趣旨等を記載した書類

学則の変更の趣旨等を記載した書類
1.学則変更(収容定員変更)の内容
明治学院大学は、2012 年 4 月 1 日より以下のとおり学則変更(収容定員変更)を行う。大学全体の
入学定員および収容定員の変更は行わず、文学部フランス文学科の入学定員 15 名(収容定員 60 名)
を文学部芸術学科に振り替えるものである。
変更前
変更後
入学定員
収容定員
文学部英文学科
200
文学部フランス文学科
文学部芸術学科
(文学部 合計)
大学全体
入学定員
収容定員
800
200
800
120
480
105
(△15)
420
(△60)
125
500
140
(
560
(
445
1780
445
1,780
2,630
10,520
2,630
10,520
15)
60)
2.学則変更(収容定員変更)の必要性
文学部芸術学科は音楽学系列、美術史学系列、映像芸術学系列、芸術メディア系列という四つの系
列で構成し、学生それぞれの芸術に対する興味の芽生えを大切に育てることを教育目標としている。
近年の学生の系列選択の動向を見ると、2006 年度に新設した芸術メディア系列への希望が高まってお
り(資料1)
、このような新しい学問分野への学生の関心・志望は今後も更に増大するものと考えられ
る。学生の興味・関心にこたえるためにも、入学定員および収容定員を増加させる必要がある。
一方、フランス文学科については、他大学における分野の学科の規模(資料2)および本学におけ
る入学志願者動向等(資料3)を考慮し、入学定員および収容定員を減じる。
3.学則変更(収容定員変更)に伴う教育課程等の変更内容
(1)教育課程について
フランス文学科では1年次・2年次に重点的にフランス語の基礎を習得させるため、クラス制の文
法・講読・会話・作文の授業(必修)を配置している。会話の授業にはネイティブの教員が携わり、生
きたフランス語を実践的に学べるようにしている。語学学習の到達度をはかれるよう、実用フランス
語技能検定試験(仏検)対策の授業も選択でき、同時に専門教育への準備段階として基礎科目(一部選択
授業)を設け、フランス語圏の文化、社会についての導入的な授業を、講義・講読・演習の形式で行っ
ている。3年次からはそうした一連の授業で培われた個別的な関心をより深められるよう、さまざま
な時代や地域、分野を専門とする教員による、多彩な専門教育科目を配置している。これらは大きく
分けて言語文化・文学・芸術・思想(歴史を含む)の4つの科目群に分類できる。同時にネイティブの
教員を中心とした中級フランス語の授業を設け、基礎的な文法事項の確認をしたうえで、新聞・雑誌・
1
インターネットなどの生きた教材も使用しながら、会話、作文、要約などの訓練をくりかえし行い、
読む・聞く・話すといった実践的な能力を鍛えていく。仏検対策の授業も引き続き設置している。そ
してフランス文学科の教育の最大の特色といえるのが3年次、4年次にわたって設置する必修、小人
数制の演習(ゼミ)である。3年次演習では討議を通じて自らの見解を確実に相手に伝え、他人の多様
な意見を尊重する術を身につけ、4年次演習では担当者の指導のもとに関心分野をしぼりこみ、卒業
論文のテーマを決定する。指導は資料探索、プランの作成、執筆のすべての段階にわたり、学生はゼ
ミでの発表や指導教官との面接を通して、執筆可能なテーマを見極め、自らの着想を単なる思いつき
に終わらせず、論理的、説得的に組み立てる術を学ぶ。フランス文学科ではこのように基礎から専門
へと、学生の関心を段階的、継続的に引き出し、その深化を促す、一貫した積み上げ方式の教育課程
を編成している。これらの教育課程は定員減に伴う変更の予定はなく、これまで同様の内容を担保し
ている。
芸術学科では、1年次には、幅広く入門的な講義を履修し、その講義から、学生各自が自主的に系
列を選択できるよう科目を配置している。自らの専攻が決定した2年次以降は、専門的な科目の履修
が増え、演習や講読の授業において、尐人数で文献を丹念に読んだり、テーマを決めて学生が発表す
るようなゼミナール形式の講義を多数開講している。3年次では、さらに専門的知識を学ぶ講義、系
列ごとに「研究」や「演習」科目をはじめとして、さまざまなトピックを専門的に扱う「特講」など
の授業で専門知識を修得できるようにする。4年次では、卒業論文を選択した学生は、学生がそれぞ
れの指導教員と密接なコミュニケーションをもって卒業論文にとりくめるようにする。一方、専門的
な卒業論文を書くことを選択しない場合は、教養分野を充実させるために、自らの専門系列以外の系
列から授業を履修して卒業要件を満たすコースを用意している。これらの教育課程についても定員増
に伴う変更の予定はなく、これまで同様の内容を担保している。
(2)教育方法および履修指導方法について
フランス文学科では定員減に伴って教育方法および履修指導方法について変更は予定していないが、
前述のとおり文法・講読・会話・作文の授業(必修)ではクラス制をとっており、定員減により1クラ
スの人数を減らすことができる。1クラスの人数を現行の 35 名前後から 30 名前後に減らすことで、
フランス語教育を充実させ、より効果的なものとすることができる。また、必修としている卒業論文
の指導についても、学生一人あたりの指導時間を増やすことができ、より学生の関心に合わせた専門
性の高い指導が行えるようになる。
芸術学科においても定員増に伴って教育方法および履修指導方法について変更は予定していない。
前述のとおり、4系列の中でも特に芸術メディア系列への志望者が増加しており、このような新しい
学問分野への学生の関心・志望は今後も更に増大するものと考えられる。そうした動向に対応するた
めにも学生定員の増加および専任教員数の増加が必要である。学生の多様な関心・志望に出来る限り
満足のいくような体制を整える。
(3)教員組織について
学則変更(収容定員変更)に伴い、大学設置基準上、必要とされる専任教員数および配置する教員
数は以下のとおり変更となる。
2
大学設置基準上の必要専任教員数
変更前
変更後
専任教員数(実数)
変更前
変更後
文学部フランス文学科
7
7
13
12
文学部芸術学科
7
8
12
13
フランス文学科から芸術学科へ入学定員および収容定員を移すことに伴い、配置する専任教員数も
フランス文学科から芸術学科へ1名振り替える。具体的には、フランス文学科では 2011 年度末に専任
教員1名が定年を迎えるが、その補充を行わず、芸術学科において 2012 年4月に教員1名を採用予定
である。フランス文学科および芸術学科では、これまでも大学設置基準上の必要専任教員数を上回る
充分な専任教員を配置してきているが、変更後もその状況は維持できる。また、専任教員数を減ずる
フランス文学科においても教育上主要な授業科目には専任教員が配置できている。専任教員数を増加
させる芸術学科では、学生の多様な志望にこたえ、更にきめ細かい教育を実現できる。これにより芸
術メディア系列の強化・充実を目指すことができる。
大学全体としても、大学設置基準上必要な専任教員数を充足しており、教育の質はこれまでどおり
担保できている。
3
(資料1)
文学部芸術学科における系列選択動向
2005 年度生
2006 年度生
2007 年度生
2008 年度生
2009 年度生
美術史学系列
70
47
49
44
44
音楽学系列
34
25
26
21
22
映像芸術学系列
58
24
27
22
22
39
63
55
65
芸術メディア系列
4
(資料2)
他大学における「フランス」関係学科の入学定員(2010 年度)
大学名
学部名
学科名
入学定員
青山学院大学
文学部
フランス文学科
128
明治学院大学
文学部
フランス文学科
120
白百合女子大学
文学部
フランス語フランス文学科
100
獨協大学
外国語学部
フランス語学科
95
学習院大学
文学部
フランス語圏文化学科
80
名古屋外国語大学
外国語学部
フランス語学科
60
京都外国語大学
外国語学部
フランス語学科
60
上智大学
文学部
フランス文学科
50
上智大学
外国語学部
フランス語学科
50
京都産業大学
外国語学部
フランス語学科
50
南山大学
外国語学部
フランス学科
50
福岡大学
人文学部
フランス語学科
45
5
(資料3)
明治学院大学文学部フランス文学科・芸術学科
過去5年間の志願者実績(平成19~23年度)
学科
フランス文学科
芸術学科
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
入学定員
120
120
120
120
120
志願者数
1,611
1,148
1,227
1,254
881
入学者数
142
136
150
125
131
入学定員
125
125
125
125
125
志願者数
1,664
1,790
1,764
1,681
1,449
入学者数
165
143
155
140
139
6