スポーツ・武道実践科学系

スポーツ・武道実践科学系
はま
だ
はつ
ゆき
氏 名
濱
田 初 幸 准教授
主な研究テーマ
□柔道の競技力向上論・指導法の構築,柔道療法の研究・武道国際化における課題
と対策 , 体と健康
平成22年度の研究内容とその成果
区柔道会との合同練習会、交流会を実
柔道国際化における課題と対策及び競技
施した。
力向上・普及発展、指導法の構築に関する
3)ブルターニュ地方の柔道指導者25名を
研究を行いました。国内および海外から多
本学を拠点に受け入れ、鹿屋市、肝属
くの柔道家を受け入れ、柔道指導に関する
地区柔道会との合同練習会、交流会を
講義や国際交流を行いました。また、指導
実施した。
者として各国に招聘され、日本の伝統的な
4)イギリスU19ナショナルチーム21名を
基本技術を中心に、応用技術までの指導を
本学を拠点に受け入れ、鹿屋市、肝属
行いました。
地区柔道会との合同練習会および交流
体と健康、知的障害者を対象とした柔道
会を実施した。(写真1)
療法に関する学会発表等を実施し柔道を通
して社会貢献活動を行いました。また、武
道必修化に向けた指導者講習会、わかりや
すい柔道授業を行うための教材作成も試み
ました(初転君柔道衣およびシート・トラ
イアングルセオリーシート)。
①柔道指導・研究調査活動
1)バ イエルン州ケーニングスブルーン
5)国 際オリンピック委員会・アジアオリ
kokorojudo Club17名を本学を拠点に
ンピック委員会・アジア柔道連盟主催、
受け入れ、鹿屋市、肝属地区柔道会と
アジア地区ユース各国代表選手・指導
合同練習および交流会を実施した。
者34カ国から選抜された柔道家を対象
2)パ リ 近 郊Sucy Judo Club19名 を 受 け
入れ、本学を拠点に、鹿屋市、肝属地
にタイ・バンコクに招聘され指導した。
(写真2)
する活動を実施した。
研究活動
1)科学研究費獲得:基盤研究(C)武道
のグローバル化と中学校における武道
教育の在り方:柔道かJUDOか(共)
6)ABCD国際障害者武道協会主催、スウ
学術研究論文
エーデン・ボーデン市にて知的障害者
1)柔道の受身に関する新規指導法―後ろ
・健 常 者 を 対 象 に「Hamada Newaza
受身に着目して―,スポーツパフォー
Camp」に招聘され指導した。
マンス研究,2,49-55,2010(共)
(写真3・4)
2)Biotransformation of Cinnamic Acid,
p-Coumaric Acid, Caffeic Acid, and
Ferulic Acid by Plant Cell Cultures
of Eucalyptus perriniana,
B iosci. Biotechnol. Biochem, 74, 9,
1920-1924, 2010(共)
3)柔道における子どもと指導者および保
護者の柔道観, 講道館柔道科学研究会
紀要, 13, 135-145, 2011(共)
4)中学生から大学生における一流女子柔
道選手の体力測定及び柔道のパフォー
マンス評価,鹿屋体育大学スポーツト
レーニング教育研究センター ,12, 37,
36, 2011(共)
5)背 負投の打ち込み動作が大腿四頭筋
に与える負荷強度, 鹿屋体育大学ス
ポーツトレーニング科学,12, 37, 9-13,
2011(共)
7)第8回濱田初幸杯を実施、関東から九
州、中国四国、関西地域の中学生、約
250名が参加した。
8)全日本柔連盟教育普及委員会委員とし
て、柔道の普及発展、安全指導法に関
著書
1)『柔道を探る』鹿屋体育大学,2011
2)技術特集 「崩し」 を極める 「一本」 を
奪うためのテクニック第1回 内股・
ングとしての打ち込み動作,日本武道
払い腰の「崩し」, ㈱ベースボール・
学会第43回大会,2010(共)
マガジン社,2010
3)学習教材 「初転君」 が、柔道初心者の
前回り受身に及ぼす影響,日本武道学
3)技術特集 「崩し」 を極める 「一本」 を
会第43回大会,2010(共)
奪うためのテクニック第2回 背負い
投げ・体落とし 「崩し」,㈱ベースボー
4)柔道ルネッサンス活動の認識状況につ
いて(その1)-高校生柔道部員を対
ル・マガジン社,2010
象にして-,日本武道学会第43回大
4)技術特集 「崩し」 を極める 「一本」 を
会,2010(共)
奪うためのテクニック第3回 大外刈
りの 「崩し」 , ㈱ベースボール・マガ
ジン社,2010
これからの研究の展望
5)技術特集 「崩し」 を極める 「一本」 を
初心者にとって 「安全でわかりやすい」
奪うためのテクニック第4回 大内刈
柔道指導方法や高度な競技力の向上に繋が
りの 「崩し」,㈱ベースボール・マガジ
る「効果的なトレーニング、練習方法」を
ン社,2010
独自の理論で創作、柔道の普及発展に貢献
6)技術特集 「崩し」 を極める 「一本」 を
していかなければならないと考えています
奪うためのテクニック第5回 出足払
(初転君及び初転君シート・トライアング
い・小外刈りの 「崩し」,㈱ベースボー
ルシートの開発)。
ル・マガジン社,2010
競技者あるいは世界選手権・オリンピッ
7)技術特集 「崩し」 を極める 「一本」 を
クコーチとしての経験から学んだ「勝つ」、
奪うためのテクニック第6回 小内刈
また「強くなる」といった観点から国際レ
り・小内巻き込みの 「崩し」,㈱ベース
ベルで戦うことができる選手育成を目指し
ボール・マガジン社,2010
た強化のための実践的研究も行っていま
8)技術特集 「崩し」 を極める 「一本」 を
す。
奪うためのテクニック最終回 巴投げ
柔道・武道の発展を鑑み、国際性を身に
・浮き技の 「崩し」,㈱ベースボール・
つけたグローバル化社会に貢献し得る人材
マガジン社,2011
養成を目指し、国際交流や海外派遣を実施
していきます。
学会発表
さらに、生涯学習の視点から「柔道の形」、
1)知的障害児における柔道療法の可能性
「知的障害者の柔道指導方法」 「中高一貫教
を探る(その2)―保護者の視点から―,
育における武道の推進」 に関する研究も着
日本武道学会第43回大会,2010(共)
手検討中です。特に、共同研究を進めてい
2)膝関節伸展筋群を対象としたトレーニ
る「仲野式柔道療法」は、テレビで大々的
に報道されたことから、知的障害者の自立
支援に向けて、科学的データに基づいた検
証が求められています。
健康に関する研究の一環として、スポー
ツ飲料に含まれている成分の代謝研究から
「有効成分の解明」や「骨強度に関する研
究」など生理学的研究も学外機関との連携
を図りながら究明していきたいと考えてい
ます。これらの活動を通して、大学人とし
て教育、研究への研鑽、社会貢献を図って
いきます。