平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告書

平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
【事業の概要】
1.派遣期間 平成26年8月19日(火)~8月29日(金) 11日間
2.派遣先
アメリカ合衆国インディアナ州グレイターラフィエット
3.派遣者
中学生6名、高校生6名、引率者2名 合計14名
4.宿泊形態 ホームステイ
5.事業実施過程
期日
事業内容
4月21日(月) 派遣学生募集開始
5月12日(月) 派遣学生募集締め切り
5月24日(土) 派遣学生選考試験
5月30日(金) 派遣学生決定
6月14日(土) 第1回派遣学生研修会開催(於:太田市福祉会館)
6月21日(土) 第2回派遣学生研修会開催(於:太田市福祉会館)
7月 5日(土) 第3回派遣学生研修会開催(於:太田市福祉会館)
7月12日(土) 第4回派遣学生研修会開催(於:太田市福祉会館)
8月 9日(土) 第5回派遣学生研修会開催(於:太田市福祉会館)
8月16日(土) 出発式
8月19日(火)
8月28日(木)
(現地時間)
8月29日(金)
5時15分
10時45分
5時30分
(於:太田市福祉会館)
太田市出発
成田空港出発(NH12便)
ラフィエット出発
10時50分
シカゴ・オヘア空港出発(NH11便)
13時45分
成田空港到着
18時00分
太田市到着
9月11日(木) 帰国報告会
(於:太田市福祉会館)
1
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
6.現地日程
月日
時間
5:15
8月19日(火)
太田市出発
10:45
成田空港出発(NH12便)(日本時間)
8:20
シカゴ・オヘア空港到着 (シカゴ時間)
14:00
8:30
10:30
8月20日(水)
内容
ティピカヌー郡立図書館到着・ホストファミリーと対面
コロンビア動物園
John Dennis 西ラフィエット市長表敬訪問
昼食
13:00
Tony Roswarski ラフィエット市長表敬訪問
市庁舎見学・消防署見学
17:00
9:00
8月21日(木)
8月22日(金)
ホストファミリーお迎え
スバル・インディアナ・オートモーティブ(SIA)見学
昼食
12:30
パデュー大学見学
17:00
ホストファミリーお迎え
10:00
農場体験
17:00
ホストファミリーお迎え
8月23日(土)
ファミリーデー
8月24日(日)
ファミリーデー
7:15
8月25日(月)
ハリソン・ハイスクール体験入学(高校生対象)
15:15
7:15
8月26日(火)
バトルグラウンド・ミドルスクール体験入学(中学生対象)
15:15
ホストファミリーお迎え
18:30
さよならパーティー
8月27日(水)
バトルグラウンド・ミドルスクール体験入学(中学生対象)
ハリソン・ハイスクール体験入学(高校生対象)
15:15
8月29日(金)
ホストファミリーお迎え
ハリソン・ハイスクール体験入学(高校生対象)
7:15
8月28日(木)
バトルグラウンド・ミドルスクール体験入学(中学生対象)
5:30
ホストファミリーお迎え
ラフィエットを出発(ラフィエット時間)
10:50
シカゴ・オヘア空港出発(シカゴ時間)
13:45
成田空港到着(NH11便)(日本時間)
18:00
太田市到着
2
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
団長
身近になった姉妹都市
「ラフィエット通り」という言葉は、太田市で育った私にとって馴染みのあるもので
した。しかし、太田市と姉妹都市になった契機が富士重工業の工場進出であったことや、
ラフィエットの歴史や文化については知りませんでした。20 年あまり前から今日まで、
双方の市民の交流が続いていることを知り、とても素晴らしいと感じました。この先も
良い関係を維持できるように、しっかり任務を果たさなければと思い、身が引き締まり
ました。
市長を表敬訪問した際の言葉で「お互いの市民が直接交流を図っていることが両市にと
って大事であり、今後も継続すべきである」というものが印象的でした。日本にいても
“国際交流”や“相互理解”を学ぶことは出来ますが、現地の方と直接交流をし、心を
通わせたことにより、更に理解が深まったのではないかと思います。
この 11 日間での大きな収穫は、
「生徒の成長」を間近で見られたこと、
「異文化交流」
が出来たことです。
まず「生徒の成長」ですが、日本では出来ない経験をし、精神的にたくましくなって
いく姿に感銘を受けました。滞在初期は、英語が現地の人に通じるか不安だった生徒も、
日を追うにつれ慣れてきたため、日本に帰る頃には積極的に話すようになっていました。
そして、体験入学では日本の学校との様々な相違点を発見できた様です。憧れでしかな
かった海外を実際に体験して目的意識が明確になり、今後の進路や視野を広げる一助に
なったのであれば、有意義な派遣だったと思います。
また、生徒同士の団結力や協調性に関しても成長が見られました。事前研修会の回を
重ねる毎に結束が強まり、それが滞在中の随所に見られました。特に、さよならパーテ
ィーで歌やダンスの出し物をした時は、一人一人が活躍できる場面があったため会場が
盛り上がりました。生徒同士がお互いを尊重しながら準備を進めていったことで、良い
ものが出来上がったと思います。そして「アメリカ文化に体当たりした仲間」という点
で、日本にいる友達とはまた違った絆が生まれたのではないかと思います。
次に「異文化交流」ですが、ホスピタリティとボランティア精神に感銘を受けました。
ホストファミリーを始め、沢山の方々からホスピタリティを感じることが出来ました。
ある時は日本の「察する文化」に匹敵するおもてなしを受け、また別の場面では、こち
らの要望に対し表情豊かに“Sure”と言って応じてくれました。こうしたアメリカ人
の積極性やストレートに表現する姿勢は、見習いたいと思いました。
ボランティアに関してですが、私が滞在した家庭は月に一度、ホームレスの人々に食
事を提供していました。ちょうど滞在中にその機会があったので私も手伝い、サンドイ
ッチを 40 人分作り寝泊まりする所へ届けました。日本ではボランティアというと、労
働力の提供を連想してしまいますが、アメリカでは金銭的な面も含めて、様々な形でボ
3
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
ランティアをするのが普通の様です。裕福な家庭ほど熱心に活動するそうで、ホストフ
ァミリーは生活の一部の様に行っていました。
現地での様々な体験により、遠い存在だった姉妹都市を今では身近に感じられ、より
関心を持つようになりました。また、日本を客観的に見つめるようになったことで日本
の良さをアピールしたいと思うようになりました。
このように充実した日々を過ごし、生徒全員が無事に帰国できたことは、周りの方々の
お陰に他なりません。今回の事業に関わった全ての方々に、感謝したいと思います。
副団長
シカゴ・オヘア空港に着き、入国審査に向かった。前回派遣者の体験談の中で最初の
難関であると聞いていた。一人ずつブースに向かう。なかなか苦戦している。審査官が
生徒の後ろに並んでいた私に向かって、「こっちへ来い」というジェスチャーをしてい
る。一緒にいた生徒とともに、ブースに向かった。
「目的は?」、
「何日間滞在するんだ?」、
「何をしに行くんだ?」など、次々に質問が飛んできた。できれば生徒たちに答えさせ
たかったが、審査官は生徒ではなく私に向かって質問してきたので、その質問に答え、
一緒にいた生徒とともに入国審査を通過した。海外が初めての生徒にとっては、定型の
質問とはいえ、ナチュラルスピードの英語は聞き取りにくく、難しかったと思う。
無事、全員が入国審査を通過し、ガイドさんと合流。バスに乗り、ラフィエットを目
指した。ラフィエットへ向かう道中は、見渡すかぎりのとうもろこし畑で、道路状況も
あまりよくなく、結構揺れた。日本の道路の良さを実感した。
私たち引率者がお世話になるホストファミリーとは何度かメールでやりとりしてい
たので、どんな方かわかっていたが、生徒たちのホストファミリーについては、何も情
報がないままであった。ホストファミリーとの待ち合わせ場所に着くと、すでに迎えに
きてくれていた。ホストファミリーたちは生徒たちを笑顔で迎えてくれた。きちんとコ
ミュニケーションが取れるか、なにかトラブルは起きないか不安ではあったが、生徒た
ちの健闘を祈って送り出した。
翌日からは姉妹都市委員会が企画してくれたプログラムに沿って行動した。
8月20日(水)コロンビア動物園見学、西ラフィエット市長・ラフィエット市長表敬
訪問、消防署見学
8月21日(木)Subaru of Indiana Automotive 見学、パデュー大学見学
8月22日(金)Fair Oaks Farm 見学
4
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
8月23日(土)Family day
8月24日(日)Family day
8月25日(月)Harrison High School・Battle Ground Middle School 体験入学
8月26日(火)Harrison High School・Battle Ground Middle School 体験入学
Farewell party
8月27日(水)Harrison High School・Battle Ground Middle School 体験入学
Family day 以外は基本的に姉妹都市委員会のジョディさんかローレンさんが我々と
一緒に行動してくれた。生徒たちからの要望があるときには相談すると、すぐに応えて
くれた。
どこに行っても、我々を歓迎してくれ、親切にしてくれた。市長への表敬訪問の際に
は生徒が用意していたスピーチを伝える場を設けてくれた。また、いろいろな話をして
くれたり、写真撮影に応じてくれたりと、こちらが望むことはすべてと言っていいほど
受け入れてくれた。
「おもてなし」の心を感じることができた。
教師として、楽しみにしていたのは High School と Middle School への体験入学であ
った。ここでも生徒たちはおおいに歓迎され、学校のグッズや T シャツをもらった。
両方の学校に参加させてもらったが、日本とは違う授業の様子を体験することができた。
まず、教室の設備が日本の教室とは違った。各教室にはプロジェクターと教員用のパソ
コンが設置されていた。基本的にはプロジェクターでレジュメを映しながら授業を進め
ていた。High School では生徒たちがそれぞれノートパソコンを持っており、学校のデ
ータベースや検索エンジンに接続をして、必要に応じてアクセスし、欲しい情報を得て
いた。どちらの生徒も授業中は積極的に発言をし、教師もそれに応じながら授業を進め
ていた。
さよならパーティーでは用意していた歌やダンスを発表した。ホストに花を贈り、感
謝の気持ちをあらわした。また、スピーチの時間を設定し、全員がスピーチをすること
ができた。
滞在中は大きなトラブルもなく、日程を消化することができた。引率者として、事故
なく帰国できたことが何よりであった。英語科の教員としても、アメリカでの生活や英
語で現地の人々とコミュニケーションをとる経験ができたことは非常にプラスになっ
た。今後の学習指導の中で、生徒たちに還元していきたい。
最終日に生徒たちが見せた涙が今回の成果ではないだろうか。ホストファミリーとの
交流、現地の生徒との交流を通して、かけがえのない経験をさせてもらった。大きな志
を持って集まった12名の生徒たちと過ごした日々を決して忘れることはないだろう。
団長や12名の生徒たち、また、このような機会を与えて下さった太田市長、国際交流
協会の方々、快く送り出してくれた職場の同僚に感謝します。
5
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
太田中学校 3 年
男子
交換留学を終えて
11時間のフライトを終えると自由の国アメリカでした。飛行機から降りて最初に
思ったのは、日本の暑さとは違う、湿気のないからっとした暑い国だなということで
した。アメリカに行くのは初めてでドキドキしていました。日本を発つ前は、きっと
ホームシックになると思っていましたが、あっという間に10日間が過ぎ一日一日が
充実していました。
今回の交換留学に応募した主な理由は、新しい世界を感じたかったからです。そし
て、普通のアメリカ旅行では体験できないような、ホームステイの経験を通して責任
感や自主性を持ちたいと思ったからです。
シカゴの空港からは、バスに乗ってホストファミリーがいるラフィエット市に向か
いました。そのバスの中で僕はとても心配な事がありました。というのも、ホストフ
ァミリーが発表されていなかったからです。バスを降りた時、僕たちを迎えてくれた
のはラフィエットの大勢の人達でした。その中に僕のホストファミリーであるWedding
ファミリーもいました。最初は緊張していて何も話せませんでした。しかし、その緊
張を家で待っていた大きな犬がほぐしてくれました。それからはホストファミリーに、
どんどん話しかけられるようになり会話が楽しくなりました。ファミリーは僕を一番
下の息子のように接してくれていました。自分から家の手伝いをし、犬の散歩も僕の
朝晩の日課となりました。Weddingファミリーは僕にとって第二の家族になっていまし
た。
ファミリーデーには、近くの大学の野球場に連れて行ってくれました。僕は野球部で
野球がすごく好きでした。そのことをホストファミリーに伝えると、知り合いに大学野
球のコーチがいるということで連れて行ってくれたのです。特別にグラウンドやブルペ
ンなどに入れてもらいました。室内練習場ではバッティング練習もさせてくれました。
その日は夢のような体験の連続でした。そして帰り際には、大学野球の公式の大会に使
われるボールをくれました。このボールは僕の大事な宝物です。ホストファミリーとは
楽しい毎日だったので最終日に離れるのがとても辛かったです。僕がもうすこし大人に
なったら成長した姿を見せに会いに行きたいと思っています。
アメリカで一番印象に残った出来事は、学校で授業を受けた時の事です。まず学校
に入って建物の大きさはもちろんですが、人数の多さに驚きました。バディに聞いた
ところ2000人ぐらいの生徒が居るそうです。これにはアメリカの大きさを改めて
思い知らされました。次に驚いたのは、自分の受けたい授業を選択できるという事で
した。3日間で3人の生徒と回り、僕は科学や地学、歴史やスペイン語などを受けま
した。文法や単語が難しく分かりづらい授業もありましたが、数学や科学は僕が知っ
ている公式や記号もあって世界共通なんだと思いました。印象的だったのは12年生
6
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
(高校3年生)の英語の授業でした。その授業は、先生がお題を出し、みんなでそれに
関してディスカッションをする授業でした。その日のお題は、「自分の信念を裏切って
生きるか、自分の信念を信じて死ぬか」というものでした。生徒は積極的に自分の考え
を話していました。そして自分の意思を堂々と話せるプレゼンの能力にも驚きました。
自分とは考えが違う相手の意見に反対するわけでなく、お互いの意見を交換しあう、
日本では経験したことのない授業風景でした。国際社会である今、自分はこういう人
間にならないといけないと痛感させられました。
今回僕はこの体験を通してジェスチャーの大切さにも気付きました。自分の言いた
いことがホストファミリーに通じなくて大変だった時、僕は身振りや手で表現しまし
た。すると、理解してくれたのです。コミュニケーションの手段は言葉だけじゃない、
伝えたい気持ちだとその時感じました。
最後にこの交換留学で、僕は人生に必要になるであろう大切なものを学びました。
日本に住んでいたら知らなかった事がたくさんありました。日本とは文化や生活での
違いがあります。でもそれが正しいとか間違っているか考える前に、まずお互いを認
めあう事の方が大切なんだということです。一緒に留学した先生や仲間達と、すべて
の関係者様に感謝の気持ちを申し上げます。素晴らしい体験をありがとうございまし
た。
西中学校 3 年
男子
8 月 19 日の朝、それは自分でも信じられないような体験が僕に詰め寄ろうとしてい
たところであったのだと、今思えば納得がいく。
僕ら 12+2 人の有志は今からアメリカ合衆国インディアナ州、ラフィエットへと旅立つ
のだ。
事前研修は何度もしていたとはいえ、未だ「海外の土を踏む」のだという実感は湧い
てこない。それは仕方ないだろう。今回が初の海外だからだ。しかも、決して遊ぶため
に行くわけではない。入国審査の時こそは「サイトシーイング」だが、実際はホームス
テイを通じてアメリカの文化に触れ、交流をするという大きな目的を背負っている。い
わば「太田市の観光大使」的ポジションである。
何時間飛行機に乗ったか。気がつけば、もうシカゴの空港である。飛行機を降りた時の
清々しさと言ったらどんな言葉にも代えられない。その気分のままバスで 3 時間のラフ
ィエットへと向かったものだから、嬉しくて仕方がなかった。
ラフィエット中心街の図書館。この場所こそが出会いと別れの場所である。現地の交
流委員の方が次々に僕らの名前を呼び、10 日間お世話になるファミリーと対面する。
何人か呼ばれたところで、今度は自分の番だった。ファミリーに呼ばれるがまま、そこ
7
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
へ向かった。ホストファザー、マザー、ブラザーという 3 人家族であったが、皆とても
優しそうな顔をしていた。それを見て僕はほっと胸をなでおろしたのだった。
現地生活は、ファミリーと過ごすだけでなく、学校へ行ったり、市長を訪問したりした
が、その体験談は他の方に任せることにする。僕は僕なりの着眼点で執筆したいと思っ
ている。
まず、ファミリーの家で驚いたことがある。それは、家に「神棚」が置かれていたこ
と。なぜアメリカの家庭で神棚? そう思っていたら、ファミリー曰く、日曜日に郊外
へ「祈り」へ行くという。日曜日を待って、その日に連れて行ってもらった。
「うちでは、『古神道』を信仰しています。アメリカではごく一部の方々ですが、その
神様を迎え入れるための道具として、神棚を飾っているのです。」
こう語るのは、「祈りの会」を主催する日本人の方。僕はただただ、それに衝撃をうけ
るしかなかった。宗教の話になってしまって恐縮だが、アメリカのごく一般的な家庭と
いえば、キリスト教を信じている、そういう僕の「偏見」は、このとき崩れ去ったのだ。
現地の食事もなかなか豪華なものである。夕食ともなれば、バーベキューの準備をして
何キロもの肉を焼く。食べる際にホストマザーが「Thank you for KAMISAMA.」と呟
いたのを僕は聞いた。これも先述の「古神道」に関わっていることなのだろうか。やは
り食べるものに感謝をするという気持ちは、アメリカ人も忘れていない。すかさず僕は
「いただきます」という美しい日本語を教えることにした。最初はたどたどしかったが、
何回も言っているうちに慣れ、ファミリーも気に入ってくれたので、僕はひどく感激し
た。
アメリカでの一日というのは非常に短いように感じられた。それだけ生活を楽しめた
ということであろう。本当に楽しい日々だった。この生活が毎日続けばいいのになどと
いう幻想を抱きながらいたものの、現実というのはとても酷悪だった。目を覚ませば、
最終日の朝。午前 5 時半には、空港へのバスに乗らねばならない。ホストファザーが、
早く起きて図書館まで見送ってくれた。周りには泣いている友達。自分も、涙腺をやら
れそうだったが、なんとか耐えることでファミリーに感謝の気持ちを伝えることができ
ると思って、必死にこらえた。
何時間経っただろう。成田空港である、帰ってきてしまった。先程まで海外に居たと
は思えない気分が僕を襲う。そして僕は、周りの声援の温かみを知った。こうして渡米
できたのも家族や大人たちの支援があってこそのものだ。だから、今度は僕が、積極的
な交流活動をして恩返しをせねばいけない。そう思った僕であった。
8
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
伊勢崎市立四ツ葉学園 2 年
女子
今回、派遣事業で初めてアメリカへ行き、たくさんの事を学ぶことができました。ア
メリカに着いたときは、英語が話せるかどうか不安でもあったけれど、ホストファミリ
ーや現地の方は、優しく嬉しそうに迎えてくれました。ホストファミリーの家は庭も広
く、日本とは違う雰囲気で、野生のリスやウサギが庭に来ることがありびっくりしまし
た。到着した日の夜、ホストファミリーに和菓子や味噌汁など、日本のものを渡したら、
喜んでくれたので嬉しかったです。
最初の週は、ラフィエットのメンバーでパデュー大学や動物園などへ行ったり、市長
さんに会ったりしてきました。パデュー大学は敷地がとても広く、大学ではなく街のよ
うでした。その中でも特に宇宙工学では、月の石や宇宙についての資料を見たりして興
味がわきました。建物の外では生徒が噴水で遊んでいたりサークルをしたりしていて、
とても楽しそうでした。また、バスケットコートなどは観覧席もあり改めてすごいなと
思いました。動物園では日本ではあまり見ない、鷲やアルマジロ、カンガルーなどを見
ました。直接触れたりもして、わくわくして楽しかったです。その他にも、牧場や消防
署などいろいろな施設を見学し、とてもいい経験になりました。
ファミリーデーでは、隣の家の女の子と高校のフットボールの試合を見に行きました。
応援に、チアガールやウェーブなどがあってすごくアメリカらしい感じがしました。そ
の後、その子たちと夜遅くまでお店でチキンを食べたりおしゃべりしたりしました。て
っきり大学生だと思っていたら、
私と同い年だったのでびっくりしました。別の日には、
ホストマザーと一緒にCDを出しているdenish wilsonという方のホームコンサートへ行
きました。初めて聴いたけれど、すごく良い音楽ばかりでした。また、買い物やフリー
マーケットにも連れて行ってくれて、いろいろな種類のお店を見ることができました。
日本と比べると大きく、一つのお店にたくさんの物を売っていたので、見るのに時間が
かかったけれど楽しかったです。また、モールで食べたアイスは何種類もあっておいし
かったです。
最後の週は中学校で授業を受けました。最初の二日間は、なれなくて大変だったけれ
ど三日目は、何人か話しかけてくれる子もいて楽しかったです。授業では、発言がとて
も多く積極的で、先生に言われてではなく自分から様々なことをやっていてすごいなと
9
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
思いました。また、制服がなく、みんな髪を染めたり、化粧、ピアスをしていた事や一
時間ずつクラスメートが変わることに驚きました。三日間だけだったけれど、みんな良
くしてくれて、授業を体験できてよかったです。
十日間と聞くと長く感じるけど、本当にあっという間でした。家族のようにしてくれ
たホストファミリーや、お世話になった方とお別れするときはとても寂しかったけれど、
いい思い出がたくさんできました。今回、英語がもっと話せればよかったと思う場面も
何回かあったので、これからもっと英語の勉強をしてアメリカに行きたいです。また、
もう一度ホストファミリーに会えると良いです。今回は英会話だけでなく、コミュニケ
ーションの大切さや積極さなども学びました。アメリカでのホームステイは、本当に貴
重な体験だと思うので、学んだ事を今回だけで終わりにしないで、これからの生活や学
習の刺激にしていきたいです。
北中学校2年
女子
アメリカで手に入れた一生の宝物
私はこのホームステイに受かって、本当によかったです。なぜなら、私とほかの 11
名で憧れのアメリカに行くことができたからです。
私がこのプログラムに応募しようと思ったきっかけは、母からの紹介でした。私の母
は、いつも私を応援してくれます。だから、私はこのプログラムを紹介されたとき、す
ぐに応募しようと決めました。だから私は、これに選ばれるために1ヶ月ほど力を注ぎ
ました。そして選ばれたとき、とても嬉しかったです。
研修会では、ともに10日間を過ごす大切な友達ができました。私は、毎週毎週、研
修会のある土曜日が、楽しみでしょうがなかったです。ここで繋いだ友情は、一生切れ
ることはないと思います。そしてまた、大切な友達と団長、副団長で、もう一度、アメ
リカに行きたいです。そしてお世話になった方たちとお会いしたいです。
早朝にバスに乗り、長期間のフライトと時差ボケが重なって疲れてはいましたが、念
願のホストファミリーと会えたことで、疲れは吹っ飛んでしまいました。私は、同い年
の子と一緒の家庭に行きました。
私の家庭は、お母さん、お父さん、娘さんの3人家族でした。しかし、娘さんは大学
生で一人暮らしをしているため、家にはいませんでした。でも、とても楽しかったです。
10
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
お母さんの名前は、シェロ、お父さんの名前は、ゲイリーと言います。でも私たちは、
1日目から「Mom」,「Dad」と呼んでいました。彼らはとても優しく、私たちを気遣
ってくれました。
彼らは、2つの部屋を用意してくれ、わたしはゲストルーム、もう一人の子は娘さん
の部屋になりました。初めてのアメリカの家は少し緊張しましたが、あたたかく迎えて
くれたのですぐに慣れることができました。
その家での生活は、とても楽しいものでした。シェロの作る料理はとても美味しかっ
たです。野菜中心の食事で、胃腸薬は1袋も飲まずに済みました。彼女は、私たちの好
きな野菜で、驚く程おいしい料理を作ってくれました。ファミリーデイには、ファーマ
ーズマーケットや、フリーマーケット、モールに連れて行ってくれ、たくさんの買い物
が出来ました。みんなで食べたフローズンヨーグルトは、とても美味しかったです。
そして、一番印象に残ったことは、イージーという女の子と、フットボールの試合を
見に行ったことです。イージーは、家の向かい側に住んでいる子で、私たちと同い年で
した。でも、背が高く、大人っぽくてとても同い年とは思えなかったです。アメリカの
子供たちは、みんな大人のようでびっくりしました。
フットボールの試合では、全力で応援しました。そして、私たちの応援していたチーム
が勝てたので、とても嬉しかったです。
ファミリーデイ以外の日の昼間は、グレイターラフィエットの消防署などに行きまし
た。
西ラフィエットとラフィエットの市長さんにも会いました。たくさん勉強できてよか
ったです。地元のミドルスクールにも行きました。
同じくらいの年の子と話せたし、いっしょに授業も受けられたので良かったです。
私はこのプログラムでしか得られなかったであろう友達や知識、英語力に出会えて、
本当に良かったです。この経験は一生の思い出だし、一生役に立つと思います。このプ
ログラムに参加できて、私は誇りに思います。そして、もっとたくさんの人にアメリカ
の良いところを伝えていきたいです。ここに収まりきらないほどの思い出の数々をあり
がとうございます。この経験をさせてくださった皆様、本当にありがとうございました。
尾島中学校 2 年
女子
今回この交換留学を体験してみて学校などでは学べない沢山の素晴らしい経験をす
ることができました。
今回この派遣事業に参加した理由は2つあります。
11
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
一つ目は異文化を直に触れてみたい、そして触れるだけではなく日本の素晴らしい文
化も伝えていきたいと思ったからです。私は学校の社会の授業で色々な国の特徴や文化
などの勉強をしました。その時、日本とは違うところを五感で感じてみたいと思ったか
らです。あと、私の父は自営業で割烹料理屋を営んでおり、アメリカの人に異国の食事
を伝えたいと思ったからです。
二つ目は私の将来の夢が通訳士になることなので、生の英語に触れるいい機会だと思
ったからです。
実際にアメリカに行って、沢山苦労し、沢山のことを学んできました。いくつかの出
来事を紹介したいと思います。
初日、初めてホストファミリーにあった時の緊張感は今でも覚えています。ホストファ
ミリーと初めて喋った時に感じた事は喋るスピードがとても早いということです。私た
ちは学校などで英語の勉強をしていますが、リスニングテストで聞いているスピードと
比べるとものすごく早いなと感じました。なので、あまりよく聞き取れず苦労をしてい
ました。
二日目は動物園を訪問し、ラフィエット市長と西ラフィエット市長に会いに行きまし
た。市長さんの所に訪問した時先輩方がスピーチをしました。その時に先輩は凄いなと
心の底から思いました。私はまだ中学生ですが高校生の先輩と比べてみると全然喋れな
くて自分の勉強不足が身にしみてわかりました。
そしてファミリーデーが土曜日と日曜日にあり、私がホストファミリーにやってあげ
たいことをしました。
土曜日はホストマザーとショッピングモールに行ったり皆でお喋りをしました。そし
て私がやりたかった日本の文化を伝えることをしました。それはそろばんです。私はそ
ろばんを4歳の時からやっており、そろばん塾の先生に交換留学に行くことになったと
いうことを伝えました。すると先生が「それじゃあそろばん一式ホストファミリーにプ
レゼントしな。あげるから。」と言われたのです。そろばんをプレゼントしたら二人と
もとても喜んでくれました。プレゼントするだけでなく、いろいろな説明もしました。
一級の暗算の問題を解いてみせたらとても驚いていました。
日曜日も日本の文化を二人に伝えました。それは日本食です。作った料理はご飯、味
噌汁、焼き鳥、きゅうりの浅漬け、すき焼きです。これを全部自分ひとりで作れるよう
に何度も父と練習をしていました。実際にむこうで作って食べさてあげたら「とてもお
いしいよ。
」と言われてとても喜んでくれました。
アメリカに実際に行って特に学んだ事は私の英語力の無さです。しかし、これを機にい
つもの倍、いや5倍位勉強しなくてはいけないと感じました。この悔しさをバネにもっ
ともっと英語の勉強をして、将来に役立てていきたいです。
12
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
綿打中学校 1 年
男子
今回僕がグレイターラフィエット研修に応募した理由の一つめは日本以外の国を見
てみたい、そして日本とアメリカの文化の違いを肌で感じてみたいと思ったからです。
太田に居てもテレビや本、インターネットでアメリカの様子を見ることができますが、
そこでは人との交流ができません。僕は人との交流を深めることが一番大切だと思って
います。
応募はしてみたものの、実際に選ばれるのが、たったの 12 名だと知って今回は絶対
に選ばれないかなと少し思っていました。でも、僕は最後まであきらめずに大好きな英
語の勉強をして、結果が来るのを待っていました。
6月1日に結果が自宅に届けられ、母は恐る恐る封筒を開けました。僕も隣で見てい
ました。行けると分かった時はすごく嬉しかったです。父も母もすごく喜んでいました。
その後の準備や研修会ではいろいろな人にお世話になり出発の日が近づくにつれ期
待と不安で心がいっぱいでした。
そして出発当日母に見送られ太田市役所を出発しました。
まず成田空港に着いて一番心配したことは wifi が繋がらなかったことです。なぜな
ら高校生たちは皆、携帯を普通に操っていましたが、僕は 2 日前に買ってもらったばか
りで使い方もまだわかりませんでした。家族との通信が切れてしまったように感じまし
た。とても悲しくなりました。
結局 wifi は繋がらないままアメリカに着き、ホストファミリーと対面しました。し
かし wifi のことが頭から離れず、まず最初に「この家では wifi が飛んでいますか?」
と英語で聞きました。通じた時はすごくうれしかったです。僕の携帯の設定もすべてホ
ストファミリーの人がやってくれました。本当によかったです。
その他僕が一番心に残ったのはパデュー大学を見学です。
パデュー大学を見学したとき、ものすごい広さに驚きました。それにノーベル化学賞
を受賞した鈴木章と根岸英一の大学博士研究員をしていたのも聞いてびっくりしまし
た。
さらにびっくりしたのは本物の月の石を見られたことです。すごく小さかったのです
がすごく迫力があって美しかったです。
僕にとって忘れられない思い出です。
僕の夢は政治家になる事です。政治家になって人と人が殺し合いをすることがない世
の中を作っていきたいです。そのためには、これからもどんどん積極的に世界に目を向
け、より多くの経験を積んでいきたいと思います。
13
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
前橋女子高校 2 年
女子
ラフィエットで学んだこと
アメリカに行きたいと思ったのは、学校の友人の影響でした。特に、部活の仲間は自
分の夢を叶えるために、体験学習やボランティア活動、留学など、勉強だけしていては
経験できないようなことに取り組んでいます。そんな彼女たちの姿が、何に対しても消
極的だった私にはとても眩しく見え、自分も一歩踏みだしてみたいと思っていました。
そんな時にこの派遣事業のことを知りました。友人たちと違って、私は将来、自分が何
をしたいのかまだわからなかったのですが、小さい頃から英語が好きだったこともあっ
て、何かヒントとなるものが得られるのではないかと思い、この派遣事業に応募するこ
とを決めました。無事選考試験に合格することができ、ラフィエットでの生活を体験で
きた中で、強く印象に残っていることが3つあります。
はじめに、ホストファミリーの優しさです。私がお世話になったホストファミリーのハ
レルさん一家はお父さん、お母さん大学生くらいの息子さんの三人家族でした。ハレル
さんたちは 3 年前まで日本に住んでいた筋金入りの日本好きで、特にホストブラザーは
日本の漫画やアニメが好きで、お夕飯の後にはいつも持っている漫画やアニメの DVD を
いっぱい見せてくれました。また、ホストマザーは和風の小物を集めるのが趣味で、ど
の部屋にも必ず日本を感じさせるものがありました。そんな素敵な空間で、ファミリー
全員が英語をうまく話せない私を気遣い、ゆっくりと話してくださいましたし、私の話
をよく聞いてくれ、さらに私が興味をもったことは、できる限りさせてくれました。
次に、アメリカの高校生の積極性です。この派遣事業中の 3 日間、現地の高校を見学
することができました。日本の高校とはなにもかもが違っていて驚きの連続でしたが、
中でもびっくりしたのは、どの授業でも生徒が積極的に質問し発言することで、楽しん
で授業を受けていたことでした。日本の高校は先生の話を聞く機会はあっても、生徒が
発言できるような機会は少ないと個人的に思っていたので、ラフィエットで見た授業は
とても刺激的でした。
最後に、このメンバーに出会えたことが良い思い出になりました。 部活に打ち込ん
でいる人、絵を描くのが好きな人、アニメが好きな人など趣味や性格もバラバラでした
が、誰かが困っていたら、みんなで助け合うことのできるこのメンバーが大好きです。
このメンバーであったからこそ、無事ラフィエットに着け、無事日本に帰ってこられた
のだと思います。
私は 今回この派遣事業を通して、日本の素晴らしさや仲間がいることの心強さを改
めて感じることができました。この素晴らしい派遣事業をもっと同世代の人たちに知っ
てもらい、より多くの中高生に、私たちのような経験をしてほしいと強く思っています。
アメリカにいたのはたった 10 日だけでしたが、この 10 日間は私にとってかけがえのな
い体験となりました。直前まで準備を手伝って下さった市役所の職員の方々、支えてく
14
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
れた家族などたくさんの人に感謝の気持でいっぱいです。本当にありがとうございまし
た。
大泉高校 2 年
女子
グレイターラフィエットに行って
私は高校二年生という若さで交換留学という素晴らしい体験をして、大きな成長と沢
山のことを学ぶことができた。その中でも印象的だったこと、また楽しかったことなど
を紹介する。
まずアメリカに着いた時の日本と全く異なった町の風景や顔、言葉や空気を、今でも
印象深く覚えている。バスは外車ということもあり右側にドアがあって最初に乗るとき
戸惑ってしまった。バスの中は日本の様に横に向いている椅子が沢山あるのではなく、
U字型のソファーのような椅子になっていてみんなと顔を合わせて話すことができた。
窓から見える風景は本当に小さいころから映画で見ていたような町並みでキラキラ輝
いて見えた。信号は見慣れた横向きではなく縦長で、上から赤・黄色・青の順だった。
歩道橋で歩く人たちは、車道の信号が青であっても車が来る気配がなければ普通にわた
ってしまう。これを初めに見たときは驚いたがだんだんと日が経つにつれ私も慣れてし
まい自分から信号無視をしてしまったこともあった。そして一番感動したのは住宅だ。
日本の家とは全く異なりドアは大きく庭はどの家庭にもあり、何倍も大きくて、白くて
綺麗でその上かわいくて…将来住んでみたいと本気で思えるものであった。
次にホストファミリーと大きな川に船とボートを持って遊びに行ったことが、すごく
楽しくて良い思い出になった。そこでは船にボートをひもでつないだままボートに乗り
ひっぱられるという遊びを体験した。十日間一緒に過ごした団員の子と乗った。ホスト
ファザーが意地悪で、私たちをボートから落とそうとスピードを上げたり急に左右に曲
がったりしたので、二人とも川に落ちてしまった。けれど落ちてしまったにもかかわら
ず、楽しくて三回もやってしまった。その後はお昼を食べ、陸に帰る際にホストファザ
ーが「アメリカでは16歳を超えれば運転できるから」と言い、船を運転することがで
きた。日本では味わえないような夏の体験ができてよかったし、すごく楽しくて一番忘
れられないホストファミリーとの思い出になった。
私はこの十日間という素敵な体験をして、今現在の私の成長と将来への第一歩に向け
て進むことができたと感じる。この体験ができたこと、また自分が団員に選ばれたこと
は、私の人生にとっての奇跡であるといっても良いくらい特別なことなので、将来この
体験を無駄にせずに努力をしていきたいと考える。またこの体験で出会った沢山の人々
を大切にしていきたいと思っている。
15
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
Thank you
for
great ten
太田商業高校 2 年
day’s.
女子
今年の夏休みは私にとって今までで最高の夏休みになった。私は初めてアメリカに行
くという経験をした。アメリカは私の想像とは全く違っていた。アメリカまで飛行機で
十二時間かかった。
アメリカでの生活、最初の三日間はまるで地獄のようだった。なぜなら、日本で聞い
ていた単語の発音と現地で聞いた単語の発音は全く違っていたから。私は聞き取ること
ができなかった。例えば日本ではマクドナルドのことをマックと言っているが、アメリ
カではダーナとしか聞き取ることができず何を言っているのかわからなかった。
また、日本でも売っているナビスコやネスレ、ケロッグといった商品がアメリカでは
味や売り方が日本とは違っていた。味は日本の物より濃いと感じた。ひとつひとつがと
にかく大きかった。チョコレートはどのメーカーも日本の物より濃厚でとてもおいしか
った。クッキーも日本の物とは全く違っていた。日本のクッキーはサクサクに対して、
アメリカのクッキーはしっとりしていた。
また、アメリカにも日本の百円ショップのような一ドルショップというものがあった。
日本の百円ショップとは違っていて、子ども向けのお店という雰囲気だった。私は一ド
ルショップをとても気に入った。
アメリカのお店はとても大きく、商品も大きかった。ホストマザーに初めてスーパー
に連れていってもらった時はあまりの大きさにびっくりしてしまった。
アメリカの高校もとにかく大きかった。また、日本とは全く違うシステムだった。一
つ目は、授業の教室は自分が受ける科目の教室に自分が移動すること。二つ目は、全て
自分の選択科目であること。三つ目は、始まる時間と終わる時間が日本のように五分の
単位ではなく、十八分とか中途半端な時間であったこと。四つ目は、始まる時間が七時
三〇分ととても早いこと。そのかわり終わりは十五時と早い時間に終わる。また、部活
動も日本とは違いほとんどの人が二種類くらいの部活に所属していた。理由を聞いたら、
シーズンによって部活が分かれているからだそうだ。例えば、陸上競技部の人は夏の間
だけ短距離などの活動をし、冬になるとクロスカントリー部で活動したりしている。
私は今回アメリカに行ってみて、日本との違いをたくさん知ることができた。一番私
が衝撃だったのが、私の名前の呼ばれ方だ。ローマ字表記の違いによって発音の仕方が
16
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
異なりとてもびっくりした。アメリカで名前を呼ばれるためには正しい標記の方を説明
しないと間違って呼ばれてしまう。
そして今回私は、英語は好きとか嫌いではなく大事なものなんだなと思った。私はも
ともと英語が好きで英語には自信があった。しかし、実際アメリカに行ってみて私の英
語はまだまだだなと少しショックを受けた。また英語は文法よりも単語のほうが大切だ
と感じた。今回交換留学生に選ばれ、アメリカに短期間ではあったが留学できたことに
感謝している。この経験を日本の人に伝え、今後の私の将来の選択に生かしていきたい。
太田東高校 2 年
女子
姉妹都市交換学生派遣事業に参加して
この夏、交換学生としてアメリカに行くという素晴らしい経験をさせていただきまし
た。その中で特に心に残ったことを報告します。
私は中学生の頃からこの事業について興味を持っていました。しかしその当時の英語
力ではホームステイに対応出来ないと分かっていました。そこで高校生になったら参加
することを目標に、学校での勉強はもちろん、NHK のラジオ講座でも勉強しました。
そして英検2級に合格しました。また、英語のスピーチコンテストにも参加しました。
ラフィエットに行くメンバーに選ばれた時は、とても嬉しかったです。
アメリカでの初日、ラフィエットの図書館でホストファミリーと対面しました。何人
かのホストファミリーがすでに集まっていて「私のホストファミリーはどの人だろう。」
とドキドキしながら交換学生メンバーと話していました。
私はもう1人の交換学生と一緒に Hawkins さんの家にお世話になることになりまし
た。家に着くと、2 匹の大型犬 Max と Ginger が出迎えてくれました。ホストファミリ
ーには Shelby と Sara の2人の姉妹がいました。Shelby は陸上競技、Sara はサッカ
ーをやっていて、私もスポーツは好きなので、仲良くなれそうな気がしてワクワクしま
した。
2日目はコロンビア動物園、ラフィエット&西ラフィエットの市長訪問と色々な所に
行きました。動物園ではアルマジロ、イグアナ、プレーリードッグ、ヤギに直接触れる
ことが出来ました。市長訪問では私を含めた4人が2人ずつ2つの市役所でスピーチを
披露しました。とても緊張をしましたが、みんながとても良かったと言ってくれて、嬉
しかったです。
17
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
3日目はスバル工場やパデュー大学などに行きました。スバル工場は広くて見学通路
が迷路のようでした。パデュー大学も1つの街のように広大でした。また、そこでの訪
問の様子が地元のテレビニュースで放送されました。私も映っていて、生涯忘れられな
い経験になりました。
最後の3日間は Harrison High School を訪問してきました。高校の先生も生徒たち
も、快く私たちを迎えてくれました。1人ずつホストの生徒に連れられていろいろな授
業を受けました。その高校では、「ほとんどの生徒が授業でノートパソコンをノート代
わりにしている」
、
「制服がない」
、
「休み時間が短い」など私の通っている高校との違い
にびっくりしました。また友達もたくさんできて、今でも時々、彼らと連絡を取り合っ
ています。
高校訪問の2日目の夕方に、みんなでさよならパーティーをしました。事前の研修会
でも練習してきた出し物でホストファミリー達を楽しませられたと思います。私たちも
ホストファミリー達も、笑顔で満ちあふれていました。
必ず来ると分かっていても、来て欲しくなかった別れの時。朝早く初日の図書館に集
まりました。もう既にバスがきていました。「これでとうとうお別れなんだ」と思った
瞬間、私は涙があふれてきて止まらなくなってしまいました。ホストシスターがハグし
て「日本には両親がいるでしょ」と言って慰めてくれたのを覚えています。出発の時は、
泣いてばかりで結局言葉が一つも出てきませんでした。「あの時、何か言えれば良かっ
たのに..
.」と後悔しています。ホストシスター達とは今でも時々、メールのやりとり
をしています。
この研修で感じたことは、自分が英語をうまく話せなくても、アメリカ人は親切に耳
を傾けてくれるということです。それを感じると同時に、自分の英語力の未熟さも思い
知らされました。日が経つにつれ、英語のコミュニケーションがスムーズになってきま
したが、「まだまだだ」と感じました。私は今回の経験を生かして、さらに英語を勉強
して大学に行き、海外留学をしたいです。
今回はホストファミリーを初め、現地で私達をサポートしてくれた方々、太田市国際
交流協会の方々、本当に多くの方々にお世話になりました。ありがとうございました。
太田女子高校 1 年
女子
今回の研修旅行について
今回グレイターラフィエット交換留学生としてこの企画に参加できてとても嬉しか
ったです。多くの希望者の中から選ばれたことを光栄に思います。
まず今回の研修旅行は、私にとってこの上なく濃密なものとなりました。異文化に触
18
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
れるということは、どんな人間にも影響を与えるものだと思います。それはいいものだ
ったり悪いものだったりしますが、どちらにせよ人を成長させる糧になると思っていま
す。つまりわたしにとってこの経験は、大きな糧になっているのです。
アメリカの空港に着いたとき、空気だけで日本と違うことを感じました。言葉では伝
えられないですが、まさに肌で異文化を感じた瞬間でした。視界に広がる景色には英語
ばかり、耳をすませば英語、アメリカ独特の匂い、肌に触れている空気の温度などを、
全身で感じました。
バスに乗りながら、アメリカって広いんだ、と実感しました。はじめは都会のほうだ
ったのか、ビルも多く、日本のようにぎゅうぎゅうになっていて、「ああなんだ、日本
とあまり変わらないんじゃないか」と思いました。しかし時間が経っていくと、次第に
緑が広がっていき、アメリカの広大さに驚きました。
3時間ほどバスに乗り、ホストファミリーと対面しました。とても優しい人達でした。
ホストファミリーはたくさん話しかけてくれて、嬉しかったです。一番印象的なのが、
私がホストシスターとかなり仲良くなったときに、「恥ずかしがり屋なのかと思った」
と言われたことでした。これからはもっと積極的に話そうと思います。
最初の数日間はアメリカの流れにうまく溶け込めず、ひたすら日々をなんとか生きて
いるといった感じでした。三日経ったあたりから心にも少しずつ余裕が生まれ、買い物
も焦らずすることができました。そのおかげか、ホストファミリーとも無理せず話すこ
とができました。
もちろんホストファミリーとの時間だけでなく、十日間の間に企画されていたプログ
ラムも心から楽しむことができました。おそらく普通に旅行に行っただけではできない
経験をした気がします。たくさんの企業の裏側に入って専門的な話も聞けて、本当に貴
重な体験になりました。特に楽しめたのはパデュー大学の見学でした。今私は将来につ
いて悩んでいます。そのためこの見学は私の将来の幅を大きく広げてくれる糧となりま
した。
最後の三日間は現地の高校に通うことができました。私はアメリカのドラマをよく見
るのですが、そこに出てくる高校のように人が多く、当たり前ですが英語ばかりが飛び
交っていました。私たち一人ずつに現地の生徒がついてくれ、細かいサポートをしてく
れました。印象的なのは授業でした。日本に帰ってきてから感じたのですが、やはり日
本人は発言をあまりしないということです。アメリカの生徒は先生に対して自らたくさ
んの質問をして、授業が明るくて楽しい雰囲気でした。日本人も生徒だけに限らず、社
会人ももっと積極的に発言をすべきだと思いました。
この留学は私にとって本当に心から充実していると思えるものでした。そう思えるの
はこの企画のおかげだと思っています。本当はアメリカで体験したことはたくさんあっ
たのですが、原稿用紙4枚では足りません。ここで伝えられないほどの良さは私が言葉
で伝えるのではなく、実際行ってみて肌で感じてもらいたいです。
19
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
最後に、この企画に協力してくれた多くの人たちには感謝の気持ちでいっぱいです。
私をアメリカに出会わせてくれてありがとうございました。少しの間でしたが私と付き
合ってくれた仲間の皆、ありがとう。私をこの企画に参加させてくれた家族、ありがと
う。
太田女子高校 1 年
女子
私は日本で生まれ育ち、16年間日本の文化や風習に身をおいて過ごしてきました。
さて、今回のグレイターラフィエット交換学生に応募した理由は二つあります。一つ
目は、以前外国の方と接した中で様々な習慣の違いを感じ、
『異文化』
『グローバル』に
ついて調べました。そこで地球上全体規模のコミュニケーションの大切さ、思いやり、
相手の文化を受け入れること、また、日本の文化の素晴らしさを発信してみたいと強く
心に感じたからです。二つ目はボランティア活動を通じて国境を越え助け合う姿に私は
とても感動し、今私に出来る力を精一杯出し切るつもりで、国際交流を図りたいと思っ
たからです。
夢と希望で胸を膨らませ成田を出発しました。12時間の長旅で疲れはあったものの
憧れのアメリカの地を訪れた瞬間、私はアメリカの壮大さを本やテレビ以上に感じ、目
が輝くばかりでした。
私のホストファミリーと最初の対面は夜になってしまいましたが、とても優しそうな
笑顔で私を歓迎してくれたので、とても嬉しかったです。しかし私の英会話能力不足で
思うように会話が通じないことが一番の課題でした。また、実際ホストファミリーと一
緒に生活してゆくと、想像以上に生活習慣、国民性の違いで驚くことばかりでした。こ
れが「カルチャーショック」なのだと思いました。特に私は自分の気持ちを主張するこ
とが苦手なので、困ることが多々ありました。でも、限られた時間の中、一日一日を大
切に過ごさなくては、私の役目である国際交流を果たせなくなると思い、ジェスチャー
を混ぜ英会話を積極的にするように心掛けました。日々コミュニケーションをしていく
なかで、お互いが少しずつ言葉の壁を乗り越え、心が通じ合っていくことを実感しまし
た。そしてそれは、私の慣れない英語を一生懸命聞いてくれたホストファミリーのおか
げであり、とてもあたたかく感じました。
10日間のなかで様々な場所を訪れたときにも、グレイターラフィエットの市長をは
じめとする、まちのすべての方があたたかく迎えてくれたので、より多くの方と交流で
きました。
最後の三日間、現地の高校へ行った時には、私はアメリカ人の積極性に驚かされるば
かりでした。授業で生徒が自分の考えを積極的に発表し、疑問に思ったことは質問する
という場面に遭遇したからです。私はこれがアメリカ人の自由な発想を持った国民性で
20
平成26年度グレイターラフィエット交換学生派遣事業報告
あるのだと思いました。日本では相手を尊重し控えめであるという国民性があり、私も
そうでしたが、積極的に自分の意見や考えを伝えていくことの重要性を知ることができ
ました。また、自分の意見を伝え相手の意見も聞き入れていく中で、様々な発見ができ
ることや、お互いの理解が深まっていくことを知りました。
今回のグレイターラフィエットでの体験は私の心に大きく刻まれた貴重な体験とな
りました。私はこのことを通じ、文化を越える心の思いやりを感じ、参加させていただ
いたメンバーとの協力する大切さも勉強になりました。
最後に私たちが無事スケジュールを滞りなく過ごせるようスケジュールを組んでい
ただいた現地の方々、国際交流協会の方々、私たちに協力して下さった先生、家族、友
達に心より感謝申し上げます。
21