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1学年通信16号(公立入試特集・数学問題分析)

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発行日 2013/02/18
学年通信
№16
1学年学年通信担当(文責:小池)
.
前回(№15)は公立前期入試とその倍率について書
きましたが,今回は数学のみですが,実際に出題された
問題を見ていきます。
■数学は1年生の範囲から 47 点分出題されました
これは驚くべきことです。例年 1 年生の分野から出
題はせいぜい 30 点どまりですから1…。
では,1 年生の範囲の問題を掲載しておきましょう。
ただし,(7)の問題は授業ではまだ終わってない範囲な
ので,予習をしている人以外はできなくて結構です。
生徒
A
B
C
D
E
F
160 ㎝ を ひ
いた値
+8
-2
+5
0
+2
?
(7)
(5 点)
(8)
机をきれいにして鉛筆と計算用紙を用意してくださ
い。数学の試験時間は 50 分ですが,47 点分ですから
25 分が目安です。時計の用意はできましたか。さて,
やってみてください。
平成 15 年度 千葉県公立高校前期入試数学(1 年生
分野)
(1)
半径が 3 ㎝の球と体積の等しい円柱がある。
この円柱の底面の半径が 4 ㎝のとき,円柱の高
さを求めなさい。
(授業ではまだ終わっていない)
下の図は対角線の長さが 40 ㎝の正方形の形
をした画面ⅠとⅢである。これら2つの画面に
は,スイッチ(スタートボタン)を入れると,
それぞれの色のついた図形(図の灰色部分)が
映し出され,時間の経過にともなってその大き
さや位置が変化する。
次の A)と B)の問いに答えなさい。
7  (5) を計算しなさい。(5 点)
(2) (4)  3  (2) を計算しなさい。(5 点)
2
(3)
3
1
x  6 y  (3x  8 y) を計算しなさい。(5 点)
2
4
画面Ⅰ
A)
(4) 比例式 2:5  ( x  2) : ( x  7) を満たす x の値を
求めなさい。(5 点)
(5) a 本の鉛筆を,b 人の子供に 1 人 7 本ずつ配ると
3 本余る。このとき,子供の人数 b を a の式で
表したものを,次のア~エのうちから1つ選び,
符号で答えなさい。(5 点)
(6)
1
ア
b  7a  3
ウ
b
a3
7
イ
b  7a  3
エ
b
a 3
7
下の表には,6人の生徒A~Fのそれぞれの
身長から,160 ㎝をひいた値が示されている。
この表をもとめに,これら 6 人の生徒の身長を
求めたところ 161.5 ㎝であった。このとき,生
徒Fの身長を求めなさい。(5 点)
画面Ⅲ
画面Ⅰでは,スイッチを入れると下の図 2 のよ
うに,正方形 ABCD の各頂点が,画面の対角線の
交点 O を出発し,それぞれの四隅(よすみ)に向
かって対角線上を毎秒 1 ㎝
の速さで移動する。
A
D
スイッチを入れてから x
O
秒後の正方形 ABCD で囲ま
B
C
れた灰色部分の面積を y ㎝ 2
とするとき,y を x の式で表
図2
しなさい。ただし,0≦x≦
20 とする。(4 点)
B) 画面Ⅲでは,スイッチをいれると画面の対角線で
区切られた下の図4の①~
④の部分は,次の規則に従
①
って,それぞれの色がつい
④
②
たり,消えたりする。スイ
ッチをいれてからの時間を
③
x 秒とするとき,後の(a), (b)
の問いに答えなさい。
図4
このせいで,2 年生分野の出題はたったの 15 点でした。
―1―
.***学年通信***********
このように時間が丌足する原因はいろいろあります
が,
① 計算は解けるが,解くスピードが遅い。
② 問題を解くのに,どのような学習内容を使うのか
すぐに思いつかない。(学校のテストでは範囲が
決まっているので,これを解くには「比例」だと
か「方程式」だとかすぐにわかるのだが…)
③ 教科書やワークでは見たことがない問題が出て
きて,いったいどうやったら解けるのか見当がつ
かない。
④ 解けない問題にぶち当たると,パニックが起きて
頭がうまく動かなくなる。
規則
①は,1 秒間色がついた後,1 秒間色が消えるこ
とを繰り返す。
②は,1 秒間色がついた後,2 秒間色が消えるこ
とを繰り返す。
③は,2 秒間色がついた後,1 秒間色が消えるこ
とを繰り返す。
④は,2 秒間色がついた後,2 秒間色が消えるこ
とを繰り返す。
例えば,下の表は,0<x≦4 のとき,色がつく部分を
○で示したものである。
0<x≦1
1<x≦2
①
②
○
③
○
○
④
○
○
2<x≦3
――――
3<x≦4
○
○
○
○
(a) 0<x≦1 のとき,①~④の部分はすべての色がつ
く,その次に①~④の部分にすべて色がつくのは,
ア
○
イ
○
<x≦
イ
○
のときである。
ア
○
,
に入る数をそれぞれ求めなさい。(4 点)
(b) 100<x≦101 のとき,色がつく部分はどこか。色
がつく部分を①~④のうちから選び,その番号を
書きなさい。(4 点)
***********************************************
■結果はどうでしたか?
解答は裏面に載せておきました。
(1)~(4)は徔点がとれる問題です。二年生に聞くと
「早速入試問題をやってみましたが,ここ数年では一
番簡単な問題じゃないですか?これで 20 点とれるの
は嬉しいですね。来年もこうだといいんですが…」と
いう返答が返ってきました。
(5)と(6)はやや難しいですが,授業でも扱ったもので
すし,教科書にも載っている定番の問題なので解ける
とよいですね。
さて,25 分間で終わったでしょうか。終わった人は
かなり勉強をやっている人だと思います。三年生にな
って過去の受験問題(これを過去問と呼んでいます)
を解き始めますが,そのときに三年生から漏れる言葉
は「先生,こんなの終わる人いるの? 半分くらいし
かできなかったよ」という嘆息です。
①の計算のスピードについては,My Math で計算を
やるとき,1ページを 10~15 分程度で終わらせない
といけません。
計算分野は 2 年生や 3 年生で学年の最初にやります。
問題集を用意して 15 問 5 分ぐらいのペースで練習す
ることも効果的です。
丌思議なことですが,計算のスピードが上がるとケ
アレスミスがぐんと減るようになります。筆算と暗算
を比べると暗算の方が,ミスが少ないのもあまり知ら
れていません。スピードアップには暗算で計算する部
分を増加させる必要があります。
②の学校のテストと入試との違いについては,学校
でも対策をとりつつあります。数学では,徐々に単元テ
ストと定期テストの役割を変えつつあります。単元テ
ストはワークや教科書の内容の完全理解を調べる内容
に,定期テストは今まで習った広い範囲から出題する
という具合になりつつあります。これは三年生になっ
て到達度テストの範囲が広くなってガクンと成績が落
ちるのを防ぐためです。その代わり,学期の評価は単
元テストを十分に配慮するものになっています。
③の新傾向問題は,今回の(8)の問題などがそうですね。
このような問題は中学校の教科書には載っていません。
だから教科書準拠のワークにもありません。書店にい
くと,そこに並んでいる参考書や問題集のほとんどは
教科書準拠です。じつは,このような問題は 7~8 年前
まで公立高校ではほとんど出題されませんでした2。ど
2
私立高校ではときどき出題されていました。しかし,一番出題さ
れていたのは,私立中学校の入試問題です。今回の問題も私立
中学校なら十分出題される可能性があります。
―2―
.***学年通信***********
うして出題されるようになったかというと,文科省の
「ゆとり教育から学力重視へ」という最近の変化と連
動しているのです。特に,ゆとり教育が否定されたの
は「国際テスト」の順位の低下に敏感に反応したメデ
ィアやそれを追認した政治や経済界の動きが大きいと
思います。
この国際テスト3では,この種の問題がたくさん出題
されています。これが全国の公立高校の入試に強い影
響を不えています。
もちろん,今回の(8)の問題は,中学校教育の範囲を
逸脱していません。それどころか,この問題は小学生で
も解ける問題です。ただ,中学校で教えている単元から
抜けているので,
「この問題はこう解く」というパター
ンで教えらていません4。自分で法則性を発見して,自
分で論理的に考えることが必要になります。
数検の問題集や三年生になって購入する全国高校入
試問題集などにはこういうタイプの問題が載っていま
す。
力をつけるためには,多くの問題を解くよりも,1つ
ひとつの問題をじっくり解くことが必要です。じっく
り解くというのは簡単に解答を見ないで,数日間に渡
って考えることや,一人で考えるだけでなく友達と考
えることなどです。友達と思考を共有することは,新し
い切り口を発見するために本当に有効だと思います。
言葉がますます真実に思えてきます。
■解答と簡単な解説
(1) 12
(2) 10
(3)
3x
3x  16 y
 4 y or
4
4
(4) x  8
(5)以降は少し解説をしましょう。
(5) 2つの考え方があります。一つは,まず鉛筆の本
数 a を b で表してから,それを変形する方法で
す。a を b で表す方が簡単だからです。
a  7b  3
7b  3  a
7b  a  3
b
a 3
7
もう一つは,子供の人数 b を思考で処理してい
く方法です。まず「子供に配った本数」は a 本
ではなくて,3 本余ったから a3 本です。これを
7 本ずつ配ったら b 人に配れたのだから,
b
④のパニックについては,本当に難しい問題だと思
います。平常心というのは簡単に培うことができると
は思いません。自分自身を振り返っても,この問題にい
つも悩んでいます。おそらく数学だけで解決がつく問
題ではないのでしょう。
その人の考え方や性格,生活の仕方と密接に関係し
ていると思います。パニックそのものは「自分に向か
う攻撃性」なのではないかと考えています。普段の生
活の中で「寛容性」とか「協調性」というものをどれ
ほど考えているかとも関係があるのではないかと思い
ます。
「嫌いなことはやらない」という人は,自分の殻をが
っちり固めがちですから,自分が反応できない問題に
出会えばパニックになりがちなのは明らかです。そん
なことを考えると「人は嫌いなことから学ぶ」という
a 3
7
(6) F の身長と 16 ㎝との差を x ㎝とします。160
㎝を基準としたのですが,平均は 161.5 ㎝だっ
たわけですから,基準からオーバーした値の平
均は 161.5160=1.5 ㎝です。1 人当たり 1.5 ㎝
オーバーしたとなると全体では 1.5×6=9 ㎝多
い。方程式は次のようになります。
 8  2  5  0  2  x  1.5  6
x6
結局,A の身長は 160+6=166 ㎝です。
(7) 円柱の高さを x ㎝とすると
4
16x   27
3
36 9
x

16 4
PISA と呼ばれるテストです。時々新聞にも国ごとの順位がで
ているのでご存知の方も多いと思います。日本は韓国やシンガ
ポール,上海などに負けています。
4 実際は公倍数の問題と分類されるので小学生の範囲だと思い
ます。私立中学入試にはこれよりも難しい「整数」の問題がたっ
ぷり出題されています。
3
(8)
A) y は△AOD の 4 倍ですから
―3―
.***学年通信***********
y  4  ( x 2  2)
y  2x2
■3月の予定
1 年生としての生活も残りわずかになりました。
B)
①~④は同じパターンを繰り返しているわけだし,単
純なパターンなのでとりあえず表を作って一気に全て
に色がつくまで調べてしまいましょう。
ア
○
ア
○
0
①
○
②
○
③
○
○
④
○
○
ア
○
10
①
○
②
③
④
イ
○
<x≦
1
2
の○
ア に注目して表を作ると
3
○
4
○
11
○
12
○
○
14
○
○
15
○
16
17
○
○
9
18
○
○
1
金
2
土
3
日
4
計画(変更の可能性有り)
給
食
三年生を送る会
弁
月
職員会議(金①②火⑤⑥木⑤)
○
5
火
(金③④⑤②火③④)
○
6
水
短縮日課(水①②練練⑤)
○
7
木
短縮日課(木①②月③④木③)
○
○
8
金
短縮日課(水⑥練練月⑤木④)
○
○
9
土
10
日
11
月
卒業式予行(予予予金⑤水⑥)
○
12
火
卒業式準備(月⑤練練清準備)
×
13
水
卒業式(食なし)
○
14
木
(月①②水③④金③④)
○
15
金
(木①②③④道総)
○
16
土
17
日
18
月
(月①②③④火⑥)
○
19
火
(火①②③④学)
弁
20
水
21
木
保護者会(水①②学清)
×
22
金
修了式,大掃除
×
23
土
24
日
25
月
26
火
27
水
28
木
29
火
辞校式
×
30
水
31
木
19
○
○
曜
○
○
○
○
8
○
○
○
○
○
7
○
○
12
6
○
○
○
○
5
日
○
○
ア =12 の時に全てに色がつきます。従って答えは
○
ア
イ =13 となります。
○=12,○
次に 100<x≦101 の間に色がついている部分を調
べましょう。上の表でも調べたように,12 秒経過する
と,最初のスタートの時にもどります。つまり 12 秒間
隔で①~④は同じパターンを繰り返しているわけです。
0 秒→12 秒後→24 秒後→…→96 秒後にスタートと同
じになります。100 秒はその 96 秒後の 4 秒後なので
ア =4 のところを見ると,○になるは,①と③と
上の表の○
④になります。
この問題は公倍数の問題です。①が元の状態に戻る
には 2 秒,②と③は 3 秒,④は 4 秒必要です。ですか
ら全てがスタートと同じ状態になるには 2 と 3 と 4 の
最小公倍数である 12 秒かかります。
************************************
さて,いよいよ明日は前期入試の合格発表です。午前
9 時から,受験した学校で合格者のみ受験番号が掲示さ
れます。三年生は 9 時までに高校に向かい,発表を待
ちます。受験した 186 人の人たちのなかには,今日は眠
れない夜を送る人たちもたくさんいるでしょう。三年
生全員の合格をお祈りします。
3 月は授業時数の調整のために,大幅に時間割が変
わります。また,給食は 18 日が最後になります。
―4―
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