全館避難安全性能 設計 桜和企画設計有限会社 構造 桜和企画設計有限会社 防災 桜和企画設計有限会社 評価番号 ヒューマックスパビリオン新宿アネックス 本建築物は、東京都新宿区に建つ地下 3 階、地上 9 階、塔屋 2 階、延床面積 7,995.44 ㎡ の複合用途建築物である。地下 3 階及び地上 9 階に機械室、地下 1,2 階に劇場(音楽専用ホ ール)、地上 1,2 階にカラオケルーム(1 階の一部に飲食店(バー) 、物販店舗(コンビニ) 、 ホテルリネン庫を設置) 、3~8 階にホテルが設けられている。 本建築物は、昭和 33 年に映画館、遊技場、飲食店、キャバレーからなる複合用途建築物 として竣工し、その後 2 度の改修を行なっているが、この度、用途変更に伴う改修を実施す るに当たり、全館を対象に避難検証を行い、令第 129 条の 2 の 2 第 1 項の規定による認定を 受けようとするものである。これにより下記の規定のほか、東京都建築安全条例の第 8 節(興 行場等)の客席部の出入口の幅、廊下の幅、階段の幅及び屋外へ通ずる出入口の幅について 規定の適用を受けないものとしている。 ERI-R10004(評価年月日 2010/9/16) □建築物概要 認定番号 NNNB-5219(認定年月日 2010/10/20) □各階の床面積と用途 建築場所 東京都新宿区 用 ホテル、劇場、飲食店、カラオケボックス、物販店 敷地面積 床面積 階 4階 864.09 ㎡ PH2 階 33.14 ㎡ 910.67 ㎡ 3階 659.41 ㎡ PH1 階 55.80 ㎡ 建築面積 867.71 ㎡ 2階 812.28 ㎡ 9階 228.45 ㎡ 延べ面積 7,995.44 ㎡ 1階 781.11 ㎡ 8階 839.28 ㎡ 塔 屋 2階 地下 1 階 306.26 ㎡ 7階 832.61 ㎡ 地 上 9階 地下 2 階 831.25 ㎡ 6階 864.09 ㎡ 地 下 3階 地下 3 階 457.47 ㎡ 5階 430.20 ㎡ 軒 高 38.67 m 最高高さ 38.97 m 階 3.0~5.0m 途 高 階 平面図(基準階または主要な階) 日本 ERI 株式会社性能評価シート 床面積 断面図 -全館避難安全性能- ERI-R10004 □適用除外となる規定のうち、当該建築物の計画が適合していない部分の一覧表 当該建築物の計画が適合していない部分 計画内容 条 文 項 目 令第 112 条第 9 項 竪穴区画 1~2 階 ESC 及び連絡階段は 1 階部分を防煙垂壁による防煙区 画、2 階部分を防火防煙シャッター(防煙垂壁併設)とし、1 階と同一防火区画としている。 また、3 階の吹抜天井裏は、下階カラオケルームと天井材での み仕切られた同一の防火区画としている。 令第 120 条 直通階段までの歩行距 離 地下 2 階劇場から避難階または地上へ通ずる直通階段の一に至 る歩行距離が規定の数値を超えている。 規定値:40m(無窓居室 内装準不燃) 最大歩行距離:44m 令第 126 条の 2 排煙設備の設置 平成 12 年建設省告示 1440 号が適用される室および倉庫、事務 所などの小規模の室に排煙設備を設けていない。 □設定方法および予測方法 項 目 火災室の設定 収納可燃物、固定可燃物 在館者密度 避難開始時間 避難行動の予測方法 方 法 平成 12 年建設省告示第 1440 号に示されている火災発生のおそれの少ない室以外 の室のすべてを火災室としている。 平成 12 年建設省告示第 1441 号に示された発熱量、壁・天井の仕上げの種類に応 じた数値を用いている。告示に規定されていない室の数値については、その根拠 を示している。劇場については、すべて立ち席で客席部分の可燃物量はごく僅か であるが、安全側の想定として全床部分に舞台部分相当の可燃物量を設定してい る。 平成 12 年建設省告示第 1441 号に示された在館者密度を用いている。 告示に規定されていない室の数値については、その根拠を示している。 地下 2 階劇場、ロビー1 以外の居室については、平成 12 年建設省告示第 1441 号 および第 1442 号に示された避難開始時間の算定式を用いている。 地下 2 階劇場、ロビー1 の居室避難については、平成 12 年建設省告示第 1441 号 に示された算定式による避難開始時間と設定火源位置から天井までの高さの 10%の厚さの煙層が形成されるまでの時間のうち、長いものを避難開始時間と している。 平成 12 年建設省告示第 1441 号および第 1442 号に基づいている。 地下 2 階劇場の歩行距離については、以下の距離のうち最長のもの(舞台より前 室への出口まで)を採用している。 ・舞台より前室への出口まで ・客席より最寄の出口まで ・客席より舞台を経由して前室への出口まで 煙等の発生量および流動性状 地下 2 階劇場の居室避難において、劇場内に設ける手すりによる通路のネックを 考慮し、扉幅員をネック幅員とみなして平成 12 年建設省告示第 1441 号に基づき 避難時間を算定している。 居室避難については、下記の「BRI2002 二層ゾーン建物内煙流動モデルと予測計 算プログラム (社)建築研究振興協会)」(以下、非定常二層モデル)を用い て算定する居室以外の居室は、二層ゾーンモデルに基づく煙降下時間予測の簡 易式(以下、簡易二層モデル)を用いて煙が降下する時間を算定している。 地下 2 階劇場、ロビー1 については非定常二層モデルを用いて煙降下時間、煙層 温度を予測している。 階避難および全館避難については、下記の検証を除き、平成 12 年建設省告示第 1441 号および第 1442 号に基づいている。ただし、安全側の設定として出火室で の排煙の効果は見込んでいない。 2 階食堂と大会議室との間は遮煙性能が明らかでない可動式のスチールパーテ ィションが設置されるため、スチールパーティションの仕様から想定される隙 間量を見込み、非定常二層ゾーンモデルを用いて、隣接する非出火室の煙降下 時間、煙層温度を予測している。 1 階と 2 階を接続する ESC 及び連絡階段は 1 階部分で防火区画されていないため、 非定常二層モデルを用いて、1 階出火に対する 2 階廊下の煙降下時間、煙層温度 を予測している。
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