マーシャル JMD:1

的楽器試奏会
マーシャル初となるデジタル・
プリアンプは16種類を内蔵
パワー・アンプは、真空管!
プリアンプ部に搭載されているのは
16 種類の歴代マーシャル・サウンド。
その詳細は、次ページに解説しているの
だが、歪みの種類もヴィンテージ系か
マーシャル史上、最も
高性能なモデルが登場!
らJCM2000、さらにデス・メタルやス
ラッシュでも使えるドンシャリ系ディス
トーション、そして最新のJVMのもの
までと幅広い。
しかし、それらと決定的に違うものがJMD:1
トーンにデジタル臭さがない、まとまったサウ
に発表したのが、なんと、プリアンプ部にデジ
いる歴代の名機の遺産ともいえるトーンを、デ
マーシャルにあった 手強い暴れる音 ではな
したり、プリアンプの名機 JMP-1でデジタル
MIDI 技術を導入したりしていたが、こと歪みや
プリアンプに関しては、真空管やトランジスタ
というのが当たり前だったマーシャルが、この
JMD:1でプリアンプ部を完全デジタル化した
のだ。ご存じのとおり、他メーカーでは、多数
デジタル・モデリング・アンプは発表されている。
ポイントは、ここだ!
部 に 真 空 管を搭 載して
いる点だろう。試奏した
JMD100には、 ご覧の
とおりEL34が 4 本搭載
されていた
のディレイ・トーンが選べる。試奏してわかっ
■テープ・エコー→アナログよりも、さらに劣
にはある。それは、マーシャル自身が持って
原音を邪魔しない自然なディレイ音だ。
た、各特徴は以下の通りだ。
化させたようなマニアにはたまらない中域が豊
音の劣化がなく、透明感のあるディレイ音が得
■マルチ→リピートが2 通りランダムにかかっ
られる。
■アナログ→アナログ・ディレイ好きにはたま
かなディレイのトーンを演出。
たように聴こえるモード。2つ目のディレイは、
ディレイのトーンが 4 種類選べるというのは、うれしい
設定したディレイ・タイムの3/4で出される。
ンドに驚かされる。いい意味でのヴィンテージ・
ジタル技術を使って甦らせてくれた点だ。そし
モジュレーション系エフェクト+ノイズ・ゲイトも装備
く、とにかく弾きやすい音である。トランジス
て、プリアンプ部はデジタルであるものの、パ
タのきめ細やかさ、弾きやすさ、空間のキレイ
ワー・アンプ部にマーシャルのシンボルともい
さを兼ね備えつつ、真空管ならではの暖かみを
える真空管 EL34というを使い、デジタル臭さ
足した、いいとこ取りのモデルと言える。基本
のない伝統的なトーンを演出している点も注目
的な音色はモードによって極端に音が違うのだ
だろう。マーシャルにおける一番の最新技術と、
たアンプと同じようなカーブの設定となるのも、
ほしいのだが、まず弾いてみると、弾きやすい
マニアにはうれしい。
◎多くの機能が搭載されている JMD:1シリーズだが、今回の試奏では、100w のヘッド、JMD100 を試奏。以下に、ヘッド部からわかる、JMD のポイント
を明記してみた。なお、キャビネットは、マーシャルの王道 1960 を使用。これが、かなりいいサウンドにつながっていた
可能。これまで1台のアンプで、両立しなかっ
ウンドと、マーシャルの王道歪みの切り替えが
た2つのトーンが、このモデルは1台で可能に
なった。
ンを選び、ONにすると、あのJCを彷彿とさせ
コーラス、フェイザー、フランジャー、トレモロという 4 つ
のモジュレーション系の他、なんとノイズ・ゲイトも装備
なお、このツマミをいちばん絞ると、ゲート
る甘く深いコーラス・サウンドが楽しめた。プ
が作動し、ノイズ・ゲートとなる。シャーとい
リセットで、クリーンとオーバードライブの2種
うノイズがなく、いきなりド∼ンと鳴るぞ!
拡張性を広げる多彩なスイッチ類
見た目でわかるとおり、16 種類のアンプを
エフェクトのON / OFF、さらにディレイのタッ
エフェクトを搭載していながら、そのツマミの
ON / OFFができる。
にリバーブ、ディレイ、さらにモジュレーション・
数は必要最小限に押さえられている。シンプル
※心臓部は、真空管 EL34 !
イザー、フランジャー、トレモロという4種類で、
しろかったのはコーラスで、プリアンプでクリー
ドを変えると各コントローラーも、モデルとなっ
ルなのだ。くわしくは、次ページからを読んで
類を用意しておけば、JCのようなコーラス・サ
どれも透明感のあるエフェクトが特徴だ。おも
が、幅広い上にどれも使えるサウンドで、モー
古き良き時代の技術が完璧に融合されたモデ
ディレイ、リバーブの他、モジュレーション
系のエフェクトも充実している。コーラス、フェ
➡
これまで、内蔵エフェクトでデジタル系を搭載
なっているのは、パワー
らないシミュレート。暖かみのある太さを持ち、
■ハイファイ→いわゆるデジタル・ディレイ。
これまで、歪みにおいては徹底的にアナログ
タル技術を使用したアンプ、JMD:1シリーズだ。
シャルらしいサウンドと
搭載されているエフェクターの中でも注目
は、デジタル・ディレイだろう。なんと、4つ
デジタル・プリ+真空管パワー・アンプ完成!
にこだわっていたマーシャルが、2010 年早々
が、デジタル臭くないマー
4種類のディレイは、デジタルなのにアナログ・テイスト!?
マーシャルが、マーシャルにとってこれまで禁断の領域とされてきたと言って
も過言ではないデジタル・アンプを発表した。しかし、そこは王者。既存の
モデリング・アンプなどとは、ひと味もふた味も違う、王者ならではのサウ
ンドを実現。ここでは、キャビネットに 1960 を使用して試奏してみた!
JMD:1シリーズ
このJMD:1シリーズ
➡
マーシャル
試奏協力:福島克彦(夜叉)
でいながら、あらゆる拡張性を操作可能にして
いるのが、スイッチ類だ。向かって左に位置す
る5つのスイッチは、プリセットの記憶や外部
プ・テンポにモジュレーション・エフェクトの
一方、右側の5つのスイッチは、4つがプリ
セット用の保存スイッチ、そして Manual ボ
タンを押せば、プリセットには関係なく自由に
音色をエディットできる。
ヘッド部だけでも、4通りのプリセットを保存
できる。下に紹介している付属のフット・スイッ
チを使えば、なんと 28 通りのプリセットの保存
が可能。MIDI ならば、128 プリセットも OK だ
➡
モジュレーション系
エフェクトも 4 種類
16 種類のプリアンプ
モジュレーション・スイッチを押すと、瞬時にモジュレーショ
ン系エフェクトのオン/オフが行なえる
➡
4 種類のディレイ・トーン
独自のフットスイッチを標準装備+MIDIにも対応!
ここまで読んで、もはやエフェクターいらず
フェクターをループ可能。さらに、エフェクト・
気づくと思うが、さらにリア・パネルを見ると、
標準装備のフットスイッチの他、MIDIにも対
●出力:100w ●パワー・アンプ部: EL34×4、ECC83×1 ●コントロール:マスター・
ヴォリューム、プレゼンス、リバーブ、ディレイ・レベル、ディレイ・アジャスト(ハイファイ、アナ
ログ、テープ、マルチ)、モジュレーション・デプス、モジュレーション・アジャスト(コーラス、
フェイザー、フランジャー、トレモロ)、ヴォリューム、トレブル、ミドル、ベース、ゲイン、プリア
ンプ・コントローラー(クリーン・セクション→1:モダン、2:フル、3:クラシック、4:ナチュラ
ル。クランチ・セクション→5:ヴィンテージ、6クラシック、7:ディープ、8:フル。オーバードラ
イブ・セクション→9:クラシック、10:モダン、11:ディープ、12:デチューン。リード・セクショ
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好きな音色を保存できる
ン→13:ディープ、14:ソリッド、15:クラシック、16:モダン) ●スイッチ類:フット・スイッチ
/MIDIプログラム、Ext FX、ディレイ/タップ・テンポ、モジュレーション、チャンネル1、2、3、
4、マニュアル ●入出力端子:インプット、スピーカー・アウト(1×16Ω/1×8Ω/2×16Ω)、
シリアル/パラレル・FXループ(センド/リターン、FXレベル、ミックス・コントローラー)、プ
リアンプ・アウト、ライン・イン(CD/MP3インプット)、ヘッドフォン、エミュレレイテッド・
ライン・アウト、フットスイッチ・コントローラー、MIDI(MIDIイン、MIDIスルー) ●外形寸
法:750(幅)×310(高さ)×220(奥行き)mm ●重要:20.2kg
■発売元:ヤマハミュージックトレーディング㈱ /マーシャル・ブログ
(http://blog.marshallamps.jp)
エフェクターが搭載されているのに、外部のエ
応しており、MIDIスイッチを使えば他のMIDI
機器とシンクロして128プリセットも実現!
6つのフット・スイッチにフロント・パネルのスイッチを割り当て
るスイッチ保存モードと、プリセット保存モードの2種類が選べる
リア・パネルのインプット/アウトプット類。外部エフェクトを接続できる他、ヘッドフォン・アウトはもちろんのこと、MIDI やプリアンプ・アウト、エミュレイテッド・アウトなど多彩な装備を誇る
➡
JMD100(ヘッド部) ¥131,250
拡張性を広げるスイッチ類
あらゆる可能性を示してくれている。こんなに
ループのオン/オフもプリセットできる。
➡
で、しかも拡張性もあるモデルだということに
37
的楽器試奏会
全16モードのプリアンプを公開&試奏!
元となったモデルは?
1
モダン
JVM410H
◎メーカー解説内の「設定」は、モデルとなったアンプの設定を意味しています
メーカー解説
WeROCK 的試奏
設定 : クリーン・チャンネルのグリーン・モード。強力な JVM シリーズのクリーン・
チャンネルをベースにしたこのプリアンプ・オプションのトーンは、マーシャルのク
たしかに、JVM だなと思わせるトーンだ。マーシャルのモダンさ、ハイファイさが、
いいバランスで再現されている。JVM のグリーン・モードというと、いい意味で
暴れるマーシャルならではのトーンを持っていたが、こちらはコントロールしやす
い音になっている。すごくバランスのいいトーンだ。
リーン・トーンの中で、もっとも明るいもののひとつです。バランスがよく、タイト
で抑制された、バランスがいいトーンで、チャンネルのメインのゲイン・ステージ
の前にあるトーン・ネットワークのおかげで、とてもクリアでパンチがきいています。
ク
リ
ー
ン
2
フル
JCM2000
(DSL100)
3
クラシック
JMP-1
設定 : クリーン・チャンネル、トーン・シフト : オン。マーシャル屈指のベスト・セラー
となったオール・バルブ・アンプの DSL は、今も世界のトップ・プレイヤーに選ば
れ続けてます。その絶大の人気の理由のひとつは活気に満ちたクリーン・サウンド
で、そのガラスのようなブライトなエッジと力強く響き渡るパンチのあるサウンド
が完璧に再現されています。
設定 : クリーン 1、ベース・シフト : オン。JMP-1 から得た調和のとれたトーンです。
ミドルが特徴的で、豊かなコードやソフトなトーンに最適のプリアンプ・オプション。
ゲインを増やすとヴィンテージ・スタイルのディストーションが少し加わったクリー
ンなリード・ラインが得られます。
4
ナチュラル
JMD:1
JMD:1 の新しいサウンドのひとつ目は、完全にフラットなレスポンスを生み出し、
ギターのナチュラルなトーンと JMD:1 のパワー・アンプを前面に押し出すための
設定です。このプリアンプの調和のとれたウォームなトーンは、ジャズ・スタイル
の演奏に最適です。
ク
ラ
ン
チ
5
ヴィンテージ
1974 &1959
コンビネーション
6
クラシック
JCM800
(2203)
7
ディープ
Haze40
1974 と 1959 という最も高い評価を得たマーシャルのヴィンテージ・アンプを
融合したユニークなサウンド。1974 のトーンの性質が、1959 のイコライザー・
セクションとうまくマッチして、クラシックなリズム・サウンドに最適です。
荒削りで生々しい、伝説的な JCM800 2203 をベースにしたプリアンプです。
直接的でフォーカスされたサウンドは、
“クランチ”という言葉を体現しています。
設定 : ノーマル・チャンネル、
ブースト・スイッチとブライト・スイッチを
〈入〉
に設定。
ブー
1 の JVM サウンドよりもエグい感じで、ややドンシャリ気味でボトムが効いたク
リーンだ。それなのに、キレイなトーンを持っているのが、このモデルの特徴だろ
うか。
1 や 2 よりも、ミッドに寄ったナチュラルなトーンのクリーン・サウンドだ。暖か
みのあるクリーンなので、どこか懐かしいヴィンテージ的なニュアンスも感じられ
る。
かなりフラットで、ナチュラルなクリーン・トーン。ギターの生音に近い感じすらす
る。1 もナチュラルな方向だったが、こちらは、さらに自然。なのに、暖かみある
サウンドは、真空管のおかげだろうか。真空管の音をナチュラルに感じられるモー
ドだ。これまでのマーシャルを超えたナチュラルなクリーン。
“クワ”っていう、ピッキングによって食い付いてくるトーンがヴィンテージっぽい。
1959 というと、やはりアグレッシヴなトーンの印象のある音だが、このモデルだ
とかなり弾きやすい。
5 よりも、
“ジャリ”とハイの効いた歪みだ。いわゆる JCM800 らしい、プレゼ
ンスが出た明るいトーンを持っている。しかし、耳に痛い冷たい感じはせず、すご
く状態のいい 800 を弾いているようだ。
バードライブが得られます。
ヴィンテージ系のアンプをモダンな音が出るようにセッティングした音だ。ヴィン
テージ・アンプのクセを取った感じで、暖かみがありつつ、歪みが少ないのに、か
なり弾きやすい音になっている。
スト・スイッチとブライト・スイッチを両方入れた時のマーシャル Haze40 に似た、
温かく心地よいトーンです。エッジがスムーズで重低音に迫力のあるダークなオー
8
フル
1974
ここで 1974 が再登場し、中音域がクリアな充実したリズム・トーンを実現します。
コードをスムーズにサスティーンしながら個々のノートをクリアに保ちます。
5 に続き、またまた 1974 の登場だが、ぜんぜん違う。こちらは、7 の歪みを増
やして、もう少しダイナミックにした感じだ。中域の出方も 7 に近く感じる。
9
クラシック
JMP-1
設定 :OD2。JMD:1 の先人である JMP-1 の OD2 チャンネルのトーンをベースに
したプリアンプ・オプションです。この設定は、アグレッシヴでフォーカスされた
サウンドでありながら、中音域をクリアで滑らかに保ちます。
まさしく JMP-1 の OD2 の歪みだ。ミッドに寄っていてクリーミーで、ツブの細
かい歪みである。JMP-1 のユーザーなら、思わず“懐かしい”と叫んでしまうこ
とだろう。JMP-1 のスピーカー・エミュレーター・アウトで鳴らすと、こういう音
になる。
モダン
JVM410H
ディープ
JCM800(2203)+
ブルース・ブレーカーⅡ
オ 10
ー
バ
ド
ラ
イ 11
ブ
デチューン
MODE FOUR
13
ディープ
Haze40 +
ブルース・ブレーカーⅡ
リ 14
ー
ド
ソリッド
Guv'nor
(ガヴァナー)
12
設定 : クランチ・チャンネルのレッド・モード。JVM のクランチ・チャンネルのゲイン・
ステージを最大に設定したプリアンプ・オプションです。JVM らしい切れ味があり、
バランスのとれた充実したトーンを提供します。
設定 : ブルース・ブレーカーⅡのブースト・モード、
〈ドライブ〉を最大に設定 +
カスタム・フィルタ付きベース・コントロール、2203 のトポロジー。JCM800
2203 の迫力とブースト・モードに設定したブルース・ブレーカー・エフェクト・ペ
ダルのブースト・モードを合わせた実験的なトーン。80 年代の吠えるようなサウ
ンドと 70 年代の重低音のブレンドが“中抜け”のカスタム・トーンを提供します。
設定 :OD2 チャンネル、
〈スクープ〉をオン、
〈トーン・マトリックス〉を 3 に設定。
非常にアグレッシヴでモダンなメタル・トーンは、
MODE FOUR の強烈な OD2 チャ
ンネルから生まれました。イコライザー・セクションの中周波音のレスポンスを引
き下げることにより、威圧的な性質がさらに高められています。ダウン・チューニ
ング / バリトン・ギターに最適です。
設 定 : ブル ース・ブレーカーⅡのブースト・モード、
〈ドライブ 〉を 最 大に設 定
+Haze のノーマル・チャンネル、ブースト・スイッチとブライト・スイッチを〈入〉
に設定。
“ブースト”されたブルース・ブレーカー・ペダルと、ブースト・スイッチと
ブライト・スイッチを入れた Haze40 コンボを組み合わせ。非常にディープでうな
るようなトーンを実現。このプリアンプのウォームなサスティーンは、広がりのある
ソロ・トーンに最適です。
非常に人気のあるオリジナルの Guv'nor ストンプ・ボックスをベースにしたこのプ
リアンプ設定は、ペダルにドライヴされたハスキーなオーバードライブ・トーンが
得られます。特徴的な中音域とよく響く高音域により、独特の切れと遠吠えのよう
な響きがあります。
15
クラシック
JCM2000(DSL100)
+ブルース・ブレーカーⅡ
JCM2000 DSL シリーズの、トーンをシフトしたクランチと押し上げたゲインを、
ブルース・ブレーカー・ペダルのトポロジーと合わせたこのプリアンプ・オプション
は、広がりがあって切れ味の鋭い 90 年代のリード・トーンを生み出します。
16
モダン
JVM410H
設定 :OD1 チャンネルのオレンジ・モード。JVM シリーズから取り入れたオールラ
ウンドに使えるモダン・リード・サウンドで、OD1 チャンネルの 2 つめのゲイン・
ステージがベースになっています。切れ味が鋭く、サスティーンが充実したトーン
です。
フル・バルブである JVM の歪みが得られる。モダンで、低音も豊かで太いサウン
ドだ。こちらも、まとまりがあって弾きやすいオーバードライブ・サウンドとなっ
ている。
かなりドンシャリで、歪みも強い。モダンな歪みの質と、昔ながらの暴れるロー
を持っている。でも、決して暴れることなく使いやすい低音感になっているのが、
JMD の特徴だ。
ドンシャリのディストーション・サウンドだ。JVM のように上品に激しく歪むので
はなく、いい意味でアグレッシヴで荒く下品に歪んでくれる。近年に登場したモダ
ンなアンプに通じるサウンドだ。
すごくミッドに寄った歪みだ。ヴィンテージ系のモデルをフルアップにして、さら
にブースター系のエフェクターでブーストした音になっている。チューブ・スクリー
マーを使ったような中域だ。
レスポール的なロー・ミッドが足されて、その空気感が気持ちいい。13 よりも歪
みが強く、もう少しオーバードライブさせたモードだ。ディストーションほどツブ
は荒くなく、オーバードライブほどクリーミーすぎないという、まさにガヴァナー
の音だ。
JCM2000 のドンシャリさを、さらに荒く暴れた感じにした音だ。2000 にヴィ
ンテージ系のアンプを足したようなブリブリの歪みになっている。
リフからソロなど、最もオールラウンドに使える歪みのチャンネルじゃないだろう
か。JVM は、ゲインをフルに近くすると、なかなか制御が難しい音になってしま
うが、これはフルに近くしても弾きやすさを保ったままゲインを上げてくれる。
その他のJMD:1シリーズ
今回、試奏した100w
ヘ ッ ドJMD100 の 他、
JMD:1シリーズは 合 計
4 種 類 が 発 表 さ れ た。
ま ず、50wヘッド で あ
る JMD50 は、100w
寄りもミッドに寄ったサ
ウンドで、アナログ的な
空気感あるサウンドを出
していた。100wコンボ
JMD102 コンボ
JMD501 コンボ
の JMD102 は、100w
ヘッドよりも、まとまっ
た音が出て、小さい音量でも充分に鳴ってく
ンボのJMD501は、JMD102よりも、さら
れる。シャッキとしたハイも特徴だ。50wコ
が印象的なサウンドだ。
れるので、自宅でも弾けるサウンドを出してく
38
¥141,750
にまとまったサウンドで、ミッド・ローの出方
¥126,000
JMD50
ヘッド
¥110,250