案内パンフレット

マークダウンのお助け役
値引見積
案内パンフレット
MSL
対象ポケットコンピュータ: SHARP PC-1262 以降のカタカナ表示可能機種
開発 株式会社 マネジメント・サイエンス研究所
城 誠
235 横浜市磯子区杉田2−11−13
TEL.045-771-2393 FAX.045-771-5300
電子メール:[email protected]
[email protected]
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このパンフレットは、【値引見積】の内容の代表的な機能の使用例を紹介するものです。
【値引見積】は小売店の店頭にて、商品を値引き販売する際に出来るだけ損をしないように、言い換え
れば値引きをしてもしっかり儲けてゆく為にはいくらの値引きをすればよいかを計算するソフトです。
売れ数予測をし、商品を見込み数量仕入れた時、残念ながら閉店時間近くになっても売れ残っていたと
します。しかもその商品が生鮮・日配などの翌日に持ち越せない商品だったとします。
そんな時に使われるのがマークダウン(値下げ)による売り切りです。
マークダウンはこれまで残品処分的な後ろ向きの暗いイメージでしたが、このソフトにはマークダウン
をより戦闘的に使いこなし、大きな武器とする為のノウハウが詰まっています。
計画的見切りと言うより高度な営業戦術も可能となり、使いこなすことによってマークダウンに対して
のあなたの意識をより前向きなものへと変革します。
詳しい操作については【値引見積・ユーザー・マニュアル】をご覧下さい。
§§ 福丸ストア繁盛記 §§
三毛猫通りにある中堅スーパー・福丸ストアで働く豆太君は鮮魚部門の新入社員です。
福丸ストアでは各販売員が自分の担当する商品ごとに目標売上高・目標粗利益率が設
定されていますし、仕入れ数量の決定権も与えられています。
豆太君の担当商品はサバ、イワシを中心とした丸物魚類です。
さて、今月はアジが粗利益率で20%の確保が決められています。
今日、豆太君は活きのいい脂の乗ったアジ1000本を原単価300円で仕入れました。丸々
とした鮮度の良いアジだったので、売単価500円の値付けをして売り始めました。7時
の閉店時間までに売り切ってしまえば、粗利益率40%が稼げるはずです。
ところが夕方5時に売り場を点検しましたら600本も売れ残っていました。
この時間は閉店までに夕食材料を買いに来るお客の最後のピークです。あと2時間で
売り切ってしまわなければなりませんが、500円のままでは無理だと判断しました。
豆太君はこの時点からマークダウンによる見切り販売をしようと決断しました。
マークダウンとは言ってもドンブリ勘定で決めるわけにゆきません。いかに新入社員
とは言え、計数責任はしっかりと掛かっています。
豆太君はバックルームに行くと主任から電卓のようなポケットコンピュータを借りま
した。シャープのPC-1262 です。
まず電源スイッチを【RUN】にします。
次に左上の【DEF】キーと左下【Z】キーを続けて押します。
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すぐ液晶表示板に「ザンピンミキリ モトメルモノハ」と表示された後、作業を選ぶ
画面が表示されます。
「1:アラリ 2:ネビキ 3:ネイレ 0:END」という行の下に「=_」と作
業の番号を選ぶよう表示されています。
粗利益が知りたいので【1】の数字を押して【ENTER】キーを押します。
「1:ナマスウジ 2:リツ =_」と、打ち込む数字が生数字であるか、率である
かを聞いてきます。
ナマの数字を使いますので、【1】の数字を押して【ENTER】キーを押します。
「ゲンカ=_」と表示されます。
アジの原単価300円なので【300】、【ENTER】と打ち込みます。
「ショキバイカ=_」と最初の売単価を聞いてきますので、売単価は500円ですから、
【500】、【ENTER】と打ち込みます。
「シイレリョウ=_」と仕入数量を聞いてきますので、【1000】、【ENTER】と
1000本の仕入数量を打ち込みます。
「ウレノコリリョウ_」と残品数を聞いてきますので、【600】、【ENTER】と
600本の残品数量を打ち込みます。
以上で豆太君が現在つかんでいるアジに関する数字は全てポケットコンピュータから
の質問に答える形で打ち込みました。
今ポケットコンピュータは「シミュレーション」と表示した後で「ネビキバイカ=_」
と表示しています。
いよいよマークダウン価格の設定です。
豆太君はまず小出しに100円引きの400円の売価を試すことにしました。
【400】、【ENTER】と打ち込みます。
「サイシュウアラリ%=31.8181818 ウリアゲ=440000 アラリ=140000」と表
示されました。
100円引きの400円で売り切ったなら粗利益率31.8%、売上高44万円、粗利益高14万
円が稼げるということなのです。
ここで【ENTER】キーを押すと、「1:サイケイサン 2:END =_」と次
の作業を聞いてきます。
もう終わらせるのでしたら【2】ですが、豆太君は他のマークダウン価格を試したかっ
たので【1】、【ENTER】と打ち込みます。
実際にはここで何回もマークダウン価格を試せるようになっています。
むろん既に入力済みの原単価、仕入数量、残品数量、初期売単価はもう入力する必要
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はありません。
ポケットコンピュータは「シミュレーション」と表示した後で「ネビキバイカ=_」
と表示しています。
豆太君は思いきって200円引きの300円、つまり原単価そのものを試してみました。
【300】、【ENTER】と打ち込みます。
「サイシュウアラリ%=21.05263158 ウリアゲ=380000 アラリ=80000」と表
示されました。
残り600本を仕入れ原価で売っても、粗利益率21.1%、売上高38万円、粗利益高8万
円が稼げるということなので、「アジの粗利益率=20%の確保」の目標は達成されます。
豆太君は結局3回目で150円値引きした350円で売ることにしました。350円ではどう
ポケットコンピュータを操作して、どういう答えが出るでしょう?
これは皆様への宿題です。
それはさておき、これだけのことを決めるのに豆太君は2分と掛かりませんでした。
豆太君はバイト生に赤マジックを渡し、気合を入れて売り尽くすよう指示してから主
任にポケットコンピュータを戻します。
「便利になったもんだよな」と伝票を整理していた主任は豆太君に話し掛けます。
「昔はこんなものなかったろう。見切りの時、エイヤで値付けして、後で赤になった
りしたもんな。これが入ってから赤だけは出さなくなった。ちょっと貸してミ」
主任はポケットコンピュータを手に取ると、電源を入れて素早く【DEF】、【Z】
キーを続けて押します。
「ザンピンミキリ モトメルモノハ」の表示もロクに見ずに「1:アラリ 2:ネビ
キ 3:ネイレ 0:END =_」画面で【2】、【ENTER】と打ち込みます。
「1:ナマスウジ 2:リツ =_」と、続いて現れた表示にも素早く【1】、【E
NTER】キーを押します。
豆太君が先ほど行ったのは【1】で、入力したマークダウン価格によって、どういう
粗利益になるのかを求めるものでした。
主任が今選んだ【2】の作業は、値引き限界を求める為のものです。
「原価300円、売価500円、仕入1000本、残品600本だったな?アジは」と主任はつ
ぶやきながらキー操作をします。
「ゲンカ=_」に対しては【300】、【ENTER】を、
「ショキバイカ=_」に対しては【500】、【ENTER】を、
「シイレリョウ=_」には【1000】、【ENTER】を、
「ウレノコリリョウ_」には【600】、【ENTER】と矢継ぎ早に打ち込んでゆき
ます。
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今ポケットコンピュータは「シミュレーション」と表示した後で「アラリ%=_」と
表示しています。
「限界値引率をまず確かめて・・・」と主任はつぶやき【0】、【ENTER】と打
ち込みました。
限界値引率とは、それ以上値引きをしたら赤字・つまり粗利益高(率も)がマイナス
となる値引きのことを言います。
現在のポケットコンピュータからの質問は、「目標となる粗利益率は何%ですか?」
と言う意味です。これに対して0%と答えれば、その時の値引率は粗利益率0%となる
値引率、つまり限界値引率となるはずです。
主任がキーを押しますと「ネビキ%=66.66666666 ネビキバイカ=166.6666667」
と表示されます。
「67%引きの167円まで値下げ出来るのか・・・豆太君、君いくらに値引きしたの?」
「350円です」
「アジの粗利予算は、なんぼ?」
「今月は20%です」
「20%ね、20と・・・」
主任が【ENTER】キーを押すと、「1:サイケイサン 2:END =_」と次
の作業を聞いてきます。
【1】、【ENTER】と打ち込み、再計算を指定しますと、ポケットコンピュータ
は再び「シミュレーション」と表示した後で「アラリ%=_」を表示します。
目標粗利益率20%ですから、【20】、【ENTER】と打ち込むと「ネビキ%=
41.6666667 ネビキバイカ=291.6666667」と表示されます。
「なあんだ、20%確保の為なら、291円・・・いや、切りが悪いな。300円の値付け
でもいけるじゃないか。500円から150円のマークダウンで350円ってのは、いかにも
ミミッチいわ。あと閉店まで2時間しかないんだろ?行けよ、200円引きで300円で奉仕っ
てな。迫力が違うよ。バーンと行ったれ!」
主任の指示で豆太君はバイト生を急いで呼び戻し、新しい指示を与えて売り場へ送り
返しました。
すぐに売り場の方から200円引きをうたった、威勢のいいアジの呼び込み販売の声が
聞こえ始めました。
その声を耳にしながら主任は話を続けます。
「バイトだってタダじゃないんだからさ。ムダな使い方してたんじゃもったいないだ
ろう。もし今みたいに夕方の見切り作業がなかったなら、バックルームで明日の仕出し
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作業に使えたんだよな」
主任はチラとバックルームに目を走らせます。パートの女性達が忙しげに働いていま
す。明日の仕出しの準備なのです。
「最初の500円という売価設定が高過ぎたんじゃないか?」と、主任は語りながらポ
ケットコンピュータに対して次の操作を新たに始めます。
「ネビキ%=41.6666667 ネビキバイカ=291.6666667」と表示されているポケッ
トコンピュータの【DEF】キー【Z】キーを続けて押します。
「ザンピンミキリ モトメルモノハ」という一番最初の表示の後、作業を選ぶ画面が
表示されます。
「1:アラリ 2:ネビキ 3:ネイレ 0:END=_」という作業の番号の問い
合わせに対して主任は【3】の数字を押して【ENTER】キーを押します。
「ゲンカ=_」とすぐに表示されます。
「今日のアジの例で考えてみよう。300円の原単価で、目標粗利益率として仮に25%
を期待したとしよう」と主任は言い、【300】、【ENTER】と原単価を打ち込みま
す。
ポケットコンピュータは「シミュレーション」と表示した後で「アラリ%=_」を表
示します。
主任はそれに【25】、【ENTER】と目標粗利益率を打ち込みます。
「バイカ=400」と表示されました。
「400円で通しで売っといても25%は行けたぜ」
「しかし主任、アジは鮮度が落ちやすいから、夕方になったらマークダウンするって
事前に予定して値入れしたんですけど」
「う∼ん、確かにその考え方も悪くない。ただね、5時の時点で60%の残品率っての
は、ちょっとナァ」
「ええそこは反省しています。やっぱり最初の値入れの500円は高過ぎたと思います」
「400円じゃきついか?」
「主任、それじゃ5時までに全部売り切れちゃいますよ。夕食のおかずを買いにきた
お客さま達が・・・」
「分かった。じゃ450円でやってって、具合を見ながら夕方マークダウンって手で経
験値を積んで行ってはどう?出来るだけマークダウンの作業を減らす方向でさ」
「そうですね。じゃ明日からはその線で行ってみます」
話が終わると豆太君は売り場へと戻ります。なにせまだ60%もアジが残っているので
す。包丁とマナ板を持って売り場に立ち、その場でさばくサービス付きで、200円引き
のアジを売りつくそうと、バイト生と2人での呼び込み販売にも力がこもります。
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以上のお話はもちろんフィクションですが、使われているポケットコンピュータ用ソ
フトウェア【値引見積】の能力は全て現実のものです。
このフィクションの中では3つの能力だけお見せしましたが、この【値引見積】には
次の5つの能力があります。
・値入率、残品率、値引率から最終粗利益率を算出
・原単価、売単価、仕入数量、残品数量、値引売価から、
最終売上高、最終粗利益高、最終粗利益率を算出
・値入率、残品率、目標粗利益率から、値引率を算出
・原単価、売単価、仕入数量、残品数量、目標粗利益率から、
値引率、値引売価、最終売上高、最終粗利益高を算出
・粗利益率と原単価から、売単価を算出
マークダウンの積極的な活用に貴店へ【値引見積】を導入されてはいかがでしょうか。
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【値引見積】諸元
対象ポケットコンピュータ: SHARP PC-1262 以降のカタカナ表示可能機種。
カセットテ ー プ の 形 で 販売 されるソフトウェアをコンピュータに読み込ませるための SHARP
CE-125(S),CE-124,CE-126P 等のテープレコーダー用アダプターが必要です。
販売形態:
使用ライセンス料金、1営業所(店舗)当たりカセットテープメディア1本8万円(消費税別)。テー
プメディアはコンパクト・カセット、マイクロ・カセットのどちらかを指定して下さい。
1営業所内でのコピーは無制限とします。
チェーン店舗展開で複数店に導入の際には店舗数分お求めいただきます。
店外への流出はお店の損失にもなりますので、ご遠慮ください。
問い合わせ先: 〒235 横浜市磯子区杉田2−11−13 (株)マネジメント・サイエンス研究所
城 誠
TEL.045-771-2393 FAX.045-771-5300
電子メール宛先:[email protected]
[email protected]
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