運行効率化とわかりやすく利用しやすい 市内バス路線の再編に関する基礎的研究 ー 大分市における公共交通活用策に関する 産学官共同研究(フェーズ1) ー 大分市都市計画部都市交通対策課 小畑 淳一 大分市都市計画部都市交通対策課 森永 貴博 大分大学経済学部経営システム学科 大井 尚司 1 背景と目的 バスで行ける ところ・行き たいところは あるが・・・ 2015年春 大分駅ビル開業・県立美術館開館 郊外型SC 郊外拠点への 路線が少 通勤は8割以上 買い物でも4割が 車で中心部へ バス路線が全部中心部集中→中心部でバス過密 系統が複雑化: あらゆるパターン網羅した系統 大分の地形制約→「橋」で混雑→遅延→バス離れ バスを使ってもらうには?=「わかりやすさ」「使えるか」が重要 ↑ MMも重要・・・それ以前にバスの再編が先では⇒可能性の検証 2 現状分析 通勤トリップの機関分担率(左:バス ⇔ 右:自動車) バスは多いところでも15%以下 バスの本数に分担率が必ずしも比例 せず(多いところで5%という結果も) 駅が近くにあっても鉄道分担率は2 割どまり 中心部の買い物ですら利用するのは 自家用車 → バスのサービスに課題がある? 3 課題 系統の複雑化 • 「枝分かれ」の両方を満たしてしまう→系統番号数が100超に • 出入庫・運行管理上の打ち切りや延長・循環化 • カバーしようとするあまり長大化や複数系統が必要に 移動目的・目的地との不一致 • 移動の目的地の変化に対応できていないルート設定 • 過去のいきさつや運用上でルートが決定している区間も 運行の信頼性の低下 • 常態化している遅延:パターンダイヤ、速達化などの遅れ • 誤乗、案内の煩雑さなどを招きかねない(同じところに行くのに価格が違う など) 本数が少ない わけではない 4 解決の方向性(案) PT調査における大分市内のバス交通の方向性(提案図) ①運行効率化 → 長大路線の分割と再編 ②系統の単純化 → 路線の目的をすみわけ ③都心部へのバス流入量削減 → 単純化と信頼性 ④市内循環バスの運用確保、長距離幹線見直し対策 系統再編の案=もっとも複雑な富士見が丘周辺の例 駅への乗り入れ路 線が機能してない 団地を通るかどうか で系統が輻輳 幹線の明確化 • 拠点~市街地 • 速達系統 • 朝晩はフィーダーと 連続運行 フィーダー路線 • 郊外SC~団地 • 拠点・駅~団地 • 幹線に接続 • 昼間帯メインに運行 枝線のカバー • 漏れるエリアのカ バー • コミュニティ交通 • 郊外~郊外 学生MMも考慮した系統の単純化の案 • • • • 「団地~市内」のルート単純化(速達化を図る) 駅接続と昼間移動のための地域内フィーダー路線 2大SC(拠点)間の路線を速達化 宮崎地区の拠点化 『日常の近距離移動 にバスがつかえる』を 目指す 市内乗り入れ系統の単純化によるバス台数平準化 他モード・他政策・他市町村との有機的連携 長距離幹線(補 助路線)の再編 観光路線として の機能強化 循環バスにラッシュ 時速達便・出入庫便 を活用 高速バスと接続考慮 コミ交通・スクール バスの活用 大在・ 坂ノ市 鶴崎 西大分 中心部 鶴崎・高城駅を 利用したフィー ダールート 周辺団地・山間 部路線の調整 明野 大学病院 パーク プレイス 竹田・由布市コミ バスの再編を含 めたフィーダー 区間の調整 野津原 わさだ 大南 移動実態に合わせて路 線の調整(看護大経由で 富士見が丘フィーダーと 一本化、県立病院など) 佐賀関 臼杵との 路線調整 坂ノ市・大 在拠点での 再編 循環を廃止 中心部と速達化 系統を単純化 待機場の確保 長距離幹線(補助 路線)の再編 このほか: 速達便・深夜便などでの高速バス出入庫車両の活用 ふれあい交通の活用
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