サッカー審判員はゲームコントロールをどのように語るのか ―マンマネジメントに着目して― 濵本 祐介(競技スポーツ学科 スポーツ情報戦略コース) 指導教員 豊田 則成 キーワード:サッカー審判員 マンマネジメント 責任意識 リフレクション 1.緒言 更に,マンマネジメントの必要性の認識後,マン 本研究は「サッカー審判員はゲームコントロー マネジメントを獲得するために,審判員としての ルをどのように語るのか」というリサーチクエス 責任意識のもとマンマネジメントを行い,リフレ チョン(Research Question:以下 RQ)を設定し, クションを行った結果,責任意識へと回帰すると 特にマンマネジメントに着目しながら質的にアプ いうサイクルとして語る』である. ローチし発展継承可能で有益な仮説的知見を得る 4.まとめ ことを目的としている. ① 審判員の責任意識には,プレーヤーズファー 2.方法 ストが念頭にあり選手からの信頼獲得するた 質的研究の代表的手法である,グラウンデッ めに自分をコントロールし,ベストを尽くす ド ・ セ オ リ ー ア プ ロ ー チ ( Grounded Theory のではないか. Approach:GTA)を行った. ② 試合におけるマンマネジメントには,一貫し 3.結果と考察 た判定基準がベースにあり事象に対し予測し それに対し行動し選手や試合の雰囲気に応じ 本研究は,「サッカー審判員はゲームコントロ た対応をしていくのではないか. ールをどう語るのか」という RQ に対してマンマネ ③ ジメントに着目して研究を行った結果,以下の2 様々な要因によって試合の反省を行い成功体 つの仮説的知見を導き出した.それは,『サッカ 験や失敗体験から課題設定や,マンマネジメ ー審判員は活動開始後,様々な試合を経験するこ ントを獲得するのではないか. とで,マンマネジメントの必要性を認識していき, 責任意識 (Responsibility) 防 事 象 へ の 対 処 予 19 行 動 迷いを 見せない 測 17 18 予 タイミングの よい笛 セ�フコ�ト�ー� 豊富な 運動量 Ⅴ の 15 象 16 良い位置での 判定 事 説得力ある判定 ベストを尽くす 14 選 手 から の信 頼 獲 得 試 合 環 境 の 整 備 プ�ー�ーズファースト 13 マンマネジメント行動 (Man Management) 一 貫 COM 方略 雰囲気 察知 20 試合の 雰囲気 COM を取る 21 た 22 COMを 取らな い 選 手 の 雰 囲 気 し 選手へ の対応 判 定 人間味 ある対応 毅然たる 対 応 基 リフレクション (Reflection) 要因 27 29 成功体験 24 他の審判員 からの意見 失敗体験 28 経験不足 知識不足 INSによる 指導 25 選手からの 反応 23 自ら試合の反省 26 課題の設定 マ�マネジ��ト獲得 Ⅶ ベンチからの 反応 Fig.2 サッカー審判員RMRサイクル Ⅵ COM:コミュニケーション MM:マンマネジメント INS:審判インストラクター 準
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