共感を紡ぎあげることが明日へのシナジーへとつながる

リンクアンドモチ ベ ーション
Customers’
Voice
事
例
紹
介
Company Profile
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
(略称NT Tデータ)
ライフサポート事業本部
企画部 人事総務担当
部長 谷口 徹 氏(写真中央)
山原 敦志 氏(写真左)
従二 憲和 氏(写真右)
ITを駆使し、官公庁、自治体、金融機関、企業など、日
本の基盤となる大規模なインフラシステムを多数構
築し、社会や人々の生活を支えてきたシステムイン
テグレーションのリーディングカンパニー。システム
構築に留まらず、クラウドコンピューティング、環境
業務ソリューション、コンサルティングなど新たな価
値を提供するサービスを次々と展開している。
異なる4つのビジネスユニットを統合し、新たな価値の提供をめざす
NTTデータの「ライフサポート事業本部」。
シナジー創出に向けた課題は、
お互いを知り、理念を共有すること。
同事業本部にとって大きな転機となった
「社員フォーラム」について、人事担当者の皆様に話をうかがいました。
明日への
シナジーへと
つながる。
知り合い、共感を
紡ぎあげることが
2
1
と思います。組織再編の意味が現場の社員まで、
伝わりきらない背景もありました。そのため、まず
は知り合うきっかけづくり、関係づくり。そこが大事
なのは間違いないですが、本部がこの組織改変に
“どれだけ本気か”を伝える必要もありました。
「ラ
イフサポート事業本部」本来の目的を発信して、社
員が主体的に「何ができるか」を考え、行動できる
素地をつくりたかったんです。
「かたちだけ」
で
シナジーは
生まれない
―「ライフサポート事業本部」誕生の経緯につい
てお聞かせください。
3
再編の意味を伝え
知り合うための
きっかけをつくる
―異なるBUが集まったことで、社員の皆様も戸惑
いがあったのではないでしょうか。
1200人を動かす
“プロの技”
谷口氏:昨年7月、パブリック&フィナンシャルカン
谷口氏:
「一緒になること」について戸惑いはあり
パニーの組織機構の一部を再編し、保険・医療ビ
ませんでした。社員たちもシナジーを起こさなくて
ジネス事業本部と第二公共システム事業本部の2
はいけないという
「大きな目的」は理解していまし
つの本部が合併し、4つのビジネスユニット(BU)
たから。
しかし、具体的にどういったアクションを起
と3つの本部直轄組織からなる「ライフサポート事
こせばいいかまでは、なかなか踏み込めない様子
業本部」が誕生しました。
でした。そこで必要なのが“きっかけ”なんです。
NTTデータが誇る保険・医療ノウハウを集約し、
私たちが考えたのは、
「シナジーの土壌創り」。知り
シナジーを創出することで、今後さらに成長が見
合うだけでなく、そこから互いに情報を発信して
込まれるマーケットに対して、
より一層の高付加価
いける関係づくりをしたかったのです。
値を提供することを目指しています。
山原氏:私自身も事業本部を何度か変わった経験
谷口氏:
「ライフサポート事業本部」は1200人を超
しかし、
「一緒になりました」
「かたちだけできま
がありますが、大きな 枠 組 み が 変わった だ けで
す大所帯ですから、言葉だけで理解を促すことは
した」
といっても、すぐにシナジーを発揮できるわ
日々の仕事に変化がなかったり、周りの反応も名
非常に難しいと思っていました。そんな状況の中、
けではありません。4つのBUは担当する顧客も民
刺が少し変わるくらいに感じていることが多かった
リンクアンドモチベーションからは、その大きな組
―リンクアンドモチベーションの提案を採用した
決め手は何だったのでしょうか。
間から公共まで様々ですし、生い立ちも違えば、シ
ステムの特性も違うわけです。それぞれのBUはど
こに強みがあるのか、弱みがあるとすれば、
どこな
のか。そしてそれぞれのお客様がどんな悩みを
もっているのか。まずはお互いの特性や仕事を知
り合う必要がある、
と考えたのです。
社員フォーラム概要
◆ 対象
900名(一般社員)
(3開催に分けて実施)
◆ 実施期間
2011年9月~12月
計3開催
◆ 体制
NTTデータ:4名
リンクアンドモチベーション:
プロジェクトメンバー3名
◆ 手法
過去
フェーズ 2
フェーズ 1
期待感・危機感の
醸成
● 情動ツール
(映像)
を用い、
期待感を醸成する。
自分たちは事業本部の再編によりシナジー創出に向
● けて、
何か変えなければいけないんだという危機感を
深める
これまで
発揮してきた価値
● 事業本部として発揮してきた価値を把握することで、
自社の世の中に向けた提供価値を理解する
● 実際に自分が所属する部署が世の中にどんな価値を
発揮してきたかを振り返り共有する
● 担当業務が違えども、
世の中に発揮する価値には共通
性があることを理解する 4
織を動かし、メッセージを訴求する強いパワーを
生み出すことのできる企画提案をしていただけま
した。
「これならば!」
と思いましたね。後は豊富な
ノウハウですよね。
―どんなところに、
ノウハウを実感されましたか。
谷口氏:とにかく
「ストーリー設計」がすごいんで
す。導入のムービーで引き込み、互いの仕事の意
味を理解し、ディスカッションして未来を考え、最
社員が主役の
「映画」
で
「一体感」を醸成
終的に普段の自分の仕事に落とし込んでいくと
いったように、目的達成へのプロセスが明確に描
てくれたところですね。我々もプロのSEだから、通
かれている。
「ノウハウ、持っているな」
と感心させ
じる部分があると思います。
られたものです。まさに、プロフェッショナルの仕
今回の「社員フォーラム」でも、我々からすると
事だったと思います。
「えっ? そんなこと必要なの?」
というプロセスもあ
―どのような点で、
プロを感じたのでしょうか。
りました。
しかし、彼らは「必要不可欠」
と言い切るわ
谷口氏:基本的に私たちの要望を大事にしてくれ
けです。熱意をもって、懇切丁寧に説明してもらった
て無理も聞いてもらいました。
しかし彼らにもプロ
ので納得しましたが、
イベント当日に実際に見てみる
として譲れないという部分もあり、最終的に顧客
までは半信半疑でした
(笑)
。
でも、
参加者の様子を見
のためになるかどうかバランスを見て結果を出し
てハッキリわかりました。
「ああ、
こういうことか!」
と。
立ってくるんですよ。
ここまで感動的な場があった
2011年6月30日までの組織体制
2011年7月1日からの組織体制
パブリック&フィナンシャルカンパニー
パブリック&フィナンシャルカンパニー
ライフサポート事業本部
第一公共
システム BU
(社会保障)
第二公共
システムBU
(防衛・労働・環境)
保険・医療
システム
事業本部
医療 BU
想をお聞かせください。
山原氏:全編を通した完成度がすごかったですね。
全体のプロセスを見ると一つひとつの意味が際
ライフサポート事業本部 組織図(再編前・再編後)
第二公共
システム
事業本部
―「社員フォーラム」のイベント内容についての感
保険・共済
BU
社会保障
BU
ワーク・
サポート
BU
医療BU
保険・共済
BU
のか、
と驚きました。
フォーラムが終了した後は、ま
るで、一本の映画を見たような気分でした。
谷口氏:もともと知らない人が集まっているのに、
昼食時間には、テーブルが盛り上がっていたよね。
距離の縮まり方がすごいなと。本当に驚きました。
山原氏:そうですね。時間が経つに連れて、みんな
が楽しみながら考えたり、ディスカッションしてい
るのが伝わってくるんです。変化を目の当たりにで
きることが、本当に楽しかったですね。自分たちが
※保険・医療ビジネス本部はこれまでも再編を繰り返してきている
※第二公共システム事業本部に関しては初めての再編
現在
主役のイベントだけに、社員も多いに盛り上がっ
未来
フェーズ 3
フェーズ 4
これから
発揮していきたい価値
ライフサポート事業本部として今後世の中に発揮し
● ていきたい価値を情動ツール(映像)
を用い、共感を
募る
ライフサポート事業本部が目指す未来に関して、
事業
● 本部長自らの言葉を聞きながらコミットメントを高める
フェーズ 5
未来を創るための
観点理解
● 未来を創っていくために個々人が変えるべきことの
観点を理解する
発揮する価値を
高めるためにできること
ライフサポート事業本部の未来を創っていくために、
● 自分が少しでもいいから変えられることを明文化する
● 情動ツール
(映像)
を用い、
今後への意欲を高めて終了
する
ていました。
従二氏:今回のフォーラムには、いろいろなBUか
らたくさんの人が集まりましたが、年齢や階層もバ
ラバラ。顔を合わせた瞬間は、緊張感があって、ピ
リピリしていたんです。正直、大丈夫かな……と不
安でしたが、最初の「自己紹介」で一気に安心でき
ました。“テレビ番組”みたいな手法で自己紹介を
するのですが、参加者を見事にアイスブレイクさ
せたんです。見せ方を工夫して場の一体感をつ
くってくれたことが印象的でした。
5
共通体験が
未来に向けた
後押しになる
6
同じ夢を描き
第一歩を
踏み出す
―最後に、イベントを総括していただけますか。
谷口氏:
「期待感」をふくらませるもの、だった気が
―今後のビジョンをお聞かせください。
します。
「この本部は面白いぞ」
「みんなで手をつ
谷口氏:共通の未来を描くことが出発点。
これから
なげばすごいことができる」
といったポジティブな
の課題はどう
「ビジネスの実現」に結びつけていく
気持ちを抱くことができました。そういった感情が
かにあります。当然、私たちのミッションは具体的
あって、はじめて、シナジーは起きる。手ごたえを
なアクションをサポートすること。みんなでビジネ
確信しています。
スを考えていくうえで、事業本部内の組織再編をど
山原氏:今回の第一歩は、みんなが認識できる「一
うするか、
プロジェクトチームをどうするか、必要な
体感」が生まれたことが、
とても大きい。それが一
谷口氏:あくまで、最終目的はビジネスでシナジー
ノウハウはどこに隠れていて、それをどのように共
番のねらいでもありましたから。プレートをあげて
を発揮すること。だから、本当にいいきっかけに
有していくか。
ここからは現実の課題と向き合わな
発表したり、自由闊達に話し合ったり。みんなが参
なったなと。大きなポイントは、お互いへの理解を
ければいけません。
加できる仕組みがよかったですね。
深め、共通体験を得られたことです。
「国民のため
一方、もうひとつのミッションとして、
この機会を
従二氏:
「視野を広げる場」にもなりました。我々は
―「社員フォーラム」
で、
どのような成果が得られま
したか。
に考えるとはどういうことか」
というキーワードをも
継続していくことが挙げられます。
「もう済んだ」
と
とに、考え話し合う。
「社員フォーラム」での出会い・
放置してしまっては、結局、また元に戻ってしまう
体験がベースとなって、ワーキンググループの立ち
かもしれませんから。
かに変わる生活に、私たちがどう関わることができ
上げ・組織再編もやりやすくなったと思います。
山原氏:社員からも、今後もやってほしいという意
るのかを考えていく。大きな視点で仕事と向き合う
山原氏:実際に、社員が自発的に「BUの強み発信」
見が多かったですよ。ビジネスユニットをまたがり、
ことができました。
を行うといったアクションもありましたよね。研修
みんなで本部の未来を考えるイベントなんてありま
谷口氏:そもそも、NTTデータという会社が持つ
後のアンケートにも「本部が本気であることがわ
せんでしたから。我々企画部の取り組みについて認
「夢」は、そこにあるんです。社員はみんな、そうい
かった」
という声が寄せられています。理念を実現
識している人も少なかったように思います。
これか
う想いを胸に入社してきたはず。忘れてしまった大
していこうとする強い気持ちが伝わったことも大
らは現実的な課題に取り組むことになりますが、そ
切なものを再発見できた。そんなすてきな場だっ
きかったです。
こでみんなが集まる機会があってもいいですね。
たと思います。
Motivation
Summit
Report
目の前の仕事に追われて視野が狭くなりがちです。
自分の、会社の、社会の未来を創造する。そして、豊
お問合せ先)株式会社リンクアンドモチベーション モチベーションマネジメントカンパニー
TEL:03-3538-6715 FAX:03-3538-6716 Email:[email protected]
本社
〒104-0061
東京都中央区銀座3-7-3
銀座オーミビル
TEL 03-3538-8671
(代表)
FAX 03-3538-8672
大阪支社
〒530-0001
大阪府大阪市北区梅田2-2-2
ヒルトンプラザウエスト オフィスタワー14F
TEL 06-6457-3374 FAX 06-6457-6650
東海支社
〒450-0002
愛知県名古屋市中村区名駅4-5-28
近鉄新名古屋ビル7F
TEL 052-562-2021 FAX 052-562-2022