ISO TC8 SC2 海洋環境保護専門委員会

参加会議:国際標準化機構(ISO)船舶海洋技術委員会(TC8)海洋環境保護専門委員会(SC2)
会議期間:平成 19 年 6 月 12 日~14 日 会議場所:キプロス海洋環境保護協会(CYMEPA: Cyprus Marine
Environmental Protection Association)レメソス、キプロス
参加者
吉田 公一:国際連携センター長
ISO/TC8/SC2 ワークショップの様子
主な貢献
吉田は、ISO/TC8/SC2 議長として、会議の運営と SC2
の ISO 規格作成作業の推進に貢献した。また、6 月 14 日
の午後に開催した ISO/TC8/SC2 活動に関する国際ワーク
ショップにおいて、ISO/TC8/SC2 の活動を紹介し、今後
の海洋環境保護に関する ISO 規格作成の方向性を示し、
ワークショップ参加者との貴重な議論を推進した。
主な審議結果
1.オイルスキマーに関する ISO 規格
今回会議で、高粘度油の回収に使用するオイルスキ
マーの試験方法案(ISO DIS 21072-3)を仕上げた。
ISO/TC2/SC2 は、これを発行のため、ISO 中央事務局に
送付することに合意した。
また、この Part-3 の完成により、従来から完成してい
た ISO 21072-1: オイルスキマーに関する動的油回収試
験方法、及び ISO 21072-2: オイルスキマーに関する静
的油回収試験方法も、発行のために ISO 中央事務局に送
付することに合意した。
2.船上のゴミ処理に関する ISO 規格
今回会議で、船上で発生するゴミの扱い及びマネジメ
ントに関する指針(ISO CD 21070)の前半の審議を終了
した。この審議結果の規格案を SC2 事務局がメンバーに
送付し、メンバーは次回 11 月の会議までに、E メール
で内容を検討することとなった。また、国際海事機関
(IMO)の海洋環境委員会第 56 回会議(MEPC 56、2007
年 7 月 9~13 日)の期間中に、集まれるメンバーでさら
に本案の内容を検討することとなった。
ISO/TC8/SC2 ワークショップの様子
3.海洋環境保護に関する用語の定義
今回会議から、ISO 16165「海洋環境保護に関する用語」の定期見直し作業に着手し、一時見直し作業を
終了し、改正案を作成した。ISO/TC8/SC2 は、この改正案を SC2 内の意見照会(CD)に出すことに合意し
た。
4.今後の海洋環境保護に関する ISO 規格作成計画
4.1 油流出への対応装置
CD 17896 油流出への対応装置-ブーム及び CD 17897 油流出への対応装置-スキマーの2つの CD は規
格作成作業が滞っていたが、次回 WG3 会議から作業を WG3 にて再開することに、ISO/TC8/SC2 は合意し
た。なお、内容は情報的な要素であるため、ISO/TC8/SC2 はこれらを Information (Technical Report)として発
行する方向で作成することに合意した。
4.2 オイルバリヤの試験及び証書
事前作業項目 23268:オイルバリヤの試験及び証書に関する規格案の作業用草案作成作業を、次回会議再
開することに、ISO/TC8/SC2 は合意した。
4.3 ブームの連結具
ISO 16446 油流出への対応装置-ブームの連結具については、定期見直しを行うかの投票中(2007 年 9
月締め切り)であるが、ISO/TC8/SC2 としては、見直しが必要という意見が大勢を占めた。
4.4 油水分離装置
事前作業項目 21071:油水分離装置に関しては、ISO/TC8/SC2 は IMO の MPEC 及び BLG(ばら積み液体・
気体小委員会)の動向を注目し、そのような ISO 規格が必要か、慎重に検討することに ISO/TC8/SC2 は合
意した。
4.5 船舶からの地球温暖化ガス(CO2)排出算定方法
船舶からの地球温暖化ガス(CO2)排出算定方法に関しては、まず ISO 規格のテンプレート従って規格草
案を作成し、充分審議してから新作業項目提案に出すこととなり、フィンランド、英国の協力の基に吉田
が草案を次回会議までに書くこととなった。
4.6 船底防汚塗料の安全性評価方法
船底防汚塗料の安全性評価方法に関しても、まず ISO 規格のテンプレート従って規格草案を作成し、充
分審議してから新作業項目提案に出すことに ISO/TC8/SC2 は合意し、日本に対してそのような草案を用意
するよう要望した。
4.7 バラスト水処理-サンプリング
ISO/TC8/SC2 は、TC8/SC3 が「船上バラスと水処理-サンプリング配管及び方法」に関する新作業提案
を投票にかけていることを認識し、IMO・MEPC が当該指針(G2)を作成中であることに鑑み、SC3 に対
して MEPC の指針作成作業が終了するまで、そのような ISO 規格作業の開始を延期すべきであると示唆す
ることに合意した。
4.8 ISO/TC8/SC2 の活動の紹介
ISO/TC8/SC2 は、その活動状況を広く、特に IMO/MEPC に宣伝すべきであるという意見で一致した。SC2
は適当なパンフレットの作成と MEPC でのプレゼンテーションを行うことを議長に要請した。
5.ISO/TC8/SC2 活動に関する国際ワークショップ
ISO/TC8/SC2 の今回会議の機会に、CYMEPA のメンバー及びキプロス船主関係者に対して、ISO/TC8/SC2
の活動を紹介するワークショップを開催した。このワークショップには、キプロス海事省、CYMEPA のメ
ンバー並びにキプロス及びギリシャの船主関係者、合計 24 名が参加した。ISO/TC8/SC2 側からは、5 名が
参加し、以下のプレゼンテーションを行った(写真参照)。
(1) ISO/TC8/SC2 の動向及び今後の海洋環境保護関係 ISO 規格作成(吉田)
(2) ISO/TC8/SC2 のオイルスキマー関係の ISO 国際規格(Mr. S. Rickaby, WG3 議長)
(3) ISO/TC8/SC2 の船上のゴミ処理及びマネジメントに関する ISO 国際規格(Mr. B. Patnaik, SC2 事務局)
ワークショップでは、船上でのゴミ処理方法と陸上受け入れ施設、油水分離装置、船底防汚塗料及び船
舶からの地球温暖化ガス(CO2)排出制限の今後の動向に関して、活発な議論と意見交換があった。
次回会議
次回 ISO/TC8/SC2 の作業部会会議は、2007 年 10 月 29 日から 11 月 1 日まで、スペイン・カナリア諸島
のサンタ・クルズで開催する。
次回 ISO/TC8/SC2 の本会議は、2008 年 3 月下旬から 4 月上旬にかけて、IMO の海洋環境保護委員会の
前あるいは後に、英国・ロンドンまたはアイルランド・ダブリンで開催する方向で調整することになった。