H28年度 学校経営計画

4.平成28年度 全日制課程 東京都立園芸高等学校経営計画
平成 28 年4月1日
東京都立園芸高等学校長
德 田 安 伸
1.目指す学校
明治期に創設された本校は、常に我が国の農業教育の中心的役割を担ってきた。創立 100 年を
経過した今、名実ともに日本を代表する「農業の専門高校」を目指す。
文化創造
地域貢献
基盤教育
園芸高校
母校愛
専門教育
教育財産
※ 校是とは、学校設立の根本精神をいう。初代校長、熊谷八十三先生が
明治 41 年開校にあたり「勤勉 勤労」を生徒心得として定めた。
28年度学校テーマ:◇「力をつける授業」◇
全教員が「Active Learning(AL)
」と「Universal Design for Learning(UDL)
」の 2 つ
の研究チームに分かれて授業研究を重ね、生徒に力をつけさせる授業を実践する。
これをもって「園芸・食品・動物」の専門性を備え「未来自立」できる生徒を育成する。
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2.中期的目標と方策(平成25年~30年)
東京都教育ビジョン(第3次)の精神を、我々が目指す「園芸高校教育」に生かす。
(1) 学校経営 (質の高い教育環境を整える)
【大前提】
「個人商店」ではなく、組織的な「デパート方式」の経営にする(4年目)
。
(教職員の意識のベクトルを合わせる経営とする。
)
※1
① 「部分最良」よりも「全体良好」を優先する 。
② 「見える化」を通して「情報の風」を学校全体で共有する※2。
③ 「全定」間の見える化により「東京で一番全定仲のいい学校」を作る※3。
※1:教科・科目にとっての最良な策より、学校全体がより良好となる方策を優先すること
※2:個人の考えや知恵(潜在知)を、文字・グラフやマニュアル化(顕在知化)することにより
「見える化」して、組織としての共通理解を広げていくこと。
※3:学校行事(園芸展等)や施設設備など、課程の壁を乗り越え同じ園芸高校として共通の意識のもと
一体化した校風を作ること。
(2)学習指導(学びの基礎を徹底する)
【大前提】校是「勤勉 勤労」を学習指導全般を通して体得させる。
① 「基盤学力」としての普通科教育を充実させる。
② 「学力スタンダード」に基づく教科指導を行い高校教育の質を担保する。
③ 「ユニバーサルデザイン」を通して発達障害等の特別な指導を必要とする生徒の指導
方法を研究し万人に優しい学習環境を整え「分かる授業」を展開する。
④ 「東京都オリンピック・パラリンピック教育」実施方針に基づき、オリンピック・パラ
リンピック教育を展開し、2020年に向けた夢を実現する。
特に「世界ともだちプロジェクト」においてグループ38となったことから米国大使館を
窓口としてアメリカ合衆国との交流を推進する。
⑤ 「アクティブプランto2020-総合的な子供の基礎体力向上方策(第3次推進計画)
」に基づ
き体力向上を目指し農業系高校に相応しい体力を育成する。
(3)専門教育(個々の能力を最大限に伸ばす)
① 「基盤学力」の上に「専門の力」を構築する。
② 「技能スタンダード」を導入して専門教育の質を担保する。
③ 「教員個々の力」をつけると共に、外部専門家の教育力も活用する。
(4)生活指導(豊かな人間性を培い、規範意識を高める)
① 基本的な生活習慣(特に時間を守る習慣)と規範意識を身につけさせる。
② あいさつ運動を推進する(笑顔であいさつ)
。
③ 厳格(ゼロトレランス)と受容(カウンセリングマインド)を両立させる。
④ 「いじめ総合対策」に基づいた体罰といじめのない、許さない学校環境を作る。
未然防止、早期発見、早期対応に取り組む。
(5)キャリア教育・進路指導(社会の変化に対応できる力を高める)
① 学力をつけさせ、入学時の進路希望を最大限かなえる。
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② 生涯を見通したキャリア教育・進路指導を計画的に行う。
③ 学校外の組織(大学、企業、ハローワーク、サポステ等)と連携して教育する。
(6)母校愛・連帯感(豊かな人間性を培い、規範意識を高める)
① 「園芸展」
「体育祭」の2大行事を通して「連帯感」を醸成する。
② 「学校の良いとこ探し」や所属意識を通して「母校愛」を醸成する。
③ 活動の成果を常にPRして学校内外に「見える化」する。
(7)地域・社会貢献(学校・地域・社会が互いに連携する)
① 「農業クラブ」の活動を通して全国や海外と交流する。
② 「NPO園芸アグリセンター」等と連携して社会貢献する。
③ 「専門」を生かして産業界、地域団体、区役所と連携する。
(8)教育財産・予算 (質の高い教育環境を整える)
① 「グリーン・ペンタゴン」※4の中の教育財産を再整備する。
② 「リニューアル」の発想で校舎内外を「きれい化」する。
(28年度トイレ工事)
③ 「学校予算」の安定的な計画執行を行う。
※4:本校を衛星画像等で上空から検索すると世田谷の住宅地の中に、突然「深い緑に囲まれた五角形の校地」
が見えてくる。学校の校地として五角形は極めて珍しく、近年の学校にはない。
そのため「緑の五角形」
(グリーン・ペンタゴン)とも称されている。
3.今年度(28年度)の目標と取組み
(1)学校経営(学校情報の発信を)
① 「学校HP」の更新を年 60 回以上行い、情報発信を活性化する。
② 具体的には園芸・食品・動物の各科は年 12 回以上、教務・生活・進路・保健清美の各分
掌は年 6 回以上、年間で合計 60 回以上更新する。
③ 「全定分掌主任会議(教務・生活・進路・農場)」を毎学期始めに行い、行事等の事前調
整を行う。
(2)学習指導(学びに力を)
【大前提】全教員が「力をつける授業」を行い、生徒を未来自立させる。
① 全教員が主体的・協働的学びを推進する「Active Learning(AL)
」研究チームと、万人
にやさしい教育である「Universal Design for Learning(UDL)
」研究チームに分かれ
て授業研究し「力をつける授業」を展開し、年度末にはまとめる。
特に、UDLについては推進校として、年度末に実践研究を報告書にまとめる。
「ALチーム」 国1・社1・数1・理1(1)・家1・英2・体1・園4(3)・食2(1)・動2(1)【22名】
「UDLチーム」 国1・社1・数1・英1・体2・園4(3)・食3(1)・動2(1)・養教1
【21名】
② 遅刻のない「朝学習」を実施、年 3 回の「診断テスト」を一層活用して、生徒の
「基盤学力」を育成する。
(3)専門教育(個々の能力を最大限に伸ばす)
① 「農場管理地図」を活用して組織的な管理作業を行う。
3
②
③
④
⑤
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「農業科教育シラバス」を活用して専門教育の構造化を図る。
「農業技術検定 3 級」を 2 年生全員受験させ全員を合格させる。
「FFJ検定」を導入し 1 年全員を初級合格、(2 年)9割以上を中級に合格させる。
専門に生きる資格を 2 つ以上取得させる。
すべての資格をまとめ「アグリマイスター顕彰制度」に応募させて進路につなげる。
(4)生活指導 (豊かな人間性を培い、規範意識を高める)
① 時間を大切にする習慣をつけさせる。(遅刻常習者各学年5人以内)
② 個別面談で生徒理解を深める。(学校満足度 85%以上)
③ 問題行動、退学生徒を減らす。(問題行動5件以内、退学生徒 1%以内)
(5)キャリア教育・進路指導(社会の変化に対応できる力を高める)
① キャリア教育の見える化のため「キャリア教育マップ」を作成する。
② 教員による企業訪問を活用して卒業生の進路先と繋がる。(進路決定 100%)
③ 進学希望を実現させる。(4年制大学 25 名以上)
(6)母校愛・連帯感(豊かな人間性を培い、規範意識を高める)
① 「創立 110 周年(平成 30 年 11 月予定)」の準備を通して母校愛を醸成する。
② 「園芸展」「体育祭」の2大行事を活性化させる。
③ 集会時の「校歌斉唱」指導を重ね「母校愛」を醸成する。
④ 体育系・文化系・専門系部活動の活性化を図る。
(体育系は、高体連公式戦出場・1ランク上の実績を目指す)
(文化系・専門系は、園芸展等で発表・学校文化を向上を目指す)
⑤ 創立にゆかりのある愛知県立安城農林高等学校との交流を通して、縦軸としての歴史的
視野、横軸としての全国的視野を広げる。
(7)地域・社会貢献(学校・地域・社会が互いに連携する)
① 各種プロジェクトの活動を支援して、地域・社会に貢献する。
三宅島緑化プロジェクト(実施6月、11 月)、技能五輪造園プロジェクト(大会 10 月)、
バラ園プロジェクト(公開 5 月)、緑のボランティア等を支援する。
② 動物科の「ふれあい動物園」等を通して地域・社会に貢献する。
③ 地域団体行事に参加することに交流を活性化する。
(8)教育財産・予算(質の高い教育環境を整える)
① 「緑と食と命の学園」としての学校ブランドを高める。
② 校内の名所(教育財産)や通路を整備して「教育財産価値」を高める。
(創立 110 周年に向け、看板や植物ラベルを整備する)
③ 学校見学の対応を整備し、教育の場としての学校農場の確立を図る。
④ 予算執行を早めに行い、落差金等を学校運営に活用する。
以上
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