∼漢中市∼ 《２００４年：漢中市政府ホームページより抜粋・翻訳しました。》漢中について漢中市は、陜西省西南部に位置し、甘粛省と四川省に隣接している。北方には秦嶺山脈があり南方には巴山がある。中部は盆地である。全市は、漢台区、南鄭県、寧強県、留てい（土へんに貝）県、佛坪県、を含み 1 区 10 県。総面積は、２７，２００平方キロメートル。人口は３，６４９，０００人である｡漢中の工業､農業漢中は、気候が穏やかであり、万物の精華を集め、古くから「西北の小江南」と美称されている。秀でた現代的な都市を創るすべての条件を揃えている。地上にも地下にも豊かな資源がある。まず、生物資源については数多く存在している。わが市は、南北動植物の集中している地域で，主な農産物は、米、とうもろこし、油菜である。米の生産量は、全省生産量の７０パーセントを占めている。森林の面積は４８パーセントであり、植物のマルチング率は５６パーセントである。そして、野生植物は３０００種類あり、その中で薬用植物は１３００種類あり「天然薬庫」と称される。特に、天麻、西洋参などは有名である。また、杜仲は全国第２の産地である。その他、野生動物は３６０種類おり、その内、４２種類の希少動物がいる。特に、ジャイアントパンダやトキ、金絲猴は「稀世の宝」と世界中に知られている。次に、漢中は豊かな鉱物の集中地帯である。今まで発見された鉱物の種類は約９２種類あり、潜在的な経済価値は約 1５５８億元（２兆１８１２億円）と推計されている。そして、水力エネルギーも十分にある。漢江、嘉陵江という両大河が漢中を流れ、漢江の全長は２７０キロメートル、嘉陵江は１４１．７キロメートルである。それによる全市の水力エネルギーの貯蓄量は理論上２６０万キロワット、また発電に利用できるのは１０９．８万ワットと推計され全省総発電量の２位であると思われる。独特の歴史と文化漢中市は、はるか悠久の歴史を持ち、国家レベルの歴史文化名城（都市）と称されている。前漢次代の高祖――劉邦は、漢中を基盤として桟道を築き、食料を蓄え、次々に中原（現在の西安）を手中に収め、最後は前漢王朝を築き中国を統一した。そして、国の名を「漢」と付けた。それだけでなく、三国時代の有名な人物諸葛亮孔明は、ここで活躍して最後は漢中の定軍山に埋葬された。１漢中市は独特の地質を持っているため、独特の山水風景が生まれ、国家により建設されたパンダの自然保護区、トキの自然保護区は世界中に知られている。その他、南湖、南沙河、紫柏、天台山など 7 箇所の省レベルの名所をはじめ美しく立派な所が数多くある。経済方面経済の成長は早く、総合力も高められている。1999 年現在、全市内生産総値は 138 億元（1,932 億円）であり、財政総収入は 10．05 億元（140.7 億円）、農民平均収入は１，３２０元（18,480 円）であり、80 年代と比べれば、それぞれ 37 パーセント、21 パーセント、52 パーセントの成長率である。製造業は、車関係、その他機械関係、並びに化学、建築、冶金、タバコ、酒などの大・中の企業があり、成長を続けている。また、農村地域の経済発展にも拍車が掛かり、基本的には農業生産化（多角経営）とする目的に達成しているところであり、農業生産は、すでに漢中市の三大経済の柱の一つになってきている。対外政策対外交流や外国企業の招致を目指し、市委員会及び市政府は「開放、開発、発展」を基本戦略として、いままでイギリス、アメリカ、日本、カナダ、東南アジア及び香港、マカオ台湾などの国や地域と経済貿易関係を締結した。今は、４３の外資企業がわが市に駐在し、 1999 年現在、実質外資融資額は 317 万ドルであり、国内の大企業の誘致は５６項目ある。総投資額は 7.20 億元である。便利な交通宝成線（宝鶏市―成都）や襄渝線（武漢―重慶）などの主な鉄道線は漢中市を経由しており、北京や武漢への直行列車もある。航空便は、西安までの直行便もある。また、あらゆる方面の都市へ向かう国道はすでに完成し、地方の農村地帯への道路は 70 パーセントが開通している。都市建設「町興し、村興し」にも拍車がかけられ、都市建設の面積は２７．５平方キロメートルとなり、毎年１平方キロメートルずつの速さで拡大している。その他、市区内の緑地面積は、１９５ヘクタールで、1 人あたり平均９．３６平方メートルを占めている。特に、市の中心部には大規模な芝生地が 3 箇所あり、そのためか漢中市は全国で連続 5 年間「美しい街づくり２の都市」に評価された。教育漢中市には、大学が２校と、中等専門学校が 8 校あり、また成人大学もある。その他、科学研究所は 14 箇所あり専門的な知識人が 7 万人いる。漢中市は、いま、経済開発区や高度技術圏ができ、数十の研究所や企業が入ってきて活躍している。地理と環境位置：東経１０５，３０１３０−１０８，２４１３北緯３２，１５１１５−３３，５６４３７行政区：1 区 10 県面積：27246 平方キロメートル気候：年間平均気温 14.3 度一月の平均気温 2.1 度 8 月の平均気温 25 度年間降雨量８７１．８mm 自然資源：淡水資源・・貯水量 146.25 億立方メートルであり、その内、地下水と地表水の貯水量はともに３１．７５億立方メートルである。土地資源・・市内中心部では、使用できる土地面積は 52.2 平方キロメートルであり、そのうち、7.17 平方キロメートルは工業団地の所有地である。商業用地は、２．８５平方キロメートル、住宅団地は 16.6 平方キロメートル、農業用地は 0.26 平方キロメートル、その他の用地は 25.32 平方キロメートルである。鉱物資源・・漢中市は地質の構造は複雑であり、鉱物になる条件は優れているとみられ、省内でも主要な鉱物の産地である。今まで発見された鉱物は 92 種類があり、すでに探明された鉱物は 60 種類あり、鉱物の潜在場所は２８個所が明らかになった。主な鉱物は、金、銅、鉄、マンガン、硫黄、リンなどであり、潜在量は非常に多いと思われる。全市の非金属鉱物の潜在量は相当あるので経済価値は非常に高く開発に便利だと思われる。人口総人口は 364.93 万人男女の比率は１００対８９．６自然成長率は 3.54 パーセント６５．２５パーセントは農家３トキトキは、現在まで世界中で絶滅のおそれがある鳥と見られているが、わが市の洋県でその美しい姿が発見された。それにより、1986 年国家林業局の支持のもとに、陜西省政府は洋県に「陜西トキ保護観察センター」を設置した。海抜８00∼1200 メートル、面積約 200 平方キロメートルである。ここは、山が高く森が茂り環境の静かな美しいところである。現代的な化学の汚染は殆どなくトキには大変ふさわしいところだと思っている。最近の調査によると環境の素晴らしさによってトキの生活範囲は徐々に広くなって、洋県以外に城固県、勉県、西郷県、仏坪県、漢台区などにも飛んできた。それで、３００平方キロメートルに拡大したそうである。皆の努力のおかげで、最初の 7 羽から数百羽に増えてきた。そのために国内外の関係者から注目を浴びている。 1998 年 11 月 26 日、江沢民国家主席が日本を訪問した際に「友友、洋洋」を日本人民に贈呈した。この 2 羽は洋県のトキセンターで最も美しいものを選んだものである。以上４