平成28年度 獣医学術近畿地区学会 講演要旨集 動物看護プログラム

平成 28 年度 日本小動物獣医学会(近畿) 特別企画
第 7 回動物看護に関する学術集会プログラム
F 会場(B3 棟 202 号室)
○開 会 の 辞
10:30 ~ 10:35
○ 発 表(前 半)
10:35 ~ 12:30
○ 発 表(後 半)
13:30 ~ 14:30
○閉 会 の 辞
14:30 ~ 14:45
【発表プログラム】
司会進行:中村陽子(動物メディカルセンター)
アドバイザー:佐伯 潤(公益社団法人 大阪府獣医師会会長)
10:35 ~ 10:55
F1
動物飼育実習から学ぶ動物看護専門力
野村弥生(大阪ぺピイ動物看護専門学校)
10:55 ~ 11:15
F2
ウサギの疼痛管理
前川三佳(クウ動物病院)
(11:15 ~ 11:30 休憩)
11:30 ~ 11:50
F3
訪問介護と訪問ケア
山田千佳子(Lanpu ~ランプ~)
11:50 ~ 12:10
F4
動物看護師教育機関における動物実習授業の環境整備
羽生千明(大阪ぺピイ動物看護専門学校)
12:10 ~ 12:30
F5
伴侶動物の臨床検査(微生物学)に従事して
中澤紗耶香(株式会社サンリツセルコバ検査センター 千葉ラボラトリー)
(12:30 ~ 13:30 休憩)
13:30 ~ 13:50
F6
ペットフードメーカーにおける動物看護師の活躍の場
山本 優(日本ヒルズ・コルゲート株式会社)
13:50 ~ 14:10
F7
術後看護における栄養管理についての考察
楠本貴恵(大阪府大・獣医臨床センター)
14:10 ~ 14:30
F8
動物看護師による訪問介護の必要性とその役割
青山友美(わんにゃん訪問介護 ぴりかのもり)
演題番号:F1
動物飼育実習から学ぶ動物看護専門力
○野村弥生,浅井知香,板垣奈々絵,羽生千明
大阪ペピイ動物看護専門学校
1.はじめに:本校では動物看護師に必要なスキルを習得する
1 つとして動物飼育実習を授業科目として取り入れている。
この科目では『前に踏み出す力』
『考え抜く力』
『チームで働く
力』
『看護専門力』の 4 つの能力を身に付けることを目標とし
ている。今回その中でも『看護専門力』に着目し、2016 年 4 月
より入学した学生が日々の動物飼育実習を通じてどのように
『看護専門力』を身に付けていくのかを検証した。
2.材料および方法:2016 年 4 月~7 月までの約 3ヵ月間、1
年生 129 名に学校飼育犬 11 頭を対象に動物飼育実習を行っ
た。また 4 月入学時に『飼育の流れ』をまとめたポケットブッ
クを配布し、散歩の仕方・犬舎掃除の仕方・フードの準備・
日常ケアなどについて動画を用いて説明を行ったのちに、月
2~3 回当番制で動物飼育実習を行った。初めの 4 回は上級生
3~4 名(ランダムに選出)に指導役として一緒に動物飼育実習
に参加してもらった。
3.結 果:初回の動物飼育実習では手技をこなすのみの作
業であったが、回数を重ねるごとに、作業効率があがり時間
短縮につながった。また危険予測をし動物に配慮した環境整
備ができるようになった。動物を『見る』から『看る』に意識が
変化し動物個々に対する観察力の向上に繋がった。
4.考察および結語:動物飼育実習の導入として動画やポケッ
トブックを使用し、教員や上級生の手技を見せ、視覚的に訴
えることで一連の流れを定着させることは出来たが、1 つ 1 つ
の手技に時間がかかり習得率は低かった。しかし、回数を重
ねることで今すべきことが分かり、更に時間に対する意識が
高まったことから時間管理が出来るようになったと考える。
次に環境整備に関しては、指導教員が学生に理由や目的を伝
え理解させることで危機管理力が増し自ら状況に合わせた対
応を行っていた。また、動物看護師の視点でその場の状況の
みでなく、動物自身を看る・動物に応えるということを習慣
づけることができ、観察力の向上につながったと言える。今
回の検証を行ったことで、もう 1 つ見えたことがあり、上級
生自ら指導する側に立つことで相手に伝える力、責任感が強
化されたのではないかと思われる。しかし、上級生のスキル
には個人差があり、指導方法によっては 1 年生の理解度にば
らつきが見られたため、今後の課題である。
演題番号:F2
ウサギの疼痛管理
○前川三佳,三村純子
クウ動物病院
1.はじめに:ウサギを診療する際には様々な疾患で痛みを伴
う状況が認められる。痛みは大きなストレスであり、食欲不
振などを引き起こすため、快復に遅れが出る可能性がある。
また、ウサギは非捕食者である為に、痛みが表情や行動に現
れにくく外見的な変化はわかりにくいと思われがちだが、実
際は痛みに対する様々な徴候や症状が認められる。それらを
早期に察知する為にも、痛みの徴候や症状を知っておくこと
は、動物看護師にとって重要である。
2.材料および方法:ウサギに発生した疾患における痛みの徴
候と症状を調査した。どのような痛みの徴候や症状が現れ、
それに対して鎮痛剤を使用した場合の変化を調べた。また、
鎮痛治療を管理していくなかでどのような問題点が発生する
のかを調べた。
3.結 果:痛みを示す徴候としては目を細める、耳が倒れ
る、歯ぎしり、沈鬱、呼吸様式の変化などが認められた。 症状としては食欲不振、運動不耐性、排泄の減少などが認め
られた。 痛みを伴う症状これらに対して鎮痛剤を使用した
ことによって、痛みの徴候と症状が軽減された。 鎮痛剤投
与を継続する際、輸液チューブを噛みちぎる、足に絡まるな
どの輸液ラインの管理についての問題、ウサギが暴れて自宅
での投薬ができないなどの問題が認められた。
4.考察および結語:動物看護師が痛みの徴候や症状を察知
し獣医師に報告し、痛みを適切に管理することで一般状態の
改善に役立つ。獣医師の判断で鎮痛剤が必要になった場合、
個体によっては投薬が難しい場合があり、それを管理するた
めには様々な工夫が必要となる。ウサギの個体によって鎮痛
剤の投与は困難な場合もあるが、管理方法を工夫することに
よって、投薬を継続させることができ、治療の手助けにもつ
ながると考えられた。
― 101 ―
演題番号:F3
訪問介護と訪問ケア
○山田千佳子
Lanpu ~ランプ~
1.はじめに:当社では犬の訪問介護と訪問ケアを主に行っ
ている。今まで動物看護師として培ってきた、介護やケアの
経験を活かし、自宅で老犬介護や病気の犬を世話している、
飼い主の手助けを行っている。また、爪切りや歯磨きなど、
日常のケアの方法を飼い主へ伝え、今後の健康管理に役立て
てもらえるよう指導も行っている。
2.材料および方法:動物看護師としての仕事をしていて役
立ったことを元に、実際にどういった内容の業務を行ってい
るか、介護を必要としている犬のケア、飼い主さんのメンタ
ル的なケアなどの紹介と実例を、スライド形式で発表する。
3.結 果:訪問介護と訪問ケアの必要性を伝える。動物看
護師としての経験や知識を日々追及していくことが、いかに
必要な事か、仕事をしていく上でのモチベーションになるよ
うにしていきたい。
4.考察および結語:今後の動物看護師としての将来の展望、
動物看護師の仕事の展開を考え、自分自身の将来像を考える
きっかけになればと考える。
演題番号:F4
動物看護師教育機関における動物実習授業の環境整備
○羽生千明,野村弥生,浅井知香
大阪ペピイ動物看護専門学校
1.はじめに:教育機関では動物看護師公的資格化に向け、
コアカリキュラムに準じたカリキュラムの実施、教育水準の
高位平準化が進められている。カリキュラムには動物実習も
あり、動物看護学技術を習得・理解するためのものだが環境
整備を適切に指導し実践することで実習の円滑化や安全、並
びに動物福祉を図ることができるといえる。そこで本校で動
物実習を実施する際の環境整備の問題点を調べ、その改善点
を検討した。
2.材料および方法:2015 年 8 月 31 日に実施された外科動物
看護実習における麻酔実習を対象とし、本校手術実習室(前
室 33.13 m2、手術室 37.95 m2)での環境整備を調べた。
3.結 果:前室では、扉(のぞき窓あり)や二方の窓の視界の
遮断、診察台の足駒調節による傾斜の平坦化と揺れの除去、
保定者・処置者の身長と保定動物並びに処置内容をふまえた
高さ設定、消毒を行い、処置時に手元の明暗が適切であり、
エアコンからの送風が直接当たらない場所に診察台を配置し
術前処置を実施した。実習開始とともに手術準備で往来する
学生においては、靴音や声量、物の取扱いを静かにし、棚や
引き出しの開閉、シンクの使用を控えるなど処置が行われて
いる動物に対し、音による不安や恐怖の発生を軽減する策を
とった。手術室では、機器の清掃や不要な機器は壁に沿わせ
る、または別室への移動、実習室中央に手術台を設置するこ
とで動線を確保し、多数の学生が入室する際の往来の円滑化
と視野の確保を図った。麻酔関連機器は電源配線方向の考慮
とクロステープによる床への配線固定を行い、機器の断線・
転倒、人の転倒を防いだ。多数の学生が入室することから、
麻酔導入以降の室温・湿度の上昇、実習動物の麻酔中におけ
る体温低下の対応として前室への加温具準備往来による手術
室内の気密不足などの設定不安定化が発生していた。
4.考察および結語:今回多数の学生が入室することによる
問題点が示されたが、環境の安定と清浄の維持策として従来
往来しなければならなかった業務を手術室内にて行えるよう
別室の物を限定的にかつ清浄度を考慮し、持込むことが必要
であると思われた。室温・湿度については今後も検討を続け
ていきたい。これら環境整備は教育機関のみならず院内業務
でも日々行われることであり、意識を高めることで動物にも
人にも快適かつ低侵襲の環境が提供できると考えられた。
― 102 ―
演題番号:F5
伴侶動物の臨床検査
(微生物学)
に従事して
○中澤紗耶香,露木勇三
株式会社サンリツセルコバ検査センター 千葉ラボラトリー
1.はじめに:ヒトの医療は、様々な臨床検査(生化学検査、
血液学検査、微生物学検査、免疫学検査、病理学検査、遺伝
子検査等)の検査結果無しに診断・治療を行うことが困難に
なっている。獣医療においても臨床検査は必須である。 今
回、私は伴侶動物の微生物学検査に従事し、臨床検査を通し
動物看護師として獣医療に携わった経験を報告する。
2.材料および方法:当検査室は、千葉県獣医師会館内に開
設し、2014 年 3 月より検査業務を開始した。私は、関連施設
において病原微生物を検出する遺伝子検査業務に 2 年間従事
していたが、細菌検査を担当するのは初めてであった。着任
から約 2 年をかけて伴侶動物由来の細菌の特徴、細菌同定方
法、薬剤感受性検査、薬剤耐性菌について修得した。
3.結 果:全国約 1,000 施設の動物病院から細菌検査の依頼
がある。様々な検査材料(尿、膿、糞便、血液等)が検査室に
到着後、直ちに臨床情報を照らし合わせ、必要な培地に検査
材料を塗布し、検査を開始する。翌日以降に発育してきた細
菌について同定および薬剤感受性検査を実施する。検査結果
が得られた時点で検査依頼元へFAX 報告を行う。特に無菌材
料からの菌検出は伴侶動物の予後に関わってくるため細心の
注意を払っている。血液培養の陽性時は、第一報としてグラ
ム染色所見を担当医に電話にて報告する。同定・薬剤感受性
検査が確定した時点で再度電話にて報告し、抗菌薬治療の変
更等に対応できるよう実施している。また、細菌感染症に関
する研究会(獣医臨床感染症研究会)への参加、研究会運営の
手伝いを行い、小動物臨床に携わっている獣医師とのコミュ
ニケーションを大切にしている。
4.考察および結語:伴侶動物の細菌検査に従事して重篤な
細菌感染症の伴侶動物の救命に寄与できた時は、かけがえの
ない喜びを感じる。しかしながら、薬剤耐性菌の高率な分離
状況や新たな病原細菌の出現等があり、今後も最新の獣医臨
床微生物学を日々研鑽し、獣医療に貢献したい。
演題番号:F6
ペットフードメーカーにおける動物看護師の活躍の場
○山本 優
日本ヒルズ・コルゲート株式会社
1.はじめに:動物病院勤務後もしくは各種資格取得後、ペッ
トフードメーカーに勤務している動物看護師の活躍の場を調
査し検討する。
2.材料および方法:2016 年 7 月現在、社員 130 名のうち 4 名
が動物病院勤務の動物看護師経験がある、もしくは各種資格
を取得している。うち 2 名は「お客様相談窓口」
、1 名は「営業
部」
、当方が「プロフェッショナル獣医学術部」に配属されて
いる。事前にインタビュー及びアンケートを行い調査。質問
項目は 7 項目。
(1)動物看護科もしくは専門学校を卒業してい
るか。その場合は年数。
(2)動物病院で勤務された年数。
(3)日
本ヒルズ・コルゲート株式会社の勤務年数。
(4)動物病院勤務
から日本ヒルズ・コルゲート株式会社へ転職した動機。
(5)現
在の業務内容。
(6)病院勤務もしくは動物看護師の経験が現在
の仕事に役立っていること。
(7)現在の「やりがい」について。
3.結 果:インタビュー及びアンケート結果(7 項目)を報
告する。
(1)動物看護科もしくは専門学校を卒業しているか。
その場合は年数。
(2)動物病院で勤務された年数。
(3)日本ヒル
ズ・コルゲート株式会社の勤務年数。
(4)動物病院勤務から日
本ヒルズ・コルゲート株式会社へ転職した動機。
(5)現在の業
務内容。
(6)病院勤務もしくは動物看護師の経験が現在の仕事
に役立っていること。
(7)現在の「やりがい」について。
4.考察および結語:各自の経歴や勤務歴も様々だが、社内
の各部署でやりがいを感じ活躍している。
― 103 ―
演題番号:F7
術後看護における栄養管理についての考察
○楠本貴恵 1),秋吉秀保 2),藤本知美 1),島村俊介 1),藤本由香 3),長谷川貴史 3),大橋文人 2),
嶋田照雅 1)
1)
大阪府大・獣医臨床センター,2)大阪府大・獣医外科,3)大阪府大・特殊診断治療学
1.はじめに:周術期の動物看護において、術後栄養管理は
重要であり、その中で、動物看護師の担う役割は重要であ
る。今後、動物看護師が術後栄養管理にどのように関与し、
また、何に重点をおいた知識を深めれば良いかを明確にする
ために、本研究では、大阪府立大学獣医臨床センターで外科
手術を実施し、動物看護師が積極的に術後看護に関与した症
例を回顧的に調査した。
2.材料および方法:2015 年 4 月 1 日から 2016 年 3 月 31 日
の期間に当センターで外科手術を行い、動物看護師が術後看
護に関与した症例を調査対象とし、それぞれ動物種、品種、
性別、年齢、疾患名、手術法、入院日数、食事内容、給餌方
法を調査した。
3.結 果:対象症例は 245 症例であり、内訳は犬 215 頭 猫
30 頭であった。平均年齢は 9.1 ± 4.1 歳(範囲:3 ヵ月齢から 16
歳)だった。手術対象となった疾患は腫瘍疾患117例(47.7 %)
、
消化器疾患 38 例(15.5 %)
、中枢神経疾患 30 例(12.2 %)
、整
形外科疾患 25 例(10.2 %)
、感覚器疾患 13 例(5.3 %)
、泌尿器
疾患 11 例(4.5 %)
、生殖器疾患 4 例(1.6 %)
、循環器疾患4例
(1.6 %)
、呼吸器疾患 3 例(1.2 %)であった。平均入院期間は
4.12日であった。給餌方法は重複症例を含め、自力摂食可能で
あった症例 196 例、給餌介助した症例 103 例、食道瘻チュー
ブ 5 例、胃瘻チューブ 3 例、PPN(末梢静脈栄養法)9 例であっ
た。
4.考察および結語:手術実施時の平均年齢が 9 歳と比較的高
齢であった。手術対象となった疾患では、腫瘍症例が約47.7 %
を占め、最も多い結果となった。当センターでは、腫瘍に対
する外科手術の多い事が、平均年齢が高いことと関連すると
考えられた。これらの結果から、当センターの動物看護師が
術後栄養管理を行う上で、腫瘍に罹患した高齢犬における栄
養管理についての知識・経験を深めていくことが重要と考え
られた。また、腫瘍症例においては、術後の栄養管理を食道
瘻あるいは胃瘻を用いて実施する症例や PPN が適応となる
症例も多かった。別に実施した当センターの動物看護師への
聞き取り調査の結果、経験の浅い動物看護師では、チューブ
フィーディングおよび PPN の方法および維持管理について、
知識が浅い傾向が認められたため、今後、院内セミナーなど
を通じて、動物看護師全員が理解した上で、術後看護を実施
する必要があると考えられた。
演題番号:F8
動物看護師による訪問介護の必要性とその役割
○青山友美
わんにゃん訪問介護 ぴりかのもり
1.はじめに:近年ペットの高齢化に伴い、要介護のペット
も増えている。ご家族の負担も介護の技術や知識の面から、
精神面までと多岐にわたると考えられる。訪問介護事業を立
ち上げおよそ 2 年間の活動の中で行った訪問介護の内容、及
び訪問以外の活動と今後について検討した。
2.材料および方法:電話とメール及び対面による介護相談。
訪問介護実施内容。延べ 449 件(期間 2014 年 10 月 6 日から
2016 年 7 月 17 日)主催セミナーや訪問以外の活動(期間 2015
年 10 月より)
3.結 果:依頼されるペットは「病気などはあるが、病気と
うまく付き合えている場合」と「状態が不安定、もしくは重
篤」な状態に分かれる。依頼するご家族はペットの QOL を重
視し、
「延命よりも苦痛を取り除いてあげたい」と言う方が多
く、環境を整える工夫や、食事介助や排泄に伴う問題につい
ての相談が多い。また、留守の際に預け先がない、預け先は
あるがペットの精神面を考慮しての在宅希望が多い。療法食
や医療行為については判断ができないこともあり、通院先の
担当獣医師への確認が必要な場合もある。また、独居のご家
族の体調の変化により、お身内への連絡や、万が一の場合に
は福祉関係との連携が必要な場合もある。訪問介護以外の活
動・NHK テレビホットニュース北海道、おはよう日本にて紹
介・北海道新聞、朝日新聞、朝日デジタルにて紹介・どうぶ
つなんでも勉強会主催。月に一度開催・ペットショップ主催
のイベント内にて介護セミナー・人医療における勉強会にて
「動物と最期まで暮らすには」をテーマに講話・日本臨床獣医
学フォーラム 2015 年年次大会にて訪問介護についてポスター
セッションで発表・
「ペットに残すエンディングノート」自費
出版にて出版予定
4.考察および結語:訪問介護は介護を手伝うだけではなく、
どうしたらお世話をしやすいのかをご家族の経済、体力、時間
なども踏まえながら一緒に考え提案する必要がある。また、
ご家族のグリーフケアも重要な役割である。さらに、ご家族
がどのような気持ちでどのような介護をしたいのか。どのよ
うな見送り方をしたいのかを引き出しそれをサポート必要が
あり、サポート内容によっては、他のペットサービスとの連
携も必要になる。今後は各種ペットサービスや福祉とのネッ
トワーク作りと、動物とのより良い暮らしのための更なる情
報発信が課題となる
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