石油輸出国機構(OPEC)情報(第 128 回臨時総会)

2003 年 12 月 5 日
三菱液化ガス株式会社
石油輸出国機構(OPEC)情報(第 128 回臨時総会)
1、総会決議事項
①大方の予想通り、OPEC は、イラクを除く加盟 10 ケ国の現行生産枠 24.5 百万 B/D(2003
年 9 月 24 日の定時総会で決定、同年 11 月 1 日より実施)を据え置く事を決議した。
②2004 年 2 月 10 日にアルジェリアの首都アルジェにて臨時総会を開催、2004 年 3 月
31 日にウィーンにて定時総会、2004 年 6 月 3 日にベイルート(レバノン)にて臨時
総会を開催。
2、アティーヤ議長、シルバ事務局長 会見内容
①現状の需要想定、現行生産が維持される前提で、第一四半期より供給過多が発生し、
第二四半期には、供給が2.5百万B/Dの超過となると予想。通常、第二四半期は在庫が
積み上がる時期であり、OPECとしては過去の経験上、1.5百万B/D程度の在庫積み上げ
が予想されるものと認識。但し、第二四半期に入る前の在庫レベルにより、どの程度
の在庫積み上がりが適正であるのか判断する必要がある。
②(次回アルジェリアでの臨時総会での減産規模について)今回の臨時総会では、今
後どれだけの減産をすべきかについては一切議論していない。アルジェリアの臨時総
会の場で、第二四半期の需給動向を議論する予定。
③(OPECプライス・バンドは存在し続けるのか、との質問に対し)基本的には存在し
ている。しかしながら、現在の油価動向は実際の需給を必ずしも反映している訳では
無く、供給不足が生じている訳では無い。
また、米ドル安(他主要国通貨に対し)により、少なくとも一般的に米ドル建で取引
されている以上、原油は安価に購入出来ている事実である。
④(臨時総会をアルジェリアとレバノンで開催する理由について)アルジェリアの大
臣並びにレバノン政府よりOPEC開催の招待を受けた事により決定したまでの事。OPEC
は、開催場所についてこだわらない。尚、ベイルートは1971年以来の開催となる。
3、イラク代表団によるプレス向け発表
①イラクの現行生産量は現在2.1百万B/Dにまで回復し、12月末までには2.3百万B/D(う
ち輸出1.7百万B/D)、2004年第一四半期末までに2.8百万B/D(輸出は2.0百万B/D)を
目指す。
②今後は益々世界各国の石油会社との協力が必要と考えており、石油省として2004年
の2月にバクダッドにて国際石油会議を開催する。
4、マーケット
11 月 1 日
12 月 2 日
12 月 3 日
12 月 4 日
NYMEX WTI
$29.95
$30.78
$31.10
$31.26
以上
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