2016年夏休みにおすすめの本 小学校5・6年生

『盆まねき』
富安陽子
『サリー・ジョーンズの伝説』
K913 ト
作
高橋和枝
絵
偕成社
毎年 7 月になるとなっちゃんの家に笛吹山にいるお
じいちゃんから盆まねきの手紙が届きました。
「盆まね
き」というのはお盆の三日間に親戚の人たちを家にま
ねいて、みんなでご先祖様の供養をする行事です。な
っちゃんは夏休みに笛吹山に行き、おじいちゃんたち
がしてくれるホラ話を聞くのが大好きでした。お客様
がいちばん多く来るお盆の中日、なっちゃんがいとこ
のお姉ちゃんたちにおいてけぼりにされ、ひとり泣い
ていると大おばあちゃんがやってきて不思議なカッパ
の話を語りはじめました。
『名探偵カッレくん』
K949 リ
アストリッド リンドグレーン 作
尾崎義 訳 岩波書店
ホームズやポワロにあこがれ、自分もいつかは名探偵になること
を目ざしているカッレ君は、探偵遊びをしているうちにいつしかほ
んとうの事件に巻きこまれてしまいます。友だちのアンデスやエー
ヴァ・ロッタと3人で城あとにある地下室にとじこめられたり、危
険な目にあいながらも勇敢に悪党に向かっていきます。
『べんり屋、寺岡の夏。』
中山聖子
作
K913 ナ
文研じゅべにーる
「まっとうに生きる」と将来の夢について書いた
小学 5 年生の美舟の家はべんり屋をしていて、おば
あちゃん、お母さん、そして家にあまり帰ってこな
い画家のお父さんと暮らしています。べんり屋の仕
事は、ひとり暮らしのおばあちゃんの話し相手にな
ったり、庭の草むしりをしたりとさまざまです。あ
る日友達から、体の不自由なおばあちゃんを銭湯に
連れて行ってほしいと頼まれて、従業員のカズ君と
協力してそのお手伝いをします。坂の町尾道に暮ら
す人々のあたたかい物語で、秋・冬・春と続編もあ
ります。
ヤコブ・ヴェゲリウス 作
オスターグレン晴子 訳
K949 ウ
福音館書店
今から 100 年前、アフリカの熱帯雨林の奥深くで
ゴリラの女の子が生まれました。真っ暗な夜に生まれ
たので、長老は「数々の不幸にみまわれるだろう」と
予告しました。その予言どおり、密猟していた人たち
に襲われ、象牙職人に売られてしまいました。イスタ
ンブールに連れてこられたゴリラは、泥棒の手伝いを
したり、旅芸人の一座として見世物にされたり、魔術
師の助手をつとめたりします。サリー・ジョーンズと
名づけられたゴリラのドラマティックで波乱に満ち
た人生の物語です。
『霧のむこうのふしぎな町』
柏葉幸子
作
杉田比呂美
K913 カ
絵
講談社
小学校6年生の夏休み、リナは霧の谷にすんでいる、知りあいの
ところへいくようにお父さんにすすめられます。でも、近くの町に
ついてもだれもむかえにきません。おまわりさんも霧の谷を知らな
いと言うし、リナは心配になってきます。とにかく近くだと聞いた
場所まで行ってみると、急に霧がでてきて、それがさっと晴れると
目のまえに小さな町があったのです。
『すばらしいとき』
マックロスキー
わたなべしげお
ギン
E
マ
文・絵
訳
福音館書店
夏休み、島にやってきた子どもたちは岩からとびこんで
泳いだり、砂地に岩や流木で城を作ったりして遊びます。
夜になると海へボートをこぎ出し海の底にかにを見つけた
り水に映った星の影を見たりします。時には嵐もやってき
ます。雨が激しく降り、風は荒れ狂い、みんなは家の中で
じっと息をひそめます。早春から夏の終わりにかけての島
に訪れるすばらしい時を詩のような文と美しい絵で描きま
『ルドルフとイッパイアッテナ』
斉藤洋
す。
『トモ、ぼくはげんきです』
香坂直
作
K913 コ
講談社
夏休み前いろいろあって、小学生最後の 夏休みをお父さ
んの実家の大阪で過ごすことになった和樹は、到着早々、向
作
杉浦範茂
絵
K913 サ
K933 ウ
ジャクリーン ウィルソン 作
ニック
小竹由美子 訳
童話館出版
シャラット
絵
おとなしい優等生のマンディーはクラスのキムにいつも
いじめられています。まわりにいる大人たちはいじめに気が
ついていて心配してくれますがマンディーのつらい気持ち
は変わりません。そんなマンディーの前にターニャという年
上のかっこいい友だちがあらわれます。ふたりは親友になり
ますがやがて悲しい別れがおとずれて…。でもマンディーは
ターニャによって大きく成長していたのでした。
講談社
黒ねこのルドルフは、ししゃもをぬすんだところをみつ
かって追いかけられ、思わず大型トラックの荷台に飛び込
んでしまいます。そのまま知らない町に運ばれたルドルフ
は、人間の文字が読めるトラねこのイッパイアッテナと友
達になりました。ルドルフとイッパイアッテナの楽しいノ
ラねこ生活が始まります。この他に続きのおはなしが 3 冊
あります。
かいの和菓子屋「大富屋」の双子の姉妹のひとり夏美の訪問
を受けます。夏美は和樹の傷ついた心などおかまいなしで商
店街の夏祭りで行われる伝統の一戦「金魚すくい」のメンバ
ーにしてしまいます。しぶしぶ練習に参加する和樹でした
が、いつしかいまいち商店街の人々の暖かなお節介が和樹の
抱えている心の闇に少しずつ光をあてていきます。
ここで紹介した本の他にも、おもしろい本がたくさんあります。
おすすめの本には、緑色のシールと銀色のシールがはってあります。
わからないときは、図書館の人にきいてください。
『マイ・ベスト・フレンド』
『パパはジョニーっていうんだ』
キイロ E
ホ
R.ホルムベルイ 文
ひしきあきらこ 訳
エヴァ・エリクソン 絵
BL出版
ティムのママとパパは離婚して別々に暮らしています。久
しぶりにパパと会う日、まず二人が行ったのはホットドッグ
屋さんでした。ティムはパパをお店のおばさんに「ぼくのパ
パだよ。ジョニーっていうんだ」と教えました。それから、
レストランや図書館へ行ってもティムはみんなにパパを紹介
しました。お別れの時、パパはティムをかかえて電車に乗り、
車内にいる人たちに向かってさけびました。
「この子はぼくの
息子です。最高にいい息子です。ティムっていうんです!」