50 お知らせ vol. 2016.12 ◆平成28年度 採用教員紹介 山城 智史 リベラルアーツ機構 上級准教授 私は沖縄で生まれ育ち、大学院(修士課程)を修了した後に、中国・天津市で10年以上の時間を過ごしてきました。天津では、 語学留学で中国語を学び、博士課程で琉球をめぐる国際関係の研究を進め、教育の現場で日本学・日本語教育に携わってきま した。留学期間中は中国語を習得するのに試行錯誤を繰り返しながら、同じ漢字文化圏である日本人にとっての効果的な学 習方法を模索しました。日本語話者は中国語を習得する上で他言語と比較してみても、とても有利な母語環境にあります。こ の海外経験で得た中国語習得経験を、 みなさんの中国語学習に役立てたいと思います。 沖縄を知り、日本を知り、アジアを知り、世界を知る。学際的な教養力を身に付け、国際的な教養人への第一歩は沖縄の名桜 大学から始まります。豊かな感性と知性をもった円満な人格形成を目指す「名桜大学型リベラルアーツ教育」。名桜大学はみ なさんの学びへの希求を待っています。 賀南 (ガ ナン)リベラルアーツ機構 上級准教授 なぜ中国語を学ぶ必要があるのですか…を考えるときに、語学を一つ増やし、観光に行く時が便利、中国の友たちが作れ る、就職にも有利になるなどの理由があげられますが、その言葉の根底にあるその国の文化、考え方を理解し、今までと違う 視点から物事を眺めることも大きな理由の一つです。そして新しい感覚で、もう一度日本の言語や文化を深く理解すること もできます。学生の皆さん、そして市民の方々、まずは食べ物、歌、流行語など身近なことから中国に対する興味を持ちましょ う。 自分自身ならではの中国発見のお手伝いができればと思っております。 01. 特集 LINKtopos 2016(全国公立大学学生大会) 03. 学事報告 第23回名桜大学祭 平成28年度 国際学群 国際文化専攻・語学教育専攻 [現地実習報告] 主要日誌 平成28年9月~平成28年12月 行事予定 平成28年12月~平成29年3月 9月10日(土) 大学院修士論文中間発表会(看護学研究科) 12月21日(水) 創立記念日 9月23日(金) 2年次キャリアアップセミナー(国際学群) 12月27日(火) 冬季休業 ~1月 4日(水) 9月23日(金) 成績通知・登録関係資料配付 ・26日(月) 9月26日(月) 3年次領域実習(看護学科) ~1月27日(金) 9月26日(月) 前学期終了 9月27日(火) 後学期開始、年次別オリエンテーション、 大学院オリエンテーション 9月28日(水) 10月 1日(土) 後学期講義開始 (登録調整期間:9月28日~10月11日) 大学院入学試験(10月試験:国際文化研究科、 看護学研究科) 10月15日(土) 3年次対象就職・進路ガイダンス(国際学群) 10月26日(水) インターンシップ 報 告 会(国 際 学 群、スポー ツ健康学科) 10月27日(木) 名桜大学祭準備 ・28日(金) 10月29日(土) 第23回名桜大学祭 ・30日(日) 10月31日(月) 名桜大学祭後片付け 11月3日(木) キャリア秋季セミナー (スポーツ健康学科) 11月 7日(月) 2年次オープンゼミ(国際学群) ~18日(金) 1月 5日(木) 後学期講義再開 1月13日(金) 2年次対象英語能力試験 1月14日(土) 大学入試センター試験 ・15日(日) 1月21日(土) 卒業研究発表会(国際文化教育研究学系) 1月25日(水) 教養演習II発表会(全学) ・2月1日(水) 卒業研究発表会(経営情報教育研究学系・観光産 1月28日(土) 業教育研究学系・スポーツ健康学科) 2月 6日(月) 学期末試験期間 ~2月10日(金) 2月10日(金) 後学期講義終了 2月11日(土) 大学院入学試験(2月試験:国際文化研究科、看護 学研究科) 大学院修士論文最終発表及び最終試験、修士論文 2月13日(月) 概要発表会及び研究生研究計画報告発表会(国際 文化研究科)、追試験実施期間 2月13日(月) 2年次領域実習(看護学科) ~3月17日(金) 2月13日(月) 春季休業 ~3月31日(金) 11月12日(土) 卒業論文発表会(看護学科) 2月14日(火) 再試験実施期間 推薦入学試験(国際学群)、推薦入学試験・特 11月19日(土) 別選抜試験(人間健康学部)、編入学試験(ス ポーツ健康学科) 2月18日(土) 11月26日(土) ケアリング文化実習発表会(看護学科) 大学院修士論文最終発表会、修士論文研究計画発 表会(看護学研究科) 一般選抜入学試験・前期日程個別学力検査(国際 2月25日(土) 学群、人間健康学部) 12月10日(土) 特別選抜試験、編入学試験I期(国際学群) 一般選抜入学試験・後期日程個別学力検査(国際 3月13日(月) 学群、人間健康部)、編入学試験II期(国際学群) 12月17日(土) 北部枠推薦入学前懇談会(人間健康学部) 3月18日(土) 第20回卒業式・第15回修了式 3月31日(金) 学年終了及び後学期終了 Vol. 50 平成28年12月号 平成28年12月19日 編集・発行 名桜大学 広報室 〒905-8585 沖縄県名護市字為又1220-1 TEL.0980-51-1100(代) FAX.0980-52-4640 URL http://www.meio-u.ac.jp E-mail [email protected] 印 刷 沖縄高速印刷株式会社 平成28年9月 卒業式 平成28年度 スポーツ健康学科インターンシップ報告会 平成28年度 国際学群インターンシップ報告会 平成28年度 就職活動支援プログラム アジア国際学生会議~GPAC2016 in 韓国 平成28年度 人間健康学部 看護学科[臨地実習報告] 25. 教育・研究活動レポート 33. 就職活動支援レポート 34. 言語学習センター 35. シリーズ ゼミ紹介 わたしのふるさと自慢 39. 43. 45. 47. 研究コラム つながる、 つなげる教員の輪 課外活動レポート 公開講座報告 地域出前講座報告 主要日誌・行事予定 特集 大学生に求められていることは何か 看護学科2年次 島袋 陸海 (沖縄県立名護高校出身) LINKtopos 2016(全国公立大学学生大会) LINKtopos 学長総評 平 成 2 5 年 から 、L I N K t o p o s( 全 国 公 立 大 学 学 生 大 会 )が 全 国 公 立 大 学 学 長 会 議 と同 時 開 催 され るように なりました 。 LINKtoposは今 年で4回目、学長会議と同じく北九州市立 大学で開 催されました。 ポスターセッションは、全国の 公立 大学の学 生 がさまざまな課 題に取り組 んでいることがよくわかるような、たい へん 興味 深 いものでした。本 学から参 加した学 生 たちの周りにはつねに数名の学 長 たちが集まっていて、質問をしたり、感 想を述 べたりし ていました。ポスターのデザインと内容は、たい へん優れていて充実したものであるとの感 想をいただきました。 また、後半 のパ ネル ディスカッションには、本 学から水澤 美 和さんがパ ネリストとして登 壇しました。名 桜 大 学での 活 動に関 するプレゼンテーション、フロアとの 質 疑 応 答、パ ネリスト間の意 見 交 換など、水澤さんの 発 表は 明 晰 かつ論 理 的で、すばらし いものであったと思います。シンポジウムの 後の学長 意 見 交 換会では3人の学長から水澤さんの 発 表についてお 褒めの言 葉を いただき、名 桜 大学学長として誇らしい思いをしました。大 勢の方々が同様の評価をされたと感じています。 これからの ヘルサポの 活 動がますます 充 実するよう期 待しています。また、本 学の 他の学 生 諸 君の 活 動もぜひ 全国に 紹 介し てください。大学も応 援したいと考えています。 名桜大学学長 山里 平成 23 年 3月に東日本 大 震 災が 発 生し、被 災 地には全国から多くの 公立 大学の学 生 が 支 援ボランティアに訪れました。その 後、これを契 機として全国の 公立 大学から学 生・教 員・職 員が集い、被 災 地 支 援・地 域 防災をテーマとしたシンポジュウムなどを 学長会 議の場などにおいて開 催してきました。平成 25 年度より、 「 学 生のまなざしを大 学・地 域に生 かし、地 域の課 題 解決と未 来 創造に貢 献する」をスローガンに「公立 大学 学 生ネットワーク」が 形成され、毎年 学長会 議と並 行してLINKtopos(全国公立 大学 学 生 大 会)が開 催されるようになりました。LI N Ktop osは今回で4回目となり、本 学からはヘルサポのメンバー4人 が 代 表 して、初参加をいたしました。 「今、公立 大 学は 熱 い!」8 8ある公立 大 学の学 生 達 が LI N Kto p o sの場に お いて、公立 大 学の 地 域における活 動 や 役 割に関 して 真 剣に議 論を交わし、いかにして地 域 創 生に貢 献していくのかについて考えていく!L I N Kto p o sとは、そん なユニークな 熱い学 生 大 会なのです。 本 特 集は、自治 体と協働で 健 康 支 援 活動を展開しているヘルサポの4人にLINKtop osにおける学び や 今後の展 望について 語っていただきました。 健康・長寿サポートセンター長 高瀬 した。 去る10月8日(土)から10日(月)に福岡県 この3日間の大 会を通して、大学生には「大人になった時のビ 北九州市で開催された「全国公立大学学生 ジョンを見越して行動すること」が求められていると思いました。 大会~LINKtopos~」に参加いたしました。 現在、大学生という「子ども」と「大人」の境目を生きている私た ちは、制約が大人に比べたら少ない中で子どもより自由に活動で には学長をオーディエンスとして開催されるポスターセッション きます。その中で、いかに将来QOLの高い生活が送れるか、つま や、地 域創生に一役買っている会社の社長、自治 体の方、市民セ り町も人も健康的でいられるかを考え、実 行していくチャンスが ンターのセンター長、そして学生代表者がプレゼンテーターとな 与えられていると実感しました。 公立大生の使命とは? スポーツ健康学科1年次 石澤 まどか (新潟県・東京学館新潟高校出身) いがあり、様々な分野から地域貢献にアプローチ出来ることを教 えていただきました。そして、私自身もヘルサポでの活動を何も知 らない人に伝えることで、 「 何のために」という根本的な部分をき 「 公 立 大 生 の 使 命 と は? 」今 回 L I N K ちんと理解することに繋がったと思います。 toposに参加するまで、私はこのことについ 活動内容、所属している学部・学科は異なっていても「地域を良 てきちんと考えたことがありませんでした。 くしていきたい」という気持ちをもって、頑張っている学生が全国 約120人の全国の公立大生が集結したLINKtoposは、大学 にたくさんいることを知り、とてもいい刺激になりました。 「 地域 での活動内容をポスターにまとめ、発表し合います。他大学のポ のために自分が出来ることを考え、行動する」これが公立大生の スターセッションを見て、ゆるキャラや使われなくなった市民バ 使命なのだと気が付くことができた三日間でした。 ス、さらにはデザインの観点から参加者の人数だけ専門分野の違 次年度も是非とも参加し、さらなる成長に繋げていきたいです。 幸一 「よそもの、わかもの、ばかもの」 生が地域をもっと良くしたいという想いをもち行動を起こす」と が地域創生の鍵 いうことに意味があると気づいたからです。地方創生の鍵は「よそ スポーツ健康学科4年次 水澤 美和 (新潟県・東京学館新潟高校出身) 成されたチームで「地域創生」についてディスカッションを行いま 三日間の主な内容は、全国各地の公立大学の学生や教職員、さら 勝己 LINKtopos(全国公立大学学生大会)とは るワークショップなどが開催され、全国ばらばらの出身地の人で構 学長会議ではプレゼン発表を行いました パネリストで参加した水澤さん(左端) 地域コミュニティへの関わり(イメージ図) もの、わかもの、ばかもの」だそうです。学生が自分とゆかりのある 土地に関心をもち、少しでも良くしていこうと動くことに意味があ 私の所属する団体ヘルサポは、沖縄の健 るのだと学びました。 康長寿復権をミッションに掲げ、主に名桜 また私は、同会場で行われていた学長会議の場において、全国 大学のある沖縄県北部の住民を対象とし、 の学生を代表してプレゼンテーター並びにパネリストとして登壇 活動する学生団体です。ヘルサポに入って3年半「私たちが地域に いたしました。その場においては、ヘルサポの活動紹介や、公立大 コミュニティを作りたい!地域の健康意識を高めたい!」という想 学の学生として地域における関わりについて述べさせていただき いで活動を続けてきました。一方、活動を続けていく中で「私たち ました。また、それぞれの学長の話からも多くの学びを得ることが LINKtopos 2016(全国公立大学学生大会)の活動報告 平成28年10月19日(水)、人間健康学部スポーツ健康学科の高 の内容やクオリティが大変素晴らしかったです。他大学の学長3人 瀬幸一教 授とヘルスサポートの学生4人が山里 勝己学長を表敬 からお褒めの言葉を頂きました。本学(ヘルスサポート)の活動は、 し、LINKtopos 2016 (全国公立大学学生大会)の活動結果を報 全国各地の大学のモデルになれるのではと期待しています。これか が動いて地域は変わるのか」と葛藤することも何度もありました。 でき、今後の取り組みに対する大きな勢みとなりました。終わり 告しました。 らも勉強や課外活動に積極的に励んでください」と激励しました。 しかし、LINKtoposに参加し、それまでの葛藤は自信に変わりま に、顧問の高瀬先生をはじめ、関係 者の方々、貴重な機会を頂き 同大会は、10月8日(土)から10日(月)の期間に北九州市立大 した。ここで出会った学長や行政の方々、学生と関わる中で、 「学 本当にありがとうございました。 学他で開催され、本学から4人の学生が初参加しました。参加した 学生は、LINKtoposの成り立ちを学びながら、シンポジウムやワ LINKtoposへの参加を通して 看護学科2年次 今村 美香 (鹿児島県立出水高校出身) 1 めていく大変さがありました。しかし、苦労したからこそお互いの 考えをより深く理解することが出来ました。また、地域貢献活動を 行う中で、他の学生も私達と似たような課題や悩みを抱えている LINKtoposを通し、特に印象に残ったの ことがわかり、良い刺激を受けました。現在、名桜大学は様々な団 はグループセッションです。今までのグルー 体がそれぞれ活動しています。そこで、まずは大学内で、各団体の プワークは、共通 知 識を持つメンバーだけ 枠を超えて繋がるネットワークを築き、それぞれが抱える課題や で行うものでした。しかし、LINKtoposでのグループディスカッ 問題点を共有し、解決への糸口を見つける機会作りを始めるべき ションは、自分と分野が異なる学生と、限られた時間の中で、それ であると考えます。それにより、学生の学びをより大学、地域に活 ぞれが持つ専門知識を共有しながらテーマに沿ってそれらをまと かすことができ、未来創造に貢献できると考えます。 ークショップを通して、他大学の活動内容に理解を深め、ランチタ イムにはポスターセッションを交えて、他大学の学長と交流を図 りました。最終日の午後に開催された学長会議におけるパネルデ ィスカッションでは、九州・沖縄地区の公立大学が実践してきたい くつかの具体例を紹介しながら、公立大学が目指すべき地域づくり と教育のあり方について、教育方針を考える学長とそれを授かる学 生の双方の立場で議論がなされました。本学から水澤美和さん(再 掲) が全国の公立大学の学生を代表し、パネリストとして参加いた しました。 報告を受けた山里学長は「皆さんが作成し、発表されたポスター 山里学長(左)へ報告を行ったヘルサポメンバー一同 2 学 事 報 告 第23回名桜大学祭 ~りっか!がじゅまーる~ 平成28年10月29日(土) ・30日(日) に、第23回名桜大学祭~りっか!がじゅ まーる~が開催されました。テーマであ る「 がじゅまーる 」は 、 「 がじゅまる 」と 「*ゆいまーる」を掛け合わせた言葉で、 がじゅまるが木にひげを絡みつけ成長 する姿を名桜大学祭に例え、今ある「が 北部の各地域から出展があった「北部フェア」 じゅまる」を第1回~第22回の名桜大学祭が作り上げた木として、 「ひげ」を第23回の名桜大学祭としまし た。名桜祭に関わった全ての方々の「想いが集まる場所」として、来場された皆様一人一人の想いを大切にで きる名桜祭にしたいという実行委員の気持ちが込められています。 当日は、中庭・体育館・講義棟を会場に各サークル仲間やゼミ生による模擬店や出展が軒を並べ来場 者をもてなしました。今年も地域交流イベントとして、地域の保育園(あい保育園・あい中央保育園、あす なろ東認定こども園)の子どもたちが元気にエイサーを披露しました。別会場では名桜大学長杯少年サッ カー大会が開催され、多くの参加チームが優勝を目指して、白熱した試合を展開しました。 昨年に続き実施された「北部フェア」では、北部地域にある小物雑貨の販売店やアロママッサージ、 Café等の17事業者とタイアップし、名桜大学祭を通じて地域との交流や触れ合いを深めました。また 学生会館SAKURAUMでは「STORY」と題した6人の在学生によるボランティアやサークル活動の紹 介、語学留学やワーキングホリデーの体験談についてのプレゼンテーションが開催され、これからの将 来に向けての飛躍や決意を熱弁しました。 メインステージでは2日間に渡って、在学生、卒業生アーティスト、有名アーティスト、名桜エイサーが名 桜祭を華やかに盛り上げました。ラストは、花火の打ち上げで会場の雰囲気が最高潮に達した中で、実行 委員会メンバーのグランドフィナーレで幕を閉じ、早くも来年の開催に向けて新たな結束を固めました。 *沖縄の方言で”結びつきや助け合い”の意。 STORY ~名桜祭2日目~ SROTYでは「座っているだけじゃ分からなかった、大学生の自由な時間を使ったワタシが見た世界をプレゼンします」 実行委員長インタビュー をテーマに10月30日(日)、本学学生会館SAKURAUM6階スカイホールAにて本学学生が体験したことをそれぞれの視 一人一人の想いを 大切にしたい 点でプレゼンし、熱弁をふるいました。 原付で日本一周 ~人生を笑って旅しよう~ 松園 大輝さん(スポーツ健康学科2年次、長崎県・海星高校出身) 名桜大学祭実行委員長 阿波連 瑛弥さん 私が約3か月間、原付で日本一周をしてよかったと感じたので、それを多くの人に伝えたいと思いプレゼンしま (観光産業専攻4年次、 沖縄県立那覇西高校出身) した。特に、 「挑戦する勇気」、 「自分原因論」を持つことで人生はもっと楽しくなるということを伝えたかったで す。これからは日本一周の続きや新たにチャレンジしたいと思ったことを実行できるようにしていきたいです。 第23回名桜大学祭のテーマについて がじゅまるが木にひげを絡みつけ成長する姿を名桜祭 に例え、これまでの先輩方が築き上げてきた名桜祭に対 する想いの上に、今回のテーマでも名桜大学生、教職員、 地域の皆様など全ての方々の力をお借りして、皆の想い でガジュマルを太く、より立派にできる名桜祭にしたいと 考え、 「 りっか!」という掛け声と、がじゅまるの木と沖縄 の「ゆいまーる」精神を融合させた「がじゅまーる」に決定 コラージュセラピーを通して心から幸せに 野村 真希さん(経営専攻4年次、岐阜県立加茂高校出身) 自分を知ること、自分を好きになる方法はたくさんあって、その一つであるコラージュセラピーについて多くの 人に知ってほしかったので発表しました。 その中でも自分の可能性を広げ、 より楽しく心も身体も健康でいれるコ ラージュセラピーという自分を知るルーツを通して、これから社会の一助になりたい決意を強調しました。このよ うな経験を活かしながら、 さらに学び、 多くの人の精神面で役立てるように微力ながらも活動をしていきます。 しました。 実行委員の活動を振り返って 今年は実行委員長として名桜祭の運営に携わりましたが、以前にも増して、多くのスタッフや関係者に支えられていたことを実感できまし た。特に協賛金集めでは、パンフレット印刷入稿の間際にもかかわらず、目標金額に届いていませんでしたが、実行委員メンバーを総動員し、 協賛企業が増えた結果、お陰をもちまして十分なご支援を得ることができました。 本番の2日間は多忙の業務で、運営の全体像を把握することができませんでしたが、名桜祭終了後に、出演アーティストのSNSを覗くと、 来場したファンの良い感想から反応の大きさが実感できました。また後日、出展してくれた名桜生から数々の感謝の言葉をもらい、とても嬉 女子サッカー部設立について しかったです。 神 陽花里さん(国際学群2年次、青森県立青森南高校出身) なお、今年の反省点は、昨年同様に学内駐車場の確保に手間がかかったため、外部駐車場を活用してシャトルバスを運行しましたが、バス 私自身が女子サッカー部を作ろうと決めてから、 実際に発足し今日至るまでの感謝の気持ちを部員に伝えるた の本数を増やせず、利便性を高めることができませんでした。来年はこの点を是非改善して、円滑に運営してほしいと思います。 め、また女子サッカー部を周知してもらうために参加しました。海外に出ることだけがすべてではないこと、部活 最後に、私は今回で名桜祭実行委員を卒業しますが、舞台裏で着々と成長している後輩の姿を見ることができたので、とても感動しまし を通してでも大学生活を有意義に過ごせること、そして何よりも一生懸命頑張れば自分のやりたいことはきっと たし、また安心して業務を引き継げると思いました。後輩の皆さん、来年度以降も実行委員のメンバーとして在籍する・しないにかかわらず、 できることを伝えました。 これから部員全員で模索しながら、 素直に一生懸命に、 仲間とともに初心を大切にしな がら10年や20年続けていける部活を目指していきたいです。 3 一名桜生として誇りを持って、一生懸命頑張ってくださいね! 4 名桜大学の学びを集結!出展学生インタビュー 来場者を美味しい食事や体験でおもてなし♪出店学生インタビュー 国際学群 喫茶・闇深き森(ヘルヘイム)から夢の世界へ・・・ 野里 雅天さん(情報システムズ専攻3年次、沖縄県立辺土名高校出身) [情報システムズ専攻卒業研究発表] 漫画やゲームのファンタジー溢れる要素を取り組んだ喫茶店で、メニュー名にもこだわり、 例えば「癒しの雫=メロンソーダ」にしたりと、独特の世界観を醸し出しました。日常生活では 味わえないファンタスティックな雰囲気が来場者を夢の国へ誘いました。来年はもう少し、ク オリティをあげて出店できればと思います。 プログラミングでゲームを創ってみよう! 中里ゼミ 神 宏美さん(3年次、青森県立青森南高校出身) 本研究では、プログラムを使って一からゲーム(ARDUDANCE)を創りました。遊び心から スタートしましたが、多くの人にプレイしてほしいです。将来的には、WEBサイトで公開できれ ばと思います。ただし、もう少し改良が必要ですので、タイトル画面にモーション機能を加え たり、得点が加算できるようにするなど、ゲームの性能を向上させるように取り組んでいきた いです。 おばけ屋敷~テーマは「学校」 HIP HOPサークル 比嘉 愛久さん(診療情報管理専攻3年次、沖縄県立名護高校出身) 今 年 は「 学 校 」をテ ーマに 、ホラーメイクで 学 ランや セーラー服を 着 てコスプレし 、 HIPHOPの動きを取り入れながら、お客さんを目一杯怖がらせました。サークルメンバーには 演技派も多いので、場合によっては泣いてしまったお客さんもいたかもしれません(笑)。将来 的には名桜祭の出展行事の目玉になれるようレベルアップを目指します。来年は大教室で 大々的にやりたいです。 [心理・診療情報系ゼミ卒業研究展示会] 大学生はなぜバイトをやめてしまうのか!? 金城ゼミ 与那国 宙さん(3年次、沖縄県立小禄高校出身) 全国的に若年層の早期離職率が問題になっており、その原因として、給与の不満や人間関 係等がモチベーションの低下に繋がっていることが挙げられます。私たちは、早期離職率の 要因をリサーチし、結果をもとに防止するための方策を考察していきます。11月からアンケー ト調査を行いながら、データ分析を踏まえ、来年の1月に最終発表を行います。 わったーの主張から 学生インタビュー [語学教育専攻現地実習報告] スラングの発表 ウチナー文化の素晴らしさが多くの人に届きますように 上原ゼミ 小口 希さん(3年次、茨城県立水戸桜ノ牧高校出身) 比嘉 柚稀さん(看護学科1年次、沖縄県立球陽高校出身) 私は現地実習のフィールドワークの一環として、ハワイ大学の学生に対して、日常生活のス ラングの理解度を調査するために、アンケート形式でランダムに質問しました。自分自身が積 極的に学生へ話しかけ、コミュニケーションを取る方法で実施しました。結果、ハワイの人々の 人間性やユーモアを理解することができました。将来的には観光業へ従事したいので、ハワ イの人達の接し方が大変参考になりました。 沖縄の文化を知らない人や県外出身の学生に、三線の素晴らしさを伝えたいと思って、主張 しました。普段はボランティアで、福祉施設で民謡を歌ったり、三線を弾いたりと音楽を提供 し、施設利用者とともに楽しんでいます。将来は自分の特技を活かして、歌って踊れる看護師 を目指したいと思います。 人間健康学部 スピリチュアルナース~精神看護学領域卒業研究ポスター展示~ 比嘉 真子さん(看護学科4年次、沖縄県立名護高校出身) 私は、普段話せないことを語り合おうという目的で平上久美子先生と立ち上げた大学生同 士の語り場「語れない想いのBar」の活動を通した学生の体験を研究対象としました。 開催者が、活動していくうちに一人の参加者となっていき、さらに体験を重ねることで、参 加者から開催者へと移行していったという変容がありました。その過程を分析し、大学生同 士の語り場がメンタルヘルスの改善に影響を与えるなどの結論を出しました。 研究発表を通して、精神看護のことを多くの方々に知っていただきたいと思っています。 学 事 卒業式 報 告 学長告辞「新風を吹き込む台風のように古いエネルギーと新しいエネルギーを 混ぜ合わせながら、未来を創造することを期待」 研究成果を発表する比嘉さん 平成28年9月16日(金)、本部棟第一会議室において、平成 生として自覚をもち、更なる成長を続け、社会で活躍できる人 スポーツ健康学科 長嶺 育史さん(3年次、沖縄県立普天間高校出身) 岩田 可南子さん(3年次、愛知県立東海南高校出身) 28年9月卒業式が挙行され、11人(国際学群11人)が本学を 材になることを念じます」と激励の言葉が述べられました。 巣立ちました。 卒業生を代表して王 春雷さん(国際文化専攻4年次、中国出 キッズレストランは、私たち前川美紀子ゼミと名護学院のみなさんと共同で出店しました。 ゼミの活動で名護学院とかかわり、種植えから収穫、それらを料理して販売するというすべて の過程を食育として捉え、販売の機会を名桜大学祭としました。その一連の作業は苦労の連 続で、単に食べるだけでは気づかなかったことでした。計画や準備をして今日に至るまで、苦 労もありましたが、生徒たちが積極的に販売している姿をみて感激しました。この取り組みを 通して、名護学院の子どもたちのがんばり、そして食育の大切さを知っていただければありが キッズレストランスタッフ一同。完売しました! たいです。 式典では、山里勝己学長による告辞、比嘉良雄理事長から 身)が、 「名桜大学では多くの学問や人との繋がりの大切さを学 の祝辞が述べられました。山里学長は、昨今の地球温暖現象に びました。卒業後は日中友好の架け橋を目指し、社会人として よる生態系の変化に憂いながらも、 「皆さんが中核となって、新 自立しながら、広い世界で人生を邁進できるように進み続けま 風を吹き込む台風のように古いエネルギーと新しいエネルギ す」と将来の展望を誓いました。 キッズレストラン~食育の取組みを通して得た喜び~ することを期待しています」と、はな 卒業生一人一人に学位記が手渡され 比嘉 孝介さん(看護学科4年次、沖縄県立具志川高校出身) ました。 私は、認知症高齢者の徘徊、拒否など、BPSD※の中でも、拒絶の内容には、入浴を嫌がる ことが多いにもかかわらず、そのことのみに焦点を当てた研究が少ないことに着目しました。 そこで、認知症高齢者が安心して入浴できるためにはどのような工夫がケア実践者に求めら れるか検討しました。様々なケースから考察した結果、対象者のリズムやペースを尊重した介 入が必要であることがわかりました。この研究を高齢者やケア実践者の安心につなげていき たいと思っています。 ※BEHAVIORAL AND PSYCHOLOGICAL SYMPTOMS OF DEMENTIA。認知症における 周辺症状。 ーを混ぜ合わせながら、未来を創造 むけの言葉が贈られました。その後、 高齢者看護学領域 卒業論文発表 5 平成28年9月 続いて、比嘉理事長から、 「 今日の 卒業式は皆様にとって学びの終了で はなく主体的に学び続け、不業不屈 の精神をもって自己実現を図る新た 研修成果を発表した比嘉さん な門出の日となります。本学の卒業 卒業生一同 ※国際学群3年次以降は専攻名、人間健康学部は学科名のみで表記しています。 卒業生を代表して挨拶する王さん 6 学 事 報 告 平成28年度 国際学群 国際文化専攻・語学教育専攻[現地実習報告] 現地実習中南米ブラジルコース総評 本年度から現 地実習中南米コースは、ブラジルコースとス ペインコースの2コースに分離し、ブラジルコースは、9月1日 (木)から9月16日(金)の17日間の実習を行いました。ブラジ ルでは、まずリオ・デ・ジャネイロを訪問しました。リオは香 港、ナポリと並び世界 3大 美 港と称され、日本の神戸と姉 妹 都市 提携を結んでおり、自然と建物とのコントラストが素晴 らしい街です。 次に日系人がブラジルで一番多い州、サンパウロへ赴きま した。ブラジルの日系人の総数は、190万人(2015年のブラ ジル地理統計院のデータ)と言われ、そのうちの10%の19万 人が沖 縄 系の人 達です。我々は、ブラジル 全土に4 4の沖 縄 県人会があり、その本部にあたるサンパウロ沖縄県人会創立 9 0周年記念 式典に招かれました。こうした経 験ができるの も、南米大陸で最大の沖縄県人会があるブラジルならではの 南米のイグアスの滝にて 実習だと思います。我々も含め、招待された方々には銀製の 9 0周年記念と刻印されたプレートが記念品として贈呈され ました。その後は、名護市と姉 妹都市提携を結んでいて本学 の学術交流協定 大学であるロンドリーナ州立総合大学の所 在 地、ロンドリーナ市へ 移動しました。協定 大学では、 「 ブラ ジル大統領の弾 劾について」の集中講義が行われました。講 義の内容は、1988年に制定された最新の憲法にうたわれて いるブラジルの民主 主義とは逆に、ブラジル社会は、民主 主 義 社会というのは建 前で、実際にはパトロンとクライアント の関係で社会が動いているというクライエンテリズムの解説 から始まりました。そして現大統領の弾 劾に至った与党内の 人事争いの問題を野党がうまく利用し、大統領の弾劾までに 導いたという経緯を分かりやすく我々に説明してくれました。 もう一つのロンドリーナ市での交流は、沖縄県人との交流 会でした。今 年は、ロンドリーナ沖縄県人会会館での歓 迎会 は行われず、ロンドリーナ祭りに我々は招待されました。この 祭りは日本の祭りとブラジルの祭りが対等に統合して出来た ハイブリットな祭りの形態と解釈され、国際文化論の文化触 変の一つの現象である「融合統合」と位置づけられます。 研修の最後は、アフリカのビクトリアの滝、北米のナイヤガ ラの滝、そして南米のイグアスの滝のという3大瀑布の中で 最大のイグアスの滝を訪れました。特に、実習参加者の小 村 倫子さんは、 「 これまでの価値観が変わる貴重な経験ができ ました」と満足げに小職に話してくれたのが印象的でした。最 後に、現地実習の意義とは何かを常に学生たちに深く考えて もらい、一般の旅行との違いがわかってくれれば、引率したも のとして満足です。 現地実習中南米スペイン語圏コース総評 平成28年9月1日(木)から9月16日(金)までの16日間、学 日間 、各自異 なる 実 習 生5人と筆者引率の計6人で、ペルーのリマ、クスコ、ナスカの に取り組みました。1人 3都市を訪問しました。リマではペルー沖縄県人会、在ペルー がスペイン語集中講座 日本大使館、本学協定校のラ・ウニオン学校、パシフィコ大学、 を受講、1人は博物館で サン・マルティン・デ・ポーレス大学の3校を訪問しました。クス インターンシップ、3人 コではマチュピチュ、サクサイワマンなどインカ帝国時代の遺 はケチュア族 農 村での 跡を多数見学しました。ナスカでは世界的に有名なナスカの ホームステイおよび 織 地上絵、イカ市考古学博物館などを見学しました。 物 体 験 を 実 施 し まし また、今回は初の試みとして、各自が現地で取り組みたい実 た。 習内容を「地域文化演習」の講義で事前に計画し、滞在中の5 スペイン語講座を受講した学生は、授業以外でも現地の人 タンボマチャイ遺跡にて にスペイン語で積極的に話しかけるなど、まるで性格まで変 わったかと思うほど生き生きとしていました。ホームステイを した3人はケチュア語が全くわからないながらも、つたないス ペイン語と身振り手振りで織物を習い、小さな織物作品を完 成させました。博物館で実習した学生は将来、学芸員を目指し ているということもあり、収 蔵品の整理を手伝うなど貴重な 体験ができたと喜んでいました。 このように各自異なる実習内容にするには、現地との事前 交渉など煩雑な手配が多いため実現は難しいと思っていまし 学生とホストファミリー たが、今回はクスコ在住で、本学観光学科卒業生の篠田チャス カさんが経営する旅行 会社ナオツアーに手配いただいたた め、全て問題なく実施することができました。筆者とチャスカ さんは在学中からの友人であり、学生時代から「一緒にこんな 現地実習ができたらいいね」とお互いのアイディアについて話 していたので、今回それがやっと実現できたことも、大変喜ば しく思っております。 総評:上原 なつき(国際学群国際文化教育研究学系 准教授) 総評:住江 淳司(国際学群国際文化教育研究学系 教授) ラ・ウニオン学校の児童たちとペルーの遊びに興じる様子 地球の反対側から見た日本 小村 倫子(国際文化専攻3年次、宮崎県立日南高校出身) 現地実習に中南米ブラジルコースを選んだ理由は、ブラジ ルへの好奇心からでした。その後、実習の説明会で住江先生 の話を聞いて、ブラジルへの興味がどんどん強くなっていきま した。移民や日系人の存在を知り、日本とブラジルは案外近い ところにあるのではないかと思い、もっとブラジルについて知 りたくて、このコースへ参加することを決めました。 ブラジルに 着いて最 初に訪れたのは、リオ・ デ・ジャネイロでした。 リオ・デ・ジャネイロと 言えば 、つ い 最 近まで オリンピックで盛り上 がっていた街です。テレ ビやインターネットで見 る分には賑 やかでキラ キラとして い る イメー ジでした。しかし、実際 に 訪 れてみ ると 、貧 富 の差があからさまで、悲 し い 街 に 思 えました 。 車でしかファベーラ(貧 民街)の近くには行くこ とが出 来ませんでした 世界最大の滝、イグアスの滝 7 が、その情景を見た時には、移動の疲れや眠さが飛んでしまう ほどに驚きました。 世界最大の滝、イグアスに行けたことは実習の一番の思い 出です。テレビで見るよりも大迫力で、滝に近づくにつれて水 しぶきがたくさんかかり、マイナスイオンを思う存分浴びるこ とが出来ました。ブラジルコースは、他のコースよりも移動が 多いのでとても疲れましたが、イグアスの滝を見たら、長い時 間かけてここまで来て良かったなと思えました。 現地実習で、旅行とは異なるとても貴重な経験が出来まし た。たくさん悩んだ中で、中南米ブラジルコースに参加して本 当に良かったです。 ポンヂアスカールから見たリオ・デ・ジャネイロの景色 自分の目で見ることの大切さ 小玉 航平(国際文化専攻3年次、大分県立大分豊府高校出身) 私 は 高 校 生の 時 か ら大 学 生 の 間 に い ろ いろな国 へ 行きたい と 思っていました 。名 桜 大 学 に 入 学 して す ぐ 、3 年 次 に「 現 地 実 習 」というプログラム があると知り、そのな 実習メンバーと記念写真 かでも有名なペルーの マチュピチュに行ける中南米コースへ参加したいと考えまし た。 今年の中南米コースは、スペイン語圏コースがペルー、ポル トガル語圏コースがブラジルと2つに分けられました。マチュピ チュへ行きたかったこと、学習しているスペイン語が使われて いることから、私はスペイン語圏コースを選択しました。 この実習で特に印象に残っているのは、世界遺産の街であ るクスコでの一週間のスペイン語講座です。日本語が話せな い現 地の先 生から教わるのは、とてもいい経 験でした。講 義 後、午後は自由な時間があったので街を歩き回りました。市場 や広場など、パックツアーなどでは見られないところまで見て まわり、地元の人々の生活などを垣間見ることができました。 インカ帝国時代の遺跡もたくさん見学しました。事前に資料 などで学習していましたが、実際に見てみると想像以上のもの ばかりでした。同時に、どうやって造られたのか、何のために造 られたのかなど、新たに疑問に思うことが多々ありました。特 にマチュピチュは、正確に切り出した石で建てられた建物、ア ンデネスといわれる段々畑、今も水が流れ続ける地下水路な ど謎ばかりでした。また、移動の際に車窓から見た景色も日本 にはない景色が多く、楽しかったです。 今 回の 現 地 実 習を 通して、実際に自分の 目 で 見 てみ ることの 大 切さを学びました。 実 際 に 現 地で見て 初 めて感じること、それ に より 理 解 が さらに 深まることを知ること ができました。 現地住民に囲まれてハイチーズ 8 現地実習国際協力コース総評 現地実習ハワイコース総評 平成28年度の現地実習国際協力コースでは、国際文化専攻 た、大学でそれらを学び習得することの大切さを再認識させ 語学教育専攻の現 地実習は、昨年同様、ハワイ大学マノア ハワイ大学マノア校での2週間の現地実習は、参加した名桜 3年生11人、語学教育専攻3年生2人、経営情報専攻3年生1人 られたようです。 キャンパスで実施されました。 大学の学生にとって英語力向上だけでなくハワイの文化と歴 の計14人の学生が夏休期間中に2週間前後の実習(インター 本来なら、それぞれの受入機関での実習内容を詳しく紹介 昨年と異なるのは琉球大学が2年に1度の実施であるため、 史を学ぶ素晴らしい機会を提供してくれました。学生は英語で ンシップ)を体験しました。具体的には、菅井宇美さん、渡久地 すべきところですが、字数制約のため、沖縄NGOセンターで 今回は名桜大学単独での現地実習となったことです。昨年の 行われる講義で、王国から米国併合までのハワイの複雑な歴 春奈さん、松田千穂さんが浦添市の「国際協力機構(JICA)沖 の実習の一例を紹介します。参加した吉川尚吾さんは国際協 16人に比べ参加学生は6人と少なめですが、昨年同様のスケ 史について学ぶとともに、ハワイのダンス、音楽、芸術、そして 縄センター」、川原大尚さん、金城彩紀さん、富永慎一さん、西 力について以前は、募金活動や実際に海外に行って貧しい子 ジュールで楽しい充実した日々を過ごすことができました。 平和教育について学びました。とりわけハワイの言語について 平 将 紀 さん 、吉川尚 吾さんが 宜 野 湾 市の「 沖 縄 N G O セン 供たちに食糧、衣類、文房具等を支給することだと考えていた 午前中はハワイ大学の教員によるハワイの文化、言語、歴史 の講義は興味深く、その言語が消滅の危機にある沖縄出身の ター」、新里祐夏さんが「宜 野座村 役 場」、喜舎 場良介さんが ようです。しかし、今回の実習中にフィールドワークとして那 を学 ぶ 講 義、午 後は 時に講 義 やホノルル市近 郊のツアーが 学生にとっては貴重な学びとなったことと思います。講義の他 「 沖 縄 市 役 所 」、淺 井 映 巴さんが 長 崎 市の「 国 際 協 力 N G O 覇市のフェアトレード関連のお店(がじゅまるガーデン)へ行 入ったりします。体験学習ツアーで印象的なのはやはり、ポル に移民の歴史を学ぶプランテーションブリッジやポルネシア NESTEP」、小池美里さんが「公益財団法人佐賀県国際交流 き、フェアトレード・チョコレートを食べた際、 「 こういう商品 ネシアン・カルチャーセンターでしょう。隣接するブリガムヤン ンカルチャーセンター、パールハーバーなどを訪ねましたが、 協会」、三井錬人さんが愛媛県の「特定NPO法人えひめグロー を買うことも私たちができる身近な国際協力の一つだよね」 グ大学ハワイ校の学生へ奨学金や仕事の場を与えることを目 パールハーバーでは真珠湾攻撃での戦死者を慰霊し戦争の悲 バル・ネットワーク」、三戸和敬さんが「特定NPO法人地球市 と沖縄NGOセンター職員に指摘され、国際協力に対する見 的としているため、文化を紹介するのはすべて学生です。観光 劇について考えることができました。自由時間にはそれぞれで 民ACTかながわ/TPAK」にて、それぞれ国際協力や国際交流 方が一変したようです。こうした経験は、彼にとって学生にも 客へ自身の文化を紹介する機会がアイデンティティ確立の場 ホノルルのビーチを楽しみ、モールや本屋で買い物、大学のカ 業務に関連したインターンシップを実施しました。 できる身近な国 際協 力について、真 剣に考える良い 機 会と ともなっており興味深いですし、プランテーション・ブリッジ フェではハワイ大学の学生達と食事を共にすることができま 参加学生はそれぞれ実習先で国際協力や国際交流に関係 なったようです。 も各国からの移民ともども沖縄移民の歴史が学べる場です。 した。 「 もっとハワイにいたい」と帰国時に口々に言っていたと する実務の補助を行ったり、職員、海外研修員、その他交流し 最後に、ご多忙にもかかわらず本現地実習国際協力コース 沖縄と似た悲しい歴史をもつハワイですが、様々な民族が いうことは、この現地実習が成功裡に終了したということを意 た方々から国際協力についての貴重な体験談を聞いたりした の趣旨をご理解いただき、本学学生のインターンシップを快く 独自の文化を大切にしながら共存する様は、何度も見ること 味します。この実習での学びが彼らのこれからの英語力向上 ことで、本学での講義や演習によって学んだ「基礎知識や理 引き受け頂いた各受入機関の担当者各位に、心より感謝の意 ができたハワイにかかる虹のように美しく感じました。参加し に寄与し、英語を通して世界の国々やその文化を学びたいと 論」を国際協力の現場での「具体的実践」を通して確認する大 を表します。丁寧なご指導ご鞭撻のおかげで参加学生は多く た学生も英語だけではなく、移民の歴史や混ざりあう文化に の動機づけになることを期待します。 変貴重な機会をえました。また、実習期間中は、英語による講 の事を学び、将来の進路を設計していく上で、大変貴重でポジ 多くを学んだことでしょう。 義や研修を受講したり、様々な国籍をもつ海外研修員たちと ティブな刺激を得たようです。 ランチを食べながら交流したりすることで、自らの英語やその 他のグローバル言語の活用能力の足りなさに気づかされ、ま 総評:与那覇 恵子(国際文化教育研究学系 語学教育専攻 教授) 総評:KUCKELMAN Meghan (国際文化教育研究学系 語学教育専攻 准教授) 総評:高嶺 司(国際学群国際文化教育学系 教授) 夢の実現への第一歩 松田 千穂(国際文化専攻3年次、沖縄県立読谷高校出身) 私は、夏休み中に浦添市にある「独立行政法人国際協力機構 (JICA)沖縄国際センター」にて2週間のインターンシップを経 験しました。JICA沖縄国際センターでは、国際協力をする上で の心構えや沖縄国際センターが行っている事業内容などを、詳 しく学ぶことができました。事業内容の一つである研修員受入 業務に携わった際には、アジア諸国やアフリカ諸国から訪れた 外国人研 修員と英語でコミュニ ケーションをとり、首里城への観 光案内を通して交流を深めまし た。国内の大手企業や看護協会 と連 携を取り、日本のIT技 術を 提 供したり、感 染 症 対 策に取り セミナーや講義に参 実体験を通して多くのことを学びました 組んだりと、 加することでJICAの研 修員受 入事 業について、実体 験を通し て学 ぶことができました。さら に、青年海外協力隊に参加した 経験のある職員のお話を聞く機 会があり、現 地での苦労ややり がいについて、多くの生情 報を お世話になったスタッフの皆様 得ることができました。将来、国際貢献に携わる仕事に就きた いという夢をもつ私にとって、JICA沖縄国際センターでの2週 間のインターンシップは実り多きものとなりました。将来、青年 海外協力隊へ参加する意思もよりいっそう強くなりました。こ れからの就職活動や夢に向けて、今回のインターンシップで得 た経験を最大限に活かしていきたいと思います。 沖縄県内で出来る国際協力 富永 慎一(国際文化専攻3年次、長崎県立長崎南高校出身) 私は「沖縄NGOセンター」でのインターンシップに参加しま した。国際協力コースの他の5人の学生と共に、沖縄の中で可 能な国際協力について学んできました。具体的には、沖縄NGO センターが実施している移民や多文化共生についての出前授 業の補助や、国際交流イベントの企画などを経験させて頂きま した。移民や多文化共 生につい ては、事前学習やフィールドワー クを通して実際に目で見て理 解 を深めました。出前 授 業ではお 手伝いという形ではありました が、とても貴重な体験となりまし また、参加学生5人全員が子 ともに励ましあった実習メンバーと た。 9 供 好 き と い う こ と で 、沖 縄 NGOセンターの職員にサポー ト頂きながら、名護市の子供た ちを集めてのキャンプ・イベン トを企画運営させてもらいまし た。子どもたちが国際協力につ いて少しでも多く触れることが 出前事業ではサポート役に挑戦しました できるように、5人で時間をかけ企画を練り上げました。外国 の遊びや異文化の体験、インターン中に得た知識を共有するな ど、参加した名護市の子どもたち、私たちにとっても大変価値 のあるイベントとなりました。 ポルネシアンカルチャーセンターにて パールハーバーにて ハワイでの実習から学んだこと 仲村 亜希(語学教育専攻3年次、沖縄県立首里東高校出身) 9月5日(月)から18日(日)の約2週間、現地実習としてハワ イに行きました。今回の現地実習での経験は、私の想像してい たハワイのイメージを大きく変え、私が考えていたよりさらに 深い魅力のある島だと思いました。様々な場所で色々な経験を し、たくさんの人と関わるなかで、ハワイという島に私自身とて も魅了されました。私達は留学生専用の寮に滞在し、基本的に 講義は午前中と午後に1コマずつで、授業形態は私達のみの少 人数講義でした。授業内容はすべて興味深く、ハワイについて はもちろん、沖縄についても学ぶことがあり、また違う視点か ら沖縄を学ぶことができました。また実際にハワイの文化を体 験できる講義などもあり、体を動かしたり、作業したりするこ とで、さらに印 象 深い 経 験 になりました。私達が滞在し た ハ ワ イ大 学 マノア 校 は 様々な学 科と施 設、広 大な 敷 地とたくさんの学生がお り、自由で個性あふれる場 所でした。私達の名桜大学と はまた違う楽しさや雰囲気 を感じることができました。 ダイヤモンドヘッドにて フィールドトリップ では、 ポ ルネシアンカル チャーセ ンターやパールハーバー、美 術館やダイヤモンドヘッドな ど、ハワイの文化や歴史に触 れられるような様々な 場所 に行きました。私 達にとって ドラマを演じることで人種差別問題を 新しいことばかりで、どこも 肌で学びました(右端が筆者) とても印 象 深く良い思い出 ばかりです。今回のハワイでの現地実習を通して、実際に現地 に行って体験し、学ぶことの大切さやその大きな価値を感じる ことができました。ハワイの人たちが築いてきた歴史や習慣な どは、2週間で全て学べることではないと思っています。沖縄 に帰って来てからのまとめ学習や今後の学習を通して、ハワイ についてさらに深く知ることができればと思っています。どこ に行こうとも、何をしようとも、どのくらいの期間行こうとも、 その経験を深めそして素晴らしいものにするのは自分自身だ と思います。ハワイでの一つ一つの経験が自身の今後に活か されるよう、頑張っていきたいです。 10 現地実習東アジアコース総評 現地実習東南アジアコース総評 父紀念 館、中正 紀念堂、中山堂、国軍歴 史文物館などを訪れ 平成28年度の国際学群現地実習東南アジアコースは、8月 250 年を経た建 築物であるホテルに投宿し、その質実剛健 今年で3回目となる東アジアコースは、平成28年9月10日 10日(水)から8月28日(日)の18泊19日で実施されました。 にして堅牢な泊り心地を味わいました。また、インドに唯一残 (土)から22日(木)の13日間をかけてグアムと台湾をまわり 引率 者は山田、参加学生は3年生4人、4年生1人の計5人で、 っているトラムに乗って、コルカタ大学を見学することもでき ました。参加学生人数は6人でした。 「沖 縄を外から知る」学びについては、沖 縄県産業 振 興公 男女別では男子2人、女子3人でした。旅程は次の通りです。 ました。 グアムでは、協定 大 学であるグアム大 学において、マイケ 社台北事務所(吉永亮太所長)および沖縄観光コンベンショ 8月10日 台北泊 ミャンマーではヤンゴンのウォーキングツアーやラペイイ ル・ベバクア助教のクラスでグアムと沖縄の歴史比較の特別 ンビューロー(OCVB)台北事務所(林秀佳所長代理)を訪問 8月11日~14日 インド(デリー、車中、コルカタ) エ(お茶)体験し、在留邦人による生活についての講話など受 講義を受けた他、 「 琉球語講座」を実施した後にチャモロ語を しました。また、フィールドワークでは、日本時代最大の沖縄 8月15日~18日 ミャンマー(ヤンゴン、チャイティヨー) 講しました。また、ヤンゴンを離れて、カイン管区にある仏教 学び、言語交換による交流を行いました。同大学では、甲斐ま 人集落であった基隆市和平島などを訪れました。 8月19日~23日 タイ(バンコク、車中) 聖地チャイティヨーへのトリップを行いました。 すみ准教授の日本 語クラスにも参加させていただき、 「琉 球 グアムと台湾から沖縄を考えた時、そこには多くの共通点 8月24日~26日 マレーシア(ペナン、クアラルンプール) タイとマレーシアでは2年生のスタディツアーと合流して、 語講座」の実 施 以外にも、日本 語 練習パートナー(MOAGサ が存 在しています。今回の実習を通じて、実習生は比 較研究 8月27日 台北泊 サイアム大学の日本 語学 科 学 生10人と引率 者 2人とともに ークル)の成 果を生かして、現 地学生の日本 語 練習のサポー を通じて自己を知る大 切さに改めて気づくと同時に、それぞ 前後の台北泊は飛行機の発 着時間に合わせるための調整 鉄 道の旅を行いました。総勢43人の大人数になり、日タイ合 トを行いながら交流を進めました。その他には、戦争博物館、 れが考える「東アジアの境界」について考察を深められた様 的 滞 在 でした が 、その 滞 在 数 時 間を利 用して 、台 北 旧 市 街 同の大掛かりな旅行となりました。 グアム平和慰 霊公苑、フィールドワークでハガニア地区など 子でした。 19日間を通じてけが人、病人は出ず、至極安全に旅行を実 を訪れました。 インドは、デリーで旧市街のウォーキングツアーを行い、地 施することができ、現地に行かなければできない数々の体験 台湾では、新 規協定校となった国立高雄 大学で 特別講 義 下鉄などの公共交通機関を利用して街歩きを行いました。鉄 もできました。極めて有意義な教育旅行であったと考えます。 および「琉球語講座」を実施する予定でしたが、残念ながら台 総評:山田 均(国際学群国際文化教育研究学系 教授) 風によりキャンセルとなり、全日程が台北での滞在に変更と (城内)のウォーキングツアーを実施しました。 道ではインド国鉄のもっとも誇る優 等 列車「ラジダニ急行」 を利用して、食事・お茶付の旅を体験しました。コルカタでは ました。 総評:菅野 敦志(国際学群国際文化教育研究学系 上級准教授) なりました。語学 研 修は、国立台湾師範大学で3日間の実践 中国語講義を受けました。専門家による集中講義は、総統府 直属の研究機関である中央研究院近代史研究所の林泉忠副 研究員からの特別講義を受け、また、徳川日本語学校でも柘 植 美 幸 校長から、海 外での進学と起 業の面白さについて講 義をしていただきました。その他には、台北二二八紀念館、国 自分だけの学びを 軍司 春香(国際文化専攻3年次、茨城県立勝田高校出身) 今回の東南アジアコースでは台湾、インド、ミャンマー、タイ、 マレーシアを訪れました。私が当コースへ参加を決めた理由 は、各国の宗教に関連がある僧院や教会等を見学することは もちろん、ローカルな市場やストリートを歩き、肌で感じたかっ たからです。また山田先生のウォーキングツアーをはじめ、現 地ガイドの方々、在留邦人の方々とお話できるという魅力的な プログラムにも惹かれました。 現地実習で最も印象に残ったことは、インドの「ジャマー・マ スジット」、ミャンマーの「シュエダゴン・パゴダ」、台湾の「龍山 寺」を訪問した際に目の当たりにした、人々が一心に祈る光景 でした。三つとも街中にあるにも関わらず、厳かな雰囲気で静 寂な時間が流れていました。 「祈る」という行為は宗教に欠かせ ない行為で、これほど簡素で美しいものはなく、日本人もただ 単純に信仰することができ たら何か変わるかもしれな いと思いました。 「東南アジアコース」のみ ならず他のコースに参加す ることの意義としては、自分 だけの学びが得られるとい うことです。机 上の空論を 言うのは簡単ですが、現実 的な意見には実践という行 参加メンバーと記念写真 11 動が伴います。いくら講義や文献から学び、多くの知識を得た としてもそれらは他者が経験したことにしかすぎません。現地 へ実際に行き、得たものこそ自分で感じ得た自分だけの学びで あると思います。自分で現地を訪れ「見る・聞く・味わう・感じ る・触れる」といった行動からさまざまな何故、疑問が見つかり ますが、帰国した後その疑問について自身の経験をもとに講義 や文献で掘り下げていくことで学びが深くなります。また、日 常から離れることで自分を再発見でき、物の見方が変わりま す。何もこれといったタスクがない約20日間であったからこそ 五感を頼りに生活することができました。検索すれば何でもわ かる今だから、現地へ行くことで多くのものを見ることが必要 なのではないかと思います。これが現地実習という名の旅の 醍醐味です。 喧騒とした街中にて グアム大学・甲斐先生(日本語)のクラスでの交流 グアム大学・ベバクア先生(チャモロ語)の学生の皆さんと 国立台湾師範大学での実践中国語講義 視野が大きく広がる現地実習 宮城 真緒(国際文化専攻3年次、沖縄県立向陽高校出身) 実習ではまずグアム大学を訪 問して 琉 球 語講座を行い、グア ム大 学 の学 生 からは 現 地の言 葉であるチャモロ語をレクチャ ーしてもらい、楽しく交流するこ とができました。また、グアムの 歴 史を 沖 縄と 比 較した 特 別 講 台北の沖縄県産業振興公社・OCVB台北事務所 義では、チャモロ人の島であるグアムには独自の文化があり、 そして米軍基地が存在していることなど、グアムと沖縄に多く の共通点があることを学ぶことができました。学生が 積極的 に先 生に質問し、自ら進んで発表する姿にはとても刺激を受 け、私たちも見習わなければと感じました。 台湾では多くの博物館や紀念館、中央研究院など多くの場 所を訪れました。一番印象に残っているのが台北の二二八 紀 念館です。現在は民主化が進んだ台湾ですが、過去に多くの犠 牲や苦しみがありました。他国を理解するためには歴史を知る ことが必要不可欠だと感じました。私は大学2年生のときに台 湾の開南大学へ交換留学をしたので、国立台湾師範大学での 中国語研修をフィールドワークに代えましたが、その他にも、徳 川日本語学校や国立政治大学、九份や夜市を訪れました。沖縄 観 光コンベン ションビュ ーロー の 台 北 事 務 所 や 、 以前多くの沖 縄の海人が 住 んでいた基隆の和平島 を訪れたことから、改めて 沖 縄についても知ること ができました。 現 地実習では新しい発 見や驚きがたくさんあり、 自分自身の視 野が大きく 広がると思います。また、 多くの人と関 われ たこと で 、人との 出 会 い や 繋 が り 、自 分 の 将 来 につ いて も深く考えることが でき ました。 留学ではできなかった 経 験 が沢 山でき 、現 地 実 習 に 参 加 して 本 当 に 良 かったと思います。 グアム大学で実施した「琉球語講座」 台北二二八紀念館 12 現地実習沖縄コース総評 現地実習日本コース総評 今 年の現 地実習は、8月20日(土)から8月28日(日)に実 ん。東 京では、東 京大学史料 編 纂所を訪問しました。編 纂所 本年度の沖縄コースは、9月3日(土)から同9日(金)まで、 直接お話を聞く機会を嘉納先生が 施しました。参加学生は5人、引率教員2人で行いました。前半 の畑山周平先 生には、所内を案内していただくと共に、古 文 沖縄本島北部・中南部および宮古諸島(宮古島、伊良部島、下 作ってくださり、貴重な体験談をお は京都・奈良、後半は東京が実習地でした。参加学生は、訪れ 書を見るときのポイントについて教えていただきました。古 地島、池間島、大神島)、八重山諸島(石垣島、西表島)地 域に 聞きすることが できました 。特 に る史跡についてあらかじめ調べており、現 地では彼らが主に 文書を間近で見るという体験も、現地実習ならではのもので おいて、歴史・民俗的景観や史蹟および建造物、石碑、歌碑等 戦争マラリア被害 者のUさんはご 解説を行いました。 しょう。お世話になった先生方に御礼申し上げます。 を巡りながら学 生による事 前 学習の成 果を発 表させ つつ、 家族にも話せなかったという大変 京都では寺院・神社を中心に巡りました。建 造物や庭園を 今回の実習での経験を活かして、参加学生には今後とも日 様々な体験実習を行いました。 貴 重 なお 話をしていた だき 、戦 争 見学することを通して、日本文化に触れることができたので 本の歴史・文化への探求心をもってもらえたら嬉しいです。最 初日宮古へ出発前に、元米軍属の男による女性殺害・遺体 という事 象の裏側を示され、学 生 はないでしょうか。東 京では、近代の文学 者が多く住 んでい 後となりましたが、共に引率を担当していただいた照屋理先 遺棄 事件の現場となった恩 納 村喜 瀬 武 原へ赴き、全員で手 たちもそれぞれ胸を突かれていたように感じられました。 た本郷を散歩したり、月島を歩きながら江戸時代の歴史を学 生にも感謝申し上げます。 を合わせました。バスの中では米軍属による犯罪の温床とな 7日(水)には沖 縄 本 島 へ戻り、首里城 および 龍 潬や瑞泉 っているとされる日米 地位協定について、木村草太 氏(首都 酒造といった首里城周辺の史跡を巡検しました。その後渡嘉 大学東京)の見解を紹介しながら照屋が解説し、現代日本に 敷島へ渡る予定でしたが、あいにくの天候不良のため船が欠 習になったのではないかと思います。同じ時間を過ごすこと おける米軍基地問題の現状と課題について考えました。 航の可能性が出てきて渡 航を中止、急 遽 屋良先 生に那覇市 で 学 生 たちの 仲が深まっていくのが目に見えて分かったの 宮古島では各所旧跡を巡検しました。特に印象深かったの 内の史跡を案内していただき、雨天ながら有意義な巡検が実 も、嬉しいことでした。 は伊良部大 橋 でした 。本 学 から比 較 的 近 い古 宇 利 大 橋( 約 現できました。 また、今回の実習では、歴 史の専門家の方に解説をいただ 3.4km)は最近まで通行無料の橋としては国内最長であった なお、例年 実 施しているヤンバ ル野草採 取・調理 実習は、 く時間を多くとるように努めました。京都では、花園大学の平 のですが、昨年伊良部大橋(約3.5km)が開通し記録が塗り 昨 年度、講師の宮城都志子 先 生より指 摘された野草の採 取 井上 総 先 生に、豊臣秀 吉によって行われた後 陽成 天 皇の聚 替えられました。橋は通行の際の景観や橋そのものが観光資 時期を勘案し今年度は後期での実施を予定しております(全 楽第行幸に関する講 義をしていただくことができました。史 源ともなりうるとされており、この順位の入れ替えが今後ど 行程9日間)。 料から何を読み取り、どのように考えをめぐらせていくのか、 のような場面で表面化してくるかなどについてディスカッシ 最後に、連日の猛暑の中、体 調を万全に整えてしっかりと 歴史学の手法を学ぶことができたのではないでしょうか。奈 ョンしつつ、景観を確認しました。 実習について来てくれた8人の参加学生の皆さんと、今 年度 良では東 大 寺東塔院 跡の発掘現場を訪れ、奈良文化財研究 5日(月)に八重山へ移動、石垣島では石垣市立博物館で八 はじめて一 緒に引率をご担当いただいた嘉納英明先 生およ 所の山本 祥隆 先 生に解説をいただきました。最 新の発掘 成 重山の歴史を概観、また例年お世話になっている石垣島国立 び 例年に引き続き今 年度も引率を担っていただいた屋良健 天文台の見学を行い、八重山諸島が国内で最も天文研究の環 一郎先生に感謝いたします。 境が整っている場所の一つであることの説明を受けました。 総評:照屋 理(国際学群国際文化教育研究学系 上級准教授) んだりしたことが印象的でした。いずれの場所でも、学生たち が調べてきたことをしっかり解説してくれたので、充実した実 果を現場で聞くことはとても刺激的だったに違いありませ 総評:屋良 健一郎(国際学群国際文化教育研究学系 准教授) 講談社のロビーにて また戦争マラリア被害者や、石垣島名蔵開拓者の方々から 学習を深める 八木 大輔(国際文化専攻3年次、宮崎県立妻高校出身) 今回の現地実習では、前半は関西を中心に京都や奈良、後半 は東京で史跡や博物館等を訪問しました。京都では勝林寺、龍 安寺、伏見稲荷大社をはじめとする寺社、二条城、京都御所、奈 良では平城宮跡、東大寺など古代から近世の史跡を訪れまし た。また、東京では講談社、東京大学史料編纂所、本郷を訪問 し、近代の歴史を中心に勉強しました。 特に、現地実習で印象に残ったことは奈良の東大寺東塔院 跡の見学です。現場で研究員の方に解説をしていただき、東塔 の再建の歴史を学び、時代によって基壇の規模が異なることを 知りました。また発掘調査で分かる土の状態など、残った手が かりから歴史を推測するという話を聞き、発掘・研究の実態を 知ることができました。普段は見学できないような場所で、な おかつ発掘作業中に見学できた点は、非常に貴重で現地実習 でしか学ぶことのできないことだと実感しました。 現地実習に参加しての感想は無関心なままではなく、何か疑 問に感じたことがあったらすぐに調べ、現地の人や引率の先生 に積極的に質問すると効果的だということです。疑問に思った 生まれ育った沖縄を知る 賀数 涼夏(国際文化専攻3年次、沖縄県立普天間高校出身) ことを自分で考える重要性、 また解説をいただいた時の 発見や納得といった学びの 根本的なことを改めて実感 できました。あらかじめ入念 に訪問先を調べておくこと で、実際に現 地での理 解を 深 めることが できます。ま た、現地でしか学べないこと や新たな発見があります。そ のように楽しみながら学べ るのが現地実習だと思いま す。 伏見稲荷の千本鳥居 二条城の唐門 東大寺ミュージアム 私たちは現地実習の目標を「講義やゼミで学んだことを、実 際に目で見て理解を深める」と定め、歴史を現代と繋げて考え ることを意識して取り組みました。 やはり実習では、何時間も重ねてきた事前の文献調査が一瞬 にして鮮明な知識となります。 「 百聞は一見にしかず」とはまさ にこのことであり、その中でも特に印象的だったのは、西表島 の忘勿石(わすれないし)です。マラリアが風土病だった西表島 に波照間の人々は強制疎開させられ、何千人もの病死者が出ま した。その波照間の人々の悲痛な叫びが込められた忘勿石を実 際に見ると、彫っている姿が目に見えるようでした。動悸もして、 不思議な気分になります。これは実際に見て初めて感じられた ものです。 また、実習を通して、歴史は苦しいものが残りがちである印象 を受けました。それこそ忘れてはいけないものなのです。今、私 たちが不自由なく暮らせている のは、苦しい過去あってのもので あり、感謝すべきだと強く感じま した。私の 個人的な目標として は、琉球文化圏の「芸能」を比較 することでした。宮 古では雨乞 い、八重山では星の歌、首里では 元世界チャンピオンの銅像と記念撮影 中国からの遣いをもてなすための芸能など、地域ごとに当時の 社会の背景が色濃く反映されていることを知りました。 現地実習は、将来のことを考えるいいきっかけになります。 沖縄の芸能を伝える仕事に就きたいという気持ちが、実習を通 してさらに増しました。そのためには生まれ育った沖縄から知 っていくことはとても大切なことです。琉球文化圏コースに参 加して本当に良かったと心から言えます。 沖縄を歩いて 松田 美香子(国際文化専攻3年次、沖縄県立開邦高校出身) 晴明神社の厄除桃 13 真剣に講義を受ける参加メンバー 晴明神社 今回、現 地実習沖 縄コースは8月18(木)から24日(水)ま で、宮古島、石垣島、本島南部の3つの地域を訪れ、琉球文化に ついて学んできました。宮古島では、博物館や地下ダム資料館、 市内にある琉球国時代の役人の墓を見学し、本島とは地形や 墓の作りが異なっているな ど、独自に発展していった 文化を見ることができまし た。本 島南 部では、首里城 や国際通り周辺の散策、壺 屋焼物博物館を見学し、現 在 一 般 的な 形 のシーサー 照屋上級准教授(右)の説明を受ける学生たち の起源とされるものやそ の原料など、近くにあるにもかかわらず知らなかったことがた くさんあることに気づかされました。また、今まで知らなかった 沖縄本島以外での沖縄戦について学ぶ機会も得ることができ ました。事前に資料を用意してはいましたが、実際に石碑のあ る場所を訪れ、体験者の方のお話を伺うと資料などでは得る ことのできない知識を得て、濃い体 験をすることができまし た。今回の実習は、どの地域でも、その場所に訪れるからこそ 得られるものがたくさんあり、貴重な体験ばかりでした。 普通の旅では行けないところや出会えない人との交流も、 実習だからこそ体験できることだと思います。それは今しかで きないことで、1秒たりとも無駄な時間のないとても有意義な 実習の旅となりました。 14 学 事 報 告 教育支援現地実習総評 平成 27年(2015 年)12月に公 表された中央 教育審 議 会 育実習生とほぼ同様のスケジュールを経験し、授業の見学や (以下、中教審と略す)教員養成部会による「これからの学校 授業等での学習支援、体育会等の行事の補助、久志駅伝・地 教育を担う教員の資質能力の向上について(答申)」では、 「各 区陸上大会にむけた指導補助、学校内外の環境整備、放課後 大学の判断により教職課程に位置付けられることとする」とし や週末の部活動指導の補助等、多方面にわたって学校を支援 つつ、教員養成段階での「学校インターンシップの導入」が挙 する取り組みを行いました。 げられました。教員の資質を向上させる方策として、 「学校現場 実習後、10月29日(土)4限に209教室において実施した での数多くの経験を積む」ことが重視される方向性を中教審 「2016年度 現地実習報告会」では、 「一人の教師が多くの子ど が示したといってよいでしょう。 もの学習指導を行う難しさ」、 「 学校現場で起こっている問題 語学教育専攻において2007(平成19)年から実施され、本 とそれへの対応」、 「 朝 早くから夜 遅くまで 取り組む 教 師の 年度で10回目となった教育支援現地実習は、上述した「中教 姿」、 「 教師の子どもには見えないところでの努力」、 「 学校での 審が示した方向性」を先取りしていた取り組みだといえます。 業務の多さ」、 「 生徒たちとのふれあいから産み出される喜び」 この実習は、第一点目に、 「 地域の学校で教育ボランティアを 等々、それぞれの実習生が本実習を通して学び、感じ取ったこ 行うことで、地域の教職員を補助し、貢献すること」、第二点目 とが報告されました。また、 「 教師になりたい」との思いをより に、 「 大学の教職課程では学ぶことのできない学校の組織、学 強くした学生、 「 教師にはなりたいが自らの力量が不足してい 校が抱える諸問題、実践的な教授法等を理解すること」、第三 る」と認識した学生等、とらえ方はさまざまでしたが、教職をめ 点目に、 「 児童生徒とのふれあいおよび教師の指導に対する ざす上での現状と課題を認識する貴重な機会となったことが 理解を深めること」、第四点目に、 「 職業における厳しさを体験 報告されました。このような報告から、本実習が目的としていた することにより、責任感、自立心を育成すること」の四点を目 諸点が一定程度達成されたことが確認できると考えています。 的として行われているものです。 実習生が、本実習で学び、感じ取ったことを総括し、今後、進む 本年度は、8月29日(月)から9月16日(金)に3年次の語学 べき道を検討、決定することを望みます。 専攻学生8人が、4つの学校にて、9月5日(月)から27日(火) 本実習中に、大変、お世話になりました、各学校の校長・教 に2人が、1つの学校にて本実習に取り組みました(大宮小学 頭 先 生をはじめとする教職員の皆様に深く感謝申し上げま 校<上田彩貴さん・柏沙希さん・木本まり菜さん>、屋部中学 す。皆様のご協力によって実施することができた本実習を通し 校<阿部ゆきねさん・宮園知佳さん>、名護中学 校<葉上里 て、実習生たちは大きな成長を遂げたと確信しております。 絵さん・比嘉ちなつさん>、南城市立大里中学校<上原咲希 さん>、大宮中学校<梅田寛恵さん・山下真依さん>)。 総評:板山 勝樹(国際学群国際文化教育研究学系 教授) 実習生は、朝のあいさつ運動から、放課後の部活動まで教 元気いっぱいに挙手をする子供たち 15 インターンシップをふりかえって 正直疲れもありましたが、休み時間や給食時間、放課後など授 業以外でも小さくてパワフルな児童と関わり、元気をもらうこ とが多かったです。 大宮小での3週間は本当にあっと言う間に過ぎてしまいまし た。大学の講義で理論や方法を学んでいるだけでは経験でき ない学校現場に初めて踏み入り、その多忙さや厳しさ、大変さ を生で感じることができました。また、児童と関わる中で何度 も共感し、感動させられ、子どもと一緒に成長できる教員とい う職の素晴らしさに気付くこともできました。毎日が新鮮で刺 激的で、非常に充実した3週間にできたと自信を持って言い切 れます。素直で多感な大宮小1年生との出会いで自分自身が大 きく成長したことは間違いなく、教員を目指す上での強烈なモ チベーションとなりました。 準備体操にも全力投球 幕しました。トップアスリートの人間離れしたパフォーマンスだけで はなく、オリンピック・パラリンピックを運営・支援した関係者に感動 した方も多いのではと思います。2020年には、いよいよ東京オリン ピック・パラリンピックの開幕です。一生に一度の体験ができるので はと、期待に胸を膨らませていることでしょう。スポーツには、 「す る」 ・ 「見る」 ・ 「支える」ことで参加出来ると言われています。事後報 告会で学生の皆さんから、このインターンシップで様々な貴重な経 験が出来た、今後の学生生活を充実させたいなど、希望に満ちた報 告がありました。報告だけではなく、実際に行動を起こし、4年後のオ リンピック・パラリンピックには、 「する」 ・ 「見る」 ・ 「支える」のいずれ かで参加して欲しいと願っています。 本年度のインターンシップⅡでは、12人の学生が実習を行いまし た。インターンシップ先は、沖縄県、愛媛県、熊本県、富山県などのス ポーツクラブ等の健康増進施設や青少年自然の家だけではなく、一 般企業や小売店など、多様な業種でした。さらに、本年度は初めて、プ ロのベースボールチームやサッカークラブで実習を実施した学生も いました。スポーツ健康学科の目標である、 「健康・スポーツ活動支援 ができる人材の育成」の為には、非常に目標に見合った実習先となり ました。これもご尽力頂いた皆様のご協力の賜物です。改めて感謝致 します。また前年度同様事前学習として、専門の講師による宿泊を 伴ったビジネスマナー研修も実施しました。これは大学の授業科目と してではなく、インターンシップ先の施設に就職出来るよう、就職に 繋がるインターンシップとして、必要最低限のマナーや社会の常識を 獲得して欲しいとの願いも込められています。 本年9月にリオ・デ・ジャネイロオリンピック・パラリンピックが閉 総評:インターンシップ担当 石橋 千征(人間健康学部スポーツ健康学科 准教授) 報告会にて発表をおえた学生 発表の様子 社会に出るということ 大宮小学校での現地実習を終えて 上田 彩貴(語学教育専攻3年次、兵庫県立三田祥雲館高校出身) 平成28年8月29日(月)から9月16日(金)までの3週間、名 護 市立 大 宮小 学 校にて現 地実習を行いました。ちょうど 夏 休みが終わって2学期に入り、運動会の練習が始まる時期で した。 1年生の5クラスを順に回って授業の支援に入ることが主な 実習内容でした。1年生の夏休み明けといえば幼稚園を卒園し て半年という時期であり、椅子に座って先生の話を聞くことが 困難な児童も少なくありません。毎日エンジン全開で活気あふ れる1年生でした。 カラーが完全に異なる一人ひとりに対し、どのように声をか け支援しようかと毎日悩み考えていました。困ったときは担任 の先生からアドバイスをいただき、できるだけ児童それぞれに 合った支援ができるよう心がけました。慣れないことばかりで 平成28年度 スポーツ健康学科インターンシップ報告会 実習先:富山県総合体育センター 杉﨑 倫子(スポーツ健康学科2年次、富山県立富山南高校出身) 私は以前から指摘されていた積極性のな なく、その時々の選手の体調を把握し、指導者自身がさまざまな さを克服したいと思い、8月22日(月)から スポーツ競技の特性を知っておくことで、より効果的なトレー 31日(水)までの8日間、富山県総合体育セ ニングプログラムを立てることができ、指導の幅も広がると感 ンターでインターンシップを行いました。 じました。 インターンシップで学んだこと、感じた 今回のインターンシップでは、将来やりたいことを再確認で ことは、トレーニング指導をする際、個々の きたり、普段なかなか見ることのできない、指導員によるトレー レベルに応じて教え方、内容を柔軟に変えていくことが重要だ ニング指導を見学できたりと、とても有意義な8日間を過ごすこ と学び、選手の雰囲気が暗いときこそ指導者が明るく大きな声 とができました。また、以前よりは積極性を身に付けることが出 を出すことが大切であると知りました。選手の雰囲気が少しず 来たと感じています。 つ変わっていたことから、忠実にメニューの通りにやるのでは 能力を向上させることを 怠らない 実習先:株式会社アンビションアクト 佐野 加奈(スポーツ健康学科2年、山梨県立甲府西高校出身) 私は、株式会社アンビションアクトが管 実習を行い、能力の差を見せつけられ、大変刺激を受けました。 理する北海道日本ハムファイターズ鎌ヶ谷 また、イベント運営を経験して、一見華やかに見えるスポーツ業 スタジアムと東京ドームで8月26日(金)か 界の裏舞台を目の当たりにし、スポーツ業界の厳しさも知りま ら9月2日(金)までの8日間実習を行いまし した。 た。業務内容は、鎌ヶ谷スタジアムで開催さ 今後の課題は、今回明らかになった現状の自分を受け入れ、能 れたサマースクールの運営手伝い、北海道 力を向上させることを怠らないことです。また、スポーツ業界以 日本ハムファイターズ二軍フューチャーズ戦におけるカフェの 外の企業にも視野を広げ、これからの就職活動に向けて準備を 運営、東京ドーム3連戦の抽選会の運営、プレゼンテーションな していきたいと思います。2年生だからと臆することなく、積極 どでした。実習を通して、最も感じたことは、他大学の学生との 的にインターンシップに参加して良かったと心から思います。 意識の違いでした。同じインターン生である他大学の学生と共に 16 学 事 報 告 平成28年度 国際学群インターンシップ報告会 国際学群インターンシップを終えて 名桜大学では、開学時より全国に先駆けインターンシップを カリキュラムに取り入れ、第1期生が3年次を迎えた平成8 (1996)年度より実習を開始して、今年度で21年目を迎えまし た。国際学群のインターンシップでは、大学で学んだ知識と理論 を実社会における実習を通して体験的、実践的に検証すること により、職業人としての自覚を促し応用力を養うことを目的と しています。 科目構成としては前期講義科目「インターンシップ基礎」 (2 単位)と、夏期休暇期間中2週間の実習ならびに帰学後の実習報 告を行う「インターンシップ実践」 ( 4単位)の計6単位となって おり、受講生達はのべ7ヶ月に渡りインターンシップに取り組 むことになります。このうち「インターンシップ基礎」では職業 興味検査に基づく自己分析、業界・企業研究、ビジネスマナー講 習等を通じて働くことの意味と自己の適性を考え、実習と就職 活動に向けた心構えを培いました。また実習先配属後はゼミ指 導教員の協力を得て履歴書・誓約書の作成を行い、各自の実習計 画と実践行動目標を設定して実習に臨みました。今年度は「イン ターンシップ基礎」に139人の受講があり、うち122人が「イン ターンシップ実践」へと進んで国内69機関にて実習を行いまし た(実習期間:8月22日(月)~9月2日(金)、実習先機関によって は別日程で実施)。 地域経済の潤滑油「おきなわサービサー」 実習先:株式会社沖縄債権回収サービス 井手 美穂里(経営専攻4年次、長崎県立長崎北高校出身) 今年度も沖縄県内外の行政機関、マスコミ、金融機関、製造・流 通業、情報・通信業、観光・旅行業、そして医療機関等さまざまな 企業・機関より格別のご高配を賜り、実習生達は大変濃密で充実 した職場実習をさせていただいたようです。その体験と学びの 多様性・希少性については、実習生より提出された実習記録簿と 実習報告レポートから窺い知ることができます。 無事に実習を終え一段と成長した実習生達の成果報告会が 10月26日(水)に実施されました。当日は12機関14人のご出席 を賜りました。実習期間中のご指導のみならず、実習生の報告に 対するご指摘やアドバイスもいただき、実習生達にとっては、こ れからの学生生活の中で取り組むべき課題を考える良い機会に なったと存じます。報告会では教員審査に基づき7会場から2人 ずつ計14人の優秀報告者が選出されました。以下に優秀報告者 のコメントを掲載しています。ご参照いただければ幸いです。 最後になりましたが、実習生を受入れご指導くださった実習先 機関の皆さまに心より感謝申し上げます。また講義・講演でお世 話になった学内外講師、各ゼミ指導教員ならびに教務課・キャリ ア支援課職員の方々、本プロジェクトの実施にあたりご協力いた だいた全ての皆さまに厚く御礼申し上げます。 総評:国際学群平成28年度インターンシップ担当 金城 亮(国際学群経営情報教育研究学系 教授) の未熟さを知り、経営専攻での学びへのモチベーションを高める機会に もなりました。インターンシップ基礎の講義も含め、この経験は今後進路 決定をしていくにあたってなくてはならない経験となりました。実習先 私が実習をさせていただいたのは、㈱沖縄債権回収サービスです。会社 の担当者の方をはじめとする社員の方々はもちろん、ご指導してくださ 説明会を受けて興味を持ち、志望しました。様々な部署で実習をさせてい った先生方や発表の練習に付き合ってくれたゼミのメンバーにとても感 ただき、債権の管理・回収の仕組みやサービサーの社会的な役割、また、働 謝しています。 くことへの姿勢等、多くのことを学ぶことができました。同時に私の知識 地域貢献を目指す「沖縄銀行」 実習先:株式会社沖縄銀行 山城 拓也(経営専攻3年次、沖縄県立読谷高校出身) 習を通して銀行業務の理解が深まり、就職活動に対しても大きく意識が 変わっていき、自分の成長を大きく感じています。株式会社沖縄銀行様を はじめ、インターンシップ担当の先生方、ゼミの先生など多くの方々のお ジェクト型のグループワーク、銀行業務の概要などの座学、営業店での業 れからの大学生活・就職活動にも大きく役立てていきたいと思います。本 務体験など多岐にわたり、また他大学と合同のインターンシップだった 当にありがとうございました。 ので、学生同士刺激し合いながら実習を進めていくことができました。実 ション能力や、素早さ、正確さを重要している点から、長年信頼されてい る理由なのだと感じました。グループワークでは、スムーズに話し合いが 行われるように努めることで、最優秀賞を受賞することができました。ま 私は8月22日(月)から9月2日(金)まで株式会社琉球銀行で実習を行 た、全体のカリキュラムを通して、社会人は目的遂行のために限られた時 いました。主な実習内容は、講義、営業店実習(内間支店)、グループワー 間を有効活用していることに気づけました。今後は就職活動に向けて積 ク・発表です。実習を通して、琉球銀行の業務はお客様とのコミュニケー 極的に行動し、成長していきたいです。ありがとうございました。 ハート溢れる南城市 のだったことを知りました。実習中は職員の皆さんとたくさんお話する 実習先:沖縄県南城市役所 ことができ、南城市役所で働くやりがいがひしひしと伝わってきました。 神里 鈴香(情報システムズ専攻3年次、沖縄県立向陽高校出身) また、現在大学で学んでいるWebコンテンツを作成する知識と技能を活 私は沖縄県南城市役所で実習を行いました。実習を行う前は、市役所の かせるような実習もさせていただき、自らが持つ知識に自信を持つこと 職員の仕事と言えば窓口業務が多い印象を持っていましたが、今回の実 ができました。今後の学生生活では、この自信を過信にせず原動力として 習では財政課でウェブサイトの改善提案書を作成させていただいたり もっと積極的に学んでいこうと考えています。南城市役所職員の皆さん、 と、市民と関わらない業務をすることが多く、自身の認識がとても狭いも 今回は貴重な経験を沢山させていただきありがとうございました。 あなたのハートにRock on ! イオン! とが前提にあり、そのためには情報・データが必要であると実感しました。 実習先:イオン琉球株式会社 長谷川 愛(経営専攻3年次、鳥取県立倉吉西高校出身) 私はイオン琉球株式会社 GMS事業部(名護店)で実習させていただき、 衣料部門にて、地域に密着した売場作りと販売を学ぶことができました。 お客さま第一の販売を行うためにはまずお客さまのことを知っているこ 17 振興についての業務を行いました。渡名喜村の環境や観光開発の考え方を 通して、離島の役場の業務と役割を学ぶことができました。また、新しい経 験や価値観との出会い、自己の社会的評価の再認識は今後の進路を選択す 沖縄らしさが色濃く残る離島と政策に興味を持っていた私は今回、那 る上で大変貴重な時間となりました。実習での経験を、今後の大学生活や 覇から北西約60kmにある渡名喜村役場の経済課にて実習を行いました。 就職活動にいかしていきたいと思います。最後に、お世話になった渡名喜 実習中は主に商工観光係や、地域おこし協力隊の方々と共に、村の観光 村役場、指導してくださった教員と職員の方々にお礼を申し上げます。 感動を届けるサマンサタバサグループ 実習先:株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド 内藤 夏綺(観光産業専攻3年次、茨城県立藤代高校出身) りも話す力は伸びたと感じました。実際にお客様と接することで、働く意 義や自分自身の価値観について、机に向かうだけでは得られない発見も ありました。このような成長する機会を与えてくださった実習先の皆様 私は、株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド、サマンサベガ成田 と、サポートしてくださった「はばたくウチナーンチュ応援事業」の皆様、 国際空港第1旅客ターミナルビル店で実習を行いました。今回4月から半 インターンシップ担当教員の先生方、本当にありがとうございました。今 年間努力してきた結果が優秀報告者賞という形になってうれしいです。 後はこの貴重な経験を勉学と就職活動にいかしていきたいと思います。 実習先では、スキル取得や向上のためにロールプレイングを行い、以前よ 活字の力で社会貢献 実習先:株式会社沖縄タイムス北部支社 関口 琴乃(経営専攻3年次、岩手県立宮古商業高校出身) ていることが分かりました。そして、働くということは誰かのために貢献 することであると気付くことができました。今後は、新聞を活用し、どの ように社会貢献していきたいかをイメージしながら就職活動に励んでい 私は、株式会社沖縄タイムス北部支社でインターンシップを行いまし きたいと思います。 た。実習では、取材に同行させていただいたり、記事の書き方を教えてい 大変お忙しい中、実習を受け入れ親身にご指導してくださった、沖縄タ ただいたりと、記者の仕事について学ぶことができました。また沖縄タイ イムス北部支社の皆様に心より感謝申し上げます。 ムスは、地域で起きていることの真実・市民の声を発信して社会に貢献し 回復期リハビリテーション病棟における 診療情報管理士の役割 実習先:医療法人タピック宮里病院 城間 理瑳(診療情報管理専攻3年次、沖縄県立伊良部高校出身) 働くスタッフの方々と交流し、それぞれの役割が病院にとって欠かせな いものであることを教わりました。 「 患者様のために」を根幹に、互いの役 割がかみ合わさって地域住民に信頼される病院になっていると感じまし た。お忙しい中、宮里病院の方々には大変お世話になりました。貴重な経 私は医療法人タピック宮里病院で実習を行いました。実習生の受け入 験をさせて頂けましたことに心から感謝申し上げます。今回学んだこと れが今回初とのことで、病院側が実習生の希望を優先してスケジュール を今後の活動に活かして、学生生活、卒業してからも、より良いものにし を組んでくださいました。診療情報管理士の仕事だけではなく病院内で ていきたいと考えております。 企業存続に欠かせない存在のコンサルタント 法を学びました。また、実習先では財務分析の仕方やコンサルタントはコ 実習先:ブルームーンパートナーズ株式会社 中川 千夏(経営専攻3年次、宮崎県立飯野高校出身) まず、実習先として受け入れてくださったブルームーンパートナーズ ミュニケーションを取ることで初めて業務が進行するということなどを 学び、自ら狭めていた視野が広がり、働くということを前向きに捉えられ る様になりました。今後は講義や実習で学んだ事を活かし、一から自分を 見つめなおして進路選択していこうと考えています。 ターンシップ事前講義や実習を通して、自身の見方や社会、企業を見る方 かげで充実した実習をおくることができました。この経験を活かしてこ 実習先:株式会社琉球銀行 砂川 七菜花(経営専攻3年次、沖縄県立八重山高校出身) 実習先:渡名喜村役場 鈴木 若奈(観光産業専攻3年次、静岡県・静岡英和女学院高校出身) 株式会社の皆さま、並びにご指導頂いた先生方に深く感謝致します。イン 私は株式会社沖縄銀行で実習を行いました。実習内容は本店でのプロ 琉球銀行がお客様に選ばれ続けているわけ 協働による村づくりを推進する渡名喜村役場 マリオットスタンダード ~統一されたサービス提供のために~ 実習先:株式会社ラグーンリゾート名護 大野 和貴(経営専攻3年次、沖縄県立石川高校出身) 内業務を行わせていただきました。また、どのお客様にも「時間」を気にせ ず過ごしていただけるように統一されたサービスなど、マリオットグル ープのホスピタリティについて学ぶことができました。それに加え、将来 この度はお忙しい中インターンシップを受け入れていただいたラグー の就職に対するビジョンを明確にすることができました。今回学んだこ ンリゾート名護の皆様、誠にありがとうございます。実習先では、接客に とをいかしていき、自分の納得のいく就職活動ができるように、今後の学 あたっての言葉遣い、立ち方、表情の作り方などを学び、実際に受付や案 生生活を有意義なものにしていきたいです。 特定機能病院での診療情報管理士の役割 の中心的な役割を担っています。実習では、診療情報管理士の業務が物の 実習先:琉球大学医学部附属病院 中島 小太朗(診療情報管理専攻3年次、大分県立中津北高校出身) 管理(カルテの保管)、コーディングだけではないという事実を知り、将来 現場で働くために今やるべきことを再確認することができました。今後は 私は琉球大学医学部附属病院のがん登録センター、診療情報管理センタ 2月の診療情報管理士認定試験に向けた勉強に励み、卒業後は診療情報管 ーの部署で実習をしました。当院はがん診療連携拠点病院であり、沖縄県 理士として、実習で学んだことを活かし、社会に貢献していきたいです。 すべての人の満足のために ン琉球は、国内のお客様だけでなく、国外のお客様のニーズにも冷静に対 実習先:イオン琉球株式会社 篠原 圭(経営専攻3年次、徳島県立川島高校出身) 応していました。実習を通して、常にお客様目線で客観的に考えて行動す ることが大切であると学びました。また、品出し業務作業でもお客様と関 イオン琉球株式会社のイオン名護店にて品出し業務などの実習を行い わる機会があり、コミュニケーション能力を鍛えることができました。今 ました。実習にあたって最も心掛けたことは、 「 ただの無償のアルバイト 後は実習で培った積極性を就職活動に活かしていきたいです。 で終わらないようにすること」でした。グローカルを目標にしているイオ 北谷町への観光客増加に向けた取り組み 実習前、販売・接客は人との関わりが中心な業種だと思っていました。し 実習先:北谷町役場 山城 椋(情報システムズ専攻3年次、沖縄県立コザ高校出身) かし実習を終えて、地域顧客や商品の情報と向き合うことの重要さを知 私は北谷町役場の商工観光課で実習を行いました。商工観光課では主 り、販売・接客業に対する概念が大きく変わりました。今後の学生生活で に北谷町の観光に関する内容を学び、観光客数増加に向けたプランの提 は、情報収集力と情報選択力の向上を目指していきます。多忙な中丁寧に 案をしました。沖縄県商工会連合会を訪れた際には連合会の役割や一括 ご指導して下さったイオン琉球名護店の皆さまに深く感謝申し上げます。 交付金の使い道などを学び、また北谷町観光情報センターでは、観光客の 問い合わせに英語で対応をするのが難しかったです。実習の後半は、北谷 町の観光について実習で学んだ知識を活かして、観光客誘致プランを提 案しました。プランを作成する際には、集めた情報を基に根拠を持つこと が重要だと学び、根拠を基に物事を考えることは、今後の卒業論文や就職 活動に活かすことができると感じました。今回インターンシップを受け 入れていただいた北谷町役場の皆様、誠にありがとうございました。 18 学 事 報 告 平成28年度 就職活動支援プログラム 国際学群3年次対象 就職・進路ガイダンス開催 国際学群2年次キャリアアップセミナー2016開催 平成28年10月15日(土)に国際学群3年次を対象とした 美子氏を講師とし 平成28年9月23日(金)、多目的ホールと講義棟を会場と ストにインタビュ 就職・進路ガイダンスが開催されました。プログラムは3部 て 、就 職 試 験 して、国際学群2年次キャリアアップセミナー2016が開催さ ー を 行 い 、第 4 部 から構成され、約200人の3年次が就職活動のキックオフと ( S P I 3 )対 策 の ポ れました。参加した245人の学生にとって、来年度の専攻配 で は 、イ ン タ ビ ュ 置を控えたこの時期に、卒業後の就職先等を見据え、大学生 ー結果をグループ 活後半で何をすべきかを考える有意義な機会となりました。 内で共有しつつ、 本セミナーは、4部構成をとり、第1部では小倉直樹氏(ベ 各人のキャリアデ ネッセi-キャリア)より「大学生基礎力レポートⅡから自己分 ザインシートを完 析を考える」とのテーマで、入学から現在までの成長の度合 成させました。 いを把握し、社会で求められる力、進路選択に必要とされる 第3部のインタ 意識や行動に関するお話をして頂きました。第2部では、第1 ビ ュ ー で は 、将 来 部の自己分析をもとに今後の大学生活について考えるキャ のキャリア形成の リアデザインシートを作成、第3部で行う先輩ゲストインタ ために大学生活で ビューの計画シートもグループ単位で作成しました。第3部 必 要 な こ と 、就 職 では、その計画シートに従って卒業生と4年次学生の先輩ゲ 活動の取り組み方 して意義深い一日を過ごしました。 イントや具体的な 第1部では多目的ホールにおいて、まず、キャリア支援課 問題を用いた指導 および就職活動支援団体S-CUBEから、学内における就職支 が行なわれまし 援体制や支援プログラム等の説明が行なわれました。 た 。就 職 試 験 に は その後、ベネッセi-キャリアの小幡裕可子氏を講師として、 パターンがあり、 4月に実施されたキャリアアプローチのフィードバックが 数学が苦手な学生 行なわれました。講師のユーモア溢れる軽快な語り口に楽し でも計画的に試験 い学びの時間となりました。 対策へ取り組め 第2部では、SAKURAUM大講義室A・Bにおいて、日本キ ば 、必 ず 成 果 を 出 ャリアサポートセンターの高橋二美夫氏、マイナビの河野菜 せるとの心強いお 高橋氏によるSPI3の対策 話がありました。 等 々 に つ い て 、実 第 3 部 で は 、5 社会で活躍する卒 教室に分かれ、 業 生 、内 定 を 獲 得 Nicheの照屋澄江 した4年次学生の 氏他4人を講師と とができ、参加学生にとってよい指針、よい刺激となったも して面接・マナー講座が行なわれました。自ら作成した履歴 のと確信します。 書を持参し、志望動機を伝えるという初めての緊張感を味わ 本セミナーを成功裏に終えることができたのも、ご講話頂 いました。 いた小倉氏、後輩のインタビューに丁寧にこたえて頂いた 今回のガイダンスでの学びを足掛りに、自分自身や社会と 15人の先輩方、キャリア支援課職員、2年次担当の先生方、佐 向き合い、社会人としてのスタートを目指して前向きに取り 久本功達学群長をはじめご協力いただいた先生方のお陰で 組むことを期待しています。 す。心より御礼申し上げます。 総評:2 年次主任 小番 達(国際学群国際文化教育研究学系 上級准教授) 総評:仲尾次 洋子(国際学群経営情報教育研究学系 上級准教授) 小倉直樹氏による講演の様子 の声 参加学生&先輩・OB・OG 参加学生の声 就職へのスタートダッシュ 課題を克服し、日々レベルアップしたい 大野 和貴さん 逸見 愛美さん (経営専攻、沖縄県立石川高校出身) 私自身、就職に対して何をしたら よいのか明確なビジョンがなく、就 職活動に対し不安を抱えていまし た。今回のガイダンスでは、自己分析 を行うことで今まで気づくことので きなかった自分の長所を知ることが できました。また、企業が着目する5 つの重要点について学ぶことができ、就職活動に前向き になりました。また、面接練習では本番さながらの緊張 感の中で、姿勢、言葉遣い、内容のすべてをご指導いただ き今後の就職活動に向けて自分自身が強化すべき部分 が見えてきました。 今回のガイダンスで就職活動に向けての良いスター トを切ることができたと感じています。今回だけではな く、学内で行われる就職活動支援プログラムや、キャリ ア支援課を活用していき、納得のできる就職活動にして いきたいです。 19 キャリアデザインシートの作成に取り組む受講生 “生の声”を聞くこ 面接・マナー講座の様子 フロアに降りて参加者に問いかける小幡氏 4年次の先輩ゲストへインタビュー (語学教育専攻、青森県立八戸西高校出身) 就職・進路ガイダンスは得るもの の多い1日となりました。これは私だ けでなく、参加した全ての学生にと って同じく言えることであると思い ます。ガイダンスに向けて履歴書を 作成し、自分自身のことについて考 え 、自 己 P R 文 と し て 文 章 に し ま し た。また当日は、集団面接で相手に伝えるという練習を しました。このように実践的な形で就職活動の準備をす る機会は貴重であり、今回のようなガイダンスは非常に 効果的だと思います。さらに、講師の先生方からの就活 全般に関するアドバイス、SPI講座は洗練されていて実 用的なものでした。 今後は自分の目標のために、より正確に自分自身に必 要な能力や要素を見極めながらそれらの改善、向上に努 めたいと思っています。名桜大学内外の多くの支援をし てくださる方々に成果を持って応えるということを糧 にして、日々精進していきたいと思います。 将来を具体的にイメージすることの重要性 【参加学生】 嘉陽 愛乃さん(国際学群2年次、沖縄県立名護高校出身) 今回セミナーに参加し て、自分の将来のことを今 以上に考えていかなけれ ばならないと感じました。 大学生になって今まで何 が自分のためになったの か、そして、これから何をすべきなのかという 振り返りと課題を見つけるよい機会でした。 課題の解決に対しては、先輩方が自身の経験 を通して具体的に話していただいたので説得 力があり、先輩方のように頑張ろうと私を奮 い立たせてくれました。 このセミナーで学んだことを活かし、残り の大学生活を有意義に過ごせるよう精一杯頑 張り、全力で楽しんでいきたいと思います。 【先輩・OB・OGの声】 セミナー後の感想およびコメント *インタビュー後、 個人的に質問した学生がたくさんいて、 嬉しかったです。 *就職活動中に、 分からないことがあれば、 キャリア支援の関係者へ積極的にどん どん質問してください。 *積極的な学生がたくさんいて、活気にあふれていました。私自身も今後の就職・ 入社に対しての意識が高まりました。 *就職マナーに不慣れな学生が数名見受けられましたので、本格的な就職活動が スタートする前に、 是非改善してください。 *2年次の聴講する姿勢や積極的な態度に感心しました。今後は自発的に質問等 もできるようになるともっと理解が深まると思います。 *就職活動の事前準備は早い段階で行うことが重要なポイントです。 *今回のセミナーは、 自身の将来を考えるよい機会だと思いますので、 先延ばしを せずに将来についてじっくり考えてください。 *私自身、 就職活動をしっかりと振り返ったことがなかったので、 今回参加した学 生の意識の高さに驚かされました。次回、このような機会があれば、反省点を含 めて具体的なアドバイスができるようにしたいと思います。 *まだ就職に対して漠然としている学生も、 大学で得る知識や経験は必ず将来に活 かせますので、 全ての物事に全力で取り組んで、 大学生活を楽しんでください。 *セミナーに参加して、改めて自分自身の職業観を考える素晴らしい機会になり ました。 *将来について難しく考えず、先生や先輩・友人に相談しながら、自分の考えに素 直に従って、 今後の学生生活を過ごしてください。 *自分自身とたくさん向き合ってください、 結果的に今後の成長に繋がります。 20 ~ GPAC2016 in 韓国~ 勉学のモチベーションアップへ~GPACを経験して~ GPAC2016名桜大学チームリーダー 知念 恵美 (国際学群2年次、沖縄県立糸満高校出身) 2016年8月20日(土)から26日(金)に約半年の準備期間を経 て、韓国で行われたGPAC 2016 in 韓国(Seoul)の全日程が終 了しました。今年度のプログラムには合計7人の名桜大学生が参加 し、5月初旬頃から準備に取り掛かってきました。私たちメンバー 全員にとって、英語で学術論文を執筆するのはもちろん、名護市 内の事例となる企業や団体を対象としたフィールドワークを実施 し、英語での国際会議プレゼンテーションを準備する作業は、い ずれもこれまで経験のなかったことであり、とても困難な作業で した。しかし、論文執筆のための資料を探し、様々な企業や団体に 対して調査をすることで、今まで知らなかった名護市の歴史や、現 状、課題を知ることができました。 本 学 チ ーム は ソ ウルで の G P A C 会 議 本 番 で 、 「U.S. Base -related Economic Stimulus Projects in Nago City: A Case Study of the Economic Effects of an IT, Communications, and Financial Services Zone and an Agricultural Park Project( 名護市における米軍基地関連産 業振興プロジェクト ̶ 金融IT特区と名護アグリパークの経済効 果 を事 例として )」を テ ーマに 英 論 文の口 頭 発 表 をしました 。 GPACへ参加するのはアジア各国の名門大学ばかりで緊張もあ りましたが、いざ韓国に到着してみると、ホスト校のソウル国立大 学の学生や、その他アジア各国または日本からの学生たちと、和 気あいあいとコミュニケーションを取ることができ安堵しました。 期間中はソウル市内ツアーや地元の有名な化粧品メーカーなどを 見学させていただき、韓国の文化や歴史などを学ぶことができま した。また、宿泊先では各部屋、様々な国の学生が相部屋となって いたので、お互いの国を紹介したり、お互いが持っている国に対し てのイメージの話で盛り上がりました。このように率直に色々な話 ができるのもGPACの魅力です。そして、会議1日目が始まり、程 よい緊張感に包まれながら、半年間の準備の成果を出すことがで GPAC2016の参加者全員で記念撮影 G PA C 体 験 G PA C 体 験 今回のGPACでは、私は英論文プレゼンターとしての役割を担いま 性豊かで、とても親切で、頭 脳とはまた別に素晴らしい人間的な一面 したが、数ヶ月の英論文作成期間中は、ゴールの見えない壁にぶつかっ を持っていました。また参加大学の教授陣らも発表論文について、心温 ていました。名護市内のフィールドワークに出かけてのデータ収集やイ かいアドバイスやフィードバックをたくさんもらいました。私は名桜大 ンタビューから得られる情報が、どういう方法で、一体どうやって論文 学のGPACというプロジェクトは「英語」を重視するためのものではな の仮説や構成に繋がるのか、更にはそれをまとめ論述することが非常 く、学術的論文を作成する意義、様々な分野の学問に打ち込み、それら に困難でした。草稿を書いて、何度も修正しながら試行錯誤を重ねまし の能力を大きな舞台で、様々な人々の元へ活用させることを気付かせ 通して、他国・他大学の多くの優秀な学生に囲まれ、彼らのスキル た。しかし、それでも学術的論文の様にはなかなか纏まらず、どうすれ るためのものだと強く実感しました。自分たちが今まで持っていた「英 の高さに圧倒され高い壁を感じたことにより、逆に、私の勉学に対 ば良いのか全く分かりませんでした。結局、私たちメンバーがスイッチ 語脳」から脱却しないといけないと感じました。あくまで英語はコミュ を切り替え、本気で動き始めたのは本番から一月前でした。焦り、不安、 ニケーション手段であり、コミュニケーションの中身となる専門知識や 悩み、葛藤と格闘し、準備期間はとても過酷な日々でした。しかし、本番 能力がなければ、あまり意味がないと感じました。最後に、何度も挫折 のプレゼンでは、多少うまくいかない部分もありましたが、全体的には し、辞 めたくなることがありました が、私を支 えてくれたチーム メン とても満足できるパフォーマンスでした。アジア各国のトップレベルの バー、高嶺司先生、伊佐正さん、ノーマン先生、メーガン先生、その他励 大学の学生たちには常に圧倒され、経済分野のケースセッションでは、 ましてくれた友人や両親に、多大なる感謝を申し上げます。GPACで得 全く口を開くことが出来ずに、 「 自分は何故こんなにも無力で、何も出 た貴重な経験が今後の自分の人生の糧となることを強く願います。 きました。審査でアドバイスをくださった他大学の教授の言葉も、 厳しいものではありましたが、今後の進歩に大いに役立つもので した。会議二日目、多国籍編成即席発表会に関しては、他大学の学 生の知識やスキルの高さに圧倒された1日となりました。GPACを するモチベーションは非常に高まりました。 最後に、準備期間から多くの指導やサポートをしてくださった高 嶺司先生、ノーマン・フィーウェル先生、メーガン・クックルマン先 生、伊佐正さん、そして何より約半年間、一緒に大変な思いをしな がら辛抱強く頑張ってきたGPAC2016メンバーの皆に、心から 感謝を申し上げます。 GPAC2016英論文プレゼンター 高田 大嗣 (国際学群2年次、愛知県・中部大学春日丘高校出身) 来ないのか?」と猛烈に頭を抱え込みました。しかし、辛かった面とは 裏腹に、幸せで、かけがえのないものもGPACを通して見つけました。 それは「絆、友情、人との繋がり」です。参加するアジア各国の学生は個 これからの飛躍に大いに期待 GPAC2016チーム監督 国際交流センター長 高嶺 司 2016年度のGPAC in 韓国が無事終了しました。参加した名 桜大学の学生メンバーにとって、本学での準備開始からソウルで の一週間の会議にいたるプロセスは、自己の能力のすべてを出し 切ることを要求される、困難かつ斬新な半年間だったかと思いま す。妥協せず自らの限界を明確に認識できたとき、人は進歩への 意欲をかきたてられます。GPAC事業を通して経験した、限界、辛 さ、苦しさ、葛藤、達成感、感謝、そして友情を糧にして、参加学生 のそれぞれが自分の目標と進路へ向かって、これから大いに飛躍 してくれることを期 待しています。ノーマン・フィーウェル 先 生、 メーガン・クックルマン先生、伊佐正さんはじめ、今回名桜大チー ムを支援してくれたすべての教職員の皆様へ感謝いたします。加 えて 、G PA C 事 業 の 趣 旨をご 理 解 いた だき 、参 加 学 生 たちの フィールド調査に快く応じ、英論文作成に欠かせない情報やデー タをご提供いただいた名護市の企業、団体、自治体の担当者の皆 様へ深くお礼申し上げます。 GPAC2016へ参加した名桜大学チーム きました。私は経済に関して無知でしたが、他大学の経済学部の学生 たちと会話したことで、これからは国内外の政治経済情勢に興味をも 私はGPAC2016の副リーダーでした。しかし、GPAC準備期間中は の高さも知ることができました。GPACを通じて、今まで私になかった やることすべてが初めてで、うまくチームをまとめることができませんで 考えを知ることができました。またこれまでになかった多くの同年代の した。私は英論文作成にもあまり貢献できず、先生の叱咤激励や支援が 人脈も作れたと思います。GPACの準備期間から本番までを振り返って なければGPACまで続けることはできなかったと思います。論文作成 みると、GPACは私に素晴らしい経験を与えてくれたと思います。また、 や、チームで行動する時どのような振る舞いをすれば良いのか、今回 学術に特化しているプログラムなので、今後の大学生活における知的好 GPACの経験を通して学ぶことができました。 奇心を刺激される良い機会となったと思います。 GPAC2016チーム副リーダー 鞍谷 駿 (国際学群1年次、山梨県立富士河口湖高校出身) GPAC本番では、将来、国や会社のトップに立っていくアジア各国の 学生たちと交流することができました。そういう人達の考えやスペック GPACを通して、私にとって特に貴重な経験は2つありました。1つ目 した。実際に関わることでしか感じることのできない、その国の魅力的 は、アジアのトップレベルの学生の専門的知識の量と、それを発信し、さ な文化に触れ合うことができ本当に感銘を受けました。GPACに参加し らに考えを深めるためのコミュニケーション手段としての英語力の高さ たことで、名桜チームのメンバーや海外の学生との友情を築くことがで を実感したことです。2つ目は、互いに違う文化を持ちながら一週間寝 きました。また、英論文作成を通しては、努力の量で得られるものや見え 食を共にする中で、自然と出てくる文化や、数多くの思いやりに触れたこ る世界が変わってくるという大切なことを学びました。GPACに関わっ とです。初日に行われたウェルカム・パーティーでは、チームメイトの一 たすべての人に感謝し、この経験を自分の力に変える努力をします。 人 が自 国 の 伝 統 的 なプ レ ゼ ントをくれ 、そこに は f r i e n d s w h o 西村 奈々(語学教育専攻3年次、鹿児島県立与論高校出身) support each other with whole energyという文が書かれていま これまで一度も海外に出たことがなかった私がGPACに参加した 学の学生たちが英語によってすべての意思疎通を図っていました。自分 きっかけは、自身の海 外への強い憧れでした。英語でのプレゼンやコ もそこに参加することによって、世界共通語としての英語を実体験し、英 ミュニケーションの特訓、データ収集のための名護市内でのフィールド 語によって外国に多くの友達を作ることができました。多国籍チームで ワーク、そして大掛かりな英論文執筆や深夜・早朝に及ぶプライベート のプレゼンは圧巻でしたが、GPACに参加し、アジアトップの学生たち を問わないGPACの準備期間はとても大変でした。しかしそこでは、私 の力を前にして、自分のスキルアップのヒントや新しい世界を得られた たち学生は社会に支えられて学んでいるということを真に実感する場 と思います。たくさんの方々に感謝し、この経験を今後の人生の糧とし 面が何度もありました。 たいと思います。 GPACでは、異なる言語を母語とする、国籍の違うアジアのトップ大 溝口 史野(国際学群1年次、広島県立尾道北高校出身) 今回のGPAC2016の参加は一年生の私にとって新しい経験ばかり じました。英語が得意でない私は、ただひたすらメンバーの話す内容に でした。初めて英語で論文を作成し、様々な場所へ赴き論文のための情 ついていくのに必死でした。また、メンバーの専門知識の深さと、それに 報やデータ収集を行いました。本番当日では先輩方がプレゼンターとし 関連する専門的な英語力の高さには、ただ圧倒されるばかりでした。今 て素晴らしいプレゼンをしてくださいました。日本でもレベルの高い他 回の参加で様々な人と関わり合いをもったことや、英語で行われる国際 大学や、アジアから参加している有名大学にも引けをとらない名桜大学 会議に実際に参加して得たことが、今後の大学生活に少しでもポジティ チームの先輩方の発表をみて、私も近い将来、先輩方のような自信を ブに繋がればいいと感じています。また、GPACに参加するにあたって 持った発表が出来るようになりたいと感じました。他国籍で集まって行 多くの方々にサポートしてもらったことに深く感謝したいと思います。 うケース・コンペティションでは各大学の学生たちのレベルの高さを感 橋本 歩季(国際学群1年次、三重県・鈴鹿高校出身) GPAC準備期間は期末テスト、部活動のイベントとも重なり、とても チームの学生たちは私が分からないことを説明してくれ、何をしたらよ ハードなスケジュールでした。当初、私は何をしたらよいかよく分からず、 いかも教えてくれたので私はなんとか役割を発揮することができまし 私たち名桜大学GPAC2016チームは結成後、数ヶ月をかけて学術 ち、視野を広げていきたいと感じました。また、言語の素晴らしさを再 論文の概要について学び、構成や書き方、そして論文に必要なデータ 認識する機会にもなりました。今回GPACに参加したアジア各国の大 収集の方法など、GPAC活動を通して本当に多くのことを学びました。 学生たちは、第2言語として英語を学んでいますが、その英語を使って 多くの先生方にアドバイスをいただき、今回の論題である「名護市に 伝えたいことを難なく伝えられるということは非常に刺激をうけまし おける米軍基地関連産業振興政策」に関する知識を、今までより更に た。GPAC2016での経験や学びを活かして、これからはさらなる英 周囲に迷惑をかけていたと思います。それからできる限りのことはやっ た。そしてチームが発表を終えた時は、大きな達成感を得ることができ 深めることができました。開催地の韓国(ソウル)へ行くまでは不安で 語力と専門的知識の向上を図り、韓国で出会った多国籍の友人と将来 たつもりですが、今振り返ってみると、もっとチームに貢献できたのでは ました。GPACを通して生涯の友人にたくさん出会えました。また、自分 いっぱいでしたが、実際ソウルに行きアジア各国から集まった大学生 またいろいろな話ができたたらいいなと思います。 ないかと思います。 の視野が広まり、これからの学生生活での目標を定めることもできまし 他大学の学生のプレゼン能力を見て、その語学力、知識力に圧倒され た。GPACに参加できて、本当に良かったと思います。 たちと言葉を交わすことで、さらに色々なことを経験し学ぶことがで GPAC2016チームリーダー、英論文プレゼンター 知念 恵美(再掲) ました。また多国籍で編成されたチームごとで行うケース・コンペティ 吉原 朋(国際学群1年次、熊本県・熊本国府高校出身) ションの時は、自分の知識の無さを感じました。しかし、その時の多国籍 21 22 学 事 報 告 平成28年度 人間健康学部 看護学科[ 臨地実習報告 ] 公衆衛生看護実習Ⅱ(保健所実習) 成人看護実習Ⅰは平成28年5月9日(月)から8月5日(金) また病棟実習では、4年間の学習や実習の経験から学んだ患 公衆衛生看護実習Ⅱは、看護学科保健師課程選択コース4 だことを情報交換し、さらに学びを深めることができました。 の日程で、沖縄県立北部病院、北部地区医師会病院、沖縄県立 者の援助に対する情報収集力を発揮して自信をもって取り 年生の実習です。実習目的は、保健所管内の地域特性と保健所 充実した実習ができましたことを、関係機関および実習指導 中部病院、中部徳洲会病院の4施設で行われました。救急救 組む質の高い実習展開に驚かされました。学生の限りない可 機能の役割・機能、業務内容並びに公衆衛生看護の実際につい 関係職員の皆様に深く感謝申し上げます。 命における最前線での見学実習と急性期医療を中心とした 能性を感じる実習となりました。 病棟実習により構成されています。 て学ぶことを挙げています。3年次編入学生を含む学生30 人が、北部保健所、中部保健所、南部保健所、那覇保健所にて、 総評:比嘉 憲枝(看護学科 上級准教授) 換を行い、命を守る最前線での新鮮な経験していました。ク 保健所と都市型保健所で実習を行うことができるため、実習 リティカルな場で繰り広げられる展開の速さに何とかつい 報告会ではそれぞれの保健所の役割や業務内容について学ん ていこうとする学生のたくましい姿がそこにありました。 4年次 比嘉 真子(沖縄県立名護高校出身) 私は、公衆衛生看護実習Ⅱにおいて、北部保健所で実習をさせ ていただきました。北部保健所は、地域保健班、健康推進班、生活 環境班、総務企画班に分かれており、実習を通して、保健所は、健 康づくり対策や食品衛生業務、健康危機管理業務等といった、住 民が安心して暮らすための様々な対人保健、対物保健の役割を 担っていることを学びました。 その中で、地域保健班保健師のグループ会議や家庭訪問への 同行、医療機関や管内市町村保健師等が一堂に集う連絡会、結核 患者発生時のケースメソッド、接触者健診の見学等をさせてい ただきました。保健師が対象者一人一人と丁寧にかつ綿密に関 わっていることが特に印象的でした。また、保健師の支援に拒否 的な対象者には、無理に家庭訪問を実施せず家庭以外の場所か ら関係構築を始める等の関係を築いていく工夫や、リアルな現 場の様子を学ぶことができました。大学での講義では、 「 地域全 体を見る」ことや「地域住民のために」といった言葉を頻繁に耳 にしてきましたが、イメー ジがつかない部分がありま した。しかし、実際の保健師 活動を実習中に学ぶことで イメージしやすく、講義内 容と現場とを結び付けて考 えることができました。 最後に私自身、北部地域 の住民として安心感と、保 健師の魅力をとても感じる ことができた実習でした。 実習指導をしていただいた 職員の皆様ありがとうござ いました。 公衆衛生看護実習Ⅲ(市町村実習) 総評:清水 下地 西田 野崎 見学実習では、救急救命に関わる他職種との連携や情報交 6月から7月の期間中に1週間の実習を実施しました。県型 保健師の魅力 患者さん全体を把握し、 看護していくことの重要性 かおり(看護学科 上級准教授) 紀靖(看護学科 准教授) 涼子(看護学科 助教) 希元(看護学科 助手) 感じました。身体的な面だけでなく、精神的な面も含めて患者さ ん全体を把握し、看護していくことが大切であると学びました。 4年次 黒木 千風優(宮崎県立都城西高校出身) 成人看護実習Ⅰでは、術後の患者さんを担当させていただき ました。今回の実習を通して、急性期看護では観察する視点が 多く、次に起こりうる危険性やリスクを想定して看護していく ことが最も必要であると感じました。また術後は特に、術後合 併症も視野に入れながら、モニターだけでなく、いつもと違う という少しの変化にも気づく看護師の感覚も大切にしていく ことが必要であると実感しました。そのため、日々患者さんを 観察すること、医療者間の情報共有も必要であると感じ、実習 時には自分が関わる時間以外の情報も把握しながら患者さん と接することを心がけていました。 手術は患者さんにとっても家族にとっても負担の大きいもの であるため、患者さんだけでなく家族へのケアも必要であると 総合実習:高齢者在宅看護領域 公衆衛生看護実習Ⅲは、北部地区3離島を含む15市町村に の学びを深めました。実習担当指導者より、 「 地域のことを主 総合実習は、これまで高齢者看護実習や在宅ケア実習など 行動の背景を捉え、 “その人らしさ”を引き出すためのケア、長 おいて、6月から7月末までの期間に3週間/クールを2クール 体的に学ぼうとする姿勢が良かった」との評価をいただきま での学びを踏まえた上で、学生個々が学びを深めたい課題に 期に施設入所している高齢者の生きがいづくりなど、 4年次だ 実施する実習で、保健師課程選択コースの学生を含む4年次 した。また、本実習は、新カリキュラムの保健師課程選択コー ついて実習目標や計画を立て、実習施設を決定していきます。 からこそ実践可能な看護過程を展開していました。 34人を対象として行われました。本実習内容は、①実習先の スの実習として2年目を迎え、実習担当指導者より、 「保健師課 今年度は9人の4年次が、訪問看護ステーションや小規模 「総合実習」は看護基礎教育における集大成の実習になりま 市町村に関する既存資料、地区踏査、各保健事業より地域の健 程選択コースの学生は積極的に学ぶ姿勢があり、やる気を感 多機能型居宅介護事業所、認知症グループホーム、介護老人保 す。1年後は看護職として第一線の現場に立っている4年次 康課題を抽出し、同課題の解決策を検討する地域診断、②個別 じる」等の評価もいただきました。 健施設、療養型病院等で実習を展開しました。 を想像しながら、実りある科目になるように、努力していきた 支援方法の核である受け持ち事例への家庭訪問(継続訪問)、③ 今年度も学びの多い素晴らしい実習ができました。 これもひ 学生は積み上げてきた知識・経験を基盤に、 対象理解を深め、 いと思います。 指導計画に基づく媒体作成等の準備、実施、評価を一連の流れ とえに実習市町村の指導保健師の皆様及び関係職員の皆様の 高齢者のニーズに寄り添った看護過程を展開していきます。 そ で学生が主体的に行う健康教育、④健康診査等の各保健事業 丁寧なご指導あってのことと心より感謝いたしております。 の実践例として、 高齢者が長年親しんできた沖縄の文化を取り への参加等があり、担当保健師の指導のもとで公衆衛生看護 地域に密着した健康づくりの 実際を学ぶ 4年次 島袋 芙希(沖縄県立読谷高校出身) 公衆衛生看護実習Ⅲでは、東村福祉保健課で3週間の実習をさ せていただきました。実習では住民健診や乳幼児健診、家庭訪問 など多くの保健事業に参加させていただき、市町村の保健業務 の実際を学ぶことができました。 健康教室はデイケアに参加している高齢者を対象に「認知症 予防」のテーマで実施しました。模造紙や配布資料を準備し、認 知症の種類の説明や予防に効果的な食べ物の紹介を行いまし た。また、認知症予防の体操として手遊びを取り入れたレクリエ ーションを一緒に行い、参加者の皆さんに楽しんでいただきま 23 成人看護実習Ⅰ 病む人と関わるために必要なこと 総評:本村 純(看護学科 准教授) した。 その他の保健事業として乳幼児健 診や困難事例のケース会議などに参 加し、地域保健活動では関係機関と の連絡・調整を行い、連携してより良 い支援に繋げていくことが重要であ ると学ぶことができました。 東村での3週間の実習を通して、 より地域に密着して健康づくりを推 進している市町村保健師は住民にと って馴染みの存在であり、信頼関係 を築きながら健康支援していくこと の大切さを感じました。 入れたアクティビティ (レク) ケアの導入、 認知症高齢者の問題 総評:佐久川 政吉(看護学科 教授) 永田 美和子(看護学科 教授) 佐和田 重信(看護学科 准教授) 安仁屋 優子(看護学科 助手) 吉岡 萌(看護学科 助手) 総合実習で学んだ“宝” 実習で一番印象に残ったことは、実習最終日に行ったレクで す。レクに向けて三線や踊りの練習を重ね、いざ本番!…なん 4年次 金城 弥生(沖縄県立北山高校出身) と、感情表出が少なかった高齢者が笑顔に!!その瞬間、 「 レク 友利 あかね(沖縄県立普天間高校出身) をやって良かった!」という思いと共に、レクの与える影響力 総合実習ではこれまでの実習とは異なり、学生自ら実習施設 の大きさを感じました。高 と調整し、実習内容を計画・実践しました。総合実習では臨床に 齢 者 の 可 能 性 を 信 じ て 関 近い実習を目標に、夜勤実習と高齢者2人を受け持ちました。 わることで、本人の変化や 限られた時間の中で、立案した計画を安全・安楽に配慮しつつ、 笑 顔 を 見 れ た こ と は 私 た 円滑に実施することは想像以上に難しいものでした。特に優先 ちの宝となりました。この 順位と多重課題を判断することに戸惑いや困難を感じました 経験を忘れずに、将来看護 が、実習指導者や教員からの指導、チームディスカッションを 師 に な っ て も い か し て い 行うことで、質の高い実習を展開することができました。 きたいと思います。 (左)友利あかねさん、 (右)金城弥生さん 24 本学卒業生が発案「世界のウチナーンチュの日」制定 平成28年10月27日(木)、比嘉アンドレスさん(大学院 国際 文化研究科2014年度修了、アルゼンチン出身)と国際交流セン ター 係 員 の 伊 佐 正 ア ンドレスさ ん( 国 際 学 群 国 際 文 化 専 攻 2014年度卒業、ペルー出身)が、山里勝己学長と住江淳司副学 長を表 敬し、 「 世界のウチナーンチュの日」の制定に向けた活動 結果を報告しました。 報告を受けた山里学長は「海 外 出身のウチナーンチュならで はの素晴らしい発 想です。国内外にいる20 0万人のウチナーン チュが一緒に祝う日を制定することで、皆の心や絆が一つになり、 ウチナーンチュとしての求心力 が生まれてくると思います」と 二人の功績を讃えました。住江 副 学 長は「お二人 が本 学 へ入 学し、ここで 学んでくれて、こ のようなイベントを企画・発信 してくれたことに本学として大 変 喜 ばしい 限りです 」と謝 意 を表しました。 期日の選定 期日の提案としては、今年の「第6回世界のウチナーンチュ 大会」が10月26日(水)から30日(日)の日程で開催される ことから、世界各国からの参加者が一堂に会する閉会式・グ ランドフィナーレに合わせて、 「 10月30日」が良いのではな いかと考えていました。 その理由として、まずこの「世界のウチナーンチュ大会」が 第6回目を迎えられるのは決して容易なものではないからで す。その背景には、最初に海外へ移住して厳しい生活を乗り 越えてから、現在に至るまでに形成されたウチナーンチュ社 会、さらに第1回から今年で第6回目となるこの大会を支えて きたすべてのウチナーンチュの努力とチムグクルがあります。 これらすべてのウチナーンチュへの感謝と敬意を表し、こ の日を一つの節目として、より多くの方々と称え合い祝福し たいと考えています。また、 「 世界ウチナーンチュの日」の期日 は特定の移民国の歴史に基づくのではなく、中立的な日にし た方が受け入れやすくなると思われます。 平成 28 年10月3 0日(日)、第6回世界のウチナーンチュ大 会 の閉会式とグランドフィナーレが 那覇市の沖 縄セルラースタジ アム那覇で開催されました。閉会式に参加した比嘉アンドレスさ んと比嘉正アンドレスさんは、 「 我々は互いを許し合う寛容な心 関係者一同で記念写真 制定までの道のり 今年の3月下旬に稲嶺進名護市長と名護市議会へ意見書 を可決するよう陳情しました。その後は、5月の名護市の臨時 議会で陳情が採択、それから名護市議会経由で県議会へ要 請・議決されました。当初は数年かかると思っていましたが、 わずか3ヵ月で決まってとても驚きました。制定に関わって奔 走していただいた関係者の皆様には、感謝の気持ちでいっぱ いです。 目標・目的・将来 「世界のウチナーンチュの日」を制定することによって、沖 縄と海外にいるウチナーンチュの絆を深め、失われつつある 「ウチナーンチュ」としてのアイデンティティを強化して、次世 代に沖縄の文化や価値観を継承することができると考えま す。また、21世紀の沖縄国際社会の経済や教育などの発展 の基盤となり、今後の世界中のウチナーンチュの様々な課題 や問題の改 善・解 決に繋がるものと 確信しております。 そして、 「 世界のウ チナーンチュの日」 の 制定を機に、こ れ からも沖 縄と 海 外のウチナー ン チ ュ の ネ ット ワークをさらに強 「ゆんたくさびら世界のウチナーンチュ(県人会長・ 化させ 、お互いの ウチナー民間大使会議)」 (10月28日金曜日、沖縄県 存 在 を 大 切 に し 市町村自治会館開会議にて「世界のウチナーンチュ てほしいと強く念 の日」の制定案が承認されました)に出席した比嘉ア ンドレスさん(左)と伊佐正アンドレスさん(右) 願します。 を持っている」 「 我々は出会った人を愛する心を持っている」と 聴衆に向けて力強く宣言文を読み上げました。続いて、大会実行 委員長の翁長雄志知事より「10月30日を世界のウチナーンチュ の日に制定する」と宣言されました。 歓迎!留学生20人を受入れ(平成28年度後学期) 平成 28 年9月27日(火)、後学 期に受入れた留学生 20人が、 山里勝己学長および住江淳司副学長を表敬しました。 留学生は、それぞれ日本 語で自己紹介を行い、 「 沖縄の文化を 学び、日本人の友達をつくりたいです」と決意を述べました。 山里学長は、 「 皆さんの日本 語の上手さに感心しています。本 学で色々なことに興味をもって、勉強に取り組 んでください。皆 さんが安心して勉強ができる環 境を整えてサポートしていきま す」と歓 迎の言 葉を贈りました。続いて、住 江 副学長は「今 年の 10月には第6 回世界のウチナーンチュ大 会があります。折角の 機会ですので、是非参加して沖縄の文化を体験し、沖縄の理解を 深め、多くの友人を作ってください」と激励しました。 平成 2 8 年10月9日(日)、S A K U R AU M 6 階 A・B ホールに て、名桜大学国際交流センター主催、沖縄NGOセンター協力の もと、第2回世界ウチナーンチュ学生サミットを開催しました。 当サミットは、沖 縄県内における地 域 社会の国際化を促 進す るため、毎年沖縄へ留学する沖縄県出身海外移住者子弟等研修 生や県費留学生を集め、各国の沖 縄移民・コミュニティの紹介、 また沖縄県民とのディスカッションや交流などを通して、相互理 解を深め、沖縄の未 来やお互いの絆について考える機会を提 供 することを目的としています。なお、サミット当日は留学生31人、 実 行委員20人(名桜大学生)、一 般の参加 者13 4人の総 計185 人の参加があり、一般参加は高校生から高齢 者まで幅広い年齢 層の方々でした。 当日のプログラムでは 、オープニングアクトとして 、名 桜エイ サーが演舞し、参加者を熱烈に歓迎しました。開会式では実行委 員長の城間美貴さん(看護学科3年次、沖縄県立浦添高校出身) から開会の挨 拶、来賓の稲嶺 進名護 市長、住 江淳司副学長の挨 拶後に、各市町村の研修生と県費留学生の紹介を行いました。そ れから、参加者全員のアイスブレイクで緊張をほぐした後に、沖 縄移民歴 史のプレゼンテーションを行いました。ここでは、県系 人移民や日系人移民から沖縄移民の歴史について、ハワイ、ブラ ジル、カナダで起こった排日運 動を事例に学びました。次に、海 外旅行や留学経験のある名桜大学生4人と各国の留学生2人ず つ(ペル ー、ブラジル、ボリビア、アルゼンチン、ハワイのみ1)で トークセッションを行いました。休憩を挟んで、意見チャンプ ル ータイムでは 移民プレゼンテーションに関連した移民クイズ を出題し、5人ずつのグループを作り、3つのテーマについて話し 合い意 見を発 表しました。テーマは「沖 縄の魅力」、 「 ウチナーン チュってどんな人?」、3つ目のテーマではそれぞれのグループを 沖 縄に住む家 族として、経 済的な理由で沖 縄に住み続けられな くなり、移住しなければならないという設定で「どこの国に移住 しますか?そして 、その 移 住 先でどのように 暮らしていきます か?」でした。参加者同士の活発な意見が飛び交い、非常に活気 が溢れるなか、お互いの立場や考え方に理解を深めました。 交流会では、高嶺司国際交流センター長の開会挨拶と乾杯の 音頭でスタートし、国際バイキング&ゆんたくタイム、留学生と日 本人によるパフォーマンスタイム、ウチナーンチュ大 会関連イベ ントのPRタイム等々の様々な催しが行われました。国際 バイキ ングではメキシコ料理、ペル ー料理、日本 料理 があり、ドリンク にはインカコーラやガラナなどの国際色豊な飲食物が提 供され ました。パフォーマンスタイムでは三 線の演奏、Haisai Latina によるバチャータ、留学 生による伝 統 のダンス・空手が 披 露さ れ、大いに会場を盛り上げました。 閉会式では、留学生、研修生、実行委員へ参加証書の授与を行 い、実 行副委員長の呉屋静樺さん(スポーツ健康学科3年次、沖 縄県立普天間高校出身)が閉会の挨 拶を行った後に、参加 者 全 員で記念撮影をして終了しました。 報告:伊佐正アンドレス(国際交流センター係員) 感動のフィナーレ!参加者全員で記念撮影 参加学生からの一言 今回のサミットに実行委員としてだけでなく実行委員長と いう立場で関わることができて、私自身にとってとてもいい 経験になりました。実行委員として参加した理由として、私は 県系人と関わりがあったので沖縄県民に対して、世界にいる 沖縄人の存在や築いてきた歴史を伝え、 「 沖縄人とは何か」、 「沖縄の心とは何か」を考えてほしいと思いました。サミット 後、参加者だけでなく実行委員からも、沖縄や世界の沖縄人 のことにより興味を持ったという声を聞いて、とても嬉しく なりました。これからも世界の沖縄人のことを伝え続け、み んなの架け橋になれるような活動をしていきたいと思いま す。また、今回のサミットによって沖縄人同士の心を一つにす ることができたと感じました。 第2回世界ウチナーンチュ学生サミット実行委員長 城間 美貴 山里学長等の関係者(中央奥)を囲んで留学生全員で記念撮影 25 (The 2nd Worldwide Uchinanchu Student Summit̶WUSS) を開催しました イ ン タ ビ ュ ー:比 嘉 ア ン ド レ ス さ ん / 伊 佐 正 ア ン ド レ ス さ ん きっかけ 沖縄のカレンダーを見ると「慰霊の日」や「本土復帰の日」 がありますが、これらの記念日は戦争を背景としたもので、 その日に対する思いは人それぞれ異なり、万人一致で喜ばし い日であるとは言えません。また、ウチナーンチュには、 「イ チャリバチョーデー」、 「 チムグクル」、 「 ユイマール」など世界 に誇れる、決して途絶えさせてはいけない素敵なウチナー文 化があります。そして、その文化を継 承している世界のウチ ナーンチュもいます。そこで私たちは、母国ウチナーと海外の 約40万人のウチナーンチュが「ウチナーンチュ」であることを 誇れる日、そして我々の心を一つにする日として、 「 世界ウチ ナーンチュの日」を制定したいと考えました。 第2回世界ウチナーンチュ学生サミット 今回、実行副委員長としてWUSSに携わることができて、 たくさんの出会いや文化交流など、貴重な体験ができて本当 に良かったです。サミット前日は、海 外からの研 修 生と対面 し、それぞれの国の習慣や文化について聞くこともでき、更 に南米の国に興味をもつことができました。その中でも驚い たことが、ボリビア研修生たちの日本語の上手さでした。ボリ ビアには、沖縄移住地があり、小さな頃から住んでいるため、 日本語を話すことはごく普通のことで、なかには仏壇を持っ ている家庭もあるそうです。やはり、日系移民本人から直接 お 話を伺うことによって、より私自身が海 外 のウチナーン チュともつながっているのだということを実 感できました。 このような体験も、サミットに参加したからこそ得ることので きた経験なので、今回サミットに実行委員として関われたこ とを誇りに思います。 サミット当日は、予想していたよりも多くの方々に参加して いただきました。なかでも印象に残っているのが、バイキング タイムに、研修生たちが自ら進んで一般参加者と交流を行っ ていたことです。自国の文化に関する内容や、沖縄県人の移 住地での生活の様子などについて話していて、聞いている一 般参加者の方も勉強になったと仰っていました。サミットの1 番の目標でもあった、 「 楽しみながら交流する」ことも達成で きたので、本当に満足のいくサミットだったと思います。 第2回世界ウチナーンチュ学生サミット実行副委員長 呉屋 静樺 26 第5回 元山和仁記念「社長弟子入りツアー」報告会を開催しました 平成28年9月11日(日)から16日(金)までの期間に実施され た、第5回元山和仁記念社長弟子入りツアー(東京中小企業家同 友会 共同求人委員会主催)の報告会が、11月1日(火)学長室に て行われました。 報告会には、東 京中小企業 家同友会共同求人委員長 大 脇耕 司氏、東京中小企業家同友会事務局次長 大西昌典氏、沖縄女子 短期大学学生支援部長 元山和仁氏が出席しました。 ツアーに参加した、成田勇太さん(スポーツ健 康学 科 3 年次、 鹿児 島県 立喜 界高 校出身)は、東 京都内にある中小企業(建 設 業、情報通信業、卸売業)で行った研修について報告しました。 報告を受けた住江淳司副学長は、 「 水は流れてつかむことがで き ず 、人 の 心 も 同じです。人と人 との 関 わりを 大 切 に 、勉 学 や 就 職 活 動 などこれ か ら も 精 進して ほ し い 」と 激 励 しました。 台湾政府「教育部華語文奨学金」 に本学初の採用! 平成28年7月に国際学群国際文化専攻菅野ゼミの伊藤俊弥さ ん(4年次、岩手県立 水沢高校出身)が本学から初めて台湾政 府 教育部(日本の文科省に相当)の「教育部華語文奨学金」に採用さ れました。昨年度の現地実習東アジアコースに参加したことで長 期留学を決心した伊藤さんは、母校の岩手県立水沢高校で「沖縄 の大学で台湾を学ぶことの意義と面白さ」について講 演会を実 施するなど、その積極的な活動が高く評価され、高い競争率を誇 る同奨学金に見事採用されました。菅野ゼミからは他にも国立高 前列左から住江副学長、大脇氏、後列左から渡具知伸学生 部長、成田さん、大西氏 雄大学に交換留学中の佐藤孝亮さん(3年次、宮崎県立宮崎南高 校出身)が官民共同留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」奨学 金に採用されており、今後も本学からの奨学金採用者の一層の 増加が期待されます。以下、8月下旬から国立政治大学華語文教 FUTURE最新号を発行しました 今 回 、紹 介 させ て 頂くの は10 月に 出 来 上 が った ば かりの FUTUREです。 FU T U R Eとは、就 職 活 動に関 する 様 々な 情 報を 一 冊 にまとめた 就 活 ガ イ ドブックで、S-CUBEメン バーがインタビューやデザ インなど一から手 掛け、約 半 年 という期 間をか け て 作成しているものです。 学生向け就職情報雑誌「FUTURE」 おすすめのページは、就 学センターでの学びを開始させた伊藤さんからのメッセージを紹 介します。 活ノート(p.18-19)とメイク(p.34-35)のページです。就活ノート は、今回新しく設け、実際に4年次の先輩が就活中に使用してい るノートを参考にしました。メイクは、S-CUBEメンバーをモデル に写真を載せたことで面白いページになっていると思います。も ちろん、印象を大きく左右する身だしなみについても分かりやす くまとめています! 今年のFUTUREは、ポップなデザインとなっており、手に取り やすくしています。名桜生が就活に向けて第一歩を踏み出すきっ かけになれば幸いです。 岡田 瑛美(診療情報管理専攻3年次、沖縄県立知念高校出身) 最新号を発行しました 卯田卓矢准教授が第7回鉄道史学会住田奨励賞を受賞しました 平成 28 年10月25日(火)、国際 学 群 観 光産業 教育 研究学系 の卯田卓矢 准 教 授が山里 勝己学長を表 敬し、* 第 7回鉄 道 史学 会住田奨 励賞(論文の部)を受賞したことを報告しました。授 賞 式は平成 28 年 9月24日(土)に開催された第3 4回鉄 道 史学会 大会(青山学院大学青山キャンパス)において行われ、卯田准教 授に青木真美会長より賞状と目録が手渡されました。 報告を受けた山里学長は「受賞おめでとうございます。今回受 賞された分野を県内で専攻している研究者は少ないのでは思い ます。沖 縄も研究対 象 の宝庫だと思いますの で、今後は沖 縄をテー マに扱った研究成果も 期 待しています 」と 功 績を讃えました。 山里学長(左)へ受賞報告した卯田准教授(右) 受賞にあたっての一言 この度は名誉ある賞を賜り、大変嬉しく思います。選定さ れた論文は2015年3月に筑波大学に提出した学位論文「A Geographical Study of Tourism’s Impact on the Spatial Restructuring of Mount Hiei(ツーリズムによ る比叡山の再編に関する地理学的研究)」の一部を構成する ものです。学位論文では戦前から戦後 期における比叡山と ツーリズムの関係を、延暦寺側の実践を通して体系的に明ら かにしました。 選定論文は、昭和初期に大津市側の山麓から比叡山上に 敷設されたケーブルカーの建設過程および開業後の山上の 変化に対する延暦寺の対応を、叡山文庫(資料館)所蔵の一 次資料にもとづき詳細に分析したものです。鉄 道開業は参 詣者の増加をもたらしますが、一方で収容能力を超過した来 訪は、宗教 施設の破壊や宗教的雰囲気の低下といった負の インパクトも生じさせます。こうした状 況に対し延 暦寺はど のように対応し、具体的な対策を講じたのか、いわば「聖と俗 のバランス」をどう調整しようとしたのか、について明らかに しました。現在、比叡山は訪日外国人を含め年間約70万人が 27 訪れる一大観 光 地となっています。京都や滋賀へお 越しの 際は、ぜひケーブルカー(今も運行しています)で山上まで上 り、比叡山を満喫していただければと思います。 *同学会は鉄道史の学術的発展に寄与し、会員の研究活動の 振興および相互の親睦を目的に1983年に設立された学会 であり、毎年研究大会と例会、学会誌『鉄道史学』の発行等の 活動が行われています。2010年に創設された住田奨励賞は 「論文の部」、 「 図書の部」、 「 特別賞の部(展示・企画等)」の3 部門からなり、前2者は鉄道を中心とした近代交通史に関す る研究の中でとくに優れた業 績をあげた者に授与されるも のです。本年度の「論文の部」は、2013年1月から2015年12 月に発表された論文約90点の中で、卯田准教授が執筆した 「比叡山への鋼索鉄 道建設における延 暦寺の動向」 (『交通 史研究』第84号、2014年12月)と「比叡山における鉄道敷 設と延暦寺」 (『歴史地理学』第57巻第3号、2015年6月)の 2編が選定されました。 報告:菅野 敦志(国際学群国際文化教育研究学系 上級准教授) 参加学生からの一言 台湾政府の「教育部華語文奨学金」 に採用していただき、現在、国立 政 治 大学に通い、充実した毎日を過ごして います。給付型奨学金なので、競争率 は激しいだろうとの予測はしていまし た。しかしながら、国際 文化専 攻 東ア ジアコースと現地実習という、専門性 に富んだ学びから得られた知識と熱 国立政治大学・正門の前で 意を応募書類にまとめ、また、母 校の 水沢高校で行った講演会も加えてアピールしました。 私は国際文化専攻に入り、専門的な学びの面白さに気づい たことで、中国語を学び、より深く台湾を理解したいと思い、 この奨学金に応募しました。合格できたのは、 「 中国語を学び 専門性を極めたい」という熱意が採用側に伝わったからだと 思います。指 導 教 員の菅 野敦 志先 生、推 薦 状を書いてくだ さった照屋理国際文化学系長に感謝の言葉を申し上げます。 国際文化専攻4年次 伊藤 俊弥 (岩手県立水沢高校出身) 小学生対象サマー合宿の実施報告 平成 28 年 8月27日(土) ・28日(日)、私 たち名桜大学学生と (吉川)が学童クラブで指導員 をして いた ので 、そこで 参 加 NPO法人沖縄NGOセンターで、平成28年度学生・教育支援等 プロジェクト経費を利用し、沖縄県立名護青少年の家において、 者を募り 、最 低 限 の人 数を確 保することができました。もっ 小学生を対 象にした1泊2日のサマー合宿を開催しました。子 供 と早く行 動していれ ば良 かっ たちがさまざまな国の文化に触れ、多文化共 生について理 解を たのですが 、後 悔 先に 立 たず 深め、国際 感覚を養うことを目的として、今回の合宿を企画しま とはこのことです。しかし、ス 買い物ゲーム した。以下、合宿の主な活動内容を紹介します。 中村さん(右)がスペイン語で話すため言葉 タッフ を 含 め 総 勢14 人と い が通じず、パンを買うのにも苦戦。 初日の主な活動は、ピニャータ作りでした。ピニャータとは、メ キシコのお祝い事でよく使われる、くす玉 人形のようなもので、 う 、小 規 模 なもので は ありま したが、その 分、一人ひとりと 中にお菓子などを詰め、叩き割って中身を取り出すという遊びで 接する時間を十 分にとること す。作り方はとても簡単で、身近にある材料で作ることができま が できました 。参 加 者 の 保 護 す 。子 供 たち は 工 作 感 覚 であ れ よ あ れ よと 、色 とりどりのピ 者 の 方々 からも 、たくさん の ニャータを仕上げました。その後、いろいろな国の民族 衣装を試 感 謝 の 言 葉 を い た だ き まし 着し、全員で集合写真を撮りました。初めて見る派手な衣装に子 た。 供たちは興味 津々で、大 人が説明する前に、 「 これってどこの国 民族衣装試着 最後に、今 回の 合宿を開 催 自分のお気に入りの衣装で写真撮影♪ の服?」と頻繁に聞いてくれました。 するにあたって、沖 縄NGOセ 二日目は、沖 縄・外国のことを学ぶワークを行いました。具体 ンター のス タッフの 方 々 、特 的には、移民クイズや買い物ゲーム(スペイン語)、貿易ゲームな どをしました。子 供たちは積極的にこれらのワークに取り組み、 に、中 村可愛さんには大 変お 世 話 に なりました 。活 動 内 容 思ったことをどんどん発言していました。そして、最後の活動は ピニャータをバットで壊す作業です。前日に作ったピニャータは、 につ いて多くのアドバ イスを 頂き 、食 費 の工 面 もして いた 各自持って帰らせ、ここではあらかじめ学生が作っておいたもの だきました。また、このような ピニャータで遊ぶ を用意しました。子 供たちはそれぞれ渾身の力でバットを振りま 学生が作ったピニャータ(ピンク色の物体) 貴 重 な 機 会を与えてくださっ をバットで力いっぱい叩く! したが、結局ピニャータは壊れることなく、最後は大人の手で中 たこと、その他サポートしていただいた方々にも、この場をお借 のお菓子を取り出しました。 りしてお礼を言いたいと思います。本当にありがとうございまし 全 体 的に見て、本事 業は成 功したと思います。途中、寂しくて 帰宅してしまった子が出ましたが、終始笑顔の絶えない最高の思 た。 い出になったと信じています。反省点としては、行動するのが少 報告: し遅かったという点が挙げられます。今回の合宿のことを多くの 語学教育専攻3年次 吉川 尚吾(執筆、石川県立野々市明倫高校出身) 子供たちに知ってもらおうと、名護市内の小学校にチラシを貼り 国際文化専攻4年次 川原 大尚(長崎県立大村高校出身) に行こうとしたのですが、ちょうどその頃、小 学 校は夏休みだっ 〃 3年次 金城 彩紀(沖縄県立宜野座高校出身) たため、周知を図ることができませんでした。幸いなことに、私 〃 3年次 富永 慎一(長崎県立長崎南高校出身) 〃 3年次 西平 将紀(沖縄県立名護高校出身) 28 公立中学校英語教員採用試験に本学卒業生2人が合格 高知県中学校教員採用試験 合格体験記 面接などで生かしました。 卒業後はすぐに高知県で臨時教員として中学校で働いて いたため、勉強できる時間は、夜だけでした。しかし、学校で 働くということは、毎日が勉強で、様々な問題に対して、教師 片岡 由佳 という立場で周りの先生方と協力しながら考えることがで (2016年3月卒業、高知県立中村高校出身) きました。この経験は、面接の時に大きく影響したと思いま 平成29年度高知県教員採用試験において、中学校の英語 す。また、大学時代に勉強した内容が残っていたため、教職・ の枠で合格することが出来ました。試験内容としては、1次 一般教養の範囲は、変化があった部分だけ学習しました。そ 試験は、筆記審査(専門教養と教職・一般教養)と個人審査が こで、特に専門教科に重点をあて、過去問を何度も解いたり、 あり、2次試験では、筆記審査(学習指導案作成)と実技審査 苦手分野の克服を行いました。面接練習や模擬授業対策は、 (与えられたテーマについて、グループでディスカッション 勤務先の先生が協力してくれ、アドバイスをもらうことが出 し、それについての質疑応答)と面接審査(模擬授業と口頭試 来ました。 教員になる道は、決して簡単なことではないと思います。 問及び個別面接)がありました。 大学在学中の試験対策としては、まずは受験する県の過去 私も、この先どうなるのかなと不安になったことはたくさん 問を解き、出題形式や傾向を把握し、参考書を利用して、ひた ありました。しかし、そのとき努力したことは必ず成果とし すら勉強しました。大学の講義でも採用試験につながる内容 て表れます。後輩の皆さん、友人や大学の先生方など様々な がたくさんあったため、その内容とリンクさせ勉強をしまし 人たちにアドバイスをもらい、夢に向けて頑張ってくださ た。また、教育実習で学んだことは本当に大きいと思います。 い。私も今後も学び続ける姿勢を大切にし、常に全力で取り その経験を通して学んだことや自分の教師に対する思いを 組んでいきたいと思います。 るというよりは総合的な英語力を身につける必要があると 沖縄県中学校英語教員採用試験 思います。 全体的に対策は不十分だったと思ってはいますが、今回初 合格体験記 めての受験で合格を勝ち取ることができました。沖縄県の教 員採用試験が倍率の高い厳しい試験であり、大学院生として 城間 元喜 の研究も行う必要があったため、今年、採用試験に向けて本 (2015年3月卒業、沖縄県立名護高校出身) 格的に勉強をするか迷っていたことにより試験対策を開始 現在、大学院と並行して名桜大学の学部科目等履修生とし するのが遅くなってしまいました。しかし大学でこれまでお て教職課程を履修しています。今年度、実施された沖縄県公 世話になってきた先生方に恩返しするために名桜大学の学 立学校教員候補者選考試験の中学英語において合格するこ 生という立場で一発合格を目指すと決め、勉強を始めてから とができました。採用試験に向けてどのような対策を行った は絶対に今年で合格するつもりで打ち込みました。また、大 か紹介したいと思います。 学院での学びも、思考力や書く力を鍛え、教師という職に対 試験に向けて教職教養、沖縄県の教育施策などの知識を習 する熱意や目標を確立させることに役立ったと思います。結 得する必要がありましたが、私は採用試験に向けた勉強を今 果、無事合格することができ、大学の先生方も喜んでいただ 年の3月ごろに始めたため、とにかく時間がありませんでし き、とても嬉しく思います。 た。限られた時間を最大限有効に活用するために、一次試験、 学生時代こそ勉強する時間をたっぷり持てると思います。 二次試験と共通して、ある程度知識を得た後、過去問を分析 教師を目指す名桜大学生の皆さんもやるからには現役合格 してよく出題されている傾向のものを重点的に勉強するか にこだわり、自分を信じて採用試験に向けた勉強に取り組ん たちを取りました。この対策の仕方が結果的に功を奏したと で欲しいと思います。また、是非大学院へ進学し学びを深め、 思います。英語に関しては英検で例えると準1級から1級程 専修免許状を取得することを目指すのもひとつの選択肢と 度のレベルだと感じました。沖縄県では一次、二次試験で4 してお勧めしたいです。 技能全ての試験がそれぞれあるので、何かを重点的に勉強す 中学校英語教育実習担当教員のコメント 城間元喜くん、片岡由佳さん公立中学校英語教員採用試 験合格おめでとう。昨年の東京都中学校英語教員採用試験 に合格した奥村薫さん(2015年3月卒業、沖縄県立那覇高 校出身)に続いて、今年は二人も合格者がでて、ダブル快挙 です。私が2004年に名桜大学に赴任してから長い間、英語 の教員採用試 験に合格 者がいませんでした。最近の学生の 活躍や能力には目を見張るものがあります。 城間くんは、教職課程に本格的に取り組んだのは4年生の 時で、大学院に所属しながら教育実習を行うややスロース タータの形で始まりましたが、現役学生で難関の沖縄県中学 校教員採用試験を合格したのは、すばらしいことです。さら に、地元の名護高校出身であり、北部地区の学生たちに勇気 を与える結果です。 29 片岡さんは、現役学生の時から図書館にこもり、ずっと教 員採用試験の勉強をしていたことが印象に残っています。今 年の3月に卒業して、高知県の約8倍の教員採用試験にこん なにも早く合格したことに、本人の努力と実力に改めて驚か されました。本部中学校での教育実習では堂々とした授業で 生徒の扱いもうまいし、教員には向いていると思います。自 信を持って、教員の道を突き進んでください。 最後に、少数ではありますが本務教員として名桜大学の卒 業生が、全国各地で活躍を始めています。今回の二人の快挙 は、名桜大学で努力すれば、教員採用試験に合格することが できることを示してくれた素晴らしいニュースです。 渡慶次 正則(国際学群国際文化教育研究学系 教授) 伊良皆ゼミ フィールドワーク ─ ハワイ調査を通して ─ ハワイ現地調査後記 ハワイ調査を通して 9月5日(月)から9月14日(水)の10日間、私たち伊良皆ゼミは、 私たち伊良皆ゼミ生は、9月5日(月)から14日(金)にかけて、ハ ゼミナール活動の一環でハワイでの現地調査を行いました。目的 ワイへ研修を兼ねて調査に赴きました。今回の調査では、日本で はハワイ観光の魅力を探ると共に観光資源や社会資本を活用し も有名な観光地である沖縄と世界で有名な観光地のハワイを比 た観光デスティネーション形成の調査を行うためでした。実際に、 較することや、現 地にて自ら実際に体験することを通してハワイ リゾート地や観光スポットの調査、自由行動を兼ねた個別調査を 観光の魅力を探ることを目的としました。3年次前期には、事前研 通して、様々な視点から考察しました。改めて、観光は工学や政策 修として、週 末を利用して沖 縄 本 島 の 観 光 地を巡るフィールド 科学、開発学等、様々な学問によって成り立っていることを実感し ワークを行ったうえ、ハワイの地理・地勢、歴史、文化、自然、経済 ました。また、ハワイ大学ではハワイのブランディングとプロモー などの分野に関する調査結果を発表し、理解に努めました。 ションの講義を受け、日本や沖縄の観光との相違点を学ぶことが 現地では、徒歩でのホノルルのビーチやワイキキ地区の調査、オ できました。講義の中で、ハワイではプロモーションの一環として アフ島の主要観光スポット調査やシュノーケリングスポットで有 ハワイ観光での最高の瞬間を映像にしたり、 「 Let It Happen」と 名なハナウマベイで実際にシュノーケリングを体験しました。ま いうストーリー性があるプロモーションビデオを作成したりしてい た、ハワイ大学のウエノ先生によるハワイ観光についての貴重な ると知り、映像を効果的に活用していると伺えました。 講義を受講しました。スケジュールでは自由行動が2日間設けられ 今回のハワイ現地調査を通して、単にハワイ観光の魅力を探り、 ており、ゼミ生は各自で道順やバス停位置などの細部まで調べ上 デスティネーション形成について学ぶだけでなく、多角的な視点 げ計画を立てました。その作業はとても大変でしたが、そのおか から物事をみる能力を養うことができました。また、自由行動を事 げで当日は皆大きなトラブルもなく日程をこなせたようです。 前に計画し、実行に移す際に自主性を養うことができたうえ、ゼミ テレビや雑誌でよく目にするハワイへ実際に行き、観光客目線 ナールという集団で活動する際に留意しなければならない点も学 で世界でも人気のリゾート地を身をもって体験できたことは、とて ぶことができ、非常に有意義な経験となりました。 も良い経験となりました。帰りの飛行機の中で「また、ここへ来た 小田 凌河(観光産業専攻3年次、大分県立杵築高校出身) い」と感じ、ハワイの魅力について少し触れられた気がしました。 これからも、この海外調査で得たことを活かせるように努力して いきます。 土屋 ゆきみ(観光産業専攻3年次、山梨県立北杜高校出身) ヒルトンハワイアンビレッジからワイキキを臨む ハワイ沖縄センターにて ダイアモンドヘッド州立公園入口にて 教養演習Ⅰ 優秀賞ポスター発表会開催 日本創造学会 平 成 2 8 年11月5日( 土 )から 6 日( 日 )に か け て 、学 生 会 館 ことができ、代 表3組はとても勉強になったのではないでしょう SAKURAUM3F大講義室Aで、第38回日本創造学会研究大会が か。 開催されました。大会2日目の名桜大学発表学生グループと参加 教養演習Ⅱでは文献を基にパワーポイントを使い、自分たちの 者および招待客との地域交流懇親会において、教養演習Ⅰで開催 主張を発表します。そこではよりレベルの高い発表になるよう、教 された全学合同ポスター発表会にて最優秀、優秀賞に選ばれた3 養演習Ⅰの内容とこの機会で学んだことをいかし頑張っていきた 組が30分の時間枠で、本学生を代 表して学習成果を披露しまし いです。 た。 報告:教養演習ボランティアチューター副リーダー 一年次全学の約500人が参加し、84テーマの様々なアイディア 溢れるポスター発表会から選出された3組は、緊張しながらもそ 石川 渚彩(国際学群2年次、愛知県立東郷高校出身) れぞれの学習成果を堂々と発表していました。教養演習Ⅰでの発 表後から、今回の発表会に向けてさらなる準備をした結果、以前に も増して工夫した発表が行われていました。パワーポイントを使 い、よりわかりやすい内容にまとめられており、また司会と質問を 投げかける人を分け役割を分担させるなど、3組にそれぞれの工夫 が見られ、とても面白い発表でした。発表後の質疑応答では日本 創造学会の方に様々な質問や意見を言われ、戸惑いも見られまし たが、それぞれの調べたことを基に答えており、頑張っている様子 も見られました。日本創造学会の方からアドバイスや意見をもらう ポスター発表を行う本学学生 30 2016年度 名桜大学・公立はこだて未来大学交流プログラム(報告) 2016年11月4日(金)、昨年10月に教育・学術交流協定を締結 から始まり、両学交流プログラム、学生のプロジェクト発表会見学 した公立はこだて未 来大学(以下、未 来大)への初めての学生間 など7時間にわたっての充実したスケジュールでした。交流プログ 交流を実現しました。今回は締結後初の訪問であるため、本学か ラムでは、相互の大学概要、教育活動紹介、そして特色ある教育活 らは学長表敬も兼ねて山里勝己学長も同行しました。山里勝己学 動の紹介が発表されました。未来大は情報系の大学でありながら 長、木 村堅 一リベラルアーツ機 構長、渡 慶 次 正 則言 語 学習セン 地域に関わるプロジェクトを中心に教育活動を進めており、教員 ター長、津嘉山淳子言語学習センター助教と上江洲剛学生会館 も常に地域の課題解決に向けて高い意識を持ちながら学生の指 運営室長の5人の教職員と、学生代表としてLLCのサブリーダー 導にあたり、学生の持っているものを最大限に引き出す教育活動 である逸見愛美さん(語学教育専攻3年次、青森県立八戸西高校 (環境整備も含め)が活発に行われている様子でした。本学も学生 出身)と大野涼貴さん(国際学群2年次、高知県・高知学芸高校出 の力を最大限に引き出すシステム 2)作りが行われており、共通す 身)、マスターチューターのジョップ・パパ・ムサさん(国際学群2 る部分を多々発見するなど新しい学びの多い訪問でもありまし 年次、外国人留学生、セネガル出身)の3人が同行しました。この た。今回同行した学生達にとっても、かなり刺激のある有意義な プログラムは、 「 両大学の特 色ある教育活動を紹介し、両大学の 訪問であったとの報告があります3)。今後もさらに学生だけでなく 理解と友好を深める」目的をもって実施されました。 教職員も交流し、相互の学び合いと成長を大いに期待したいと思 未来大は、2015年3月に米国の国際チュータートレーニングプ いました。 ログラム(ITTPC)に申請認可され、本学と並ん
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