22年度ベルンドルフ派遣報告書

平成22年度
青少年海外派遣研修事業
(ベルンドルフ市派遣)
財団法人 花巻国際交流協会
花巻市 ・ 花巻市教育委員会
目
次
1.旅程表
・・・ 2
2.派遣生徒等名簿
・・・ 4
3.研修報告書
花巻市立花巻北中学校 2年 太田 佳穂
・・・ 5
花巻市立東和中学校
2年 菊池 梨奈
・・・ 8
花巻市立大迫中学校
2年 佐藤 愛都
・・・10
花巻市立花巻北中学校 2年 似内 萌花
・・・12
花巻市立花巻中学校
2年 晴山 美有
・・・15
花巻市教育委員会小中学校課 瀬川 勝司
・・・17
1
旅程表
行先:オーストリア共和国ニーダーエスタライヒ州ベルンドルフ市
日程:平成 22 年 10 月 3 日(日)∼10 月 11 日(月)
日程
1
月日
10/3
発着・滞在地名
13:00
集合
発
13:22
やまびこ 56 号 乗車、東京駅へ
着
16:24
お弁当の引取
発
17:03
成田エクスプレス 43 号 乗車、成田空港駅へ
着
17:57
発
18:30
ホテル送迎バス
着
18:55
チェックイン、夕食後、事前研修(文化紹介等)
新花巻駅
(日)
東京駅
成田空港駅
ホテル
内容(交通機関、スケジュール等) [宿泊地]
現地時刻
[成田ビューホテル泊]
2
10/4
ホテル
発
8:10
(月)
成田空港
着
8:35
成田空港
発
10:55
‐‐‐‐‐‐‐‐
‐‐‐‐‐
ウィーン空港 着
15:10
到着後、ベルンドルフ手配の車両で移動
ベルンドルフ 着
18:00
市庁舎前で歓迎式
ホテル送迎バス
OS52 便
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ホストファミリーと対面
3
10/5
ベルンドルフ
(火)
4
10/6
(水)
ベルンドルフ
9:00
[ホームスティ]
第一、第二小学校訪問、マーガレット協会、大迫プラッツ 見学
10:45
ギムナジウム校にて歓迎集会
12:00
昼食(ノイ・ヴィルトゲストハウス)
13:50
トリースティング流域と南部鉄道地域の市町村水道協会訪問
14:30
浄水施設見学
15:15
水源保護地ロッジにて音楽付レセプション
20:30
ホストファミリー宅へ
10:00
市長表敬訪問。市立劇場、マリア教会 見学
12:00
昼食(グーグルツィプフ)
14:00
わんこそば大会
16:30
ベルンドルフ AG 訪問
17:30
同附属レストランにて 45 周年記念祝賀会
20:30
ホストファミリー宅へ
2
[ホームスティ]
[ホームスティ]
日程
5
月日
10/7
発着・滞在地名
ベルンドルフ
(木)
ザンクト・ペルテン
ウィーン
ベルンドルフ
6
10/8
8:45
ギムナジウム校に集合
9:00
ザンクト・ペルテンへ移動
10:30
州庁舎訪問、昼食、州庁舎内見学
13:00
ウィーンへ移動
14:00
シェーンブルーン宮殿、旧市街地 見学
16:00
ベルンドルフへ移動
17:00
ワインの夕べ(夕食)
20:30
ホストファミリー宅へ
8:00
ベルンドルフ
内容(交通機関、スケジュール等) [宿泊地]
現地時刻
(金)
[ホームスティ]
ギムナジウム校 通学体験
授業参観、日本文化紹介(「さくら」ピアノ演奏、花巻祭りと日本
の楽器、食べ物(年越しそば、お菓子)・飲み物、折り鶴作成体験)
昼食(学校給食)
13:30
ホストファミリーの計画に沿って行動。
ホストファミリーと過ごす
[ホームスティ]
7
10/9
ベルンドルフ 他
終日
ホストファミリーと過ごす
(土)
8
10/10
(日)
9
10/11
(月)
[ホームスティ]
ベルンドルフ
10:30
市庁舎前、ウィーン空港へ出発
ウィーン空港 着
11:30
到着後、チェックイン。その後、昼食
ウィーン空港 発
13:55
OS51 便
成田空港
着
08:05
成田空港へ到着。到着後、入国審査。
成田空港駅
発
10:15
成田エクスプレス 14 号 乗車、東京駅へ
東京駅
着
11:14
お弁当の引取
東京駅
発
12:40
やまびこ 53 号 乗車、新花巻駅へ
新花巻駅
着
15:40
到着後、解散
3
派遣生徒等名簿
氏名
おおた
か ほ
きくち
り な
さとう
まなつ
にたない
もとか
はれやま
み う
せがわ
まさし
てるい
ひさこ
太田 佳穂
菊池 梨奈
派遣生徒
佐藤 愛都
似内 萌花
晴山 美有
瀬川 勝司
学校名等
性別
花巻市立花巻北中学校 2年
女
花巻市立東和中学校
2年
女
花巻市立大迫中学校
2年
女
花巻市立花巻北中学校 2年
女
花巻市立花巻中学校
女
2年
花巻市教育委員会 小中学校課
男
(財)花巻国際交流協会
女
引率者
照井 寿子
4
平成22年度青少年ベルンドルフ研修派遣事業報告書
花巻市立 花巻北中学校2年 太田佳穂
1 研修課題
他国の人や文化に触れ合い、日本に帰ってきてからも仲良くできる友達をたくさん
作り、交流を深める。
2 課題設定理由
オーストリアの人と日本の価値観を比べながら、今後の生活に役立てていきたいと
思ったからです。そして、関わって下さるたくさんの人の中の少しの人だけでも、今
後も交流したいと思ったからです。
3 研修報告
【文化】
私は前から「音楽の都」といわれる、首都「ウィーン」に興味を持っていました。
ウィーンのとなりのベルンドルフでも、とても音楽が盛んでした。吹奏楽部員として
も大変勉強になりました。さらに、歓迎会の度に楽団が来て演奏してくれましたし、
歌や西洋のダンスを披露して下さったところもありました。そのような温かい心に触
れ、文化や歴史の違いを感じるとともに、とても嬉しく思いました。
食文化では、まず、バイキングの種類が少ないことに驚きました。日本では見た目
を気にして、余るくらいにまで種類を多くしているところもありますが、オーストリ
アのように、見た目にとらわれないで適切な種類の数にしたほうが、無駄にならなく
ていいのではないかと思いました。味付けは全体的に塩気があり、薄味でした。米も
ありましたが、イギリス米で、日本と比べるとパラパラしていて、少し塩気がありま
した。日本が平成5年に冷害で米が不作だった時に、イギリス米を輸入していたそう
です。こんな面でも日本とつながっていたと知って驚きました。飲み物は全体的に炭
酸が多く、値段は普通の水のほうが高かったです。
ギムナジウム校という小・中・高校が一緒の学校では、給食が2通りあって選べる
そうです。学校では制服や中ズックなどの共通のものがなく、自由な服装でした。そ
こからみると、日本は律儀だと思いました。
そして大迫小学校と姉妹校である、ベルンドルフ第一・第二小学校では、各教室の
壁に世界中の建築様式が施されていてとても美しかったです。こんな素晴らしい教室
で勉強している子供たちは、どんな感性を持っているのだろうと思いました。
「小学
校」ということになっていますが、実は「保育園」に近いようです。わざわざ日本の
歌を歌ってくれたり、素敵なダンスを披露してくれたりと、心のこもったおもてなし
をして下さいました。
他にも、浄水場・劇場・工場・州庁・ウィーンなど、様々な所へ訪問してきました。
その中で、私は生活様式の違いから文化や価値観の違いなど、様々な知識を身につけ
5
ることができました。また本で見るのと体験してみるのでは、全く別だと思いました。
そして歴史の奥深さや考え方の違いについても学ぶことができました。
【友達】
オーストリアの人々とも仲良くすることができました。さらに、海外派遣生の仲間
なども含め、たくさんの人と仲良くすることができました。中にはメールアドレスを
交換してくれた子もいました。これからも情報を交換し合って、交流を深めていきた
いと思います。
4 感想
このオーストリアへの派遣事業は今までは高校生が対象でしたが、今年から中学生
が対象になりました。幸いなことに、中学生が対象になった初めの年に選ばれて行く
事ができました。さらに45周年という記念すべき年に行くことができました。この
派遣事業を通して、多くのことを学び、体験させて頂くことができました。まず、私
は英語が全然しゃべれないと改めて気付きました。しかも母国語はドイツ語で、コミ
ュニケーションをとるのが大変でした。ですが、身振り手振りで言いたいことを伝え
ようとしたり、いつも笑顔で接するうちに、相手のほうから話を聞こうとして下さい
ました。たとえ言葉が通じなくても、コミュニケーションはとれるんだと改めて思い
ました。また、たくさんの人ともっとコミュニケーションをとるために英語を学習し
ているんだということを頭に入れて、これからはもっと勉強に励んでいきたいです。
私は炭酸が苦手で、オーストリアの飲み物がほとんど炭酸で困りましたが、みんな
が親切だったおかげで、普通の水や普通のオレンジジュースを飲むことができました。
これは一つの例であって、他のことでもたくさん助けて頂きました。心配して下さっ
たり、協力して下さったり、陰で見守って下さったりと、私はたくさんの人に支えら
れたからこそ、楽しんで海外派遣ができたと思います。この海外派遣に関わって下さ
ったたくさんの方々にこの場を借りて御礼を言いたいと思います。本当にありがとう
ございました。
6
5 その他報告したいこと・写真等
【写真1】ベルンドルフ第一小学校で子どもからもらったお花のかざりもの
【写真2】ホストファミリーデーでウィーンに行ったときの思い出
7
平成 22 年度青少年ベルンドルフ研修派遣事業報告書
花巻市立東和中学校 2年 菊池 梨奈
1 研修課題
オーストリアと日本の学校の違いを学ぶ
2 課題設定理由
日本との違いを知り、これからの学校生活に活かしたり社会に出てからも役立つこ
とがあればいいなと思ったからです。
3 研修報告
まず最初に気づいたことは、義務教育の年数が違うということです。日本では小学
校が6年間で中学校が3年間ですが、オーストリアでは小学校が4年間、ギムナジウ
ム(日本での中学校・高校)が8年間と義務教育の年数が長かったです。ですが日本
の学生は高校に進学する人がほとんどだと思うので、学校に通う年数はほとんど同じ
だと考えてもいいと思いました。そして、校舎に入って最初に気づいたことは下駄箱
と個人ロッカーが一緒で、鍵が付いているということです。日本では下駄箱は下駄箱、
ロッカーはロッカーと分かれています。そのうえロッカーに鍵が付いている学校は少
ないと思います。
また昇降口で靴を履き替える人があまり居ないということです。日本の学校ではま
ずありえないことで驚きました。次に服装です。学校には制服がなく全員が私服で登
校していました。また体育の時も全員が指定のジャージではなく自分の好きなジャー
ジを着ていました。中には裸足でやっている人も居ました。校則もだいぶ違いました。
お金やお菓子、ジュース、携帯電話などの持ち込みがOKで、化粧もOKでした。そ
して、授業中に私語をしていても特に注意されることはありませんでした。昼食も違
いました。日本のように全員が同じメニューではなく、自分で好きなものを頼んで食
べていました。また、クラス毎に食べるのではなくクラスの違う友達と一緒に食べて
いました。しかしこれだと1人になる人がいそうなので、私たちはクラス毎でもいい
と思いました。その他違うところは、校内に飲み物やカロリーメイト、ハイチュウな
ど色んな種類の自動販売機があり自分で好きなものを買って食べてもいいというこ
とです。また、授業の時の席は決まっていなくて自由に座って授業を受けていました。
4 感想
私はこの派遣事業に参加してよかったと思いました。日本とは別の文化に触れられ
たり、自分の英語力を実感したりすることができたからです。今回の派遣では私の英
語力はまだまだだとおもいました。だから、これからの授業を今以上に真剣に取り組
もうと思いました。
また、私はピアノを弾くのでベートーヴェンが約3年住んでいた場所にも行けてよ
かったです。それから、有名なシェーンブルン宮殿に行ったり様々な教会の見学もで
8
きてよかったです。学校の違いのほかに気づいたこともあります。オーストリアでは
「水を下さい」と頼むと、炭酸入りの水が出て来ることです。だから炭酸無しがほし
い時は「炭酸(ガス)無しでお願いします」と頼まなければいけなかったです。それ
から公共トイレではお金を払わなければいけないところがあるということです。これ
はとても驚きました。
最後になりますが、引率してくださった瀬川さん、照井さん、この事業に携わった
皆さん本当にありがとうございました。
5 写真
ハイリゲンクロイツ修道院の大事な
オーストリアの伝統料理
ステンドグラス
ウィーナー・シュニッツェル(下)など
ギムナジウムの校舎
シェーンブルン宮殿の外観
9
平成22年度青少年ベルンドルフ研修派遣事業報告書
花巻市立大迫中学校 2 年 佐 藤 愛 都
1 研修課題
ベルンドルフの建物や文化、食べ物について学ぼう。
2 課題設定理由
国際友好都市のベルンドルフの建物の造りや文化の違い、食べ物の違いについて学び
たいと思いました。理由は初めての外国だから日本と違うところを知りたいと思ったからで
す。
3 研修報告
今回の研修で学んだことの1つ目は、建物の造りについてです。ベルンドルフ市の建物は、
あまり日本とは変わりませんでした。特に家の周りの壁の色が肌色だったことです。しかしベ
ルンドルフ市の家はほとんど3階まであったので、そこにはびっくりしました。
2つ目はベルンドルフ市の文化についてです。ベルンドルフは大迫町と国際友好都市とな
って今年で45周年になりました。そのほかにも大迫町との交流などがあり、私も大迫出身な
のでベルンドルフ市との交流をもっともっと深めていきたいなと思いました。私がギムナジウム
校に行ったとき、ベルンドルフの子供達が「こんにちは」と言ってくれたのを聞いて何年も交
流しているんだなと思いました。このような文化にふれることができたのでよかったです。
3つ目はベルンドルフ市と日本の食べ物の違いについてです。ベルンドルフ市は、お肉が
多かったです。それにほとんどの食べ物は味が濃くしょっぱかったです。特にベルンドルフ
市の食べ物は一人分の量がすごく多かったです。食べるのがすごく大変でした。日本では
魚が結構出ますが、ベルンドルフではぜんぜん魚料理がでませんでした。それにご飯も日
本とはちがい細長かったです。ご飯もしょっぱかったです。ベルンドルフでは味噌汁がありま
せんでした。すごくびっくりしました。日本ではいつも普通に食べているのにベルンドルフに
はないことに気づいてすごく驚きました。
4 感想
今回ベルンドルフの研修派遣に参加してホームステイでは、ホストファミリーがやさしく接
してくれてすごく過ごしやすかったです。ホストファミリーが話したとき私がなにを言っている
かわからないときに辞典などで調べてくれて私にわかるようにしてくれました。だから少しは
住みやすかったです。しかし食べ物が結構しょっぱかったりしたので、そこがちょっとつらか
ったかなと思います。でもピザは日本と同じ味で食べやすかったです。
反省はぜんぜんホストファミリーと会話ができなかったことです。英語を言えなかったし、
何を言っているのかもわかりませんでした。そこはしっかり勉強をしていればよかったなと思
います。英語を話せたらもっともっとコミュニケーションがとれたかなと思いました。
今後の目標はまたベルンドルフに行く機会があると思うのでその時のために英語を話せ
るようにしたいです。そして今度こそコミュニケーションをとれるようにしたいです。
10
一番美味しかった料理
大きい人参が入っていました
大迫のマーク
大迫広場にあります
マークは小石で出来ています
ベルンドルフの建物
中は広くて明るかった
11
平成 22 年度青少年ベルンドルフ研修派遣事業報告書
花巻市立花巻北中学校 2 年 似内萌花
1 研修課題
花巻市とベルンドルフ市の音楽の使われ方の違いについて
2 課題設定理由
私は幼い頃からピアノを習っているため、常に音楽を感じながら過ごしていました。
ベルンドルフはウィーンの近くということで、音楽があふれているようなイメージ
があり、影響されたところもあるのではないかと思ったからです。
3 研修報告
10 月 4 日の午後 4 時過ぎ。私達はベルンドルフの市庁舎につきました。そこにはベ
ルンドルフ市長と様々な楽器を抱えた楽隊の方々が、私達を待っていてくださいまし
た。いきなり期待していた演奏で歓迎されて、長旅の疲れも、寒さも気にならないく
らい感動しました。
その後、お世話になるホストファミリーの方々と対面しました。私の中学校からは、
この派遣事業に私を含めて 2 名参加することができたのですが、その
もう一人の生徒である太田佳穂さんと、一緒に同じホストファミリー
の家にホームスティすることができました。
(ラファエラさん、
アンドレアさん→)
あいさつを済ませ、荷物を整理し、ロビーに行くと家の中でクラ
シックの音楽がたえまなく流れていました。ここでも音楽を感じる事
ができました。他にも、ホストファミリーの高校生のラファエラさん
に「カラオケする?」と聞かれて、オーストリアでもカラオケをすると
いう事を知りました。
10 月 5 日は午前 9 時から第一・第二小学校を訪問しました。そこでは、生徒達が歌
を歌って歓迎してくれました。ベルンドルフの童謡や、日本で有名
な「さくら」をなんと日本語で歌ったり、
「たき火」の曲に合わせて
ダンスを踊ったりしてくれました。ギムナジウムでも生徒達による
歌の歓迎を受けました。そのあと浄水施設の見学をして、ロッジで
の夕食となり、そこでは楽隊の方々が絶えまなく、すばらしい音楽
を演奏し続けてくれました。私達も合唱を披露したり、大人達がダンスを踊ったりと、
たくさんの音楽と共に過ごした一日でした。
10 月 6 日、正午。マリア教会等の見学を終えた私達はヨーロッパで初となる、わん
こそば大会の会場へと向かいました。たくさんの生徒が参加をしていてびっくりしま
した。その後、ベルンドルフ AG(貴金属製造会社)の見学をして、ベルンドルフ AG
付属レストランで記念祝賀会となりました。それぞれの市長を始めとする、様々な人
のあいさつの間に、ベルンドルフの曲・日本の曲を演奏しながら式典は進みました。
12
10 月 7 日はウィーンの見学をし、レストランでの夕食をとりました。やはりここで
も食事中の演奏はあり、アコーディオンでの陽気な音楽が流れていました。
10 月 8 日はギムナジウムでの文化交流会の日でした。私はピアノで「さくら」を演
奏しました。他にもお茶や、お菓子、おそば、花巻祭り、折り紙など日本の文化を教
えてきました。
私にとってこの 9 日間は夢のようでした。日本と違う文化にとまどったり、言葉が
通じなかったり、いろんなことがありました。学んだり、教えたり、「言葉」いう壁
を超えて友達もできました。研修で学んだ事は、『ベルンドルフでは音楽と親しみ楽
しんでいる』ということです。花巻市との音楽の使われ方の違いは、どこへ行っても、
何をしていても、
必ずと言っていいほど CD ではなく生の演奏が流れていたことです。
そして、この国の人達は全くの抵抗も、恥ずかしいなどの気持ちを持ったりすること
もなく、いつも笑顔で楽しみながら歌を歌ったり、ダンスをしたりして音楽と親しん
でいた事でした。それらを体験して「音楽を楽しむ」ということを改めて感じた研修
でした。
4 感想
私と佳穂さんのホストファミリーであるシュスラーさんのお宅は、エレベーターに
温水プール、果てしなく広い庭、かめ 10 匹、猫 2 匹、映画館、ミュージックルーム、
ゲームルーム等、とにかくセレブな豪邸でした。文化交流会の日の午後からホストフ
ァミリーと過ごす、ホストファミリーディとなります。「イオン」のような大きなシ
ョッピングモールで買い物をした後、ラファエラさんが通っていたダンス教室に連れ
て行ってもらいました。ラファエラさんと妹のソフィーさんはダンスを習っていて、
大会で優勝しているそうです。「ダンス」をするというのはここでは珍しい習い事で
はなく、ギムナジウムで仲良くなった友達とダンス教室でもう一度会うことができま
した。
10 月 9 日のホームスティ最終日は、ホストファザーのゲルハルトさんとラファエラ
さんと通訳をしてくれた夫婦の方、そして私と佳穂さんで、ウィーンを見て歩いたり、
動物園・水族館・遊園地等、たくさんの場所に連れていってもらいました。どこに行
っても楽しくて最高の思い出となりました。中でも、300 段以上の階段を歩いて登っ
たシュテファン寺院の展望台からの風景や、買ってもらったオルゴールが宝物になり
ました。
最後に、この派遣に関わっていただいた、照井さん、瀬川さん、国際交流課の方々、
両親と家族、ホストファミリーの方々、一緒に参加した派遣生徒の友達、応援してく
れた学校の先生方、友達に心からの感謝をいたします。ありがとうございました。
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シュテファン寺院
モーツアルト石像
仲良くなれたお友達
出発前
14
平成 22 年度青少年ベルンドルフ研修派遣事業報告書
花巻市立 花巻中学校 2年 晴山 美有
1 研修課題
日本とオーストリアの食文化や生活の違いを学ぶ
2 課題設定と理由
世界一住みやすいと言われるウイーンのあるオーストリアの生活や食文化の違い
を学びたいと思ったからです。
3 研修報告
11時間強という長い飛行時間でしたが、空港ではベルンドルフの方々が優しく迎
え入れて下さいました。
その後、ホストファミリーと家路に着きました。一緒に夕食を食べ、まずそこで食
文化の違いを感じました。夕食が肉系ばかりの食卓でした。ソーセージにハム、ステ
ーキみたいな物等日本では有り得ないような食事でした。そして主食は、朝食も夕食
もいつもパンやシリアルでした。そのうえ量も多く肉やパン1つ1つが大きくとても
お腹が一杯になりました。それに料理の味付けが全般に濃く感じました。特にスープ
は塩分が高くしょっぱかったです。
日本はご飯やお味噌汁や魚介類など和食が一般的です。しかし、オーストリアはス
ープやパンや肉類など洋食が主流でしたが、ホストファミリーとの食事はさまざまな
調理方法で作って頂き飽きる事無く食べることが出来ました。そして、ウイーンへ出
かけ時、私に気を遣ってくれて日本料理の食事が出来るレストランへ連れて行ってく
れました。久しぶりの日本食だったので、とてもおいしく懐かしい感じがしました。
そして、私達が訪れたキムナジウム校では授業の休み時間に学校で売っているパン
やお菓子等を食べている人がいて日本とは全然違うなぁと思いました。また、飲み物
のほとんどが炭酸なのでとても驚きました。普通の水となると炭酸水の2倍の金額も
するので日本とは食文化が違うなと改めて感じました。
ハンバーグとマッシュポテトグレービーソース添え
音楽付レセプションでのデザート
(ランチ)
(水源保養地ロッジにて)
15
次に文化や生活が違うなと感じました。キムナジウム校を訪問した時に車で登校し
ている生徒がいました。オーストリアは17歳で車の免許が取得出来るのでそれが当
たり前なのかと思いました。あと飲み物を飲んだりしながら授業を受けていました。
自分の席は決まっておらず授業に合わせて生徒が動いていました。それに教科書を使
用してないのにびっくりしました。ゲームのように楽しく受ける授業が多いなと思い
ました。
日本とは食事も生活も全く違う事がわかりました。これを機会にもっと日本につい
て知っていきたいと思いました。
4 感想
今回、ホームステイや学校訪問など貴重な体験が出来ました。この体験で日本との
食文化や生活の違いについて知る事が出来ました。
学校訪問で私達のぎこちない英語での文化紹介では、沢山の生徒がいて楽しそうに
私達の発表を聞いてくれてとても嬉しかったです。
ホストファミリーへのお土産は箸や和菓子をプレゼントしました。そしたらすごく
喜んで下さいました。殆んど英語が話せないのでオドオドしていた私に丁寧に話しか
けてくれたり、分かりやすいように1つ1つ単語で話して下さいました。言葉が分か
らなくとも身振り手振りで伝えようとすれば気持ちが伝わる事が分かりました。オー
ストリアにはオーストリアの文化があり、日本には日本の文化があります。それぞれ
の自国の文化を大事にし、お互いの国を知る事は大切だと思います。今回学んだ事を
忘れず、これからの生活や将来に活かしていきたいです。
最後にこの研修に協力して下さった方々、受け入れて下さったベルンドルフ市の
方々やホストファミリーに感謝しています。本当に有難うございました。
5 その他報告したいこと・写真等
モーツァルト像♪
ギリシャ神殿風の国会議事堂
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ベルンドルフ派遣事業を支えてくださった方々に感謝
花巻市教育委員会 小中学校課 引率 瀬川 勝司
平成22年度の青少年ベルンドルフ派遣研修事業を終了し、無事帰国することができ
ました。派遣された5名の中学生とともに本事業を支えてくださった方々にあつく御礼
を申し上げます。
今回、オーストリア・ベルンドルフ市の豊かな自然や伝統を感じることができました
が、最も申し上げたいのは、この事業に携わった方々の温かい心配りでした。
この派遣で最も緊張した日が、9月24日です。その日にベルンドルフから4人の高
校生が大迫に派遣され、歓迎式典が開かれておりました。その式典には今回現地でお世
話になるホストシスターが2人いましたので、中学生が初対面したのです。緊張してい
たのでしょう。Hello, Nice to meet you.ぐらいは会話ができるだろうと私は思っていま
したが、彼女たちは、握手をして笑顔でうなずくのが精一杯の様子。何しろ相手は高校
生、ずっと大人びた感じだったのでしょう。その様子を見て私は一気に緊張しました。
内心、焦りました。ホームステイが始まったら一件ずつ訪問して、生徒とホストファミ
リーをつなぐ必要があるなと、一人で勝手に対応策を練っていました。
10月4日夕方、11時間強のフライトを経てベルンドルフに到着。現地の吹奏楽演
奏とともに簡単な歓迎式。その後ホストファミリーと対面したのですが、生徒達の順応
ぶりに驚きました。自然に握手を交わし、ハグをし、生徒が楽しそうにコミュニケーシ
ョンを始めたのを見て、心配していた80%ぐらいが吹き飛んだ思いでした。
今回、交流45周年ということで、花巻から3つの訪問団がベルンドルフを訪れまし
た。私たち中学生訪問団、式典に参加する公式訪問団、そして一般訪問団です。一般訪
問団の中には大迫でワインを生産していて、ベルンドルフのワイン工場での研修のため
に訪れた方々もいらっしゃいました。45周年式典は
花巻・ベルンドルフ両市の市長、議会関係者をはじめ、
州知事、オーストリア日本大使の方などが参加され、
会の半分以上がスピーチとオーケストラ演奏というと
ても厳かな式典でした。市長同士で花巻の和傘に署名
を交わし、今後の交流発展の約束をいたしました。そ
の前にはヨーロッパでは初めてのわんこそば大会が開
かれ、現地の方々に挑戦していただきました。中学生
もおそばをゆでたり、給仕をしたりしましたが、その
様子は岩手日報等に掲載されました。
お給仕する派遣生徒達
ベルンドルフの現地発音は「ベアンドーフ」
。発音が
非常に英語に近いです。Bern は熊、dorf は村という意味とのこと。クルップ氏と言う
実業家が入り、村を起こし、潤沢な資金で教会や学校を建てたという歴史があります。
ですから渡されたバッジを見るとベルンドルフの別名として「クルップさんの市」と書
かれています。小学校を訪問しましたが、歴史的建造物を模倣した教室になっていて、
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入っただけで歴史学習に結びつく環境になっており、子供たちはとてものびのびと、そ
してゆったりと学習していました。先生方の指導中の表情もとても豊かでした。小学校
に入った瞬間、玄関前ホールで Appel 先生のギター伴奏で日本の「さくら」とオース
トリアの童謡の合唱で迎えていただきましたが、まるで Sound of Music の一幕を見る
ようでした。
私も生徒達と同様、7日間ずっとホームステイをいたしました。現地ギムナジウム校
の授業に参加させていただき、中学生たちは日本の歌、花巻祭り、折り紙、茶道等の紹
介をしたり、体育等の授業をいっしょに受けるという貴重な経験ができました。花巻の
中学生たちは限られた英語表現を駆使し、ジェスチャーを交えコミュニケーションを続
けていたようです。たくましいなと思いました。帰国間近では Danke.(ありがとう)
などのドイツ語が自然に口に出る状態でした。途中、体調を崩しかけた生徒がおりまし
たが、同行の引率者のところにステイ先を変えて休息時間を確保し状態も落ち着き、研
修を無事に継続することができました。この手続きでも現地ステイ先の家族の皆さんと
担当の先生方に、時間の調整や荷物の移動など、迅速に対応していただき、とてもあり
がたいと思いました。 花巻のご家族からも激励のメールが届いていて、この研修を支
えてくださる方々の人情をしみじみ感じたできごとでした。10月10日、気温0度。
寒いけれど穏やかな日差しの中、私たちはホストファミリーの皆様、ベルンドルフ友好
協会の皆様などに見送られ、無事ベルンドルフを後にしました。これまでの皆様からい
ただいた温かいお心遣いを思い起こすと涙が止まりませんでした。
今回の研修をすすめるにあたり、たくさんの皆様に御支援いただきました。花巻のご
家族、ホストファミリーの皆様、ベルンドルフ・大迫友好協会の皆様、現地小学校及び
ギムナジウム校の児童生徒・教職員の皆様、花巻市国際交流協会の皆様、数え上げたら
きりがありません。今後もベルンドルフ交流が続きます。今回研修させていただいたこ
とを中学生5人とともにしっかりお伝えして次の交流につないで参りたいと思います。
本当にありがとうございました。
小学校で歓迎の演奏に拍手する派遣生徒達
ギムナジウム校での歓迎集会の様子
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