LMV921(シングル)/LMV922(デュアル)/LMV924(クワッド)

LMV921(シングル)/LMV922(デュアル)/LMV924(クワッド)
1.8V、1MHz、低消費電力、 フルスイング入出力オペアンプ
概要
特長
LMV921( シングル)/LMV922(デュアル)/LMV924(クワッド)は、
+ 1.8V∼+5.0V の電源電圧範囲の動作を保証されており、フルスイ
ング入出力機能を備えています。このフルスイング動作により、
電源
電圧範囲をフルに使用できます。同相入力電圧範囲は、
正負両側の電
源電圧(V + および V– )外に 300mV 広がり、出力は無負荷時にはフル
スイングでき、電源電圧1.8Vでは600Ω負荷時で電源電圧から100mV
以内でフルスイングできます。LMV921/LMV922/LMV924 は 1.8V で
動作するように最適化されており、したがって、2 セル・バッテリ給
電型携帯システムおよびシングル・セル・リチウムイオン・システム向
けとして理想的です。
(特記がない限り、電源電圧は 1.8V(Typ))
■ 1.8V、2.7V、および 5V で規格性能を保証
■ フルスイング入出力
− 600Ω 負荷時
V+ + 100mV ∼ V– − 100mV
− 2kΩ 負荷時
V+ + 30mV ∼ V– − 30mV
V+ + 300mV ∼ V– − 300mV
■ VCM
■ 600Ω 負荷時利得 90dB
■ 電源電流
145µA/amp
■ 利得・帯域幅積
1MHz
6mV
■ 最大 VOS(LMV921)
■ 超小型 SC70-5 パッケージの LMV921
■ MSOP-8 パッケージの LMV922
■ TSSOP-14 パッケージの LMV924
LMV921/LMV922/LMV924 は、優れた速度 / 電力比を示し、1.8V の
電源電圧で、電源電流を非常に小さく抑えながら 1MHz の利得帯域
幅積を実現しています。LMV921/LMV922/LMV924は、リンギングを
最小限に抑えて、600Ωの抵抗負荷と最高1000pFの容量性負荷をドラ
イブできます。100dB という高 DC 利得により、LMV921/LMV922/
LMV924 は低周波アプリケーションに最適です。
アプリケーション
■
■
■
■
■
■
■
LMV921(シングル)は、省スペース型の SC70-5 および SOT23-5
パッケージで提供します。SC70-5の寸法は、わずか2.0 ×2.1×1.0mm
と非常に小型です。
これらの小型パッケージは、面積の制約を受ける
PC基板および、携帯電話やPDAなどの携帯エレクトロニクス機器向
けの理想的ソリューションです。
コードレス / 携帯電話
ラップトップ機器
PDA 機器
PCMCIA
携帯 / バッテリ給電エレクトロニクス機器
電源電流モニタ
バッテリ・モニタ
ピン配置図
© National Semiconductor Corporation
1
Printed in Japan NSJ 3/2000
LMV921(シングル)/LMV922(デュアル)/LMV924(クワッド) 1.8V、1MHz、低消費電力、フルスイング入出力オペアンプ
December 1999
LMV921/LMV922/LMV924
ピン配置図(つづき)
製品情報
http://www.national.com
2
動作定格(Note 1)
本データシートには軍用・航空宇宙用の規格は記載されていません。 電源電圧
関連する電気的信頼性試験方法の規格を参照下さい。
温度範囲
熱抵抗(θ JA )
ESD 耐圧(Note 2)
超小型 SC70-5 パッケージ
マシン・モデル
100V 5 ピン表面実装
人体モデル
2000V 小型 SOT23-5 パッケージ
差動入力電圧
±電源電圧 5 ピン表面実装
5.5V MSOP パッケージ
電源電圧(V + ∼ V –)
V+ への出力短絡(Note 3)
8 ピン表面実装
–
V への出力短絡(Note 3)
TSSOP パッケージ
保存温度範囲
− 65℃∼ 150℃ 14 ピン表面実装
150℃ SOIC パッケージ
接合部温度(TJ )(Note 4)
実装温度
8 ピン表面実装
赤外線または対流方式(20 秒)
235℃ 14 ピン表面実装
1.5V ∼ 5.0V
− 40℃≦ TJ ≦ 85℃
440℃/W
265℃/W
235℃/W
155℃/W
175℃/W
127℃/W
1.8V における DC 電気特性
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V + = 1.8V、V– = 0V、VCM = V+/2、VO = V+/2、お
よび RL > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
3
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
絶対最大定格(Note 1)
LMV921/LMV922/LMV924
1.8V における DC 電気特性(つづき)
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V + = 1.8V、V– = 0V、VCM = V+/2、VO = V+/2、お
よび RL > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
1.8V における AC 電気特性
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V + = 1.8V、V– = 0V、VCM = V+/2、VO = V+/2、お
よび RL > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
2.7V における DC 電気特性
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V + = 2.7V、V– = 0V、VCM = V+/2、VO = V+/2、お
よび RL > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
http://www.national.com
4
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V + = 2.7V、V– = 0V、VCM = V+/2、VO = V+/2、お
よび RL > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
2.7V における AC 電気特性
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V+ = 2.7V、V– = 0V、VCM = 1.0V、VO = 1.35V、お
よび RL > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
5
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
2.7V における DC 電気特性(つづき)
LMV921/LMV922/LMV924
2.7V における AC 電気特性(つづき)
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V+ = 2.7V、V– = 0V、VCM = 1.0V、VO = 1.35V、お
よび RL > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
5V における DC 電気特性
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V+ = 5V、V– = 0V、VCM = V+/2、VO = V +/2、およ
び R L > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
http://www.national.com
6
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V+ = 5V、V– = 0V、VCM = V+/2、VO = V +/2、およ
び R L > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
5V における AC 電気特性
特記のない限り、リミット値(Max(最大値)および Min(最小値))はすべて TJ = 25℃、V+ = 5V、V–= 0V、VCM = V+/2、VO = 2.5V、およ
び R L > 1MΩ に対して保証されます。太字のリミット値は、全動作温度範囲に対して適用されます。
Note 1: 「絶対最大定格」は、それらを超えると、デバイスが破壊される可能性があるリミット値を示します。
「動作定格」は、デバイスの
意図する動作条件を示し、特定の性能を保証するものではありません。保証規格およびその試験条件については、
「電気特性」を
参照してください。
Note 2: 人体モデルは 100pF と 1.5kΩ の直列回路であり、マシン・モデルは 1000pF と 200Ω の直列回路です。
Note 3: 単一電源および分割電源の両動作に対して適用されます。高周囲温度で短絡動作を続けると、150℃の最大許容接合部温度を超え
るおそれがあります。長時間にわたって出力電流が 45mA を超えると、信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。
Note 4: 最大消費電力は、TJ(max)、θJA、および TA の関数です。任意の周囲温度における最大許容消費電力は PD =(TJ(max) − TA )/θ JA で与え
られます。数値はすべて PC 基板に直接ハンダ付けされているパッケージに適用されます。
Note 5: Typ(代表)値は最も標準的な値を表します。
Note 6: リミット(Max および Min)値はすべて試験または統計解析により保証されています。
Note 7: V+ = 5V。電圧フォロワとして 5V ステップの入力と接続。規格値は正または負のスルーレートのいずれか遅い方です。
Note 8: V+ = 5V、RL = 100kΩ で 2.5V に接続した場合の入力で記述。各アンプは 1kHz で順番に励起され、VO = 3VPP を生成します。
7
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
5V における DC 電気特性(つづき)
LMV921/LMV922/LMV924
等価回路
http://www.national.com
8
9
LMV921/LMV922/LMV924
代表的な性能特性 特記のない限り、VS =+ 5V、単一電源、TA = 25℃。
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
代表的な性能特性 特記のない限り、VS =+ 5V、単一電源、TA = 25℃。(つづき)
http://www.national.com
10
11
LMV921/LMV922/LMV924
代表的な性能特性 特記のない限り、VS =+ 5V、単一電源、TA = 25℃。(つづき)
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
代表的な性能特性 特記のない限り、VS =+ 5V、単一電源、TA = 25℃。(つづき)
http://www.national.com
12
LMV921/LMV922/LMV924
代表的な性能特性 特記のない限り、VS =+ 5V、単一電源、TA = 25℃。(つづき)
* ユニティ・ゲイン・フォロワ構成での大信号パルス応答を保証するため、入力は、25℃および85℃では正側電源電圧(V +)より5mV下げ、負
側電源電圧(V– )より 5mV 上げてあります。− 40℃では、V+ より 10mV 下げ、V– より 10mV 上げてあります。
13
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
代表的な性能特性 特記のない限り、VS =+ 5V、単一電源、TA = 25℃。(つづき)
* ユニティ・ゲイン・フォロワ構成での大信号パルス応答を保証するため、入力は、25℃および85℃では正側電源電圧(V +)より5mV下げ、負
側電源電圧(V– )より 5mV 上げてあります。− 40℃では、V+ より 10mV 下げ、V– より 10mV 上げてあります。
http://www.national.com
14
LMV921/LMV922/LMV924
アプリケーション・ノート
1.0 ユニティ・ゲイン・パルス応答に関する注意事項
ユニティ・ゲイン・フォロワは、容量性負荷から最も影響を受けや
すい回路構成です。LMV921/LMV922/LMV924ファミリは、リンギン
グを最小限に抑えながら、ユニティ・ゲインで1nFを直接ドライブで
きます。容量性負荷を直接かけると、増幅器の位相マージンが減少し
ます。増幅器の出力インピーダンスと容量性負荷との組み合わせに
より、位相遅れが生じます。その結果、パルス応答がアンダダンピン
グになったり(つまり、大きなリンギングが生じたり)、発振が生じ
ます。パルス応答は、Figure 1 に示すように、プルアップ抵抗を追加
することにより改善できます。
大きいキャパシタンスは、プルアップ抵抗の値を小さくすること
によりドライブできますが、その値は、
部品のシンク容量を超えて小
さくしてはなりません。それに代わる方法として、Figure 2に示すよ
うに分離抵抗を使用する方法があります。
3.0 動作電源電圧
LMV921/LMV922/LMV924 ファミリは、1.8V ∼ 5.0V の電源電圧範
囲で動作するよう保証されています。このファミリは、無負荷時に
は、室温で 1.2Vの低電源電圧から動作できます。増幅器の全負荷(電
源電圧の 1/2(V+/2)に 600Ω)時は、スタートアップ電圧は 1.5V まで上
昇します。1.2V 未満では、出力電圧が必ずしも入力に追随するとは
限りません。Figure 4 に、LMV921/LMV922/LMV924 を電圧フォロワ
として構成した場合の、室温における出力電圧と電源電圧との関係
を示します。
2.0 入力バイアス電流に関する注意事項
LMV921/LMV922/LMV924 ファミリの入力段はバイポーラ構成で
す。入力バイアス電流(IB)の代表(Typ)値は 12nA です。入力バイア
ス電流によって、相当大きなオフセット電圧が生じることがありま
す。このオフセットは、主として、負帰還抵抗 R F を流れる IB に起因
します。例えば、IB が 50nA(max room)であって、RF が 100kΩ である
場合は、5mV のオフセット電圧が生じます(VOS = IB × R F)。Figure 3
に示すように、補償抵抗(RC)を使用すると、この影響を相殺するこ
とができます。それでも、入力オフセット電流(IOS)は、同様な形で
オフセット電圧に影響を与えます。
4.0 入出力段
LMV921/LMV922/LMV924 ファミリは、入力段がフルスイング構
成であるため、設計の柔軟性が向上しています。このファミリは、
PNP と NPN の相補形入力段を採用しており、PNP 段には V– 付近の
同相モード電圧を検出させ、NPN段にはV+ 付近の同相モード電圧を
検出させています。PNP 段から NPN 段への遷移は、V+ より 1V 低い
電圧で生じます。
両入力段とも、
それぞれ独自のオフセット電圧があ
るので、増幅器としてのオフセットは入力の同相モード電圧の関数
になり、VOSvs.V CM 曲線に示すように、V+ の 1V 下にクロスオーバ点
ができます。
15
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
アプリケーション・ノート(つづき)
適切な対策を講じない場合は、この VOS クロスオーバ点は DC と
ACの両結合信号に問題を生じることがあります。
両入力信号が大き
くて、それら信号のダイナミック・レンジ内にVOS のクロスオーバ点
が存在する場合は、
上記の問題によって、出力信号に歪みが生じる可
能性があります。そのような歪みを避ける1つの方法は、信号をクロ
スオーバから遠ざけることです。例えば、ユニティ・ゲイン・バッファ
構成で、VS = 5V の場合は、5V のピーク・ツー・ピーク信号には入力
クロスオーバ歪みが存在するのに対し、1.5Vを中心とする3Vのピー
ク・ツー・ピーク信号には入力クロスオーバ歪みは存在しません。そ
れは、
後者ではクロスオーバ歪みが回避されるからです。大信号の歪
みを回避するもう1つの方法は、−1の利得の回路を使用することで
す。そのような回路では、
増幅器の両入力端子における電圧偏倚は一
切回避されます。そのような回路では、同相モード直流電圧をVOS ク
ロスオーバ点から離して設定できます。
小信号については、このVOS の遷移は、入力信号と直列な、VCM に
依存するスプリアス信号として出現し、
結果として、利得や同相除去
比などの小信号パラメータが悪くなります。この問題を解決するに
は、VOSのクロスオーバ点を避けるような位置に小信号をもっていく
必要があります。
フルスイング性能に加えて、出力段は600Ωの負荷を十分にドライ
ブ可能な出力電流を供給できます。高出力電流が供給可能であるた
め、150℃の最大接合部温度規格を超えないよう注意を払う必要があ
ります。
Table 1 に、代表的な電池の種類を示します。種類によって、電池
の電圧定格が異なります。
つまり、動作電圧は公称負荷のもとでの電
池の電圧とします。寿命切れ電圧は、電池の使用可能電力が 100%消
費された電圧として定義されています。Table 1 には、LMV921 の動
作時間(Typ 値)も示してあります。
6.0 歪み
LMV921/LMV922/LMV924 ファミリの歪みの主な原因は次の 2 つ
です。
1. 出力がソース電流からシンク電流に遷移する際に生じる出力クロ
スオーバ歪み。
2. 入力が入力段のNPN トランジスタから PNP トランジスタに切り
換わる際に生じる入力クロスオーバ歪み。
クロスオーバ歪みを低減するには、次のように対処します。
1. 負荷抵抗を大きくします。その結果、出力クロスオーバ歪みは小
さくなりますが、入力クロスオーバ歪みには効果はありません。
2. 単一電源から動作させて、出力を常にソース(流出)電流のみにし
ます。
3. 大信号の入力電圧のスイング幅をグランドと正側電源電圧(V+)よ
り 1V 下(V + − 1V)との間に制限します。
5.0 電源に関する注意事項
同相モードに起因する歪みを除去します。
LMV921/LMV922/LMV924 は、大部分のバッテリ給電システム用 4. 反転構成で動作させて、
に理想的にマッチします。LMV921/LMV922/LMV924 は、+ 1.8V ∼
オフセット電圧
+ 5.0V の単一電源で動作し、消費電源電流は約 145µA/ アンプです。 5. クロスオーバ領域前後の入力信号を回避します。
の不連続性は、利得、CMRR、および PSRR に影響します。
電源の除去比が78dBと大きいため、この増幅器には電圧が低下しつ
つある電池からの給電をオフにすることができるので、電池の寿命
を延ばすことができます。
http://www.national.com
16
1.0 出力をV+/グランド間でスイングさせる半波整流器
LMV921 入力の同相モード範囲に正負両側電源電圧(V+ および V–)
が含まれ、出力もどちら側の電源電圧にもスイングできるので、どち
らの方向にも半波整流器として機能させることは簡単です。
必要なも
のは、2 つの外付け抵抗だけであり、ダイオードも整合抵抗も必要あ
りません。半波整流器の出力は、回路の構成によって、正方向、負方
向のどちらにもできます。
17
Figure 5の回路はグランドを基準電位にしているのに対して、
Figure
6 の回路は正側電源電圧でバイアスされています。これらの構成で
は、LMV921は入力波形の片方の半サイクルには応答できないので、
半波整流器ができます。
LMV921が入力波形の片方の半サイクルに応
答できないのは、この増幅器の出力が正負いずれの側かの電源電圧
を超えてはスイングできず、
したがって、その半サイクルの間は出力
に関与しないためです。しかし、もう一方の半サイクルでは、増幅器
は半波整流器の役割を果たし、そのピーク出力は合計電源電圧に等
しくなります。R1 は、LMV921 に負荷をかけないように十分大きく
します。
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
代表的なアプリケーション
LMV921/LMV922/LMV924
代表的なアプリケーション(つづき)
この例では、アンプ A および B は差動段のバッファの役割を果た
します。
これらのバッファによって、非常に大きな入力インピーダン
2.0 フルスイング入出力計装用アンプ
スが確保され、
入力段に高精度の整合抵抗が必要でなくなります。
さ
LMV924を3つ使用して、フルスイング入出力仕様を備えた計装用 らに、差動アンプが確実に電圧源からドライブされることになりま
アンプを作ることができます。
す。このことは、R1-R 2 と R3-R 4 との整合により設定される CMRR を
一部のメーカは、
5つの抵抗からなる高精度分圧器構成を使用して 維持するために必要です。
利得は、R 2/R1 の比によって設定され、R3 は R1 と、また R4 は R2 と
同相モード電圧を分圧して、フルスイング入力範囲を得ています。こ
の方式による問題は、その分圧器が信号まで分圧してしまい、した それぞれ等しくする必要があります。
入出力両範囲がフルスイングの場合は、入力と出力を制限するも
がって、ユニティ・ゲインを得るためには、
アンプは高ループ・ゲイン
で動作させなければならないことです。
その結果、内部利得係数によ のは正負両側の電源電圧(V+ および V–)だけです。フルスイング出力
り雑音とドリフトが生じ、入力インピーダンスが小さくなります。
こ の場合でも、出力は電源電圧を超えてはスイングできず、したがっ
れらの高精度抵抗間に不整合があれば、C M R R も低下します。 て、同相モード電圧と信号との結合結果の和が電源電圧を上回って
はならず、
上回ると振幅が制限されます。
その他のアプリケーション
LMV924 を使用すれば、これらの問題がすべて取り除かれます。
については、ナショナル セミコンダクター社の『アプリケーション・
ノート』
、
AN-29、AN-31、AN-71、およびAN-127を参照してください。
http://www.national.com
18
LMV921/LMV922/LMV924
SC70-5 Tape Dimensions
SOT23-5 and SC70-5 Tape Format
Tape Format
19
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
SOT23-5 Tape Dimensions
http://www.national.com
20
21
LMV921/LMV922/LMV924
SOT23-5 and SC70-5 Reel Dimensions
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
外形寸法図 特記のない限り inches(millimeters)
http://www.national.com
22
LMV921/LMV922/LMV924
外形寸法図
特記のない限り inches(millimeters) (つづき)
23
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
外形寸法図
特記のない限り inches(millimeters) (つづき)
http://www.national.com
24
LMV921/LMV922/LMV924
外形寸法図
特記のない限り inches(millimeters) (つづき)
25
http://www.national.com
LMV921/LMV922/LMV924
外形寸法図
特記のない限り inches(millimeters) (つづき)
http://www.national.com
26
生命維持装置への使用について
弊社の製品はナショナル セミコンダクター社の書面による許可なくしては、生命維持用の装置またはシステム内の重要な部品として使
用することはできません。
1. 生命維持用の装置またはシステムとは(a)
体内に外科的に使用さ
れることを意図されたもの、または(b)生命を維持あるいは支持
するものをいい、ラベルにより表示される使用法に従って適切に
使用された場合に、これの不具合が使用者に身体的障害を与える
と予想されるものをいいます。
2. 重要な部品とは、生命維持にかかわる装置またはシステム内のす
べての部品をいい、
これの不具合が生命維持用の装置またはシス
テムの不具合の原因となりそれらの安全性や機能に影響を及ぼす
ことが予想されるものをいいます。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社
本 社/〒 135-0042 東京都江東区木場 2-17-16 TEL.(03)5639-7300
製品に関するお問い合わせはカスタマ・レスポン
ス・センタのフリーダイヤルまでご連絡ください。
フリーダイヤル
http://www.nsjk.co.jp/
0120-666-116
にやさし
ゅう
い
き
ち
み
どり
をまも
る
この紙は再生紙を使用しています
本資料に掲載されているすべての回路の使用に起因する第三者の特許権その他の権利侵害に関して、弊社ではその責を負いません。
また掲載内
容は予告無く変更されることがありますのでご了承下さい。
LMV921(シングル)/LMV922(デュアル)/LMV924(クワッド) 1.8V、1MHz、低消費電力、フルスイング入出力オペアンプ
外形寸法図 特記のない限り inches (millimeters)(つづき)