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平成 24 年度
学校法人 文化学園
事業報告書
目次
1
法人の概要
2
平成 24 年度事業報告
<教育部門>
文化学園大学
文化学園大学短期大学部
文化ファッション大学院大学
文化学園大学附属すみれ幼稚園
文化学園大学附属幼稚園
文化服装学院
専門学校文化服装学院 広島校
文化外国語専門学校
<附属機関>
図書館
服飾博物館
ファッションリソースセンター
国際交流センター
知財センター
<共同研究拠点>
文化ファッション研究機構
<産学推進>
国際ファッション産学推進機構
<収益部門>
文化出版局
文化事業局
アカデミックアーカイブセンター
<学園本部>
学園総務本部
学園経理本部
学園管理本部
監査室
3
財務の概要
1
法人の概要
学校法人 文化学園
大臣認可年月日 昭和 26 年 3 月 5 日
〒151-8521 東京都渋谷区代々木 3 丁目 22 番 1 号
℡ 03-3299-2111
設置する学校・学部・学科等
文化学園大学 大学院
(東京都渋谷区)
(東京都小平市)
生活環境学研究科博士後期課程
生活環境学研究科博士前期課程
生活環境学研究科修士課程
国際文化研究科修士課程
H 1 年度開設
S47 年度開設
H10 年度開設
H10 年度開設
文化学園大学
(東京都渋谷区)
服装学部
H12 年度開設
H12 年度開設
H12 年度開設
H12 年度開設
H 3 年度開設
H12 年度開設
(募集停止)
H16 年度開設
H22 年度開設
(東京都小平市)
服装造形学科
服装社会学科
造形学部
生活造形学科
建築・インテリア学科
現代文化学部 国際文化・観光学科
健康心理学科
国際ファッション文化学科
応用健康心理学科
文化ファッション大学院大学
(東京都渋谷区)
ファッションビジネス研究科
文化学園大学短期大学部
(東京都渋谷区)
服装学科
生活造形学科
H18 年度開設
S25 年度開設
S40 年度開設
文化学園大学附属すみれ幼稚園
(東京都多摩市)
S47 年度開設
文化学園大学附属幼稚園
(北海道室蘭市)
S51 年度開設
文化服装学院
(東京都渋谷区)
服飾専門課程
ファッション工科専門課程
ファッション流通専門課程
ファッション工芸専門課程
Ⅱ部服飾専門課程
S51 年度開設
S55 年度開設
S55 年度開設
S58 年度開設
S51 年度開設
文化外国語専門学校
(東京都渋谷区)
語学専門課程
S55 年度開設
専門学校文化服装学院広島校
(広島県広島市)
家政専門課程
H20 年度開設
2
専門学校きうちファッションカレッジ
(静岡県沼津市)
家政専門課程
S51 年度開設
(募集停止)
S51 年度開設
(募集停止)
家政専門課程(夜間部)
設置する学校・学部・学科の入学定員、学生数(平成 24 年 5 月 1 日現在)
設置する学校・学部・学科
文化学園大学 大学院
文化学園大学 合 計
服装学部
造形学部
現代文化学部
文化ファッション大学院大学
文化学園大学短期大学部(現員に専攻科含む)
文化学園大学附属すみれ幼稚園
文化学園大学附属幼稚園
文化服装学院 合 計
服飾専門課程
ファッション工科専門課程
ファッション流通専門課程
ファッション工芸専門課程
Ⅱ部服飾専門課程
文化外国語専門学校
語学専門課程
専門学校文化服装学院広島校 家政専門課程
専門学校きうちファッションカレッジ 合計
家政専門課程
家政専門課程(夜間部)
入学定員
収容定員
現員
34
70
60
920
3840
3419
500
2060
1996
260
1100
839
160
680
584
80
160
141
160
420
255
105
300
270
35
105
84
2090
4570
3402
700
1100
805
420
1310
1073
650
1200
845
140
420
191
180
540
488
420
600
212
85
170
73
70
180
0
60
160
0
10
20
0
合計
3999
10415
7916
*文化外国語専門学校は 10 月期入学があるため、10 月の期首在籍とした。
教職員の概要
設置する学校
専任教員
法人本部
文化学園大学
文化ファッション大学院大学
文化学園大学短期大学部
文化学園大学附属すみれ幼稚園
文化学園大学附属幼稚園
文化服装学院
文化外国語専門学校
専門学校文化服装学院広島校
専門学校きうちファッションカレッジ
合計
3
179
24
24
14
5
181
25
6
2
460
専任職員
10
102
9
15
2
0
77
12
2
0
229
役員の概要(平成 25 年 3 月末現在)
理事長
常任理事
大沼
大沼
淳
聡
理事
理事
理事
理事
理事
理事
岸原
鈴木
濱田
佐川
原
遠藤
芳人
昭伯
勝宏
秀夫
敏夫
啓
文化学園大学学長、文化ファッション大学院大学学長
文化服装学院学院長、文化服装学院広島校校長
文化外国語専門学校校長
学園管理本部長
文化出版局長
文化学園大学副学長、短期大学部主事、教授
学園経理本部長
学園総務本部長
文化学園大学事務局長
監事
監事
松田
小川
一政
朗
弁護士
評議員の概要(平成 25 年 3 月末現在)
1 号評議員(理事会選任)
岸原 芳人
理事、学園管理本部長
鈴木 昭伯
理事、文化出版局長
濱田 勝宏
理事、文化学園大学副学長、短期大学部主事、教授
佐川 秀夫
理事、学園経理本部長
原
敏夫
理事、学園総務本部長
川合 直
国際ファッション産学推進機構長
1 号評議員(職員推薦)
横溝 美智子
文化学園大学教授
香川 幸子
文化学園大学教授
辛島 敦子
文化服装学院教授
酒井 英実
文化服装学院教授
相川 孝
文化学園大学学生部長
小林 哲夫
学園総務本部人事厚生部長
平井 典枝
文化出版局書籍編集部長
関口 淑江
文化事業局購買部長
2号評議員(卒業生)
渡邉 玉見
池田 和子
小杉 早苗
相原 幸子
文化学園大学紫友会会長
文化学園大学 服装学部長、教授
文化ファッション大学院大学教授
文化服装学院教授
3号評議員(学識経験者)
松谷 茂
文化杉並学園文化学園大学杉並中学校・高等学校校長
児島 則夫
文化長野学園理事長
田村 照子
文化学園大学教授
堀尾 眞紀子
文化学園大学 造形学部長、教授
4
2
平成 24 年度事業報告
文化学園の中・長期計画
わが国の高等教育機関を取り巻く環境において、入学の対象となる 18 歳人口は平
成 4 年の 205 万人を近年のピークとして減少傾向となっているが、
平成 20 年より 120
万人台となり、以後 10 年ほどはこの 120 万人前後の状態が続いていく。
これに加え、長引く世界規模の金融不安の影響が日本の経済基盤や産業構造に大き
な影響と変化を与えており、産業の発展、技術革新による拡大、それに伴う消費力に
よる経済成長といった従来の路線や社会的価値観も大きく変わってきている。
今後の国際社会や日本社会の中では、新しいイノベーションとして「シルバーイノ
ベーション」「グリーンイノベーション」といった高齢化社会や地球資源・環境を見据
えた役割を、より以上に検討していく段階にもなってきている。
教育機関においても 18 歳人口の量的拡大に伴う教育制度が行き詰まっており、本
学園は今後の 5 年間、10 年間で教育目的の維持・発展に向けてどのような施策、イ
ノベーションを行っていくかの転換期を迎えてきている。また、今後の高齢化社会と
して「完全生涯学習社会」に移行していく中で、どのように教育システムの変革がなさ
れていくかも、学園継続のための重要な課題となっている。
学園は平成 25 年に 90 周年を迎え、
さらに平成 35 年の 100 周年に向かうにあたり、
その展望として中長期計画を策定し、文化学園各校の教育基盤、財政基盤の強化を図
っていく。
1.新時代に対応するカリキュラムの構築
本学園は 89 年の歴史の中で日本における服飾教育の担い手であり、その中心的存
在として研究、開発に力を注ぎながら、国際社会で活躍できる高等教育機関、情報発
信の拠点としてその役割を果たしていくことを指針としている。しかし、近年の社会
変化に対し、従来の教育内容をどのように見直し、それが新時代を先見すべきカリキ
ュラムの編成として、また、ファッションの学術分野の論理と学術研究エリアの確立
に向け、産業界との連携強化の中で、変革しつつある人材要求に対応できる教育機関
とならねばならない。学園各校はアドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、
ディプロマポリシーの再構築を行い、それに応じられる教育職員の育成も大きな課題
として対応を図っている。
本学園では従前より知的創造性育成の教育機関として「グローバリゼーション」
「イ
ノベーション」「クリエーション」を三つの柱とし、学園各部門の要素と知恵を融合
しながら、常に新しいものを創造し得る人材の育成を目指している。
1)グローバリゼーションの推進
5
学園は日本国内での評価のみならず、グローバルな社会の中での存在感と評価を
確立していける教育の整備、構築を目指す。
2)イノベーションの推進
学園が国際的に競えるように、先端のテクノロジーとファッションや造形分野と
の結合を図り、新たなる創造と革新を目指す。
3)クリエーションの実現
学園は常に新しいものを創造し得る高度な人材育成を目指す教育機関として、各
校の教育と研究所や収益事業部門等の要素と知恵の融合を図りながら、前述のグ
ローバリゼーション、イノベーションに取り組み、新たなクリエーションに繋が
る教育を目指す。
以上を推進していくために文化学園各校、各部門は各々の役割を認識し、その個性、
特色をさらに明確化し、新時代に対応できる人材の育成を行ない、これを発展させ、
国内外においての存在意義をより以上に高めていかねばならない。
このためには文化学園大学、同大学院、同短期大学部、文化ファッション研究機構
は学術研究の拠点としてさらなる機能強化に努め、文化ファッション大学院大学と文
化服装学院はファッション産業に向けての人材育成の教育機関としての役割を担い、
文化外国語専門学校は留学生の受け入れを図りながら日本語教育の推進を行なって
いく。
また、今後のグローバル化への対応として、学園各校はカリキュラムの検討を行い、
外国語で授業を行なえる体制等を構築し、留学生の受入れ体制についても充実・強化
を図っていく。
併せて今年度も引き続き学園各校は、広く海外との教育交流事業を積極的に行い、
特に東南アジア諸国においては交流拠点づくりを検討し、学園が東南アジアにおける
ファッション教育のハブ校としてその役割を担っていく。
2.創立 90 周年、100 周年に向けての整備計画
1)文化学園の永続性に保つためには、各校の教育目的に充当する環境整備が今後
の大きな将来計画となる。本学園は平成 35 年の創立 100 周年に向けて新都心キャ
ンパスの充実を図ることを長期計画として、その記念事業計画を推進するにあた
り、中期計画、年次計画を組み、新しい時代の教育に対応する学園校舎の整備と
再開発を行なっている。
この 100 周年に向かう長期計画の中で、平成 25 年の創立 90 周年の記念事業と
して新校舎をH館の場所に建設する計画を推進していたが、平成 23 年 3 月の東日
本大震災による留学生等の減少などの影響や、在校生の安全確保のため既存の建
物の耐震工事を優先して行なうとしてこの計画を一部変更し、新校舎建設等を創
6
立 100 周年に向けての事業計画とした。
この耐震工事は 5 年計画で既存の校舎の耐震基準をISOで 0.6 を目処に改修
工事を行なっている。
また、当初計画の府中国際学生会館は平成 24 年 3 月に予定どおり竣工し、以後、
学生寮のふじ寮を整備してH館の機能を移し、学生会館の機能を持たせるよう整
備を行っている。順次、校舎や各キャンパスの利用効率を図りながら、創立 100
周年に向けて開発を構築していく。
3)平成 25 年の創立 90 周年に向け記念行事等についての検討を行い、記念事業と
してこの学園を広く社会に周知させることを主眼に計画することとした。
①服飾博物館 特別展 10 月 23 日∼12 月 21 日まで
「宮廷の装い 近代の装束と洋装」展
服飾博物館では、収蔵品として幕末期からの皇室の貴重な衣装を数多く保存
しており、平安時代から受け継がれてきた伝統的な装束と、近代国家として
の皇室がいち早く導入した洋装などの宮廷衣装の特別展を開催し、これを日
本近代の宮廷文化として捉えて一冊の本にまとめ、創立 90 周年の記念出版を
行う。
②国際ファッション工科大学連盟(IFFTI)総会を文化学園が会長校として、
来年1月下旬に学園で開催する。世界各国の研究者が多数来校するので、こ
の機会を利用してファッションショーや教育内容の展示等を行い、文化学園
のファッション教育を世界に発信する。
4)文化北竜館開設 50 周年記念事業
長野県飯山市の文化北竜館開設 50 周年記念事業として、文化北竜湖山荘時代か
らの飯山市との交流と服飾博物館が所蔵する銅鏡などを含めた展示会を開催す
る。
「文化学園と飯山市の交流の歴史と鏡展」 5 月 1 日∼6 月 16 日まで
5)文化学園大学創立 50 周年
平成 26 年に文化学園大学は設立 50 周年を迎えるので、記念事業の準備を行う。
3.財務政策
文化学園の教育目的に向け、教育設備の充実、教育環境の整備、推進は重要な事業
となるが、これには財政面の経営計画に基づいて、健全な財政運営のもとに進めてい
くことが重要な課題となる。
学生数の確保による収入面はもとより、将来計画を見据えた財務計画を策定し、教
育支援と財政基盤の安定に向け、早急に文化出版局、文化事業局等の収益部門の建て
直しを図り、加えて補助金や寄付金等の外部資金導入の強化にも努めている。
7
平成 24 年度では、事業計画の変更により、2 号基本金の 90 周年事業建設引き当て
資産を 100 周年事業として計画変更した。
4.寄附金の募集
卒業生や企業等から日本私立学校振興・共済事業団を窓口とした受配者指定寄附金
制度と直接学園口への受け入れによる寄付金の募集を行っている。
平成 24 年度は、加えて寄付金の税額控除が適用される法人として文部科学省に申
請を行ない、これまでの所得控除に加え税額控除が適用されるようになる。
平成 24 年度における文化学園の主な事業
近年は国際的な観点や社会に対する教育界の役割が大きく変わってきており、グロ
ーバル化社会において、わが国の高等教育機関は未来に向けた人材育成機関としてそ
の教育の質を高め、国際的に通用する人材の養成を求められている。
本学園では本年度も「グローバリゼーション」
「イノベーション」
「クリエーション」
を三つの柱とし、知的創造性育成の教育機関として人材育成を目指す。
1.学園各校は各々の役割の中で研究・開発に力を注ぎ、より特色ある専門性に富んだ
カリキュラムや教育内容の構築を図り、FDの強化と優秀な学生の確保に努める。
急速にグローバル化するファッション産業界に対応する人材育成の教育機関とし
て、国際的に通用する教養を備えた専門性の高い人材を多数育成し、就職先となる産
業との連携等を図りながらファッション分野における先駆的な役割と課題を担って
いく。このためには募集活動において優れた学生を確保することはもとより、グロー
バル化に対応できる人材を数多く輩出するために、この育成を担う教員の質が重要と
なるため、この方策に努めた。
また、変革する国際社会に対応できるカリキュラムの開発と、それをより高度な専
門教育の質として構築し得る教員の協力体制と養成の強化を図っている。その成果が
世界に通用する教育評価として留学生を含めた学生募集の強化にもつながり、学生か
ら選ばれる学校として学園の永続性につながっていく。
2.グローバリゼーションへ向けての活動
学園各校は、海外との教育交流事業や東南アジアにおけるファッション教育のハブ
校としてのその役割を担っていくが、併せて、学園の海外提携校、IFFTI関連な
どの交流事業について、各校および「国際交流センター」が協働して交流イベントや
8
セミナーの開催、教育支援、留学生募集及び卒業生支援活動等を図っていく。
昨年「国際ファッション産学推進機構」を新設し、海外連携では主に中国を視野に
置いて、教育連携、企業との連携等を行なっており、すでに大連市において「魯迅美
術学院」と教育提携して魯美・文化国際服装学院を新設し、芸術デザイン専門大学教
育プログラム(芸術デザイン学科)として、平成 24 年度 9 月より文化外国語専門学校
による日本語教育を開始した。平成 25 年度 9 月より文化服装学院の教員が加わって、
学院の高度専門士科の基礎カリキュラムを教授し、その後、日本へ進学する合作教育
が行なわれる。
3.コラボレーション
学園各校は、継続して公的機関や教育機関、服飾関連団体、繊維・アパレル・ファ
ッション流通企業等との共同研究や開発、連携イベントに各校の特性を出しながら、
積極的に参加していく。これにより学園各校の知名・認識度を高めるだけではなく、
就職先企業の開拓にもつなげていく。
また、学生の就職先ともなる国内の繊維・アパレル製造業の生産が大幅に海外へシ
フトされるなど、厳しい状況になっている実状を踏まえ、より企業との連携を図って
いく。
昨年設置された「国際ファッション産学推進機構」はファッション産業界の活性化
やジャパンファッションウイーク(JFW)関連、コンテスト関連とのコラボレーシ
ョンの窓口を担う部署でもあり、海外と合わせて各校のコラボレーションを支援、協
力していく。
4.卒業生支援(文化ファッションインキュベーション)
卒業生の支援対策として、ファッション産業界におけるインキュベーション機能の役
割を担う施設(文化ファッションインキュベーション)を渋谷に設置している。渋谷区
との連携の中で若手クリエーターの起業支援、就職支援を行い、ファッション産業、フ
ァッションビジネス産業関連に対しても連携、支援を行なっている。
5.文化ファッション研究機構の事業推進
5年目
平成 20 年 10 月に服飾文化共同研究拠点として文部科学大臣の認定を受け、その整
備と事業を推進している。この機構は多岐にわたるファッションの研究全体を俯瞰し、
調整をとりながら、ファッション文化、ファッションビジネス、アパレル科学、アパ
レル形態機能、アパレル生産工学の 5 部門を置き、将来を見据えて効果的に促進する
ことを目的としている。
服飾文化情報ハブの構築に向けて、信州大学繊維学部や学外の博物館などの服飾文
化関連機関との連携を検討し、機構では継続して共同プロジェクトの推進、新規共同
9
プロジェクトとしてトレンド、服飾の科学、服飾の生産などの設定を図り、プロジェ
クト以外の研究公募・採択やシンポジュウムの開催等の事業を進めた。
平成 24 年度は補助事業の最終年となるが、基礎的なものの整備を終え、以後、継
続して服飾文化の研究を推進していく。
8.「AFP-World Academic Archive」による教育現場での利用提案
平成 20 年 12 月にアカデミックアーカイブセンターを設置し、学園と通信社 AFP と
の共同プロジェクトとして、AFP 通信のニュースアーカイブ”AFP-World Academic
Archive”を日本国内の教育機関に提供するオンラインデータベースサービスの日本
における総代理店として、教育現場に向けた利用提案とセールス活動を行っている。
新設されてから 4 年目となるが、英語版ということもあり契約数が採算ベースまで
上がって来ていない。引き続き収益部門としての改善を検討する。
9.収益部門の改善
学生数が減少傾向にある中、財政基盤の安定を図るため、収益部門の再構築として
学園との関連を深めながら、より以上の効率と実績を上げる努力をしているが、出版
業界の不振、ビル事業の家賃の引き下げによる減収もあり、厳しい結果となっている。
継続して次年度からの改善が大きな課題となる。
10.山形市
学校法人原田学園(山形女子専門学校)との合併
文化服装学院の連鎖校であった山形市「原田学園
山形女子専門学校」を合併する
こととして関係各省庁との諸手続きを行い、平成 25 年 3 月に文部科学省から認可を
受けた。今後は文化学園の運営として山形市における服飾教育を継承していく。
10
部門別
教育部門
<文化学園大学・同大学院・同短期大学部>
1.中・長期計画
1)文化学園創立 90 周年(平成 25 年)、100 周年(平成 35 年)に向けて、本学の教
育研究環境の一層の整備を図る。
2)本学の教育環境の整備の基本にクリエーション、イノベーションを置き、学生
の創造性の育成に努める。また、本学の特性を生かした教育研究の国際化を着実
に進め、大学のグローバリゼーションを図るとともに、産学連携の一層強化を図
っている。
3)共学化を踏まえ、教育研究組織の再編及び教育課程等の改善を図り、教育・研
究体制の整備にむけて教育・研究の水準向上と、時代の変化に対応しうるカリキ
ュラムの改善に取り組む。
4)就職支援活動の強化を図るとともに、きめこまかな学生支援体制を整備する。
5)在学生に対して質の高い教育を行うことにより、より多くの優れた入学者の受
入れを図るとともに、協定に基づく留学生の受入れ等により、学生数の確保を図
る。また、所要の対策を講じて、退学・休学者数の減少を図る。
2.平成 24 年度主要計画
1)在学生の奨学金や海外留学等に充てるため、寄付金の募集を開始する。紫友会
(同窓会)の協力を得て平成 24 年 8 月より卒業生を中心に募集活動を開始し、併
せてホームページにて学内外への広報も始めた。平成 25 年度以降も継続的に募集
活動を行う。
2)共学化の初年度にあたり、教育課程の遂行や学生指導、学生募集に関する新た
な諸問題の抽出に努め、授業における身体計測時の配慮や、入試の合格規準をア
ップさせた。
3)学生調査等に基づき退学・休学の主な事由は進路変更が多いこともあり、その
方策として、平成 25 年度入試では、面接を通してアドミッションポリシーの確認
が不明瞭な場合、高校在籍時に欠席数の多い受験生の入学は厳しく入試判定を行
った。短期間で好転する課題ではないので、今後も継続して方策の検討、対策に
取り組む。
4)平成 25 年度から短期大学部生活造形学科の学生募集を停止し、在学生が全員卒
業するのを待って、学科の廃止届を提出する。従来の生活造形学科で行なってき
11
た教育内容は平成 25 年度生から服装学科の新コースに取り入れ、ファッション産
業界に対して「即、戦力」となる人材の育成を図る計画を推進する。あわせて、
カリキュラム、シラバス及び時間割、教員配置等について検討し、新体制作りを
推進した。ファッションビジネスを核とし、3 つのコース(ファッションビジネ
ス、ファッションクリエイティブ、ファッションプロモーション)の特徴と融合
を図るとともに、各コースの学生が目指すファッション企業の職域に適合するカ
リキュラム編成を行なった。また、指導教員の配置については、外部講師を加え
て整備した。
5)平成 23 年度からの校名変更及び平成 24 年度からの共学化に伴い、広く社会一
般に周知するための継続的な広報活動を図るとともに、高等学校教員に対して広
報するため、平成 23 年度に試行的に実施した教員による高校訪問を平成 24 年度
より全学的・組織的に実施した。1 都 3 県を中心に 368 校へ 132 人の教員が訪問
した結果、進学フェスタの参加者や入学志願者数増加の効果が認められた。
6)IFFTI(国際ファッション工科大学連盟)の年次総会に積極的に参加するととも
に、加盟校との間で教育・研究情報の交換に努めている。第 14 回国際会議・年次
総会は平成 24 年 3 月に印・ニューデリーで、第 15 回は平成 25 年 4 月に米・ロサ
ンゼルスで開催され、ニューデリーでは 4 人、ロサンゼルスでは 1 人、本学教員
が論文発表を行う。平成 24 年 11 月の IFFTI 理事会で、第 16 回国際会議・年次総
会は平成 26 年 1 月に本学で主催・開催する提案を行い、承認された。
7)
「国際ファッション産学推進機構」の基本方針に沿って産学連携を進めるととも
に、中国の大学(北京服装学院、東華大学、武漢紡織大学等)との交流を促進し
た平成 24 年度では「文化学園大学と武漢紡織大学とのダブルディグリー(修士)
に関する協定」に基づき、細則を整備した。また、本学服装学部専任教員 2 人が
6 月に武漢紡織大学へ行き、現地で授業を行った。
8)服装学部 USR 推進室の活動を活性化させるために、新たなコラボレーション科
目の設置、企業、地域との連携活動を行った。平成 24 年度は㈱リクルートのゼク
シーとのウェディングドレスのリメイクをテーマとしたコラボレーション科目の
実施、八ヶ岳原村でのコラボレーションの実施、小田急百貨店新宿本店創立 50
周年記念ファッションショーを実施した。
9)現代文化学部国際ファッション文化学科と文化・舞台衣装資料館の共同研究と
して「無線 IC タグによる作品データベース管理を利用した教育への効果的活用」
を推進し平成 24 年度は、作品及びアイテムのデータ量を増やし検索結果はサムネ
イル形式の画像データでも表示することができるようになった。さらに、所在管
理のシステムを構築して作品の所在管理がより確実にできるように図っている。
平成 25 年度は、これらの構築したデータをより効果的に授業に還元できるように
検討したい。
12
10)現代文化学部では、学生支援体制を強化するためのプロジェクトとして「現代
文化学部改善検討会」を設置し、就職活動を含めた大学生活の充実方策や、能力
開発などの総合的学生支援の検討と、学生指導を行う上で必要な教員のための研
究・教育環境の検討を行った。同検討会(全 17 回開催)の会議を通して学生に身
につけて欲しい「7 つの力」、各学科・コースの「ディプロマポリシー」、
「キャリ
ア形成教育科目」を決定した。
「日本語文章作成演習Ⅰ」
「同Ⅱ」
(各 1 単位)は平
成 25 年度から 1 年次必修で実施する。平成 25 年度中に新カリキュラムを提出し、
平成 26 年度から実施予定。
11)「2012 年日本繊維製品消費科学会年次大会」を本学で開催する。平成 24 年 6 月
23 日∼24 日、同大会が本学にて 14 年ぶりに開催され、特別講演 1 件、企画発表
10 件、研究発表は口頭発表 96 件、ポスター発表 50 件、学生発表 10 件があった。
参加者総数 334 人と多くの研究者が集まり、被服材料・染め織り文化、染色加工・
整理、流通・消費、生理・快適、心理・ファッション、構成・衣服製造、技術レ
ポートの 7 分野で研究交流が行われ、盛況裡に終えることができた。
12)東京都教職員研修センターと連携して、現職の小・中・高等学校、特別支援学
校教員の専門性向上研修「家庭Ⅱ」を本学で 8 月に実施した。受講者数は 45 人(小
学校 16 人、中学校 17 人、高等学校 8 人、特別支援学校 4 人)。受講者からはたい
へん高い評価をいただいた。平成 25 年度以降は本学で隔年開講することとなった
ため、次回は平成 26 年度開講予定。
3.教育、授業関連、学科編成等
1)学習の機会をより多くするため、文化学園大学と文化学園大学短期大学部間で
相互の教科目履修を可能にするため、細則を作成し平成 24 年度より施行した。
2)服装学部と和洋女子大学家政学群との「特別聴講生制度」を開設する。
3)服装学部は共学化に対応し、両学科のクラス編成等の具体的な調整を行い教育
内容の充実を図る。実地検証は 2 学科(服装造形学科、服装社会学科)の特徴を
踏まえて個別に行い、教育内容の充実を図った。また、服装社会学科の入学希望
者が大幅に増加し、クラス編成の調整が不可欠となったため、入学定員数や教室・
教員数の具体的な対応のために同学科の教員による中長期将来委員会を発足した。
4)服装学部では、コース編成の問題点を抽出し、実情に即した再編成に取り組み、
服装造形学科では現行の 6 コースの完成年度 3 年目に入り、教員の世代交代の時
期を迎え、以前から課題であったコース希望人数のアンバランスの是正を目指し、
教育内容の具体的な検討を開始した。服装社会学科では新コース「グローバルフ
ァッションマネジメントコース」の平成 26 年度実施に向けて、具体的な準備を開
始した。
5)服装学部 USR 推進室の活動に連携する科目の充実を図る。平成 24 年度は、従来
13
の「服装環境論」「循環社会論」「ファッション消費論」を中心としてコラボレー
ション科目の編成を見直し、「循環社会演習 A∼E」までの 5 つの科目に整理して
実施した。
6)服装学部服装造形学科では、平成 24 年度生より 2 級衣料管理士課程を廃止し全
てのコースにおいて 1 級衣料管理士資格取得を可能となるよう整備した。現在、
衣料管理士課程履修定員は 30 人であるが、今後は増員や時間割の調整の検討を行
う予定である。
7)服装学部服装造形学科では、第一線で活躍するファッションデザイナー4 人を特
任教員に迎え、その得意分野による講義課目を開講した。期待していたクリエー
ションと実践力の強化のみならず、キャリア形成教育としての効果も高く、学生
にとって予想以上の効果をあげることができた。
8)国際化、共学化に対応し、服装学部服装社会学科に平成 24 年度生から「グロー
バルファッションマネジメントコース」を設立し、中心科目である「グローバル
ファッションマネジメント実習」(必修 4 単位)
(国内外インターンシップ等)を
行うために、香港、オーストラリアの大学と交渉等を進めた。国際交流センター
と連携しながら、海外インターンシッププログラムのための活動を行った。
9)造形学部の「人材育成促進のための学科、コース横断型教育」を推進し、それ
らの成果を学内外に積極的に公表する。
【結果】学科、コースを超えた科目である
「造形ワークショップ A」
「同 B」
「コラボレーション科目」等において活発な交流、
意見交換がなされ、学外展への積極的参加につながるなど大きな成果があった。
10)造形学部の学科・コース・学年を超えた連携を図り、学部教育内容の活性化を
推進するため、学科ごとの特徴を生かしてプレゼンフォーラムデザインコンテス
トを実施した。今年度より明治大学での「e−プレゼンコンテスト」に参画し、各
学科の優勝者計 2 人は韓国全北大学で開催されたワークショップに参加し、活発
な国際交流を果たした。また、成果を「造形学部年間教育活動報告集」の中で学
内外に公表した。
11)平成 25 年度生から、時代への対応とさらなる活性化を目指すため、造形学部生
活造形学科に映像及びアニメーションを中心とする「映像クリエイションコース」
を立ち上げ、建築・インテリア学科も教育内容見直しの中からコースを再構成し、
「住生活デザインコース」を設置した。
12)造形学部生活造形学科、建築•インテリア学科の 4 年間の教育成果発表の場であ
る卒業研究展のさらなる充実を図り、教員・学生による取り組みを強化した結果、
学外連携や就職関連の企業の方、卒業生、高校生、保護者等、来場者数は 3,000
人を超え、寄せられた評価は今後の教育への参考となった。会期中には公開プレ
ゼンテーションや制作風景ビデオの上映も行われて盛り上がりを見せた。それら
の成果を「造形学部年間教育活動報告集」として広く公表した。
14
13)平成 24 年度入学生から学科の内容をより明確に反映した名称とするために、国
際文化学科は「国際文化・観光学科」に名称変更した。
14)現代文化学部国際文化・観光学科への名称変更に伴い、「国際文化コース」「国
際観光コース」の統廃合を含めて、新しいディプロマポリシーの作成、カリキュ
ラムのスリム化、コア科目の充実を検討した。
15)短期大学部の学科間の交流を図るため、
「キャリアデザイン(導入編)−フレッ
シュマンキャンプ−」を 2 学科(服装学科・生活造形学科)合同で実施した結果、、
短大への入学動機の確認やキャリアプランについて一体感をもって体験学習する
ことができた。
16)短期大学部の現行カリキュラムを、服装学科と生活造形学科の学生が相互に履
修可能となるよう生活造形学科の時間割を変更し「学生チームによるブランドビ
ジネスモデルの構築」
(選択 2 単位)を相互履修可能な科目とし、合同で実施した
結果、2 学科の学生のチームワークが学習成果の向上につながった。
17)短期大学部生活造形学科の教育の成果発表である創作実習展のさらなる充実を
図るとして会場を新都心キャンパス C 館エントランスに変更した結果、新しい展
示方法ができ、来場者の増加につながった。また、
「生活造形グループワーク」
(選
択 2 単位)の課題内容・テーマを見直し、さらなる充実を図ることができ、外部
への周知としての文化祭の教科展示でも好評であった。
18)短期大学部専攻科被服専攻を平成 27 年度生から「ファッション専攻」と変更し、
専攻分野の領域を拡大して学生の学習・研究意欲を高める教育プログラムとして
3 コース(ファッションビジネス、ファッションクリエイティブ、ファッション
プロモーション)出身者からなる専攻科ファッション専攻の具体的な内容の検討
に入った。今後は、キャリアデザインにおけるインターンシップの導入等さらな
るプログラムの策定を行う。
4.教員の研究、研修、FD(教育や研究、研修における重点課題)、職員の SD 等
1)文化ファッション研究機構の下で、平成 24 年度は 15 課題の共同研究を推進し
たが、そのうち 4 課題を若手の共同研究に当て、若手研究者の養成を図った。ま
た、平成 25 年度以降も共同利用・共同研究拠点として文部科学省の認定を受ける
べく、延長申請を行った。
2)教員の研究成果の外部発信として、平成 24 年 4 月に教員研究作品展を実施し、
平成 25 年 1 月には文化学園大学紀要「服装学・造形学研究第 44 集」
「人文・社会
科学研究第 21 集」を発行した。また、文化学園リポジトリの充実を図るとともに、
文部科学省の助成の終了する平成 25 年度以降はリポジトリ運営に関する業務は
図書館で継続することを決定した。
3)全学 FD 委員会が開催している「全学 FD・SD 研修会」に平成 24 年度も非常勤講
15
師の参加を得ることとし、研修会への非常勤講師の参加者数は 74 人であった。非
常勤講師からは「本学の教育目標等を専任教員とともに理解することができたと」
好評であった。教員・事務職員からの要望もあり、9 月に「秋の分科会」と称し
て、グループ編成を変えて 2 回目を開催し、春・秋の分科会ともに報告書を作成
した。
5.教育支援プログラム等の申請、推進
1)「戦略的研究基盤整備事業」を継続し、成果の充実に取り組んだ。
① 「戦略的研究基盤整備事業」
「高機能アパレル開発に向けた動態学的基礎研究」
研究成果報告書を刊行、また成果の一部は学術誌に掲載された。
「高齢者のための住環境デザイン」
研究成果報告書(概要)を文部科学省に提出し、最終成果報告会を実施した
以下は教育支援プログラム等の申請をおこなったが、不採択となった。
②「大学院博士課程教育リーディングプログラム」
グローバルファッションリーダー養成プログラム
−次世代ファッション文化創生に向けて−
③「グローバル人材育成推進事業」
服装学部・現代文化学部の取組
④「大学間連携共同教育推進事業」
和洋女子大学・多摩美術大学・文化学園大学の取組スマートライフデザイン発
信力育成構想 −装・健・美の統合教育−
2)
「大学教育・学生支援推進事業」学生支援プログラム(テーマB)によって構築
した求人情報配信システム『Campusplan∼Web 就職∼』のさらなる活用を目指し
た。キャリアアドバイザーも継続雇用して就職相談室と連携を図りながら、学生
の就職支援を行ている。学部 3 年・短期大学部 1 年はコース・クラスごとに 11
月∼1 月、専攻科は 4 月に説明・登録会を実施した。登録率の低いコース・クラ
スについては 4 月に再実施し、学生の携帯電話・パソコンに求人情報を配信した。
また、キャリアアドバイザーと連携し、学生の面談・特別講座等を実施。求人企
業の紹介もいただいた。
3)服装学部 USR 推進室を中心に「大学間連携共同教育推進事業」の検討を行い、
和洋女子大学及び多摩美術大学と協議を重ね申請を行った。書類審査を通過しヒ
アリング対象となったが不採択であった。
6.自己点検、自己評価の取り組み
1)平成 22 年度に短期大学基準協会により受審した短期大学部の認証評価と平成 23
16
年度に日本高等教育評価機構により受審した大学の認証評価(試行)の結果を受
け、自己点検・評価報告書を一部加筆修正し「平成 24 年度 大学機関別認証評価
自己点検評価書」として日本高等教育評価機構に提出した結果、
『機構の定める大
学評価基準に適合している』と認定された。また、
「文化学園大学・文化学園大学
短期大学部
自己点検・評価報告書
平成 23 年度」を発行し、学内及び関連部署
に配付するとともに本学ホームページにて公表した。この他、シラバスの見直し
作業を全学 FD 委員会、教務委員会と合同で実施し、PDCA サイクルにのせた自己
点検・評価を推進した。
7.産官学との連携
社会連携、地域連携
高大連携
多様なコラボレーション
等
1)服装学部では、環境教育、地域連携を重視し、
「エコプロダクツ展 2012」に参加
した。積極的に参加することにより、多くの企業連携活動を生むきっかけとなっ
ている。平成 24 年度のエコプロダクツ展参加をきっかけとして、阪急梅田店で株
式会社オンワードとグリーンイノベーション展に協同参加することになった。
2)
「クリスマスライトアップイベント」等の小田急電鉄との連携を積極的に推進し
12 月に実施した。また、新宿文化クイントビル前でもライトアップを行った。
3)文化学園大学杉並高校との高大連携はファッションデザイン、インテリアデザ
イン、健康心理学、中国語等も含めて展開し、効果をあげている。平成 25 年度に
同高校から本学へ入学した学生で連携授業を受講していた者には「高大連携科目」
として認定(2 単位)した。平成 25 年度も同様の科目を開講し、さらにカリキュ
ラムの開発に取り組む。
4)文化学園長野高校との高大連携である「ファッションショー」の関連授業は、
遠隔授業も含めて継続し、大学で実際に授業を担当している教員による指導は、
高校生にもたいへん大きな刺激となった。
5)本学の外部発信としての効果や、学生の就職にもつながる「各種ファッション
コンテスト」に対する支援を服装学部・短期大学部服装学科全体で取り組む環境
の整備に着手した。
6)造形学部の特色として「新宿・渋谷の立地を生かした都市型連携教育」並びに
「地方産素材を生かしたものづくり」
「古民家再生プロジェクト」などの地域連携
型教育を推進し、染めの街として知られる新宿区中井をアピールするためのイベ
ントである「染の小道」に学生が運営スタッフとして参加して制作した「暖簾」
で多くの店舗を彩った。また古民家再生では、長野県須坂市の産官学民連携事業
である「蔵の町並みキャンパス」を中心とした地元の人々の協力を得て 3 回の合
宿を行い、多くの学生が参加し、長野県産の杉板床張り作業や藍染め体験等、連
携教育として大きな成果を得た。
7)造形学部の情報編集教育の特色を生かし、小田急電鉄と連携して「街歩きマッ
17
プ」制作などの産学連携型教育を行った。メディア編集デザインコースがフリー
ペーパーを制作して約 10 万部を印刷し、小田急線全駅で配布した。また、小田急
電鉄の特設ホームページ等にも掲載された。
8)現代文化学部ではコミュニティ・オープンカレッジを 6 講座で開講した。ただ
し、平成 25 年度は休講とし、小平市との連携も含めて今後の運営について検討す
ることとした。
9)平成 23 年度に引き続き、ネットスクウェア株式会社とのコラボレーション企画
として「年賀状デザインコンテスト」を実施し、巳年年賀状については、全学か
ら 250 点を超える作品が提出された。
8.国際交流
1)海外提携校との連係を充実させ、世界標準を意識した教育プログラムの開発を
進めており、服装学部服装社会学科では平成 24 年度入学生から「グローバルファ
ッションマネジメントコース」を設置した(コースは 3 年次から分かれるため、
平成 26 年度から開設)。コース科目のうち 3 年次必修科目の「グローバルファッ
ションマネジメント実習」
(4 単位)は、国際外の企業で行うインターンシップで
ある。試みとして平成 25 年度に海外 2 カ国(豪・香港)、参加者数は数人として
海外インターンシップを行う。また、現地提携校の協力も仰ぐこととする。
2)国際人としてのグローバルな視野の構築及び深化を図るため、ボーンマス美術
大学と本学(服装学部服装造形学科・造形学部生活造形学科・現代文化学部国際
ファッション文化学科)との間で、特別留学プログラムを整備し、希望者の語学
試験・面接等を行った結果、同美術大学へは 4 人(現代文化学部交際ファッショ
ン文化学科 3 人、造形学部生活造形学科 1 人)、同プログラムを利用して留学する
こととなった。
3)海外提携校でコラボレーション科目を実施することにより、学生の研修と交流
を行っている。
コラボレーション科目を実施する提携校
アメリカ合衆国 ベルビューカレッジ
韓国
青江文化産業大学
台湾
実践大学
高雄キャンパス
アメリカへは 19 人が参加し、
ホームステイをしながら文化・語学研修を行った。
韓国へは 26 人が参加し、青江文化産業大学の学生と交流を深めながら研修が行わ
れ、いずれも有意義な研修となった。台湾での研修は履修者が催行人数に達しな
かったため休講とした。
4)現代文化学部国際ファッション文化学科では、ファッションの専門知識・技術
等総合的に学んだ成果の発表の場としてアメリカにおいて国際交流イベントを行
18
った。平成 24 年 9 月に「第 11 回アメリカ親善交流シアトルファッションショー」
を実施し、無事終了した。学生も現地スタッフと交流し、各自の役割分担を責任
をもって遂行し、少ないリハーサル時間を有効活用して本番に挑み大盛況を得た。
また、ニューヨークファッション工科大学での研修も実施し、参加学生からも高
い満足度を得られた。
5)海外提携校等からの学生受入れに備え、
「留学生別科」を含めて日本語教育支援
体制を整備し、タイの泰日工業大学からは 8 人の短期日本語研修を受け入れた。
引き続き留学生別科の学生募集、短期日本語研修受け入れを実施する。
9.学生募集、広報活動
卒業生との連携
等
1)進学フェスタは両キャンパスで 12 回実施し、来場者数総計は 4,303 人(前年度
比+270)であった。高校訪問を組織化して取り組んだことにより、直接、高校教
員及び高校生に案内ができ、また、本学ホームページによる迅速な PR を行った結
果と思われる。低学年層へは、学校行事等の DM 発送やメルマガ配信を行った。
2)大学ホームページのアクセス解析や競合大学の入学案内書の確認、本学への接
触者・接触時期の検証を行い、大学ホームページにおいてはトップページと学科
紹介ページをリニューアルするとともに、入学案内書では各学科の特性がより引
き立つようにデザイン変更をし、受験生のニーズにあった情報発信の強化を図っ
た。
3)本学の受験者層拡大のため高等学校の設置学科等の検証を図り、志望分野での
募集強化をするとともに、広く本学の学部・学科について周知を図るとして学科
紹介のリーフレットを作成し、関連学科がある高校や関連分野を志望している受
験生へ発送し、本学の知名度の強化を図った。また、高校教員に対しても本学の
知名度を高め、かつ生徒や保護者への間接的な広報の強化を図るため、高校教員
向け広報誌への掲載の機会を増やした。
4)共学化に伴い、入試制度及び入試内容を再検討し、入学者の質を確保するため
に入学者選抜に関する合格基準をアップさせた。また、指定校推薦入試について
も、入学者の質の向上を鑑み、一部の指定校に対して推薦に必要な評定平均値を
変更した。進学フェスタにおいて、入学した男子学生の入試体験談や、スタッフ
に男子学生を配置することにより男子生徒へのアピールを図った。
5)入試状況、社会状況に鑑み、学部学科等の入学定員の適正化として、この定員
是正を平成 27 年度入学生以降に適用すべく、平成 25 年度から検討を開始するこ
ととした。
6)服装学部服装造形学科全コースによるファッションショー(4 年目)の短編版
DVD を制作し、本学ホームページ、装苑、入学案内等に掲載し、校名変更、共学
化を踏まえた大学広報として学生募集、広報活動、卒業生との連携等、成果を得
19
ることが出来た。
7)服装学部 USR 推進室では「卒業生情報の整備」を企画し、基礎的調査として、
インターネットモニターを対象とした調査を実施した。大学がこれから卒業生に
対してどのようなコミュニケーション方法をとるべきかに対して意義あるもので
あり、今後の服装学部 USR 推進室と卒業生の接点の作り方の資料となった。
8)
「造形学部ホームページ」を社会、企業、卒業生との連携、及び受験生獲得のた
めの広報と位置づけ、これまでのホームページの見直しにもとづいて更なる内容
充実と改善を推進し、卒業生との連携強化、学生募集活動への機能強化となるよ
う、大幅なリニューアルを実施し、10 月にリリースした。従来のキャリア支援型
から在学生及び卒業生の創作活動を支援する内容に変更し、投稿型の作品ポート
フォリオや学部の活動を伝えるためのコンテンツ等を用意した。
9)造形学部両学科の新コース立ち上げを牽引力として、学部の活性化及び入学者
増につなげるため、新コースの広報を目的とした講演会等のイベントとして 6 月
の進学フェスタでジブリアニメ制作者による講演会「ジブリアニメとコンピュー
タ•グラフィックス」を実施した。8 月には制作者当人による講演「ウサビッチ∼
CG アニメのメイキング∼」を実施した。
10)小平キャンパスへ学校訪問で来校した高校生・保護者に対して、学科の教育内
容をより理解しやすくするために国際文化・観光学科、国際ファッション文化学
科、応用健康心理学科それぞれに常設の学科展示スペースを設けた結果、来校し
た高校生・保護者に対して具体的に詳しく学科の特性等を説明できた。進学フェ
スタ開催日には、在学生を配置し進学相談・学生生活相談に応じた。
10.キャリア形成
就職支援
1)平成 23 年度は不況と東日本大震災の影響によりインターンシップ受入れ企業が
減少した。平成 24 年度については改めて企業に受入れを依頼するとともに、新規
企業開拓も行い計 96 社で実施した。
2)就職講座は、年間スケジュールの立案通り実施し、さらに企業の採用動向と学
生の活動状況を確認しながら、キャリアアドバイザーと連携し、志望動機・グル
ープディスカッション等の対策講座についても実施した。
3)春季就職講座・学内合同企業セミナーについては、企業動向と学生状況を確認
し、一部の個別学内企業説明会を予定より早期開催(2 月→12 月)とした。また、
採用時期が後ろ倒しとなり、各大学に出向いての説明会実施希望の企業が増加し
たことから、本学への来校により採用等のお話を伺った後、学生説明会実施の機
会を増やしている。実施数 67 社。
4)就職対策として平成 24 年度は新規開拓 14 社を含め 96 社の企業訪問を行った。
また、今後の継続的な連携のため、学長・副学長及び関係教職員出席による就職
20
懇談会を実施した。さらに、ファッションビジネスが成長している中国で日系ア
パレル企業及び中国アパレル企業と連携を図るため、文化服装学院・文化ファッ
ション大学院大学と合同で上海での企業懇談会を実施した。
5)服装学部の「キャリア形成教育科目」について、1 年次から 4 年次までの総合的
カリキュラムを検討し、平成 24 年度は、キャリアデザイン検討委員会による調査
結果において新入生の導入時期の対応の重要性が明らかとなったため、既存の「キ
ャリアデザイン(導入編)−フレッシュマン キャンプ −」の内容の改良を行う
など、主に 1 年次の具体的な対応を行った。また、就職委員と共同し、1 年次か
ら 4 年次までの科目内容の見直し等、具体的な準備を開始した。
6)造形学部のキャリア形成支援教育として、様々な分野で活躍する卒業生を招き
「キャリア支援講座」の開催並びに「キャリアアップ資格特別講座」を開講した。
「キャリア支援講座」は専門職で活躍する卒業生を講師とし、両学科各コースに
おいて講座を開講した。
「キャリアアップ資格特別講座」についてはインテリアコ
ーディネーターと福祉住環境コーディネーターの 2 講座を 4 月から 12 月まで開講
し、延べ 133 人の在校生・卒業生が受講し 20 人が合格した。
7)現代文化学部のキャリア形成教育科目の強化とインターンシップ及び学外研修
等を充実させ、2・3 年生のインターンシップを実施した。
8)就職相談室職員は、日本私立大学協会・日本私立短期大学協会の担当者研修会・
委員会及び就職情報会社等のセミナー・勉強会・会議に可能な限り出席した。ま
た、企業訪問等を通してタイムリーに情報収集し、共有することを心がけ、大学・
企業双方との担当者間コミュニケーションを意識した情報交換を積極的に行った。
11.学生支援(奨学金、報奨制度、学生生活の活性化、経済支援等)
1)成績優秀な学生への奨学金制度と、特待生制度の導入を検討し、平成 26 年度入
学者から現代文化学部国際文化・観光学科と応用健康心理学科において、年間授
業料の全額(各学科 1 人採用)及び半額免除(各学科 1 人採用)をする特待生入
試制度を実施することとした。2 年次以降は前年度の成績等に基づき継続審査を
行う。
2)自然災害等で被災した学生の修学の経済的支援を継続し、審査に基づき 18 人の
被災学生に対して支援を行なった。
3)休・退学者の減少に対する取り組みとして長期欠席者の調査・対策等を全学的
に継続するとともに、各学年にまとめ役を置き、クラス担任間の情報交換を活性
化し、問題にスピーディーに対処する環境を整える取り組みを行なった。各クラ
スに留学生が多いことに配慮し、中国語講座や韓国語講座を行い、留学生と日本
人学生が学びあう機会を設けたことにより、学生間の交流を深めた。
4)本学への帰属意識を高めるため、ドレスコードイベントを開催し、学生が中心
21
となって企画したファッションショーや交流パーティー等のイベントを開催し、
学生同士や教職員との交流も深めることができた。
5)男子学生を学生会、委員会活動やクラブ活動へ積極的に参加させるため、既存
のクラブへの入部の他、男子学生の意見を反映しフットサル愛好会、ボーリング
愛好会を新設した。
6)安全・安心・楽しいキャンパスライフ作りへの支援として学内外においてカル
ト団体勧誘への注意の呼びかけや、未成年の飲酒防止・薬物使用禁止に関する取
り組みを行った。年1回開催する学生会サミットを通して安全・安心・楽しいキ
ャンパスライフ作りに関する学生の意見を吸い上げ、改善に努めた。また、新入
生歓迎会・球技祭・文化祭等の行事を通して、学生同士の交流を図り学生生活へ
の満足度を高める取り組みも行った。
12.留学生の対応
支援
1)留学生の在籍管理の強化として、すべての授業を対象に月 2 回以上欠席した留
学生に学生課・学生支援課が面談を行って授業への出席を促した。また、在留期
間の切れそうな留学生に、自宅へはがきを送付し、更新指導を行った。
2)留学生研修旅行や懇談会等、留学生のための特別行事の充実を図るり、留学生
の在籍期間中に 4 カ所の見学先(日光、富士山、軽井沢、箱根)を訪問できるよ
う研修旅行プログラムを組み、日本文化への見聞を広めると同時に、留学生同士
の交流機会となるよう取り組んだ。留学生懇談会では、日頃の学習の悩みや要望
等に応えるよう努めた。
3)留学生の就職支援の強化として就職講座内で留学生の就職活動支援内容につい
て説明のうえ、10 月から実施の面談にて個別相談を行った。さらに 1 月には東京
外国人雇用サービスセンター専門官を講師に迎えて留学生就職ガイダンスを実施、
日本での活動方法・留学生採用企業・在留資格の変更・サービスセンターの概要
等についてお話いただいた。
4)現代文化学部では、日本人学生16名が留学生のチューター活動の充実のため
に参加した。男子学生の上級生がいないこともあり、男子留学生に対するチュー
ターの配置を検討していく。
13.教育環境整備
1)平成 23 年度に整備した捺染室(テキスタイルの実習室)をさらに整備し、全学
的にテキスタイル企画に関連した教育が効果的に進められるように、指導教員を
配置するとともに、最先端機器・設備等の設置に取り組んだ。4 月より管理兼指
導担当者 1 人が捺染実習室に常在し、造形学部、服装学部、短期大学部生活造形
学科、文化ファッション大学院大学等各部署間での共有使用が可能となった。ま
22
た実習室の効果的使用方法を関係者でさらに検討し、新しい機器の設置も含め、
環境整備を推進した。服装学部ではテキスタイル企画教育の充実のために、平成
25 年度に最新鋭機器の導入を目指して平成 24 年度は調査を開始する計画であっ
たが、文部科学省の「平成 24 年度私立大学教育研究活性化設備整事業」に採択さ
れたことにより、ホールガーメント 4 台と無製版プリンター1 台の導入・整備が
一年前倒しで実施することが出来た。
2)学科間、及びコース間の教室スペースの調整と合理化を実施し、各学科、各コ
ースの教育機能の更なる円滑な運営を促進するため、新都心キャンパスでは各研
究室あてに「研究室管理の演習室・準備室の使用状況について」というアンケー
ト調査を行い有効利用を喚起した。あわせて研究室の再編・学部学科間の学生数
と使用教室の不均衡の是正・実習室の有効利用等のため約 30 室の管理研究室・名
称・使用方法の変更を行った。
3)現代文化学部の「実践重視」教育を目指すため、ホスピタリティ実習室にある
旅行業務カウンター、ホテル業務カウンターを用いて、ホスピタリティ実践力を
養う実習の場として授業で活用した。また、進学フェスタやけやき祭等で来場者
に対する実践的な対応を行う場としても活用する。
4)学生サービスと向上のため、従来のポータルサイトから新たな教育用ポータル
サイトに移行する。またメールは平成 24 年 4 月から Gmail へ移行し、さらなる活
用を目指す。
14.大学院・研究所等
1)大学院教育のさらなる充実・国際化を図るため、平成 24 年度生から生活環境学
研究科被服学専攻に「グローバルファッション専修(英語プログラム)
」と「アド
バンストファッションデザイン専修」を新設し、それぞれカリキュラムの充実を
図るとともに、平成 25 年度に向けた改善策を検討した。
2)国際文化研究科では、3 専修(国際ファッション文化専修・国際文化専修・健康
心理学専修)の学際研究の推進を図るために、研究科内に総合研究センターを設
置し「民族の心とファッション」について研究を始めた。
3)文化・衣環境学研究所
平成 21 年度に採択された私立大学戦略的基盤形成支援事業「高機能アパレル開発
に向けた動態学的基礎研究」の成果を広く発信するため研究成果報告書を刊行、
また成果の一部は学術誌に掲載された。本支援事業に基づく設備の充実により研
究所としての機能が向上し、外部からの委託研究・共同研究を多数受託推進する
ことができた。また平成 22・23 年度の成果をまとめた研究所報第 4 号を発刊。東
日本大震災後の社会的ニーズへの対応研究を含むもので、文化学園大学からの情
報発信となった。
23
4)文化・住環境学研究所
① 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業が最終年度となるため、高齢者のための
推奨モデル(室内・家具・道具・服装)の評価・検証と研究成果の公表を行い
住環境デザインの研究成果報告書(概要)を文部科学省に提出し、最終成果報
告会を実施した(事後評価結果は B 評価)
。
② 「新しい造形教育のための教材開発」ならびに「住環境や造形教育手法をテー
マとした共同研究」を引き続き推進し、教材開発 2 件と共同研究 5 件を実施し、
前年度(平成 23 年度)の成果については造形学部学内研究発表会で公表する
とともに研究所報に掲載した。
③ 隔年発行の研究所報「しつらい Vol.5」の内容を再検討した上で、「歴史と環
境」という特集テーマのもとに編集作業を終え、平成 25 年度に発行する。
5)文化・ファッションテキスタイル研究所の平成 25 年 4 月開設に向けて、事務所・
会議室等の改築工事、ネット環境整備にあわせて、パソコンや複合機等の設定等、
工場内の整理等を進めた。
24
<文化ファッション大学院大学>
文化ファッション大学院大学>
1.中・長期計画
1)近年、海外のファッション系大学からのファッションコンテストやファッショ
ンショーなどコラボレーション企画が持ち込まれることが多く、今後さらに数が
増えるようであれば、「ワールドファッションコンテスト」(仮称)を実施するこ
とを検討する。
2)文化ファッションインキュベーションに経営相談コーナーを設置し、インキュ
ベーションに入居しているクリエイターや、渋谷区内のファッション中小企業の
経営相談を行う事を検討する。
3)起業を目指す修了生のための奨学制度を検討する。
4)新コースの設置として「起業プログラム」の今後を見定めながら、ファッショ
ン起業コース(仮称)の設置を検討する。
5)ファッション・ベンチャービジネスコンテストを 2~3 年以内に実施する事を目
途に検討中する。
2.平成 24 年度の主要計画
1)夏期特別講座について、ファッションクリエイション専攻にファッションマネ
ジメント専攻も加えて、3 コースそれぞれの特徴を考慮して実施いた。ファッシ
ョンデザインコースは、7 月 28 日(土)
、29 日(日)の 2 日間「メンズの流儀
~
英国から東京ストリートまで~」をテーマに実施。ファッションテクノロジーコ
ースは、7 月 22 日(日)に「目付け 100g以下の可縫性
-超難素材に挑戦-」
をテーマに実施。ファッション経営管理コースは、7 月 21 日(土)に「英語で学
ぶ“グローバル・ファッションビジネス戦略” 英語名 “fashion business global
strategy”」をテーマに実施した。
2)キャリア形成支援について、本大学院大学の特色である学内の実務家教員を活
かして、キャリアガイダンスを全 5 回実施した。内容としては、留学生対象のガ
イダンスや、企業人事担当者から採用のポイントなどが聞けるファッション業界
研究・対策セミナーなどを行った。
3)5 回目となる「BFGUファッションウィーク」についてさらに検討を重ね、よ
り本大学院大学や在学生をアピールできる場として位置づけ、
「再創ジャパンブラ
ンド」―創る・育む・売る―
をテーマに、各コースの特色を活かした展示や研
究発表、ファッションショーを行った。シンポジウムでは、「ジャパン発の 100
年ブランド・100 年ショップを再創造しよう」をテーマに、株式会社三越伊勢丹
ホールディングスの大西洋社長、株式会社ユナイテッドアローズの重松理会長、
株式会社スタートトゥデイの前澤友作代表取締役の 3 名でのディスカッションを
25
行った。全体で約 4,400 人の来場となり、昨年動員数を 1,300 人以上上回る結果
となった。
3.教育、授業関連、学科編成
1)2 年次生の新規科目として、英語で講義を行う科目を科目名“global negotiation”
として、平成 24 年度入学生の 2 年次選択科目として開講した。
2)ファッションビジネスメソッドについて、昨年までは講義形式の授業だったが
平成 24 年度から全員参加のグループ研究(演習)とし、異なるコースの院生たちが
同じグループのメンバーとなり、
「アパレル製造・卸業におけるブランド構築」の
テーマを掲げ、コンセプト、ターゲット、デザイン、パターン、生産、販路、商
品構成、売り上げ、営業利益等企画・生産・販売に至るビジネスモデルの研究を
した。夏期北竜館セミナーにおいてグループ発表を行い、最終的に優秀なグルー
プを表彰した。
3)海外でのインターンシップを積極的に推進し中国で 5 名、台湾で 1 名、タイで 2
名、アメリカで 1 名がインターンシップを行った。
4)海外で開かれるコンテストや展示会等に積極的に参加した。
4.教員の研究、研修、FD(教育や研究、研修における重点課題)、職員のSD等
3 月 18 日、19 日に、東北コットンプロジェクト参加農家との懇談会や、東北コット
ンを使ったデニムの縫製工場見学を含めたファカルティディベロップメント(FD)
研修会を教員全員参加で実施した。
5.教育支援プログラム等の申請、推進
「BFGUファッションウィーク」は他大学にはない特色あるイベントであるため、
文部科学省の「平成 24 年度大学間連携共同教育推進事業」に昭和音楽大学、東京
造形大学との 3 校連携の「芸術系大学間連携によるオペラ公演・バレエ公演を通
じた共同教育」という 3 大学それぞれの強みを活かし、芸術分野におけるジャン
ル横断的大学間教育連携のモデルを構築する有意義な取り組みを申請したが、残
念ながら不採択であった。不採択ではあったが今回のこの 2 校とのつながりを大
事にして今後さらに発展させていく。
6.自己点検、自己評価の取り組み
「機関別および分野別認証評価」の改善された評価基準に則り、専門職大学院とし
ての本大学院大学独自の自己点検評価を確立させ、次年度に実施する自己点検評価
(2 年に 1 回実施)について、専攻毎に課題の抽出を行った。
26
7.産官学との連携
社会連携、地域連携
高大連携
多様なコラボレーション
等
1)コースごとに、採算を考慮して産学連携を積極的に実施した。
ファッションクリエイション専攻 ファッションデザインコース
① 株式会社コム デ ギャルソンの 2012 年度新入社員対象に「プロフェッショナ
ルとしての店頭販売の知識」という演題のもと、担当教員が各専門に分かれ講
義を行った。
② ウエア中心の合同展示会「PLUG IN BFGU EXPRESSION」に作品 10 体を出展した。
③ 小松精練株式会社より、展示会に出展する新商品の提案を受け、デザインコー
ス生 9 名がその新素材を使用し、作品 9 体制作した。
④ 2 日間の日程で夏期特別講座「メンズの流儀」―英国から東京ストリートまで
―を開講した。講座では「メンズの一般常識」
「英国サビルローの技術」
「東京
ストリートファッションの現状」「立体裁断というアプローチ」を解説した。
また、ファッション界をリードする国内有名デザイナーの実物作品も展示して
解説を行った。
⑤ オープン 25 年を迎えた渋谷ロフトの大幅リニューアルにあたり、6Fに常設
ギャラリーを新設。そのオープニング企画として原由美子氏監修による「パ
リ・コレクションからのインビテーションカード展」を開催した。
⑥ コペンハーゲンファーのスタッフ2名が来日し、デザインコース2年次希望者
を対象にセミナーを行った。ファーについての基本的な概要説明の後、各自自
由に発想したファーテキスタイルを制作した。また、制作した作品についてプ
レゼンテーションを行い、コペンハーゲンファースタッフより講評を受けた。
⑦ シブヤファッションフェスティバルの一環として開催された「ファッションワ
ークショップ」にデザインコース3名の院生が参加した。各自作品1体を会場
に展示し、「これから発信したい日本のファッション」をテーマに自分の作品
を解説しながらプレゼンテーションを行い、ゲストとの意見交換やアドバイス
を受けた。
⑧ ウエア中心の合同展示会「PLUG IN BFGU EXPRESSION」に作品8体を出展した。
⑨「新時代のエコロジー素材」
“テンセル&モダール”をテーマにした第 6 回 FORM
PRESENTATION に本学生 2 チーム(デザインコース 2 年次 1 名、テクノロジーコ
ース 2 年次 1 名、デザインコース 1 年次 2 名)が審査の結果選出され、作品を
製作し展示を行った。このプロジェトは、テーマをベースにした講義に参加し、
ポートフォリオ形式に製作プランをまとめ応募する。選考されると、製作補助
費が支給されて各チームが作品製作を行い、ジャパンクリエイション会場内に
て展示、別会場にて報告会を行った。
⑩ アッシュ・ぺー・フランス株式会社主催による合同展示会「rooms24」の若手
支援ブース(YELLOW BOOTH)にデザインコース 2 年生 4 名が作品を出展した。
27
⑪ 平成 24 年度文部科学省委託事業「テキスタイルおよびクリエイティブ分野に
おけるグローバルな人材育成プロジェクト」において、1年生4名が参加し尾
州の素材を活かして制作した作品を展示およびファッションショーにて披露
した。
ファッションテクノロジーコース
①「ステーシーズ∼少女再殺歌劇∼」出演者の舞台衣装を 1 年次学生全員で作成
した。
② 株式会社 TFK、株式会社東英通商との透湿防水素材の開発を 2 年次学生が行っ
た。学生が制作したオリジナルプリントを用い、試作を 5 体制作。内 1 点は商
品化に向け進行中。
③ 財団法人日本繊維製品品質技術センターにおいて、品質試験・外観検査等に関
する解説及び機器の説明を受けた。
④ 縫製工場株式会社センチュリーテクノコアにおいて、工場の受注から出荷まで
のプロセスを把握し、生産管理データ(工程分析とタイム測定)を調査・分析・
検討を行った。そして問題点の抽出をして改善ポイントをまとめ、工場へ提案
した。
⑤ 昨年に引き続き株式会社ゴールドウィンテクニカルセンターでの社内パター
ン研修(アパレルとスポーツウェアのコラボレーション)及び、スポーツウェ
アにおける機能パターンの共同研究を行った。また、講師として当学教員が参
加した。
⑥ 愛知県、石川県、富山県の生地メーカー、生地加工メーカー、アパレルメーカ
ー、資材メーカーを 1、2 年次学生全員で見学した。
⑦ 大手スポーツウェアメーカーの技術研修を当学教員が講師となり学内にて行
った。
⑧ 日本モデリスト協会技術研修会にて当学教員による「薄地素材に対する可縫性
の研究」を発表した。
⑨ 知的縫製システム研究会にて共同開発された「エースクラウンハイパーソフ
ト」の実用検証。検証結果を研究報告会にて当学教員が発表した。
⑩ 7 月 22 日(日)に夏期特別講座「目付け 100g以下の可縫性 −超難素材に挑
戦−」をテーマに 20 名の参加者で実施した。
ファッションマネジメント専攻 ファッション経営管理コース
① 7 月 21 日(土)に夏期特別講座「英語で学ぶ“グローバル・ファッションビ
ジネス戦略”英語名“fashion business global strategy”
」をテーマに 7 名
の参加で実施した。
28
8.国際交流
1)今年で 4 回目となる、ウィーン市立ファッション大学ヘッツェンドルフ校との
交流プログラムをトラムミュージアム内の特設ステージを会場に、ジョイントシ
ョーを開催した。修了生 1 名と院生 2 名が参加し、18 体の作品を発表し学生モデ
ルが作品を着装してファッションショーを行った。
2)前年度より資材提供を受けている SWAROVSKI のオーストリアインスブルック本
社及び関連施設を学生 3 名と引率教員が見学した。
3)オーストリア在住の、デザイナーを目指している学生や若手デザイナー、教育
関係者などを受講生とした講演をレオポルド美術館で行った。
4)今回で 3 回目の参加となる International Competition of Young Designers The
Admiralty Needles コンテスト(ロシアサンクトペテルブルク国立技術・デザイ
ン大学主催)に、本学から 4 名 5 体の作品、計 20 体をコンテストにて披露した。
前回は本学生は受賞できなかったが、今回は 4 名中 3 名が入選し最終審査へ参加
した。内 1 名は参加作品全体の総合評価が 3 位、2 名の作品はアヴァンギャルド
部門で 2・3 位と大健闘し、表彰式にて副賞が授与された。
5)BFGUファッションウィークにおいて、オーストリア・ウィーン市立ファッ
ション大学ヘッツェンドルフ校、ロシア・サンクトペテルブルク国立・技術デザ
イン大学と本学デザインコース 2 年次によるジョイントショーを開催。同時にス
ワロフスキー・エレメントを使用した作品もショーおよび展示で披露した。
6)20 以上のパリコレクション(日本・海外メゾン含む)視察を中心に、展示会や
美術館の見学、セレクトショップリサーチなどパリの市場調査を実施した。
7)ロンドン セントマーチンズにて研修旅行を実施した。
9.学生募集、広報活動
卒業生との連携
等
1)国内外における大学・大学院対象の進学ガイダンスへ参加した。海外では台湾
と韓国の「日本留学フェア」に参加した。
2)ホームページについて、今年から Face book および USTREAM の運用を開始し、
本大学院大学や院生の日々のトピックスやイベント情報等をより詳しく随時掲載
し発信している。
10.キャリア形成
就職支援
1)キャリアガイダンスについて、学内の実務家教員が全 5 回実施した。内容とし
ては、留学生対象のガイダンスや、企業人事担当者から採用のポイントなどを聞
けるファッション業界研究・対策セミナーなどを行った。
2)中国からの留学生増加に伴い上海等での企業懇談会(3 校合同)に参加して、修
了後の帰国学生への就職支援に努めた。参加企業は 25 社 38 名で昨年より参加人
29
数は若干減ったが、現地企業との交流がはかれ、本大学院大学や院生のアピール
ができた。
11.学生支援(奨学金、報奨制度、学生生活の活性化、経済支援等)
1)修了生との連携について、今年度修了生の会「BFGU
OB・OG 会」を立ち上げ、
本大学院大学出身の教員が中心となり総会や講演会を実施した。
2)
「第一種、第二種奨学金」
(日本学生支援機構)受給希望者を募り第一種 8 名 第
二種 2 名が採用された。
(希望者は全員採用)
3)スカラシップ制度により学生の成績向上を図る。ファッションデザインコース
3 名、ファッションテクノロジーコース 1 名 ファッション経営管理コース
名
2
合計 6 名の成績優秀者に奨学金を授与した。
4)業績優秀者への奨学金返還免除制度として全額免除、半額免除ともに 1 名が対
象となった。
12.留学生の対応
支援
1)学習奨励費(日本学生支援機構)給付希望者を募り、私費外国人留学生 6 名が
採用された。
2)成績優秀者に対し、文部科学省からの「国費外国人留学生」を 2 名推薦し、フ
ァッションクリエイション専攻生 1 名が採用された。
13.教育環境整備
1)開学 7 年目を迎え、CAD を含めたコンピュータ機器の老朽化対策としてアパレル
CAD 実習室のパソコン 17 台を更新した。
2)アパレル CAD 実習室を環境改善のために移転して整備を行った。
30
<文化学園大学附属すみれ幼稚園>
1.平成 24 年度の主要計画
1)平成 24 年度より水曜日午前保育を本格的に導入し、実施した。年少児は、毎週
水曜日午前保育、年中児および年長児は、月 1 回水曜日午前保育を実施し、概ね
良好の評価を得た。
2)自己評価、第 3 者評価導入のための準備に関しては、現在、継続検討中。
3)コーナー保育に関しては、学年ごとに実施し、縦割り保育に関しては、年齢を
超えて頻繁に交流を図り、保育の充実を行った。
4)2∼3 歳児(ひよこクラス)の充実を図ることに関しては、曜日別のクラスの中
だけの交流を全体的な行事を行うことで、全体的な横のコミュニケーションを図
った。更に、在園児との交流を頻繁に行うことで、ひよこクラスの充実を図った。
2.園児募集計画
1)平成 24 年度は、年少 85 名、年中 10 名、年長 1 名の目標で募集を行った結果、
年少 76 名、年中 16 名、年長 0 名の合計 91 名を募集し、在園児と合わせ、平成
23 年 11 月 1 日現在の予定在籍者数は、266 名となった。更に、募集を継続し、平
成 24 年 3 月末日現在の在籍者数は、年中 79 名、年中 96 名、年長 102 名となり、
合計 277 名となった。
2)平成 25 年度は、年少 85 名、年長 15 名、年長 0 名の目標で募集を行った結果、
年少 90 名、年中 7 名、年長 0 名の合計 97 名を募集し、在籍者数は、平成 24 年
11 月 1 日現在、年少 90 名、年中 86 名、年長 96 名、合計 272 名となった。
3)園バス運行を新築マンション地域などの新規開拓を目指し運行した。
4)中期園児募集計画
年
度
平25
平26
平27
平28
平29
年
少
90
85
85
85
85
年
中
86
95
95
95
95
年
長
96
95
95
95
95
合
計
272
275
275
275
275
ひよこ
75
75
75
75
75
3.施設関係
1)2 階 4 保育室の部分的な改修を実施した。
2)固定遊具、鉄棒、運悌を新設した。併せて滑り台の安全整備とペンキ塗り替え
を実施した。
3)砂場の日よけ棚を移設した。
31
<文化学園大学附属幼稚園>
1.中期計画
1)兄弟で在園させる家庭に対しての保育料等を減額するように、平成 22 年度より
変更をした事を広報した事により、兄弟の入園希望者数が下表のように増加がみ
られた。
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
3組6名
5 組 10 名
6 組 12 名
8 組 16 名
2)平成 23 年度より、補助金算定方法が変更され、詳細確認をしながら対象事業の
内容見直しを行ってきた。今後も独自性を持ち、充実した内容を目指すと共に、
平成 27 年度に予定する「子ども・子育て新システム」の詳細について確認に努め
ていく。
2.平成 24 年度の主要計画
1)当園の特色である自然の中での遊び体験活動を、ホームページや園開放を通し
て地域へ広く PR する事について、平成 24 年度は、ホームページをリニューアル
した。広い敷地で遊ぶ園生活の様子が伝わるよう、写真を添えて紹介することに
よって、その内容は十分に伝えられたと思われる。又、園開放についても、ポス
ターに外あそびの様子などを載せたり、実際に園での遊びを体験をする事によっ
て、園の特色をより強く感じ、園児募集へとつなげる事が出来た。
2)補助金対象となっている地域交流事業について、地域の子育て支援につながる
よう「子育てセミナー」において管理栄養士による「3 歳∼5 歳、この時期に大切
にしたい食生活」をテーマに講演会を行い、保護者からも好評価を得た。
3)在園児、未就園児の絵本活動の充実を図る事について、平成 24 年度は「お話し
会」を 5 回開催のべ 188 名が参加した。また、園文庫、
「絵本の部屋」における絵
本貸し出しの状態も良く、今後はより一層広い範囲でそれらの利用を増やして行
きたい。
3.教育、授業関連、学科編成
等
1)年度のスタート時に教育課程や年間カリキュラムの見直しを図り、保育内容の
充実を図った。
2)通常保育期間、長期休暇期間の預かり保育、未就園児クラスにおいて、保育内容の
整備をし、カリキュラムの作成を行いながら、その整備に努めた。
3)特別支援教育について園内研修を行ったり、外部研修参加を行い教師間のスキル向
上に努めた。又、地域の支援センターや保健センターとの連携を取り、障害児担当補
助アルバイトと連携を取りながら保育を進めた。
32
4.自己点検、自己評価の取り組み
1)自己点検、自己評価、保護者アンケートを実施し、その結果の公表を行って保
育内容に反映させた。また、平成 24 年度はPTA連合会役員 2 名による関係者評
価も行った。
5.学生募集、広報活動、卒業生との連携
等
1)平成 23 年度に行なった園開放の見直し結果を基に、新たに平成 24 年度中に行
なった園児募集活動のスケジュールを計画した。保護者が次年度の入園にむけて
関心が高まる時期や、園児募集活動時期に園開放を行い、昨年より延べ人数で 3
倍近くが参加した。
2)就園前のクラス「たんぽぽ組」の募集案内等の見直しを行い、入園募集で配布
する園生活の写真などを掲載した案内を同封した。
6.教育環境整備
1)建物や遊具等の老朽化が進んでおり、子ども達の危険が無いよう点検をしてき
た。園庭遊具の滑り台を新しいものに交換した。
33
<文化服装学院>
1.中・長期化計画について
1)デジタル化
情報化社会に対応するべく、ファッション流通専門課程を中心に ipod 等を利
用した教材のデジタル化や、服飾専門課程、ファッション工科専門課程におけ
る、最新3D デジタルファッションのカリキュラム導入を検討した。引き続き導
入にむけて進行していく。
2)グローバリゼーション[国際化]
① 平成 25 年 9 月より始まる魯美・文化国際服装学院のファッション教育にむけ
て、赴任教員を決定。赴任に向け、引き続き、十分な教育指導ができる環境づ
くりをはじめとしたフォロー体制を整えていく。
② 国際人育成の第一歩として、中国語をはじめとした語学習得のための研修の実
施準備をおこなった。
③ グローバリゼーションに対応するべく、海外での就業経験のある教職員を採用
した。東華大学や魯美・文化国際服装学院をはじめとした中国との合作への対
応、また海外とのコラボレーション、学生の海外留学等のサポートができる体
制を引き続き整えていく。
3)教職員の専門性向上の促進
指導力アップセミナーや、アパレル CAD 研修、またデザイナーはじめ外部講師
を招いての研修会を実施。指導の必要に応じて、教員の専門性を伸ばすべくデジ
タルファッションをはじめとした長期外部企業研修に参加し、専門性の向上に努
めた。
2.平成 24 年度の主要計画について
1)ファッション流通専門課程の新学科設置
平成 24 年度入学のファッション流通科1期生が、2 年次進級にあたり、スタイ
リストコース、ショップスタイリストコース、リテールプランニングコース、フ
ァッションモデルコース、ファッションメイクアップコースと新たな 5 つのコー
スでの教育がスタートした。うち、リテールプランニングコース、ファッション
メイクアップコースは新設となるが、専門分野を細分化した効果を求め、各コー
スの特性を明確に打ち出しながら、学生の専門性を深める教育実施のためのカリ
キュラムと教員決定をおこなった。
また、平成 25 年度より学生募集を開始し、平成 26 年度より新入生受け入れを
おこなうグローバルビジネスデザイン科の策定を行う。この科はファッション流
通専門課程初の高度専門士科 4 年制学科ということもあり、さらに高度な内容で、
34
現在の社会から求められる能力や人間力に即対応できる人材育成に必要なカリキ
ュラムを引き続き、検討していく。
同様に平成 26 年度より開始する大学・短大・高専卒業者を対象とし、大学等で
学んだ教養に加え、専門学校の特性を活かして、現場に即した専門知識を学ぶこ
とを目的とした流通ビジネス科(1 年制)
、また夜間部である II 部ファッション
流通科(2 年制)については、キャリア教育、生涯学習といった社会から求めら
れる必要性も十分に視野に入れながら対応できるカリキュラムを引き続き検討し
準備をしていく。
2)教育効果の確認を行う
卒業生組織すみれ会において、過去 5 年間の卒業生へアンケート調査をおこな
った。本校で学んだことをもって、実際に社会で活躍する卒業生の意見を知り、
教育に反映して改善に繋げていくよう、今後もさまざまな形で卒業生との交流を
行い、引き続き現状の把握に努めていく。
3)単位制の導入
文部科学省から発令のあった専門学校の単位制について、本学院の最大の特徴
でもある服飾造形を主とした実習教育と学年制を並行して活かしていく方向で、
導入について慎重に検討をおこなった。
3.教育、授業関連、学科編成
等について
1)専門学校の特性を生かした教育の開発と改善を目指して、ファッション流通専
門課程の科・コースの新設と変更をおこなった。
2)本学院の特筆である服飾業界・ファッション分野での世界第一線で活躍する人
材育成のための高度なレベル設定を図り、入学年次の基礎教育の更なる充実目指
し、入学時からの高い意識付け、確実な技術習得、より高い感性教育を目標とし
て、ベテラン教員による指導体制を整えた。
4.教員の研究、研修、ファカルティ・ディペロプメント、職員のスタッフ・ディペロ
プメント等について
教員の専門性を強化し、国際社会にも通用する教育水準に更なる向上を目指し、
海外赴任、外部研修参加を、事務職員においては、学校経営戦略セミナーなど、
必要に応じた研修への参加をおこなった。
5.産学官との連携、社会連携、地域連携、高大連携、多様なコラボレーションについ
て
古美術研修とファッションを融合した奈良県とのイベント、問屋街の新たな提
案をおこなうコラボレーションなど従来進行しているものに加え、卒業生デザイ
35
ナーとのコラボレーション、文化芸術的分野でのコラボレーション、国内はじめ
海外企業との企画を実施、また進行中である。学生の教育効果を引き出す内容の
ものは、引き続き積極的におこなっていく。
6.国際交流について
1)中国大連 魯美・文化国際服装学院
平成 24 年 9 月に中国大連の魯美・文化国際服装学院の第一期生 120 名が入学し
た。1 年間の日本語教育を開始、平成 25 年 9 月よりスタートする 2 年次のファッ
ション教育にむけて、赴任教員の決定、サポート教員の採用、カリキュラムの検
討等、開始に向けての準備をおこなった。
2)中国上海 東華大学日本文化服装学院
平成 24 年度も例年通り、受け入れをおこなった。より留学生活の充実を図り、
日本語の上達をはじめとした、日本での生活、文化に触れ、学生の経験の幅が広
がるよう、東華大学留学生へ提供する学生寮を増やす生活面でのサポートをおこ
なった。
3)海外連鎖校の認可
文化服装学院のファッション教育を海外にも広めていくために、平成 24 年 4
月に韓国のソウル専門学校、9 月に中国の上海装苑文化芸術設計進修学院を新た
に連鎖校に認可した。
7.学生募集、広報活動について
1)高校とのつながりの強化
平成 23 年度より実施しているファッションショー支援は平成 24 年度は 9 校に拡大
し、今年もすでにサポートを希望されている学校から依頼を受けている。家庭科教員
研修会に取り入れる件も、平成 25 年度にサマーセミナーで実施を予定している。サ
マーセミナーで集まった生徒に支援プログラムを紹介し、担当高校教員への認知を進
める。高校も中学生へのアピールに活用しており、その件に関しても進められたと考
えられる。
2)AO入試を含む入試方法の検討
AO入試に関しては事務局内で時期尚早との意見が強く、本年度は実施には至
らなかったが、昨年度の入試傾向を見ても高校生が早期に進学先を決定したいと
考えていることは明白であり、引き続き検討していく。
一般入学においては、筆記試験と感覚試験を受験者が選択できるように変更し、
新しい試験方法の認知のため、今後しっかりとしたアナウンスを行っていく。
3)ガイダンスの強化
高校・会場ガイダンスに関しては特別推薦校制度もスタートし、結果を分析した
36
うえで、より可能性の高いアプローチを検討する。
4)広報活動に関して
昨年末に行った非入学者アンケート、入学者アンケートを基に、本学の客観的
なイメージを把握し、学生募集活動に活かしていく。
10.キャリア支援・就職対応について
1)卒業生を利用したキャリア形成支援
卒業生の就職指導を支援して頂くための、卒業生(業界で活躍中の)組織を 20
名に増員し、
「就活応援カフェ」を実施した。今後は放課後、希望クラスの教室に
出張し、更に在校生と卒業生との触れ合う場を提供していく。
2)就職展示会の実施
約 40 名の学生がブースを設置し個々のアピールの場とした。約 100 名の企業の
方々が来校、見学された。その中で約半数の学生が内定に結びつけることができ
た。
3)「就職ガイダンス」と「キャリア開発授業」
「就職ガイダンス」は新企画として、学院の弱点でもある「コンセプトに基づい
たポートフォリオ制作」に焦点をあて、補講のような形で放課後に数十回実施し
た。
「キャリア開発授業」は一部で教務との関連もあり、すぐにすべてを改革でき
なかったが、次年度からのカリキュラムとしての基礎は固めた。
4)「企業研修」、
「インターンシップ」、
「アルバイト」
授業の一環で実施している企業研修は、昨年の倍の規模で実施した。夏季休暇
を利用したインターンシップは 70 名を実施した。アルバイト求人(付随して既卒
者求人)の企業への呼びかけは、殺到する可能性があるため、キャリア支援室の
体制を固めてから、今後実施していきたい。
5)新就職システムの運用
一部の教員の間からシステムだけでなく、紙媒体の掲示板を復活してほしいとの
要望が強く、今後システムへの理解、指導を丁寧におこなって効率化をはかりた
い。
6)ファッション検定の広報活動
業界への認知、試験内容、コンセプト、方針などを再検討するよう協会などに
意見を言い続けたい。
7)アジア圏を中心とした海外での求人について
国際ファッション産学推進機構と協力して、上海で企業懇談会を実施した。約
40 名の企業の参加者だけでなくジェトロの方々とも太いパイプをつなげること
ができた。更にハローワーク内の東京外国人雇用サービスセンターとも連携でき
た。
37
11.学生管理について
ドロップアウトへの取り組みとして、教員とのワーキンググループによる組織的
な運営並びに異動理由の明確化とその具体的な対応が早急の課題として認識される
ことから、より異動の要因となる根幹を把握し、継続して柔軟な対応が出来る体制
を構築していく。
12.留学生対応、支援について
韓国にける高校生対象奨学金の広報活動を強化し、より優秀な留学生の確保を引
き続き図る。
13.教育環境整備について
1)教育設備の充実、また災害危機管理の充実を引き続き行なう。
2)身体障害者の入学対応については、施設面、教育運営面等多くの問題があるこ
とから継続して検討、整備をしていく。
14.その他人事・組織について
魯美・文化国際服装学院の授業実施については、継続して検討し、他部門との連
携を図っていく。
15.生涯学習部について
1)オープンカレッジ
*次年度(25 年度)分の案内書を作成
①「大人をターゲットにした講座を展開」について
・50 才以上の講座を「ものづくり」「美」をテーマに拡充した。
(5 講座→9 講
座)。50 代からの体型研究の成果を、「50 代原型」として広く一般の方に知
らしめ、活用の機会を提供する準備に着手した。
・平成 25 年度夏期特別講習会として「女性の身体の経年変化と衣服パターン
∼いつまでも若々しく美しく!大人の服を提案∼」を企画し準備に着手した。
夏期特別講習会以降、実物大パターンの販売や、オープンカレッジ秋期講座
での活用を検討する。
②「中学生対象講座の展開」について
中学生対象講座の内容を改定するとともに、中学校家庭科教員対象の講座を新
設した。ものづくりに興味をもってもらえるような楽しい授業展開のヒントと
なる講座を設定する。
2)通信教育
「指導員の技術の向上」について
通常の指導員向け研修(年 2 回)に加え、有志を対象とした勉強会を実施。
「デ
38
ザイナー作品の分析∼オリジナルクリエーション」。平成 25 年度の文化祭で、
創立 90 周年記念事業の一環として成果を発表予定。
3)生涯学習
① 文部科学省委託事業「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進事
業」における、「クリエイティブ分野における専門人材養成産学コンソーシア
ム」職域プロジェクト社会人教育を主管。
② ファッション業界に従事して 7∼8 年を対象に、インターネット等も活用した
学びあいのプログラムを実施した。平成 25 年度も実施を予定する。また、企
業からの依頼によりオリジナルプログラムによる社員研修を実施した。
③ 校長会家庭部会や、埼玉県教育庁、福島県教育センターからの依頼を受け、高
校家庭科教員を対象に「ものづくりを通した楽しい家庭科の授業展開」に関す
る研修(提案)を行った。
④ 高校連携プロジェクトとして、昨年に引き続き「高校生対象職業理解推進講座」
、
「大垣桜高等学校との遠隔授業」を実施した。
39
<文化服装学院広島校>
1.中・長期計画
広島校の在籍数は 120 名を目標としている。この目標を達成するために、AO 入
試の強化、特待企画、アパレルデザイン科の 3 年次(選択)学科新設など、様々
な施策を実施した結果、平成 25 年度の学生募集は、前年度比 120%に増加するこ
とができた。
2.平成 24 年度の主要計画について
CAD システムを導入した。東京校から CAD ソフトとプロッターを譲り受け(プ
ロッター1台、CAD ソフト 6 台分)年度末より特別授業として実行している。
3.教育、授業関連、学科編成について
トータルファッション科の 2 年次はスタイリスト科とストアマネジメント科の
選択となっているが、2 年次選択制を廃止し、トータルファッション科2年とし
て一本化する。最近の傾向としてヘアメイクなどの美容系の学科が人気のため、
トータルファッション科の 2 年次にコスメ概論を導入することにした。
4.卒業生との連携について
卒業生との連携においては、就職相談や母校訪問などが増えてきており、学校
との繋がりが蜜になりつつある。OB 組織である「もみじ会」と学校との結びつき
の強化が広島校の知名度アップにつながっていくので今後も留意していきたい。
5.キャリア支援・就職対応
トータルファッション科は少人数ではあるが、就職率 100%を達成した。アパ
レルデザイン科においても、80%となった。パタンナー、デザイナー、企画職な
どに複数決定するなど、4 期生から技術職への就職が増えてきた。
6.学生支援(奨学金等)
地方の家庭の経済状況は思いのほか厳しいこともあり、平成 24 年度は希望者全
員が奨学金の貸与を受けられた。
7.教育環境整備
平成 24 年度は、アパレルデザイン科 2 年生のため、アパレル CAD ソフトを東京
校から 6 台移設した。地方のアパレル企業への就職には CAD についての知識、技
術は必要となるので大きな教育支援となる。
40
<文化外国語専門学校>
1.短期コースについて
外国人留学生の来日を促すために日本文化教養コースを 9 月 4 日∼28 日まで実
施し、海外から 11 名の参加者があった。平成 25 年度も 7 月の中旬に実施予定で
ある。
2.海外における日本語教育の実施
魯美・文化国際服装学院の日本語教育を担当する教員 2 名が中国に赴任し、新
文化初級日本語教材Ⅰ・Ⅱを使用して授業を行った。
3.教員の研究
文化初級日本語Ⅰ・Ⅱ、教師用手引書、練習問題集の改訂作業を行って、平成
25 年度 9 月に改訂版として凡人社より出版することになった。
4.学生募集活動について
海外における留学生募集ガイダンスに参加し、積極的な募集活動を行った。
7 月 タイ(バンコク)
台湾(台北・台中・高雄)
9 月 台湾(高雄・台北) 韓国(釜山・ソウル) タイ(チェンマイ・バンコク)
3 月 台湾(高雄・台北)
5.進路対応
文化学園大学、文化ファッション大学院大学、文化服装学院へ進学する外国人留
学生のためにクラス担任より、出願書類のチェック・各学校のファッションショ
ーなどのイベントの連絡・教師による面接指導を行った。
6.渋谷区日本語教室の運営
渋谷区在住外国人を対象とする日本語教室を渋谷区の受託事業として実施した。
一般人対象日本語教室の参加者 合計 71 名
児童・生徒・帰国子女のための日本語学習支援コース参加者
15 名
7.渋谷区企画部文化振興課と共催で国際交流イベントを実施
以下のイベントを開催した。
7 月:七夕、8 月:浴衣の着付け、10 月:お国自慢「料理大会」
12 月:国際交流年末パーティー、1 月:お茶会「初釜」、3 月:ひなまつり
41
附属機関
<図書館>
1.中・長期計画
1)資料(情報資源)収集
電子書籍(e-book)の収集を開始した。平成 24 年度は和書 10 点、洋書 11 点を
購入したほか、著作権フリーの洋書約 3,500 点を加えて提供を開始した。検索シ
ステムにも修正を加え所蔵図書との横断検索ができるようにした。年度内で 418
回のアクセスがあった。
2)施設の整備
新都心図書館に、利用の多様化に対応するためグループ学習室を設けた。平成
25 年度から提供を開始する。これに伴う工事で貴重書室を移動し名称も稀覯本室
と改めた。その結果、保存環境が向上するとともに見学への対応もスムーズにな
った。
3)職員の育成
館員が参加した各研修の内容や成果の報告会を行ない、図書館界の動向や新し
い情報を共有するよう努めた。
4)情報発信・情報環境の整備
「文化学園リポジトリ」には、平成 24 年度は図書館が所蔵する稀覯本や雑誌の
解題 539 件、学園の研究成果として論文等 136 件を登録し、コンテンツ数の合計
は 1,030 件となった。またデジタルアーカイブ業務では、貴重書のうち研究者か
らの要望が多い 18∼19 世紀の雑誌 2 タイトル、
約1万画像のデジタル化を進めた。
現在は DVD で利用可能な状態だが、平成 25 年度のデジタルアーカイブサーバ更新
後にインターネットでの公開を予定している。
5)教員との連携
大学の 4 月と 9 月の全学 FD・SD 研修会に参加し教員と情報を共有することがで
きた。またリポジトリのコンテンツ収集や平成 25 年度からのスタディスキルズの
授業準備等、教員との協力関係を持つことができた。従来から行っている推薦図
書制度や心理学分野の選書、洋書造形分野の見計らい選書などでも教員の協力を
得ている。
2.平成 24 年度業務報告
1)グループ学習室設置と貴重書室は上記のとおり。これに伴い事務室を統合し業
務効率の向上を目指した。
2)電子書籍(e-book)の収集・提供は上記のとおり。
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3)平成 12 年に撮影した貴重書デジタルファイル(photo-CD)が今後再生できなく
なるためフォーマット変換を行った。
4)図書館業務のコンピュータ化以前に受け入れたデータ未入力図書の遡及入力は
おおむね終了した。未入力で所在も不明の資料は除籍に向けて準備を進める。
3.教育への支援体制
1)利用者のレベルや要望に合わせ、新入生、卒論生、大学院生、留学生それぞれ
に応じた内容のガイダンスを行った。内容にも毎年改良を加えている。平成 25
年度からは大学のスタディスキルズを担当するため新たに授業用資料の準備を進
めた。
2)図書館相互協力の際、相手館によって発生する複写料金の差額を図書館が負担
することによって、館内コピーと同額で利用者が資料を入手できるようにした。
<服飾博物館>
1.展示の計画
1)館内展示
ヨーロピアン・モード(会期:4/13∼6/2
出品数:122 点)入館者:8,823 人
アフリカの染織
出品数:108 点)入館者:6,302 人
(会期:7/6∼9/21
織りの服、染めの服 (会期:10/17∼12/22 出品数:130 点)入館者:6,627 人
きものの文様
(会期:1/25∼3/14
出品数:102 点)入館者:6,239 人
2)館外展示
① 北竜湖資料館
1 階「郷土玩具」
(会期:4/22-10/31)
(出品数:343 点)
2 階「ロシアと周辺諸国の民芸」(出品数:49 点)
②「徳恵翁主」展(資料貸出) 会場:韓国 国立古宮博物館
(会期:h24/12/11∼h25/1/27)
3)展示協力
①中央区 郷土天文館への資料貸出展示「ふたつの銀座復興、文明開化とモダン文化」
会場:中央区郷土天文館 (会期:h24/10/13∼11/25)
②世田谷の静嘉堂文庫美術館において礼服の展示協力
「岩崎彌之助のまなざしー古典籍と明治の美術―」展
(会期:h24/9/22∼11/25)
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2.資料収集
56 件(購入 21 件、寄贈 35 件)の資料を収集した。企画展示に必要な資料の他、
アフリカの資料(タンザニア、スーダン、カメルーン、ケニヤ、エチオピア、ガ
ーナ、ベニン)などの充実と、小袖(紫縮緬地文字散らし文様)を収集し、資料
の充足を図った。国内の業者からだけでなく海外の業者からも資料を購入し、よ
り充実した収集活動を行うことができた。
3.所蔵資料の写真撮影
1)資料撮影
台帳用(既存資料の未撮影分と新収資料)
: 243 点(デジタルデータ)
展示ポスター用:8 点(6×7 ポジ)
台帳用:9 点(6×7 ポジ)
2)展示記録: デジタルデータにて記録した。
4.その他
所蔵資料の整理・保存、収蔵環境の改善等を行った。また、所蔵資料のデータベー
ス化の推進やその運用を行った。
5.印刷物の作成
1)館報『文化学園服飾博物館だより』第 26 号 (A4 判、4P. 17,000 部)
2)ワークシート『ヨーロピアン・モード』
(A4 判、1P. 900 部)
3)利用案内パンフレット
(A4 変型三つ折り
4)絵葉書「アール・グー・ボーテ
1923 年版」
20,000 部)
8 種類を作成(2000 部)
<ファッションリソースセンター>
1.ファッションリソースクラブの会員制推進
法人会員 2 社、正会員 2 名、会友 6 名となった。
2.産学交流事業の推進について
1)デザイナーとの体験学習(ワークショップ)
デザイナーと一緒に作るタイツ、ヘッドドレス、ニット小物制作を行った。
(計 5 回実施、参加者 193 名)
2)テキスタイル産地との産学連携(ワークショップ)
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八王子産地奥田染工場;T シャツオリジナルプリント(1 回実施、参加者 55 名)
3)その他の産学連携
①平成 25 年1月 三菱レイヨンテキスタイル(株)「ソアロン」デザインコンテ
ストを行った。(応募数 300 点、コンテスト審査会入場者 350 名)
②ブラザー工業(株)ブラザーコミュニケーションスペース(名古屋)にて文化
服装学院 2011 年度文化祭ファッションショー作品展示を行った。
(一年間常設、3 回入れ替え、入場者 8,271 名)
③平成 24 年 8 月 兵庫県播州(西脇市)産地・染工場等 5 カ所を見学した。
(参加者 25 名)
4)デザイナー作品展等
所 蔵 Blouse 展 、 播 × 学 院 ・ 服 装 科 、 milky wings × phro-flo 、 Studioeuf
Exhibition2012、ボタン&バックル展、ユキヒーロープロレス展、原宿「VACANT」
蚤の市、ワンピースとタイツ展
(各 1 回実施、入場者及び参加者 13,542 名)
3.業務運営
1)学校教育支援(利用・ガイダンス、学外一般見学)体制の継続、強化を図った。
(一般見学 1,734 名、利用説明会 975 名)
2)テキスタイル資料室
①素材資料収集・充実化を図り播州産地、ソアロン等素材 30 点を収集した。
(利用者 2,737 名)
②テキスタイルデザインソフト4Dbox 学生向け無料研修会を実施した。
(各 2 回合計 9 回 参加者 161 名)
3)映像資料室
①コレクション画像データベース数が 137,000 点となった。
②コレクション、教材・音楽・語学、映像資料(DVD、CD)収集・充実化を図った。
(249 点収集、利用者 6,341 名)
4)コスチューム資料室
①コスチューム資料収集・充実化を図った。
(ショー、コレクション作品の移管・購入・寄贈等 922 点、利用者 1,386 名)
②コスチュームギャラリー展示
2011 年文化学園コンテスト受賞作品、YUKI TORII アーカイブ展、第 86 回装苑
賞受賞作品展を実施した。(入場者計 1,988 名)
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<国際交流センター>
1.中・長期計画
国際交流センターでは、本学園の教育目標の一つである「グローバル人材の育成」
を支援するため、多くの海外大学および関連企業との交流に努めている。常に海外
提携校との交流活性化に励むとともに、新興国を中心とした新たな交流先の開発、
学内の国際意識向上に貢献できるプログラムやイベントを企画・運営し、海外におけ
る学園広報を積極的に行いながら、優秀な留学生確保につながる計画的かつ安定的
な方案を探っていく。
2.国際交流によるグローバル化プログラムの開発・支援
1)新規提携:学院連鎖校を含め 3 校(提携校の総計 14 ヶ国 48 校)
①タイ・ランシット大学
②ロシア・サンクトペテルブルク国立技術デザイン大学
③韓国・ソウル専門学校(学院連鎖校)
2)新規交流プロジェクトの実現可能性検討
セ ナ イ
①ブラジルSENAI(全国工業職業訓練機関)との共同人材育成プロジェクトについ
て学内関係者に提案し協議・検討を続けていく。
②アセアン地域におけるファッション教育の現状について調査を実施した。
3)台湾、韓国、米国、英国、ロシア、タイからの短期研修の受入
(計 7 ヶ国・14 グループから 182 名)
4)学内海外研修サポート
大学の海外におけるコラボレーション科目(アメリカ、イタリア、フランス)、
学院の韓国研修旅行等をサポート、BFGU のイギリス研修をサポート。
5)海外インターンシップ開発サポート
大学・服装社会学科 4 年生対象で実施予定の海外インターンシップ開発に協力。
主に受け入れ先の手配と条件合意に努める。制度が安定するまで続けてサポート
する予定。
6)特別留学プログラム派遣
①アーツ・ユニバーシティ・ボーンマス校
2 名(半年)
②ニューヨーク州立ファッション工科大学
4 名(1 年)
③ポールスミス奨学金によるノッティンガムトレント大学
大学院コース 1 名(1年)
7)特別セミナー、講演会、ワークショップ、展示を開催した。
8)海外コンテスト参加支援
「持続可能なファッションデザインコンクール」(在シンガポール日本大使館主
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催):38 名参加、10 名入選、上位 3 名はシンガポール研修、シンガポール側の上
位 3 名に本学園にて研修提供。
9)スチューデント・アンバサダー(国際親善チーム)活動
本年度は、計 19 名のスチューデント・アンバサダーが活動。毎年、定期的に登
録者を募集し制度の定着を図る。特に来年度の IFFTI 年次総会の際、さらなる活
躍を期待する。
10)第 16 回 IFFTI(国際ファッション工科大学連盟)主催決定
文化学園大学が次回(第 16 回、平成 26 年 1 月開催予定)年次総会主催校として
選定された。去る 2005 年の開催経験を活かし、世界の中で本学園の役割を改めて
指し示す機会とする。また本学創立 100 周年を準備するに当たって必要な新しい
グローバリゼーションのビジョンを生み出せるよう尽力する。
3.留学生交流等による学内グローバル化促進
日本人学生と留学生の交流を通し、お互い国際感覚を培う機会を提供した。
(英語カフェ、日本語カフェ、ゆかた着付け体験、スポーツ交流会等)
4.優秀な留学生の獲得
1)2017 年までに 2,000 名の留学生獲得を目指していたが、厳しい国際事情を鑑み、
目標留学生数を 1,600 名に修正し、ブラジルなどの新興国からの留学生募集計画
を研究している。世界のファッション教育発展に貢献するとともに優秀な人材の
確保につながるプロジェクトに発展させたい。
2)海外における学園広報をさらに効率よく運ぶべく、相手国の政府、企業、学校
との共同プログラムを企画するなど、本学園に対する信頼性を公に周知させてい
く。特に、南米や東南アジアなど新興国を対象とした広報及び留学生誘致に取り
組む。
47
<知財センター>
1.知的財産の権利化について
文化・服装形態機能研究所の伊藤由美子教授が出願した「体型測定法及び体型測
定システム」(特願 2011−066893)の出願審査請求を行った。
2.知的財産に関する啓発活動として
平成 24 年 11 月 22 日に第 6 回知財センター講演会「デジタルコンテンツの著作物
取扱いについて」
(一色国際特許業務法人
弁理士
板垣忠雄氏)を開催した。ま
た、知財に関する概説と 2011 年度の実績報告についてまとめたパンフレット、
2012 年度版の産業財産権標準テキスト「総合編」他を学園各校(大学・短大・大
学院大学・学院)に配布した。以上の取組により、知的財産に関する啓蒙活動を
行った。
3.知的財産の更新及び保護管理について
意匠、特許、商標の更新を行った。
4.その他
知的財産権の研究を目的とする勉強会「美術・デザイン系大学ネットワーク」
(幹
事校:女子美術大学)への加入を検討し、意見交換・情報交流を行った。
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共同研究拠点
<文化ファッション研究機構>
1.中・長期計画
1)拠点整備期間終了後の事業の継続推進について
平成 20 年度から平成 24 年度にかけて実施した服飾文化共同研究拠点の整備
事業に関して事後評価報告書を提出し、ヒアリングを含めた評価結果としてA
評価(当初計画を概ね達成)を得た。その実績を踏まえて、平成 25 年度から 6
年間にわたっての共同利用・共同研究拠点として、文部科学大臣の認定を継続
して受けるための申請を行った。
(平成 25 年 4 月 23 日付で文部科学省から認定
の通知文書を受領。)今後の事業推進としては、共同利用を中心とすること、和
装研究を主な研究領域とすること等を柱とし、5 年間の整備期間で形成した約
170 名の研究者コミュニティを基盤として、分野横断的な服飾文化研究を継続
する。
2)服飾文化情報ハブの構築や資料所蔵情報収集について、国立歴史民俗博物館、
国立民族学博物館に連携に関する申し出を行い、検討を行った。
3)シルク、貝紫、
「きもの」関連などの学外研究機関との連携事業として合成貝紫
による染色手法の開発を明星大学等と推進し、合成貝紫によって制作した服飾作
品を展示した。
(「貝紫展(合成貝紫による染織と作品制作)」於:文化ファッショ
ンインキュベーションセンター、平成 25 年 1 月 24 日∼26 日)
2.平成 24 年度の事業報告
1)プロジェクト共同研究の推進
「能楽面袋に関する染織文化史的研究∼分野横断的検証による」
(代表者 国立能
楽堂
門脇幸恵)
、
「明治維新期におけるフランスからの男子服意匠の導入の歴史」
(代表者
神戸松蔭女子学院大学
中村茂)などのプロジェクト共同研究を推進
し、研究成果を「服飾文化共同研究最終報告
2012」にまとめた。
2)プロジェクト共同研究に関する国際的広がりと国際的位置付けについて
「ヴィクトリア朝の服飾表現にみる女性の自立と身体観に関する研究」(代表者
日本女子大学 佐々井啓)では、1880 年代後半から 1890 年代にかけて、西洋服
飾にジャポニスムの影響が見られることや、
「モダン着物の流行と着装・作法の変
容∼服飾博物館収蔵品の事例を中心に∼」(代表者
大阪大学
山田晃子)では、
1910 年代以降の着物に、それまではなかったチューリップやバラなどの洋花の柄
が取り入れられたことなどを明らかにした。
49
3)共同研究のポスター展示、研究者相互の情報交流と研究内容の広報について
平成 20 年度以降採択の 44 件の共同研究(若手支援事業含む)について、共同
研究室でのポスター展示を行った。これらのポスター展示は文化祭においても実
施し、情報交流・研究内容の広報の促進につながった。
4)服飾博物館・ファッションリソースセンター・図書館のデータベース閲覧システムの改善、服
飾文化情報検索サイトFCCL構築並びに“文化学園リポジトリ”の整備推進、
服飾文化研究資料の整備について
図書館・博物館・リソースセンターと服飾文化情報検索サイトFCCLを充実
化させるための協議を行い、文献と実物を橋渡しする有用な検索サイトを構築す
る合意を得た。その合意を踏まえ、博物館所蔵品データベースとFCCLのリレ
ーション、18 世紀末から 19 世紀半ばにかけて発行された貴重雑誌“Journal des
dames et la mode”“La mode”の電子化を実施した。
5)拠点整備期間 5 年間の総仕上げとしての服飾文化関連シンポジウムを開催
平成 25 年 3 月 2 日に「服飾文化の研究成果発表会及び総括シンポジウム」を開
催し、最終年度成果発表会として 15 課題の共同研究の成果発表を行なった。また、
総括シンポジウムとして、基調講演「きものの 17 世紀∼開花する江戸モード∼」
(丸山伸彦武蔵大学教授)、「きもの文化」に関する研究、東アジアの民族衣装に
関する研究、現代ファッションの動態に関する研究、服飾文化に関わる科学的研
究の、各々研究領域の総括講演、総括パネルディスカッションを行った。
6)研究資料のデータベースの構築と整備について
服飾文化研究の研究者データベースとFCCLのリレーションを行い、また、
研究資料に関するFCCLの検索領域を広げた。
7)服飾文化共同研究拠点の活動の Web 公開
文化ファッション研究機構のみならず、共同研究員が関わった取組(大日本蚕
糸会主催のシルクサミット等)についてもWebに掲載し、積極的に広報を行っ
た。
8)服飾文化に関する講演会、研究会、シンポジウムを開催
講演会「王朝文学と日本の服飾」
(講演者 江戸川大学 和田早苗、平成 24 年 8 月 24 日)
シンポジウム「着物?キモノ?KIMONO?おしゃれのモダン化と百貨店∼
着物をめぐる、デザインと着装の東西交流∼」
(発表者 大阪大学 山田晃子他、平成 24 年 9 月 29 日)
服飾文化特別講演会「舞台衣裳を考案する力」
(講演者 衣裳作家 桜井久美、平成 25 年 1 月 28 日)
9)服飾文化研究者の若手研究者の支援事業の継続
「近世以前の服飾素材研究を基にした現代ファッション素材への提案」(代表者
50
文化学園大学 柚本玲)
、
「20 世紀初頭フランス・ファッションの変容∼異国趣味、
身体及びパターン、装飾∼」
(代表者
和洋女子大学
滝澤愛)などの若手研究者
による共同研究を継続して推進し、研究成果を「服飾文化共同研究最終報告
2012」にまとめた。
10)学内の若手教員の研究奨励
若手教員の研究奨励金を公募し、10 件の応募の中から 5 件を採択した。
(大学 2
件、BFGU2 件、学院 1 件)また、平成 24 年 5 月 23 日に平成 22 年度採択の若
手教員の成果発表会を(大学 4 件、学院 1 件)、平成 24 年 11 月 28 日に平成 23
年度採択の若手教員の成果発表会を(大学 2 件、BFGU2 件、学院 1 件)開催
し、若手教員の研究遂行力の底上げを図った。
3.業務・運営計画、改善計画
1)外国人研究者の招聘、研究の国際的推進
パリの服飾専門学校AICP校のボークレー校長を平成 24 年 10 月 22 日に文化
ファッション研究機構へ招聘し、日本における洋装化の進展と、フランスの衣服
からの影響について検討・協議した。また、今後、研究情報交流を協調して進め
ていくことを確認した。
2)服飾文化研究における海外事情の入手と整理
共同研究の推進において、アメリカ、フランス(パリ、カーン、リール)、イギ
リス(ロンドン、スコットランド、ウェールズ)
、台湾、マレーシアへの研究出張
を行い、海外での服飾文化に関する調査、文献等の資料収集、現地での聞き取り
調査を実施した。
3)ホームページの充実について
服飾文化情報検索サイトFCCLの充実化に加えて、染織古典技法継承者のデー
タベース構築や、共同研究成果の更新などを行った。
51
産学推進
<国際ファッション産学推進機構>
当機構はスタートしてから実質 1 年半という新しい部署であるが、事業内容を大
きく 2 つに分け、その推進に向けて展開している。
1.アパレル・ファッション産業界との産学連携の推進
2.中国を中心としたアジアとの産学連携
平成 24 年度における中国に対しての事業は、尖閣諸島における日中領土問題に端を
発し、様々な事業が中断、延期となるなどの影響を受けた。
1.平成 24 年度の事業報告
1)産業界との連携は、繊維ファション産学協議会を軸にして、テキスタイル業界
と学生たちによるコラボレーションやタオル会社と学生たちによる商品開発など、
多くの産学連携の橋渡しを行い、今後の展開を図る礎とした。
2)東京都の助成による「Tokyo 新人デザイナーファッション大賞」のプロ部門やア
マ部門を受託して運営を行った。アマの大賞は文化服装学院の学生が受賞した。
3)文部科学省の助成による産官学のコンソーシアムによる「中核的人材養成のた
めの新学習システム構築推進プロジェクト」でファッションクリエーション部門
を運営しながら、5 つの職域プロジェクトを束ねることができた。
4)9 月に大連で「魯美・文化国際服装学院」を無事 113 名の学生を受け入れて、ス
タートした。初年度は日本語教育を中心に、文化外国語専門学校の日本人教員 2
名を派遣し、展開している。
5)11 年目の新学期を迎える上海東華大学の合作クラスは日中問題で創立以降、初
めて入学式が中止となった。
6)文化学園大学と武漢紡織大学との連携については日中問題の影響が出ている。
52
収益事業
<文化出版局>
1.平成 24 年度予算
販売・広告(通販とメディア―fashionjp.net―を含む)での総収入を 28 億 3300
万円とし、現状の出版不況を考慮しマイナス予算を組み、平成 23 年度に引き続き
編集製作原価、諸経費、人件費をぎりぎりまで圧縮した形でスタートした。製作
原価、諸経費、人件費はほぼ予算通りかそれ以上に圧縮されたが、残念ながら売
上げがそれに伴わず予算達成できなかった。通販事業を外部委託したことや海外
での版権売買で利益を得たが、販売売上げの雑誌部門で前年実績比 93.4%、予算
達成率 87.7%、書籍部門で前年実績比 85.1%、予算達成率 79.3%。広告売上げ
は前年実績比 93.5%、予算達成率 93.8%。柱である本の販売が予想以上に厳しく、
特に書籍の売上げ減が深刻で、予算達成ができなかった。
2.販売部門について
雑誌は「装苑」
「ミセス」を年 12 回、
「ミセスのスタイルブック」で増刊 2 本を
含め年 6 本、既存誌以外での売上げ補填のためムック 5 本の計合計年 35 点刊行ス
タートした。実際にはムック・臨時増刊を 9 本発行した。
書籍は外部委託を含め年間 82 点発行予定で予算組みしたが、諸事情により 80
点刊行に留まった。また「ミセス」において新年特大号で付録をつけ特別定価を
設定し、増売企画を実施した。
3.広告部門について
「装苑」は細やかなタイアップ広告の積み重ねにより前年実績比では 98.6%と
少し足りなかったものの、予算達成はできた。「ミセス」は前年実績比 92.3%、
予算達成率 93.8%。売上げ母数の小さい「装苑」で主力の「ミセス」の分をカバー
しきれず、雑誌トータルで前年実績比 93.5%、予算達成率 94.4%となった。
4.通販事業について
平成24年度から完全に外部業者に全て委託し、売上げの1割をロイヤリティ
ーとして受け取る形になった。ミセス通販としての売上げは減少したが、運営経
費、人件費等で長年赤字だったものをロイヤリティー収入を得て黒字に転じた。
5.デジタルメディア事業の展開
将来に向け紙媒体以外での収入源の確保を鑑みてスタートし 5 年目を迎えたが、
53
収益面では厳しい現実があり、収益目標も大きく下げた。文化出版局のファッシ
ョンサイトとしての評価は確立し、連鎖校との連携も進んでおり、学園への寄与
は図れているものとして捉えているので、宣伝経費が圧縮されている昨今、むし
ろ今後は文化学園、文化出版局の広報活動の一環として位置づけし、無駄なコン
テンツを整理していく。
6.経費削減について
前年に引き続き、特に雑誌において更なる編集諸経費の見直しを行い、編集部
員に原価管理意識を持って編集取材・製作を行うことを徹底させた。その結果そ
れは確実に浸透した。
7.その他
かつての出版ビジネスモデルが崩壊し、不況にあえぐ出版業界にあって、文化
学園のなかの収益部門として、ファッション情報発信を強化することと、収益を
上げグローバルな展開で学園のための貢献をするという命題は変わっていない。
24年度は予算達成できなかったが、ヒット作を生み出せば黒字に転じる可能性
はあると考えている。
<文化事業局>
平成 24 年度は昨年より新入生が若干増加し、前期については順調な売上を伸ばす
事ができた。後期については、特に公用関係、テナント、連鎖校の売上が減少し、
予算に対して 98%の達成率となった。学内の営業活動の一環として、カリキュラム
に応じた特別価格販売等を企画、実施し教職員との連携を図り収益確保に努めた。
11 月に新商品として発売をしたストラップ「プティトルソー」が好評で順調に推移
している。外商の中核を成す連鎖校関連は、全体的に売上が縮小された
結果として、予算は達成できなかったが、引き続き収益増加、新しい業務開拓、
経費削減に努めていく。
1.購買部門(営業課・外商課・仕入管理課)
1)学生とのコラボレーション企画第 3 弾として、学生からの要望を基に「BUNKA
バック」をリニューアルし、平成 25 年度の新学期に向けて発売準備を行った。
2)学生寮向けに日用品、家電の斡旋を強化した結果、TV、電子レンジ、店頭では
アイロン等の売上が好調に推移した。
54
3)営業日の見直しとしては、ネットショップ販売の営業日を 2 日間延長した。結
果、注文件数、売上共々増加をした。その要因としては、より細分化した写真を
掲載することで問合わせが増加し顧客拡大に貢献できた。
4)学外に向けた販路の一環として、近県の服飾系の高校を訪問し顧客拡大に努め、
購買部の各テナントの協力の下、教材を特別販売価格にて購入できるシステムを
構築した。今後は学園への入学者数の増加にも繋がるよう努めていく。
5)粗利確保のため在庫管理を徹底し、仕入単価、メーカー、業者の見直をしたこ
とで、昨年度より粗利率が若干上昇した。今後も更に見直しを図っていく。
2.教育部門への支援
文化祭での無償提供を始め、各イベント、コンテスト等の景品提供を行うと共
に、進学フェスタ、学校説明会、ファッションショー、オープンカレッジ等休日
出勤体制でサポートを行った。
3.山荘部門
平成 23 年度に比べ宿泊延べ人数(昨年度実績 1,3669 泊・今年度実績 12,493 泊)
は、附属校の減少(200 泊)もあり、8.6%減少した。一般客については、10.4%の増
加となった。一般客への宣伝(新聞広告・インターネット予約サイト)効果が少しず
つでてきている。経費の見直しについては、燃料の高騰もあり電気料金も値上げと
なるので今以上の節約を行っていく。
軽井沢については、昨年度実績(2,581 泊 )が、今年度実績(2,462 泊 )で 4.6%の
減少となった。軽井沢山荘では、業務委託の見直しを進めて経費の削減ができたが、
夏期の営業期間の見直しが必要となった。文化北竜館・文化軽井沢山荘を多くの人
に広報するために、引き続き各メディア(テレビ・インターネット)を活用していく。
平成 27 年春の新幹線飯山駅開業・北竜湖∼小菅間の新設道路の開通を武器に新
規顧客の確保に努め、4 月から 11 月にかけて旅行会社等へ積極的に営業を行った。
<アカデミックアーカイブセンター>
”AFP World Academic Archive”とは、AFP 通信の世界的なニュースアーカイブを日
本国内の教育機関にアカデミック価格で提供するオンラインデータベースサービスの総
称。
「文化学園アカデミックアーカイブセンター」は文化学園の付属機関として新設され、
日本における総代理店としての販売活動を平成 21 年 7 月より開始した。平成 25 年2月
時点における契約校は、16 大学、1 専修学校、6 高等学校、3 中学校となる。
55
1.平成 24 年度事業報告
1) 昨年度同様、AFP World Academic Archive 動画のコンテンツ(VideoForum)は、
英語を中心とした語学系の先生方からの評価は高く、利用例や提案を含めてセー
ルスを行っている。また、この契約校とは別に、AFP のデジタルコンテンツを必
要に応じて購入できる「デジタル素材パッケージ」について、主に英語教材作成・
利用を目的に販売した。
2)昨年に続き、明治大学にて開催された e プレゼンコンテストに協賛。AFP 賞を設
定。尚、本年度は文化学園大学もコンテストに参加。両校の上位入賞者と全北大
学校、嶺南大学校(共に韓国)の学生と共に、11 月に全北大学校にてワークショ
ップを実施した。また、早稲田大学で実施された“The Waseda University Korea
University Global Presentation Competition ”も今年度で 2 回目を迎え、「AFP
特別賞」を設けた。
3)青山学院大学・女子短期大学図書館が AFP World Academic Archive を題材とし
て実施した「情報の探索と表現コンテスト」に共催。総計 51 点の作品の応募があ
った。尚、両校による本コンテストの取組みは、第 14 回図書館総合展ポスターセ
ッションにて発表され、全 71 作品中第 2 位となる優秀賞を獲得した。
4)アカデミックアーカイブセンター主催による「新世代デジタル教育研究会」は、
本年度、第7回から第 10 回まで計 4 回開催された。第 9 回研究会は明治大学「情
報コミュニケーション学会」との共催となった。加えて私立大学情報教育協会主
催による「教育改革 ICT 戦略大会」
、
「外国語教育メディア学会」
「次世代大学教育
研究会」
「社会連携研究会」など、他の学会、研究会にも多数参加。このことによ
り AFP の教育学術的意義を広く知ってもらい、契約に到るための一助となった。
5)昨年度、アカデミックアーカイブセンターにて制作販売した DVD ボックス「Japan
one year after3.11 AFP 通信が世界に配信した東日本大震災」の好評を受け、
「AFP
学術データベースシリーズ」として、
『2012 年、医療の現場で何が起こったか?』
『尖閣諸島、終わらない日中対立』
『世界が伝えた日本の昭和』と題した教育・学
術用検索 DVD-ROM を新たに 3 セット制作。販売を開始した。
2.平成 24 年度の文化学園と AFP 通信社の共同プロジェクトとして
1)韓国における AFP World Academic Archive 販売について(株)文化ファッションネ
ットワークと連携の準備を行った。
2)文化ファッション研究機構へのサポートおよびモニタリング等による相互協力(す
でに平成 21 年度から実施中)。
3)平成 24 年 4 月に開催された、
「装苑賞第 86 回公開審査会」を AFP 通信東京支社が取
材し、パリの本社から世界中に配信した。(すでに平成 21 年度から実施中)
。
56
学園本部
<学園総務本部>
総務部
1.山形市 学校法人原田学園との合併業務
学校法人原田学園との合併申請を行い、平成 24 年 3 月 29 日付け認可を受けた。
平成 25 年 4 月より 2 ヶ月間の公告・催告期間を経て法人登記を行い合併が完了する。
2.職員・教員の海外赴体制の整備
平成 24 年度に開校した中国大連魯迅美術学院の合作校事業のため、教職員の海外
赴任規程等の整備を行い、第 1 回目の赴任として外語教員 2 名を派遣した。
3.育児・介護休業等に関する規程の整備
育児介護休業法の改正に伴い、職員の育児・介護休業等に関する取扱いを改定し、
新たに「育児・介護休業等に関する規程」を施行した。
4.秋田市の学園所有施設の火災対応について
平成 24 年 5 月に発生した学園所有(旧匹田学園より引継)のマンション火災につ
いて、公的機関・近隣住民・関係者等の対応を行った。今後、秋田での教育活動は
見込まれないため、改修のうえ売却し、平成 24 年度中に全ての対応が完了した。
5.企画課担当業務について
文化学園大学、文化服装学院の教科書等の改訂作業を行った。
学園の写真アーカイブの整理を行った。
人事厚生部
1.中・長期計画
1)学生数に見合った職員数の是正を行いながら、新卒者の採用を実施する。
2)身体障害者雇用促進法による障害者の法定雇用率達成のための採用を実施する。
3)事務組織において、課の統合等組織の見直しを検討実施する。
4)職員のスキル及びモチベーションアップを図るため社内研修を継続的に行う。
57
5)総務部と連携し、諸規程の改定及び整備を実施する。
6)情報システム室と連携し、人事・給与等のシステム再構築を検討実施する。
7)飲料等の自動販売機について、省エネタイプに変更するため取引先と調整を図
る。
2.平成 24 年度主要計画
1)平成 25 年度の新卒者採用(教員・事務職)を実施する。
・正職員
嘱託職員
28 名採用(身分変更含む)
15 名採用(身分変更含む)
・身体障害者の採用は引き続き検討。
2)定年後再雇用(対象者 21 名)を実施する。
・事務職
3 名再雇用
・教員
8 名再雇用
3)新人研修、中堅職員研修、新任管理職研修を実施する。
・管理職研修 :平成 24 年 8 月
・中堅職員研修:平成 24 年 11 月
・新人研修
:平成 25 年 3 月
4)総務部と連携し、諸規程の改定及び整備を実施する。
・育児・介護休業等に関する規程の作成及び定年後再雇用規程の改定を行った。
・その他の規程に関しても、必要により随時改定作業を継続していく。
5)情報システム室と連携し、人事・給与システムについては平成 24 年度に業者を
決定し、現在運用開始に向けて設定中である。
6)小平キャンパス食堂の機器を整備し、学生や職員の要望に応え、日々の食数増
加につながった。
7)職員数(非常勤除く)については、平成 24 年 4 月 1 日現在で 797 名、平成 25
年 4 月 1 日現在では 791 名となっている。今後も課の統合等組織の見直しを含め
適正な人員配置を図っていく。身体障害者雇用については引き続き法定雇用率達
成を目指す。
8)飲料メーカーのスクラップアンドビルド並びに自動販売機を順次省エネタイプ
に変更を推進する。平成 24 年度においても、省エネタイプまたはスイカ等のカー
ド対応の自動販売機に変更を行った。平成 25 年度からは、事業局の担当となるた
め申し送り事項とした。
58
健康管理センター
1.職員に対するメンタルヘルス研修会の実施
平成 25 年 3 月に大学、学院、BFGU、外語の教職員を対象として外部講師により
実施、350 名が参加した。尚、今回、初めて遠隔により小平キャンパスでの受講をお
こなった。
2.感染症対策として、予防、発症に備えた医療及び環境整備の強化
平成 24 年度は結核、百日咳、ノロウィルス等の感染性胃腸炎と多種の感染症の発症
があった。これらに関して、感染症対策委員会事務局として対策に努めた。
3.文化学園大学の男女共学化の対応
小平キャンパス医務室の休養ベッド他レイアウト変更を行う。
4.その他
1)文化学園大学の男女共学化の対応として、小平キャンパス医務室の休養ベッド
等のレイアウト変更を行った。
2)長時間労働者(職員)の産業医による面接指導を継続的に行った。
3)職員定期健康診断の受診率の向上を図るため、年度での未受診職員に対して勧
奨を行った。
4)診療業務においては、全日(曜日)で実施した。
59
<学園経理本部>
財務部
1.2 号基本金として 500,000,000 円の積立を目標とする。
創立 90 周年事業建設資金は計画の廃止に伴い全額取崩し
新たに 100 周年事業建設資金として 3,000,000,000 円を積立てた。
2.減価償却引当金として 200,000,000 円の積立を目標とする。
結果として同額の積立。
3.低金利状況の中で少しでも利率の良い資金運用を考える。
定期預金でも利率の高い商品を選択し運用した。
4.合併他の法人業務を円滑に行う。
1)府中国際学生会館関係の届出業務等を行った。
2)文化ファッション・テキスタイル研究所の取得・開設関係の届出業務等
を行った。
3)山形女子専門学校の合併への準備業務等を行った。
経理部
1.学園の現状を客観的な数値で表し、経営陣が的確な判断をするための資料を速
やかに提供するとともに、各部門に対し事業計画執行に必要な経理関係データ
を提供し業務を支援する。
・各部門に対し事業計画執行に必要な経理関係データを速やかに提供すること
ができた。
2.経理関係規程類の整備、見直しを進める。
・平成 24 年度中見直しを進めてきたが、規程類の改定には至っていない。引き
続き見直しを進めてゆく。
情報システム部
1.インターネット・電子メール・学内ネットワークのセキュリティー確保・強化対策
及び時代に即応したネットワークシステムの在り方を継続して検討し、事務系はセ
キュリティソフトのバージョンアップで対応する。教育系は新機種の入替えをする
ことで、より堅牢なネットワークシステムを構築した。
60
2.経年劣化によるサーバーの取替更新&新機能ソフトへの対応として事務系は大容量
のデータに備える為、ファイルサーバにストレージを導入した。教育系は仮想サー
バーへ入替え、設置スペースの確保と節電に努めた。
3.ポータルサイト運用の見直し。学内データベースの統合整理・WEB化の推進とし
てサーバの入替えに伴いポータルサーバを全て撤去し無料の Google サービスを利
用し学生との連絡を図る。学内データベースや WEB の整理は必要に応じて聞き取
りを実施して検討を進めた。
4.ホストマシン基幹各業務システムのオープンシステム化・再構築の準備を行い、ホ
ストからオープンシステム(google システム、大学就職、学院就職、図書館、購買、
タイムカード勤怠、収益会計各システム)へのデータ連携と運用サポートを行った。
また、人事給与、学院生涯学習、各オープンシステム導入のサポートを行い、パッケ
ージソフト(学校経理、各校学納金、学籍教務、出版販売)製品について費用を含
めた調査を行った。
61
<学園管理本部>
施設部
1.耐震補強工事等を含む、総合的な施設整備計画に基づき、教育・研究環境の整
備及び安全確保を推進した。
2.国際学生会館の運営管理の効率化と管理体制を強化した。
3.防災委員会の検討を踏まえ、什器備品等の耐震対策の実施及び防災備品の充実
を図った。
4.省エネルギー対策と CO2 総量削減対策の段階的な計画を推進した。
5.新都心キャンパスの危機管理計画を推進した。
6.産業廃棄物(ゴミ・コピー用紙・PC・什器備品等)の再資源化を推進した。
ビル管理室
1.クイントビルの 10 階から 14 階の空室部分に入居契約が完了し、テナントエリ
アは満室状態に戻った。
2.1・2階店舗テナントの販売促進に寄与するため、クリスマス時に緑道部のツ
リー照明(LED)の設置や、地下道における広告看板の設置及び満開時の桜の
ライトアップなどを実施した。
3.竣工後 10 年目を迎えたビル全体の維持管理の検討において中期的な修繕計画案
の策定を行った。また、事務所ゾーン共用部のタイルカーペットの更新や、テナ
ント要望に基づく災害時の防災対策の一環としてEV内の防災用品ケースの設置
などを実施した。
4.デジタル放送開始に伴って電波障害対策が不要になったことから、遮蔽障害エ
リアに敷設した地下埋設の電波対策設備の撤去工事を完了した。
5.相模大野及び小平第二国際学生会館の有効活用のために、名称もそれぞれナジ
ック相模大野及びナジック小平としてサブリース契約を締結することで新規事業
を立ち上げた。
6.小平キャンパス内の駐車場敷地の有効活用のために、コンビニエンスストアの
出店契約を締結した。
7.ふじ学生会館のリニューアル工事に関連して、SUMIRE・CAFE の業務委託を
する業者との合意契約書案を策定すると共に内装工事等の協議を開始した。
62
開発室
1.開発業務の一環として、情報収集等を行い、今後の開発業務についても継続的
に検討を行なっている。
2.学園の認知度の拡大、学生獲得に寄与すべく前年度から始めた「ドレスコード
イベント」は、学生を中心とするイベントとして開催され、開発室ではコンテス
トショーの審査員招待とショーの運営に協力した。
3.府中国際学生会館展示スペースのアートワークの設計、製作を行なった。
(設置は平成 25 年 5 月)
文化ファッションインキュベーション
1.入居ブランドから海外の展示会へのデビューが4組あった。東京コレクション
でも3組がショーを行い、その他のブランドも国内展示会を通じ順調に業績を上
げている。
2.7月に入居ブランド及び
学院卒業生ブランドでTシャツの展示会とTシャツ
パーティーを開催した。
3.外部に寄付を求める営業をし、入居ブランドの支援を行った。
4.レンタルスペースの利用拡大に繋げるべく、渋谷区内のファッション関係にD
Mの郵送、さらに訪問営業を実施した。
5.入居ブランドの認知度の拡大及び、販売戦略が成果を上げるよう活動をした。
6.渋谷区制 80 周年記念に募集した渋谷区 PR キャラクターの制定アドバイスを行
った。
63
<監査室>
1.文部科学省の競争的資金の補助金交付事業の監査について
1)大学科学研究費補助金(9 件)
2)文化ファッション研究機構(服飾文化共同研究拠点)
平成 24 年 6 月 27 日及び 11 月 13 日に文部科学省の現地調査が実施された。
結果、一部実績報告書の修正を行い文書による回答を行った。
2.研究機関における公的研究費の管理・監査に関する研修会等へ参加する。
平成 24 年 12 月に開催された上記の研修会に参加した。
3.大学院大学・大学・学院・外専
4校の入試対策・課題等実情調査を行った。
4.大学院大学・大学・学院・外専
4校の退学者に対する対応課題等実情調査を
行った。
5.服装学院の授業運営、教育環境等の現地視察を実施した。
64
3
財務の概要
決算概要
1.資金収支計算書
1)収入の部
当年度の資金収入は 147 億 4,000 万円となり、昨年度に比べ 16 億 900 万円の
増となった。収入増の主なものは、退職金財団交付金収入増 1 億 8,600 万円、東
京電力賠償金による増 2 億円を含む雑収入増 4 億7百万円、90 周年事業建設引当
資産から 100 周年事業建設引当資産への変更による収入を含むその他の収入増 29
億 2,200 万円であり、収入減の主なものは、学生数減による学生生徒納付金収入
減 1 億 4,200 万円、
主に収益事業からの寄附金の減少を含む事業収入減 4 億 3,300
万円、また借入を行わなかったため借入金等収入減 7 億 5,000 万円である。
2)支出の部
当年度の資金支出は 154 億 500 万円となり、前年度に比べ 13 億 6,900 万円の増
となった。支出増の主なものは、退職金の増加による人件費増 1 億 4,400 万円、
90 周年事業建設引当資産から 100 周年事業建設引当資産への変更による支出を含
む資産運用支出増 22 億 3,100 万円、その他の支出増 1 億 1,600 万円で、支出減の
主なものは、広告費減少等による管理経費支出減 1 億 1,700 万円、教育研究経費
支出減 3,200 万円、施設関係支出減 8 億 7,600 万円である。
2.消費収支計算書
1)収入の部
当年度の帰属収入は 111 億 4,300 万円となり、前年度に比べ 3 億 3,100 万円の
減となった。収入減の主なものは、学生数減による学生生徒納付金減 1 億 4,200
万円、補助金減 7,600 万円であり、収入増の主なものは、城内学園との合併等に
よる現物寄附金増 7,100 万円である。
2)支出の部
当年度の消費支出は 115 億 5,600 万円となり、前年度に比べ 22 億 3,700 万円の
減となった。支出減の主なものは、文部科学省の会計方針の変更により前年度に
行った退職給与引当金特別繰入額 23 億 4,200 万円の減である。
消費収支差額は基本金組入前で 4 億 1,300 万円の支出超過となった。
65
3.収益事業部門
収益事業部門は、文化出版局、文化事業局(購買部・研修・旅行部)、ビル管理室、
文化ファッションインキュベーション、アカデミックアーカイブセンターの収益と
費用を表したもので、損益収入は、文化出版局の書籍・雑誌等の売上や広告料収入、
購買部の商品売上等が 34 億 9,100 万円、ビル管理部のビル賃貸料収入等が 24 億
5,200 万円で、収入合計が 59 億 4,300 万円となる。損益支出は、営業費用として売
上原価が 38 億 7,200 万円、販売費及び営業費として 16 億 3,900 万円、その他の支
出として 18 億 8,800 万円を計上しているが、この中には学校会計への寄付金 1 億
6,000 万円と賃料差額精算による特別損失 17 億円が含まれる。また、借入金利息を
1 億 8,700 万円支出し、法人税等は 2,700 万円を支払い、その結果、最終当期損失は
16 億 4,300 万円となった。
66
平成24年度 資金収支計算書 前年対比表
学校部門
(単位:百万円)
資 金 収 入
24年度決算
23年度決算
差異
当 年 度 資 金 収 入 合 計
14,740
13,131
学 生 生 徒 等 納 付 金 収入
8,246
8,388
△
142
1,609
手
数
料
収
入
105
106
△
1
寄
付
金
収
入
12
59
△
47
補
助
金
収
入
775
851
△
76
資
産
運 用
収 入
76
95
△
19
資
産
売 却
収 入
8
11
△
3
入
676
1,109
△
433
入
1,037
630
収 入
0
750
△
750
入
3,133
3,155
△
22
収 入
4,629
1,707
事
業
雑
借
収
入
前
そ
収
受
の
金 等
金
他 の
収
407
2,922
資 金 収 入 調 整 勘 定
△
3,957
△
3,730
△
227
期 末 未 収 入 金
△
802
△
604
△
198
前 期 末 前 受 金
前 年 度 繰 越 支 払 資 金
△
3,155
△
3,126
△
29
4,124
5,031
△
907
18,865
18,160
資金収入合計
資 金 支 出
24年度決算
当 年 度 資 金 支 出 合 計
23年度決算
705
差異
15,405
14,036
1,369
出
6,944
6,800
144
教 育 研 究 経 費 支 出
2,050
2,082
△
32
支 出
736
853
△
117
借 入 金 等 利 息 支 出
145
163
△
18
借 入 金 等 返 済 支 出
978
978
施
設
関 係
支 出
939
1,815
設
備
関 係
支 出
280
271
9
資
産
運 用
支 出
3,201
970
2,231
そ
の
他 の
支 出
841
725
116
人
管
件
理
費
経 費
支
0
△
876
資 金 支 出 調 整 勘 定
△
709
△
622
△
87
期 末 未 払 金
次 年 度 繰 越 支 払 資 金
△
709
△
622
△
87
3,460
4,124
△
664
18,865
18,160
資金支出合計
67
705
平成24年度 消費収支計算書前年対比表
学校部門
(単位:百万円)
消 費 収 入
24年度決算
学 生 生 徒 等 納 付 金
23年度決算
差額
8,246
8,388
△
142
△
1
手
数
料
105
106
寄
付
金
94
70
補
助
金
775
851
△
76
24
資
産
運
用
収
入
76
95
△
19
資
産
売
却
差
額
1
10
△
9
入
676
1,109
△
433
入
1,170
846
計
11,143
11,474
事
業
雑
帰
収
収
属
収
入
合
基 本 金 組 入 額 合 計
収
入
合
計
消 費 支 出
人
教
管
研
理
1,771
9,372
24年度決算
件
育
△
究
経
経
△
324
△
331
2,506
735
8,968
404
23年度決算
差額
費
6,803
8,901
△ 2,098
費
3,368
3,415
△
47
費
1,150
1,247
△
97
△
18
借
入
金
等
利
息
145
163
そ
の
他
の
支
出
90
68
22
計
11,556
13,793
△ 2,237
当年度消費支出超過額
2,184
4,825
△ 2,641
支
出
合
68
平成24年度 損益計算書前年対比表
収益事業部門
(単位:百万円)
損 益 収 入
売
24年度決算
3,491
3,824
△
333
入
2,314
2,640
△
326
そ の 他 の 収 入
138
17
5,943
6,480
収
貸
代
差額
金
賃
上
23年度決算
料
入
収
合
計
損 益 支 出
24年度決算
借 入 金 等 利 息
23年度決算
121
△
537
差額
187
205
△
18
価
3,872
3,882
△
10
費
833
844
△
11
費
806
841
△
35
そ の 他 の 支 出
1,888
1,151
737
支
出
合
計
7,586
6,718
868
収
支
差
額
237
△ 1,406
売
上
販
一
原
売
般
管
理
△
1,643
△
※上記のそれぞれの表の金額は、百万円未満を四捨五入しているた
め、合計の数値が計算上一致しない場合がある。
69