FG200/FG300 シリーズと任意波形発生器 AG シ リーズの任意波形発生方法の違い 任意波形発生器は,基本的な構造の違 この方式の場合,ひずみ波形のように メモリに格納された波形データを順次 いにより次の 3 種類に分類できます。 なめらかに変化する波形や,生体信号 読み出し,そのデータをD/Aコンバータ ① 簡易任意波形発生器 のような低周波の波形の出力には問題 でアナログ波形に変換して任意波形を ② クロック可変任意波形発生器 なくご利用いただけます。しかし,周波 出力します。出力周波数を変えるとき ③ シーケンス機能付き任意波形発生器 数が 4.9kHz 以上で,波形データに急峻 は,サンプリング周波数を変化させま FG200/FG300 シリーズは①に分類さ に変化する部分(スパイク波形など)があ す(図 2 参照)。この方式では,波形デー れ,AG シリーズは③に分類されます。 る場合には,その部分のデータが読み タを読み飛ばすことがないため,設定 F G 2 0 0 / F G 3 0 0 シリーズでは,D D S 飛ばされ,設定した波形が忠実に出力 した波形が忠実に出力されます。また, (Direct Digital Synthesis)方式を採用して されないことがあります。また,波形を 波形要素(波形エレメント)をつなぐ手順 いて,サンプリング周波数を固定した 連続出力すると,メモリの先頭アドレ であるシーケンスプログラムを持つこ まま,指定アドレス間隔を変えること スに戻って再び波形データを読み出す とにより,波形メモリを効率よく利用 によって,出力周波数を変化させます。 ときに指定アドレスがずれて,出力波 しています。何種類もの波形を組み合 たとえば,アドレスを2ステップごとに 形に 1 クロックのジッタが生じること わせて出力したり,厳密な波形を出力 読み出すと,出力周波数は2倍になりま があります。 するのに適しています。 す(図 1 参照)。 任意波形発生器AG シリーズでは,波形 AGシリーズの波形発生方法 FG200/FG300シリーズの波形発生方法 波形メモリの内容 波形メモリの内容 サンプリング周波数=40.2107MHz 1ステップごとにデータを読み出すと 40.2107MHz = 4.909kHz 8192 メモリ長1000 メモリ長8192 サンプリング周波数 周波数が速いとき 2ステップごとにデータを読み出すと 周波数 4.909kHz×2= 9.817kHz サンプリング周波数 周波数 4.909MHzのとき 4.909MHz = 4.909kHz 1000 9.817MHzのとき 9.817MHz = 9.817kHz 1000 (図2) (図1) FG200/FG300シリーズのブロック図 SUM IN/ VCA IN /R1 OPTION DIGITAL CTRL I/O D-sub ADC SWP CTRL IN 26pin CONN トリガ 制御 回路 OPER SYNC OUT 26pin CONN 位相演算器 64bit DDS スイープ データ メモリ スイープデータ マルチプレクサ LPF オフセット調整/オフセット変調 LPF 振幅調整/AM LPF 位相演算器 48bit DDS GP-IB FDD 波形 データ メモリ 波形 出力 DAC 方形波 発生用 コンパレータ 三角波/パルス波/ 任意波形 LPF イベント出力 基準 クロック CH1 CH2 CH1 SWP OUT DAC 正弦波/方形波 CPU CH1 MARKER OUT スイープ出力 DAC LCD/ タッチ スクリーン キーボード /R1 OPTION DIGITAL D-sub CTRL I/O LPF DAC DDS ASIC TRIG IN/ GATE IN SWP HOLD IN OPER SYNC IN マーカー出力 出力 アッテネータ 1/1 出力ON/OFF OUTPUT 1/10 アンプ ±10V 1/100 CH1 SYNC OUT /R1 OPTION D-sub DIGITAL CTRL I/O
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