スカイランニング・ルール

スカイランニング・ルール
1.はじめに
2.定義
3.競技会
4.オーガナイザー(レース及びイベント主催者)規則
5.大会規則
6.公式競技会
7.競技者規則
2014 年 6 月 28 日フランス・シャモニーでの ISF 年総会にて承認
2015 年 3 月 28 日スペイン・サラゴサ での ISF 運営委員会にて改訂
1
1. はじめに
1.1
国際スカイランニング(標高の高い地点でのランニング)連盟は、1995 年設立の高地スポーツ競技組織
(FSA)の後継組織として 2008 年に設立された。国際スカイランニング連盟-以後 ISF と称す-はスカイランニ
ング又は類似した種々のスポーツ活動を奨励し、統治し、管理する目的で創設された。
1.2
ISF は 環境を尊重しながらスカイランニングの実践を広めていくこと、個人的または公的なスポーツイ
ベントを奨励していくこと、トレーニングする団体を発展させ競技者の身体的能力を豊かに育てていくこと に
取り組んでいる。ISF はスカイランニングのスポーツ、競技会やイベントを 自身で独自の法的主体性をもって
独立している国際連盟として管理することを目的としている。
1.3
国際スカイランニング連盟(ISF)は 国際スカイランニングやそれに関連した標高の高い地域で行われる
種々の山岳スポーツ競技会のすべての側面について責任をもつ。ISF の第一義目的は、スカイランニングという
スポーツ及び標高の高い地域で行われる種々のスポーツ競技を、世界的規模での基盤に基づき、指導、統制、促進、
発展させ、伸ばしていくことにある。
1.4
ISF はその会員間、個々のアスリートと公式組織の間の繋がりやネットワーク、友好的な関係の育成をす
る。ISF はスカイランニングや標高の高い地域で行われる種々の山岳スポーツの競技会に関するすべての事案に
つき最終的な権限をもつ組織である。
1.5
ISF は、国際的関心事案の目的には何の益ももたらさず、スイス民法典第 60 条に追従する法的性格をもつ、
非政治的国際組織である。ISF はスイスに籍を据える。
1.6 これらの規範(レギュレーション)は 世界規模で行われるスカイランニング競技会のための国際的指標と
なり、各国競技会の規範(レギュレーション)となるガイドラインとして著されることを目的としている。これ
らの規定(ルール)の目的は公式 ISF 国際スカイランニング競技会に参加する競技者とその競技会を主催する者
の義務と権利を述べることにある。
1.7
ISF の公用語は英語とする。
目的と原則-法令条項 4
1.8
(※ISF 法令 Statute 内 Article4(条項)より-1.8 1.9)
ISF の活動はすべて、いかなる政治的又は政府からの影響も受けず自立したものである。ISF は政治的、人
種的、宗教的理由からのいかなる差別も許すことはしない。ISF はその活動においてあらゆる手段で男女(性別
の)平等の推進をしていき、サポートをしていく。
1.9
ISF は特に下記について責任を果たし、取り組んでいく。
a) Statutes&Regulations(法令と規則)の中で述べられている一般原則に従い、競技会のルールと基準を
確立し維持していく。
2
b) 国際競技会や Regulations(規則)に従っているような競技会への参画のためのルールを確立し維持して
いく。
c) どの国際スカイランニング競技会を公式なものとして認定するかを決定する。
d) 公式な国際競技会や関連する活動を主催するための権限を必要としている会員(各国事務局)や他のオー
ガナイザー(主催者)に対して契約や認可を与える。
e) よいスポーツ活動の実践を奨励し、管理コントロールをしていく。
f) ドーピングやスポーツの平等性を害する可能性のある、他のあらゆる動向(process)や個別行為
(procedure)と戦うべく、IOC Medical Code(国際オリンピック委員会医学法典)及び反ドーピング規則
を適用する。
g) オリンピック憲章(Olympic Charter)を尊重し、オリンピック資格承認が可能になるところまでこのス
ポーツを引き上げていく。
h) スカイランニングの価値を維持していく。
1.9.1 ISF 公式カレンダー(スケジュール)は、資金能力があり、国際的レベルでのイベント開催の能力と実績が
ある第三者団体によって主催されるレースによって構成されている。ISF は国際レースカレンダーとこ
れらの競技会に対しオフィシャル・ルールを適用する調整をしていく役目を担う。
1.9.2
ローカル(地域)レースの規則は公式 ISF ルールと首尾一貫したものでないといけない。意見相容れな
い事があれば、ISF 原則と ISF 代表者による判断が優先される。
2. 定義
2.1 ISF -
国際スカイランニング連盟。
2.2 SKYRUNNER -
スカイランニング競技で切磋琢磨するアスリート。
2.3 SKYRUNNING
山を駆け登る、または傾斜 30%を超え 2000m標高以上で登攣難易度Ⅱ級 (※三点支持を要する)を超えない範囲
でのランニング競技。前進する補助としてストック、アイゼンや手を使うこともある。レースによっては競技用
手袋や他の装備が必携とされることもある。
2.3.1
スカイランニングの種目はいくつかのカテゴリーに分類される。
SKY カテゴリー:Sky Race®、SkyMarathon®、
ULTRA カテゴリー:Ultra SkyMarathon®、
VERTICAL(バーティカル)カテゴリー Vertical Kilometer®。
Sky Race®、SkyMarathon®、Vertical Kilometer®の名称については ISF 所有ライセンスとして商標登録されてい
る。Skyrunner®のトレードマーク(商標)は ISF ロゴの中に記載されている。
3
2.4 スカイランニング競技-Sky、Ultra、Vertical の様々なスカイランニングの競技(種目)について下記に詳
細に定義する。
2.4.1
SKY(スカイ)- 50km 未満 又は 優勝者タイムが 5 時間未満 のレース 或はその両方。
コースが徒歩道、トレイル、堆石、岩や雪(アスファルト率が全体距離の 15%未満)にまたがる。標高が 2000mに
達しない国々では、平均傾斜 13%を保って最高標高地点に到達するコースでなくてはならない。
2.4.2
SKYRACE®(スカイレース)-最小距離 20km以上であり 優勝者タイム 3 時間未満のもの。
最小 1200mの獲得標高差(5%誤差までは許容誤差)。Sky Race®でも獲得標高差 4000mに達した場合には Sky
Marathon®として定義分類される。
2.4.3
SKYMARATHON®(スカイマラソン)-最小距離 30km 以上であり 優勝者タイム 5 時間未満のもの。最小でも
2000mの獲得標高差(5%誤差までは許容誤差)。
2.4.4
ULTRA(ウルトラ)- 優勝者タイムが 5~12 時間かかる 50Km 超えのレース。
2.4.5
ULTRA SKYMARATHON®- Sky Marathon®定義の 5%誤差を超え、獲得標高差が 2500mを超えているレース。
2.4.6
ULTRA XL SKYMARATHON®- ULTRA SkyMarathon®定義の 5%許容誤差を超え、最小でも 5000m の標高獲得
(elevation gain)があり、優勝者でも 12 時間を超えているレース。
2.4.7
VERTICAL(バーティカル)-25%の最小平均傾斜があり、ところにより 33%傾斜を超えるアップヒル(山を駆
け上がる一気登りの)レース。
2.4.8
VERTICAL KILOMETER® (バーティカルキロメター)-
1000mの獲得標高差があり、傾斜がある様々な路面にまたがる、コース距離が 5km 未満のレース。VERTICAL
KILOMETER®は様々な標高レベル(+/-200mのバリエーションあり)に定義される。
例えば:0-1000m、1000-2000m、2000-3000mなどで、5%の許容誤差が認められる。
VERTICAL KILOMETER®を 2 回、または 3 回でも認められる。
2.4.9
2.4.10
SKYSPEED-100m以上の獲得標高差があり、傾斜 33%以上のレース。
SKYSCRAPER RACING(スカイスクレイパー(摩天楼)レース) / VERTICAL RUNNING(バーティカル・ランニ
ング) - 45%を超える傾斜で 屋内外の階段を使ったバーティカル・レース。
2.4.11 SKYBIKE(スカイバイク)-バイク又はマウンテンバイクのレース と VERTICAL KILOMETER®又はスカイラ
ンニング競技種目 とを組み合わせた 2 種目構成の競技。
2.4.12 SKYRAID(スカイレイド)
- 長距離にわたり、サイクリングやスキーやクライミングなど他のスポーツ
も混合させた、チーム戦でのスカイランニング・レース。
4
2.4.13 SKYTRAIL(スカイトレイル)–標高 2000m超えという条件を崩さない小路やトレイル(アスファルト
率 10%未満の)にわたるレース。距離は最小 15kmからであり様々である。
3.競技会
3.1 SKYRUNNER®ワールド・シリーズ(通称“SWS”)-個人や(後援のある)スポンサード・チームに開かれ、明確
なランキングづけを設けているレース。
3.2 国内選手権競技会(ナショナル・コンペティションズ)- 各国ごとに ISF ルールにのっとったスカイランニ
ングの国内選手権競技会を主催する責任がある。
3.3 スカイランニング大陸選手権(スカイランニング・コンティネンタル・チャンピオンシップ)-これらの競
技会については、個別規定(大陸選手権規定)によって統治される。競技会はオープンにされていて、国別でラ
ンキングされる。
3.4 スカイランニング世界選手権(スカイランニング・ワールド・チャンピオンシップ)-これらの競技会に
ついては個別規定(世界選手権規定)によって統治される。競技会はオープンにされていて、国別でランキング
される。
3.5 スカイゲームス-これらの競技会は個別規定により統治される。
3.6
ISF メンバー(各国事務局)は大陸選手権(コンティネンタル・チャンピオンシップ)や世界選手権(ワール
ド・チャンピオンシップ)のイベントに名乗りをあげる権利を有する。
3.7 IOC-国際オリンピック委員会(International Olympic Committee)。
3.8 NATION-国際社会において別々の州(国)とみなされている国家のこと。
3.9 オープン・レース-全てのランナーが参加できる大会。
3.10
ナショナル・チーム-各国チームは、世界選手権と大陸選手権においてのみ、ランクづけされる。チーム
メンバーの全員が、代表する国の国籍を有していることが求められる。
3.11
スポンサード・チーム(後援者により支援されているチーム)- SKYRUNNER®ワールド・シリーズへは、チ
ーム国籍や個々メンバーの国籍がどのような構成であったとしても、全てのチームに参加が開かれている。
5
3.12
大陸協議会(CONTINENTAL COUNCIL)-コンティネンタル・カウンシル(大陸協議会)は その大陸やその地
理的エリアにおいてのスカイランニング競技会の管理、推進、助成について ISF 運営委員会に対しての責任を
有する。コンティネンタル・カウンシル(大陸協議会)又は ISF 代表者が、大陸選手権(コンティネンタル・チャ
ンピオンシップ)及びその地域での他の競技会を主催していく。
3.13
ISF メンバー(会員)-各国のスカイランニングにおいて国の代表として機能する組織や連盟。
3.14
ISF ASPIRANT MEMBERS(ISF 志願会員)-ISF の正式な代表事務局が存在していない国々の連盟。
3.15
ISF アソシエイツ(仲間)-スカイランニング競技会に加盟している組織(団体)、または 正式な ISF 事務局
が既に存在している国々にある組織(団体)。
4. オーガナイザー(レース及びイベント主催者)規則
4.1 はじめに-ローカル(各地域の)レース規則は ISF 公式ルールと矛盾がないものでなければならない。衝突・
矛盾がある場合には、これらの規則に表記されている見解と ISF による決定が優先される。
4.2 イベント立上げのための申込(入札出願)- ISF 競技会を立ち上げるための出願は、入札出願書式を取り寄
せ、国内代表事務局(会員)または ISF に直接、申し込まなければならない。申込(出願)はオーガナイザーのヘッ
ド(ロゴ等)がついている用紙に記入され、レース詳細についてリストが全て埋められていなければならない。
ISF 会員(国内代表事務局)は大陸選手権または世界選手権に名乗りをあげていく権利を有する。
4.2.1
どの ISF 競技会の立ち上げをしようと出願するオーガナイザーも、これらのルールや ISF ルールの一般
原則に目を通し、内容について理解受諾していることが暗黙として求められる。
4.2.2
入札出願するものは次の ISF 競技会のいずれかを含んでいる可能性がある。
- SKYRUNNER®ワールド・シリーズ
-スカイランニング・コンティネンタル・チャンピオンシップ(大陸選手権)
-スカイランニング・ワールド・チャンピオンシップ(世界選手権)
4.2.3
入札出願は全て、 次の内容を含む 競技会や一般イベントに関連する全ての重要な情報が明記された
書類が提出されていなければならない。財務予算、競技者に提供されるサービス、テクニカル(技術的)スタッ
フの用意、宿舎、食事、(授与する)賞や賞品、招待、宣伝方法、出版(情報発信)設備などについて。
4.2.4
ISF テクニカル(技術的専門)委員会は全ての出願について検討し、最終決定をくだすために必要とな
る、より多くの情報を求めていくであろう。テクニカル(技術的専門)委員会によって提供された示唆を考慮に
入れながら、運営委員会によって ISF カレンダー(スケジュール)が認可されていくであろう。
6
4.2.5
必要があれば、基準統合(相違意見の擦り合わせ)やプロポーザル(意見表明や提案)を調査確認する目的
で、ISF テクニカル(技術的専門)委員会は競技主催者(オーガナイザー)との会議を招集することがある。オーガ
ナイザーは事前承諾した日時でこの会議に出席することが求められる。
4.3 特別条項-ISF は競技会それぞれに対する参加割り当てや以下のような他の責務事項について各年設定して
いく。例えば、トップランク競技者のエントリー保証と宿舎、ISF スタッフ、時によりテレビクルー、カメラマ
ンやジャーナリストの宿舎、優勝者への賞金最低額、カップ、メダル、トロフィー等。これらの要求事項につ
いては、出願申込書式の中に詳細に記されている。
4.3.1
契約-競技会主催者(オーガナイザー)はスポンサーシップ(後援協賛)、賞、ルールの遵守(強制執行)、
財務的責務事項、保険、グッズやサービスの入手可能性や提供について、プロモーション(宣伝)等、権利と義
務を含めた、数々の責務事項について同意しているという契約書を ISF と交わさなければならない。
4.3.2
競技会主催者(オーガナイザー)と各国の連盟(事務局)はそのイベントが可能な限り最良の状態で安全に
執り行われるよう、全ての必要品と管理に有効な処置の準備をしなければならない。
(補助要員や救護・医療補
助要員、安全装置の環境など)
4.4 参加料-連盟への参加料については、一般管理費や最終現金賞金への寄与を目的とし、各年ごとに設定され
る。テクニカル(技術)スタッフや ISF 代表(役員)、メディア等に対する待遇(おもてなし)のような 他の要求事
項についても協議される。
4.5 保険- 各国メンバー(代表事務局)かナショナル・シリーズのディレクター、或はその両方から、競技会
主催者(オーガナイザー)が民事責任の担保を補償する保険証券をかけるよう、確実に指導していかなければな
らない。更に、彼ら(各国代表事務局・ナショナルシリーズディレクター)は、主催者(オーガナイザー)が、イ
ベントに適用される、地方税や国税などの観点の国内法を破ってイベントの財務的危機(ファイナンシャル・リ
スク)を招くことのないよう、確実に指導していかなければならない。
4.6 ISF に想定される費用- ISF は、SWS シリーズにおいてはスポンサーからの寄付金と参加料に基づいて、最
終的な現金賞金を支払い、世界大陸選手権と大陸選手権についてはトロフィーかメダル或はその両方を支給す
る。ISF はまた、ISF ウェブサイトやソーシャル・メディア、メディア対応などの運営管理をするなど、イベン
トの国際的プロモーションについても責任をもつ。
4.7 イベントカレンダー(スケジュール)-レース日程は他の(ISF 公式戦シリーズの)レースと両立できる日程で
組まれなければならない。もし両立できない状況であれば、主催者は公式戦シリーズに入れられるよう 7 日以
内に前倒しをするか延期をするよう積極的に調整をしていかなければならない。
4.8 主催者に課される責務-各競技会主催者は下記のことが求められる。
7
4.8.1
(イベントに必要な)全ての許可状やイベントの保険証券を入手すること。 参加者や一般の方々の安全
のため、コース上またはコース近辺の一時的な交通調整や道路封鎖を含め、地方官庁と関係調整をすること。
※4.8.2 項目が英原文の中にありませんでした。
4.8.3
全ての組織要員の配備:運営監督者、レース登録係、レース・ディレクター、コース・マーカーやマーシ
ャル、スタート地点とゴール地点のオフィシャル(公式スタッフ)
、時間計測係、スピーカー(進行役)
、オー
ディオ・システム、エイド・ステーションとチェック・ポイントのスタッフ、医療スタッフ、救護サービス、プ
レス・オフィス。
4.8.4
レース・エントリーの管理、レースゼッケンとレース・バッグの配布、スタート者リストの収集とチェ
ック、オフィシャル(公式スタッフ)及び参加競技者へのリザルトの印刷と供給。
4.8.5
備品を用意し、参加者が迷う可能性のある分岐や場所において旗又は矢印の設置をして標識をつけてコ
ース整備をすること。チェック・ポイントとエイド・ステーションの提供と運営。医療補助と救護サービスの
配備。リタイアした選手の補助サポートを用意すること。
4.8.6
全ての参加者とスタッフを収容できる、適した場所でレース前ブリーフィングを執り行うこと。(4.17
参照) ←英原文の中にありません。
4.8.7
入賞セレモニー:現金賞金、表彰台や背景幕の用意。
4.8.8
ISF パートナーに割り当てられたスペースを包括できるよう、ブランド・ビレッジのエリアを提供する
こと。
(3.9 参照) ←英原文の中にありません。
4.8.9
4.8.10
トップランク選手、ISF 公式スタッフ、ISF が用意したメディアのための宿舎の用意。
一般大衆のため、安全で区切られたエリアを用意すること。レース・スタート、フィニッシュ・エリ
ア、そして必要な場所ではコース上に沿って指定エリアをコースと区切ること。
4.8.11
オフィシャル(公式スタッフ)やプレス・スタッフが コース上の様々な場所にアクセスできるように
輸送手段を用意すること。(例えば、ジープ、モーターバイク、ヘリコプター等)
4.8.12
アンチ・ドーピング(反ドーピング)・コントロールを実践すること。
4.8.13
スタート地点とゴールエリアに近いところでお手洗いとシャワーを使えるように用意すること。
8
4.8.14
指定エリアに入場するためのメディア身分証やバッジを提供すること。フィニッシュ(ゴール)・ライ
ンには、区切られたプレス・エリアを用意。スタート者リスト、コース・インフォメーション、リザルトをデジ
タル・フォーマットで提供すること。
4.8.15
無料インターネット wi-fi 接続のプレス・ルームを用意すること。
4.8.16
ISF とメディアに、プロによる写真を提供すること。
4.8.17
ISF(公式)ウェブサイトがリンクされているウェブサイトを各イベントごとに設置しなければならな
い。ISF ロゴと SWS、チャンピオンシップ又は Skygames®ロゴが挿入されていなければならない。レース・ニュー
スは、イベントの前と後とにおいてリザルトを伴って投稿されていなければならない。
4.8.18
各イベントにおいて、主催者(オーガナイザー)は ISF 代表者に従い、何の追加衣類や追加装備が競技
者にとって必要となりうるかを特定していくことができる。
4.9 ISF としての公示(VISIBILITY=可視化)- ウェブサイトやソーシャル・メディアを含む、レース ・オー
ガナイザーの宣伝用ツールには、ISF ロゴと ISF の公式競技会カテゴリーであることを示しているロゴ(例えば
“Skyrunner® World Series”
、
“Skyrunner® National Series”
、“World Championships”
、“Continental
Championships”
、や“SkyGames®”など)が他の ISF パートナーのロゴと同様に含まれていなければならない。ブ
ランド・ビレッジエリアのスペース割り当てのため、ISF はオーガナイザーにパートナーリストを提供するであ
ろう。健康やモラル上の理由により不適当と思われる広告は全て禁じられている。この点の議論は ISF コミュ
ニケーションとマーケティング委員会によって扱われるに違いない。オーガナイザーによって与えられる ISF
イベントとしての公示は次により成り立っている。
a) レース・パンフレットでのフルページ広告、関連ロゴが広告物やウェブサイト、ソーシャル・メディアの
中で、またポスターやどんな印刷物の上にも表示されること。
b) スタート/フィニッシュ アーチの上、フィニッシュ・ライン・エリアの中、表彰台の上にそれぞれ、ISF
ロゴ又はバナー 或はその両方が一緒に設置されている。
c) SWS では、優勝者及びチャンピオン用ジャージ(シャツ)をレース主催者(オーガナイザー)に提供していく。
競技会優勝者(男性 1 位と女性 1 位)は“winner”ジャージを表彰台で着なければならない。最終チャンピ
オンは“champion”ジャージを表彰台で着なければならない。他の形式による可視化(ISF 公式イベントと
しての公示)やゼッケン・スペースとそれらの費用についても連鎖的に承認されていくであろう。
4.10
基準となるもの(手本)-SWS レース主催者(オーガナイザー)は“Skyrunner® World Series Hosting
Standards(Skyrunner®ワールド・シリーズ歓待基準)”や関連している“SWS Style Guide”に従わなければなら
ない。
4.11
主催者(オーガナイザー)であることの公示(可視化)- (ISF 公認の)加盟レースやそのレース・スポンサ
ーには、ISF で作られる特定の宣伝素材(グッズ等)や公式ウェブサイト上で、又は連盟からの情報伝達の中で、
ISF 公認であることの公示が与えられるであろう。
9
4.12
プレス・オフィスとパブリック・リレーションズ- 主催者のプレス・オフィスは、その地域に置かれる
リーフレットやポスターやバナーを含め、地域でのプロモーション(宣伝)とコミュニケーション(情報発信)に
おいての責任をもつ。レース前後にはプレスリリースが用意され、リザルトや競技会においての他の関連情報を
伴って、全てのイメージが伝わるよう、イベント閉会後 24 時間以内にプロの写真を入れて Email にて ISF に提
供されなければならない。
4.13
生態環境問題-競技会主催者はレース前、レース中、そしてレース後の生態環境問題について考慮してい
かなければならない。ISF 生態環境委員会のガイドラインを参照すること。
4.14
競技者やトレーナーやチーム・マネージャーは(主催レースの)公式スタッフであってはならない。
5.大会規則
5.1 はじめに
― 各レースの規則は公式 ISF ルールに沿った内容でなければならない。沿っていない部分が
発生した場合、ここに記載されているルールと ISF 代表による決定が優先される。
5.2 レースのスタッフ ―
a)
各レースの主催者は以下の運営スタッフを任命しなければならない。
レースディレクタ ― すべての運営に関する面と主催者、テクニカルスタッフ、ISF のスタッフ、そして
地元関係者間の連絡に責任を持つ。
b)
レース事務員 ― 参加者のエントリー、宿泊先など、そして ISF との連絡に責任を持つ。
c)
テクニカルディレクター ― レースコース、そのデザイン、マーキング、チェックポイント、エイドス
テーション、補給などに責任をもつ。セーフティーオフィサーと連携して業務に当たる。環境への配慮も任務
に含まれる。
d)
セーフティーオフィサー ― 選手と観客のために危険箇所、緊急の医療サービス、避難場所などについ
て責任を持つ。テクニカルディレクターと連携して業務に当たる。
e)
プレスオフィサー ― すべての広報関係とプレスリリースの作成、配給、認可、最終的なプレスキット
の配布、すべてのレース情報、レース結果、バッジに責任を持つ。プレスオフィサーはレースディレクターを
協同してコースにアクセスするための特別な交通手段を用意する(バイク、リフト、ヘリコプターなど)
。プレ
スオフィサーは最終的な記者発表の運営に責任を持ち、ISF と協力しなければならない。
f)
スカイランナーマネージャー ― アスリートと主催者間の連絡に責任をもつ。交通手段、宿泊、割引な
どの情報をアスリートに提供し、彼ら・彼女らを常に支援しなければならない。
g) リザルトディレクター ― 時間記録、レース結果、その発表、その他の詳細を ISF に提供することに責任
を持つ。
h) バイリンガルスタッフ ― 国際的なイベントで利用でき、アスリートや事務員を英語ともう 1 ヶ国語、も
しくはそれ以上で支援する。
10
5.3 コースのマーキング ― 主催者は選手の安全のために基本的な標識(なるべく蛍光性の旗や他の標識)
を設置しなくてはならない。標識は生分解性の素材で作られ、競技終了後すぐに取り外されなければならな
い。
5.3.1
コースが明確な場合、旗や他の標識を設置しなくても良いが、安全対策と特別なチェックポイントが主
催者によって設置され、ISF テクニカル委員会によって承認されなくてはならない。これらのことはレース前に
ブリーフィングで説明されなくてはならない。
5.4 安全性
― 主催者は専門的なスタッフにより、警察、山岳ガイド、医療サービス、救急車、救急救命サ
ービスなどの協力を得て、選手、一般の人々、コースの誘導係、チェックポイントやエイドステーションのス
タッフなど競技に関係するすべての人たちの安全を確保する。
5.4.1
水、雪、氷、車道の横断、急な坂、岩場など選手が危険にさらされる可能性のある場所では特に配慮を
する必要がある。
5.4.2
大会本部と主催者は常に無線を通じてチェックポイントや救急チームとつながっていなくてはならな
い。ISF 代表、審判員長、そしてコースディレクターもこの無線に含まれる。
5.5 選手の服装と装備 ―
個別のレースのルールに加え、ISF のルールに適合するためコースや天候状況に
より、タイツ、手袋、ハイドレーション・パック、ヘルメット、サングラス、ヘッドライトの使用をルールに
加えることが必要になることがある。SkyRace®, SkyMarathon®, Ultra SkyMarathon®では防風ジャケット(も
しくは保温シート)
、トレイルランニング用シューズ、そしてソックスを使用しなければならない。レース主催
者と ISF 審判は上記とは異なるルールを提案することができる。この必携・推奨装備は各レース前にオンライ
ンで発表、レース前にブリーフィングで説明されなければならない。
5.5.1
スキーポールの使用は各レース主催者によって制限され、ISF 技術委員会によって承認される。その承
認は、レース中ポールの使用をすべてのセクションにおいて許可するか、特定の場所のみ許可するか、一切禁
止するか、のいずれかの形をとる。ポールの先端にカバーをつけることは必須である。
5.6 競技者の番号 ― 主催者は参加者に番号のついたゼッケンを提供する。これらの番号は最新の ISF ラン
キングによって決まる。すなわち低い番号はランキングトップの男子・女子それぞれの選手にあてられ、以後
番号が大きくなるに従い、ランキングの順位も下がっていく。
5.7 スタート地点 ― スタート地点はエントリーリストに載っている選手のみが入れるように閉じておかな
ければならない。必須の服装と装備、名前に対応するゼッケン番号、適切な場所に付けられたゼッケンに基づ
いて、スタート地点への立ち入り規制が行われる。上記の条件を満たしていない者の立ち入りは禁止である。
5.7.1
全員同時スタートの場合、より良いスタート位置はランキングトップの選手に与えられる。この判断は
ランキングやレース結果に基づいて行われる。
11
5.7.2
大陸選手権、世界選手権、もしくは SkyGames®では、最前列はランキングトップの選手のみが並ぶこと
ができる。
5.7.3
スタート位置は最低 5 メートル以上の幅が必要で、その幅が最初の 500 メートル続かなくてはならな
い。この幅はレースの最初の 1 キロにわたり保たれるのが理想的である。
5.7.4
スタートにはレースディレクターと ISF 職員の認証が必要である。
5.8 チェックポイントによる規制
― コース上の重要な箇所にはチェックポイントを設置しなければならな
い。重要な箇所は山頂、峠、分岐点などである。チェックポイントのスタッフは無線を携帯し、大会本部との
連絡を取れる状態でなければならない。このスタッフは選手がチェックポイントを通過する際に、到着の順番
やリタイアする選手を確認し、記録を取らなければならない。もしレースが途中中止になった場合、このスタ
ッフは安全確保するためにチェックポイントで選手を確認しなければならない。
5.8.1
マーシャルは、選手によるルール違反を発見した場合は、すぐに大会本部に連絡しなければならない。
またマーシャルは大会本部から選手への特別な指示も伝える(例えば、ジャケットの着用や大会の途中中止な
ど)
。
5.9 エイドステーション ― 主催者はレース開催中、エイドステーションで十分な補給品を提供するか、選
手が自ら十分な補給品を携行するようにしなければならない。5 キロごとか 500m の登りごと(どちらか最初に
到達する方)に水分を補給することを推奨する。レース中盤の少なくともひとつのエイドステーションで固形
の食べ物を提供しすること。レース終盤の選手専用の特定の場所で固形の食べ物と飲み物両方を提供するこ
と。
5.9.1 クルーによる選手へのサポートはエイドステーションの前 100m と後 100m のみで許可されている。主催
者はコース上、チェックポイント、エイドステーションの標識やゴミを取り除く責任を負う。
5.9.2 エイドステーションを十分な数設置できない場合、他の場所での選手へのサポートを、主催者と ISF 技
術委員会の競技のうえ許可することができる。
5.10
フィニッシュライン ― フィニッシュラインの手前少なくとも 100m は選手のみが使用できるように規
制すること。フィニッシュラインの幅はおおよそ 5m とすること。
5.10.1
フィニッシュラインの後ろには選手のみが立ち入ることができる規制エリアを設けること。必携の服
装や装備をここで確認する。認定されたバッジをつけたスタッフのみがこのエリアに入ることができる。すな
わち主催者、医療関係者、報道関係者である。トイレやシャワーをこの周辺で利用できるようにしなければな
らない。
5.11
勝者 ― 各レースではカテゴリーごとにひとりの勝者を、写真判定や他の方法で決定する。各ランナ
ーのタイムを計測するレース(Vertical Kilometer®や個人スタートなど)のみ同着が認められる。
12
5.12
フィニッシュとリザルトの測定 ― 主催者はフィニッシュラインにてタイム計測を行う。これは ISF
職員やレース審判の指導のもとで行われる。もし電子測定機器が使用されるのであれば、この機器によりタイ
ムと順位が決定される。もし電子測定機器を使用しないのであれば、選手の胸がフィニッシュラインを越えた
瞬間にタイムと順位が決定する(写真、動画、審判の目視などで決定する)
。
5.12.1
主催者はフィニッシュの順番に並んだ選手リストを提供する。疑義が生じた場合審判にも提供する。
このリザルトは審判の許可なしに公にしてはならない。
5.13
審判団 ― 審判団の構成は各レースの前に公表され、ISF 代表、コースディレクター、国際審判を含ま
なくてはならない。審判団の決定は多数決で決定し、議論が決着しない場合は、ISF 代表の意見と ISF のルーツ
が適用される。
5.14 審判団の役割 ― レース審判団の役割には以下のものが含まれる。すなわち、レースに関わる一切の問
題に対して決定を下すこと、厳しい天候条件に注意を呼びかけること、意見の対立の解決策を承認すること、
意見を審査してその結果に基づき決定を下すこと、レースとランキングが基準を満たしていること、スポーツ
マンシップが確保されていること、あらゆる不明点や質問に答えること。
5.15
ISF 代表 ― レースにおいて最も位が高いスタッフは ISF 代表で、ISF 会長本人が不在の場合、ISF 会
長によって任命される。任務には以下のものが含まれる。すなわち、ISF、主催者、その国のスカイランニング
協会の間の関係を調整すること。そしてアンチドーピングなどの規則が守られていること、正しい手順によっ
てレースが運営されていること、適切なトロフィーが授与されていることなどを確認する。速報のランキング
を管理することと 48 時間以内に公式のレースレポートを書くことは ISF 代表の職務である。
5.16
ISF 審判 ― ISF の国際審判はすべての規則が守られていることを確認する。そして主催者とともに安
全委員会やレース運営の会議に出席し、スポーツマンシップを確保し、公式ランキングに署名し、異議を受け
付け、そしてレースが環境に配慮したものであることを確認する。各レース少なくともひとりの ISF 国際審判
を配置する。
5.17 ブリーフィング ― 選手はレースのすべての側面を理解することが要求される。すなわちレースのルー
ルやコースなどである。ブリーフィングはこれらの理解を促進するために行われる。以下が基本できな手順で
ある。
a) レースの代表者、特に審判団や ISF 代表者によるプレゼンテーション。
b) 天気予報、気温、風速など。
c) 資格教材(スライドやビデオ)を使ったレース説明。エイドステーション、チェックポイント、難しいエリ
ア、様々なテクニカルな特徴。
d) 必携の装備。
e) 制限時間と関門の位置。
f) 以下のような一日のスケジュール、すなわち朝食、レース会場への公共交通機関、駐車場、レースのスター
ト/フィニッシュ、アンチドーピングの規則、食事、表彰式など。
13
g) レース中のサービス。ウェアなどの荷物のドロップオフや収集箇所、更衣室、シャワー、食事施設。
h) ウォームアップやレース中の環境への配慮の情報。
5.18
レースの中止 ― 極度の悪条件が発生した場合を除いて、レースの中止・延期はできない。各レース
主催者は霧や雪といった悪天候に備えて代替のコースを確保しておかなければならない。審判団はレースが延
期になる可能性を予測しなければならない。中止・延期の最終決定は審判団が認めなければならない。
5.19
アンチドーピング規制 ― 各国のルール、
(世界アンチドーピング機関の)規制、そしてその国の関連
団体の同意によって、ドーピング検査をどのレースでも行ってよい。
5.20
公式表彰式 ― 主催者は性別による差別をせずに男女それぞれ上位 3 人ずつに賞品を授与しなければ
ならない。
5.20.1
表彰式は国際的基準に則った手順で行われる。1 位の賞品は ISF 代表によって授与され、2 位の表品は
その国の ISF のメンバーによって授与され、3 位の表品はその地方の代表者によって授与される。
5.21
レースのスケジュールーISF とレース主催者共同ではレースのプログラム、日時、会議、表品などを決定
する。
5.22
環境関連の事柄 ―
主催者は脆弱な生態系のエリアを通るルートを避けるためにあらゆる手段を尽く
し、レース終了後すぐにマーキングを取り除き、観客や選手のゴミを取り除き、生分解可能な素材のマーキン
グのみをしようするなどしなければならない。
6. 公式競技会
ISF の一般ルールに則った Skyrunner® World Series、Skyrunner® National Series、Skyrunning
Championships そして SkyGames®の規則がそれぞれのウェブサイトの適当な箇所にて発表される。ルールは ISF
技術委員会、アスリート委員会、そしてナショナルメンバーの提案に基づきマネージメント委員会により承認
され変更することができる。
SKYRUNNER® WORLD SERIES / SKYRUNNER® NATIONAL SERIES
6.1 はじめに
― Skyrunner® World Series は国際基準を満たした様々な国のレースを巡業して行われる。
Skyrunner® National Series は 1 つの国の中で ISF の基準を満たす最高のレースで行われる。これらのレース
巡業はは個人ランナーとチームともに参加できる。
6.2 レース
― 選ばれたレースはスカイランニングの開催基準に適合し、参加選手、知名度、そしてレース
運営について最高の基準となるものである。
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6.3 特徴
― レースは SkyRace®、SkyMarathon®、Vertical Kilometer®、Ultra SkyMarathon®のいずれであ
っても良い。少なくとも 5 つのレースが上記 4 種類のレースの基準に適合しなくてはならない。
6.3.1
例外 ― 基準を満たせない国に参加する機会を与えるために、ひとつの巡業で最大 2 つのレースが、
混合コースもしくは最高標高が 2,000m に届かないコースであってもよい。
6.4 SKYRUNNER® WORLD SERIES 個人ポイントシステム
― 各レースの男子/女子のリザルトから、以下のラ
ンキングポイント内訳に基づきポイントが与えられる:100-88-78-72-68-66-64-62-60-58-56-54-52-50 から 2
ポイント、男子 40 位、女子 15 位まで。
6.4.1
レースの数により、毎年各シリーズのランキングが決定される。
6.4.2
各シリーズ最終戦のすべての選手のランキングポイントは 20%増加する。
6.4.3
ポイントで同点の場合、公式カレンダー上の直前のレースの最高のリザルトが一般ランキングとしてカ
ウントされる。
6.5 SKYRUNNER® WORLD SERIES チームポイントシステム
― スポンサーチームのランキングシステムは各チ
ームの男子と女子それぞれ上位 3 人ずつが SWS のレースで獲得したポイントに基づく。
6.6 称号
- 各シリーズの最後に、最高のポイントを獲得した男女それぞれがそのシリーズの「チャンピョ
ン」の称号を手にする。各シリーズで最高のポイントを獲得したチームが「チームウイナー」の称号を手にす
る。
6.7 賞品
― 各ステージの最後に男女それぞれ上位 3 人はメダルと賞金を受け取る。
6.8 SKYRUNNER® WORLD SERIES ビブとジャージ ―
レース主催者は、表彰台に上る選手が様々な SWS ビブや
ジャージ(ISF によって提供される)を着るようにしなければならない。
6.8.2
ウイナーズジャージ ― レースの勝者(男子と女子)はウイナーズジャージを表彰台で着用しなけれ
ばならない。
6.8.3
チャンピョンズジャージ
― 各シリーズ男子女子それぞれ 1 位となったチャンピョンは表彰台にてチ
ャンピョンズジャージを着用しなくてはならない。
6.9 スポンサード・チーム
― シリーズの開始時に ISF の公式様式にてチームの構成、国籍、名前を申請し
なければならない。また新たなメンバーを登録するには各レースの 12 時間前までに更新しなければならない。
6.9.1 チームに所属するアスリートはシーズンの途中に別のチームに移ることはできない。チームに所属して
いるアスリートは、その年、シリーズのどの大会にも出場していないアスリートと交代することはできない。
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チームのメンバーは全員共通の装備やロゴなどで認識できるようにしなければならない。誰かを傷つけるよう
なチーム名を使ってはならない。
6.9.2 それぞれのチームのチーム代表者(チームリーダー)はすべてのレースでチームを代表する。チームリ
ーダーはそれぞれのレースの登録で決まっていなくてはならない(チームリーダーはシリーズの途中で変わっ
てもよい)
。レース運営者や ISF と連絡を取るのはチームリーダーの責任である。
6.10 ISF に登録後、エントリーはそれぞれのレースのルールに則り、個別のレース主催者と直接行わなくては
ならない。
スカイランニング世界&大陸別選手権
6.11 はじめに
― 大陸別選手権と世界選手権は誰でも参加できる。各カテゴリのチャンピョンには個別のメ
ダルとタイトルが授与される。ランキングは国単位でのみ行われる。
6.11.1
ISF の正会員の資格を持っていない国のナショナルチームであっても ISF 理事会の決定により参加でき
る。ISF によって設定された登録料を払うことができる。ISF のルールと規則は厳しく守られなければならな
い。1 つの国につき 1 チームのみしか許可されない。
6.11.2
6.12
チームメンバーは全員、そのチームが代表する国の国籍でなければならない。
ナショナルランキング ― 各国のアスリートは選手権開始時までに ISF 指定の書式にて公表されなく
てはならない。そして新たなメンバーの登録時のみ各レースの 12 時間前までに更新される。
6.12.1
ISF への登録後、エントリーはレースのルールに則り各レースの主催者に直接行われなければならな
い。
6.13
登録 ― 二重国籍を持つスカイランナーは各シーズンのはじめに代表する国籍をひとつ選ばなければ
ならない。
6.14
個人ポイントシステム ― 各レースの男子/女子のリザルトから、以下のランキングポイント内訳に
基づきポイントが与えられる:100-88-78-72-68-66-64-62-60-58-56-54-52-50 から 2 ポイント、男子 40 位、女
子 15 位まで。同着の場合、前のレースの最も良かった結果がランキングとなる。
6.15
ナショナルチームポイントシステム ― チームのランキングシステムは、各レースで各国チームの上
位 3 人の男子と上位 1 人の女子が獲得した個人ポイントにより決定する。
6.16
称号 ― 選手権の最後に、最も高いポイントを獲得した男子・女子各 1 人ずつが「スカイランニング
チャンピョン」の称号を得る。最も高いポイント獲得したナショナルチームが「スカイランニング大陸もしく
は世界チャンピョンチーム」の称号を得る。
16
6.15.1
賞品 ― 世界選手権、大陸選手権、そして SkyGames®の最後に、男子・女子それぞれ上位 3 人ずつが
順番に金銀銅のメダルを得る。
6.17
スカイランニング大陸選手権
― これらの選手権は各大陸と ISF の合意により 2 年ごと、もしくは毎
年行うことができる。また Skyrunner® World Series のランキングに含まれることもある。
6.18
レース ― レースは各部門の定義に合い、参加選手、知名度、運営方法などで国際基準に適合しなけ
ればならない。
6.19
部門 ― レースはバーティカル、スカイ、ウルトラのカテゴリーに適合する。少なくともひとつのレ
ースがこれらのカテゴリーの定義に合わなければならない。また地理的要件を満たしていない国に参加の機会
を与えるために、レースのうちひとつは最高標高が 2,000m に達していなくてもよい。
6.20
特別なケース ― もし大陸選手権を構成する 2 つのレースが同じカテゴリーではなかった場合(例え
ば Vertical Kilometer®と SkyRace®)
、
「大陸 Vertical Kilometer®選手権」と「大陸 SkyRace®選手権」(個人、
チーム、もしくは両方)の称号が与えれられる。
6.21
スカイランニング世界選手権 ― これらのレースは 2 年ごとに開催される。
6.22
レース ― 少なくとも 3 つの主な分野は以下の中のものを含む。 Vertical Kilometer®、SkyRace®、
SkyMarathon®、Ultra SkyMarathon®。
6.22.1
6.23
選ばれたレースは各国メンバーによって認定されたスカイランニングのコースで行われる。
称号 ― 世界チャンピョンの称号がこれらのレースそれぞれで授与される。統合された称号とナショ
ナルチームのカテゴリーが授与される。
6.24
スカイゲーム ― これらのレースはオリンピックと同時に 4 年ごとに開催される。
6.25
レース ― 以下の部門の中から、少なくとも 3 つの部門を含めなければならない。Vertical
Kilometer®, SkyRace®, SkyMarathon®, Ultra SkyMarathon®。そして以下の中から 1 つ以上含める。
SkySpeed®, Sky Bike or SkyRaid。
6.26
称号 ― 各レースで「チャンピョン」の称号が授与される。 SkyGames®チャンピョンの称号が統合さ
れた称号とチームカテゴリーで授与される。
6.27
商品を販売する権利 ― レース前に ISF とその権利について交渉すること。
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6.28
テレビ放送する権利 ― この権利は ISF が有しており、レースの前に ISF と交渉すること。
その他のレース
6.29
ISF は障害を持った人たちも参加できる競技を導入することを目指す。
SKYRUNNER®ワールドカップ
6.30
はじめに ― ISF は 「SKYRUNNER®ワールドカップ」を開催することができる。
6.31
このレースはその年の大陸選手権の最終イベントとして開くことができる。このレースは毎年開催さ
れ、誰でも参加できる。
7. 競技者規則
7.1 はじめに
― 各地の大会の規則は公式 ISF ルールに則ったものでなければならない。不一致が発生した
場合は、このルールと ISF 代表による決定が優先される。
7.2 ルールの遵守 ― すべての競技者は、他の競技者、大会関係者、一般の人々、そして代表者のために良
いスポーツマンシップを守り、ISF のルールと各地の大会ルールを遵守する義務を負う。各地のレース前ブリー
フィングに参加し、手紙や SMS を通じてレース情報やルールを受け取る義務を負う。
7.3 資格
― ISF の公式競技には 18 歳以上で競技が開催される国の法律で有効な健康診断書を持つアスリー
トが参加できる。ISF の公式カレンダーに載っている競技に参加する競技者は競技のルールと ISF の一般的なル
ールを読み、受け入れると宣言する。
7.3.1
年齢制限は Vertical Kilometer®と標高 3,000m 以下で登山する上で困難なところがない SkyRace®では
引き下げることができる。参加条件は各レースのルールによって具体的に示され、参加申込書は署名の上、集
められる。
7.3.2
SkyRace®の競技は、レースが開催される国で有効なスポーツ健康診断書を所有しているか各国の山岳ス
ポーツ連盟の会員資格を有しているすべてのアスリートが参加できる。特に厳しいコースの場合、標高が高い
場所でのランニングの経験やスキーを使用した登山の経験を証明する必要がある。
7.3.3
SkyMarathon®の競技に参加できるのは以下のアスリートである。
A)過去 12 ヶ月で ISF により運営、もしくは認可 SkyRace®を完走したアスリート。
B)過去 2 年以内に ISF によって認可された SkyMarathon®もしくは Ultra SkyMarathon®を完走したアスリート。
C)登山やスキー登山の経験をもったアスリート
18
7.4
競技者は賠償責任および個人の保険に加入しなければならない。
7.5
すべての SWS のレースはスカイランナーとスポンサーのチームが参加できる。
7.6 大陸別チャンピョンシップ、ワールドチャンピョンシップ、そして SkyGames は開かれているが、国のみ
がランクされる。
7.7 正規の ISF 会員資格のない国の代表チームは ISF 理事会の判断によって参加できる。
7.8 ウェアと装備品 ― 競技者は主催者のレースのルールによって定められたウェアや装備品を携行しなけ
ればならない。競技者の安全を確保するため、これらは定められた必要条件を満たし完全な上体でなければな
らない。攻撃的・侮辱的な服装は許可されない。審査員長は不良・不十分と判断した装備品を不合格にする権
利を有する。
7.9 追加の装備品
― 個別のレースのルールに加え、ISF のルールに適合するために、コースや天候状況に
より、タイツ、手袋、ハイドレーションパック、ヘルメット、サングラス、ヘッドライト等を必携装備品に加
える必要がある場合がある。SkyRace®、SkyMarathon®,、Ultra SkyMarathon®そして SkyRaid では防水ジャケッ
ト、トレイルランニングシューズ、そして靴下の使用は必須である。この装備品が必須であることは各レース
前に示され、競技説明で説明されなくてはならない。
7.9.1
スキーポールの使用は、レース全体で許可するか、特定のセクションのみ使用可能か、それとも全面的
に使用を禁止するか、各レースの主催者と ISF 技術委員会の認可により制限される。
7.10
SKYRUNNER® WORLD SERIES ビブとジャージ―レース主催者によって供給される様々な SWS ビブとジャージ
は競技者によって以下の通り着用されなくてはならない。
7.10.1
ウイナーズジャージ ― レースの勝者(男性と女性)は表彰台でウイナーズジャージを着なければ
ならない。ジャージを着なかった場合、そのランナーの最終的な順位に関わらず、ランキングのポイントは与
えられない。
7.10.2
チャンピョンズジャージ ―
SWS のチャンピョン(1 位にランクされた男性と女性)は表彰台にてチ
ャンピョンズジャージを着なければならない。ジャージを着なかった場合、そのランナーの最終的な順位に関
わらず、ポイントは与えられず、また SWS の賞金も授与されない。
7.11
スタートエリア ―
囲まれた状態で大会にエントリーして主催者のスタートリストに載っている競技
者のみが入れるようにしなくてはならない。必携のウェアや装備品、ビブ・ナンバーが名前と一致している
か、そしてビブが正しい場所につけられているかの確認が行われる。上記の確認を通過できなかったものはス
タートエリアへの侵入は禁止される。一斉スタートの場合、優先的なスタート位置はランキング上位の競技
者、公式代表チーム、そしてランキングや過去のレース結果に基づいて他のランナーに与えられる。
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7.12
チェックポイント ― ランキングのために到着順や時刻を確定するためやレースが中止になった場合
の安全確認のために、競技者はすべてのチェックポイントを通過しなくてはならない。競技者はチェックポイ
ントの大会スタッフの指示に従わなくてはならない(ウェアの着用やレースが中止になった際の手順など)。
7.13
カテゴリー ―
ISF の公式協議では 2 つのカテゴリのみが存在している。18 歳以上の男性と女性で、
これらのみが ISF の公式スタートリストやランキングリストに載る。
7.13.1
各競技主催者はたのカテゴリを作ることができるが、それらは ISF の公式スタートリストやランキン
グリストには載らない。例えばユースカテゴリを作ることができる。
7.14
賞品―各シーズンの開始前に、ISF はすべての得点、トロフィー、メダルといった各シリーズの最終的な
賞品を発表する。賞金はスポンサーやレース参加費により毎年変わる。賞品は最終レースに出場したアスリー
トにのみ与えられる。
7.15
競技者のレースにおける規範
A)競技者はコースのマーキングをたどり、すべてのチェックポイントを通過し、またレース中にエイドステー
ションの半径 100m の外でごみを捨ててはならない。
B)競技者は自らの意志でリタイアでき、またレースディレクターもしくは医療スタッフによりリタイアを強制
されることもある。
C)緊急事態を除き、リタイア(自らの意志でも強制でも)はチェックポイントにてレースブリーフィングの際
に説明された手順で行わなければならない。
D)競技者は怪我をしたり疲労困憊状態になったりしている他の競技者を支援しなければならない。大会審判員
はこの支援に費やされた時間を考慮にいれる。
E)レースディレクターやチェックポイントのスタッフはコース上のいかなる場所であっても競技者にウインド
ブレーカー、防止やヘルメットなどのかぶり物、もしくは他の必携ウェアや装備を装着するように強制するこ
とができる。
7.16 罰則
― 罰則は様々なレース規則と ISF の規則に基づき適用される。
7.16.1 以下のことに対して 3 分のペナルティーから失格までの罰則が適用される。
A)チェックポイント(100m +/-)の外でごみを捨てた場合
B)(エイドステーションなどの指定された場所ではない)認可されていない場所でサポートを受けた場合
C)自発的であってもそうでなくても、レースコースの標識に従わなかった場合
D)ビブが見えない場所にあったり、許可なく改ざんしたりした場合
E)フライングスタートした場合
F)必須のチェックポイントを通過しなかった場合
G)助けを必要としている他の競技者を助けないなど、スポーツマンらしくない振る舞いをした場合
H)必携とされているものを携行もしくは使わなかった場合
I)(WS でもレースでも)運営団体や審判員の支持に従わない場合
20
7.17
失格となるのは以下の場合である。
A)表彰式に正当な理由なく出席しなかった場合
B)ドーピングテストを受けるのを拒否したり、テストで陽性がでたりした場合
7.18
抗議・異議の申し立ては書面にて行い、申し立て者の名前、フィニッシュラインもしくは結果速報での
ビブ番号とともに連署されていなければならない。抗議・異議が受け入れられた時に返却される 50 ドル/ユー
ロのデポジットが必要になる場合がある。結果速報が発表されてから 30 分以上経過すると、抗議・異議を申し
立てることはできない。審判員の判断は多数月により決定され、議論になった場合 ISF 代表の決定と ISF のル
ールが適用される。
7.18.1
審判員の決定に対する異議申し立ては ISF に対して上記と同様の手順で行われ、申し立てを受けてか
ら 10 日以内に評決が下される。
7.19
反ドーピング規制 ― 競技者は各国のルールと WADA の手順に則り、指定されたドーピング検査を受け
なければならない。陽性の結果が出た競技者は即刻失格とする。
21