牧之原市歯や口の健康づくり条例 解説

牧之原市歯や口の健康づくり条例
条
文
解説
解
説
(目的)
本条は、この条例の制定目的及び内容を示しています。牧之
第1条 この条例は、歯や口の機能が全身の健康を維持増進す 原市は、こどものむし歯罹患率は減少傾向でありますが、県平
る上で重要な役割を果たしていることに鑑み、歯や口の健康
づくりについての基本理念を定め、市民、市及び関係者の責
務並びに事業者の役割を明らかにするとともに、歯や口の健
康づくりに関する施策(以下「歯科保健施策」という。)の
基本となる事項を定め、歯科保健施策を総合的かつ計画的に
推進することにより、生涯にわたる市民の健康の増進に寄与
することを目的とする。
均より高く、40 歳代の歯周炎については、県や国に比較して多
い状況があります。さらに高齢期では定期的に歯科受診をして
いる者の割合が県に比べて低く、食べ物が挟まる、噛めない、
むし歯があるなど、歯や口に不具合がある人が多くいます。
超高齢社会が進むにつれ、今後ますます歯や口に不具合を抱
える事が予測されることから、口腔内の適切な管理と口腔機能
の向上に努める必要があります。
このような現状をふまえ、歯や口の健康が、全身の健康の保
持増進、日常生活の質の向上、疾病の予防に重要な役割を果た
していることから、市民一人一人が主体性を持って歯の健康に
取り組むことが重要です。そのため、歯や口の健康づくりの推
進に関し、基本理念を定め、市民・市・歯科医師等関係機関の
責務や事業者の役割を明らかにするとともに、基本的施策を定
めることにより、生涯にわたる市民の健康の増進に寄与するこ
とを目的に条例を制定します。
(定義)
本条は、この条例に掲げる用語に対しての定義を示していま
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、 す。
当該各号に定めるところによる。
(1)歯科医師等 歯科医師、歯科衛生士及び歯科技工士等の
歯科医療又は保健指導にかかわる業務を行う者をいう。
(2)保健医療等関係者 保健、医療、福祉、教育等の分野に
おいて、歯や口の健康づくりに関する職務に従事する者及
びこれらの者で組織する団体をいう。
(3)事業者 市内において事業を行う者をいう。
(基本理念)
第3条 歯や口の健康は健全な食生活を営むための基礎であ
り、健康の保持及び増進、並びに疾病の予防の上でも重要で
あることから、歯科保健施策は、市民の生涯にわたる自主的
な努力を推進しつつ、保健、医療、福祉、教育その他の関連
施策との連携を図りながら講ずるものとする。
本条は、歯や口の健康づくりに関して、基本的な考え方を示
したものです。健全な食生活を営むため、健康を実現し、病気
を予防するために、歯や口の健康づくりは重要となるため、個
人の主体的な取り組みを支援し、市民の自主的な歯科疾患の予
防に向けた取り組みが生涯にわたって行われることを促進し
ます。
歯や口の健康づくりの推進に関する施策が、個別的・縦割
り的な対応にとどまれば、施策の効果が限定的になってしまう
ため、関連する他の施策の事業主体と連携・協力することによ
り、歯や口の健康づくりを推進することとします。
(市民の責務)
本条は、市民の果たさなければならない務めについて規定
第4条 市民は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」と し、市民の責務を明らかにしています。
いう。)にのっとり、歯や口の健康づくりに関する正しい知
具体的には、歯科保健計画において示された歯科保健施策
識及び理解を家族や地域で共有し、歯科保健施策を積極的に を、家族や地域で共有し、各個人が自ら進んで実践するもので
実践するものとする。
す。
(市の責務)
本条は、市の果たさなければならない務めについて規定し、
第5条 市は、基本理念にのっとり、歯科保健施策を総合的か 市の責務を明らかにしています。
つ計画的に推進するものとする。
具体的には、歯科保健計画においてライフステージごとに示さ
れた行政の役割を、他の施策との矛盾なく、計画的に実施する
ものです。
(歯科医師等の責務)
第6条 歯科医師等は、基本理念にのっとり、歯科保健施策
本条は、歯や口の健康づくりにあたっては、歯科医師等の果
たす役目が特に重要であることから、その責務を定めたもので
に協力するとともに、保健医療等関係者との連携により適
切な歯や口の健康づくりを推進するものとする。
す。
歯科保健施策への協力や、保健医療福祉関係者との連携を図
りながら、適切な歯科保健医療サービスを提供することを定め
ています。
(保健医療等関係者の責務)
本条は、歯や口の健康づくりにあたっての、教育、保健、医
第7条 保健医療等関係者は、基本理念にのっとり、市民の歯 療、福祉等に関する業務を行う関係機関等の責務について定め
や口の健康づくりの推進並びにそれぞれの者が行う歯科保
健施策との連携及び協力を図るものとする。
(事業者の役割)
ています。関係機関等には基本理念にのっとり、施策推進のた
めに相互に連携しながら協力することを期待します。
関係機関として、教育では幼稚園・小中学校などの機関、保健
では中部健康福祉センターなど、医療では医師会・薬剤師会・
医療機関など、福祉では、保育園・社会福祉協議会・介護保険
事業者・障がい者支援施設などを想定しています。
本条は、事業者が職場での健康診断や保健指導の実施な
第8条 事業者は、基本理念にのっとり、市内の事業所におい ど、従業員の健康の保持及び増進に関して重要な立場にあるこ
て雇用する従業員に対する歯科検診及び保健指導の機会の とから、事業者に果たしていただく役割として、従業員の歯科
確保その他歯科保健施策の推進に努めるものとする。
検診等を受ける機会の確保など、歯や口の健康づくりの取り組
みの支援に努めるよう定めています。
(歯科保健施策の基本事項)
本条は、市民の生涯にわたる歯や口の健康づくりを推進する
第9条 歯科保健施策の基本となる事項は、次に掲げるとおり ための、基本的な施策を示したものです。
とする。
第 1 号は、生涯にわたり 8020 運動を推進すること(むし歯
(1) 8020 運動(80 歳になっても自己の歯を 20 本以上保つ 予防・歯周病予防・口腔機能の維持向上)を定めています。
よう歯や口の健康づくりを進める運動)を生涯にわたり
第 2 号以降は、各ライフステージごとの、現状や課題を踏ま
推進すること。
(2) 家庭における乳児期からの良好な歯科保健環境を確保
するため、母子保健事業における必要な施策を推進する
こと。
(3) 幼児期及び学齢期において、保育所、幼稚園、小学校
及び中学校の関係者並びに歯科医師等との連携を図り、
えた、歯科疾患の予防及び口腔機能の維持向上に関する施策を
推進することや、歯や口の健康づくりに関する普及啓発を推進
することを定めています。
第 3 号にある科学的根拠に基づいた効果的なむし歯予防対策
とは、フッ化物等を用いた塗布や洗口の機会を提供し、むし歯
予防対策を行っていくことを想定しています。
歯科教育を推進するとともに、フッ化物応用等科学的根
第5号における大規模災害時の口腔衛生の整備は、地域防災
拠に基づいた効果的なむし歯予防対策を推進すること。 計画の中に歯科保健対策を盛り込み、整備を推進していきま
(4) 生涯にわたるむし歯対策、歯周病対策及び口腔機能の す。
維持向上のための対策を推進すること。
(5) 平常時及び大規模災害時における口腔衛生の整備を推
進すること。
(6) 前各号に掲げるもののほか、必要な歯科保健施策を推
進すること。
(歯科保健計画)
本条は、歯及び口の健康づくりを推進するための基本的な計
第 10 条 市長は、歯科保健施策を総合的かつ計画的に推進す 画について定めたものです。
るため、歯や口の健康づくりに関する基本的な計画(以下「歯
健全な食生活を営むため、健康を実現し、病気を予防するた
科保健計画」という。)を定めるものとする。
めに、歯や口の健康づくりは重要となり、健康寿命の延伸にも
2 歯科保健計画は、次に掲げる事項について定めるものとす つながります。そのため、歯や口の健康づくりの推進に関する
る。
(1) 歯や口の健康づくりに関する基本方針
(2) 歯や口の健康づくりに関する目標
(3) 歯や口の健康づくりに関する施策
(4) 前 3 号に掲げるもののほか、歯や口の健康づくりを総
合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3
基本的な計画は、独立した計画として策定するのではなく、健
康増進法(平成 14 年法律第 103 号)第8条の規定に基づく健
康増進計画として策定する「牧之原市健康増進計画」の中に、
歯及び口の健康づくりの推進に係る目標及び施策等を盛り込
む形とし、他の健康課題と一体的に取り組むこととします。ま
た、「牧之原市総合計画」及び「牧之原市食育計画」とも方向
歯科保健計画は、健康増進法(平成 14 年法律第 103 号) 性を揃え、一体的に取り組むこととします。
第8条の規定に基づく健康増進計画と一体的に策定するも
のとする。
4 歯科保健計画は、市が策定する健康づくりに関する計画と
調和が保たれたものでなければならない。
5 市長は、歯科保健計画を策定したときは、これを公表しな
ければならない。
6
市長は、歯科保健計画を定め、又はこれを変更しようとす
るときは、あらかじめ広く市民の意見を聴くものとする。
7 市長は、歯科保健施策の進捗状況を踏まえ、おおむね 5 年
ごとに歯科保健計画を見直すものとする。
(財政上の措置)
第 11 条 市は、歯科保健施策を推進するため、必要な財政上
の措置を講ずるよう努めるものとする。
本条は、歯科保健施策を推進するため、市が必要な財政上の
措置を講ずるよう努めることを定めたものです。
この規定により、直ちに市に予算措置を義務付けるものではあ
りませんが、具体的な施策を策定し実施するにあたっては、必
要な予算措置に努めることを明らかにしたものです。
(委任)
本条は、この条例に定める事項のほかに、条例施行に関し必
第 12 条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行につ 要な事項がある場合は、市長が別に例規等を定めるとしたもの
いて必要な事項は、市長が別に定める。
です。