represents the The study site is an elementary school district that is location where one of the 29 students was, recorded at located some 3 kilometers south-west of the NRIPS. Twenty each fifteen-second interval, during the two-week period. It nine matched child-parent pairs were recruited from the should be noted, however, that the positioning accuracy of elementary school and were asked to carry light-weight the GPS data points vary considerably, ranging from a few GPS loggers, one for a child and another for a parent, for a meters to over a hundred meters, depending on the natural two-week period in late February and early March, 2008. and built environment of places. In general, the site of this Each of the subjects were given a set of fourteen maps, study has a relative advantage for GPS positioning over overlaid with an aerial photographs, of the elementary such neighborhoods as in central Tokyo, because there are school district and were asked to do the following for each not many buildings with 5 stories or more, except for the day of the two-week period: areas adjacent to a newly-constructed railway station near 1) to show the locations of major “nodes” of her/his the elementary school. daily activities by putting small stickers, each of which has an icon of such landmark as a school, a points are not evenly distributed in the elementary school home, and a friend’s home, on the maps. A brief look at Figure 4 reveals that the location 2) to show the movement from one node to another, by drawing an arrow connecting them. Crime prevention volunteers of five community associations were also asked to participate in our study by using the same GPS devices and maps to record their daily activities, for the same two-week period. These GPS devices and maps were collected after the two-week period was over and the track-logs were retrieved from each of the GPS devices, then imported into Figure4GPSdatapointsofelementaryschoolstudents (Source:Amemiya,Saitoetal.2008) 21 Harada Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) district. The uneven distribution of location points literally pop up, because repeated visits to the same nodes strongly suggests that the “routine activities” of elementary and repeated movement along the same paths result in school students are far from “random walks” but are highly multiplied number of track-log points at and along her/his patterned. “routine” activities. Although some inferences can be drawn from Figure 6 shows examples of such kernel density point patterns such as those shown in Figure 4, there maps of two-week routine activities of elementary school are problems inherent in point pattern maps. A typical students (Amemiya, Saito et al. 2008). These maps suggest example is the problem of overlapping points, which that there are several types of routine activities among becomes more serious as the number of data points grows. students. For example, the map on the top suggest that this student took the same way from school to home almost T he pr oblem of overl appi ng p oi nt s c a n b e overcome by converting the point pattern maps into “density maps,” using a smoothing method called kernel density estimation. By showing the density of points, instead of the points themselves, kernel density maps can “visualize” their spatial patterns much more clearly than every day throughout the two-week period and rarely went outside this routine tracks. In contrast, the map on the bottom suggests that this student has a wider variety of nodes in her routine activities, including a favorite shop or the home of her friend. point pattern maps. A kernel density map of track-log points provides important clues as to the “nodes” and “paths” of one’s daily activities, as shown in Figure 5. A node can be seen as the location where the density of track-log points is extraordinary high, because it indicates that the holder of GPS device stayed there for a long time. A path can be seen as a series of track-log points connecting each of the Figure6KernelDensityMapsofRoutineActivitiesofElementarySchoolStudents (Source:Amemiya,Saitoetal.2008) nodes, indicating the GPS device holder was moving from a node to another at a certain speed. Discussion • KerneldensityofGPS trackingͲlogpoints (Displayedinnegative gradation) Our preliminary findings indicate strongly that routine activities of potential crime targets and guardians can be • Attributesofnodes inferredfrom landmark/arrowmaps measured and analyzed at a micro level, using latest GPS (3)Juku • Locationwith extraordinaryhigh density=Nodes devices and probe-person survey methods. Based on these spatial-temporal data on the everyday activities of crime targets and guardians, the risk of crime victimization may (1)School be defined and examined in terms of the “time and space” (2)Home in which (1) the existence of suitable targets and (2) the absence of capable guardians come together, assuming Figure5Nodesandpathsofdailyactivitiesofanelementaryschoolstudent The information on nodes and paths derived from the GPS track-logs can be supplemented by qualitative information obtained from the maps of landmark stickers and hand-drawn arrows. Based on the rough location of the landmark stickers and the orders of movements from one landmark to another, shown by the arrows, we can infer that the first node shown in our kernel density map is the school, the second is her/his home, the third is the JUKU (after-school cram school), and so on. the chance of their coming across a likely offender to be random. This formulation of crime victimization has a direct implication to such efforts as voluntary patrols and neighborhood watches by local residents to prevent the victimization of young children. By taking the routine activities of these children into account, the volunteers’ activities will be more like what Sherman and Eck (2002) called “directed patrols,” which they concluded to be much more effective than what they called “random patrols.” W hen t hese maps of da i ly nodes a nd pat hs Even though the occurrence of predatory crimes against are accumulated and combined for the whole two-week young children in a public space is so rare that it is hardly period, the “routine activities” of the GPS device holder possible to identify “hot spots” of such offenses, one may 22 Harada Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) examine the risk of victimization in terms of routine session of the 2008 Conference of City Planning Institute of Japan. activities of potential targets and guardians and may direct additional efforts to the potentially high-risk time and space. Me a s u r i n g t h e r out i n e ac t i v it ie s of c r i m e prevention volunteers has importance of its own right. Given the wide variety of people who engage in voluntary crime prevention efforts, there is a major concern that overlaps with, or gaps between, each of these activities may bring about less-than-optimal outcomes for the community as a whole. Measuring and visualizing their routine patrol routs, for example, may help them notice such overlaps or gaps, and therefore may contribute to design more systematic patrolling schemes. The spatial-temporal notion of crime opportunity has theoretical implications as well. For example, it raises a question regarding the static nature of what Clarke and Eck (2003) called “crime triangle,” which is said to have come “straight out of” the routine activity model of crime victimization. The “place” in the crime triangle, which is taken care of by the “place manager,” appears to be a static location, such as a residential building or a children's playground. In other words, it appears to represent a “node,” as the Brantinghams put it in their crime pattern theory. What is missing in the crime triangle is what Brantinghams call “path,” along which the offender, the victim, and the guardian moves around. By focusing on these paths, and on the moving agents that may or may not come across each other, we may shed new light on the routine activity and related models of crime victimization. Conclusions T h i s s t ud y demon s t r ate d t he p otent i a l of to d ay’s positioning devices to open up a new opportunity for micro-level, dynamic analyses of the crime victimization risks. It also illustrated how these new technologies may be combined with new conceptions of routine activities and related theoretical frameworks. By focusing on nodes and paths of the routine activities of potential crime targets and guardians, it may provide both theoretical and empirical bases to crime prevention issues that involve moving agents, such as preventing the victimization of young children in open, public space. REFERENCES Amemiya, M., T. Saito, et al. (2008). Examining Routine Activities of Children Using 'Simple Probe Person Survey' (In Japanese). Paper presented at a poster Brantingham, P. L. and P. J. Brantingham (1993). Environment, Routine and Situation: Toward a Pattern Theory of Crime. New Brunswick, N.J., Transaction. Chainey, S. and S. Reid (1999). When Is a Hotspot a Hotspot? A Procedure for Creating Statistically Robust Hotspot Maps of Crime. The Third International Crime Mapping Conference, Orlando, Florida. Clarke, R. V. and J. Eck (2003). Become a Problem-Solving Crime Analyst. London, Jill Dando Institute of Crime Science. Cohen, L. E. and M. Felson (1979). 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"The Relationship between Crime and Spatial Compositions: A Quantitative Analysis by GIS (In Japanese)." Reports of the National Research Institute of Police Science (Research on Prevention of Crime and Delinquency) 40(1): 1-22. dispatched from the station out of catchment of the nearest the ambulances were observed in central part of the city than in peri-urban areas. 32% of all the deployment were emergency units because of the absence the units due to the deployment for other emergency call. Analysis of the deployment of the ambulances and reallocation of the emergency medical units contribute to improvement of emergency medical services and reduction of the response Shimada, T., M. Suzuki, et al. (2002). An Analysis of Crime Hot Spots Using Local Indicator of Spatial Autocorrelation (In Japanese). Proceedings of the 30th Annual Meeting of the Behaviormetric Society of Japan. time. 新潟市における救急出動分析と将来需要推定 高齢化社会の進展と核家族化ならびに住民意識の変化は、 救急需要の増大をもたらしている。平成 19 年までの 10 年 間において、新潟県内の救急出動件数は、50%以上増加し、 Satoshi SASAKI Assistant Professor, Niigata University 救急需要の増加に応じ、現場到着に要する時間も延びてい *Akira Igawa, **Naohito Tanabe, Reiko Saito, Hiroshi Suzuki *Niigata Municipal Fire Bureau, **Niigata University 新潟県内は、33 本部から 19 本部体制へと改編された。迅 る。一方、平成の市町村大合併と消防の広域化の推進により、 速かつ効率的な救急サービスの実現には、救急出動の現状 佐々木 諭 助教、新潟大学 分析と将来需要の推定による適正な救急隊配置が重要であ る。 ※伊川 章、※※田邊 直仁、齋藤 玲子、鈴木 宏 本研究は、新潟市消防局との連携により、新潟市内の救 ※新潟市消防局救急課、※※新潟大学 急出動分析と将来需要予測ならびに救急隊配置変換による Analysis of prehospital emergency medical services and future demand in Niigata City 現場到着に要する時間短縮を推定することを目的としてい る。調査対象は平成 19 年 4 月から 12 月までの新潟市救急 Demands for prehospital emergency medical services 隊の救急出動記録 21,787 件とし、GIS によるアドレスマッ are increasing due to the rapidly aging society and the nuclearization of the family in Japan. For the last 10 years by 2007, deployment of ambulances increased by 50% , and that causes delay of the response time in Niigata prefecture. チング、道路ネットワーク分析を用いて検討した。新潟市 の救急出動分布は地域的な偏在が顕著であり、また、救急 隊最短圏分析によれば、全体の 32%の出動が最短圏の救急 Merger of municipalities and promotion of the integration 隊の不在による圏外からの出動であった。GIS による救急出 of catchments of fire stations accelerates merger of fire 動と適正配置の分析は、現場到着短縮のための救急管理立 station headquarters in Niigata. For providing rapid and 案に資する根拠を提示することが可能であると考える。 efficient prehospital emergency medical services, analysis of the demands for the emergency medical services and appropriate allocation of emergency service units is of great importance. In this research, in collaboration with the Niigata City Fire Bureau, we analyze distribution of the ᣂẟᏒ䈮䈍䈔䉎ᢇᕆേಽᨆ 䈫ᢇᕆ㔛 ផቯ 䈫ᢇᕆ㔛ⷐផቯ deployment ambulances, estimate the future demands for the emergency medical services, and simulate reduction of the response time by reallocation of the emergency medical units, using Geographic Information System (GIS). We collected deployment records of the ambulances from April to December 2007 and analyze the data with 䇱ᧁ ⻀1䇮દᎹ ┨2䇮↰ㆻ ⋥ੳ1 䇮㥲⮮ ሶ1 䇮㋈ᧁ ብ1 1ᣂẟᄢቇᄢቇ㒮කᱤቇ✚ว⎇ⓥ⑼䇮2ᣂẟᏒᶖ㒐ዪᢇᕆ⺖ address matching and network analysis methods. Higher 1 24 Sasaki Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) ᢇᕆක≮䉕ข䉍Ꮞ䈒⁁ ᢇᕆേಽᏓ࿑ ᣂẟ⋵ᢇᕆേઙᢙ䈱ផ⒖䋨ᥲᐕ䋩 ᣂẟᏒౝ䈱ᚲᾖวᷣേ䋨21,672ઙ䋩䈫ᢇᕆ㓌㈩⟎ᶖ㒐⟑䊶ᒛᚲ䉕࿑ൻ ᢇᕆ↪䈱Ⴧᄢ䊶ᄙ᭽ൻ ¾ዋሶ㜞㦂ൻ䈱ㅴዷ䈫ᩭኅᣖൻ ¾᳃䈱ᗧ⼂䈱ᄌൻ╬䈱␠ળᖱ䈱ᄌൻ ᢇᕆ៝ㅍੱຬ䈲䋱䋰ᐕ㑆䈪䋵䋰䋦䈱Ⴧട 55,434ઙ䋨ᐔᚑ9ᐕ䋩 , ઙ䋨ᐔᚑ ᐕ䋩 84,730ઙ䋨ᐔᚑ19ᐕ䋩 , ઙ䋨ᐔᚑ ᐕ䋩 ႐⌕ᚲⷐᤨ㑆䈱ផ⒖䋨ᥲᐕ䋩 ႐⌕䈮ⷐ䈜䉎ᤨ㑆䈲િ㐳 6.3ಽ䋨ᐔᚑ10ᐕ䋩 7.5ಽ䋨ᐔᚑ19ᐕ䋩 ¾ᢇᕆേಽᏓ䈱ၞ䈏㗼⪺ ᣂẟᏒਛᔃㇱ䈱േ㗫ᐲ䈏㜞䈇 ¾ᢇᕆ㓌㈩⟎䈫േಽᏓ䈲䈰ᢛว ᢇᕆ㓌䈲ੱญ䈱㓸ਛ䈚䈩䈇䉎ၞ䈮㈩⟎ 2 6 Ꮢ↸ว૬䈮䉋䉎ᶖ㒐䈱ᐢၞൻ ᢇᕆ㓌േ䈱⁁ᴫಽᨆ ¾ᐔᚑ䈱Ꮢ↸ว૬䈮䈉ᶖ㒐ᧄㇱ䈱⛔ว䈫ᐢၞൻ䈱ផㅴ 䋳䋳ᶖ㒐ᧄㇱ䋨ᐔᚑ䋹ᐕ䋩 ᢇᕆⷐ⺧႐䈎䉌䈱ᦨ⍴ᢇᕆ㓌䈏േ 䋱䋹ᶖ㒐ᧄㇱ䋨ᐔᚑ䋱䋹ᐕ䋩 ᢇᕆേಽᏓ࿑ ᦨ⍴ᢇᕆ㓌䈏ਇ䈱႐ว䈲䇮ⷐ⺧႐ 䈮ㄭ䈇ᢇᕆ㓌䈻േⷐ⺧ ᢇᕆ㓌 ⺧ ᢇᕆ㔛ⷐ䈱Ⴧട䈮䈇䇮ᢇᕆ㓌䈱 ▤ロ䈪䈱ᢇᕆⷐ⺧䈱㊀ⶄ䈱Ⴧട ᦨ⍴ᄖ䈎䉌䈱ᢇᕆ㓌䈱േഀว 䈏Ⴧട䈚䇮႐⌕䈱ㆃᑧ䈏 ᔨ ౖ䋺ᣂẟ⋵ᶖ㒐䈱ᓟ䈱䈅䉍ᣇᬌ⸛⾗ᢱ䋨ᐔᚑ䋲䋰ᐕ䋳䋩 ਛᄩᶖ㒐⟑ᢇᕆ㓌േಽᏓ 3 7 ᢇᕆ㓌䈱ᦨ⍴⒖േ ᢇᕆേ䈱⁁ᴫಽᨆ䈫᧪㔛ⷐ䈱ផቯ䈮䉋䉎 ㆡᱜ䈭ᢇᕆ㓌㈩⟎䈏᳞䉄䉌䉏䉎 〝䊈䉾䊃䊪䊷䉪䈮䉋䉎䊗䊨䊉䉟ಽഀ࿑ ᢇᕆ㓌䈏㈩⟎䈘䉏䈩䈇䉎䋲䋷ᶖ㒐⟑䊶ᒛᚲ䋨ᢇᕆ䉴䊁䊷䉲䊢䊮䈲㒰䈒䋩 ᐔᚑ䋲䋰ᐕ䋱䋲 ᣂẟᄢቇⴐⴡ↢ቇᢎቶ䈫ᣂẟᏒᶖ㒐ዪ䈫㑆䈮GIS䈮䉋䉎 ᢇᕆಽᨆ䈱ห⎇ⓥ䈮วᗧ ⺞ᩏኻ⽎䋺ᐔᚑ䋱䋹ᐕᐲേ⸥㍳ ⺞ᩏኻ⽎ ᐔᚑ䋱䋹ᐕᐲേ⸥㍳ 䋨ᐔᚑ䋱䋹ᐕ䋴䌾ᐔᚑ䋱䋹ᐕ䋱䋲䈱േ䋺21,787ઙ䋩 ᣂẟᏒ䈲䇮ㇺᏒၞ䇮ዬၞ䇮ㄘဳ㇠ᄖၞ䈭䈬䈱ᄙ᭽䈭ၞ․ ᕈ䉕䈚䈩䈍䉍䇮ᣂẟᏒ䈱ᢇᕆಽᨆ䈲䇮ઁၞ䈻䈱ᔕ↪䈏น⢻䈪䈅䉎䇯 4 8 ᣂẟᏒ䈱ᢇᕆ㓌ᦨ⍴ౝേഀว䋺䋶䋸䋦 ಽᨆᚻᴺ ᢇᕆ㓌䈮䉋䉍ᦨ⍴േഀว䈲⇣䈭䉎 ධᢇᕆ㓌േ േઙᢙ 䋸䋸ઙ ධᢇᕆ㓌േ䋺േઙᢙ䋵䋸䋸ઙ 䋱䋮ᢇᕆ㓌േಽᏓ ᢇᕆേ႐ᚲ䈱ᚲ䈎䉌䉝䊄䊧䉴䊙䉾䉼䊮䉫ᴺ䈮䉋䉍䇮ᢇᕆേಽᏓ䉕࿑ൻ 䋲䋮ᢇᕆᦨ⍴ 〝䊈䉾䊃䊪䊷䉪ಽᨆ䉕↪䈇䇮ᢇᕆ㓌㈩⟎䈱ᶖ㒐⟑䊶ᒛᚲ䈎䉌䈱ᦨ⍴⒖േ 䉕ᚑ 䋳䋮ᢇᕆേ䈱⁁ᴫ ᦥ㊁ᧁᢇᕆ㓌േ䋺േઙᢙ䋴䋵䋸ઙ ᢇᕆേಽᏓ䈫ᢇᕆേᦨ⍴䉋䉍䇮ᢇᕆേ䈱⁁䉕ಽᨆ 䋴䋮ᢇᕆ㓌㈩⟎ᄌ឵䈱䉲䊚䊠䊧䊷䉲䊢䊮 ᢇᕆ㓌䈱ᶖ㒐⟑ ᒛᚲ䈱㈩⟎ᄌ឵䈮䉋䉍䇮႐⌕ᤨ㑆䈱⍴❗䈫 ᢇᕆ㓌䈱ᶖ㒐⟑䊶ᒛᚲ䈱㈩⟎ᄌ឵䈮䉋䉍䇮႐⌕ᤨ㑆䈱⍴❗䈫 િ㐳䉕ផቯ 䋵䋮᧪䈱ᢇᕆ㔛ⷐផቯ ᧪ ᢇᕆ㔛ⷐផቯ ᦨ⍴ᶖ㒐ౝ䈱᧪ੱญ䈫ᐕ㦂᭴ᚑ䉕ផቯ䈚䇮ᢇᕆ㔛ⷐ䉕੍᷹ 5 9 25 Sasaki Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) 第三部 ジオデモグラフィックス:人口タイポグ ᢇᕆ㓌㈩⟎ᄌ឵䈮䉋䉎႐⌕ᤨ㑆䈱ផቯ ラフィー手法の保健医療への応用 ᢇᕆ㓌ᦨ⍴⒖േ䉕↪䈇䈢䉲䊚䊠䊧䊷䉲䊢䊮 ᢇᕆ㓌䈏㈩⟎䈘䉏䈩䈇䉎 ᶖ㒐⟑䊶ᒛᚲ Tomoki NAKAYA Associate Professor, Ritsumeikan University ᢇᕆ㓌䉕ㅊട䈜䉎ᶖ㒐⟑䊶 ᒛᚲ 中谷 友樹 准教授、立命館大学 ᢇᕆ㓌䈱ㅊട㈩⟎ᒛᚲ 10 ᧪ੱ ផ⒖䈮䉋䉎ᢇᕆ㔛ⷐផቯ ᧪ੱญផ⒖䈮䉋䉎ᢇᕆ㔛ⷐផቯ Geodemographics is a set of areal typologies composing ᐕ㦂⟲ੱญផ⒖䋨㚞ධᒛᚲ䋩 ᢇᕆᦨ⍴䈱ੱญ✚ᢙផ⒖ Examining Geographical Variations in Self-rated Health at a Small Areal Level:Using Data-linkage between a Micro-dataset of a Social Survey and Geodemographics of categorical indicators summarizing residential characteristics of small areal units mainly by various census indicators. The aim of this paper is to assess the usefulness of data linkage between geodemographics and a JGSS (Japanese General Social Survey) micro dataset for a micro-data analysis of associations between selfrated health and geographical contextualities. Referencing ᧪ੱญ䈲ᷫዋ䈜䉎䈏䇮㜞㦂⠪ᢙ䈲Ⴧട䈜䉎䈢䉄䇮ᢇᕆ㔛ⷐ䈲᧪⊛䈮Ⴧട address information for JGSS, each sampling area was 11 assigned by one of areal categories classified by Mosaic Japan (ACTONWINS Co. Ltd.), a Japanese geodemographic system covering entire Japan at a small areal level ⠨ኤ (cho-cho or aza unit-level) developed for a consumer ᢇᕆ㓌䈱ᦨ⍴േഀว䈲䇮⚂䋷䋰䊌䊷䉶䊮䊃䈪䈅䉍䇮ᄖ 䈱േઙᢙ䉕ᷫዋ䈜䉎䈖䈫䈮䉋䉍႐⌕ᤨ㑆䉕⍴❗䈜䉎 䈖䈫䈏น⢻䈪䈅䉎䇯 segmentation analysis. About 95% of the address-matching of the sampling areas with Mosaic Japan categories were ᣂẟᏒౝ䈱᧪ੱญ䈲ᷫዋ䈜䉎䈏䇮㜞㦂⠪ᢙ䈱Ⴧട䈮䉋䉍䇮 ᣂẟᏒౝ䈱᧪ੱญ䈲ᷫዋ䈜䉎䈏 㜞㦂⠪ᢙ䈱Ⴧട䈮䉋䉍 ᢇᕆ㔛ⷐ䈱Ⴧട䈏ផኤ䈘䉏䇮ᢇᕆ㔛ⷐ䈮ᔕ䈛䈢ᢇᕆ䈱 ᢛ䈏᳞䉄䉌䉏䉎䇯 successful for the integrated data set of JGSS from 2000 to 2003. Using the JGSS micro dataset with areal categories, ⺖㗴 we revealed significant areal variations in ratios of worse ᢇᕆേಽᨆ䈮ട䈋䇮ᢇᕆ៝ㅍಽᨆ䉕ട䈋䉎䈖䈫䈮䉋䉍䇮䉋 䉍⚦䈭ᢇᕆ䉰 䊎䉴䈱⺖㗴䈫ኻ╷䈱ᬌ⸛䈏น⢻䈫䈭䉎䇯 䉍⚦䈭ᢇᕆ䉰䊷䊎䉴䈱⺖㗴䈫ኻ╷䈱ᬌ⸛䈏น⢻䈫䈭䉎䇯 self-rated health at a small areal level, suggesting that areal socio-economic status and different dimensions of social ᢇᕆ㔛ⷐ䈱ផቯ䈮䈲䇮ੱญ੍᷹䈣䈔䈪䈲䈭䈒䇮ᢇᕆ㔛ⷐ䈮 ᓇ㗀䉕ਈ䈋䉎␠ળⷐ࿃䈱ᬌ⸛䉅᳞䉄䉌䉏䉎䇯 ᓇ㗀䉕ਈ䈋䉎␠ળⷐ࿃䈱ᬌ⸛䉅᳞䉄䉌䉏䉎 12 capital indicators affect health status of residents even after controlling individual income and age factors. Key Words: micro data, geodemographics, JGSS, self-rated health, census, small area 健康な街と不健康な街 : 社会調査のミクロデータと ジオデモグラフィクスのデータリンケージを通して 本研究では、居住者特性の地区類型であるジオデモグラフィ クスを JGSS(日本版総合社会調査)データに結合し、地理 的な文脈性を考慮した主観的健康感のミクロデータ解析を 実施した。JGSS 累積データ 2000-2003 の調査地点の住所 26 Sasaki - Nakaya Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) 情報に基づいて、日本全国の町丁・字レベルの地区類型デー 記述疫学分析における GIS とジオデモグラフィクス・ タである MOSAIC Japan(アクトンウィンズ株式会社)と データの利用 JGSS データのリンケージを行った。調査地点のおよそ 95% に地区類型の情報が付加され、これに基づいて小地域単位 での主観的健康感の地理的格差を分析した。結果として、 ジオデモグラフィクスは「どのような住民がその地区に住 んでいるか?」を分析する手法であり、その起源は都市社 会学に遡る。都市における社会構造や物理的環境の分析に 世帯所得や個人の年齢を調整した後でも、地区類型間で主 用いられるほか、近年は顧客分析をはじめとする意思決定 観的健康感の有意な差異が確認され、地区レベルでの所得 の場面で利用されている。小地域レベルの国勢調査データ 水準の高さや各種のソーシャル・キャピタル指標が、主観 の一般公開に伴い、日本においても研究のみならず商用目 的健康感と関連していることが示唆された。 的を意図としたジオデモグラフィクス・データが開発され キーワード:ミクロデータ,ジオデモグラフィクス,JGSS, 主観的健康感,国勢調査,小地域 ている。その中の 1 つであるモザイク・ジャパンはアクト ン・ウィンズ社が開発した商用ジオデモグラフィクス・デー タである。このデータは、モザイク・タイプと呼ばれる 50 のカテゴリーで分類された地区タイプと、モザイク・タイ プを 11 のグループに集約したモザイク・グループから成り 立つ。本発表ではインフルエンザにおける研究を例として、 Yoshinari KIMURA Consulting Service Group, ESRI Japan Corporation モザイク・ジャパンのデータを利用した記述疫学的な分析 手法について紹介する。 キーワード:GIS,ジオデモグラフィクス,モザイク・ジャパン , 木村 義成 ESRI ジャパン(株)コンサルティングサービスグループ 記述疫学,インフルエンザ Using GIS and Geodemographics data for Analysis in Descriptive Epidemiology Geodemographics is considered as one of the analysis and we can refer to as ‘what kind of residents is living in some area’; moreover, it originates in the study of urban sociology. This analysis has been used to figure out some ⸥ㅀ∉ቇಽᨆ䈮䈍䈔䉎GIS䈫䉳䉥䊂䊝 䉫 䉫䊤䊐䉞䉪䉴䊶䊂䊷䉺䈱↪ 䊂 the issue that deal with social structures and physical environment in urban area. In recent years, it has been applied in the decision making process, especially for the ESRI䉳䊞䊌䊮ᩣᑼળ␠ customer market analysis. One of the advantages is that by 䉮䊮䉰䊦䊁䉞䊮䉫䉰䊷䊎䉴䉫䊦䊷䊒 ᧁ⟵ᚑ offering shares small areal unit level of Japanese census data to public, some commercial companies have developed 1 their database of geodmographics for both academic use and commercial use. Mosaic Japan is one of those 䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞䉪䉴(Geodemographics)䈫䈲䋿 commercial geodemograhic segmentation dataset which is developed by Acton Wins Co. Ltd. Mosaic Japan classifies • 䊙䊷䉬䊁䉞䊮䉫䋬┙ㆬᛯ䋬ᐢ๔䋬⽼ᄁ੍᷹䈮㑐 ᛯ ㅪ䈚䈢ᬺ⋡⊛䈱䈢䉄䈱␠ળ⚻ᷣ⊛䊂䊷䉺䈱ಽ ᨆ consumers into 50 neighborhood types which are called Mosaic Type. Furthermore, those types are aggregated • 䇺The Dictionary of Human Geography 4th.ed.䇻 (2000) 䇸䈬䈖䈮䋿䇹 䇸䈬䈱䉋䈉䈭ੱ䈏䇹 䇸䈬䉏䈒䉌䈇䋿䇹 䇸䉖䈪䈇䉎䈱䋿䇹 into 11 groups which are also called Mosaic Groups. In this workshop, I would like to present the method of descriptive epidemiolog y using this geodemographic dataset by introducing the case study of influenza. Key Wor d s: GI S , ge o demog r aph ic s , Mo s a ic Jap a n , descriptive epidemiology, influenza 2 2 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 27 Nakaya - Kimura Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) ᣣᧄ䈮䈍䈔䉎䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞䉪䉴 • ᣣᧄ䈪䈲2000ᐕᐲ䈱࿖⺞ᩏ䈫ᶖ⾌ⴕേ䈱䊂䊷 䉺䉕↪䈚䈩᳃㑆ડᬺ䈏ᚑ䈚䈢䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞 䉪䉴䊶䊂䊷䉺䈏ⶄᢙ⽼ᄁ䈘䉏䈩䈇䉎䇯 • Mosaic Japan 䉝䉪䊃䊮䊶䉡䉟䊮䉵䋨ᩣ䋩 • CAMEO GMAP䉮䊮䉰䊦䊁䉞䊮䉫䊶䉳䊞䊌䊮 • Chomonicx 䋨ᩣ䋩䌊䌐䌓 3 3 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 Mosaic Japan 䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞䉪䉴䊶䊂䊷䉺䈱ᚑᣇᴺ • ᣣᧄ䈮䈍䈔䉎↪䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞䉪䉴䊶䊂䊷䉺 • ᄢሼන䈪ో࿖䈱䊒䊨䊐䉜䉟䊦䈏㐿 • 䊂䊷䉺 • ࿖⺞ᩏ䊶ᬺ⛔⸘ 䋨ዊၞ㓸⸘䊂䊷䉺䋩 • Census Track䇮Post 䇮 Code䇮↸ৼᄢሼ⇇ 䇮↸ ᄢሼ⇇ • ฦ⒳ 䊙䊷䉬䊁䉞䊮䉫 䊂䊷䉺 • Mosaic Group䋨10ಽ㘃䋩 ᄢಽ㘃䈱䊒䊨䊐䉜䉟䊦 • Mosaic Type䋨50ಽ㘃䋩 • ಽᨆ䉿䊷䊦䊶ᚻᴺ ಽᨆ䉿 䊦 ᚻᴺ ዊಽ㘃䈱䊒䊨䊐䉜䉟䊦 • SAS, SPSS • 䉪䊤䉴䉺ಽᨆ╬ • ᒰ䈏ో࿖䈱ਛ䈪䈬䈱䉋䈉䈭䊒䊨䊐䉜䉟 䊦䈎䉕⹏ଔน⢻ 4 4 7 7 8 8 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 ᰷☨䈮䈍䈔䉎䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞䉪䉴 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 Mosaic Japan䈱䊐䉜䊚䊥䊷䊶䉿䊥䊷 p • ⧷࿖䈱ARCON䉕⊹ಾ䉍䈮䇮᰷☨䈪䈲ⶄᢙ䈱↪䉳䉥䊂 䊝䈏㐿⊒䈘䉏䈩䈍䉍䇮䉣䊥䉝䊙䊷䉬䊁䉞䊮䉫䉇ᔕ↪⎇ⓥ䈮 ↪䈘䉏䈩䈇䉎䇯 • ACORN CACI (1981) • PiN Pinpoint Analysis (1985) • Super Profiles CDMS (1986) • Mosaic CCN Marketing g ((1986)) • Community Tapestry ESRI (2003) 5 http://www.awkk.jp/mosaic/tree.html# 䉋䉍ᒁ↪ 5 9 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 ESRI Community Tapestry 9 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞䉪䉴䊶䊂䊷䉺䉕↪䈇䈢∉ቇಽᨆ • ↢ᵴ⠌ᘠ∛䉇ᗵᨴ∝䈲䈬䈱䉋䈉䈭䈪ᄙ⊒䈜 ᘠ 䉎䈱䈎䉕䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞䉪䉴䈱䊂䊷䉺䈫∉ቇ䊂䊷 䉺䉕⚵䉂ว䉒䈞䈩ಽᨆ • Index䉕▚䈜䉎ᣇᴺ ో࿖ᐔဋ䉕100䈫䈚䈩䇮ฦ䊒䊨䊐䉜䉟䊦Ფ䈮ో࿖ᐔဋ䈫䈱ਵ㔌 ᐲ䉕⸘▚䈚⹏ଔ䈜䉎ᚻᴺ • ȋੑਸ਼⛔⸘㊂䉕▚䈜䉎ᣇᴺ ో࿖ᐔဋ䈫Ყセ䈚䈩䇮ฦ䊒䊨䊐䉜䉟䊦䈏䈬䉏䈾䈬ᐔဋ୯䈮ኻ ో࿖ᐔဋ䈫Ყセ䈚 ฦ䊒 䉟 䈏䈬䉏䈾䈬ᐔဋ୯䈮ኻ 䈚䈩⛔⸘⊛䈮ਵ㔌䈚䈩䈇䉎䈎䉕Ȥੑਸ਼⛔⸘㊂䉋䉍⹏ଔ䈜䉎ᣇᴺ i.e. ⥄↱ᐲ1䈱႐ว䇮 Ȥੑਸ਼⛔⸘㊂䈏3.84䉋䉍ᄢ䈐䈇 Јᗧ᳓Ḱ5% 6.63䉋䉍ᄢ䈐䈇 Јᗧ᳓Ḱ1% 6 6 10 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 28 Kimura 10 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) emerging and re-emerging diseases in several provinces 䉳䉥䊂䊝䉫䊤䊐䉞䉪䉴䊶䊂䊷䉺䉕↪䈇䈢∉ቇಽᨆ and the initiative will be expanded nation wide. Case study of risk factor analysis Background: Between January and July 2008, there were 4143 persons with severe, acute watery diarrhea in 18 cities and provinces in Northern Vietnam. Among these persons, 649 had a positive stool culture for Vibrio cholerae O1 (biotype El Tor, serotype Ogawa). We conducted a prospective matched case-control study and Primary care professionals and social marketing of health in neighborhoods: a case study approach to identify, target and communicate with ‘at risk’ populations. Jane Powell, Powell Alan Tapp, Tapp Judy Orme, Orme Marc Farr Primary Health Care Research and Development 2007; 8: 22–35 11 spatial epidemiology to identify risk factors for cholera. 11 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 Methods: Cases were recruited from persons admitted to hospitals with an acute onset of watery diarrhea during March-April 2008. The age- and sexmatched controls were randomly selected from the case’ s neighborhood, had no recent history of diarrhoea and had a negative stool culture for V. cholerae . All study participants were interviewed with a standardized questionnaire. 923 cholera cases were marked with GPS after the first index was identified, and analysed with GIS to identify distribution and transmission patterns. 12 12 Copyright@ ESRI Japan Corp.,2009 Results: A total of 120 cases and 456 controls were enrolled. The risk factors for cholera by multivariate analysis were eating "la mo" (a fresh vegetable served exclusively with dog meat) (OR=25.7, 95% CI=6.0-111.0), dog meat (OR=12.8, 95% CI=5.6-29.4), food served with shrimp paste (OR=4.2, 95% CI=1.3-13.3), and blood pudding 第四部 (新潟大学の取組) (OR=3.6, 95% CI=1.5-9.1). Spatial analysis of cholera Thai Quang Pham and Minh Quang Nguyen Researchers, National Institute of Hygiene and Epidemiology distribution indicates possible special-time clusters of the タイ・クアン・ファム、ミン・クアン・ニュエン 研究員、ヴェトナム国立衛生疫学研究所 particularly items served with dog meat, was strongly Communicable Disease Surveillance System and Case Study of Risk Factor Analysis of Cholera to increase food safety such as storing food at safe Outbreak in Vietnam diseases. Conclusions: Consumption of special foods, associated with cholera. Actions by the authorities temperatures, avoiding cross-contamination and washing fresh vegetables with clean water might have reduced transmission of cholera. Surveillance system in Vietnam In this presentation, general information of communicable disease surveillance and future development of GIS surveillance in Vietnam is introduced. The topics of objectives, methodology, and the reporting system of the surveillance as well as legal and administrative aspects are also included. Our surveillance system has recently established epidemic alert and response action on ベトナムにおける感染症サーヴェイランス・システ ムとコレラ発生のリスク要素に関するケーススタ ディ ベトナムにおけるサーベイランス・システム 今回の発表は、ベトナムにおける感染症サーベイランスに 関する概説と GIS を用いたサーベイランスの将来的な展望 29 Kimura - Pham & Ngyen Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) について紹介する。サーベイランスの目的や方法、レポー トの仕方に関する項目ならびに法的、制度的視点を論じる。 REPORTING TYPES 近年、我々のサーベイランス・システムは、新興・再興感 染症に対する流行警戒対策システムを構築し、先行的に数 Urgent report 州で導入されており、今後全国的に展開する予定である。 - Within 24 hours コレラ流行のリスク要因分析 Routine report: - Weekly report - Monthly report 背景:2008 年 1 月から 7 月までに、北部ベトナム 18 市州 において 4143 名の重症急性水様性下痢症患者が報告され Annual report た。報告された患者のうち、649 名からコレラ菌(エルトー ル・オガワ型)が検出された。我々はコレラ流行のリスク 2 要因を解明すべく症例対照研究と空間疫学分析を実施した。 方法:症例は、2008 年 3 月から 4 月までに急性水様性下痢 REPORTING MODE 症を発症し、 病院に入院した患者の中から選定した。対照は、 患者の近隣から年齢と性別が一致し、かつ下痢症の発症が なく便培養検査からもコレラ菌が検出されなかった人々を 無作為に抽出した。調査に参加した患者、非患者全てに対 し統一した質問に回答してもらった。空間疫学分析に関し、 923 名のコレラ患者の地理座標を GPS を用いて取得し、患 者分布と流行伝播形態の分析を試みた。 結果:120 名の症例と 456 名の対照による分析の結果、“ 生 野菜 ”( オッズ比 25.7、 95%信頼区間 6.0-111.0)、 “ 犬肉 ” ( オッ 3 ズ比 12.8、95%信頼区間 5.6-29.4)、“ エビペーストの入っ た食べ物 ” ( オッズ比 4.2、95%信頼区間 1.3-13.3)、ブラッ ドプディング ( オッズ比 3.6、95%信頼区間 1.5-9.1) を摂取 したことがコレラのリスク要因として示された。コレラ分 布の空間解析によれば、コレラ患者の時空間集積が認めら れた。 結論:特定の食べ物、特に犬肉を摂取したことがコレラ 発症との統計的有意な関連が示された。行政による食安全 対策、具体的には、適切な温度での保存、交差感染の予防、 安全な水での野菜の洗浄などを施すことによりコレラ流行 を減少させることが可能であると考える。 Responsibilities Regional institutes are responsible for all surveillance activities and control of communicable diseases of the provinces in the region. region Provincial Centre for Preventive Medicine is responsible ibl ffor surveillance ill activities, i ii control of communicable diseases in its province. i District Preventive Medicine centre is responsible for all surveillance activities and control of communicable diseases of the commmunes in its district . 4 Surveillance system for communicable disease in Vietnam Ministry of health General dept. of preventive medicine & HIV/aids control Data sources for surveillance system National institute of hygiene and epidemiology General clinics, children clinics, infectious clinics Central hospitals Regional Surveillance Unit Regional IHE/Pasteur Institutes General clinics clinics, children clinics, infectious clinics Provincial hospitals Surveillance Unit Provincial Preventive Medicine Centers General clinics, children clinics, infectious clinics Di t i t hospitals District h it l Private clinics Surveillance Unit Di t i t surveillance District ill teams t Pediatrics, infectious wards Central hospitals Pediatrics, infectious wards Provincial hospitals 1. Hospital-based surveillance (Hospitals, clinics) 2. Community-based surveillance 2 (communes, villages) Commune medical station 1 30 Pham & Ngyen 5 Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) Epidemic curve of cholera outbreak in Vietnam, Jan- Oct 2008 C Case definitions d fi iti The standard case definitions of Mi i t off h Ministry health lth and d WHO are being applied nationwide 4677 clinical cases 649 lab confirmed cases 10 6 NEW REPORTING SYSTEM (Early Warning And Response System) Provinces with cholera in Vietnam, 2008 Threshold check MOH NIHE National Hospitals Regional Pasteur Institutes National and Regional Hospitals Provincial P o incial centre cent e for fo Preventive Medicine District centre for Preventive Medicine 10 P Provincial i i l Hospitals H it l District Hospitals Commune health Centre 11 7 WORLD CLASS QUALITY OF RESEARCH IN EMERGING DISEASE 11 Case control study To identify risk factors Why? Benefits? What is needed? What is collected? Excellent data quality? q y Quality assurance? Definition D fi iti off cases and d controls t l Using clinical, epidemiological and lab criteria Enrolled prospectively Interviewed using standardized questionnaire 12 8 Clinical cholera cases in Vietnam, 1996 – 2008* 12 Summary results of case control study 120casesand456sexandagematchedcontrols,52variableswereanalyzed Variables Cases exposed Crude OR (95%CI) 㵰La mo” vegetable 9,6 (3.8 - 24.4) 25,7 (5.9 - 110.9) 16 12,9 (7.0 - 23.7) 12.8 (5.6 – 29.4) 51 3 9 (1.7 3,9 (1 7 - 8.8) 8 8) 4.2 (1.3 ( – 13.3)) 10 3,1 (1.7 - 5.9) 3.7 (1.5 – 9.1) 21 Dog meat Foods F d with ith shrimp h i paste * Jan – 8th Oct 2008: 4677 clinical cases, 649 lab confirmed cases Bl d pudding Blood ddi 9 9 Adjusted OR (95% CI) (%) 13 13 31 Pham & Ngyen Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) GIS Analysis on the Conditions of Outpatients at Two Prefectural Hospitals in Tokamachi City Complementary studies Positive samples from 30 dog meat restaurant investigations Due to the rapid aging of the Japanese population, demands for medical services are increasing. Besides, 2/48 dog meat samples depopulation especially in non-urban areas is also Positive samples from case i investigations ti ti accelerated, which could threaten the community to be economically unsustainable and suffering from shortage 3/134 fresh water 6/74 waste water 19/277 surface water 3/567 raw vegetable 1/57 dog meat 86/513 contacts in human recourses. Because of these situations, the medical supply and demand is out of balance, that has been recognized as a nation wide problem. In order to overcome 14 14 the difficulties, analysis on current demands and prospect of appropriate medical services are urgently required. The demands for medical resources vary depending on Conclusions demographical features of the population. GIS is a suitable Primarily a food safety issue trying to evaluate the medical supply-demand balance in Hygiene and sanitation are contributing factors Tokamachi-city, Niigata, Japan, and discuss about the ways Recommendations to increase food safety from the view point of medical facilities. method to assess such demographic aspects. We are of appropriate distribution of medical resources, especially 新潟県十日町市内の2県立病院における GIS を用い 15 15 た外来患者の通院状況の分析 急速な高齢化により医療サービス需要は高まっているが医 療機関などの供給側の対応が追いつかない状況が生じてい る。また、非都市部を中心とした過疎化は高齢化とあいまっ て地域の活力を低下させ、時にはこうした地域の自立を危 Taeko OGUMA うくしている。このような状況を背景に医療サービス需給 MD and Graduate Student, Niigata University 1, 3 Taeko Oguma, MD 2 1 ある。医療サービス需要は対象人口の構成や地域の事情に , Kazumi Namba , Satoshi Sasaki, Ph.D. , 3 4 Yoshihisa Tsukada, MD , Katsuya Fuse, MD , Naohito Tanabe, MD, 1 1 1 Ph.D. , Reiko Saito,MD, Ph.D. , Hiroshi Suzuki, MD, PhD. 1 2 3 4 は、新潟県十日町市の医療需給の評価と医療資源の適正配 Department of public health, Niigata University graduate school of dental and medical sciences 置について医療施設に焦点を当てて検討した。 Niigata University School of Medicine Niigata prefectural Tokamachi hospital Niigata prefectural Koide hospital 小熊妙子 1.4 3 2 1 4 5 、南場一美 、佐々木諭 、塚田芳久 、布施克也 、田辺 1 直仁 、斎藤怜子 、鈴木宏 1 影響を受け、また時間の経過と共に変化するものであり、 これらを評価する手段として GIS は有用と考えられる。我々 小熊 妙子 医師、大学院生、新潟大学 2 の不均衡は全国的に問題となっており、その対応が急務で ᣂẟ⋵චᣣ↸Ꮢౝ䈱䋲⋵┙∛㒮䈮䈍䈔䉎 䌇䌉䌓䉕↪䈇䈢ᄖ᧪ᖚ⠪䈱ㅢ㒮⁁ᴫ䈱ಽᨆ 1 ዊᾢᅱሶ䋱䇮䋴䇮ධ႐ 䇮ධ႐৻⟤ ⟤䋳䇮 䇮䇱ᧁ⻀ ᧁ⻀䋱 Ⴆ↰⧐ਭ䋴䇮Ꮣᣉస䋵䇮↰ㄝ⋥ੳ䋲䇮ᢪ⮮ᕀሶ䋱䇮㋈ᧁብ䋱 新潟大学大学院 医歯学総合研究科 国際感染医学講座 公衆衛生学 分野 新潟大学大学院 医歯学総合研究科 地域予防医学講座 健康増進医 学分野 3 4 5 新潟大学医学部、 新潟県立十日町病院、 新潟県立小出病院 䋱ᣂẟᄢቇᄢቇ㒮 කᱤቇ✚ว⎇ⓥ⑼ ࿖㓙ᗵᨴකቇ⻠ᐳ ⴐⴡ↢ቇಽ㊁ 䋲ᣂẟᄢቇᄢቇ㒮 කᱤቇ✚ว⎇ⓥ⑼ ၞ੍㒐කቇ⻠ᐳ ஜᐽჇㅴකቇಽ㊁ 䋳ᣂẟᄢቇකቇㇱ䇮 䋴ᣂẟ⋵┙චᣣ↸∛㒮䇮 䋵ᣂẟ⋵┙ዊ∛㒮 32 Pham & Ngyen - Oguma 1 Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) 背景~医療需給評価~ 医療需給評価 医療費の増加 医師・看護師不足 高度化 複雑化 医療の高度化・複雑化 医療 䋲䈧䈱∛㒮䈱ᢛᒻᄖ⑼䇮ౝ⑼䈻䈱ㅢ㒮ᖚ⠪䈱 ಽᏓ䋨䊄 䊃ኒᐲ䋩 ಽᏓ䋨䊄䉾䊃ኒᐲ䋩 2006ᐕ1 高齢化 要福祉、要医療人 の増加 口の増加 供給 ᢛᒻᄖ⑼ ౝ⑼ 需要 非都市部 の過疎化 背景の人口構成が時間の経過と共に変化しながら 需給バランスに影響する → GIS を用いた分析 ⿒䋺᧻ઍ∛㒮 㕍䋺චᣣ↸∛㒮 2 6 ⺞ᩏၞ ᣂẟ⋵ චᣣ↸Ꮢ ⺞ᩏၞ䋺ᣂẟ⋵ ᐔᚑ㪈㪎ᐕ䋨㪉㪇㪇㪌ᐕ䋩䈮㪌Ꮢ↸䈏ว૬ 㜞㦂ൻ䈫ੱญᷫዋ䈏․䈮⪺䈚䈇᧻ઍ䊶᧻ਯጊၞ䈫䈠䈱ၞ䈱 ක≮ᯏ㑐䉕䈬䈱䉋䈉䈮ㆇ༡䈚䈩䈇䈒䈱䈎䈏ᄢ䈐䈭⺖㗴 䋪ၞ䈱․ᕈ 㕙Ⓧ㪌㪏㪐㪅㪐㫂㫄㪉 ੱญ 㪍㪉㪃㪇㪇㪇㩷㩿ᷫዋ Ფᐕ 䌾㪎㪇㪇㩷ੱ㪀㩷 㪍㪌ᱦએੱญ 㪊㪇䋦 䋨᧻ઍ᧻ਯጊၞ 㪋㪊䋦䋩 ᳇᧦ઙ䊶䊶㔐䋨䌾㪊㪇㪇䋙䋩 ਥⷐ↥ᬺ䊶䊶☨䇮ⷰశ䇮䈐䉅䈱 චᣣ↸∛㒮 䈱〒㔌 ᐔဋ⚂ චᣣ↸∛㒮䈻䈱〒㔌 ᐔဋ⚂㪎㪅㪉㫂㫄䇮 䇮 ᧻ઍ∛㒮 ᧻ઍ∛㒮䈻䈱〒㔌 䈱〒㔌 ᐔဋ⚂ ᐔဋ⚂㪌㪅㪉㫂㫄 䈱᧻ઍ∛㒮䈱ᖚ⠪䈏ో䈩චᣣ↸∛㒮䈮ㅢ䈉䈫ᗐቯ䈜䉎䈫ᐔဋ⚂㪈㪎㪅㪉㫂㫄䈫䈭䉎 3 7 චᣣ↸Ꮢ䈍䉋䈶ᵤධ↸䈱∛㒮䊶ක㒮 ච ↸Ꮢ䈍 䈶ᵤධ↸ ∛㒮 ක㒮 䊋䉴䊦䊷䈫䈱␜䈫ᚑᚻ㗅䈱⺑ චᣣ↸Ꮢᓎᚲ䈮䈍䈇䈩 Ꮉၞ 4䊱ᚲ ⋵┙᧻ઍ∛㒮 ౝ⑼䇮ᢛᒻᄖ⑼䇮⌒⑼䇮 ᴲዩེ⑼䇮♖⑼ චᣣ↸ၞ 18䊱ᚲ ࿖ቶ㊁⸻≮ᚲ ౝ⑼䇮ᄖ⑼䇮㤗㈮⑼ ਛ㉿ၞ 2䊱ᚲ ࿖᧻ਯጊ⸻≮ᚲ ౝ⑼䇮ዊఽ⑼ ᵤධ↸ 3䊱ᚲ 4 8 ⠨ኤ ⺞ᩏ䊶ಽᨆ 䊶㜞㦂䊶ㆊ⇹ၞ䈮䈍䈇䈩 㓞ធ䈜䉎䋲䈧䈱┙∛㒮䈱ᄖ᧪ᖚ⠪䈱ዬ䈱ಽᏓ䉇 䊶㜞㦂䊶ㆊ⇹ၞ䈮䈍䈇䈩䇮㓞ធ䈜䉎䋲䈧䈱┙∛㒮䈱ᄖ᧪ᖚ⠪䈱ዬ䈱ಽᏓ䉇 䊂䊷䉺䋺㪉㪇㪇㪍ᐕ䇮㪉㪇㪇㪎ᐕ䈱䋱䇮㪍䈮䈍䈔䉎䋱䊰㑆䈱ᄖ᧪ᖚ⠪䈱ㅢ㒮⁁ᴫ ᐕ㦂᭴ᚑ䇮ฃ⸻⑼⋡䈭䈬䈱䊂䊷䉺䉋䉍䇮∛㒮䈱↪⁁ᴫ䈮䈧䈇䈩ಽᨆ䈚䈢䈏䇮ᯏ⢻ 䉇ⷙᮨ䈏⇣䈭䉍䇮ㄭ㓞᳃䈱ᐕ㦂᭴ᚑ䉅⇣䈭䉎䋲䈧䈱ක≮ᯏ㑐䈮䈲䇮䈠䉏䈡䉏䈱 ᨐ䈢䈚䈩䈇䉎䇮䈅䉎䈇䈲ᓟᨐ䈢䈜䈼䈐ᓎഀ䈮㆑䈇䈏䈅䉎䈫ᕁ䉒䉏䉎䇯 ᚻ㗅 㪈㪅 ᚲㆡว 㪉㪅 ⺞ᩏၞౝ ᖚ⠪ ⺞ᩏၞౝ䈱ᖚ⠪䈱 㪊㪅 ⸃ᨆ 䊶หၞ䈲㜞㦂ੱญ䈱৻ᤨ⊛䈭Ⴧട䈏䈅䉎䈎䉅⍮䉏䈭䈇䈏䇮㐳ᦼ⊛䈮䈲ੱญᷫዋ 㜞㦂 ᤨ⊛䈭Ⴧ 䈏䈅 䉅⍮䉏䈭 䈏 ᦼ⊛ ᷫ 䈏ㄟ䉁䉏䈩䈍䉍䇮䈱ක≮䉰䊷䊎䉴㔛ⷐ䈻ኻᔕ䈜䉎䈫หᤨ䈮᧪䉕ᝪ䈋䈢 ᬌ⸛䉕ⴕ䈭䈉ᔅⷐ䈏䈅䉎䇯 ⸻≮⑼䈱ᖚ⠪ಽᏓ㩿䉦 䊈䊦ኒᐲಽᨆ 䊄䉾䊃ኒᐲ㪀 ⸻≮⑼䈱ᖚ⠪ಽᏓ㩿䉦䊷䊈䊦ኒᐲಽᨆ䊶䊄䉾䊃ኒᐲ㪀 ∛㒮䈫䈱〒㔌 㪆 ∛㒮䈻䈱ᚲⷐᤨ㑆 㪆 ᖚ⠪䈱ᐕ㦂᭴ᚑ 5 9 33 Oguma Human Health GIS (vol.1, no.1, Mar. 2009) ブース出展の協賛企業のご紹介 ESRI JAPAN 株式会社 ◇ ESRI ジャパンは、米国 ESRI 製品(ArcGIS ファミリー など)の総販売代理店、及び地理画像解析ソフトウェ アである米国 ERDAS 製品(ERDAS IMAGINE、LPS など ) の販売代理店として、空間情報に関わるすべての情報 に対応した GIS ソフトウェアの提供を行い、グローバ ルな GIS コミュニティの成長を支援しています。 ◇ 世 界 の GIS ソ フ ト ウ ェ ア で ト ッ プ シ ェ ア ー を 誇 る 「ArcGIS」 。 「ArcGIS」の最新バージョン 9.3 は、操作性、 周辺テクノロジ(Microsoft® Virtual Earth™ 、Adobe、 Google など)への親和性向上により更に使い易くなり ました。 ◇ 新 潟 大 学 は、 日 本 国 内 で も い ち 早 く、ArcGIS (full extentions) をサイトライセンスにより、全学に導入。 ESRI ジャパン社と、学内初心者セミナーなどのワーク ショップはもとより、教育・研究部門で連携しています。 三菱電機 株式会社 COCO-DATES ◇ COCO-DATES(ココデイツ)とは、GPS 測位情報と気 象衛星観測情報を元に位置と時間を証明する三菱電機 の特許技術。自然現象は先読み不可能なので時間を偽 れません。測位情報と気象画像情報を合わせ符号化 (ハッシュ化)し証明コードとして用います。 ◇ 平成 19 年、 この COCO-DATES の技術をベースとした「自 新潟市におく異業種の企業6社の連携により設立され ました。 ◇ 協議会は、① GIS 基盤技術の拡充、②新市場の創生、 ③災害時における地図情報の集約発信です。中越大震 災の教訓を踏まえ、平常時より①空間情報の 共有 / 流 通、②運用する人間の空間情報リテラシーの向上、③ 非常時の現場における受け皿的な組織作り、などを目 指しています。 ◇ 新潟県中越沖地震の際、新潟県は、被災地域の効率的 な災害対応を実現し、早期の復旧・復興に資するため、 「平成 19 年新潟県中越沖地震復旧・復興 GIS プロジェ クト」の一環として「地図作成班(EMC)」を立上げま した。産官学連携により、にいがた GIS 協議会も、こ の「EMC」において復旧・復興に向けて活動を行いま した。 ◇ 新潟大学も、特別会員として参加。新潟大学長が特別 顧問を務めています。 編集後記 保健医療 GIS 国際シンポジウムも四回目を迎えました。平 成 17 年度の設置以来、GIS の学内推進で新潟大学に国際 拠点をつくるという使命を背負ってきた国際学術サポート オフィスプロジェクト(大学国際戦略本部強化事業)も、 あと1年を残すのみとなりました。今年度は、 「GIS を活 用した Geo-Evidence Based Public Health(GBPH)による 治体における新事業モデル開発研究プロジェクト」が、 公衆衛生サービス・イノベーションをめざす公衆衛生高度 日本科学振興機構(JST)の「シーズ顕在化:フィージ 職業人育成プログラム」(大学院・特色ある短期留学プロ ビリティスタディー」に採択され、三菱電機、新潟市、 グラム)が無事、文部科学省に採択され、この枠組みを活 新潟大学の産官学連携による実証実験が行われました。 用して、来年度からは米国ロマリンダ大学とマレーシア・ ◇ 三菱モービルマッピングシステム「MMS」は、高精度 GPS 移動計測装置です。高精度測位技術とレーザプロ ファイラ、カメラなどの機器を車両に搭載し、走行す るだけで高精度な 3 次元地図データを効率的に取得し、 3次元空間情報を効率的に表現します。3次元空間情 報を高精度に取得・表示するソリューションを提供し ます。 ケバングサン国立大学との国際学生交流が始まります。 医学には門外漢のサポートスタッフに勉強と実践の機会 を与えてくださった鈴木宏ヒューマンヘルス GIS センター 長をはじめ、地域の力でこのプロジェクトを支えてくだ さった新潟県、新潟市、にいがた GIS 協議会の皆様、そし てサポートオフィスを民間のシビアな感覚で運営しつつも 温かく私たちスタッフを指導してくださった田中亨教授 に、この場を借りてお礼を申上げる次第です。また、今後 とも、新潟大学ヒューマンヘルス GIS センターが、皆様の 共催団体のご紹介 34 変わらぬご支援とご期待をいただけますよう、よろしくお 願い申し上げます。 にいがた GIS 協議会 デザイン・編集・コーディネート 関山 茂樹 ◇ にいがた GIS 協議会は、平成 17 年 8 月 25 日に本社を 新潟大学 国際学術サポートオフィス ヒューマンヘルス GIS:地理情報システムの保健医療分野への応用 第1号 2009 年 3 月5日発行 ISSN 1883-7379 編集・発行 国立大学法人 新潟大学コアステーション ヒューマンヘルス GIS センター 連 絡 先 〒 951-8510 新潟市中央区旭町通1番町 757 国立大学法人 新潟大学 医歯学総合研究科 公衆衛生学教室 電話 025-227-2129 印 刷 昭栄印刷 株式会社 Geographic Information System for Human Health: GIS Based Research and Education in the field of Public Health ISSN 1883-7379
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