CSR 大成建設グループの CSR グループ共有の理念・価値観を持ってCSRを推進 大成建設グループは、 「グループ理念=人がいきいきとする環境を創造する」を目指すため、全役職員が「大成スピリット」を 共有し、 “ 経営計画系” ( 中期経営計画) と “行動指針系” (グループ行動指針) を実施することで、 「グループ理念」の実現を目指し ています。 グループ理念 人がいきいきとする環境を創造する ● グループとして追求し続ける目的(目指す姿) 大成スピリット グループ理念 ● 自由闊達 価値創造 伝統進化 「グループ理念」を追求・実現するために、大成建設グループ全役 職員が大切にする考え方 中期経営計画 大成スピリット ● 経営計画におけるCSR の実践 基本方針 1. 建設業の社会的責任の遂行 2. 高付加価値化に向けた事業構造の確立 行動指針系 グループ行動指針 経営課題 経営計画系 中期経営計画 ● ● ● ● ● 建設事業本業の強化 社会基盤整備・震災復興への貢献 海外事業収益構造の確立 高付加価値分野への取り組み強化・事業領域拡大 強固な事業基盤の整備 グループ行動指針 ● 組織としての行動の “基本原則” および “大成建設グループの役職 員等が積極的に実践すべき、または厳守すべき行動・判断基準” PDCAサイクル 行動指針系と経営計画系における経営課題を実施するにあたり、課題を明確化し、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイク ルを繰り返すことで企業の持続的発展を目指します。 企業の持続的発展 Plan(計画) Act(改善) 行動指針系 グループ行動指針 (CSR 活動の基本的な考え方) ● Plan Act ● CSR 活動の課題・目標に対応する 改善点と次年度課題・目標の設定 経営計画系 ● ● 中期経営計画・経営課題 主な課題・目標 Do(実行) ● Check(評価) Do Check 主な取り組み項目 1 ● 大成アジェンダ2011の 実績値・達成度 ● 主な取り組み項目、 主なKPI の 実績値・達成度 TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK CSR ISO26000*1中核主題(課題・目標) と主なKPIの構成 大成建設グループは、 「中期経営計画」の経営課題の取り組みにおいて、事業活動を通じて社会的課題の解決を目指すため、 ステークホルダーの視点で CSR 活動に取り組んでいます。主な課題・目標の設定については、国際ガイダンスISO26000の 制定に伴い、同規格に示された 7つの主題を参照しながら、環境・社会・ガバナンスに分類し、主な課題・目標を達成するため *2 に重要業績評価指標(KPI) を策定しました。 Plan Check 主な課題・目標 分類 環境 Act 達成度 改善 主なKPI ● 建物運用段階のCO2排出量削減率 環境 ●環境経営活動の推進 (大成アジェンダ2011の達成) ● 施工段階のCO2排出量削減率 ● 建設廃棄物リサイクル率 ● グリーン調達率 ● 電子マニフェスト普及率 ● 環境技術開発・適用PJのメディア発表件数 消費者課題 ● 顧客満足度調査 ●品質の確保と向上 ● 特許出願件数/取得件数 ●顧客への的確な技術・計画の提供 ● 技術開発・適用PJのメディア発表件数 コミュニティ参画および開発 ● 環境社会貢献活動件数 ● 社員ボランティア参加人数 ●地域社会への貢献 社会 労働慣行 ●労働安全衛生管理の徹底 ● 死亡災害件数、 度数率 ●安全衛生環境協会との取り組み 人権・労働慣行 ● 人権研修受講率 ● 女性リーダーの育成者数/障害者雇用率/ ●人権の尊重 ●働きやすい職場づくり 再雇用者数 ● 育児関連休暇取得者数 ●社員のキャリア形成の支援 ● 休暇取得率 ● ジョブリターン登録者数 ● 一人当たりの研修時間 ● 海外作業所等研修生数 組織統治 ● グループ理念eラーニングの実施率 ● 大規模災害対策訓練参加率 ●コーポレート ・ガバナンス、内部統制 ガ バナ ン ス ●リスクマネジメント ●ステークホルダーとの対話・情報開示 公正な事業慣行 ●コンプライアンスの推進 ●知的財産の保全と管理・活用 ● ダイアログ等の開催数 ● コンプライアンス研修 (集合研修)受講率 ● 専門工事業者に対するコンプライアンス研修の 実施支店数 ● 知的財産権に関する研修数 ●情報セキュリティ対策 ● 重大な情報セキュリティ事故件数 ● 情報セキュリティ全社教育実施回数 *1 ISO26000:企業を含むあらゆる組織を対象とした社会的責任に対するガイダンス *2 KPI:重要業績評価指標(Key Performance Indicator) 2 TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK 第三者意見 第三者意見 本年の報告書は、これまであったアニュアルレポート、 CSR報告書、さらに会社概要を統合し、 会社全体の活動 をわかりやすく紹介しようとする意図で作成された。 情報 開示のスタイルが、これまでとは大きく変わった。 開示のあり方 早稲田大学 商学学術院商学部 教授 経営学博士 昨年の報告書で私は、「情報開示のあり方について、 谷本 寛治氏 現在会社案内、アニュアル・レポート、 CSR報告書がそれ Kanji, Tanimoto ぞれにつくられているが、 その有機的な連携が求められ る」 と書いたが、 本年から大成建設は、コーポレート・レ ポートとして、 財務報告書と非財務報告書を一本化した。 認していくこと」 の必要性を書いた。これらの点について これまでは担当部署がそれぞれ報告書を作成していたが、 も、 今回から本社各本部においては具体的なKPIを定め、 昨年立ち上がったコーポレート・コミュニケーション部が、 各項目について取りまとめを始めている。中期経営計画の 会社全体を見て取りまとめることとなり、 新しい報告書作 実行計画とともに、 それぞれ経営課題として捉えていくよ 成となった。本編では、 主にグループ理念と技術の紹介を うな仕組みをつくっている。KPIについては、 今後少しず し、データ編では、 CSRにかかわるESG情報と財務情報、 つその内容を充実させていくことを期待したい。 会社概要をまとめている。 グループ各社においては、グループ理念、 行動指針を ただ、 財務、 非財務の関連性が必ずしも明確な形で示 踏まえ、 本社と同様にCSRにかかわる具体的な活動につ されているというわけではない。本編において、グループ いて確認作業を行っている。 共通のヒヤリング・シートによ としてのCSRの捉え方の概略が示されているが、 そういっ って、 2011年度の課題・目標、 その達成具合、 次年度 た考え方が中長期的な事業活動のあり方にどうつながって 以降の課題・目標を聞き、とりまとめ作業を行っており、 いくのか。2012年からの新中期経営計画の基本方針には、 次年度からはグループ会社においてもKPIを定めていくと 1.建設業の社会的責任の遂行、 2.高付加価値化に向け 聞いている。こういった内容も、グループ報告書として開 た事業構造の確立とあるが、 そこにどのように反映されて 示していくことが期待される。環境データほか、 社会性デー いるのか。本編8ページ上部に書かれている内容を、もう タについても、グループとしていかにとりまとめ開示してい 少し深めていけば理解しやすくなると思われる。さらに同 くかは、 今後の課題であろう。 社が力を入れている持続可能な社会づくりに貢献する様々 な技術や事業が、どのような経済的・社会的成果をあげて 今後の方向 いるのか、 その関連性を捉えてより具体的な説明を加えて いくと、 読み手にとってわかりやすくなるであろう。 大成建設は、 長期的な視点を持って経営計画を立てて おり、 短期的な財務・非財務の活動報告と同時に、もう少 し長い眼で事業戦略とCSR・サステナビリティ戦略とのか グループの取り組み かわりについて、ステイクホルダーにその取り組みの方向 こういった視点から報告書の統合を進めていくベースの 性や会社が目指す姿などを明示していっても良いのではな 作業として重要なこととして、 昨年のCSRレポートで私は、 いかと思われる。今後持続可能な社会づくりに貢献してい 「CSRにかかわる項 目でとくに 重 要な指 標を取り上げ くに当たって、 いわゆる請負-施工という立場のみならず、 (KPI)、 中期経営計画に組み込み、 その成果を見ていく 事業の提案・構築-パートナーとして、イノベーションをと こと」、「グループ会社において行動指針や個別方針がど もに生みだし活かしていくことが期待されているのである のように組み込まれ、 成果があがっているか、 定期的に確 から。 3 TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK 会社情報 外部表彰・外部評価 2011年4月~2012年3月までの主な受賞実績をご紹介します。 名称 受賞名 技術賞Ⅰグループ Ⅱグループ 土木 平成 22年度土木学会賞 受賞内容 石炭ガス製造工場跡地におけるシアン化合物汚染土壌・地下水の浄化技術の開発 メタンハイドレート開発における環境指標としての微生物遺伝子の活用 環境賞Ⅰグループ Ⅱグループ 論文賞 揚水循環併用バイオスパージング工法によるベンゼン汚染帯水層の浄化特性 技術開発賞 長期耐用に対応した大平面ジャケット桟橋式空港基盤施設の開発 2011年日本コンクリート工学会賞 技術賞 高耐荷 UFC 床版構造と量産化システムの開発 第 31回エンジニアリング功労者賞 (グループ表彰)エンジニアリング振興 平成 22年度ダム工学会賞 羽田空港国際線エプロンPFI 事業 / 東京国際空港新滑走路の建設-桟橋と埋立の複合構造を有する大規模 海上空港の設計および施工- 第二京阪道路小路トンネル工事チーム 中央幹線建設プロジェクトチーム/UAE パームジュメイラ海底トンネル建設工事チーム 技術賞 大保ダム建設事業 / 竹田水害緊急治水ダム建設事業(稲葉ダム) 平成 22年度プレストレストコンクリート技術協会賞 羽田空港D滑走路桟橋部コンクリート床版の大規模急速施工(施工技術部門) 高耐荷UFC床版構造と量産化システムの開発による空港整備(技術開発部門) 2011年度産学官連携功労者表彰 国土交通大臣賞 地震多発地域での大深度、急潮流下のボスポラス海峡沈埋トンネル 平成23年度リデュース・リユース・ 国土交通大臣賞 リサイクル推進功労者等表彰 会長賞 大成建設株式会社大茂内第二トンネル工事作業所 中電川越 LNG タンク作業所 建築 丸の内 2丁目計画(仮称)新築工事作業所(他 2件) 2011年日本建築学会賞(業績) 霞が関三丁目南地区における都市広場「霞テラス」を核とした官民一体の 再再開発(霞が関コモンゲート) 2011年日本建築学会賞奨励賞 メソスケール数値解析による海風の進入経路に沿った移動領域の顕熱・ 潜熱・平均運動エネルギー収支分析 第 52回 BCS 賞 霞が関コモンゲート・中央合同庁舎第 7号館 ( 特別賞) 座・高円寺(杉並区立杉並芸術会館) 第 21回 BELCA 賞 早稲田大学2号館(ロングライフ部門)、石川県政記念しいのき迎賓館(ベストリフォーム部門) 2011年日本コンクリート工学会賞 作品賞 みなとみらいセンタービル 日本建築構造技術者協会(JSCA)賞 みなとみらいセンタービル 平成 22年度プレストレストコンクリート技術協会賞 みなとみらいセンタービル(作品部門) 2011年度グッドデザイン賞 ㈱スノーピーク本社、みなとみらいセンタービル、設備機器配管スペース保護パネル (ビッグミルチ)、富士山環境交流プラザ 第 4回サステナブル建築賞 ㈶建築環境・省エネ ルギー機構理事長賞 前川製作所新本社ビル(事務所建築部門) 第 10回環境・設備デザイン賞 入賞 ヨックモッククレア日光工場(環境デザイン部門) ペトロの家 聖堂の自然採光機構(建築・設備総合デザイン部門) 第 8回エコプロダクツ大賞 エコプロダクツ大 賞 推進協議会特別賞 (節電優秀賞) 次世代人検知センサを利用した照明・空調の節電・省エネ自動環境制御 システム「T-Zone Saver」 都市緑化機構理事長賞 第 10回屋上・壁面・特殊緑化 技術コンクール壁面・持続緑化部門 審査委員会特別賞 パークタワー赤坂 ザ・タワー 第14回まちの活性化・都市デザイン競技 国土交通大臣賞 NIIGATA Central park「川舞台、人が主役」 その他 “家族”で楽しむ!エコ&ロングステイ 最優秀賞 観光アイデアコンテスト 仙台ファーストタワー アトリウム・屋上広場の緑化 都市開発本部の応募作品「る・く・つ! 『つくる』 のうらがわ」 第5回ASP・SaaS・クラウドアワード2011 ユーザ部門総合グランプリ 建設サイト・シリーズ(作業所 Net 他) 第 29回 IT 賞 絶え間ない業務改革と企業間コラボレーションへの挑戦 IT 総合賞 世界の代表的な SRI インデックスに組み込まれています 近年財務的見地だけでなく、 法令遵守や社会・環境貢献といった見地から企業を 評価・選別し、 その事業継続性を判定することで安定的な収益を目指す社会的責任 投資(Socially Responsible Investment)が注目されています。2012年3月 世界の代表的な SRI インデックスへ 組み込まれています 現在、 大成建設は国内の代表的SRI インデックスである「モーニングスター社会的 責 任 投 資 株 価 指 数 」* の ほ か、 海 外 の 「FTSE4Good Global Index」「Dow Jones Sustainability Asia Pacific Index」にも組み込まれています。 *「モーニングスター社会的責任投資株価指数」: モーニングスター㈱が国内上場企業の中から社会性に優れた企業と評価する150社を選定し、 その株価を指数化した国内初の社会的責任投資株価指数 4 TAISEI CORPORATE REPORT 2012 DATA BOOK
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