ベリーズ案内 - Embassy of Japan in Jamaica

ベリーズ案内
平成 27 年 4 月
在ジャマイカ日本大使館
◎正式国名
ベ リ ー ズ ( Belize)。 首 都 ベ ル モ パ ン 。
◎位置・面積
(1)位置
ユ カ タ ン 半 島 南 部 、カ リ ブ 海 沿 岸 に 位 置 。北 部 及 び 北 西 部 を メ キ シ コ と 、南 部 及 び 南 西 部
をグアテマラと国境を接している。
(2)面積
22,963平方キロメートル(日本の約16分の1)
◎地勢
海 岸 に 沿 っ て 数 多 く の 小 島 と 世 界 有 数 の 珊 瑚 礁 が 形 成 さ れ て い る 。マ ン グ ロ ー ブ の 林 に 覆
わ れ た 海 岸 低 地 は 内 陸 部 に 入 る に 従 い な だ ら か に 登 っ て い く 。 南 部 に は マ ヤ 連 峰 ( Maya
Mountains) 、 そ し て 最 高 峰 の ヴ ィ ク ト リ ア 峰 ( Victoria Peak、 1 ,1 2 2 メ ー ト ル ) 、 コ
ッ ク ス コ ー ム 連 山 ( Cockscomb Range) が 連 な っ て い る 。 北 部 低 地 に は 数 多 く の 河 川 が あ る 。
◎気候
亜熱帯性気候であるが、貿易風によりしのぎやすい。海岸地帯の気温は平均10℃~3
6 ℃ の 間 を 上 下 す る が 、 内 陸 で は 較 差 は 更 に 大 き い 。 雨 量 は 、 北 部 の 年 平 均 1 ,2 9 5 ミ リ
か ら 南 部 の 4 ,4 4 5 ミ リ と 地 域 に よ っ て 異 な る 。 2 月 か ら 5 月 が 乾 期 で あ る が 、 時 に 8 月
も 乾 期 に な る 。9 月 か ら 1 1 月 は 時 と し て ハ リ ケ ー ン が 襲 来 す る 。2 0 0 0 年 1 0 月 に は ハ
リケーン・キースが来襲し、全国土に大きな被害を与えた。
◎人口・民族
人 口 は 2 0 1 4 年 の 推 計 で 約 3 4 0 ,8 4 4 人 、人 口 密 度 は 1 2
の 1 が 商 業 の 中 心 地 で あ る 最 大 都 市 の ベ リ ー ズ・シ テ ィ ー に 住 ん で い る 。メ ス テ ィ ソ( マ ヤ
と ス ペ イ ン 系 の 混 血:5 2 .9 % )、ク レ オ ー ル( 黒 人 系:2 5 .9 % )、マ ヤ 系 先 住 民( 1
1.3%)、ガリフナ(黒人とカリブ族の混血:6.1%)を主体とし、その他インド系、
中国系も存在する。
◎言語
公 用 語 は 英 語( た だ し 、4 4 .6 % が ク レ オ ー ル と 呼 ば れ る 英 語 の 方 言 を 話 す )。約 半 数
の住民がスペイン語も話す。南部にはカリブ系言語、マヤ語を母語とする住民が多い。
◎宗教
キリスト教の様々な宗派が存在するが、主なものはローマンカトリック(40.1%)、
プロテスタント(31.5%)である。
◎国民性
一 般 に 温 和 で 、ラ テ ン ア メ リ カ 、特 に カ リ ブ の 陽 気 さ と 、イ ギ リ ス 風 の 規 律 の 正 し さ と い
う両面を備えている。
◎国旗・国歌・国花
(1)国旗
濃 紺 の 長 方 形 の 地 に 、細 く て 赤 い ス ト ラ イ プ が 上 下 に 走 り 、中 心 に は 白 い 円 に 、国 の 紋 章
があしらわれている。
(2)国歌
「 自 由 な 地 (Land of the Free)」 1 9 2 5 年 に 作 成 。
作 詞 サ ミ ュ エ ル・ヘ イ ン ズ( Samuel Haynes)。作 曲 ウ ェ ル フ ォ ー ド・ヤ ン グ( Welford Young)
(3)国花・国の木
国 花 : 黒 ラ ン ( Encyclia Cochleata) 、 国 の 木 : マ ホ ガ ニ ー
◎歴史
国 内 各 地 に 残 っ て い る 遺 跡 が 示 す よ う に 、こ の 地 域 は 紀 元 3 0 0 ~ 9 0 0 年 頃 に 最 盛 期 を
迎 え た マ ヤ 文 明 の 栄 え た 地 域 で あ っ た 。現 在 の ベ リ ー ズ に ヨ ー ロ ッ パ 人 が 最 初 の 足 跡 を 残 し
た の は 1 6 3 8 年 の こ と で 、難 破 し た 英 国 の 船 乗 り で あ っ た 。そ の 後 、英 国 人 が 散 発 的 に 植
民 を 試 み 始 め た の は 1 6 5 0 年 代 頃 か ら と 推 定 さ れ て い る 。ヨ ー ロ ッ パ の 植 民 者 が こ の 地 に
定 住 し よ う と し た 目 的 は ロ ッ グ ウ ッ ド の 伐 採 で 、ロ ッ グ ウ ッ ド は そ の 後 長 ら く ス ペ イ ン と 英
国の争奪の対象となった。1763年のパリ条約で英国が事実上支配する地域となったが、
そ の 後 も ス ペ イ ン の 干 渉 や 攻 撃 は 続 き 、特 に 、1 7 9 8 年 9 月 1 0 日 に 英 国 人 植 民 者 が ス ペ
イ ン の 攻 撃 を 破 っ た こ と で 英 領 植 民 地 の 住 民 と し て の 一 体 感 が 生 ま れ 、そ の 後 の 個 別 領 土 と
し て の 基 盤 が 形 成 さ れ た と い わ れ て お り 、現 在 、9 月 1 0 日 は 国 の 祝 祭 日 に 指 定 さ れ て い る 。
「 英 領 ホ ン ジ ュ ラ ス ( BRITISH HONDURAS)」 と し て 正 式 に 英 領 植 民 地 と し て 宣 言 さ れ た の は
1 8 6 2 年 の こ と で あ る 。他 方 、1 8 2 1 年 に ス ペ イ ン か ら 独 立 し た 隣 接 国 の グ ア テ マ ラ は 、
ス ペ イ ン 統 治 時 代 の 権 利 を 全 て 継 承 し た と し て 英 領 ホ ン ジ ュ ラ ス の 領 有 を 主 張 し 、後 年 の グ
ア テ マ ラ ・英 国 、更 に グ ア テ マ ラ・ベ リ ー ズ の 領 土 問 題 の 起 源 と な っ た 。1 8 6 2 年 の 英 領
植 民 地 へ の 編 入 宣 言 と と も に 、ジ ャ マ イ カ 総 督 管 轄 下 の 代 理 総 督 が 行 政 を 、任 命 制 の 立 法 議
会が立法を行う制度が導入されたが、1884年にはジャマイカ総督の管轄から切り離さ
れ 、英 領 ホ ン ジ ュ ラ ス 総 督 が 置 か れ る よ う に な っ た 。ま た 、1 9 3 5 年 か ら 制 限 選 挙 が 実 施
さ れ る よ う に な り 、1 9 5 4 年 に は 普 通 選 挙 が 導 入 さ れ る こ と で 、植 民 地 自 治 制 度 が 確 立 し
た 。1 9 7 3 年 に は 、そ れ ま で の 英 領 ホ ン ジ ュ ラ ス の 名 称 が ベ リ ー ズ に 改 称 さ れ た 。当 時 は
英 語 圏 カ リ ブ 諸 国 が 続 々 と 独 立 を 達 成 し て い た 時 期 で も あ り 、ベ リ ー ズ の 独 立 も 時 代 の 趨 勢
で は あ っ た が 、グ ア テ マ ラ が ベ リ ー ズ の 領 有 を 主 張 し た た め 、そ の 独 立 は 遅 れ た 。1 9 7 5
年 に は 国 連 で も ベ リ ー ズ 独 立 問 題 が 討 議 さ れ た 経 緯 が あ る 。そ の 後 、英 国 と グ ア テ マ ラ の 交
渉の結果、ようやく1981年9月21日に、ベリーズは正式に独立国となる。
◎農林水産業
農 林 水 産 業 は G D P の 約 2 0 % 、労 働 人 口 の 約 1 9 % を 占 め 、外 貨 収 入 の 約 7 0 % を 稼 ぎ
出 す 最 大 の 産 業 。 砂 糖 、バ ナ ナ 、 エ ビ 、柑 橘 類 等 が 主 要 産 品 。 砂 糖 ( コ ロ ザ ル 地 区 、 オ レ ン
ジ・ウ オ ー ク 地 区 )の 生 産 は 年 間 約 1 0 万 ト ン に 達 し 現 在 で も 第 一 の 輸 出 品 目 で あ る が 、世
界 的 に 供 給 過 剰 、価 格 低 迷 の 傾 向 に あ る こ と 、ま た 、バ ナ ナ の 輸 出 は E U の 割 り 当 て に 頼 っ
て き た が 、今 後 の 成 長 が 見 込 め な い こ と 等 か ら 、政 府 は 農 産 物 生 産 の 多 様 化 を 推 進 し て い る 。
そ の た め 、 近 年 、 オ レ ン ジ 、グ レ ー プ ・ フ ル ー ツ な ど の 柑 橘 類( ス タ ン ・ ク リ ー ク 地 区 ) が
輸 出 品 と し て 顕 著 な 伸 び を 示 し て き て い る 。ま た 、水 産 業 は エ ビ 、ロ ブ ス タ ー 等 が 主 要 な 産
品であり、近年、陸上池を利用したエビ養殖の顕著な増加により、水産業全体として生産、
輸 出 を 伸 ば し て い る 。林 業 は か つ て の 基 幹 産 業 で あ っ た が 、環 境 保 全 対 策 や メ キ シ コ 向 け 輸
出需要の弱まり等から、衰退傾向にある。
◎鉱工・建設業
工 業 は 、砂 糖 、柑 橘 類 、魚 介 類 、バ ナ ナ な ど の 農 水 産 品 の 加 工 が 主 体 で あ り 、家 具 、衣 類 、
タ バ コ 、飲 料 な ど の 工 業 も 小 規 模 な が ら 存 在 す る 。小 規 模 な が ら 原 油 も 産 出 し 、米 国 へ 輸 出
している。
◎観光
観 光 は 最 も 期 待 さ れ て い る 産 業 の 一 つ で 、世 界 第 2 位 の 規 模 の 珊 瑚 礁 を 有 す る カ リ ブ 海 沿
岸 の リ ゾ ー ト 、約 5 0 0 種 の 野 生 生 物 が 棲 息 す る 内 陸 部 の エ コ・ツ ア ー 、6 0 0 ヶ 所 以 上 あ
る マ ヤ 文 明 の 遺 跡 ツ ア ー な ど が 観 光 資 源 と し て 特 筆 さ れ る 。特 に カ リ ブ 海 沿 岸 で の ス キ ュ ー
バ ー・ダ イ ビ ン グ は 、珊 瑚 礁 や 世 界 遺 産 で あ る ブ ル ー ホ ー ル と い っ た 自 然 を 楽 し む こ と が で
きるため、大きな魅力となっている。
◎報道
国民の情報源としてはラジオが最も重要であり、ほとんどが全国放送で約25局存在する。
一部の局は政党からの助成を受けている他、スペイン語の局もある。主要局は Love FM など。
なお、国営放送局は1998年に民営化されている。ベリーズでは、日刊新聞紙はなく、週刊
新聞紙が発行されている。ラジオと同様、一部の新聞社は政党より助成を受けている。主要紙
には The Reporter(中立)、Amandala(中立)、The Belize Times(People’s United Party 機
関誌)、The Guardian(United Democratic Party と連携)などがある。8局の民営テレビ局があ
り、都市ではケーブルテレビも見ることができる。主要テレビ局は、Channel 5(Great Belize
Television)と Channel 7(Tropical Vision Limited)。
◎犯罪発生状況、防犯対策
(1)犯罪発生状況
2012年の殺人事件は145件で、人口10万人あたりの殺人事件発生数が40件を超え
る高い発生率を記録。2011年と比較すると約15パーセントの増加。これらの殺人事件の
大半はベリーズシティにおいて発生しており、特に市内の南部地区はストリートギャングの抗
争事件が多く発生している。ベリーズシティ以外の地域でもメキシコと国境を接する西部地域
や北部地域で比較的殺人事件の発生が多い。強盗等の暴力事件や窃盗事件も多く発生しており、
特にストリートギャングの本拠地が多く存在するベリーズシティ南部での発生が顕著である。
また、汚職、誘拐、人身売買、薬物密売、マネーロンダリング、その他の組織的犯罪も多く見
られる。近時では、カード犯罪や富裕な外国人を狙った不動産取引詐欺等の知能犯罪も増加し
ている。殺人事件についてはストリートギャングの抗争に伴うものが多く、観光客が被害者と
なることは比較的少ないものの、強盗、窃盗、カード犯罪に遭う可能性は高く、相当の注意を
払う必要がある。また、薬物犯罪については、外国人観光客に対して違法薬物を密売する者が
おり、観光客が逮捕されるケースも多い。
(2)交通手段の安全性
タクシーは比較的安全。ホテルの前やタクシースタンドに待機しており、流しのタクシーも
あるが、無線タクシーがより安全。ベリーズ市より各地方の町へ向かう場合は急行バスがある。
バスを利用するときは目的地までノンストップで行くバスを利用するとより安全。
(3)防犯対策
・夜間は外出せず、昼間でも外出時は 1 人歩きは避け、複数で行動するよう心がける。
・デジタルカメラを首からぶら下げたり、手に持って外で歩かないようにする。
・万一、強盗に襲われた場合は、自分の身の安全を第一と考えて、絶対に抵抗せず、所持金等
を速やかに渡す。
・旅券、航空券、クレジットカード等の貴重品は、服の下に付ける貴重品袋等を利用し、肌身
離さず携帯する(日本人旅行者が良く使用しているウエストポーチは、人目を引きやすく、金品
が入っている場所を誇示してしまうことになるため、強奪されるケースが多い)。
・言葉巧みに、安いホテルを紹介するとか、市内を案内するとか言って近づいて来る者がいる
が、強盗である場合が多いので、そのような申し出はハッキリと断り、絶対に ついて行かない。
◎査証、出入国審査等
(1)査証
ベリーズでは、2014年12月から日本人訪問者への査証を一方的に免除することを発表。
最大90日間までの滞在であれば、査証は不要。
(2)外貨申告
入国時の外貨申告は、持ち込み額に特に制限はないが、原則として、5,000 米ドル以上の外
貨を所持している場合には、申告が必要となる。申告せずにこの金額以上の外貨を所持してい
ることが発覚した場合には没収される。現地通貨への両替は銀行で可能であるが、国内の何処
でも米ドルの使用が可能なので、現地通貨に両替しなくても不便はない。
(3)通関
出国時、麻薬類、銃器類に関係する物品の他、50年以上の骨董品の持ち出しが禁止されて
いる。
◎滞在時の留意事項
(1)麻薬に関する取締り
ベリーズは地理的条件から、コロンビアとアメリカの麻薬中継基地であると言われており毎
年10トン以上のコカインが押収されており、ベリーズを通過する量は毎年100トンから2
00トンと言われている。このような土壌であることから麻薬関連犯罪が多数発生している。
したがって、麻薬についての当局の取締り体制は極めて厳しく、外国人に対しては特に厳重に
なっている。麻薬所持で逮捕された場合には、最低でも禁固 5 年及び罰金 5,000 米ドルの刑に
処せられ、所持する麻薬の量によっては刑罰が数十倍になることもある。警察官のおとり捜査
も行われているとのことなので、麻薬には絶対に手を出さないことはもとより、見知らぬ人か
ら荷物の輸送等を頼まれても応じないこと。
(2)不法就労
外国人が就労するためには労働許可が必要であり、労働許可を取得せずに就労すると国外退
去処分になる。
(3)政治活動の制限
永住者を除く外国人には、政治的活動、宣伝活動、布教活動に従事することが禁止されてい
る。
(4)身分を証明するものの携帯
旅券は常時携帯していなくても問題はないが、無用なトラブルを避けるため、できるだけ携
帯した方が良く、少なくとも旅券のコピーを携帯することは必要。
(5)その他
ベリーズ市及びダングリガ市においては犯罪が多いため、17 才以下の青少年に対して、午後
10 時より翌朝 6 時までの外出禁止令が出されている。成人が同伴していれば外出禁止令違反と
はならないが、成人と同伴であっても、犯罪の被害を受ける可能性はあるので、夜間の外出は
控えたほうが良い。また、両市では、昼間であっても人通りの少ないダウンタウンには行かな
い方が良い。
国土美化運動が行われており、例えば、バスの窓からゴミを捨てた場合には罰金 150 米ドル、
捨てたゴミの量によっては 500 米ドルの罰金が科されることがある。
◎風俗、習慣、健康等
(1)飲用水としてはボトル(ミネラルウォーター)または煮沸した水を利用。
(2)入国のために特に受けておくべき予防接種はないが、ジャングルに長く滞在する場合に
は、マラリアの予防薬を飲んだ方が良い。また、雨期(6月頃から9月頃まで)になるとベリ
ーズ南西部及びグアテマラ国境地域で、デング熱(熱帯性伝染病の一つで、高熱が出て、関節、
筋肉が痛み、死亡する可能性もある。)が発生。蚊を媒介にして感染するので、蚊に刺されに
くい服装を推奨する。
(3)医療水準は低いので、緊急輸送サービスを含む海外旅行傷害保険に加入しておくこと。
◎連絡先
警察/救急/消防: 90
病院: ベリーズ国立病院 223-1548 サンペドロヘルスセンター 226-3668
日本国大使館:1-876-929-3338/3339 (在ジャマイカ日本国大使館が兼轄)
NCB Towers, North Tower, 6 th Floor, 2 Oxford Road, Kingston 5, Jamaica, W.I.