H7による出血性大腸炎の“さかのぼり” - 感染症学雑誌 ONLINE JOURNAL

感染症学雑誌
1056
Escherichia
coli O157:H7に
“
第59巻第11号
よる出血性大腸炎の
さかのぼり” 調査
大阪府立公衆衛生研究所
小
林
一
寛
原
田
七
寛
市立吹田市民病院
中務光人
神
野逸郎
箕面市立病院
石井経康
下
辻常
介
国立予防衛生研究所
田
Key
words:
村
和
満
坂
(昭和60年4月11日
受付)
(昭和60年6月11日
受理)
Escherichia
coli O157:H7,Vero
Shiga-like
toxin,Hemolytic-uremic
要
1984年4月
から12月の9ヵ
崎
利
一
toxin,Hemorrhagic
colitis,
syndrome
旨
月間に下痢を主要症状として受診した患者の初診時に採便しキャリーブレ
ア培地に保存中の糞便464検体から出血性大腸炎の原因となるEscherichia
coli O157:H7の
検出を試み
た.
34ヵ月の男児のみの保存糞便から本血清型E.coliが
痛と出血性下痢で発熱や嘔吐はみられなかった.分
るvero毒
素(VT)を
産生した.な
お血性下痢は6日
に同様の症状で発病しており,第10病
ため再度受診した.そ
炎と診断された.保
VTが
検出された.この患者の初診時の症状は著明な腹
離菌株は志賀赤痢抗毒素抗体により完全に中和され
間続いた.さ
のときの検尿で血尿を排し,他
らに第21病日に採取した血清中にVT中
これらの結果はわが国においてもすでにE.coli
O157:H7に
検出されなかったが糞便濾液から
和抗体価が証明された.
よる出血性大腸炎がみられ,ま
あと腎炎を続発したと思われる症例も認められておりさらに広範囲な本血清型E.coli調
本血清型E.coliの
coliには病原性大
襲性大腸菌(EIEC)お
原性大腸菌(ETEC)の3種
た下痢の
査が望まれる.
分離にはマクコンキー・ソルビット寒天平板が有効であることが確認された.
ヒトの下痢原性Escheriohia
腸菌(EPEC),侵
同じ日
日になって全身の浮腫と頭痛の
の臨床症状および各種検査所見から腎外症候性腎
存糞便の"さかのぼり"調査によってはE.coliは
証明された.さ
らにこの患者の兄(5歳)も
日には下痢は軽快したが,第13病
よび毒素
が報告された.本血清型が出血性大腸炎の原因菌
であることは,は
じめ1982年にアメリカ合衆国で
類があり,それぞれ別
発生した2件の集団事例で確認され1)2),その後も
個の感染病像を示すことが知られていたが,最近
合衆国およびカナダではそれによる出血性大腸炎
これらとはやや異なる出血性大腸炎(hemorr-
または下痢の散発例の報告が相次いでいる
hagic colitis)の原因菌としてE.coli
が3)∼6),わが国ではまだ本菌感染症の報告はない.
別刷請求先:(〒537)大
O157:H7
阪市東成区中道1丁
大阪府立公衆衛生研究所
目3-69
小林
一寛
わたくしたちは厚生省委託事業による食中毒・
下痢症研究の一端として,散発性下痢原因菌につ
1057
昭和60年11月20日
いて調査を行っているが,収
集した検体について
は既知腸炎病原菌すなわちCampylobacter,Salmonella,Shigella,病
ETECを
cholerae,
V.fluvialis,
"
レートで24時
炎ビブリオ,Vibrio
Aeromonas,
などを毎常検索する一方,そ
Cary-Blair培
(GIBCO)加Eagle基
原大腸菌(EPEC,EIEC,
含む),Yersinia,腸
れらの検体の一部を
さかのぼり"検査ができるようにしている.1984
O157:H7に
∼
よる出血性大
胞を10%ウ
シ胎児血清
礎培地を用いてマイクロプ
間培養し,そ
のmonolayerに5
50,000倍に倍数希釈した上記培養上清を加え
たのち,5%CO2存
Plesiomonas
地に数ヵ月間保存し,必要に応じて
年度の研究ではE.coli
載とほぼ同様で,Vero細
在下で37℃ に3日間おいて,毎
日観察し,3日後のmonolayerの50%に
効果(CPE)を
細胞毒性
示した最高希釈度をVT力
価とし
た.
E.coli
O157:H7が
検出された患者と同じくそ
にそのため
の兄も同じ症状で発病したが菌検索は陰性にお
の分離培地およびスクリーニソグ用抗血清の準備
わったのでその糞便濾液について細胞毒性の存在
がととのったので4月
をしらべた.その方法はKarmaliら10)の
腸炎が研究対象として追加され,9月
までにさかのぼって臨床診
記載に従
断記録と対比しつつ保存検体について本血清型の
い,Eagle基
検索を行ったところ,明
釈した糞便の遠沈上清を濾過滅菌したのち,同培
弟2名
らかにそれと思われる兄
の発生事例をみいだした.以下にその概要
を報告する.
礎培地(ウシ胎児血清加)で倍量に希
地を等量に加え,前記と同様の方法でVT活
調べた.ま
た下痢発現後21日目に採血したのち
4℃ で保存中の血清を用いて上記培養上清のVT
材料および方法
検体および菌分離:検
性を
体はいずれも1984年4月
中和試験を行った.す
以降に吹田市民病院外来患者で下痢を主徴とした
基礎培地で希釈し,4単
464名の初診時排出便をCary-Blair培
のEagle基
地に保存し
なわち,培養上清をEagle
位のVTを
含む培養上清
礎培地希釈液とりん酸緩衝液(PBS)
たものである.これまで報告されたところでは,
で倍数希釈した血清を同量づつ混合し,37℃
本血清型菌株はソルビット遅発酵性を特徴とする
時間感作した.感作後それぞれをVero細
とされているので2),その分離培地には乳糖をソ
えてCPEを
ルビヅトに代えたMac
Conkey寒
天(Mac
で一夜培養後,ソ
た.分
ルビット非発酵性集落を釣菌し
離菌はまずE.coli
O157抗血清でスクリー
胞に加
上記と同様に観察した.
Con-
key-ソルビット寒天)を用い,検体を塗布して37℃
で2
結
果
症例および菌分離状況:1984年4月
以降に調査
した下痢患者464名から採取した初診時排出便の
Cary-Blair培
地保存検体が調べられ,それらのう
ニングしたのち,細部の生化学的および血清学的
ち血性下痢のみられた1例
性状を試験した.そ
が分離された.この検体の初診時の細菌検査では
れらの試験方法はEdwards
毒素の検出:分離菌株の毒素原性テストはLT
両エンテロトキシソならびにver-
otoxin(VT)に
Evans培
ついて行った.LTの
証明には,
地の1夜振とう培養液をY1マ
細胞を用いた微量法8)およびRPLAキ
O157:H7
すべての既知病原菌は陰性で"さかのぼり"検査
and Ewing7)に準拠した.
およびSTの
からE.coli
ウス副腎
ット(デン
時のE.coli
O157:H7の
菌数は検体19あたり約
105個と概算された.
その患者は2歳10ヵ
日に腹痛と1日10回
病したが,25日
月の男児で,1984年8月22
以上の水様性下痢をもって発
には多量の血液混入が認められ腹
カ)による逆受身ラテックス凝集法を用い,また
痛も持続していたので小児科外来を受診した.初
STの
診時の症状は血性下痢と腹痛のみで発熱や嘔気,
証明には上記培養濾液で乳飲みマウステス
トを行った.VTの
産生はChelex
100 (Bio-Rad
Laboratories)で
除鉄したTrypticasesoy
(BBL)で
間振とう培養液上清を用いてテ
の4日
ストした.テストの方法はKonowalchukら9)の
broth
記
嘔吐はなかった.治療は初診時からアミノベンジ
ルペニシリンが経口投与されたが水様性血性下痢
は6日間持続した.
上記患者と同じくその兄もまた同じ日に水様性
1058
感染症学雑誌
下痢と腹痛で発病し,4日後に血性下痢を呈した.
症状は弟よりも軽度のため,さ
病日)に初診となった.こ
Table
1
Laboratory
第59巻
第11号
findings
らに2日後(第6
の患者もまた嘔吐,発
熱は認められず弟と同じ治療により下痢は6日後
軽快したが,発病から11日後に眼瞼の浮腫がみら
れさらに13日後には全身の浮腫と頭痛を訴えたた
め再度受診した.そ
られ,さ
らに生化学的,血液および血清学的検査
所見(Table
て1ヵ
の時点での検尿で血尿が認め
1)等から腎外症候性腎炎と診断され
月間の入院,加療が行われた.本患者から
の血性下痢便は初診時の検査で既知病原菌陰性で
あったのみならず,そ
の保存検体の"さかのぼり"
検査でも目的としたE.coli血
かった.ま
清型は検出できな
た本患者には溶連菌感染,扁
症状はなく,ASLO価
桃炎等の
の上昇もみられなかった.
分離菌の性状:分
離されたE.coli
株の生化学的性状をTable
O157:H7菌
2に示す.表
るように分離菌株は定型的なE.coliの
にみられ
性状をも
ち,すでに本血清型の特徴として報告されている
ようにソルビットを7日
目に発酵した.分
離菌株
の抗生物質感受性テストではアンピシリン,テ
ラサイクリン,ク
ロラムフエニコール,セ
ト
ファロ
Table
2
Biochemical
characteristics
of
an iso-
late of E.coli O157:H7
スポリン,ゲンタマイシン,トブラマイシソなど,
ルーチンに用いる薬剤のほとんどすべてに感受性
であった.
毒素の検出:分離菌株の培養上清には,LT,ST
の両エンテロトキシンの存在は証明されなかった
が,強いVT活
性が認められその力価は対象とし
て用いたアメリカ合衆国での分離株83005のそれ
と同様に20,000倍以上であった.す
なわち,それ
らの培養上清を加えたウエルでは48時間後Vero
細胞の円形化,萎縮,多
れ,72時
核巨大細胞の出現がみら
間後にはほとんどの細胞に壊死'細胞濃
縮と崩壊および壁面からの剥離が観察された.ま
た,VT活
性はO'Brienか
抗血清およびE.coli
ら分与された志賀毒素
O26のVTに
対する抗毒素
血清によって中和された.
血性下痢発現13日後に全身浮腫,血尿を続発し
て急性腎炎と診断された患者の初診時に採取,保
存した下痢便のVT活
力価は10倍でE.coli
性をしらべたところその
O157:H7の
培養濾液による
Numeral
became
in parenthesis
positive.
indicates
the day
the
reaction
昭和60年11月20日
1059
それと同様なCPEが
認められた.さ
日に採血した血清中のVT中
らに第21病
和力価は8倍
で
ての菌株はソルビット遅発酵性で,このことはわ
たくしたちの分離菌株でも同様であった.こ
でわたくしたちの用いたMac
あった.
考
E.coli
O157:H7感
Conkey-ソ
の点
ルビッ
ト寒天は,本血清型の鑑別分離に有効と思われる.
察
染の特徴的症状は著明な血
しかし,かつてEPEC
O55やO111が
ソルビット
性下痢および腹痛と無熱とされ1)4)∼6)ま
た10%以
遅発酵性と報告され,ソ
上の患者に出血性尿毒症候群(HUS)の
した鑑別分離が強調されたが,その後の調査によ
続発が報
ルビット発酵性を指標と
告されている6)10).ここに報告した2症例中の1例
りそのような菌株はある地域の流行菌株にとど
は,そ
まったという例もあるので11),Mac
の初診時の下痢便からのE.coli
O157:H7
Conkey-ソ
ル
の検出ならびに臨床症状からアメリカ合衆国およ
ビット寒天の有効性はさらに多くの分離例をもっ
びカナダで新しい大腸菌症として注目されている
て評価させなければならないであろう.
出血性大腸炎であったとみてさしつかえないであ
E.coli O157:H7の
産生するVTに
ついては,
ろう.またこの患者と同日に発病した兄の場合に
O'Brienら
は初診時に採取した検体であったが第6病
素と同一のものであることを明らかにし12),さら
のでさらにその後数ヵ月後の"さ
日のも
かのぼり"検査
であったために,本血清型E.coliの
はそれが志賀赤痢菌の産生する志賀毒
にEPECの
多くの菌株にみられるVTも
また,志
関与を直接証
賀毒素またはそれに関係のある一群の毒素である
明することはできなかったが,前患者と同様の血
と述べている13).わたくしたちの分離菌株でも,そ
性下痢,そ
のVT活
れに続発した出血性尿毒症候群に準ず
る腎炎の症状,検体中のVT活
者血清中のVT中
和抗体などの点から,本患者も
O26
清によって中和された.E.coli
H7株のVT産
生と他のEPECの
O157:
それとの相違
染症であったと思われ
は,その産生量が後者よりも前者においてはるか
ままでの報告によれば,本大腸菌症のほと
に多く,志賀赤痢菌のそれに匹敵する点にあると
またE.coli
る.い
性の存在および患
性は抗志賀毒素血清およびEPEC
の抗VT血
O157:H7感
んど大半はハンノミーガーの喫食によるとされ,ま
いわれる14).しかし,これ程の毒素がいままで信じ
たときにはヒトからヒトへの直接感染も示唆され
られていたような神経毒ではなく,またエンテロ
ているが6),報告した2症
トキシンの部類にも属さないことはほぼ明らかで
例の感染源が何であっ
あるとしても,感染における役割りは不明で今後
たかは明らかにすることができなかった.
本調査が保存便の"さかのぼり"検査に基づく
ものであり,また検査対象も一病院の外来患者に
限られるから,これをもってわが国におけるE.
coli O157:H7感
きない.し
謝辞:本研究の一部は昭和59年度厚生科学研究費の補助
を受けて実施した.
文
染症の多寡を推測することはで
かしハンバーガーは現在のわが国では
青少年に好んで喫食される食品の一つであるうえ
に,た
の研究にまたなければならない.
とえわずか1例であるとはいえ本感染症が
1) Riley,
McGee,
病原菌の一つに本血清型を加える必要のあること
serotype.
よる
H. B., Wells,
T., Blake,
colitis
O157:H7に
献
Remis,
R. S., Helgerson,
J. G., Davis,
P. A. & Cohen, M. L.:
associated
N.
2) Wells,
with
Engl.
J.
J.G., Davis,
a rare
Med.,
B. R,
Escherichia
308:
下痢には,出血を伴わないものもかなりあること
G.K.:
investigation
が報告されており6),必ずしも血性下痢のみを本
gic
もない.
いままでに報告されたE.coli
Laboratory
Escherichia
18:
512―520,
3) Laboratory
O157:H7の
すべ
morrhagic
outbreaks
681•\685,
associated
coli
1983.
Wachsmuth,
R. S., Sokolow,
colitis
N.
Hemorrhagic
Riley, L. W., Remis,
血清型検索の対象にすべきでないことはいうまで
S.D.,
B. R., Hebert,
R. J., Olcott, E.S., Johnson, L. M., Hargrett,
確認されたことは,今後の下痢症の検査には対象
を示唆している.なお,E.coli
L.W.,
I.K.,
R. & Morris,
of hemorrhawith
a rare
coli serotype. J. Clin. Microbiol.,
1983.
Centre
colitis
for Disease
in a home
Control:
He-
for the aged,
On-
1060
感染症学雑誌
tario.
Can.
4) Centers
Dis.
coil O157:
hagic
―
Weekly
Rep.,
9:
for Disease Control:
H7 from
colitis.
sporadic
United
29•\32,
cases
States,
coli.
1983.
Isolation of E.
C.:
of hemorr-
M. M. W. R., 31: 580
Escherichia
with haemorrhagic
Bezanson,
coli O157:
colitis
G. S.:
H7 associated
in canada.
Lancet,
11)
Sporadic
associated
Int.
R., Sims, H. V. & Bryan,
cases
of hemorrhagic
with Escherichia
Med.,
101:
7) Edwards,
738•\742,
neapolis,
L.
colitis
coli O157:
cases
associated
Lancet,
i: 619―620,
Taylor,
J.:
Identification
2nd. ed., Burgress,
9) Konowalchuk,
11:
to a cytotoxin
coli.
S. B.:
Escherichia
States
produce
Stavric, S.:
coli
a Shigella
Kazuhiro
on Hemorrhagic
Escherichia
L. K.:
Infect.
Colitis
& Kazuhiro
Institute
146:
by Escherichia
763•\769,
1982.
J.J., Faris, E.
Shiga-like
cytotoxin
47:
&
produc-
Escherichia
Immun.,
M.
Shigella
coli sero-
335•\337,
1985.
Associated
HARADA
of Public Health
NAKATSUKASA
& Itsuro KANNO
Suita Municipal
Tsuneyasu
of
coli O157:H7
KOBAYASHI
Osaka Prefectural
Mitsuhito
Dis.,
T. G., Mathewson,
groups.
Study
G. D., Thompson,
Production
tion by enteropathogenic
of Escherichia
with
S. B.:
type 1-like cytotoxin
Infect.
Pickering,
1975.
A Retrospective
J.
14) Cleary,
cells in
334•\336,
J., Speris, J.I. &
response
and
1983.
A. D., LaVeck,
R. & Formal,
Test for enterotox-
Immun.,
coli in stools.
1956.
in the United
13) O'Brien,
Min-
coli using Y1 adrenal
Infect.
cytotoxin
dysenteriae 1 (Shiga) like cytotoxin. Lancet, i:
dysenteriae
igenic Escherichia
haemolytic-uraemic
Escherichia
S. W. & Formal,
colitis
H7. Ann.
1972.
miniculture.
私信,
of
with faecal
702, 1983.
W. H.:
8) Sack, D.A. & Sack, R. B.:
1977.
O157: H7 strains associated with haemorrhagic
1984.
P. R. & Ewing,
of Enterobacteriaceae.
Vero
Sporadic
man,
6) Pai, C. H., Gordon,
775―779,
12) O'Brien, A. D., Lively, T. A., Chen, M. E., Roth-
i:
76, 1983.
E.:
18:
cytotoxin-producing
W. M., Lior, H. &
Cytotoxic
Immun.,
第11号
M. A., Steele, B.T., Petric, M. & Lim,
syndrome
581, 1982.
5) Johnson,
Infect.
10) Karmali,
第59巻
Hospital
ISHII & Tsunesuke
SHIMOTSUJI
Minoo City Hospital
Kazumichi
TAMURA
National
A retrospective
Escherichia
study
was
coli 0157:H7,using
a 9-month
period
in 1984
were
vero-cytotoxin
(VT)neutralized
grossly
diarrhea.His
bloody
hemolytic-uremic
of stool
neutralising
activity
neutralising
The
antibody
specimens
titres
Japan and that patients
was discussed
kept
in Cary-Blair
was
were
of hemorrhagic
collected
medium.E.coli
the
also
suffered
kept
in Cary-Blair
was
serum
differential
onset
from
of
from
colitis
464 cases
0157:H7
at
21
days
medium
which
associated
of diarrhea
produced
of
medium
latter
with
during
markedly
illness
colitis
he developed
case,the
did not reveal
of the appropriate
should be studied
diarrhea,and
the
in filtrate
of hemorrhagic
isolation
bloody
illness.In
demonstrated
4 units
incidence
with diarrhea
as an effective
detection
after
of 1:8 against
that
the
which
days
activity
in patients
suggest
for
of Health
with anti-Shiga toxin was found in specimens from one child with
13
vero-cytotoxic
results
out
specimens
brother
syndrome
examination
0157:H7,but
carried
stool
& Riichi SAKAZAKI
Institute
the presence
of his specimens.The
was
cytotoxin
caused
was
of VT
detected
preparation.
by E.coli
0157:H7
for E.coli O157:H7.MacConkey-sorbitol
for E.coli O157:H7.
of E.coli
presence
investigated,and
the
retrospective
occurs
in
agar

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