疲労骨折 ― 第 4 中足骨

ケーススタディ
疲労骨折―第 4 中足骨
Vinny Comiskey, MA, ATC, CSCS
SMART Clinic Marine Corps Air Siaction in Miramar(California)
序論
結果(続き)
フィールドホッケーの選手(24 歳、女性)が足底筋膜裂傷、種
リハビリ計画に組み込んだ。この選手はリハビリ終了後、内容を変更
子骨骨折、および絞扼神経症を治癒していた。フィールドホッケーは
した競技活動に復帰し、コンディショニングプログラムの一環として
人工芝で行われ、絶え間ない走行や頻繁な方向変換が求められるス
AlterG Anti-Gravity Treadmill® を引き続き使用している。
ポーツである。
1.
選手は活動後に急性的な足の痛みを被った。画像診断によ
り、第 4 中足骨疲労骨折と診断された。
2.
経過表1
選手は医師の勧めに従い初期治療を受けた。
部分荷重
第 1 フェーズ
目標
荷重の許可を待ち、リハビリに免荷を組み込む。
5∼6週
可動範囲
歩行評価/再教育
神経筋活性化
徐々に通常トレーニングに復帰する。
神経筋コンディショニング
リハビリ中もフィットネスレベルと運動機能を維持する。
痛みの管理
固有受容感覚
状況/経過
体重負荷
I. 計画
踵から踏み込んでつま先で終わる歩行の強調
選手は第 4 中足骨疲労骨折と診断が下された。
医師の診察を受け、診断画像を検討した結果、この選手は
4 週間ワォーキングブレースを着用した。
医 師 に よ る 全 荷 重 負 荷 の 許 可 を 受 け て、AlterG Anti-
痛みのない活動
第 2 フェーズ
7∼8週
固有受容感覚
心血管系トレーニングの開始
加重負担の増加
Gravity Treadmill® を使った補完的コンディショニングプ
ボリュームの増加
ログラムを実施した。
歩行ピッチの増加
通常の医療措置(各種モダリティ、治療的運動、関節モ
筋骨格系の強度とコンディショニングの改善
傾きの軽減
ビライゼーション、非ステロイド性抗炎症薬)に AlterG
準備
Anti-Gravity Treadmill® を治療プロトコルに追加した。
フラット歩行(足裏全体での接地)
プログラムは 8 週間実施した。
内在筋機能の向上
第 5 週目のリハビリ後、全荷重が許され、AlterG AntiGravity Treadmill® の使用を開始した。
選手は設定した目標を達成した。
第 3 フェーズ 固有受容感覚/技術
9 ∼ 11 週
ボリュームの維持
強度/負荷の増加
II. 考慮事項
筋骨格強度、コンディショニングの向上
体重%と速度は痛みを考慮して決めた。選手が申告した痛
心血管系トレーニングの増加
みは、第 I フェーズでは 1 ∼ 10 の尺度で 4 を超えず、第
傾きの軽減
II ∼ IV フェーズでは 3 を超えなかった。
トレーニング復帰
各トレーニング前に選手の意見を聞いた。
トレーニング前後の痛みを記録、モニターした。
III. 経過
負荷と強度の増加
第 4 フェーズ 固有受容感覚トレーニング
12 ∼ 15 週 ボリュームの維持
コンディショニングの維持
表1、2を参照。
技術の維持
傾きの軽減
結果
選手は 8 週間のリハビリ後に、医師により競技復帰を許された。選
手は、競技に完全復帰を目的とする、同競技に特異的な漸進的コンデ
ィショニング計画を組み込んだリハビリ計画の目標を達成した。自信
( 裏面につづく )
を付け、フィットネスレベルを維持し、歩行運動を管理し、脚への負
荷を徐々に上げていくために AlterG Anti-Gravity Treadmill® を
Anti-Gravity Treadmillは下肢の負傷後または手術後のリハビリテーションにおいてFDA(米連邦食品医薬品局)の認可を受けています。
執筆者は症例研究に対して金銭的な補償を受けている場合があります。
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経過表 2
(下表には術後5週目に開始したリハビリの進展、痛みレベルに基づいて決めた機器設定を示してある。運動やリハビリを開始する前に
医師に相談すること。)
日
時間(分)
1
15 分
速度(キロ/時)
頻度
体重%
傾き
1日1回
60%
2°
1日1回
65%
2°
1日1回
70%
2°
1日1回
70%
1°
1日1回
75%
1°
その日のみ
70%
1°
その日のみ
90%
1°
その日のみ
90%
1°
4.0 km/ 時で 5 分間
4.8 km/ 時で 5 分間
4 km/ 時で 5 分間
4.0 km/ 時で 5 分間
4
20 分
4.8 km/ 時で 5 分間
5.6 km/ 時で 5 分間
4 km/ 時で 5 分間
4.8 km/ 時で 6 分間
7
20 分
6.4 km/ 時で 8 分間
4.8 km/ 時で 6 分間
4.0 km/ 時で 5 分間
11
20 分
5.6 km/ 時で 5 分間
7.2 km/ 時で 5 分間
4.8 km/ 時で 5 分間
4 km/ 時で 3.5 分間
5.6 km/ 時で 5 分間
13
20 分
8.0 km/ 時で 6 分間
4.8 km/ 時で 3.5 分間
5.6 km/ 時で 5 分間
8.0 km/ 時で 6 分間
16
14 分
19
12 分
22
12 分
25
20 分
9.6 km/ 時で 4 分間
5 セット
その日のみ
90%
1°
30
30 分
9.6 km/ 時で 5 分間
5 セット
その日のみ
90%
1°
1 日おき
90%
1°
1 日おき
90%
1°
9.6 km/ 時で 8 分間
9.6 km/ 時で 3 分間
4 セット
9.6 km/ 時で 12 分間
8.0 km/ 時で 5 分間
1 分間休憩
9.6 km/ 時で 5 分間
1 分間休憩
35 ∼ 40
30 分
11.2 km/ 時で 5 分間
1.5 分間休憩
12.8 km/ 時で 5 分間
1.5 分間休憩
8.0 km/ 時で 6 分間
6.4 km/ 時で 5 分間
30 秒間休憩
9.6 km/ 時で 5 分間
1 分間休憩
40 ∼ 48
30 分
11.2 km/ 時で 5 分間
1.5 分間休憩
12.8 km/ 時で 5 分間
1.5 分間休憩
9.6 km/ 時で 5 分間
本社:TEL 03-5326-3200
HPアドレス:http://www.alter-g.jp/
Anti-Gravity Treadmillは下肢の負傷後または手術後のリハビリテーションにおいてFDA(米連邦食品医薬品局)の認可を受けています。
執筆者は症例研究に対して金銭的な補償を受けている場合があります。
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