『盆まねき』 富安陽子 『サリー・ジョーンズの伝説』 K913 ト 作 高橋和枝 絵 偕成社 毎年 7 月になるとなっちゃんの家に笛吹山にいるお じいちゃんから盆まねきの手紙が届きました。 「盆まね き」というのはお盆の三日間に親戚の人たちを家にま ねいて、みんなでご先祖様の供養をする行事です。な っちゃんは夏休みに笛吹山に行き、おじいちゃんたち がしてくれるホラ話を聞くのが大好きでした。お客様 がいちばん多く来るお盆の中日、なっちゃんがいとこ のお姉ちゃんたちにおいてけぼりにされ、ひとり泣い ていると大おばあちゃんがやってきて不思議なカッパ の話を語りはじめました。 『名探偵カッレくん』 K949 リ アストリッド リンドグレーン 作 尾崎義 訳 岩波書店 ホームズやポワロにあこがれ、自分もいつかは名探偵になること を目ざしているカッレ君は、探偵遊びをしているうちにいつしかほ んとうの事件に巻きこまれてしまいます。友だちのアンデスやエー ヴァ・ロッタと3人で城あとにある地下室にとじこめられたり、危 険な目にあいながらも勇敢に悪党に向かっていきます。 『べんり屋、寺岡の夏。』 中山聖子 作 K913 ナ 文研じゅべにーる 「まっとうに生きる」と将来の夢について書いた 小学 5 年生の美舟の家はべんり屋をしていて、おば あちゃん、お母さん、そして家にあまり帰ってこな い画家のお父さんと暮らしています。べんり屋の仕 事は、ひとり暮らしのおばあちゃんの話し相手にな ったり、庭の草むしりをしたりとさまざまです。あ る日友達から、体の不自由なおばあちゃんを銭湯に 連れて行ってほしいと頼まれて、従業員のカズ君と 協力してそのお手伝いをします。坂の町尾道に暮ら す人々のあたたかい物語で、秋・冬・春と続編もあ ります。 ヤコブ・ヴェゲリウス 作 オスターグレン晴子 訳 K949 ウ 福音館書店 今から 100 年前、アフリカの熱帯雨林の奥深くで ゴリラの女の子が生まれました。真っ暗な夜に生まれ たので、長老は「数々の不幸にみまわれるだろう」と 予告しました。その予言どおり、密猟していた人たち に襲われ、象牙職人に売られてしまいました。イスタ ンブールに連れてこられたゴリラは、泥棒の手伝いを したり、旅芸人の一座として見世物にされたり、魔術 師の助手をつとめたりします。サリー・ジョーンズと 名づけられたゴリラのドラマティックで波乱に満ち た人生の物語です。 『霧のむこうのふしぎな町』 柏葉幸子 作 杉田比呂美 K913 カ 絵 講談社 小学校6年生の夏休み、リナは霧の谷にすんでいる、知りあいの ところへいくようにお父さんにすすめられます。でも、近くの町に ついてもだれもむかえにきません。おまわりさんも霧の谷を知らな いと言うし、リナは心配になってきます。とにかく近くだと聞いた 場所まで行ってみると、急に霧がでてきて、それがさっと晴れると 目のまえに小さな町があったのです。 『すばらしいとき』 マックロスキー わたなべしげお ギン E マ 文・絵 訳 福音館書店 夏休み、島にやってきた子どもたちは岩からとびこんで 泳いだり、砂地に岩や流木で城を作ったりして遊びます。 夜になると海へボートをこぎ出し海の底にかにを見つけた り水に映った星の影を見たりします。時には嵐もやってき ます。雨が激しく降り、風は荒れ狂い、みんなは家の中で じっと息をひそめます。早春から夏の終わりにかけての島 に訪れるすばらしい時を詩のような文と美しい絵で描きま 『ルドルフとイッパイアッテナ』 斉藤洋 す。 『トモ、ぼくはげんきです』 香坂直 作 K913 コ 講談社 夏休み前いろいろあって、小学生最後の 夏休みをお父さ んの実家の大阪で過ごすことになった和樹は、到着早々、向 作 杉浦範茂 絵 K913 サ K933 ウ ジャクリーン ウィルソン 作 ニック 小竹由美子 訳 童話館出版 シャラット 絵 おとなしい優等生のマンディーはクラスのキムにいつも いじめられています。まわりにいる大人たちはいじめに気が ついていて心配してくれますがマンディーのつらい気持ち は変わりません。そんなマンディーの前にターニャという年 上のかっこいい友だちがあらわれます。ふたりは親友になり ますがやがて悲しい別れがおとずれて…。でもマンディーは ターニャによって大きく成長していたのでした。 講談社 黒ねこのルドルフは、ししゃもをぬすんだところをみつ かって追いかけられ、思わず大型トラックの荷台に飛び込 んでしまいます。そのまま知らない町に運ばれたルドルフ は、人間の文字が読めるトラねこのイッパイアッテナと友 達になりました。ルドルフとイッパイアッテナの楽しいノ ラねこ生活が始まります。この他に続きのおはなしが 3 冊 あります。 かいの和菓子屋「大富屋」の双子の姉妹のひとり夏美の訪問 を受けます。夏美は和樹の傷ついた心などおかまいなしで商 店街の夏祭りで行われる伝統の一戦「金魚すくい」のメンバ ーにしてしまいます。しぶしぶ練習に参加する和樹でした が、いつしかいまいち商店街の人々の暖かなお節介が和樹の 抱えている心の闇に少しずつ光をあてていきます。 ここで紹介した本の他にも、おもしろい本がたくさんあります。 おすすめの本には、緑色のシールと銀色のシールがはってあります。 わからないときは、図書館の人にきいてください。 『マイ・ベスト・フレンド』 『パパはジョニーっていうんだ』 キイロ E ホ R.ホルムベルイ 文 ひしきあきらこ 訳 エヴァ・エリクソン 絵 BL出版 ティムのママとパパは離婚して別々に暮らしています。久 しぶりにパパと会う日、まず二人が行ったのはホットドッグ 屋さんでした。ティムはパパをお店のおばさんに「ぼくのパ パだよ。ジョニーっていうんだ」と教えました。それから、 レストランや図書館へ行ってもティムはみんなにパパを紹介 しました。お別れの時、パパはティムをかかえて電車に乗り、 車内にいる人たちに向かってさけびました。 「この子はぼくの 息子です。最高にいい息子です。ティムっていうんです!」
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