別添1 大田区立平和島ユースセンター増築及び大規模改修工事基本設計及び実施設計 委託整備水準概要 1 整備に係る基本的な考え方 平和島ユースセンターは、昭和60年7月に青少年健全育成のためのスポーツ・研修・ 宿泊施設として竣工した。築後約30年が経過し、大田区公共施設整備計画において大規 模改修の目安時期を迎えている。 そこで、平和島ユースセンターの利活用の拡充を目的として、青少年健全育成施設と しての機能を維持しつつ、区の特性を活かした「国際都市おおた」・「スポーツ健康都 市」にふさわしい施設として整備していく。 整備に当たっては、国内外のアスリートをはじめ公園を訪れる多様な人々が利用でき る宿泊機能を備えたスポーツ施設として必要な機能を設けることにより、平和島公園内 のその他施設及び周辺スポーツ施設等と連携した利活用が可能なものとする。 また、ユニバーサルデザインに配慮し、かつ、施設の運営方法に柔軟性を持たせるこ とで、スポーツ振興、青少年健全育成、国際交流等多目的な利用ができる施設としての 整備を図る。 2 敷地及び既存建物の概要 (1)所 在 地 大田区平和島四丁目2番15号 (2)敷地面積 74,467.00㎡ (3)地域地区等 ア 用途地域:準工業地域 イ 建ぺい率:60%(都市公園法に基づく建ぺい率制限あり。) ウ 容 積 率:300% エ 防火地域又は準防火地域:準防火地域 オ 高度地区:なし カ 日影規制:なし キ 地区計画:なし ク そ の 他:都市計画公園区域内 (4)既存建物概要 ア 主要用途:運動施設、宿泊施設 イ 建築面積: ウ 延べ面積:2,126.73㎡ エ 構 造:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造及び鉄骨造 オ 階 数:地上3階 831.94㎡ 1 3 設計方針等 (1)設計方針 ア 既存建物部分は、築後約30年が経過している事から躯体のみを残して内外装や設 備機器等を更新するスケルトン改修を基本に考える。 イ 既存建物の南側部分に、宿泊施設を主とする建物を増築する。増築棟は既存建物 の耐用年数及び将来的な活用への影響を考慮し、経済性に配慮した設計とする。 ウ 建物の耐震性の設計に当たっては、区の構造設計指針に基づき行う。 エ 既存建物部分は、躯体等の健全性について検討を行った上で改修を行う。 (2)増築及び改修工事の設計委託内容 (本委託に係る詳細の業務内容及び成果品については、別添「設計業務委託仕様書 (案)」、 「基本設計業務委託特記事項(案)」及び「実施設計業務委託特記事項(案)」 による。) ア 増築工事 ① 主要用途:宿泊施設 ② 建築面積: ③ 延べ面積:約1,100㎡ ④ 階 イ 約500㎡ 数:地上3階 既存建物改修工事 ① 主要用途:運動施設、宿泊施設 ② 内部改修:約2,100㎡ ③ 外部改修:屋根、外壁改修一式 ウ 電気、機械及び昇降機設備工事 ① ア及びイの工事に伴う電気設備工事:一式 ② ア及びイの工事に伴う機械設備工事:一式 ③ ア及びイの工事に伴う昇降機設備工事:一式 エ 外構工事 ① メインエントランス部分の外構改修工事:一式 ② 建物南側部分の公園取り合い整備工事:一式 ③ ア、イ及びウの工事に伴う外構工事:一式 (3)整備する機能の概要 ア 宿泊機能 ① 宿泊定員は、施設全体で112名以上とする。 ② 既存建物の敷地南側へツインルームを中心とした宿泊棟を増築する。 ③ 既存建物内にある大部屋の和室は、必要最小限数を維持し残りは定員3名から 4名程度の洋室へ変更する。 ④ イ 各宿泊室へユニットバスを設置する。 運動機能 ① 公園施設の利用者に対するアメニティ機能を高めるため、一時利用を想定した シャワー室を新設する。 ② 体育室は、現状の床面積を原則維持した上で改修を行う。 2 ウ 集会機能 ① 利用定員は、現状の120名を維持する。 ② 中高生等の利用を促進するため、防音機能を高めた研修室を設ける。 エ 休憩機能 公園施設の利用者が談話や飲食などで一時的に休憩できるスペースを設ける。 オ 防災機能 大地震等における、施設利用者及び公園施設の利用者の一時避難を想定し、災害 時の利用を考慮した設計とする。 4 諸室の規模及び整備方針の概要 (1)共有部分 諸室 室数 概算規模 諸室の整備方針 研修室1 1 約130㎡ ・研修室1は定員80名、研修室2は定員40名とす 研修室2 1 約50㎡ る。 ・研修室1に可動間仕切りを設置し、状況に応じ て室内の2分割を可能とする。 ・地域活動やアスリートのミーティングなど様々 な利用を想定する。 ・サークル活動や青少年の音楽・ダンス活動等の 利用を想定し、防音機能を高める。 ・プロジェクター用のスクリーンを設置する。 食堂 1 約90㎡ ・定員は80名とする。 ・談話コーナーとの間に可動間仕切りを設置し、 目的に応じて談話コーナーとの一体的な利用が できるフレキシブルな仕様とする。 ・談話コーナーとの一体的な利用により、宿泊定 員112名(予定)の一斉利用を可能とする。 調理室 1 約50㎡ ・青少年等の団体宿泊者による自炊を想定した設 備を基本とする。 ・調理機器等は老朽化しているため全面取換えと し、現状の設備機能を維持する。 ・外部業者による食事の提供を行う場合でも支障 が出ないような設備の設置を検討する。 エントランスホール 談話コーナー 1 約130㎡ ・周辺スポーツ施設、地域情報及び区内観光情報 のパンフレット等を設置出来るスペースを設け る。 ・明るく開放的な空間とする。 3 サブエントランス 1 約100㎡ ラウンジ ・サブエントランスは、公園施設の利用者がシャ ワー等を一時利用する際に使用することを想定 する。 ・ラウンジにソファー等を設置し、誰もが寛げる スペースとする。 トイレ 各2 ・1階に男女トイレ、多目的トイレを設置する。 (男、女、多目的) 研修室の利用者及び公園施設の利用者の使用を 想定し、必要数を確保する。 ・3階体育室フロアに男女別トイレ、多目的トイ レを設置する。体育室及びシャワー室の利用者 の使用を想定し、必要数を設置する。 ・多目的トイレには、オストメイト、ベビーベッ ド等の設備を設置する。 体育室 1 約590㎡ ・現状の広さを維持し、新たに空調設備を整備す る。 物入 1 器具庫 2 洗濯室 1 ・備品等を収納できるスペースを確保する。 約30㎡ ・既存の器具庫の内装、建具の改修を行う。 ・宿泊者や公園施設の利用者が使用できる洗濯機 及び乾燥機を設置する。 ・設置場所については、諸室への騒音に配慮する。 自動販売機コーナー 1 ・既存建物内に自動販売機、製氷機設置スペース を設ける。 大浴室 2 シャワー室 約50㎡ ・大浴室は、大部屋の和室に宿泊する団体利用者 を想定し、一定程度の広さを確保するとともに、 キャンプサイト等からの視線を考慮したつくり とする。 ・シャワーは、バリアフリー対応を含め、体育室 及び公園施設の利用者の使用を想定し、必要数 を設置する。 ・鍵付ロッカー、脱衣・洗面スペースを確保する。 エレベーター 階段 廊下 3 ・動線短縮のため、増築棟にエレベーターを1台 新設する。 ・既存建物のエレベーターは、バリアフリー対応 に改修する。 4 (2)宿泊者利用部分 諸室 宿泊室 室数 概算規模 合計 諸室の整備方針 ・定員は建物全体で112名(予定)とする。 34 ・多様なニーズに応えられるよう、収容人数にバ リエーションを持たせる。 ・多目的な需要に応じられるよう、宿泊室は定員 2名の洋室を中心とする。 ・青少年等の団体利用を想定し、和室の大部屋を 2室整備する。 ・全ての宿泊室にユニットバスを設置する。 ・1階にバリアフリー対応の部屋を1室設ける。 Aタイプ 23 約25㎡ ・定員2名の洋室とする。 Bタイプ 4 約30㎡ ・定員3名の洋室とする。 Cタイプ 2 約20㎡ ・定員2名の洋室とする。 Dタイプ 1 約35㎡ ・定員2名の洋室とする。 Eタイプ 2 約45㎡ ・定員4名の洋室とする。 Fタイプ 2 約85㎡ ・定員20名の和室とする。 リネン庫 3 ・宿泊室のリネンを収納するための必要なスペー スを確保する。 ・物品の管理及び作業効率等を考慮し、適切な位 置に設置する。 倉庫 1 約20㎡ ・備品等を収納できるスペースとする。 ・物品の管理及び作業効率等を考慮し、適切な位 置に設置する。 自動販売機コーナー 1 ・自動販売機、製氷機設置スペースとする。 サービスルーム 1 ・宿泊室の清掃備品の収納、清掃員の控室として 整備する。 (3)管理部分 諸室 管理室・受付 室数 1 概算規模 約50㎡ 諸室の整備方針 ・施設利用手続き等がスムーズに行えるカウンタ ーを設ける。 ・個人情報の保護に配慮した配置とする。 ・施設管理者の事務所兼受付として整備する。 警備控室 1 ・控え室として整備する。 清掃準備室 1 ・清掃準備室として整備する。 スタッフロッカー 1 ・ロッカー室として整備する。 5 5 設計において考慮すべき事項 設計に当たっては、区が定める大田区公共施設整備計画、大田区公共施設整備指針等 に基づき行うものとする。 (1)建築意匠計画 ア 本施設は、公園施設の利用者等が休憩等で利用する一時利用者と本施設の宿泊機 能を利用する宿泊滞在者が混在することなる。そのため、動線計画に当たっては一 時利用者と宿泊滞在者双方の利用に支障が出ないゾーニング計画を考えるものと する。 イ 本施設が立地する場所は、建物南側部の丘状部分にキャンプサイトがあり、また 周囲には中層建築物が多く立地している。そのため、本施設は多方位から視認がで きる。意匠計画に当たっては、本施設利用者のプライバシー等の確保に配慮する。 ウ 増築棟には、公園及びキャンプサイトの利用者の利便性を向上させるためのサブ エントランスを設ける。 既存建物のメインエントランスはそのまま利用するものとし、メインエントラン ス前のアプローチ部分に、大型バスが2台程度停車可能なスペース及び法令等に基 づき必要となる車いす使用者用駐車場を確保・整備する。 エ 増築棟の計画に当たっては、既存建物に対する採光等の衛生・環境面について十 分に配慮する。 オ 本施設は公園敷地内に立地する公園施設となるため、形態、色彩等において公園 全体との景観的調和に配慮する。 カ 施設内外の移動経路、案内板、提供設備等の計画に当たっては、ユニバーサルデ ザインによる安全・安心とアメニティデザインによる快適さを備えた、人にやさし い設計とする。 (2)電気設備計画 ア 高耐久、長寿命な機器の選定を行い、ランニングコストの低減を図る。 イ メンテナンス性を考慮した機器の選定を行い、十分なメンテナンススペースを確 保した設計とする。 ウ ユニバーサルデザインに配慮し、誰にでも使いやすい設備機器を採用する。 エ 自然採光・通風の利用、LED 照明や照明制御による省エネ対策など、地球環境に 配慮した設計とする。 オ 利用者の情報通信に対するニーズを想定し、Wi-Fi 環境の整備を検討する。 (3)機械設備計画 ア 高耐久、長寿命な機器の選定を行い、ランニングコストの低減を図る。 イ メンテナンス性を考慮した機器の選定を行い、十分なメンテナンススペースを確 保した設計とする。 ウ ユニバーサルデザインに配慮し、誰にでも使いやすい設備機器を採用する。 エ 使用目的に応じた室内環境を整え、ライフサイクルコストにも配慮した空調シス テムとする。 オ 省資源・省エネルギーを考慮し、自然エネルギーの利用、高効率機器の選定など 地球環境に配慮した設計とする。 6
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