魅力ある店・商店街づくりグループ

市民検討グループ会の発表(魅力ある店・商店街づくりグループ)
グループ名にある通り、我々は、中心市街地の
活性化について特に「個店や商店街全体の魅力
を高めるには何が必要か?」を話題にして話し
合いを行いました。その検討結果を発表いたし
ます。
店・商店街が抱える課題
まずはじめに、中心市街地の商店街の現状について話し合いました。商店街が抱える問題
や課題について、一般市民そして消費者の立場からと、商店街・商店主の立場から意見交換
をしました。
現状認識としては、商店主の高齢化やお店の老朽化、空き店舗が目立ってきているなどの意
見がありました。
街の印象として、消費者から「商店街にやる気が見られない」という意見があり、商業者から
は「違う、やる気があってもなかなか結果がでない」のだという意見がありました。話し合った
結果、「やる気のあるお店はあり、頑張っているが、商店街全体としては沈んでいる」というこ
とではないかと問題が指摘されました。グループ名にある通り、我々は、中心市街地の活性
化について特に「個店や商店街全体の魅力を高めるには何が必要か?」を話題にして話し合
いを行いました。
その検討結果を発表いたします。
主な課題として「消費者の立場」からは、「消費者ニーズの把握(若者ニーズ・高齢者ニー
ズ)」「定休日・営業日の工夫(お客さんが分かりやすい・覚えてもらいやすい)」「業種構成の
工夫」「魚が安価で食べられるお店の誘致」「付加価値のある店・こだわりのある店づくり(専
門店の特色を前面に出す)」、「個店の努力」などが挙げられました。
次に「商業者の立場」からは「お店が集積して商店街として維持形成させること・新規出店をう
ながす」「お金をかけずに出来る活性化策の検討と実施」「街を行き交う人を増やす策の展
開」「あらたな核となる集客拠点が必要」などが挙げられました。
基本的な考え方
中心商店街の現状や問題・課題について共通認識が出来たのち、この先どのような取り組み
が必要になるか様々な提案を皆で出し合いました。
話し合いの結果を「基本的な考え方」としてまとめました。
グループ提案のテーマ
提案のテーマ「キャッチフレーズ」は、「まちの顔、商
店街を元気にしよう!」といたしました。
中心市街地の商店街は、全国どこに行っても「まちの
顔」であり、その商店街が元気のない街はその街そ
のものが元気がないと言っても過言ではなく、このよ
うにテーマを掲げました。
商店街活性化の原理原則
中心市街地の商店街を活性化させるための基本的なことと
して、2 点あるのではないかと考えました。
1 つは、「街に競争力をつけること」=つまり、静岡市や藤枝
市と同じことをしていたのでは人を呼び込むことは難しいと
思います。また、大型店との競争においても同様です。魅
力ある商店街にするためには、ライバルとは違う魅力的な
何かを持つことが必要と考えます。
2 点目には、「人を大勢、集めること」=人が多く集まれば、そこには賑わいや活気が生まれ、
新たな出会いがあり、情報が集まり発信されるようになります。結果として人が集まれば、さら
に人を呼ぶこともあります。まずは、人を集める策を考えることが必要と考えました。
焼津ブランドづくり
競争力を付けることが必要だと考えました。まず焼
津が持つ「強み」「弱み」を考え、「焼津ブランド」を
確立することが必要だと考えました。
では、「焼津ブランド」に成り得るものは何かを考え
ると、やはり全国的に知名度・認知度が高い「魚」
にこだわっていくことが重要だということになりまし
た。市民には当たり前である「魚・港・海」も市外・
県外の人にとっては焼津が持っている固有の財
産・資源と認知されており、それを活かさない手立
てはありません。
中心市街地の活性化において「魚」をメインテーマにして、店・商店街づくりにおいてもこの
「魚・港・海」が活かされるよう具体的な活性化策を考えることが必要だと考えました。
誰を相手に商業活動を行うか?
今後の商売は誰を相手に行っていくかと言えば、業種業
態によって、細かくは客層は違いますが、商店街全体と
しては、 「地域住民や焼津市民」と「市外・県外からの来
街者(観光客・ビジネス客など)」の両者をターゲットに見
据えておくことが必要だろうと考えました。
<基本方針>
これを受けて基本的な方針としては、1 つ目に「市民生活を支える(地域密着型の)魅力ある
店・商店街づくり」、2 つ目は「(広域的な拠点となる)あらたなる集客拠点づくり」としました。
事業の展開イメージ
今日、明日においそれと活性化が出来るわ
けではなりません。短期から中長期まで時
間の流れを考え、最初は「点」(活用できる
歴史・文化資源を発掘、個々のお店の頑張
り、小さな頑張り・拠点でも複数出てくること
を大切にする)から、次に「線」=個々の点
をつなげる(散策ルートづくり、頑張っている
お店の連なりなど」、それが「面」へとなる
(個々の頑張りの波及効果で広がりをみせ
る、新たな核となる拠点づくり)よう、1 つ 1 つ
の事業が単発で終わらない、次につながるよう考え、実行することが必要と考えました
言いかえれば「1 店 1 店が魅力を作る」それが「商店街全体の魅力向上」につながると考えま
した。
個店に対する提案
魅力のある商店街を形成する基本としては、先程
述べたとおり「個店の頑張り」と「魅力づくり」が最も
重要となってきます。
「個店の個性づくり」として、今のお店をどう替えて
いくか。潜在的に持っているお店の付加価値・専門
的な能力を活かし、個店が戦略を持つことが必要
です。
商店街に対する提案「ハード事業」(短期的な取り組み)
「空き店舗対策」プロジェクト
商店街としてお店の集積を図るため、空き店舗へ出店を促し、不足業種の出店により、あら
たな集客を図ります。
内容としては、不足業種の誘致や学生・主婦等によるチャレンジショップ、土産物店・物産品
店、喫茶店、魚が安く食べられるお店、生鮮 3 品の店などが挙げられます。
「くつろぎ空間づくり」プロジェクト
商店街の中に買い物客が休憩し、地域住民などが交流するくつろぎ空間を整備し、商店街と
してのサービス向上と地域のコミュニティ形成を図ることを提案します。
内容としては、買い物客等が気軽に使用できるトイレ、オムツ替場所、テレビ・自動販売機・喫
茶コーナー等を備えた無料休憩所などがあげられます。
「やいづうまいもの食堂街」プロジェクト
駅前や商店街に通勤通学者やビジネス客さらには広く焼津市民も足を運ぶ集積性のある食
堂街を形成し、新たなにぎわいを創出することを提案します。
「おかず横丁」プロジェクト
日常的なにぎわい創出と住民の生活支援サービスの充実を図る目的で、複数のお惣菜屋さ
んや生鮮食料品店が集積する「おかず横丁」づくりを提案します。
「まちなか観光拠点」プロジェクト
新たな集客を起こすため、昔からあるこだわりのある店(塩辛、佃煮など)を活かし、まちなか
観光拠点として、観光客が引かれる本物嗜好の街を整備することを提案します。
商店街に対する提案「ソフト事業」
「朝市」プロジェクト
駅前で開かれる年 2 回の朝市の開催頻度を増やし、フリーマーケットなどそれぞれの商店街
で日にち・曜日を変えて、定期的に開催することを提案します。
「商店街イベント」プロジェクト
各商店街での既存イベントの内容を充実し、新イベントの実施などを考えていくことを提案し
ます。
「プロ職人育成」プロジェクト
焼津の文化を継承する職人はもとより、商店街店主が持つ技術や知恵、こだわりの技を生か
し、個店の魅力を作り出します。
「商店街形成ルールづくり」プロジェクト
商店街を維持発展させるため、店舗設置のルールづくりなどを検討します。
その他の提案(中長期的な取り組み)
「観光集客拠点づくり」
海洋深層水を活用したタラソテラピー施設など新たな観光の目玉として話題性のある施設整
備し、集客を図ることを提案します。
「市民交流拠点づくり」
大勢の人が集まる商業・文化・福祉等の複合拠点を今ある施設も利用しながら、新たな交流
拠点を整備することを提案します。
「マンション供給」
商店街の商圏人口を増やため、地域の居住人口を増やすため新たなマンション建設など住
宅供給を図ることを提案します。
実現化に向けての提言・要望
専門家・有識者らによる「策定委員会」の発足
市民、商業者はもとより、専門知識のある人も入って「策定委員会」を発足し、「中心市街地活
性化基本計画」を策定することを要望します。
活性化のコンセプトづくり
焼津の「強み」「弱み」をしっかりと考え、焼津ブランドをつくりあげ、中心市街地活性化の目
標・コンセプトをもって、それに沿うよう商店街全体のコンセプト、各商店街のコンセプト、個店
の戦略を考える必要があります。目的意識を統一することが必要です。
「新港づくり」と「中心市街地活性化」を一体に考えた計画づくり・まちづくりの実施
「中心市街地の活性化」の検討にあたっては、区域に入る・入らないに関わらず、焼津のまち
づくりとして両者を一体的かつ総合的に考え計画を検討し、かつ実現に向け進むことが必要
であると考えます。
「(仮称)まちづくり室」の新設
長期的に商店街や住民とともに商業振興、観光振興並びに都市整備などを一体的に取り組
む部署を市役所の中に作って頂きたいと思います。
商店街及び店、市民への周知方法の検討
検討結果や策定された計画について、どのような方法で商店街並びに地域住民や焼津市民
全体に周知させるか、その方法を考えておくことが必要と考えます。
最後に
『まちの顔、商店街を元気にしよう!』という合言葉で商業者も、消費者も、市民全体が一緒
になって、活性化に取り組んでいきましょう。
この言葉を発表の占めにして終わりたいと思います。