ISSN 0287-122X No. 90 日内連情報 August, 2006 日本内燃機関連合会 Information of the JICEF Japan Internal Combustion Engine Federation 〒105-0004 東京都港区新橋 1-6-6 木村ビル 6F 電話:03-3574-7882 FAX:03-3574-7883 E-mail:[email protected] Web site : http://www.jicef.org 目 次 Ⅰ. 日内連第 90 回理事会、第 52 回総会報告………………………………………田山 経二郎…… 3 頁 Report of JICEF 52nd General Assembly July 2006……………………………TAYAMA, Keijiro Ⅱ. 2006 年 6 月 CIMAC 評議員会出席報告………………………………………伊藤 恭裕ほか……5 頁 Report of CIMAC council Meeting June 2006…………………………………ITOH,Yasuhiro, et al. Ⅲ. CIMAC ウイーン大会参加の勧め………………………………………………田山 経二郎…… 9 頁 Promotion of CIMAC Vienna Congress 2007……………………………………TAYAMA, Keijiro Ⅳ. CIMAC WG 関連 Reports of CIMAC WG activities Ⅳ−Ⅰ CIMAC WG "Heavy Fuel" オスロ国際会議(2006 年 6 月)出席報告………宮野 春雄 …… 12 頁 Report of CIMAC WG "Heavy Fuels" in Oslo, June 2006…………………MIYANO, Haruo Ⅳ−Ⅱ CIMAC WG "Gas Engine "フランクフルト国際会議(2006 年 1 月)出席報告………後藤 悟 …… 15 頁 Report of CIMAC WG "Gas Engine" inFrankfurt, May 2006………………GOTO, Satoru Ⅳ−Ⅲ CIMAC WG "Gas Engine " アーヘン国際会議(2006 年 5 月)出席報告……後藤 悟 …… 18 頁 Report of CIMAC WG "Gas Engine" inFrankfurt, January 2006……………GOTO, Satoru Ⅳ−Ⅳ CIMAC WG "Exhaust Emission Controls" アテネ国際会議(2006 年 4 月)出席報告 ………川上 雅由……21 頁 Report of CIMAC WG "EEC" in Helsinki, November 2005…… KAWAKAMI, Masayoshi Ⅴ. ISO 関連 Reports of ISO Meetings Ⅴ−Ⅰ ISO/TC70/SC8(往復動内燃機関:排気排出物測定方法) イスプラ国際会議(2006 年 4 月)出席報告 ……………………… 芦刈 真也…… 27 頁 Report of ISO/TC70/SC8 Meeting in Tokyo, October 2005………………ASHIKARI, Shinya Ⅴ−Ⅱ ISO/TC192 (ガスタービン) バルセロナ国際会議(2006 年 5 月)出席報告………………………… 安田 耕二ほか…29 頁 Report of ISO/TC192 Meeting in Barcelona, May 2006………………… YASUDA, Koji Ⅴ−Ⅲ ISO/TC192/WG10(ガスタービン:安全性) バルセロナ国際会議(2006 年 5 月)出席報告……………………………安田 耕二…… 31 頁 Report of ISO/TC192/WG10 Meeting in Barcelona, May 2006………… YASUDA, Koji Ⅴ−Ⅳ ISO/TC192/WG12(マイクロガスタービン) バルセロナ国際会議(2006 年 5 月)出席報告…………………………安田 耕二ほか… 32 頁 Report of ISO/TC192/WG12 Meeting in Barcelona, May 2006 ……… YASUDA, Koji et al. Ⅴ−Ⅴ ISO/TC192/WG13(コージェネレーション) バルセロナ国際会議(2006 年 5 月)開催報告…………………………伊東 弘一ほか… 33 頁 Report of ISO/TC192/WG13 Meeting in Barcelona, May 2006 ……… ITO, Koichi et al. Ⅵ. 標準化関係作業進む ……………………………………………………………… 鈴木 章夫…… 36 頁 Reports on ISO and JIS Activities in Japan(200/2005)…………………… SUZUKI, Akio 事務局通信 Information from JICEF 1次回日内連主催講演会計画(案)………………………………………………………………………17 頁 2MAN-B&W Japan 社長交代挨拶…………………………………………………………………………20 頁 3CIMAC Working Group 国内対応委員会一覧表……………………………………………………… 26 頁 4日内連主要行事等一覧……………………………………………………………………………………40 頁 事務局後記 Postscript………………………………………………………………………………………42 頁 ―1― ―2― Ⅰ.日内連第90回理事会、第 52 回総会報告 田山経二郎* 1.開催日時 2006 年7月 5 日(水) 13:30∼14:50 2.開催場所 八重洲倶楽部 第2会議室 3.出席者(略) 4.会議の経過及び議決事項 雨森会長から挨拶があり、そのあと、定款第27条により雨森会長が議長席についた。事務局から、 議事進行に関して、「会員入会・退会の件」は理事会で審議いただき、理事会の議を経て総会で報告す ること、その他の議題については、説明の重複を避けるため、総会に於いて説明を行い、ご審議いただ くことを説明し、出席者の了解を得た。 議長の指名により事務局から、本日の理事会出席者は、理事総数27名、議決権個数27個に対して、 出席理事数11名、委任状提出理事数16名、合計27個で、議決権総数の過半数以上であることの報 告があった。また、総会出席者は、会員総数59名、議決権個数90個に対して、出席者会員数19名、 議決権個数36個、委任状提出会員数27名、議決権個数40個、合計76個で議決権総数の過半数以 上であることの報告があった。これにより議長は、定款第28条により本理事会は議決に必要な要件を 満たし成立したこと、また、定款25条により本総会は議決に必要な要件を満たし成立したことを宣し た。 次いで、議長から議事録署名者として、 (社)日本陸用内燃機関協会の若山禎一郎氏、及び(株)小松製作所の中 村直生氏を指名し、了承を得た。続いて審議に入った。 ―第90回理事会― 第5号議案 会員入会・退会の件 第5号議案を上程し、事務局から法人会員として入会申込みのあった株式会社商船三井、財団 法人日本海事協会、川崎汽船株式会社及び団体会員として入会申込みのあった日本コージェネ レーションセンターの説明を行い、議長から出席者に対してその可否を諮り、異議なく承認さ れた。また、事務局から、三菱自動車工業株式会社から退会の届出があったことが報告され、 議長から出席者に対してその可否を諮り、異議なく承認された。 会員関係として、事務局から副会長会社である石川島播磨重工業㈱の代表者がこの度、犀川淳 一氏へ交代された旨、報告があった。 ―ここで理事会を終了し、引続き第52回通常総会へ入った。― 報告事項① 会員入会・退会の件 議長から㈱商船三井、(財)日本海事協会、川崎汽船㈱、日本コージェネレーションセンターの 入会について、また、三菱自動車工業㈱の退会について理事会で承認されたことが報告された。 第 1 号議案 2005 年度事業報告案の審議 第 1 号議案「2005 年度事業報告書(案)」を上程し、議長の指名により事務局から説明があっ た。引き続き、議長から、出席者に対して同報告書の可否を諮り、異議なく原案は承認された。 第2号議案 2005 年度収支決算案の審議 第2号議案「2005 年度収支決算書(案)」を上程し、議長の指名により事務局から説明があり、 次いで監事を代表して日立造船ディーゼルアンドエンジニアリング(株)小池健夫氏の代理で ある田中春夫氏から「厳正な監査の結果、2005 年度の諸事業は報告書のとおり的確に遂行され ており、一般会計並びに日内連国際会議開催関連会計の収支決算書は正確かつ妥当であること を認める。」との報告があった。引き続き、議長から出席者に対してその可否を諮り、異議な く原案は承認された。 * 日本内燃機関連合会 常務理事 ―3― 第3号議案 2006 年度事業計画案の審議 第3号議案「2006 年度事業計画書(案)」を上程し、議長の指名により事務局から説明があっ た。引き続き、議長から、出席者に対して同計画書の可否を諮り、異議なく原案は承認された。 第4号議案 2006 年度収支予算案の審議 第4号議案「2006 年度収支予算書(案)」を上程し、議長の指名により事務局から説明があっ た。引き続き、議長から、出席者に対してその可否を諮り、異議なく原案は承認された。 これですべての議案の審議が終了し、新入会員の㈱商船三井の西川司氏、(財)日本海事協会の小川重次氏、 川崎汽船㈱の竹永健次郎氏、及び日本コージェネレーションセンターの杉山雄一郎氏から挨拶があった。 報告事項② 第 25 回 CIMAC ウィーン大会の件 CIMAC 副会長の伊藤恭裕氏から、第 25 回 CIMAC ウィーン大会の準備状況及び論文応募状況 等の説明があった。また、ウィーン大会組織委員会から、日本グループとしてスポンサーシッ プ(大会参加者全員へ差し上げる絵画のお土産)への協力依頼があった旨、報告された。本ス ポンサーシップ協力に対し、事務局から、本件を引き受けた場合の各会員の協賛金負担額(案) は、役員会社 25 万円/社、理事会社 15 万円/社、法人会社 10 万円/社で、全社協力が得られると 595 万円となること、もし、余剰がでれば、CIMAC 大会後に発行する「日内連技報―CIMAC ウィーン大会号」の制作費に充当したいとの説明があった。出席者からの質問として、「協賛 金の話は、今回が初めてか?」、「免税措置は取っていないか?」、「実際の支払時期はいつ 頃になるか?」等があり、事務局から、「協賛金については本総会で諮って承認いただいた上 で、各会員へ依頼状及び請求書を出状すること」、「免税措置はとっていないこと」、「払込 み時期は今年度あるいは来年 CIMAC ウィーン大会の開始前までにお願いしたいこと」を回答 した。その後、議長から、出席者に対して日本グループとしてスポンサーシップへ協力する件 について可否を諮り、異議なく承認された。 報告事項③ ISO/TC192/WG13 報告の件 事務局から、ISO/TC192(ガスタービン)/WG13(コージェネレーション)について、日本(日 内連)が幹事国(幹事:伊東弘一氏、早稲田大学)になったこと、第 1 回会議をスペイン・マ ドリッドで 5 月 10 日に開催したことなどを報告した。 報告事項④ 特別参与の件 昨年 12 月から非常勤特別参与として日内連事務局に勤務している山田知夫氏の紹介があり、 山田氏から挨拶があった。 以上をもって第90回理事会及び第52回通常総会を終了し、議長から各位の協力を感謝する旨の挨拶が あり、閉会した。 以上 総会風景と、挨拶される(左から) MOL:西川、NK:小川、川汽:竹永 JCGC:杉山の諸氏 ―4― Ⅱ. 2006 年 6 月 CIMAC 評議員会出席報告 CIMAC 評議員 CIMAC 評議員 CIMAC 評議員 1. 日 時 2006(平成 18)年 6 月 7 日 10:00 ∼ 17:00 2. 会 場 オーストリア、ウィーン市 HOFBURG 国際会議場 伊藤 恭裕* 高畑 泰幸** 田山経二郎*** 3. 出席者 CIMAC 役員、12 カ国の NMA (National Member Association)からの評 議員およ び CM (Corporate Member)等、総勢 29 名の参加で開催 された。韓国、米国およびインドからの評議員 は欠席であった。 4. 概 要 前日の CIMAC 役員会に続けて開催された。 日本からは、CIMAC 評議員の田山氏、高畑氏、 伊藤の 3 名が出席した。 今回の会議は、来年開催される CIMAC ウィ ーン大会の会場である HOFBURG 国際会議場の 下見を兼ねて同会場で開催された。 評議員会での主要議事は、CIMAC の会員関連、 WG 活動状況、CIMAC 広報活動、各国 NMA の 活動状況、CIMAC 大会関連(2007 年ウィーン大 会準備状況、2010 年大会候補地)および財務に ついてである。 写真1 会場の HOFBURG 国際会議場 5. 議事要約 5.1 前回議事録の確認 前回(12 月 1 日)の議事録に関し、特に CIMAC 本部と FMMI(オーストリア)との間での 2007 年 CIMAC 大会の剰余金 100,000 ユーロ保証に関 する合意がなされたことが紹介された。その他 には質問もなく議事録は承認された。 5.2 議題の確認 議題は提案どおり確認された。 5.3 CIMAC 会員関連 (1) CM への新規参入の件 下記 3 社から CIMAC への CM としての参加 希望があり承認された。 (ア) Royal Netherlands Naval College-RNLNC (オランダ) (イ) Generadira Electrica del Norte, Lta-GENOR (グアテマラ) (ウ) PACC Ship Managers Pte.Ltd.(シンガポ 写真2 * ** *** 歴史的建造物であふれる市内 新潟原動機 ヤンマー 日本内燃機関連合会 ール) 5.4 WG (1) WG の活動状況 WG 担当副会長より 10 の WG が活動中であ る旨の報告があり、各 WG の活動状況が報告さ れた。概要は以下のとおり。 ・ WG2 : 活動中。IACS URM51 改訂版、新 しいエンジンに対する FMEA の標 準化などを協議。非純正部品につい ―5― ても意見を述べている。年 2 回の会 合と船級協会との合同会議を年最 低 1 回開催。 ・ WG4 :Mr.Rasser の後任チェアマン候補 として Mr.Klockars(MAN-B&W A/S)と交渉中。 ・ WG5 : 舶用、陸用の排気規制の調査 (CARB, EPA, EU, IMO など)。 CIMAC リ コ メ ン デ ー シ ョ ン Classification of existing marine engines (not regulated by IMO) on exhaust emission basis を WG10 (users)と共同で検討中。SOxスク ラバー用の排水基準の CIMAC リ コメンデーションを準備中。 ・ WG6 :休止中。 ・ WG7 :低硫黄燃料、燃料の燃焼性、燃料 規格の 3 つのサブグループで活動 中。第 3 のサブグループの項目で ある触媒粒子、硫化水素、バナジ ウムについては中断。 ・ WG8 : 中速機関の潤滑油ガイド は改 正をほぼ終了。9 月の会合に最終 原稿を出す。 引火点 は引火点 計測値とエンジントラブルの相関 があるかどうかが不明で大変難し い。 使用油のガイド はドラフ トを作成中。 低硫黄燃料 は 9 月の会合で最終ドラフトを提出す る予定。 ・ WG9 :閉会。 ・ WG10:次回の会合は SMM の会期中に行う。 東アジア地区にサブグループを発 足する計画がある。 ・ WG13:進捗なし。現行のドラフト見直し を 行 う こ と で チ ェ ア マ ン (Mr.Codan)と合意。 ・ WG14: 閉会。 ・ WG15: Mr.Boom(Woodward、オランダ) が何人かのメンバと相談し WG の 目標を決定する。 ・ WG16:(新設)設立会議を 5 月 23 日に 開催。WG の目的、プログラム、 出席者の要請などを決めた。 ・ WG17:(新設)最初の会議を 1 月に開催 した。5 月に第 2 回の会議を開き、 具体的な活動方針(サブグループ 分けと担当)を決めた。 (3) 新規 WG 開設提案 新 WG として下記が承認された。 ・ WG18 機 関 室 の 安 全 ( Engine Room Safety) チェアマンは Mr.Besau (Hoerbiger、オース トリア) 提案はオーストリア NMA で主として機関室 の火災に関連した提案。本 WG は技術的な側 面に限定し、 ¾ 機関室の火災 ¾ 機関室の安全 の 2 つの SG を作ることが推奨された。また、 規則関係は WG2(Classification Society)と緊密 な関係を保つように要請された。 (4) WG 参加資格 前回に続き WG の参加資格について協議した。 定款では WG の参加資格は CIMAC 会員に限る とあるが、 最近の WG では非会員参加者が多い。 前回の会議で事務局が調査した(WG13,15 は除 く)結果、全部で 63 社が非会員である。加盟国 では 39 社、CM の候補は 24 社ある。(日本の 関係では、その後多くの非会員会社は日内連に 入会した。) 前回会議の決定を受けて、「非会員の WG での 有料メンバーシップ」を事務局で検討したが、 事務手続きの煩雑さもあり「有料メンバーシッ プ」は現実的でないことが報告され、定款で認 められているゲスト(非会員)の資格を 1 年間 に限定することが提案された。種々議論があり、 今回は結論持ち越しとなった。 5.5 広報関係 (1) SMM ハンブルグ展における CIMAC サークル 9 月 28 日(木)に開催する。Prof.Kyrtatos の司会で“Next Generation Marine Diesel Engines” と題したパネルディスカッションを行う。パネ リストはユーザ 1、エンジンメーカ 4 を予定し ていることが紹介された。 (2) SMEM( Seatrade Middle East Maritime)で の CIMAC サークル 12 月 6 日(水)ドバイの World Trade Center で開催、 初の中東での CIMAC サークルとなる。 テーマは“Maintenance & Repairs”でとし、パネリ ストはエンジン、機器メーカとユーザを予定し ているがユーザ分が未決定である。 (3) 2006−2007 年の広報活動方針 2007 年以降では 12 月に Marintec China が上 海で開催される。CIMAC サークルを行うかどう か、これから検討する。 (4) CIMAC サークルの財政 CIMAC サークルは会場費、事務費などで一 回の開催で約 10,000 ユーロの費用がかかる。 この費用を捻出するためのスポンサーなど の考えもあるので、WG を作って検討し、次 回に報告する。 5.4 会員の活動状況 (1) 各国 NMA の活動状況 各国 NMA より、最近の活動について、以下の 報告があった。 ―6― ・ オーストリア…現在は CIMAC ウィーン 大会の準備に専念している。また、WG 活動でも報告があったように「機関室の 安全」に関する新しい WG を提案した。 ・ フランス…会合は年 2 回。フランス NMA の再構築については 10 の積極的なメンバ が確保でき、さらに可能性のあるメンバ 候補が多くあり検討している。 ・ ギリシャ…先に行われた排気エミッショ ンの WG 開催を助成した。現在多くのメ ンバは Posedonia の準備に当たっている。 ・ スイス…更に新規の 3 会員を加えて会員 数は 10 となった。9 月にプレスを招いた イベントを開催する。 ・ フィンランド…新規会員としてエンジン 部品会社と交渉中で成功すれば会員数は 15 になる。会合は 1 回開催。次回は SMM の会場で行う予定。活動の中心は学生達 の興味を当業界に向けることにある。 ・ ノルウェー…24 のメンバで構成されてい る。2006 年 1 月に総会を開催し Mr.Toft が論文を発表した。秋の総会ではガスエ ンジンの論文を発表する予定。 ・ 日本…会議やセミナの開催状況を紹介し た。メンバは企業会員として 4 社、団体 会員として 1 団体が新規に加入した。セ ミナは 3 月と 6 月に開催し、多くの参加 者を得た。今年度は 11 月にもう一回開催 する予定。 ・ スウェーデン…6 月に総会を開催するが、 エンジンメーカがなくなり活動は活発で はない。 ・ 英国…3 月に World Maritime Conference で CIMAC サークルを開催した。テーマは舶 用におけるガスエンジン(ガス燃料)に 関するもので 50 名の参加者があり成功で あった。 現在メンバは 16 である。WG の非会員で 英国からの参加者が多いが今後改善して 行く。 ・ デンマーク…35 の会員からなり、1 回/年 の会合を実施。セミナも開催している。 5.5 2007 年 CIMAC 大会関連 (1) 準備状況概要 CIMAC ウィーン大会事務局より準備状況の 報告があった。 ・ セッションプログラムの決定と論文の採 択。 ・ 展示会場の選定とブースの配置計画完了。 ・ 主なイベントの計画。 ・ スポンサーの計画。 ・ 今回は第 25 回大会でありセレモニー等の 特別な催し行う。 (2) 論文とセッションプログラム 273 編の応募(新記録)があり、6 月 2 日の 論文審査により 171 編を採択。 セッション数は京都大会と同じであるが、 下記が特徴。 ガスエンジンのセッションが増加(2→3) Electronics 関係が 4 セッション User のセッションは舶用、陸用に分けた。 (従来は DE/GT 別) (3) 論文関係の今後の日程 7月1日 論文著者への採否連絡 8 月末 暫定プログラム発行 11 月 1 日 本論分(初稿)の提出期限 3 月 15 日 最終論文期限 (4) 大会会場視察 会場である Hofburg 国際会議場を視察した。 Hofburg は元々宮殿であるが、現在は図書 館や会議場などに活用されている。主会場、 第 2 会場は宮殿の一間を使用しており、大 変豪華なものである。間取りも複雑である が、常時国際会議は展示会に利用されてい るので、運用面での不安はない。強いて問 題点とするならば、開会式などが行われる 主会場は十分な広さはあるものの、平面で ある(階段状でない)ので後ろの席から見 難いことが懸念される。主催者が「世界で 最も立派な国際会議場」と言っていたが、 会場だけでも一見の価値はある。 5.6 CIMAC2010 年大会候補地 (1) ノルウェーから正式に 2010 年大会の誘致 が表明された。開催地候補はオスロまたは ベルゲンであるが、いずれも施設は問題な い。(前回のノルウェーの開催地はオスロ であったこともあり)ノルウェーNMA と してはベルゲンを第一候補としている。 (2) 先に立候補表明をしている中国とノルウ ェーの二国が正式な候補となった。それぞ れのプレゼンを行い、種々質疑があった。 CIMAC としての目下の関心事は CIMAC 大会における剰余金収入であり、ウィーン 大会からは CIMAC 本部に送金する剰余金 額の保証を大会組織委員会に要求するよ うになった。ノルウェーは背景に海運会社 があり 100,000 ユーロを保証すると言明し たが、中国はまだその準備ができていない。 こうしたことも含めて別途 CIMAC 本部か ら両者に質問状を送り、その結果をもとに 開催地を決定することになった。 5.7 財務関係 (1) 2005 年度の決算報告 事務局より、2005 年度の決算報告が提出され 承認された。 (2) 各年の収入・支出の変化 ―7― 事務局から 1996 年からの 10 年間の変化を示す グラフが提示された。支出は年々増加しており、 通常の年では単年度の収入を超えている。 CIMAC 大会の年は通常の 3 倍程度の収入にな り、これにより平均の収入・支出がバランスし ている。 (3)会費徴収状況 4 月 25 日の徴収状況が報告された。 5.8 次回以降の評議員会の予定 ・ 次回:2006 年 11 月 30 日にドイツ、フラ ンクフルトで開催。 ・ 次次回: 2007 年 5 月 20 日 CIMAC ウィ ーン大会の会場で恒例により日曜日(開 会式前日)に開催する。また同日大会関係 者、セッションチェアマンなどを招く “Get Together”も恒例どおり開催する。 (伊藤恭裕 記) 6.感想 CIMAC 大会前年にあたる今回の評議員会は、 恒例の通り大会会場下見を兼ねてウイーンでの 開催となりました。第 25 回 CIMAC2007 年大会 では、嘗てオーストリア皇帝の居城であったホ ーフブルグ王宮内の会議場が使用され、会場下 見の際にはその豪華な雰囲気に感動させられる こと頻りでした。アブストラクト応募件数で過 去最多を記録した次回大会では、このような素 晴らしい会場で高レベルの論文が多く発表され る事が期待されます。 評議員会では過去 10 年の収支決算が示され ましたが、大会のない 2 年間は赤字で、これを CIMAC 大会の収入が穴埋めをしているのが実 情であり、CIMAC の活動をより魅力的なものと すると共に、新規会員の獲得等、財務体質の健 全化が今後の課題と感じられました。 (高畑 記) サッカーのワールドカップ開会を週末に控え たヨーロッパはサッカー一色でした。しかし、 今回の評議員会開催地であるオーストリアは本 大会の出場権を得られず、ウィーンでは今ひと つ盛り上がりにかけることが残念でありました。 文中でも報告しましたが、今回の評議員会は 来年の CIMAC 大会会場での開催でした。会場 はウィーンの中心部にある宮殿で、日本で言え ば皇居や二条城で CIMAC 大会を開催するよう なものです。会場の視察では豪華さに圧倒され、 「聴講者は講演を聴かずに立派な天井を眺める ことになるのではないか」などと冗談も出る始 末でした。 写真 3 豪華な会議場 ウィーン大会の準備は着々と進み、一方では 次の 2010 年大会の開催地選びが始まるなど、年 2 回開催の評議員会の間隔がとても短く感じら れます。 (伊藤 記) ―8― Ⅲ. CIMAC ウイーン大会参加のすすめ 田山 経二郎* 次回の CIMAC 大会は 2007 年 6 月にオーストリ アのウイーンで開催されます。予定では、歓迎会 が市庁舎、講演会場が Hofburg 王宮内の国際会議 場、晩餐会が Shonburun 宮殿とこれ以上にないセ ッティングで進められています。現在論文の募集 が締め切られ、Session organizer により論文の選定 が行われている最中です。論文の発表者以外にも たくさんの方が講演を聞きにウイーンを訪ねら れることと思います。このたび、CIMAC 評議員 会参加の機会を利用して、周辺の地を訪問いたし ました。皆様もウイーン大会参加の機会を利用し て是非オーストリア近隣の国も訪ねられること をお勧めします。 ただ、ハンガリーやチェッコは日本からの直行 便は在りませんので、チャーター便使用以外は、 どこかヨーロッパの主要都市経由になります。プ ラハかブタペストに入り市内の観光後、JAL Euro Express などのバスを使って、陸路で車窓を楽し みながらウイーンに入るのも良いかもしれませ ん。また、CIMAC 滞在中に時間を見つけて、現 地ツアーを利用して日帰りまたは 1 泊程度で訪問 するのもよいかも知れません。ウイーン発の日帰 り観光便は日本人向けのものも在ります。 言うまでもなく、ウイーンを中心とする中部ヨ ーロッパは、栄華を誇ったハプスブルグ家の文化 遺産がたくさん残っています。今年生誕 250 周年 を迎え、日本でもブームになっているモーツアル トに加え、ハンガリーではリスト、チェッコでは スメタナやドヴォルザークなど、音楽は一つの大 きな目玉です。 1オーストリア CIMAC 期間中、あるいは論文発表終了後の Technical tour に加えて、 Social program と していくつかの日帰りツアーが計画される予定 です。歴史・文化・芸術に目がない人にとっては、 ウイーンとその周辺に関しては何日あっても時 間が足りないくらいでしょうし、関連の案内書も たくさん出ていますのでここでは省略いたしま す。ただ一言、今回の CIMAC 大会は、市の中心 にある Hofburg 王宮の国際会議場と言う超一流の 場所を会場として開催されます。皆さんは、米国 のクリントン大統領、ロシアのプーチン大統領と 同じ場所で講演を聴くことになります。 * 日本内燃機関連合会 常務理事 ―9― 観光案内書には載っていませんが、地下鉄の駅 を挟んで Shonburun 宮殿の反対側にある産業技術 博物館も是非訪ねてみてはいかがでしょうか。 ちょうどこの国も修学旅行のシーズンとかで 観光地ではたくさんの子供たちに出会いました。 写真1 オーストリアの子供たち 2ハンガリー ハンガリー人は、見かけは、われわれが見る限 り西欧人ですが、その祖先はフィンランドなどと 同様アジア系のフン族で、言語も似た所があると いわれています。人口は約 1000 万人で、そのう ち 20%の 200 万人は首都のブタペストに住んでい ます。 ブタペストは、ドナウ川を挟んで、丘陵地帯の ブタ地区と平野部のペスト地区からなっていま す。街にはドナウ川にそって温泉がたくさんあり (温泉プール方式)、試してみるのも良いでしょ う 。また、ハンガリーは、貴腐ワインの産地と しても知られています。人によっていろいろな楽 しみ方が期待できます。 英国人を始とする西欧人は一般に、ものを保存 する事にかけてはかなりの情熱を持っています が、ここブタペストでも博物館・美術館の多さに はびっくりさせられます。観光案内書を見ただけ で、国立博物館から始まって、王宮博物館、国立 美術館、ブタペスト歴史博物館、民族博物館、リ スト記念博物館、地下鉄博物館、郵便博物館、エ ルンスト美術館、音楽史博物館、軍事史博物館、 貿易観光博物館、電話博物館、ルートヴィッヒ博 物館、医学史博物館、地質学博物館などなど、何 でも博物館にしてしまっています。私は、市の北 東部の広い公園内にある、交通博物館を訪ね、古 い航空エンジンや機体、それにグライダーのコレ クションンを楽しみました。ここには隣接して農 業博物館もあり、こちらも見ものです。この日は ちょうど祝日で、公園内には日本で言う出店が一 杯出ており、家族連れで賑わっていました。 写真2 3 チェッコ ヨーロッパ大陸は、スイス、イタリア、オースト リアに囲まれたアルプス地方以外はほぼ丘陵地帯と いっても良いくらいです。このため、どの国も領土 を獲ったり獲られたりの歴史を持っていますが、こ の国も例外ではありません。ただ、この国は、中途 半端な名誉よりも、国土が荒廃する事を恐れ、侵略 者に対して常に降伏という手段で応じたとの事でし た。従って、町は比較的よく保存されています。 ブタペストからウイーンに向かい途中には、芸術 家の町として知られている小さな町センテンドレや、 ハンガリーカトリックの総本山エステルゴム寺院が あります。実に立派な建物で、市内を一望できる塔 の上にも登れます。 歴史博物館前の賑わい 市内の移動は、One day travel card を使えば、 FT1150(日本円で約 600 円)で市内に 3 路線ある 地下鉄やバスが自由に使えますので大変便利で す。乗り換えも、比較的判り易くなっています。 2 年前にEUに加入しましたが、まだ通貨〝 EURO゛は使えません。現地通貨は フォリント です。コイン蒐集家にとっては、そろそろ最後の チャンスです。ヨーロッパの気候は、昔から一日 の内に四季があるとよく言われますが、今回もそ の通りでした。日本の冬支度に近い服装でしたが、 それでも日によっては寒いほどで、TV で朝の最 低気温は7℃と報じられていました。来年の CIMAC 大会もほぼ同時期ですのでご注意くださ い。 不順な天候のせいか、 美しき青きドナウ で はなくて、濁流のドナウでした。水位も高かった ようです。 写真3 による国土の蹂躙・占領が在りましたが今ようや く落ち着いたと言う感じです。 写真4 エステルゴム寺院 私たちは、昔学校でチェッコスロヴァキアとして 習いましたが、1993 年チェッコとスロバキアに別れ ました。スロバキアは主として農業が盛んですが、 チェッコの方は、有名なチェッコ機関銃など、工業 国として栄えました。現在でも珍しく、フォルクス ワーゲン傘下にはなりましたが、Skoda ブランドの 自動車を国産しています。 ウイーンとプラハのほぼ中間点のオーストリア の国境に近い場所に、13 世紀に建てられたチェス キークルムロフと言う小さな町があります。 水位の高かったドナウ川 ブタペストは、街全体が博物館のようなもので、 19 世紀の建物がゴロゴロしています。第二次世界 大戦でブタペスト市内の約半分が爆撃の被害を 受けましたが、ほぼ復元されています。歴史的に は、地理的にヨーロッパの中央に位置するため、 オスマントルコ、ローマ帝国、戦後のロシアなど ―10― 写真5 チェスキークルムロフの全景 ここは周囲をほぼ円形に蛇行するモルダウ川に 囲まれた街で、一見に値します。1992 年にユネス コ世界遺産に登録されています、ここは、プラハ などからは、バスで 3 時間ほどと離れていますの で、ウイーンからのバス日帰りツアー、あるいは プラハへの移動の途中などを利用するのが良い でしょう、 この国も、EU には加盟しましたが、通貨はま だコロナです。(1コロナは約 5 円程度)物価は 日本並に高いウイーンに比較すると格段に安く、 買い物を楽しむのも良いかもしれません。首都は プラハで、なかなかの大都会です。 ません。 写真7 プラハの技術博物館 以上簡単に周辺の国を紹介いたしましたが、 建築、音楽、都市、歴史、技術などなど、皆様の 興味に合わせて、重点的に楽しまれるのが良いの ではないかと思います。皆様のウイーン大会への ご参加をお待ちしております。また、この際、ご 家族で参加されるとより楽しまれると思います。 以上 写真6 一番の観光地カレル橋 市内の移動は、ここも 24 時間乗り降り自由のフ リーパスが在ります(80 コロナ=約 400 円) ので、 これを使うのが便利でしょう。技術の国だけあっ て、プラハ市内には技術博物館があります。歴史 的文化資産を楽しむと同時に、技術の歴史もいか がでしょうか。私は、ここを楽しみました。街の 北部の丘の上にあり中心部からもそう離れてい ―11― Ⅳ. CIMAC WG 関連 Ⅳ−Ⅰ CIMAC WG "Heavy Fuel" オスロ国際会議(2006 年 6 月)出席報告 CIMAC WG Heavy Fuel 1. はじめに 2006 年 6 月に、ノルウェーの分析機器メーカ FUELTECK をホストとして、オスロのホテル で開催された第 54 回 CIMAC WG “Heavy Fuel" 会議に出席したので報告する。日本委員として 小職に加え、木原 英雄氏(欧州三菱重工業㈱、 Hamburg)が出席した。 -光学測定法により燃料油のアスファルテン の凝集(スラッジ)傾向や、燃料油が保有する スラッジ発生抑止能力を光学的に測定する。こ の装置は、本来はチョコレート等の油脂混合物 に発生するセジメントの測定用に開発された ものであるが、重油に発生するスラッジとその 発生機構が似ていることからその原理が利用 されているとのことであり、ASTM D7157/2005 に基づいた装置である。 アスファルテンの凝集(スラッジ)機構やそ の測定法については古くから、例えば Shell、 Mobil 等により研究されており原理的には新し いものではないが、本装置では光学的により簡 便に測定が可能となっている。 ASTM D7157/2005:Standard Test Method for Determination of Intrinsic Stability of Asphaltene- Containing Residues, Heavy Fuel Oils, and Crude Oils (n-Heptane Phase Separation; Optical Detection) 2. 第 54 回 CIMAC WG7 Heavy Fuel" 概要 1) 日 時:6 月 1 日 0900∼1630 6 月 2 日 0900∼1600 2) 場 所:Rica Holberg Hotel, Oslo, NORWAY 3) 参加者:23 名、ゲスト 3 名 4) 主なテーマ ・プレゼンテーション(測定法、規格、制限 値等) ・CIMAC Recommendations No.9 の最終打合せ ・サブグループの打合せ ・その他 写真 1 WG 会議中の風景 右端は事務局の Wanda Fabriek さん(FOBAS)。委員長 の Aabo(MAN B&W)さんが欠席のため彼女が議長を務 めた。左端が筆者 3. 審議内容 3.1 プレゼンテーション 以下の 4 編のプレゼンテーションが行われた。 1) 燃 料 油 の 安 定 性 試 験 装 置 に つ い て : Determination of intrinsic stability of fuels、Andre Dioc (ROFA France) 溶剤希釈-光学測定法による燃料油安定性試 験装置のプレゼンテーションである。溶剤希釈 * 国内対応委員会 主査 宮野 春雄* 日本油化工業/NYK ―12― 2) 燃料油に発生する微生物とその抑制法・検査 法について:Microbial contamination of fuels、 Graham Hill(ECHA Microbiology Ltd.) 同社は英国にある微生物抑制の専門会社で、 舶用のみならず、航空、石油関連、発電、水処 理、医療機器分野等における微生物による障害 に関して、コンサルティング、簡易テスト機器 の販売、微生物抑制剤の販売を行っている。主 として留出油に発生するカビ、酵母、バクテリ アについて、発生要因、防止方法、検査方法等 について解説があった。また、嫌気性の硫化物 還元菌(SRB)による障害例等の紹介があった。 菌類の胞子はいたるところに存在しており、 条件さえ整えば燃料油中にも発生する。微生物 によるトラブルは頻発するものではないが、時 として軽油や A 重油等を使用する発電機関にお いてエンジン停止トラブル(ブラックアウト) を発生させることがあるので注意を要する。水 分の存在が、菌類の発生に不可欠であることか ら、燃料油の水分除去やタンクの結露防止対策 を取ることが必要である。 3) 低硫黄燃料油の運用上の課題について:Low sulphur fuel oil - Operational challenges、Knut R. Samuelsen (Wilhelmsen Maritime Services AS) 用促進を目的として設置され、船社、エンジン メーカ、油社、分析・研究機関等、約 50 団体 が参加している(図 2)。 同社は海運、船舶管理、保険、コンサルタン ト等を手がけるノルウェーの海事企業である。 同社グループでは環境対策の一環として低硫 黄燃料油の使用を推進しており、1999 年以後は 年毎に燃料油の平均硫黄分のターゲットを設 定して燃料油の購入にあたっている。2006 年の ターゲットは 1.5%に設定されており、これを達 成するため、原則として、欧州域では硫黄分 1% 以下、極東では同 1.5%以下の燃料油の購入を推 進している(図 1)。また、スクラバによる排 ガス洗浄についても試用を検討している。 2005 年の実績では、燃料油(使用量 190 万ト ン、約 190 隻)の平均硫黄分は 1.72%、この時 の環境への貢献度を 1200 万 USD(低硫黄燃料 油購入差額)と見積もっている。また、トラブ ルについては、2004 年以降では、シリンダライ ナの異常摩耗(4.41mm/1000h)、リングの折損 等、5 件の深刻なトラブルが発生したと報告し ている。 これらの経験から以下の対応が必要としてい る。 ・サプライヤを厳選する(原則としてメジャー 系) ・燃焼性が重要な因子であり、FIA テストを導 入する。 ・シリンダ油(70TBN、50TBN)の使い分け、燃 料切換時のライナ点検等、潤滑指針の確立 ・ピストンクリーニングリングの使用(汚損対 策) ・データの交換等のコミュニケーションの充実 図2 「燃料供給」、「潤滑・摩耗」、「運用」、 「排ガス後処理」、「条約・ルール」の 5 つの サブグループを設置して、調査・研究にあたっ ている。また、本プロジェクトにより、これま で交流の少なかった関係業種間、競合企業間の 意見交換や協力が円滑になされているようで ある。 欧州では今後、ほぼ全域で SECA(SOx 排出 規制海域)が設定されるとの事情があるが、彼 らの環境問題への対応には学ぶべきとこが多 く、今後も注目する必要がある。 WW Fleet - % Sulphur in bunkers 3.2 サブグループミーティング 1) 低硫黄燃料油 エンジンメーカを中心に、低硫黄燃料に関す るデータを収集した。2006 年秋を目処に低硫黄 燃料油の性質、供給体制、トラブル事例などに ついて解説した報告書をまとめる。2 年以内を 目途に最終報告書をまとめる。今後の SECA の 拡大を考えると、供給体制については更に詳し く調査をする必要がある。 3 2,5 2 1,5 Sulphur % 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2.8 2.63 2.4 2.2 1.76 1.72 MARULS の組織図 図 1 燃料の硫黄分平均値の推移実績 (Wilhelmsen) 2) 燃焼性 燃焼性指標の検討にあたり、実船のデータが 極めで重要であるとの観点から、アンケートの 実施提案があり、その調査項目、調査方法等に ついて検討を行った。 宮野が、燃焼性とトラブルの関係についてプ レゼンテーションを行った。2003 年 9 月以後に 主として NYK が補油した燃料のうち、FIA 分 析を実施した約 300 件(うちトラブル件数は 40 件)の分析結果をもとに燃焼性指標の設定の可 能性についてまとめたものである。トラブルと の関係については、現時点では FIA セタン価が 4) ノルウェーにおける MARULS プロジェクトに ついて:A brief presentation of the Forum Research Project MARULS、Jan K. Paulsen (Fueltech AS) MARUL:Marine Use of Low Sulphur Heavy Fuel Oil 2004 年にノルウェー総合研究審議会の後援 を受けて、ノルウェー船主協会および関係団体 により設立された舶用における低硫黄燃料油 の使用(MARULS)に関するプロジェクトにつ いて説明があった。本プロジェクトは、ノルウ ェー海運の競争力向上および低硫黄燃料の使 ―13― ダ、ブラジル) 最も相関が高いと考えられた(図 3)。 2) Recommendations No.21 の修正、事務局 No.21 Table1 の DC のセタン価を削除する。 (No.21 Table1 の DC は、ISO 8217 Table 1 の DMC と同等であるが、DMC にはセタ ン価の規定がない) 45 FIA Cetane Number 40 35 30 25 20 15 10 00/10 01/10 02/10 03/10 04/10 05/10 06/10 Date Failure rate (%) 100 80 60 40 20 0 0 10 20 30 40 50 FIA Cetane Number 図3 FIA セタン価の分布とトラブル 上図:FIA セタン価の時系列分布 赤点がトラブル燃料 下図:FIA セタン価と燃焼トラブル発生率 FIA セタン価 15 の燃料油のトラブル率は約 50%であることを示す。 また、燃焼トラブルと、密度、CCAI、FCC 残渣(Al+Si)、硫黄分とにある程度の関係が認 められた。しかし、制限値を設定するには更に 確度を高める必要があることが分かった。 3) 燃料油の MSDS、INTERTANKO 本年 4 月の IMO BLG10 において、タンカ ー の 積 荷 お よ び 全 船 舶 の 燃 料 油 に MSDS (Material Safety Data Sheet)の添付を強制化 する提案を MSC(Maritime Safety Committee) に提出することが採択されたとの紹介があっ た。 4) 硫化水素による障害、INTERTANKO 積荷から発生した硫化水素によりタンクの ベントバルブ激しく腐食した例が紹介された。 硫化水素は人体にも極めて有害であることか ら、燃料油から発生するものも含め、硫化水 素の測定法および制限値について早急に検討 する必要があることが改めて提案された。な お、既に硫化水素に関するサブグループが設 置されているが、休眠状態にある。今後は、 燃料規格の見直しに関するサブグループで検 討される予定である。 6) 次回委員会 次回は Shell Marine Products(London)、に おいて 2006 年 11 月 23、24 日に開催される予 定である。 3) 燃料油規格の見直し サブグループメンバーから性状値に関する提 案があった(詳細は入手していない)。概略と して 4∼5 グレード、(各グレードに 2∼3 の粘 度グレードを含む)に分類したいと考えている。 年内をめどにサブグループ案をまとめる。 3.3 CIMAC Recommendations No. 9 の改定につ いて No. 9 の改訂版は No.25 として発行されるこ とが紹介された。6 月末に CIMAC ホームペー ジで公開された。 No.25:Recommendations concerning the design of heavy fuel treatment plants for diesel engines, 2006 写真 2 国会議事堂前の公園で 街には街それぞれの臭いがある。6 月のオスロには若葉と ライラックの香りが満ちていた。 3.4 その他 1) 新メンバーの加入、事務局 新たに 3 名が加入した。(スペイン、カナ ―14― Ⅳ−Ⅱ CIMAC WG "Gas Engine" フランクフルト国際会議(2006 年 1 月)出席報告 CIMAC WG “GE”国内対応委員会 主査 後藤 悟* ①排気エミッション ②効率計算 ③船級ルールへの適合性 ④安全 ⑤燃料ガス品質 ⑥アプリケーション基準 ⑦性能、ISO3046-1 準備委員会の結論として、これらを4つに分類 して新WGが取り上げる課題とする。これを昨年 11月の CIMAC 評議会で提案し、新WG設立の 承認を得た。 ①排気エミッション ②性能 ③安全 ④燃料ガス品質 1.日時および出席者 日時 2006 年1月 20 日(金)10:00∼16:00 場所 フランクフルト、VDMA 出席 FREDRIKSEN, Stein ROLLS-ROYCE BERG, Pierre SEMT PIELSTICK MOOSER, Dr. Dirk CATERPILLAR BOOM, Rick WOODWARD GOVERNOR DIJKS, Albertus WAUKESHA KLIMA, Jiri PBS Turbo HERDIN, Dr. Gunther GE Jenbacher BERAN, Dr. Robert AVL List ARRIBALZAGA, Peru GUASCOR CALLAHAN, Timothy SWRI EINANG, Per Magne MARINTEK NYLUND, Ingemar WARTSILA PLOHBERGER, Diethard DEUTZ POWER SYSTEMS WILLSON, Dr. Bryan COLORAD STATE UNIVERSITY GOTO, Dr. Satoru NIIGATA POWER SYSTEMS NERHEIM, Lars RICARDO HESEDING, Markus CIMAC Secretary General 本日は4分類項目について、より具体化された 課題意見を出してもらい、サブWGを作ることが 目的であること説明された。 新WG17:ガスエンジンは、昨年 11 月の CIMAC 評議会で承認された。今回が第一回目の会議であ る。 2.議事 2.1 議長選出 CIMAC の MR.HESEDING から、新 WG 立ち上げ の経過説明があり、引き続き議長選任があった。 RICARDO 社の MR.NERHEIM が、出席者の承認 を得て議長となった。また、本WGの事務局はド イツ社の MR.PLOHBERGER となったが、役割は 議事録作成である。 2.2 経過報告 議事開始に際して、まず始めに CIMAC 事務局の MR.HESEDING が昨年9月に開催された新 WG 設 立準備会議の報告を行なった。報告を要約すると、 ガスエンジンに関わる技術課題の中で、特に次の 7項目について意見交換が行なわれた。 * 新潟原動機 特に、安全とエミッションは他の CIMAC WG2 (Classification Societies‐Diesel ) お よ び WG5 (Exhaust Emissions Control)との情報交換が実務 的な手法である。また、Mr.HESEDING から WG17 と WG2および WG5 との関係についての説明が あった。この案では WG17 からこれら他 WG にリ コメンデーションとかバック・グラウンド・イン フォーメーションを提供する。他WGはポジショ ンペーパーを作成し、WG5 では規制側に提案する という流れが説明されている。 3.3 討議 3.3.1 排気エミッション (1)天燃ガス ヨーロッパとアメリカでは、エンジン排ガス中 のメタンについて、地球温暖化物質として無視で きなくなってきている。EUROMOT ではロビー活 動をはじめ、また何らかの討議を始めているとの 情報である。また、N2O も議題として上がってお り、CO2以外の温暖化ガスに議論が及び始めてい る。デンマークとかオランダもこの問題に焦点を 当て始めている。 MR.HESEDING が近々EC の会合およびその情報 を入手することとなった。このような状況下、本 会議では、排気メタンは避けて通れない課題とさ れた。メタン浄化の技術的な困難さは、皆の共通 ―15― 認識であった。このため、メタンなど取り上げ物 質に対して、現時点ではいろいろな分野の情報を 得て、これらを整理してから、技術的にも数値的 にも段階的になにをどこまで討議するのかを定 めていく必要があるとされた。 メタン浄化を議論するならば、燃焼による低減と 触媒による低減の両方がある。理論混合気燃焼ガ スエンジンで、三元触媒を用いるのは排ガス温度 が高いので簡単に浄化できる。一方、希薄燃焼ガ スエンジンでは、排気ガス温度が低いため触媒で の浄化は困難である。従い、ガスエンジンの種類 によりメタン排ガスの取り扱いが異なることを 踏まえた上で、議論していくこととなる。また、 同一燃焼方式でも、エンジン出力レンジがことな れば異なる排出特性であると考えられる。 等々の議論を踏まえて、 ・メタン低減の技術的可能性 ・エンジン出力別の排出レベル調査 ・エンジン効率とトレードオフの関係 ・触媒業界にも働きかける。 ・CIMACドキュメントが必要となる時期は? (2)非天燃ガス 消化ガスなど非天燃ガスを燃料とした場合の 排気エミッションについても課題の一つとして 取り上げて行く。具体的課題は、各種燃料ガスと 排気ガスレギュレーションとの関係を整理する ことである。ガスエンジンによるエネルギー有効 利用は有益である。従い、いろいろなタイプの燃 料ガスを用いたときの排ガス性状を議論するこ とが必要である。 項目課題を列挙すると、 ・各種燃料ガスと排気ガスレギュレーションとの 関係 ・各種燃料ガスを用いたときの排ガス性状 3.3.2 性能 レシプロエンジンの出力、燃料消費率などの計 測方法とか定義は、ISO 3046-1 に定義されている。 しかし、これらは圧縮着火ディーゼルエンジンに 対して適合するものである。ガスエンジンでは準 用されているが、適合性は議論されていない。従 い、ISO 3046-1 を基本としてデビエーションを掛 けることが取り組み課題となる。また、標準条件 から外れた場合の性能評価について CIMAC ガイダ ンスを作ることも課題となる。 ・ガスエンジンとして特別な記載が必要か? ・ISO 3046-1との整合性、出力性能などの定義 ・標準状態以外の運転条件での性能定義 3.3.3 安全 ヨーロッパでは ATEX スタンダードの一部が定 置式ガスエンジンの安全基準に適用されている。 アメリカには、ガスパイプラインに適用される安 全基準がある。陸用はこの程度であるが、船舶用 では、IMO の中で船舶登載ガスエンジンの安全性 が議論されている。IMO はノルウエーのルールに 基 づ い て 安 全 基 準 を 作 ろ う と し て い る 。 MR . EINANG が IMO のドラフトルールを説明した。 2006 年 4 月に、ロンドンで IMO ドラフトに関す る会合がある。なお、IMO は 2007 年にルール発 行を予定している。ルール内容の一例を記すと、 ガスパイピングは 2 重管が必須となっているが、 現実にはコストアップが問題である。爆発を避け るために、安全弁設置が必要とされるが、具体的 な設計指針がない。どのような安全弁をどのよう に設計すればよいのかの指針が必要である。 IMO ルールとの関係で議論しなければならない ことは、 ・どのようなタイプのガスエンジンが船舶ルール に適合するのか? ・どのような安全装置が必要であるのか? ・安全装置の内容によっては、必要以上にコスト がかかる。 3.3.4 燃料ガス品質 燃料ガス性状の燃焼過程への影響については、 かつて AVL が定義したメタン価がある。しかし、 C4までの影響であり、それ以上のガス成分につ いては未知である。また、燃料ガス中に含まれる 不純物の計測・分析、燃焼に与える影響とかこれ らの許容値についての議論が必要である。燃料の 取り扱いにも言及される必要がある。 ・燃焼過程への影響 ・不純物(計測、分析) ・燃料の取り扱い ・メタン価の定義 3.4 サブ WG 上記4課題の取り組みとしてサブ WG が作られた。 1)エミッション ・HERDIN、BERAN、PLOHBERGER 2)性能 ・FREDERIKSEN、BERG、GOTO、EINA NG、NYLUND 3)安全 ・BOOM、PLOHBERGER、NERHEIM 4)ガス品質 ・ARRIBALZAGA、CALLAHAN、WILLSON 後藤は性能のサブワーキンググループに入る が、日本の委員会の代表としてその他サブワーキ ング項目に対しても、日本意見を CIMAC 事務局に 提供すると説明した。 4.ドキュメント資料 ―16― CIMAC のウエブサイト(WWW.cimac.com)を 介して、情報資料のやり取りを行なう。ユーザ ID とパスワードが WG メンバーに配布される。 事務局通信 5.次回 2006 年 5 月 11 日(木)、 アーヘン市、ドイツ国 1 排気エミッションの計測技術に関する最新情報 講演会 ―先々エミッションの連続計測は避けられない、― ―舶用に適した計測手法は?― 日 場 時:平成 18 年 11 月 16 日(木) 所:コンファレンススクエア M+ ルーム グランド (東京都千代田区丸の内 2-5-2 三菱ビル 10F) 講演プログラム [排気エミッションの計測技術] 1)エミッション規制の動向-----------------------------------------------EEC 国内対応委員会主査 2)NOx の計測関連規則-----------------------------------------------------ISO8178 委員会主査 3)NOx の計測技術 ----------------------------------------------------------(欧州計測器メーカー) 4)NOx の実船計測例--------------------------------------------------------(欧州船主または LR) 5)船舶用機関の PM 計測技術-------------------------------------------- 講師交渉中 6)SOx の規制動向と計測技術-------------------------------------------- 講師交渉中 7)残渣油使用時の NOx 排出特性---------------------------------------- 講師交渉中 予告なく変更される事があります 参加料: 日内連会員 19,000 円 非会員 25,000 円 お申し込み受付は、[email protected] お問い合わせは、 Tel:03-3574-7882 IP 電話: 050-3536-7846 定員:100 名 会場の都合で、定員になり次第締切らせていただきます。 ―17― 担当 上原主任へ Ⅳ−Ⅲ CIMAC WG "Gas Engine" フランクフルト国際会議(2006 年 1 月)出席報告 CIMAC WG “GE”国内対応委員会 主査 後藤 悟* 1.日時および出席者 日時 2006 年 5 月 11 日(木)10:00∼16:00 場所 アーヘン、FEV 社 出席 FREDRIKSEN, Stein ROLLS-ROYCE BERG, Pierre SEMT PIELSTICK MOOSER, Dr. Dirk CATERPILLAR BOOM, Rick WOODWARD GOVERNOR DIJKS, Albertus WAUKESHA KLIMA, Jiri PBS Turbo HERDIN, Dr. Gunther GE Jenbacher BERAN, Dr. Robert AVL List ARRIBALZAGA, Peru GUASCOR CALLAHAN, Timothy SWRI EINANG, Per Magne MARINTEK NYLUND, Ingemar WARTSILA PLOHBERGER, Diethard DEUTZ POWER SYSTEMS STANGLMAIER,Dr. Rudol COLORAD STATE UNIVER f SITY GOTO, Dr. Satoru NIIGATA POWER SYSTEM S NERHEIM, Lars RICARDO PALMER, Lynn RICARDO HONICKE, MARKISCHES WERK WILLIKSEN, Harald DET NORSKE VERITAS LECHNER, Robert ABB TURBO SYSTEMS HUCHTEBROCK, Bertol FEV MOTORENTECHNIK d PLEIMLING, Helmut FEV MOTORENTECHNIK Mr.HESEDING/CIMAC Secretary とDr.HANEN KAMP/MAN B&W から欠席の届があった。 2.前回会議の報告 RICARDO 社の MR.NERHEIM が、前回(第一 回、フランクフルト、2006年1月20日)会 議の報告および、公衆メディアなどを通じて CIMAC のガスエンジン WG に大きな反響があり、 VDMA/CIMAC は情報提供を歓迎していると報 告があった。 * 新潟原動機 3. 議事 3.1 主要活動報告 3.1.1 IMO 活動報告 MARINTEK 社の Mr.EINANG が船舶搭載GEに 関して IMO 等で討議されている事などの報告を 行った。船級ガスエンジン搭載船の市場は、重油 に比べてエミッションに優位性があるため、急速 に増加している。 ・船級は新しいルールを作るために議論に加わっ ている。経済的理由により、既存船は船の設計 を変えることなく改造ができるように検討され ている。 ・IMO は 2007 年にガスエンジン基準を出す考え であるが延びるとの見方である。 ・"Development of provisions for gas fuelled ships" がノルウエーから提案され、出席政府案として オーストラリア、ドイツ、日本、マーシャル諸 島、ノルウエー、韓国、英国、米国、またオブ ザーバーとして IACS、IFSMA、SIGTTO が予定 されている。このグループでは、長期間のワー キング活動を考えている。安全基準に関する仮 のガイドラインは、BLG10/6(ノルウエー)と DE49/1(IACS)とされる。 ・DNV 指針には、安全について2つの基本的事 項がある。一つは、完全に安全なエンジンルーム とする。例えば、ガス配管の二重管化、フレーム アレスターの設置である。一つは、ESD(緊急遮 断)プロテクトされたエンジンルームである。例 えば、二つの独立したエンジン室、ガス検知、換 気量の増加などである。この事例には、ノルウエ ーの LNG フェリーがある。エンジンは BERGEN 製K-G4(250/300mm)で12気筒2台、16 気筒2台設置されている。 ・米国では、ガスエンジン搭載船の試験が成され ているとの情報がある。 3.1.2 JICEF 活動報告 新潟原動機の後藤氏が、WG17 に対応する日本 のWG活動の報告を行った。参加メンバー社は、 新潟原動機、ダイハツ、ヤンマー、三菱重工、三 井造船、大阪ガス、東京ガス、事務局は日本内燃 機関連合会である。 (1)性能 レシプロエンジンの出力、燃料消費率などの計測 方法とか定義は、ISO 3046-1 に定義されている。 ガスエンジンで準用される場合があるが、適合性 は議論されていない。従い、ISO 3046-1 を基本と ―18― してデビエーションを掛けることが取り組み課 題となる。絶対湿度が高くなると、エンジン発電 効率と NOx 値は低下する。しかし、室温と絶対 湿度との関係は絶対的なものではなく、吸い込み 温度が上昇するとエンジン発電効率が高くなる 場合がある。このように大気サイトコンディショ ンの影響を評価することの困難さも含めて討議 していく必要がある。 (2)エミッション 日本では NOx とばいじんの規制値があるが、エ ンジン排ガスのメタン浄化については具体的な 議論はされていない。メタン排ガスについては、 まず種々のガスエンジンの排出レベルを把握す ることが最初のステップである。 (3)安全 舶用では、IMO 及び他船級が討議している内容 と方向性を知る。その後に具体的対応討議となる。 爆発を避けるために、安全弁設置が必要とされる が、具体的な設計指針がない。どのような安全弁 をどのように設計すればよいのかの指針が必要 である。 (4) 燃料ガス品質 日本では都市ガスの発熱量は管理されている。 AVL のメタン価は有益であるが、しかし、C4 まで の影響であり、それ以上のガス成分については未知 である。また、燃料ガス中に含まれる不純物の計測・ 分析、燃焼に与える影響とかこれらの許容値につい ての議論が必要である。燃料の取り扱いにも言及さ れる必要がある。 消化ガスには硫化水素とかシロキサンなどが微 量成分として含まれることがある。許容される比 率が不透明である。また、これら不純物の種類と 濃度の指針が必要となる。 3.2 その他動向報告 3.2.1 二酸化炭素以外の温暖化物質に対する動 向 デンマーク以外の EU では、エンジンに関する トピックは今のところない。 3.2.2 US-EPA の定置式ガスエンジンの性能基準 に対する EUROMOT のコメント ホルムアルデヒドについてフォーカスされる 傾向にあるが、むしろメタンは忘れられている。 ミュンヘン工科大学ではホルムアルデヒドの生 成と計測に関する FVV プロジェクトが開始され ようとしている。米国では、EPAが一般ルール として取り上げた事があるが過去のことであり、 地域的なものであった。 Dr.HERDIN が、ドイツ市場で計測したデータの例 示説明を行ったが、横軸発電効率に対して、縦軸 の ホ ル ム ア ル デ ヒ ド が 概 20mg/Nm3 か ら 100mg/Nm3 にばらついている。定式化困難である が、これは分析計測方法とか、エンジンの運転条 件などが異なるためと理解され、排ガス成分の計 測評価は重要な審議事項である事が示されたも のと理解される。 4.各サブ WG アクション 4.1 エミッション ・MR.PLOHBERGER はデンマークにおける各社 ガスエンジンの排ガスメタン濃度計測値をまと めたレポートを配信する。これにより、現状レ ベル把握ができる。 ・BERGEN は、デンマーク市場において触媒を使 用しているが、40mg/Nm3 から 20mg/Nm3 に低 減し3年間安定使用されている。 4.2 性能 ・周囲条件がエンジン性能に与える影響について 定式化できるのが望ましい。しかし、影響は単 純ではない。 ・Mr.LECHNER は、大気条件が過給機性能に与え る影響評価について考察し次回に報告する。 4.3 安全 ・Mr.NERHEIM から、舶用と CHP 用の安全装置 設置に関する CIMAC ドキュメント作成の提案 がされた。また EUROMOT は ATEXT レギュレ ーションにポジションペーパーを準備している ので、Mr.NERHEIM がこれを調査する。 ・Mr.KLIMA は欧州レギュレーションとして、一 般要求は ATEX95、発電用レシプロエンジンは ISO8528 また電気装置は EN60079 があることを 紹介した。 4.4 ガス品質 ・AVL は、これまでのデータによりメタン価の議 論を行っている。ガス品質とトラブルについて、 エンジン型式による違いによる影響が取り扱わ れる。 ・Dr.KLIMSTRA は 1999 年からこの課題に関する 論文を ASME に出している。 ・Mr. NERHEIM は、リカルド社が過去に実施し たガス品質評価手法のレビューを行い次回報告 する。 ・Mr.CALLAHAN は、SWRI のガス品質に関する 最近の研究について次回報告する。 ・特殊ガス品質についての討議は、天燃ガスに比 較すると困難な課題が多い。 ―19― 5.次回テーマ ①大気条件が過給機性能に与える影響評価 Mr.LECHNER(ABB) ②リカルド社が過去に実施したガス品質評価手 法のレビュー Mr.NERHEIM(RICARDO) ③SWRI のガス品質に関する最近の研究について Mr.CALLAHAN(SWRI) ④特殊ガス品質についての公刊論文の紹介 Mr.ARRIBALZAGA(GUASCOR) ⑤4課題についてのポジション・ペーパー作成に 事務局通信 ついて ALL MEMBERS 6.次回開催予定 2006 年 10 月 19 日(木)、 フランクフルト市、ドイツ国 以上 2 MAN-B&W Japan 社長交代挨拶 先日、MAN-B&W Japan の社長の交代 の挨拶に、新・旧両社長お揃いで日内連 事務所にお見えになりました。 前社長の三木さんには、ヨーロッパに 駐在されている頃からのお付き合いで、 日内連としては随分お世話になりました。 今後ゆっくりと新たな生活を楽しまれる ように祈っております。 また、新しく社長になられた、佐々木 さんには、今後引き続き日内連活動にご 協力いただけるようお願い申し上げます 向かって 前列 左 三木前社長 右 佐々木新社長 ―20― 後列 左 田山常務理事 中央 上原主任 右 山田特別参与 Ⅳ−Ⅳ CIMAC WG "Exhaust Emission Control " アテネ国際会議(2006 年 4 月)出席報告 CIMAC WG “EEC”国内対応委員会 主査 川上 雅由* 1. はじめに 2006 年 4 月にギリシャのアテネにあるアテネ工 科大学の舶用機関研究室で開催された第 38 回 CIMAC Exhaust Emission Control WG の国際会議 に出席したので、その概要について報告する。 2. 日時 2006 年 4 月 19 日 3. 場所 アテネ工科大学舶用機関研究室 会場となった舶用機関研究室棟内 右側にあるのは蒸気エンジン、左側の室内に テストベッドがある。会議室は手前側。 4. 出席 今回は以下の 14 名が出席した。 Mr G Hellen (Wartsila Finland),議長 Mr J Boij (Wartsila Finland) Mr F Fleischer (MAN B&W Diesel AG) Mr H-J Goetze (Germanischer Lloyd) Dr U S-Kelling (Caterpillar Motoren GmbH) Dr S Henningsen (MAN B&W Diesel A/S) Mr K Valde (Rolls-Royce Marine AS Engines-Bergen) Dr E Ulrich (National Technical University of Athens) Mr N H Poulsen (A P Moller) Mr J DeHart (Navsea) Mr C L. Dijkstra (Royal Netherlands Naval College) Mr D. Stapersma (Royal Netherlands Naval College) Mr H Kihara (MHI Europe) Dr M Kawakami (Niigata Power Systems Co., Ltd.) * 新潟原動機 5. Prof. Kyrtatos のあいさつ 前 CIMAC 会長 Kyrtatos 氏から歓迎の挨拶があ った。 The National Technical University of Athens は 9 つ の school から構成され、その中の The School of Naval Architecture and Marine Engineering に The Laboratory of Marine Engineering (LME 舶用機関 研究室)が設置されている。約 7 年前に現在の校 舎に移設したときに LME 棟が建設された。LME は約 25 人のスタッフ(内 20 人が技術者)で運営 され、シミュレーショングループと実験グループ に分かれている。3 年前に排気エミッションの研 究に力を入れることを決定し、Dr. Ulrich が主体で 進めている。 6.議事 前回議事録が承認され議論に入った。 6.1 規制動向の説明 (1)IMO-MEPC54- BLG10 の動向 Fleischer 氏 か ら 4 月 に 開 催 さ れ た IMO -MEPC54- BLG10 の結果について以下の報告有。 ・ 昨 年 開 催 さ れ た MEPC53 の MARPOL ANNEX VI 及び NOx テクニカルコード(NTC) 見直しの決定に基づいて BLG10 で見直しが始 まった。BLG10 では見直しに関する WG が設置 され議論し、UI についてはスプリンターグル ープで審議された。 ・ WG では NOx 低減に関する最新技術の確 認から始まった。議論の結果、2010 年、2014 ∼2015 年の 2 ステップで検討した。 ・ EUROMOT が提案した規制案についての 説明があった。カテゴリー3及びカテゴリー 2の残渣油焚き設計機関は現状から 2g/kWh 低 減、カテゴリー2及びカテゴリー1の軽油焚 き機関は EPA Tier 2,EU Stage IIIA による。 ・ 2 サイクル、4 サイクル残渣油焚き設計機 関、4 サイクル軽油焚き設計機関に作成した最 新技術表を説明。現状、SCR 脱硝装置はほとん どがバルチック海で使用されている。 ・ Regulation の修正(含 情報収集)及び Technical aspect (コードの修正)、VOC 関係の 2 つのコレスポンディンググループが設置さ れた。 ・ EUROMOT から MEPC に NTC の修正を 提案したが審議されなかった。 ・ 11 月 13 日∼17 日に intersessional meeting が開催され、2007 年に開催される BLG11 で ―21― ANNEX VI, NTC 修正案が作成される。 Fleischer 氏の個人的な感想としては、4 サ イクルは 30%削減が提案されるだろうとのコ メントがあった。これに対し Stapersma 氏から、 これらの最新技術はバックがあるのか質問が あり、Fleischer 氏から EUROMOT は当初 20% 削減の考えであったが2サイクルメーカが 20%は多いということで 2g/kWh とした旨経過 があり、これらは実験結果によるものと説明 有。 ・ PM については残渣油焚きの場合、50%以 上、時には 70%以上がサルフェート、サルフ ェート/水であり評価が難しい。Fleischer 氏は PM 規制は燃料の規制にすべきと考えている 旨説明があった。 議長からは、計測法は別としてリファレンスが 必要とのコメントがあった。 (2)USA marine – Euromot の US-EPA 訪問 議長から、Ann Arbor で 3 月 21 日に開催された Euromot と EPA とのミーティング、3 月 22 日に開 催された EPA と各社(Wärtsilä、MAN B&W、 Caterpillar – MaK)とのミーティングについて以下 報告があった。 4 月 3 日∼7 日に開催された IMO/BLG10 に関連 した NOx 及び PM、及び米国エミッション規制作 成に関するトピックスであった。出席者は以下の 通り。 Euromot 出席者: Peter Scherm, Euromot 会長 Juergen Stein, DaimlerChrysler Stefan Mueller, MTU Sam Behrmann, Volvo Penta Donald Campbell, Caterpillar Svend Henningsen, MAN B&W Udo Schlemmer-Kelling, Caterpillar-MaK Göran Hellén, Wärtsilä EPA 出席者: Bill Charmley; Director, Heavy-Duty Onroad Center Don Kopinski; Senior Project Manager Jean Marie Revelt, Environmental Protection Specialist Bryan C. Wood-Thomas, Senior Advisor ・ カテゴリー 2(シリンダ容積> 5 liter/cyl and < 30 liter/cyl )のエンジンについては Tier 2 のエミッション規制が 2003 年に決定している として、次のステップとして以下の議論があっ た。 ・ EPA は 2011 年から開始する NOx、HC、PM の 90%削減を目標とする ANPRM (Advanced Notice of Proposed RuleMaking)を発行した。 ・ 舶用ディーゼル油の硫黄分を 15ppm 以下と し、NOx は SCR による削減、PM はフィル ターによる低減が提案された。 ・ この ANPRM に対する CIMAC コメントを 2004 年 8 月に EPA に提出した。 ・ EPA はこの規制を今年末までに決定したい 意向。硫黄分 15 ppm の燃料が 2010 年に可 能となり、規制は 2011 年/2012 年に発効さ れる。 ・ EUROMOT は、カテゴリー2 のエンジンを軽 油設計機関と低質油設計機関に分ける提案 を行い、低質油焚きエンジンはカテゴリー 3のエンジンと同等の規制。 カテゴリー3(シリンダ容積> 30 liter/ cyl) のエンジンについては以下の議論が行われた。 ・ IMO に提案された Euromot の IMO NOx 次期規制レベルについて現状規制カーブに 対して 2 g/kWh 削減の説明がなされた。 ・ SCR, EGR 及び Wet 方法についての賛否 や技術、要求される燃料性状等の議論がなさ れた。 ・ EPA は 2007 年 4 月末までにカテゴリー 3のエンジンに対する計画作成を要求され ている。EPA は IMO の次期規制に合わせた いので IMO に早く動いてもらいたい意向。 ・ EPA は何度かのステップでのエミッシ ョン削減長期日程を IMO にコミットしても らいたい意向。 (3)USA marine – EPAand CARB, etc.の動向 DeHart 氏から以下報告有。 ・ ANNEX VI については Fleischer 氏の説明 通りで、SECA については新しい情報はない。 ・ EPA は NOx、PM、サルフェートの沿岸地 域のモデリング、世界の燃料供給等に関する 2モデリング、カーゴ輸送オプション(大陸 間)、カーゴ輸送オプション(カナダ、メキ シコ)の 4 つの課題に取り組んでいる。 ・ スクラバー技術を EPA は適切な方法と考 えている。EGR については硫黄分 0.3%以上 の燃料で実施すると腐食の問題が発生する情 報あり。 ・ CARB はハーバークラフト機関を自動車 と同じ規制にしようと考えている。 ・ EPA は Tier 3、Tier 4 を本年末までに検討 する。 (4)米国パワープラント Boij 氏から米国の陸用機関規制動向について以 下報告があった。 ・ US EPA 40 CFR parts 60, 85, 89, et.al.によ るガスタービン、火花点火ガスエンジン(SI) を除く圧縮点火機関の基準は 2005 年 11 月に ドラフトが作成され、多分要求されたリミッ トの修正が行われ、最終基準が 2006 年夏に発 行されると予想される。 ―22― ・ 火花点火及びデュアルフエル機関が SI グ ループとなり、EPA は最初のプロポーザルを 2006 年 5 月に、最終版を 2007 年末に出そう としている。 EUROMOT は 2006 年 2 月 3 日に EPA と会い、 エ ン ジ ン 型 式 , 燃 料 オ プ シ ョ ン , general measurement aspects (loading, etc.)、2 次方法無 しでのエミッション、HC:s、現状規制例等を 記載した Draft Industry Feedback on the New Source Performance Standards for Stationary Gas Engines を説明した。 ・ 2004 年 6 月 15 日、 往復動内燃機関(RICE) > 500 bhp に 対 す る National Emission Standards for Hazardous Air Pollutants (NESHAP)が発行され、maximum achievable technology (MACT)をコンセプトとした HAP リミットがルール化される。定置式ディーゼ ル機関に対するホルムアルデヒドの規制値 が 580 ppbvd (15% O2)と非常に低いので注意 を要する。 (5)Europe marine-EU, River Rhine, etc.の動向 Goetze 氏より前回から舶用関係では新しい情報 はないということで以下報告有。 ・ EC 指令ドラフトで燃料中硫黄分につい てレクレーショナルクラフトのディーゼルエ ンジン主機の規制が 2006 年 1 月 1 日から発効 となった。 ・ MARPOL ANNEX VI SECA の規制が 2006 年 5 月 19 日に発行する。 ・ EU の 港 湾 、 陸 内 で は 燃 料 中 硫 黄 分 の 0.1%Cap が 2010 年 1 月 1 日から発効になる。 議長から、船社から SECA で燃料代が 20%増加 するとの未確認情報があるとのコメントがあっ た。 (6)ヨーロッパ及びアジアパワープラント Boij 氏から国際銀行等の状況について以下報告 があった。 ・ 国際銀行ガイドライン 1998 年が見 直し中であり、2006 年 2∼5 月にドラフトの 発行及び公開技術レビューが行われ、エディ トリアル見直し及び最終発行が 2006 年 5 月 ∼6 月に、行われる。 ・ 大形プラントに対する EU IPPC Reference Document は小形 CHP から 200MWe までの大 形プラントまで適用されており、大形 4 サイ クルの 50MW クラスまでに適している。 舶用設計機関はノンロード機関と大きく異な る。 エミッション低減に対する効率ボーナスはな く、コストも考慮しない。 ・ UNECE Gothenburg プロトコルの新設機 関に対する NOx 規制は以下 - SI 希 薄 燃 焼 ガ ス エ ン ジ ン > 1 MWth: 250 mg/Nm3 (5 % O2) - 圧縮点火エンジン > 5 MWth: - 低質油燃料: 600 mg/Nm3 (5 % O2) EUROMOT は打合せを申し入れ 4 月に行われ る可能性有。NOx 規制値を変更依頼する作業 が必要。 (7)アジア−舶用、陸用プラント 川上から中国の新 non-road 規制に関してヤンマ ーからの情報を報告した。米国や EU と異なる中 国 の ユ ニ ー ク な 要 求 に よ る 'China specific'の 新 non-road 規制を検討中であるが、その内容につい ては不明である。non-road としては、農機、林業、 内陸舶用、定置式が一緒に扱われるようであるが、 最終的な内容は未だに不明確である。 Boij 氏から中国側にコンタクトできる担当がいる か確認があったがいないと回答した。また、本件 は重要な情報であり、時間がないようなので Boij 氏も確認するとのコメントがあった。 6.2日本からの IMO BLG10 に提出したプレゼ ン 前回のプレゼンの結果を踏まえ、国内対応委員 会で IMO BLG10 に提出したペーパーについてプ レゼンすることが決定したので、今回はペーパー の概略を添付の如くまとめてプレゼンした。 ・ MEPC53 で採択された EGCS-SOx(SOx 削減用スクラバー装置)のガイドライン をベースに SCR 脱硝装置、水噴射・水エ マルジョンのガイドラインドラフトを作 成し提出したが審議はされなかったと報 告。これに対し、Fleischer 氏からプレナ リーで必要ないと判断されたことのコメ ントがあった。 将来、このようなガイドラインが必要なとき に再度提案することになろうといったが、そ れに対する否定はなかった。 ・ 船上 NOx 計測及びモニタリング試験結 果を踏まえ、これらの計測はできる限り 簡易化すべきとの考えから以下の点につ いて船上 NOx 計測ガイドラインを修正す べきと提案した。 ・ ジルコニア(ZrO2) センサーの追加 ・ サンプリング周期を 1-Hz モニタリングに 変えて 10 分間サンプリング期間の平均に 変更。 ・ 校正間隔を ISO 8178-1 改訂版に準じて修 正。 ・ 船内同型機関の検査は1台のみで、同型 他機関はパラメータチェック可能とする。 これに対し Fleischer 氏から計測機器につい ―23― ては、テクニカルコードで CLD と同等の結果 が得られ主管庁の承認が得られれば使えるこ とになっている。また、ジルコニアセンサー 等を追加する場合は、まず ISO に提案すべき である。また、日本の修正提案は原文をどの ように修正したいか不明確であり、原文の修 正案を提案すべきとの BLG10 と同じコメン トがあった。議長から、これを本 WG のコメ ントとする旨いわれた。 ・ NOx 低減目標については、至急低減する 必要があるが、トレードオフ関係にある 地球温暖化についても同時に考慮する必 要があり、沿岸地域と外洋規制値を別に するオプションがある旨報告した。また、 この考えは NECA(NOx 低減特別区域) のコンセプトとは異なることを強調した。 また、NOx 低減を検討するには規制改正 の日程をまず決定すべきとの提案を行っ た。 ・ 就航船についても規制すべきと考えるが、 対応できる技術が限られるので新造船と は同じレベルにできないとの提案を行っ た。 ・ 船上計測は簡単にすべきとの観点から計 測単位のオプションを提案したが IMO WG では審議の時間がなかった。本内容 については前回 CIMAC WG で報告済。 ・ PM(粒子状物質)については現在情報が あまりないので、船舶からの PM に関す るデータ収集等から何を削減すべきか検 討、計測方法の検討等を行ってから議論 すべきと提案した。 会議の状況 6.3陸用サブグループ状況報告 サブワーキンググループの議長である Boij 氏 から以下報告があった。 ・ 2005年3月にポジションペーパ Prime Mover Technique specific Emission Limits Need – Stationary Reciprocating Plant を 発行。本ペーパには定置式往復動機関の技 術について記載されており、国の規制がな い主管庁やコンサルとプロジェクトや国 の規制に関して議論を始めるときに有益 である。 ・ フィリピンの規制が問題 RA 8479 Philippine Clean Air Act of 1999NOxディーゼル発電機: 2000 mg/Nm3 as NO2 Particulate(燃焼装置) 郊外及び工業地域 150(US EPA Method 5) その他地域 200(US EPA Method 5) SOx 既設 1500 as SO2 新設 700 as SO2 注)Nm3 の条件は 25 ℃ 、760 mm Hg CEMSは主要工業に対し、10MW以上の プラントにSO2,PMを要求。 Particulateのサンプル結果はCO2 12%の ような標準条件に換算されなければな らない。 これに対し、 ・12% CO2は5% O2に相当(石 油燃料)、 ・上記を満足するためにはSCR : Selective Catalytic Reduction (NOx), FGD : Flue Gas Desulphurization (SO2), ESP : Electric Static Precipitator (particulate)が必要・往復動機関では運 用時のO2リファレンスは15% O2のコメントがあっ た。 フィリピンの規制に定置式機関の技術根拠のあ るO2リファレンスを入れてもらうべきであるが、 どうすればよいか現時点でアイデアはないという 結論であった。 これに対しFleischer氏からEUROMOTでフィリ ピンにコンタクトするか提案があったが、 EUROMOTとCIMACは異なることからここでは結 論が出なかった。 6.4就航船機関データ調査 前回の WG 会議で決定した就航船に搭載された 機関の NOx データ調査結果について、リーダー の Heninngsen 氏から報告があった。 • 就航船機関のエミッションクラス分けに 関する新しい課題が承認されたが、実際の活 動については明確化されていない。全メンバ ーからの情報収集を了解したが、データが送 付されたのは日本からのみであった。 • Toft 氏からのメールを見ると、船主は顧客 と主管庁にエミッションデータに関して協力 しなければならないが、スコープが不明確で ある。 • 活動について、エミッションファクター・ 年間燃料消費量等からの計算も考えられるが、 NOx のデータを簡単に求められない。 • 以上のようなことから、この活動にはもっ と明確な目標と実際のエミッションデータが 必要である旨報告された。 これに関し、Kelling 氏から初期に IMO で審議さ ―24― をはじめたい旨提案があった。プロジェクト プランを本 WG で確認して開始することにな った。参加希望は直接コーディネーターに連 絡する。Wartsila の Henriksson 氏が議長から ノミネートされ承認された。 れたときのデータは精度が悪くしようできない とのコメントがあった。 結局、いいアイデアがなく、ユーザーグループ に今後どうすべきか確認することになった。 Poulsen 氏が同僚のユーザーグループメンバーに 確認する。 6.5New activities ・ SCR、FGD(スクラバー)、パーティキュ レートフィルターのような後処理装置の Recommendation 作成の提案がでた。 ・ 種々議論の後、議長からスクラバーが重 要な技術であり、これに関するプロジェクト 7 次回予定 2006 年 10 月 31 日 Caterpillar MaK (Kiel) 先に開催された日本内燃機関連合会の総会で、次回 CIMAC ウイーン大会(2007 年 5 月)では、日本 企業グループが、スポンサーとなって大会参加者に対して絵画のプレゼントをする事が決まりました。 技術の大会に、多少でも芸術の香りのする贈り物も良いのではないでしょうか。 絵画のレプリカを2 種類準備 上:作者 Berenice Darrer (1976 Namibia 生まれ) 下:作者 Hans Staudacher(1923 Austria 生まれ) 2 種類の絵画の参加者にGift として渡す。(A またはB を選択)。 日本の企業グループがスポンサーとなり提供 ―25― 事務局通信 3 CIMAC WG(作業グループ)と日本対応の国内委員会 (2006-06-13)日本内燃機関連合会 CIMAC(国際燃焼機関会議) 日本からの役職者 会長 事務局長 WG 担当副会長 M. Kleimola (Wartsila, Finland) M. Heseding (CIMAC, Germany) Prof. Wachtmeister (TUM, Germany) テクニカルプログラム担当副会長 評議員 評議員 伊藤恭裕(新潟原動機) /Y.Itoh 高畑泰幸(ヤンマー) /Y.Takahata 田山経二郎(日内連)/K.Tayama 主査会議議長:新潟原動機 伊藤技術センター長 事務局:日本内燃機関連合会 山田知夫 特別参与 WG No. 02 WG Title, Chairman, WG No.,、WG abrev. 国内担当委員会 もしくは委託先 国内委員会 主査 WG: Class. Soc. D.E. coordinating WG (船級協会ディーゼル機関) K.B. Hansen (MAN B&W/DK) WG2 CS-D WG: Class. Soc. D.E. Crankshaft Rules (船級協会ディーゼル機関-クランク軸の寸法) M.W.Rasser (Bosch/Austria) WG4 CD WG: Exhaust Emission Controls-D.E. (ディーゼル機関―排気排出物の制御) G. Hellen (Wartsila/Finland) WG5 D-EX WG: Heavy Fuels (重油) K.Aabo (MAN B&W/Denmark) WG7 HF WG: Marine Lubricants (舶用潤滑油) J.F.Chapuy (SEMT/France) WG8 ML WG: Users (往復動内燃機関ユーザー) D.Walford (Teekay Shipping/Canada) WG10 U WG: Turbocharger efficiency (過給機効率) Dr.E.Codan ( ABB TurboSystems/S)WG13 TE WG: Engine Electronics and Automation System (電子制御と自動制御システム) R. Boom (Woodward/NL) WG EEA 日内連 WG2 対応国内委員会 16 WG: Auxiliary systems-design (機関補機システム) F.Deichman(Columbus Ship/Germany) WG16ASD (社)日本マリンエンジニアリング学会 機関関係合同委員会 JIME 岩本 勝美 K. Iwamoto (東京海洋大) 17 WG: Gas Engine (ガス機関) Lars Nerheim ( Ricardo/UK ) WG12 GFA 日内連 WG12 対応国内委員会 後藤 悟 S. Goto (新潟原動機) CORDINATOR: Int’l Standards-Recic’g Eng (コーディネーター:ISO-往復動内燃機関) J.Peaker (GEC Ruston , UK) ISC1 ISC-RE 日内連 ISO/TC70 国内対策委員会 CORDINATOR: Int’l Standards-Gas Turbine (コーディネーター:ISO-ガスタービン) A. Suzuki (JICEF , Japan) ISC2 ISC-GT 日内連 ISO/TC192 国内対策委員会 04 05 07 08 10 13 15 JICEF WG2 committee 日内連 WG4 対応国内委員会 JICEF WG4 committee 日内連 WG5 対応国内委員会 JICEF WG5 committee 日内連 WG7 対応国内委員会 JICEF WG7 committee (社)日本マリンエンジニアリング学会 燃料・潤滑研究小委員会 JIME (社)日本船主協会 機関管理研究会 Ship owners ass. of Japan 日内連 WG13 対応国内委員会 JICEF WG13 committee 日内連 WG15 対応国内委員会 JICEF WG15 committee JICEF WG12 committee ―26― 高橋 正英 M.Takahashi (三井造船) 久保 晴義 H. Kubo (神戸製鋼) 川上 雅由 M.Kawakami (新潟原動機) 宮野春雄 H. Miyano (日本油化/NYK) 塚本達郎 T. Tsukamoto (東京海洋大) 中谷博司 H. Nakatani (日本郵船) 白石 啓一 K.Shiraishi (三菱重工) 前田 隆義 T.Maeda (ナブテスコ) [連絡担当] 古林 誠 M.Furubayashi (日内連) [連絡担当] 鈴木 章夫 A.Suzuki (日内連) 備 考 Ⅴ.ISO 関係 Ⅴ-ⅠISO/TC70/SC8( 往 復 動 内 燃 機 関 /排 気 排 出 物 測 定 ) イ ス プ ラ 国 際 会 議 ( 2006 年 4 月 ) 出 席 報 告 ISO/TC70/SC8 国 内 対 策 委 員 会 * 主査 芦 刈 真 也 1.まえがき 2006 年 4 月 28 日(金)に、イタリアのイスプラ にある EU Joint Research Center で、ISO/TC70/ SC8 (往復動内燃機関/排気排出物測定)の国際会議 が開催され、これに出席したので、その概要を報 告する。 2.会議日程 2006(平成 18)年 4 月 28 日(金) 3.会場 会議は、イタリアのミラノ市郊外の町、イスプラ にある EU 研究施設 Joint Research Center で行われ た。 4. 会議の概要 議長および出席者は以下のとおり。 議 長:Stein(Daimler-Chrysler,ドイツ) 事務局:Heseding(VDMA,ドイツ) 出席者:Billi(UNACOMA,イタリア) Bonnel(JRC,イタリア) Hummel(JRC,イタリア) Stark(Iveco,イタリア) Effelsberg(MTU,ドイツ) Fleischer(MAN,ドイツ) Neddenien(Lloyd,ドイツ) Knuth(Deutz,ドイツ) Jackson(EPA,ドイツ) Shimpi(Cummins,アメリカ) Paukert (UIC,フランス) Tarling(CNH,イギリス) Taylor(JCB,イギリス) Jun(中国造船研究所,中国) 芦刈(コマツ,日本) * コマツ 写真1:会議が行われた EU Joint Research Center 日 本 よ り Part2 に 対 し て コ メ ン ト を 提 出 し た (N440)。(NOx 計にジルコニアセンサを追加す るコメント) 4.1 ISO 8178-1 2nd edition (排気排出物 の台上測定) 排出物計算の体積ベースへの統一、および、より 低エミッションの機関に対応した測定方法の折 込を実施。 - ISO 中央事務局の最終確認用ドラフト(FDIS) を、各国委員に配布するので、確認の上発行 する。(8/2 投票締め切り) 4.2 ISO 8178-2 2nd edition (排気排出物の 現地測定) 8178-1 2nd edition 変更内容の反映, および,In-Use (機械使用状態)での排気排出物規制の動きに合 わせ,車載状態での計測を織り込む予定。 主な討議内容を以下に記す。 - 日本から提案した NOx 計にジルコニアセンサ を追加する提案は、NO2 に対する感度への懸 念から今回は採用を見送り、継続審議となっ た。今後増えるであろう NO2 排出量の多い後 処理装置つきエンジンへの懸念が理由。 - 記号、略号については Part2 でのみ用いられて いるものを記載し、その他については part1 を 参照する形とする。 ―27― 4.3 ISO 8178-4 2nd edition (定常試験サイク ル) オフサイクルエミッション評価の対象運転領域 (エンジンコントロールエリア)を織り込む。 - DIS 投票の結果、100%賛成(P メンバ 12 カ国) で可決。 - 日本より N431 他で提案し採用されていなか った、C1 8 モードテストの最大トルク点に公 差を持たせる案は、今回、英国の賛成(N443) があり、承認された。ただし、日本要求の 5% 公差を EU の出力認証の最大トルク点公差に 合わせ、4%にする。 - F サイクルについて UIC(International Union of Railways)より修正提案があり、モード1、2 の重み係数をそれぞれ 0.25→0.15, 0.15→0.25 に、モード3のトルクを 0%→5%に変更する こととした。 - FDIS 投票用のドキュメントを ISO 中央事務局 に送付する前に、ドラフトを SC8 メンバに送 付、確認のうえ FDIS へと進める。 4.4 ISO 8178-11(過渡時排気排出物の台状 測定,試験サイクル) より機械使用状態近い、過渡状態での排気排出物 測定試験サイクルおよび試験方法の制定を実施。 - 2006/4 に ISO は発行済み。 - ただし、日本から送付したコメントは現時点 で織り込まれていない。日本からのコメント に対し N444 を割り振り、 次回 SC8 で討議し、 修正として織り込む。 4.5 ISO 8178-5 2nd edition (試験燃料) 各国の試験燃料を最新のものに更新、さらに燃料 性状が排気排出物に与える影響に関するコメン トを追記する。 - DIS 投票の結果可決。 - 2005 年東京会議で了承された、マリン用高硫 黄燃料への後処理装置の適用に関するコメン トが織り込まれていなかったため、DIS Vote および今回会議の席上で再提案した。 - FDIS を省略して出版されるが、SC8 メンバに ドラフトレビューの機会を設ける。 5. 次回ミーティングの予定 2007-04-25/26 に実施予定(場所は未定)。 6.その他、感想 2010 年頃にオフロード機関に対し、文字通り桁違 いに厳しい排ガス規制の予定が公表されており、 また、それに伴い、トランジェント試験サイクル の追加(新規発行する Part 11 に内容折込)、Not to Exceed 規制(Part 4 改正に内容折込)、In-Use テ スト(Part 2 改正に内容折込)の導入等、新たな 試験方法の導入が計画されている。各国の試験方 法の統一を図るためにも、これらの規制動向にあ わせた国際規格の制定、改定はますます重要にな ってきている。ISO/TC70/SC8 国内対策委員会の 審議を充実させ、日本の意見をこれらの規格に反 映させていきたい。最後になったが、重要な国際 会議に参加の機会を与えていただいた、関係者の 方々に感謝する次第である。 <以上> 写真2 ―28― TC70/SC8 会議の様子 Ⅴ-Ⅱ ISO/TC192(ガスタービン) バルセロナ国際会議(2006 年 5 月)出席報告 ISO/TC192 国内対策委員会 主査 安田 耕二* WG13 幹事 伊東 弘一** 副幹事 宇治 茂一** 事務局 杉山 雄一郎**** 2006 年 ISO/TC192 Plenary Meeting がスペイン国 バルセロナ市で行われた。以下,会議の概要を報 告する。 1.日時:2006 年 5 月 11 日(木)09:00∼11:30 2.場所:Hotel Hilton Diagonal Mar Barcelona, Spain 3.出席者 20 名、 8 カ国 (USA, UK, Japan, Germany, Sweden, France, Switzerland, Russia) Mr, Roy P. Allen (議長) Chairman, Consulting Engineer, USA Mr, Ryan L. Crane, TC192 Secretary, Engineering Advisor ASME, USA Mr. Thomas Lazet Manager Engineering Process Management, Solar gas Turbine, USA Mr. Jean-Pierre Poux, Union de Normalisation de la Mecanique, France Mr. Thierry Dhainaut, Dipt-ing. Project manager, European Institute For Energy Reserch, France Mr. Stig Pettersson,SIS, Swedish Standard Institute, Sweden Mr. Lars Ellmark, Manager Standard and Instructing SIEMENS, Sweden Mr. Lain R, Kellock,Chief Engineer H Technology GE Gas Turbine, USA Mr. Roger. C. Santon ,HSE ,UK Mr. Anthony E Eynstone, Consulting Engineer, UK Mr. Ben Wiant, Manager Standard & Regulations, SIEMENS, USA Mr. Yury A. Nozhitsky, Central Institute of Aviation Motors, Russia Mr. Robin Proctor, Siemens, UK Mr. Hans Wettstein, ALSTOM POWER ,Switzerland Mr. Ronald J Hunt, Power + Energy Associates, UK Mr. Gerd Weber, Quality Manager System Design SIEMENS, Germany Mr. Koji Yasuda , Hitachi, Ltd. Japan Dr. Koichi Ito, Waseda Univercity, Japan Mr. Yuuichiro Sugiyama, JCGC, Japan Dr. Shigekazu Uji, IHI Japan * (株)日立製作所 早稲田大学 *** 石川島播磨重工業(株) **** 日本コージェネレーションセンター ** ―29― 本年は日本が幹事国としてワークする新しいワー キンググループが承認された始めての Plenary Me eting であり,コンビーナをお引受け頂いた伊東弘 一先生に出席頂き,第 1 回ワーキンググループ会 議を当地で開催した状況について伊東先生から 報告していただいた。 4. 議事内容 (1)Opening 議長 Mr. Allen によって開会が宣言された。 (2) Roll Call of delegation 各国出席者の自己紹介を行った。 (3) Introduction by the Chairman 議長 Mr. Allen により過去1年間の動きについ て概略報告。 (4) Adoption of the Agenda Document TC192N223 により,ASME Mr. Crane が議題の確認を行った。 (5) Appointment of the Drafting Committee TC192 会議においては,オフィシャルな Drafting Committee は任命されていないため,Mr. Tom Lazet が会議の Resolution 作成に関し,Mr. Crane をサポートすることで了承された。 (6) Report of the Secretariat 特になし。 (7) Reports of Working Groups WG3(コンバインドサイクル):ISO/CS の規定に よりキャンセルされた。現状特に動きなし。 WG4(用途),WG7(燃料/環境),WG8(状態監 視):特に動きなし。 WG9(発電用 GT):期限切れで一度キャンセルさ れたが,イギリスから再開のための NP が提案 され承認されたので再スタートする。 WG10:21789 – Gas turbine application – Safety, Convenor’s report を Mr. Santon から口頭報告。 800 項目,200 ページに渡るコメントを 2001 年 から 21 回,合計 49 日間もの議論を行い今日に 至っている。主なコメントは解決し,現在最も 大きい Pending は Risk Assessment の項目で, 許容可能なリスク(Tolerable Risk)の具体的なガ イダンスの数値を規定できるかどうかを議論 中であることが報告された。5 年に渡る緻密な 議論を経て DIS に至った長年の多大な労に対し 会場から拍手が沸いた。CD 投票はパスしたの で,今回の 3 日間のWG打合せの内容を反映し DIS Draft を作成する。 Pre-Draft を作成し, Web Site に公開,その後 フランス語版への翻訳 作業を行う予定。(フランスメンバー及びフラ ンスの翻訳者が対応するが,2 ヶ月位は掛かる であろう)ISO Editor のレビューは DIS 投票の 前に行われる見込み。 DIS 投票は 12 ヶ国のPメンバーの 2/3 の賛 成が必要である。今後の予定としては, DIS draft ( English and French Version)Aug. 2006 DIS 投票案内:Sep. 2006 5 ヶ月間の Review 期間を経て投票, 締め切り: Jan 2007 関連事項として EN standard harmonization の 件について議論あり。Mr. Santon はウイーン協 定に基づき,ISO standard 発行に至った折には EN へ harmonization の観点から,EN standard の 番号と併記で発行されるはずと言う。 Secretary Mr. Crane は ISO で Approve された ものが即 EN への Harmonization するというの はウイーン協定の範囲外のはずであり,パラレ ルには作業していないので適用外のはずと言 う。本件については その場での議論は中断し, TC192 から ISO Secretariat に確認することとし た。 ISO/TC108/SC2 にてガスタービンに関する振 動についての規格が作成されている。これらの 規格について ISO TC192 は関与しているか,情 報を持っているかとの問いかけあり。 ISO 7919-4 Mechanical vibration of non-reciprocating machines-Measurements on rotating shafts and evaluation criteria - Part 4: Gas turbine sets その他の関連規格 ISO7919-2, ISO 10816-2 など振動に関係する規格が発行されていて,彼 らの作成した ISO 規格にガスタービンに関する 記載がされている。ISO/ TC192 と TC108 相互 の交流が必要ではないか?と問題提起あり。 250 の Technical Committee と 2400 種類の ISO Standard が存在し,それぞれ関係する内容 を把握するのは困難を伴うが,GT に関係する Work の 全 貌 を 極 力 把 握 す る 必 要 が あ る 。 TC192 事務局としては,定期的なチェック及び モニターを心がける。 (12) Future meetings:次回は,2007 年 5 月 17 日に カナダのモントリオールで,ASME Turbo Expo と同時開催する。WG の会議は,5 月 14-16 日 に行う。 (13) Approval of resolutions:決議事項を読み上げ, 承認された。別途,正式ルートで配布される。 (14) Adjournment:来年の再開を期し,散会。 所感 WG9 で発電用途の GT に対する規格作りが再開 される。NP に添付された WD を見ると,ISO 3977 シリーズと別の体系を考えているようであり,イ ギリスが幹事国になったことも考慮し,今後の動 きに注意を払う必要がある。 TC108 の振動規格については,国内対策委員会 で検討し,改正等の内容については,国内審議団 体(機械学会)担当者とコンタクトが必要である。 6. 写真 1 TC192 Plenary Meeting(コーヒーブレイク) WG11(受渡試験方法):ISO/CD 2314 (Revision) を各国がレビュー中。継続審議。 WG12(マイクロガスタービン):コンビーナの Mr.A. Eynstone が活動状況を報告。昨年の Reno での 第 2 回 WG 以後若干の進展にとどまるが,今回 の WG にて日程を再調整し,2006 年 7 月末に CD を提出する予定。 WG13(コージェネレーション):伊東先生から 12 名 の Member による第1回目の Meeting を前日開 催し,規格の基本構成の確認等 WG としてスタ ートを切ったことを報告。 (8) New Work Item Proposal:特になし (9) Items for future work:特になし (10) TC192 Policy Matters:特になし (11) Other business : フ ラ ン ス の 委 員 か ら ―30― 写真 2 (宇治委員,伊東幹事,安田主査) Ⅴ-Ⅲ ISO/TC192/WG10(ガスタービン:安全性) バルセロナ国際会議(2006 年 5 月)出席報告 ISO/TC192 国内対策委員会 主査 安田 耕二* ISO/TC192/WG10(ガスタービン−安全性)が ISO TC192 Plenary Meeting と共にスペイン国バル セロナ市で行われた。以下,会議の概要を報告す る。 1.日時:2006 年 5 月 9 日 09:00 -17:00 5 月 10 日 09:00 -17:00 5 月 11 日 11:30 -16:00 主なコメントは解決し,現在最も大きい Pending は Risk Assessment の項目で,許容可能な リスク(Tolerable Risk)の具体的なガイダンスの数 値を規定できるかどうかを議論中。 当初の予定より遅れているが,昨年認められた 延長期限を満足すべく,精力的に打合せを実施し ている。 2.場所:Hotel Hilton Diagonal Mar Barcelona, Spain (3) 審議内容 3 日間に渡り審議を行い、今回の打合せで、全て の コメントについて審議を完了した。 今後の DIS審議の段階で詳細検討すべき項目が数項 目残っているが、その他は今回の会議で合意を得 るに至った。 詳細検討すべき項目の大きな点は前述の許容可 能なリスク(Tolerable Risk)の具体的なガイダンス の数値を規定できるかどうかである。 3.出席者 (17 名, 8 カ国) Mr. Roger Santon(コンビーナ),HSE , UK Mr. Barrie Church (Secretary), Global Energy Associate, UK Mr. A.H. Eynstone, Consulting Engineer, UK Mr. Robin Proctoe, Siemens, UK Mr. Peter Rainer ,Rolls Royce, UK Mr. Ben Wiant, Siemens Power Generation, USA Mr. Tom Lazet, Solar Turbine, USA Mr. Iain Kellock, GE Power System, USA Mr. Eric Kaufman, GE Power Systems, USA Mr. Burhlord Jasuleu, Alstom, Swiss Mr. Herman Engesser, Alstom Power Generation, Swiss Mr. Hans Wettstein, Alstom Power Generating, Swiss Mr. Lars Ellmark, Demag Delaval, Sweden Mr. Yury Nozhnitsky, CIAM, Russia Mr. Gred Weber, Siemens AG, Germany Mr. Fredric Pommel, GE Energy Product France, France Mr. Koji Yasuda, Hitachi Ltd., Japan 4. 議事内容 (4) 今後の予定 CD 投票はパスしたので、今回の WG 打合せの内 容を反映し DIS として作成する。 Pre-Draft を作 成し、Web Site に公開,その後 フランス語版へ の翻訳作業を行う予定。 DIS draft (English and French Version)Aug. 2006 DIS 投票案内:Sep. 2006 5ヶ月間の Review 期間を経て投票締め切り :Jan 2007 (1) コンビーナの Mr. Santon によって開会が宣 言され,いつもの通りプロジェクターで各国から のコメントを投影しつつ1項目づつ審議し,その 場で文言の修正を行うことで進めた。 (2) 進捗状況 21789 – Gas turbine application – Safety について の 800 項目,200 ページに渡るコメントを 2001 年 から 21 回,合計 49 日間もの議論を行い今日に至 っている。 * (株)日立製作所 ―31― 写真 1 TC192/WG10 のメンバー 次回 WG10 Meeting は 2007 年 1 月末あるいは 2 月 に実施予定。 Ⅴ-Ⅳ ISO/TC192/WG12(マイクロガスタービン) バルセロナ国際会議(2006 年 5 月)出席報告 ISO/TC192/WG12(マイクロガスタービン)が ISO TC192 Plenary Meeting と共にスペイン国バルセロ ナ市で行われた。以下,会議の概要を報告する。 ISO/TC192 国内対策委員会 主査 安田 耕二* 委員 杉山 雄一郎** WG13 委員 宇治 茂一*** 章立ては,次の通りとし,日本は Sec.2&8を担 当する。 Sec 1 Title To be included Introduction and Scope Recuperator, Heat Exchanger, Geared or 1.日時:2006 年 5 月 8 日(木)09:00∼12:00 2.場所:Hotel Hilton Diagonal Mar Barcelona, Spain 3.出席者 (8 名, 4 カ国) Mr. Anthony E Eynstone(コンビーナ), Consulting Engineer, UK Mr. Thomas Lazet, Solar Turbines,USA Mr. Robin Proctor, SIEMENS, UK Mr. Yury A. Norhnitsky, Central Institute of Aviation Motors, Russia Mr. Koji Yasuda, Hitachi, Ltd., Japan Dr. Shigekazu Uji, IHI, Japan Mr. Yuichiro Sugiyama, JCGC, Japan Mr. Ryan L. Crane, TC192 Secretariat , ASME, USA 4. 議事内容 (1) コンビーナの Mr. Eynstone によって開会が宣 言され,出席委員の自己紹介を行った。 (2) 進捗状況 昨年決定した章立てに基づくドラフト作成作業 は,ほとんど進んでいな状況であり,ドラフトを 作成したのは 2 名だけで,かつその資料はまだ配 布していない状況。 (3) 今後の作業 昨年決めた章立てを若干見直しをして,早急に作 業を行うこととした。 これに伴い昨年定められた Target Date は更に延 長を願い出ることとなる。 2005 年 RESOLUTION CD 2006-05-15 → 2006-09-01 DIS 2007-05-15 FDIS 2007-11-15 IS 2008-05-15 * ** *** (株)日立製作所 日本コージェネレーションセンター 石川島播磨重工業(株) non-geared, AC controlled, Electrical Output + Synchronous machine 2 Design Requirement 3 Standard Reference Based on 3977-3 + HSE 482/7 4 Output, rating, electrical Condition quality Maintenance Draft work already done Also input from Geroge Sparks to be integrated by Anthony) 5 Inspection, Testing & Draft Work Already don Commissioning Based on 3977-8 6 Technical Information Based on 3977-7 & 9 7 Fuel & Environment Based on 3977-4 8 CHP Application Start from Japanese Standard Draft 作成に当たっては,ISO 3977-3,ISO 21789, HSE 482/7 を Starting document として考慮すること とした。 今後の ACTION SCHEDULE: - E-mail to all country members at once - Initial Draft to Committee members from RENO 6/30 - Committee members review WD 7/31 -Covenor to incorporate comments 8/31 5. 所感 NP 成立後 2 回の委員会 2004 年ウイーン,2005 年リノで方向付けはしたものの具体的には若干の 進展があっただけで不十分な状況にある。今回の 会議においても UK のコンビーナからは現状まで のドキュメント配布もなく,明確な指針の提示も 不足していて,この場で章立ての確認とその担当 の振り分け再設定をする状況であった。日本は担 当部分が増え Section 2 Design Requirement も追加 担当することになった。WG13 Cogeneration とも関 連する事項もあるため,日本コジェネレーション センターとの協力して対応したい。 ―32― Ⅴ-Ⅴ ISO/TC192/WG13(コージェネレーション) バルセロナ国際会議(2006 年 5 月)開催報告 ISO/TC192/WG13(コージェネレーション) 幹事(コンビーナ) 伊東 弘一* 副幹事 宇治 茂一** 委員 安田 耕二*** 事務局 杉山 雄一郎** 1. はじめに 2005 年 6 月の ISO/TC192 Plenary Meeting におい て,日本から提案したコージェネレーションにつ いての NP(新規作業項目提案)が各国の投票の結 果承認され,日本を幹事国とする TC192/WG13 が 新設された。今回,他の TC192 関連の国際会議と時 期を合わせ,第 1 回国際会議をバルセロナで開催し たので,概要を報告する。 WG13 初会議の開会宣言の後、引続き出席者 5 カ 国 12 名が自己紹介して初会議がスタートした。 WG に参加を表明していた国のうち欠席はフラ ンス 1 カ国のみでほぼ全員が揃い,ASME フェロー として国際会議リーダ経験が豊富な伊東先生の進 行で和やかに行われた。次に Agenda を確認し,今 回会議として以下の4項目を説明・審議した。 2. 開催日時/場所 2006 年 5 月 10 日(水)13:00∼16:00 Hotel Hilton Diagonal Mar Barcelona, Spain (1) 3. 出席者(5 カ国 12 名 英,米,スエーデン,ロシ ア、日本) Dr.Koichi Ito, Convenor, Waseda University, Japan Dr.Shigekazu Uji, Sub Convenor, Ishikawajima-Harima Heavy Industries , Japan Mr.Yuichiro Sugiyama, Secretary, Japan Cogeneration Center , Japan Mr.Kouji Yasuda, Hitachi Ltd., Japan Mr.Yury A. Nozhnitsky , Central Institute of Aviation Motors, Russia Mr.Ilya N. Dolgopolov , Central Institute of Aviation Motors, Russia Mr. Lars Ellmark , Siemens Industrial Turbomachinery AB ,Sweden Mr. Robin Proctor , Siemens Industrial Turbomachinery Ruston House, UK Mr. Ronald J Hunt , Power +Energy Associates, UK Mr. Anthony H Eynstone , Consulting Engineer, UK (with one observer) Mr. Ryan L. Crane,TC192 Secretariat, Engineering Advisor ASME ,U.S.A 4. 議事内容 TC192 初の日本のコンビーナ,伊東教授からの * ** *** **** 早稲田大学 石川島播磨重工業(株) (株)日立製作所 日本コージェネレーションセンター 提案の趣旨,審議体制,ISO 規格作成日程等 日本から,ISO 規格作成作業の概要を説明し確 認した。 「提案趣旨と現況紹介」では,現在コージェネ レーションの規格は国内規格だけで国際規格 (ISO)はない。しかし世界的な省エネルギー・地球 温暖化防止策としてコージェネレーションシステ ム導入が評価されており,特に高効率内燃機関コ ージェネレーション導入実績が最多である日本で は,ISO 規格作成は緊急かつ重要課題となっている。 日本の内燃機関コージェネの導入量は 8,000 MW コージェネ全体の約 40%の占有率となり,蒸気タ ービンコージェネが主力の欧州・米国の 2 倍以上 の量,占有率を誇ることを説明し,コージェネ先進 国であること理解いただいた。また,国内規格は 10 件以上整備されており,その背景を基に 2005 年 6 月の ISO/TC192 国際会議にてコージェネ WD 案を 添付して NWIP の提案を行い,2006 年 1 月に 12 カ 国投票で新 WG13(コージェネレーション)とし て承認され,今回の初会議の開催に至った経緯も 説明した。 また,国内の ISO/WG13 国内作業委員会の組織 図で国内審議体制が出来上がっていること及び 「ISO 化スケジュール」で,2007 年 7 月 CD,2009 年 1 月 ISO 規格が発行期限であること,さらに今回, 次回(2006 年 11 月),第 3 回(2007 年 5 月)の計 3 回会議で CD 完成を目指すことなどを確認した。 (2) 規格の基本内容(適用分野・範囲・規格種類) の審議 WD 案は,JIS B 8123 コージェネレーション導 入評価検討項目 を修正した英文規格案であり,先 ず WG メンバーと規格の基本内容について意見交 換した。その結果,事務局提案どおりに適用分野 は民生用と産業用,原動機は GE・DE・GT,規格 ―33― まとめることで合意した。 次回の「日本開催案」は各国委員の旅費事情に より否決され,相談の結果,コンビーナの既知団 体,COGEN-EUROPE のベルギー・ブリュッセル事 務所で開催することになった。WG 単独での日本 開催は困難なことを改めて認識した。 写真 1 WG13 会議場: Hilton Diagonal Mar Barcelona 区分は Basic Standard(基本定義,設計,計画, 評価および調達)をカバーする規格としスケジ ュール通りに審議することが合意され,初回会 議の目的は達成することができた。 また各国委員間で「設計項目の抽出方法」や 「調達の重要性」及び「評価基準や手法」など に捉え方の差異が大きいことが判明し,今後の 重要な課題となった。 (3) WD 案の詳細説明及び審議 WD 原案のほかに「規格構成と評価手法の詳細 資料」 を準備して WD 案内容を詳細説明した。 最適 CGS のため主に「基本用語・計画・設計項 目」+「基本の評価手順と情報提供者区分」によ り規格化を図りたいと提案したが,「設計の初期 段階から Supplier が入り,購入仕様書作成や評価ま で Purchaser と協議を重ねており,「詳細な評価・ 調達範囲まで規格化議論すべき」とのコメントが あり,規格化範囲の要望について,次回までに回 答資料をもらうことになった。 また,「評価項目には,税額控除・助成金支給な どの優遇措置を加えたい。」,「コージェネ原動機 として,内燃機関だけでなく蒸気タービンも重 要。」,「評価比較対象は従来システム以外に国家 指令や国家標準もあり,評価フロー図の見直しが 必要。」などのコメントもあり,詳細内容につい ても回答をもらうことになった。 検討項目は,1 ヶ月以内に各委員からコメントを もらった後,事務局でコメントシート及び議事録 にまとめて再送付の上次回会議にて審議すること になっており,各委員の真剣かつ活発な議論で有 益な会議となった。 5. まとめと評価 翌日,Crane 氏(TC192 事務局長)より会議運営 に関するコメントを頂いた。「初開催 WG ではあ るが,資料準備・会場運営・スケジュール設定及 び WD 案審議などどれもうまく実施されていたと の高評価であり,「CD 作成までの着実なスケジュ ール管理」を要望された。 コージェネレーションの国際規格化を順調にス タート出来たこと及び WD 案の規格化方針につい て,各国委員のコメントを得てその必要性とスケ ジュールについて合意が得られたことは評価でき ると思う。 6. 所感 日本のコンビーナによる ISO 初回会議のため, 慣れぬスペイン語圏での事前準備(12 種資料)及 び当日の運営(机配置の確認,プロジェクター& PC の 200V 変換プラグ配線,出席者サイン名簿のコ ピー依頼など---)に気遣いして,WG13 会議の開 催写真を撮り忘れるほど緊張した。次回も各国委 員の反対で欧州開催となり,しかも審議が佳境に 入るので会議運営はどうなるか気掛かりである。 しかし救いは伊東先生の人脈のお陰で COGEN −EUROPE を紹介いただきかつ先方が大変親切で, メール依頼に即座の承諾や会議室・パソコン・プ ロジェクターの無料提供をいただいたことである。 また会議終了後は,バルセロナでガウディの世界 遺産を見物してリフレッシュできたことは有難か った。 (4) 次回スケジュールの検討 7 月中旬に事務局からコメントシートを送付 後,9 月中旬までに各委員の 2 次回答を得て WD− 2次案を作成。この案で次回会議(2006.11 下旬) を開催審議し,第 3 回会議( 2007.5:カナダ)にて ―34― 写真 2 バルセロネータ(港)にて (左から安田委員,伊東幹事,一人おいて杉山委員) 7. その他 (1) 2006 ASME TURBO EXPO の調査報告 − 出展概要:①会社数---約 80 社,②分野-部品/材料技術,CAD/シュミレーション技術, 制御/モニタリング/環境試験装置,検査/計測装 置,燃料/潤滑/製造加工,OEM/システム設計等 − 会場全体:バルセロナコンベンションセンター 1F(約 1500 m2)の中規模会場。 WG13 会議場の Hilton ホテルに隣接していて, 明るくスペース余裕あり。ASME ガスタービン 講演会場の 1F にあり,参加者向けに展示されて おり,3 日間/約 2 千人(推定)入場者数があった。 − 見学状況:会場概観(写真 3) Calnetix :1MW 小形高速発電機, GE-Jenbacher:GE モデル+GT ターンキーメンテナンス, Nedtech-Engi.:タービン部品設計(写真 4), Olympas-USA :TB 内視鏡検査システム, Sulzer-Metco :TB&鋳造品。又 P&W:AeroTB, Paker:GT 燃料噴射部品など有り。 それなりの盛況で「パネル主体+カットモデル /部品/計測装置」などが主体であった。対面説 明にてニーズ収集した後,メールフォローして いる。欧州開催で全体的に前回より小コマは減 ったが,うまく関連メーカがまとまっており,展 示は見やすかった。 (2) バルセロナの散歩 観光名所として,地中海気候特有のバルセロナ 港(写真 2)とガウディの建築:サグラダファミ リア教会(写真 5),世界遺産:カサ・ミラ(ミラ 邸,写真 6),ピカソ及びミロの美術館を 見学し てきた。歴史的建造物と絵画は共に,街によくマ ッチしていて見事な配色であった。また,サッカー 好きならご存知の熱狂的バルサ(FC バルセロナ) 優勝パレードもたまたま見学できた。 写真 5 写真 3 サグラダファミリア教会 ASME TURBO EXPO 会場 写真6 ガウディの世界遺産:カサミラ 写真 4 Nedtech 社:タービン部品 ―35― Ⅵ.標準化事業活動の概要(2005/2006 年度) 日本内燃機関連合会 鈴木 章夫 1. 日内連における標準化事業について 日内連においては,内燃機関に関する国際標準 化機構(ISO)関係及び日本工業規格(JIS)に関す る標準化の事業を実施している。標準化事業の実 施体制は,図1に示すように, ISO 対策内燃機関委 員会(JICESC/Japan Internal Combustion Engine Standdard Committee for ISO) を設置し,その下 に ISO 審議のための委員会(常設)及び JIS 原案 作成のための委員会(必要に応じ単年度設置)を 置いている。 ISO 関係については,経済産業省産業技術環境局 から,(財)日本規格協会に委託された, 国際規格 回答原案調査作成 の業務を(財)日本規格協会か らの再委託の契約により実施している。また,JIS 原案作成事業は,(財)日本規格協会の JIS 原案作 成公募による JIS の制定・改正の原案作成 制度 の適用を受けて実施している。 2. ISO/TC70(往復動内燃機関)専門委員会 2.1 図 1 に示すように,ISO/TC70 に対応する国内 委員会は,ISO/TC70 国内対策委員会であり,その 下に ISO/TC70/SC7 分科会(潤滑油ろ過器試験)及 び ISO/TC70/SC8 分科会(排気排出物測定)を設置 して活動している。 2005 年度は,TC70 国内対策委員会 2 回,TC70/SC8 分科会 3 回の委員会を開催し対応した。なお, TC70/SC7 分科会については,従来通り,実質的審 議は,自動車部品工業会に委託し,投票回答につ いては書面審議とした。 2.2 ISO/TC70 関係の国際会議開催状況 国際会議開催状況及び予定(2005∼2006)につい ては,巻末の事務局通信を参照。 2.3 ISO/TC70(SC7 及び SC8 を含む)での審議状況 (1)2005 年度には,次の規格原案(FDIS,DIS,WD) に対し,日本の投票回答を行った。 ISO/FDIS 21006 往復動内燃機関−機関質量ー定義 [賛成] ISO/DIS 23556 ディーゼルオイル中のカーボン捕捉フィルタの試験方法 −初期 [棄権(コメント付き)] 捕捉効率 ISO/DIS 8178-4 往復動内燃機関−排気排出物測定 −第1部:各種用途の試験 サイクル [賛成(コメント付き)] ISO/WD 3046-4 往復動内燃機関発電装置−性能 −第 4 部:調速装置 [賛成] (2)次の規格の5年ごとの定期見直しに対し,日 本の投票回答を行った。 * 特別参与 * ISO 2710-1:2000 往復動内燃機関―用語―第 1 部:機関設計及び運転用語 [改正(コメント付)] ISO 3046-6:1990 往復動内燃機関―性能―第 6 部:過回転速度防止 [継続] ISO 6798:1995 往復動内燃機関―空気音の測定:実用測定方法及び簡易測定方法 [継続] ISO 8528-8:1995 往復動内燃機関駆動発電装置―第8部:低出力発電装置に対 する要求事項及び試験 [継続] ISO 8528-9:1995 往復動内燃機関駆動発電装置―第 9 部:機械振動の測定方法 [継続] 及び評価 ISO 13332:2000 往復動内燃機関―高・中速度機関から発生する固体伝播音の 機関据付部での測定方法 [継続(コメント付)] ISO 4548-9:1995 内燃機関用全流量形潤滑油ろ過器の試験方法―第 9 部:入口 及び出口アンチドレン弁試験 [継続] ISO 4548-12:2000 内燃機関用全流量形潤滑油ろ過器の試験方法―第 12 部: [継続] 入口及び出口アンチドレン弁試験 (3)2005 年度には,新たに次の国際規格が発行さ れた。 ISO 7967-1:2005 往復動内燃機関―要素及びシステム用語―第1部:機関構造及び外部カバー [第 2 版] ISO 7967-4:2005 往復動内燃機関―要素及びシステム用語―第4部:過給及び吸排気装置 [第 2 版] ISO 7967-6:2005 往復動内燃機関―要素及びシステム用語―第6部:潤滑装置 [第 2 版]) ISO 7967-7:2005 往復動内燃機関―要素及びシステム用語―第 7 部:調速装置 [第 2 版] ISO 7967-8:2005 往復動内燃機関―要素及びシステム用語―第8部:始動装置 [第 2 版] ISO 8528-1:2005 往復動内燃機関駆動発電装置―第1部:用途,定格及び 性能 [第 2 版] ISO 8528-2:2005 往復動内燃機関駆動発電装置―第 2 部:機関 [第 2 版] ISO 8528-3:2005 往復動内燃機関駆動発電装置―第 3 部:発電装置用交流発電機 [第 2 版] ISO 8528-4:2005 往復動内燃機関駆動発電装置―第 4 部:制御装置及び開閉装置 [第 2 版] ISO 8528-5:2005 往復動内燃機関駆動発電装置―第 5 部:発電装置 [第 2 版] ISO 8528-6:2005 往復動内燃機関駆動発電装置―第 6 部:試験方法 [第 2 版] (4) 特記事項 a)2005 年 10 月 5,6 日に TC70/SC8 の国際会議を 東京都千代田区都市センターホテルで開催した。 現在審議中のISO規格原案の審議と共に,各国の 排気規制に関する情報交換会を開催し有益であ った。TC70国際会議も同時開催の予定であった が,TC70事務局の都合で,延期となり,日本開催 ―36― は中止となった。 (詳細は,日内連情報NO.89,2006 年1月号を参照。) b) TC70 幹事国の件 イギリスが ISO/TC70 幹事国の返上を申し出でた ため,次期幹事国に日本が応募するかどうか経済 産業省から問合せがあり,ISO/TC70 国内対策委員 会での討議及び事務局での諸条件の調査を行った が,TC70 の現状及び引き受けのための諸条件が,日 内連で応募するのに十分とは言えないことから, 日内連運営委員会での討議を経て辞退することに した。 c) TC70/SC7 では,ディーゼルオイル中のカーボ ン除去フィルタの規格の審議が行われているが, CD 段階でのコメントが反映されていないため,DIS に対し棄権とし,再度コメントした。 d)TC70/SC8 では,ISO 8178 シリーズの改正が審 議されていて、現在次のような段階にある。 Part 1: FDIS 投票原案 Part 2 : DIS 各国検討用原案 PART 4 : DIS 投票原案(承認済) PART 5 :DIS 投票原案(承認済) 国内の排気規制とも関連する規格であるので, 積極的に対応している。 2.4 2006 年度の活動計画 前年度のとおり,ISO/TC70 国内対策委員会を中 心とした体制で進める。委員会における審議は, 会議及び書面審議を有効に組み合わせ,効率的か つ実質的な審議・運営を行う。また,対応する JIS 原案作成作業とも効果的な連携を保つようにする。 2006 年度は,TC70 国内対策委員会 3 回,TC70/SC8 分科会 3 回を予定している。 従来どおり,国際会議にはできる限り,代表を 派遣し,日本の意見を ISO 規格に反映させるよう にする。 2005 年度には,TC192 国内対策委員会を 3 回開 催し,原案の審議を行った。 3.2 ISO/TC192 関係国際会議の開催状況 巻末の事務局通信を参照。 3.3 ISO/TC192 での審議状況 (1)次の CD,NP(新規作業項目提案)に対し,投票 回答を行った。 ISO/CD 21789.2 ガスタービン−安全性 [反対(コメント付)] NP TC192/N227 Cogeneration systems − Technical declarations for planning [賛成] (2) 審議中の主な国際規格案 ISO/CD 21789.3:2006 Gas turbines - Safety (WG10 で審議中) ISO/CD2314 :2006 ガスタービン―受渡試験方法[ 改正原案] (WG11 で審議中) ISO/WD 19372 Requirements for microturbines used in power generation or combined heat and power applications (WG12 で審議中) ISO/WD 19895 Gas turbines- Electric power generation - Part 1:Requirements for power generation applications (WG9 で審議開始) ISO/WD xxxxxx Cogeneration systems − Technical declarations for planning (WG13 で審議開始) 3. ISO/TC192(ガスタービン)専門委員会 3.1 ISO/TC192 は,テーマごとに 13 の作業グルー プ(WG)を置き,原案作成の作業を実施している。 国内的には,TC192 国内対策委員会を設置し,各 WG ごとに担当の委員を決め,ISO 規格原案に対す る,日本の意見をとりまとめている。なお,2006 年度から,日本を幹事国とするコージェネレーシ ョンをテーマとする WG13 が新設され活動を開始し た。この WG の運営を円滑にするため,TC192 国内 対策委員会の中に TC192/WG13 国内作業委員会を設 け,日本コージェネレーションセンター(JCGC)と 協力して,原案作成作業を実施することにしてい る。 ―37― (3) 特記事項 a)TC192/WG10(安全性) ガスタービンに適用する安全性についての CD(ISO/CD 21789) が英国主導で審議されてきた。 国際会議が頻繁に行われ規格の内容が膨大な ものとなり,ドイツ,スイス,日本などの CD に対 する反対国が多かったが,これらの国からのコ メントが かなり取り入れられ,CD の Version3 がようやくまとまり,DIS へ移行する予定である。 将来、整合化 JIS を作成することになる可能性 も考慮し,日本の安全に関する法令などとの関 係などを考慮し、意見を述べていく必要がある。 b) TC192/WG9(ガスタービン用途−発電用) しばらくの間,審議を中断していたが,イギリ スを幹事国として,再会されることが,2006 年の TC192 Plenary Meeting で決定され,Part 1 の WD が配布された。ISO 3977 と別のシリーズを作成 するようで,イギリスが幹事国であることも考 慮し,規格の 内容と進捗を十分チェックし, 日本からも適宜コメントする必要がある。 委員長:古林誠(元横浜国立大学/日内連参与) 主査:芦刈真也(コマツ) 幹事:浅野一朗(堀場製作所) 副幹事:花井誠一郎(三菱重工業) 委員: 委員会 23 名,分科会 21 名 開催回数:委員会 3 回,分科会 6 回 −ガスタービン JIS 原案作成委員会及び分科会 委員長:田中英穂(東京大学名誉教授/日内連参与) 主査:安田耕二(日立製作所) 幹事:安良岡淳(三菱重工業) 副幹事:小林一幸(新潟原動機) d) TC192/WG13(コージェネレーション) 委員: 委員会 23 名,分科会 21 名 日本コージェネレーションセンター(JCGC)と 開催回数:委員会 3 回,分科会 4 回 タイアップし、コージェネレーション関連の JIS なお,JIS 原案作成の基本規格である JIS Z 8301 をベースとした新規格の WD を作成し、NP として, が 2005 年に改正されたため,2005 年度には,この 2005 年6月の TC192(ガスタービン)国際会議 改正規格で規定された新様式に従った JIS 原案を で提案した。NP の各国投票の結果,賛成多数で承 作成した。 認され,日本を幹事国をする WG13 が発足した。 WG13 では,JIS B 8123 コージェネレーション 4.2 2005 年度に制定された JIS 規格 システム導入評価検討項目 をベースにしたコ 2005 年度には,日内連で原案を作成した次の 4 ージェネレーションシステムの計画に関する 件の JIS が発効・制定された。 ISO 規格の作成を行う。 −往復動内燃機関関係 第 1 回国際会議を 2006 年 5 月 10 日に他の JIS B 8003 往復動内燃機関―機関出力の決定方 TC192 関係会議と時期を合わせ,スペインのバル 法及び測定方法(共通要求事項) セロナで開催した。 [ISO 15550:2002 の整合化規格] c) TC192/WG11(ガスタービン受渡試験方法の改正) ISO 2314:1989 の改正原案 CD が審議されてい たが,ほぼ完了し,各国からのコメントを審議す る国際会議が 2006 年 11 月に開催の予定で,ここ で DIS 案をまとめることになっている。旧規格 と比較すると,ASME の PTC を取り入れて,膨大な 規格になっているので,以前日本からコメント した件も含めて,もう一度精査し,国際会議に臨 む必要がある。 JIS B 8004 (4) 2006 年度の活動計画 TC192 国内対策委員会を中心に,必要に応じ, 各 WG 担当委員を中心とした作業グループを行い 国内意見のとりまとめを実施する。 特に,幹事国としての TC192/WG13 の運営を円 滑に進める様に,JCGC と密接に協力しながら注 力する。TC192 国内対策委員会は,年 3 回を予定 している。 4. 国内標準化事業関係 4.1 2005 年度の成果概要 2005 年度には,往復動内燃機関及びガスタービ ンについて各々1 件ずつの ISO 規格との整合化 JIS 原案を作成し 2006 年 2 月末に(財)日本規格協会に 提出した。 ・JIS B 8008-11 往復動内燃機関−排気排出物測定 −第 11 部:ガス状排出物及び粒子状排出物の過 渡状態における台上測定 [ISO 8178-11:2004 の整合化規格] ・JIS B 8042-3 ガスタービン−調達仕様−第 3 部: 設計要求事項 (改正原案) [ISO 3977-3:2004 の整合化規格] 各規格ごとに,次の JIS 原案作成委員会及び分 科会を設置し,規格原案の審議を実施した。 −往復動内燃機関 JIS 原案作成委員会及び分科会 往復動内燃機関―機関出力の決定方 法及び測定方法(排気排出物測定に対する要 求事項) [ISO 14396:2002 の整合化規格] JIS B 8002-1 往復動内燃機関―性能―第 1 部: 出力・燃料消費量・潤滑油消費量の表示及び試 験方法(一般機関に対する追加要求事項) [ISO 3046-1:2002 の整合化規格で JIS B 8002-1 の改正規格] −ガスタービン関係 JIS B 8040 ガスタービン―用語 [ISO 11086:1996 の整合化規格] 4.3 2006 年度の計画 2006 年度は,次の 2 件の往復動内燃機関関係の JIS の改正原案の作成を予定している。いずれも, ISO 規格の改正に伴う整合化のための改正作業で ある。 ・JIS B 8008-1 往復動内燃機関―排気排出物測定 −第1部:ガス状排出物及び粒子状排出物の 台上測定 (改正原案) [ISO/FDIS 8178-1:2002 の整合化規格] ・JIS B 8008-4 往復動内燃機関―排気排出物測定 −第 4 部:各種用途の試験サイクル (改正原案) ―38― [ISO/DIS 8178-4:2005 の整合化規格 ] 原案作成委託期間は,2006 年 8 月 1 日∼2007 年 7 月 31 日として,(財)日本規格協会に申請中で ある。 実施体制は,2005 年度と同じ往復動内燃機関関 係の委員会・分科会を設置して対応する。開催回 数は,委員会 3 回,分科会 6 回を予定している。 ガスタービン関係については,予定していた ISO 規格の審議が遅れているため,今年度は見送るこ とにした。 ISO対策内燃機関委員会(JICESC)の組織 日本内燃機関連合会 [標準化事業担当常設委員会] ISO対策内燃機関委員会 (JICESC) [委員長 青木千明(日内連)] ISO/TC70(往復動内燃機関) 国内対策委員会 ISO/TC192(ガスタービン) 国内対策委員会 委員長 染谷 常雄 (東京大学名誉教授) 委員長 田中 英穂 (東京大学名誉教授) 主査 古林 誠 (日内連) 主査 安田 耕二 (日立製作所) ISO/TC70/SC7分科会 (潤滑油ろ過器試験) ISO/TC70/SC8分科会 (排気排出物測定) 主査 泉谷 浩司 (デンソー) 主査 芦刈真也 (コマツ) ISO/TC192/WG13 (コージェネレーション) 国内作業委員会 幹事 伊東弘一 (早稲田大学) [必要な年度に、テーマごとに単年度設置] 往復動内燃機関JIS原案作成委員会 ガスタービンJIS原案作成委員会 往復動内燃機関分科会 ガスタービン分科会 ―39― 事務局通信 日内連主要行事等一覧 4 [2005 年 12 月∼2006 年 6 月分実績、2006 年 7 月∼予定及び中長期予定] 2006 年 7 月現在 区分 ○:日内連行事等(国内) ◇:CIMAC 関係(国内) ☆:標準化関係(国内) ●:日内連行事等(海外) ◆:CIMAC 関係(海外) ★:標準化関係(海外) 区 年-月-日 分 主な出来事(行事・会議等の名称) (自/至) 開催場所 参加者等 摘 要 ○●◇ ◆☆★ 2005 ◆ ◆ 11-30 12-01 ☆ 12-07 ◆ 12-08 ◇ 12-12 12-14 ☆ 12-16 ◇ ◇ 12-21 ◆ 12- フランクフルト/ドイツ 伊藤恭裕 新潟原動機 CIMAC 評議員会 フランクフルト/ドイツ 伊藤恭裕 新潟原動機 高畑泰幸 ヤンマー ISO/TC70(往復動内燃機関)国内対策委員会本委員会 三井造船 CIMAC Circle 2005・Marintec China 上海/中国 田山経二郎 日内連 新潟原動機 CIMAC WG "Exhaust Emission Controls"国内対応委員会 日本舶用工業会 ○ 12-21 CIMAC 役員会 2006 01-13 01-20 ○ 日内連第 136 回運営委員会 コマツ ISO/TC192(ガスタービン)国内対策委員会本委員会 IHI 豊洲 CIMAC WG "Gas Engines"国内対応委員会準備会 日内連事務所 CIMAC WGs 国内主査会議 日内連事務所 CIMAC WG Users 国際会議 ☆ ガスタービン JIS 原案作成委員会作業部会 日内連情報 No.89 発刊 ☆ 01-20 ◆ 01-20 往復動内燃機関 JIS 原案作成委員会第6回分科会 日本海事協会 CIMAC WG "Gas Engines"国際会議 フランクフルト/ドイツ 後藤 悟 グリーンヴィル/米国 日本欠席 ★ ISO/TC192/WG10(ガスタービン/安全性)国際会議 01-23 ◇ 01-25 日内連事務所 CIMAC WG 02-28 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 02-28 ☆ 01-27 02-15 02-17 02-20 02-22 02-24 Heavy Fuels 国内対応委員会 ガスタービン JIS 原案作成委員会・第 4 回分科会 石油連盟 IHI 豊洲 往復動内燃機関 JIS 原案作成委員会第 3 回委員会 ISO/TC192(ガスタービン)国内対策委員会本委員会 ISO/TC70(往復動内燃機関)国内対策委員会本委員会 ガスタービン JIS 原案作成委員会第 3 回委員会 ISO/TC70/SC8(RICE 排気排出物測定)国内対策委員会分 平成 17 年度委託事業・往復動内燃機関及びガスタービン 日本規格協会 JIS 原案作成成果報告書提出 ISO/TC70 及び ISO/TC192 国際規格回答・平成 17 年度再 日本規格協会 報告書提出 ◆ 03-22 ◇ 03-15 03-16 ⃝ 04-13 ○ ☆ 04-19 04-19 ◆ CIMAC WG "Gas Engines"国内対応委員会 日内連事務所 CIMAC WG Marine Lubricants 国際会議 サンバリー/英国 日内連第 137 回運営委員会 東京ガス 日本欠席 05-08 05-09/11 05-10 05-11 ◆ 木原英雄 欧州三菱 ISO/TC192/WG13(コージェネレーション)国内作業委員会 コジェネセンター CIMAC WG Exhaust Emission Controls 国際会議 アテネ/ギリシャ イスプラ/イタリア ★ ISO/TC70/SC8 国際会議 ★ ISO/TC192/WG12(ガスタービン/マイクロガスタービン)国 バルセロナ/スペイン バルセロナ/スペイン ★ ISO/TC192/WG10(ガスタービン/安全性)国際会議 ★ ISO/TC192/WG13(ガスタービン/コージェネレーションシス バルセロナ/スペイン バルセロナ/スペイン ★ ISO/TC192(ガスタービン)国際会議 04-28 05-11 Rostock/ドイツ 日内連主催講演会 環境にやさしいガスを燃料とする原動 エムプラス/東京 ◆ 04-05 CIMAC WG Classification Societies-Diesel 国際会議 CIMAC WG "Gas Engines"国際会議 ―40― アーヘン/ドイツ 川上雅由 新潟原動機 芦刈真也 コマツ 安田耕二他 日立製作 安田耕二 日立製作 伊東弘一他 早稲田大学 安田耕二他 日立製作 後藤 悟 新潟原動機 区 年-月-日 分 主な出来事(行事・会議等の名称) (自/至) ◇ 05-18 06-01/02 06-02 06-06 06-07 ○ ◇ 06-28 ☆ 07-03 ⃝ ☆ ☆ ☆ 07-10 07-12 0808- ○ 09-05 ◆ 09-07 オスロ/ノルウェー 宮野春雄 日本油化/NYK CIMAC セッションオーガナイザ会議 フランクフルト/ドイツ 伊藤恭裕 新潟原動機 CIMAC 役員会 ウィーン/オーストリア 伊藤恭裕 新潟原動機 CIMAC 評議員会 ウィーン/オーストリア 伊藤恭裕 新潟原動機 CIMAC WG Gas Engines 国内対応委員会 日内連事務所 日内連主催講演会 電気推進船に関する最新情報 エムプラス/東京 CIMAC WGs 国内主査会議 日内連事務所 ISO/TC70(往復動内燃機関)国内対策委員会本委員会 日本海事協会 日内連第 90 回理事会・第 52 回通常総会 八重洲倶楽部 ISO/TC192(ガスタービン)国内対策委員会本委員会 石川島播磨重工 10or11? 10or11? ○ ◆ ◆ 10-19 10-31 CIMAC WG Classification Societies-Diesel 国内対応委員 日内連事務所 CIMAC WG Heavy Fuels 国内対応委員会 ○ ☆ ☆ ☆ 1111- ◆ 11-23/24 ◆ ◆ 11-30 12-01 ◇ ◇ CIMAC WG Marine Lubricants 国際会議 アウグスブルグ/ドイツ 日内連第 138 回運営委員会 東芝 CIMAC WG Gas Engines 国際会議 アーヘン/ドイツ CIMAC WG Exhaust Emission Controls 国際会議 キール/ドイツ ケルン/ドイツ エムプラス/東京 ISO/TC192(ガスタービン)国内対策委員会本委員会 ISO/TC70/SC8(RICE 排気排出物測定)国内対策委員会分科会 ISO/TC70(往復動内燃機関)国内対策委員会本委員会 CIMAC WG Heavy Fuels 国際会議 ロンドン/英国 ブリュッセル/ベルギー 伊東弘一他 フランクフルト/ドイツ 伊藤恭裕 新潟原動機 CIMAC 評議員会 フランクフルト/ドイツ 伊藤恭裕ほか 新潟原動機ほか CIMAC WG "Gas Engines"国内対応委員会 日内連事務所 CIMAC WGs 国内主査会議 日内連事務所 鳥飼高行 東芝 オーランド/米国 2007 ○ 02-15 ○ 01-20 日内連情報 No.91 発刊 日内連主催講演会 エムプラス/東京 ★ ISO/TC192/WG10(ガスタービン/安全性)国際会議 ★ ISO/TC70/SC8 国際会議 ★ ISO/TC192(ガスタービン)国際会議 ★ ISO/TC192/WG12(ガスタービン/マイクロガスタービン)国際会議 02-E 04-25/26 05-17 05- ◆ 早稲田大学 CIMAC 役員会 ★ ISO/TC192/WG11(ガスタービン/受渡試験方法)国際会議 12- ○ デンソー フリードリッヒハーフェン/ドイツ ハンブルグ/ドイツ ★ ISO/TC192/WG13(ガスタービン/コージェネレーションシステム)国際会議 11-28/29 07- 泉谷浩司 日本舶用工業会 CIMAC WG Auxiliary Systems-Design 国際会議 日内連主催講演会 11- 05-21/24 日内連 往復動内燃機関 JIS 原案作成委員会第 1 回委員会・第 1 回 ★ ISO/TC70/SC7 国際会議 10-25 12-14 ヤンマー 田山経二郎 CIMAC WG Exhaust Emission Controls 国内対応委員会 日本舶用工業会 ◆ ◆ 10-05 12-01 高畑泰幸 ISO/TC70/SC8(RICE 排気排出物測定)国内対策委員会分 三井造船 CIMAC WG Classification Societies-Diesel 国際会議 ◇ 09-19 CIMAC WG Heavy Fuels 国際会議 日内連情報 No.90 発刊 ◇ ◇ 08- 11-16 摘 要 CIMAC WG16 Constitutive Meeting ◇ 06-22 07-05 参加者等 CIMAC WG Exhaust Emission Controls 国内対応委員会 日本舶用工業会 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 05-23 06-23 開催場所 ○ ●◇◆ ☆★ 第 25 回 CIMAC ウィーン大会 オーランド/米国 モントリオール/カナダ モントリオール/カナダ ウィーン/オーストリア 日内連第 91・92 回理事会・第 53 回通常総会 ―41― 事務局後記 少し古くなりますが、日本の真冬に、真夏のニュージーランド北島を 10 日ほどかけてレンターカーで ドライブを楽しんできました。ちょっと見ると綺麗な丘がどこまでも続き、牛や羊が草を食む景色は美 しいいのですが、昔はうっそうとした森で豊かな自然があり、今の姿はヨーロッパ人が自然を略奪し、 ニュージーランド固有種を絶滅に追いやった後の姿であることを考えると淋しい気がします。幸い日本 は、江戸時代から続いた森林保護政策が効いて、まだ国土の 70%は森です。美しい国土を将来の住人た ちに残したいものです(田山) 飛行機好きの私は、どこに行っても自 然に目が飛行機に向いてしまいます。 読者の皆様は、いかがお過ごしでしょうか。 本号へも CIMAC WG や ISO の国際会議出席報告など、たくさんの方から原稿をいただきました。ご 多忙にもかかわらず、原稿執筆を快くお引き受けくださった執筆者の方々に、心から感謝申し上げます。 世界中様々なところで、CIMAC、ISO の会議が開催されており、いつも町の様子などを想像しながら原 稿を拝見しております。今年から、CIMAC WG 国際会議出席報告書につきましては、日内連のホームペ ージへも、逐次掲載しております。今後も、出席者の方から報告原稿を頂戴した後、できるだけ早いタ イミングでホームページへアップしていきたいと思いますので、ご興味ある方は、是非、当ホームペー ジへアクセスしてください。(日内連ホームページ: http://www.jicef.org から「CIMAC WG」関係 のページをご覧ください。) まもなく、事務局も夏休みに入ります。私は涼を求めて、奥多摩界隈をハイキングでもしようかしら と思案中です。皆様もどうぞ良い夏をお過ごしください。そして、本 日内連情報 へのご感想・ご意 見等ございましたら、ぜひともおきかせください。今後ともよろしくお願いいたします。(上原) ―42― ―43― 日内連情報 No.90 2006 年 8 月 発行日 発行所 2006 年 8 月 1 日 日本内燃機関連合会 発行者 田山 経二郎 〒105−0004 東京都港区新橋 1−6−6 木村ビル 6 階 TEL.03-3574-7882, IP 電話 050-3536-7846 FAX:03-3574-7883 E-mail: [email protected] 印刷所 神田商会 〒852−8001 長崎市光町 5-20 TEL.095-833-1217;FAX:095-833-1228 ©2006,日本内燃機関連合会 本誌に掲載された著作物の無断での複写・転載・翻訳を禁じます。 ―44―
© Copyright 2024 Paperzz