2015.3 INDEX 1.材料 1-1 押出成形セメント板… ……………………………………… 1-2 タイル… ……………………………………………………… 1-3 張付け材料… ………………………………………………… 1-4 化粧目地材… ………………………………………………… 2 4 5 6 2.割付け 2-1 パネルの割付け… …………………………………………… 7 2-2 押出成形セメント板へのタイル割付け要領… …………… 9 3.施工 3-1 押出成形セメント板の施工… ………………………………11 3-2 パネル間目地部の処理… ……………………………………11 3-3 タイル張り工法の施工要領… ………………………………12 4.補修 4-1 押出成形セメント板の補修… ………………………………22 4-2 タイル面の補修… ……………………………………………22 5.外壁納まり例詳細図 縦張りの場合… ………………………………………………24 横張りの場合… ………………………………………………28 6.性能報告 モルタル施工 接着性能試験(気中28日養生)…………………32 モルタル施工 接着性能試験(熱水繰り返し養生)… …………33 はるかべ工法 接着性能試験… ……………………………………34 参 考 資 料 一 覧 *本施工マニュアルでご紹介している各施工法 についての参考・カタログです。 併せてご活用ください。 タ-EG117-10 タ - K G 14 - 1 0 は じ め に 本技術資料は、押出成形セメント板に現場でタイルを張付け るタイル張り工事について適用します。 施工部位と施工方法 施工部位と施工方法の関係を以下に示します。 部 位 押出成形セメント板 タイル タイル施工法 密着張り 外装壁タイル[モルタル張り用] 板厚60mm以上 タイルベースパネル 改良圧着張り 外装壁タイル [はるかべ工法・モルタル張り共用] モザイクタイル張り 外装壁モザイクタイル マスク張り 外 壁 金具併用部分弾性接着 剤張り(FA - S工法)*1 大形タイル(600mm角以下) 板厚60mm以上 フラットパネル*1 大形タイル(300mm角以下) *2 はるかべ工法 外装壁タイル[はるかべ工法用] はるかべ工法 外装壁タイル [はるかべ工法・モルタル張り共用] 密着張り 外装壁タイル 改良圧着張り 板厚60mm以上 タイルベースパネル モザイクタイル張り 外装壁モザイクタイル マスク張り 内 壁 内装壁タイル 外装壁タイル 板厚60mm以上 フラットパネル*1 有機質接着剤張り モザイクタイル 大形タイル(450mm角以下) 大形タイル(600mm角以下) *1 *2 部分弾性接着剤張り (FA工 法)*1 金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S 工法 )および部分弾性接着剤張り(FA 工法)の場合は、押出成 形セメント板を縦張りとしてください。 *2 タイル裏面にも接着剤を塗り付けることで、150×600角の大形タイルも適用されます。 1 材料 1-1 押出成形セメント板 設計 の 外壁 パネル厚さ:60mm以上 材料長さ :4000mm以下 を基本とします。 モルタル湿式張りの場合は、表面にあり溝を付与した タイル下地専用パネル (タイルベースパネル) を用います。 (1) パネル強度の検討 ・押出成形セメント板をタイル張りの下地として用いる場合、外力によるパネルのたわみや 内外温度差により反りが懸念されます。これらを抑えるためには板厚が厚い方が有利であ るため、板厚は60mm以上を用い、支持スパンは極力3500mm以下とします。 ・長尺品を使う場合は、強度計算として風圧力に関する検討が必要となります。 ・算定にあたっての条件として、押出成形セメント板は両端2点支持の単純梁とし、算定は 以下に準拠するものとします。 なお、3点支持は変位の吸収や留付部の安全性が確認された場合に限ります。 a.設計風圧力 イ. ロ. ハ. ニ. 建築基準法施行令 第87条(風圧力) 建設省告示 第1454号(平成12年) 建築物荷重指針・同解説(日本建築学会編) 高層建築技術指針(日本建築学会編) b.雪の側圧 建築物荷重指針・同解説(日本建築学会編) 算定した値が以下の許容値以内であれば採用可能とします。 ①許容曲げ応力度:正の風圧 8.8N/mm2、負の風圧 5.9N/mm2 ②許容たわみ量:δ0=r/200mmかつ20mm以下 構造設計の詳細については、各板体メーカーにご相談ください。 (2) タイル下地専用パネル(タイルベースパネル) 押出成形セメント板は軽量・高強度であるために、パネル表面はかなり緻密な構造となって います。加えて外壁に施工した場合を想定すると、日射や降雨等の温度変化や乾湿によるデ ィファレンシャルムーブメント、外力によるたわみの繰り返し等により、パネルの挙動は一 般R C構造物の壁面に比べて大きくなることが予想されます。このような下地に、モルタル を用いてタイル張りを行う場合には、パネルと張付けモルタルの接着信頼性をより高める必 要があります。 2 そこで、パネル表面にもタイルと同様のあり溝を設けることで噛み合わせ構造を付与し、接 着に対する長期的な信頼性を高めた構成を限定仕様としました。 表面にあり溝を付与したタイルベースパネルの品番及び、あり溝形状のディテールについて は、各板体メーカーの技術資料をご参照ください。 品名 商 ーと カ メー タイルベースパネルの板体メーカー名、商品名及び品種は以下の通りです。 モルタル施工する場合は必ずタイルベースパネルを使用してください。 タイル下地専用パネルの品種 商 品 名 メーカー名(五十音順) (株)ノザワ アスロック タイルロックシリーズ 三菱マテリアル建材(株) メース タイルベースパネル 物 性 タイルベースパネルの性能及び特性を以下に示します。 項 目 性 能 形 状 幅×長さ×厚さ(モデュール寸法) 605×4000×62 重 量 パネル(kg/m2) 65〜73 強 さ 曲げ強度(N/mm2) 17.6 ヤング係数(N/mm2) 2.2〜2.5×10 4 断 熱 性 熱伝導率(W/mk) 0.42〜0.47 耐凍害性 凍結融解試験 (気中凍結水中融解法) 200サイクル異常なし 耐 火 性 外壁非耐力壁 1時間 耐火構造 各社個別認定 吸 水 性 吸水による長さ変化率(%) 0.07以下 許 容 値 短期許容曲げ応力度(N/mm2) 正の風圧 8.8 負の風圧 5.9 短期許容たわみ量(mm) ℓ/200(ℓ:パネル長)かつ20mm以下 ※詳細は各板体メーカーの技術資料をご参照ください。 フラットパネルの幅はモジュール寸法で600mm、実寸590mmとなります。 3 (3) フラットパネル はるかべ工法など、接着剤でタイル張りする場合は、フラットパネルを使用します。 品名 商 ーと カ メー フラットパネルの板体メーカー名、商品名及び品種は以下の通りです。 厚さは60mm以上のものを使用してください。 商 品 名 メーカー名(五十音順) 品 種 (株)ノザワ アスロック フラットパネル 三菱マテリアル建材(株) メース フラットパネル 1-2 タイル 使用できるタイルの種類、部位、大きさを以下に示します。 タイル種類 大形タイル 部位 外装 内装 外装タイル 外装 形 状 金具併用部分弾性接着剤張り (FA-S工法) :600mm角以下 モルタル施工:300mm角以下 はるかべ工法:300mm角以下 150×600mm角、300×600mm角 ̶ 内装 厚 さ 備 考 モルタル施工 :20mm以下 はるかべ工法 :15mm以下 モルタル施工 :20mm以下 はるかべ工法 :15mm以下 モザイクタイル 外装 内装 ̶ ̶ 内装タイル 内装 ̶ ̶ はるかべ工 法は適用タ イルを使用 はるかべ工 法は適用タ イルを使用 ※外壁で四丁掛を超えるタイルをモルタルで施工する場合には、引き金物(なましステンレ ス線 0.6mm以上)をタイル裏面に付ける。 4 1-3 張付け材料 タル ル モ 張付け材料は ポリマーセメントモルタルとします。 モルタルはイナメントタフ( I 外装タイル用)もしくはイナメントタフ II(モザイクタイル用) を用い、タイルポルマーSB-102の3倍希釈液で混練したものを推奨します。 (1) 外装タイル 1 イナメントタフ I/LIXIL+タイルポルマーSB-102/ LIXILの3倍希釈液 2 セメント+珪砂*1+タイルポルマーSB-102/ LIXILの3倍希釈液 4・5・6号珪砂を等量混合した砂をセメント1に対して、1∼2程度混ぜる。 (2) モザイクタイル 1 イナメントタフ II/LIXIL+タイルポルマーSB-102/ LIXILの3倍希釈液 2 セメント+珪砂*1+タイルポルマーSB-102/ LIXILの3倍希釈液 5・6・7号珪砂を等量混合した砂をセメント1に対して、0.5∼1程度混ぜる。 着剤 接 性 弾 用 外装 外装用弾性接着剤は、JIS A 5557(外装タイル 張り用有機系接着剤)に適合する接着剤 「ワンパックボーイR-V2スーパー」 、 「EGR-B」 を使用します。 ●タイルの種類、施工法により、以下の接着剤を使用します。 タイル 施工法 接着剤 外装壁タイル[はるかべ工法用] はるかべ工法 ワンパックボーイ R-V2スーパー 外装壁タイル[はるかべ工法・モルタル張り共用] 大形タイル300mm角以下 150×600mm角 はるかべ工法(両面接着剤張り) 大形タイル600mm角以下 金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S工法) EGR-B 5 着剤 接 機質 有 用 内装 有機質接着剤は、乾燥または湿気硬化型タイプ (一液タイプ)と反応硬化型タイプ(二液タイプ) があり、使用部位により使い分けます。 有機質接着剤の種類と使用部位、適用タイルの関係を以下に示します。 ●有機質接着剤の種類と使用条件 主 成 分 エポキシ系 形 態 二液反応型 一液湿気硬化型 一液湿気硬化型 一液乾燥型 区 分 タイプ I − タイプ Ⅰ タイプ II 使用 間 仕 切 り 壁 部位 営 業 用 浴 室 ○ ○ ○ ○ ○ × × × 陶器質、せっ器質 ○ ○ ○ ○ 質 ○ ○ ○ ○ 状 − 大形タイル用 − 硬 J 化 I S タイル 磁 形 器 エポキシ変成シリコーン 変成シリコーン系 商 品 例( 当 社 製 )イナメントE-73 標 準 使 用 量(kg/m2) 張付け可能時間 1.5∼2.0 イナメントRC-S 1本/m2 一般タイル用 大形タイル用 イナメントボーイ R E イナメントA-51N イナメントA-52 2 1本/m(二丁掛) 夏期約30分、冬期約60分 アクリルエマルション系 夏期約20分、冬期約40分 1.0∼1.5 1.2∼1.8 夏期約20分、冬期約30分 JIS 区分 タイプ I 湿っている下地に張り付けた後、長期にわたって水及び温水の影響を受ける 箇所に用いるもの。 タイプ II ほぼ乾燥している下地に張り付けた後、間欠的に水及び温水の影響を受ける 箇所に用いるもの。 タイプ III ほぼ乾燥している下地に張り付けた後、水および温水の影響を受けない箇所 に用いるもの。 1-4 化粧目地材 既製調合目地材 イナメジ(外装用) 、イナカラーメジ スーパークリーン(内装壁用)を使用します。 外壁の金具併用部分弾性接着剤張り(FA-S工法)の場合は、変成シリコーン系またはポリサルファイ ド系のシーリング材を使用します。 6 割付け タイルは押出成形セメント板1パネル内で割り付けることを基本としているため、パネルの割付け計 画はタイルの割付けを十分考慮に入れて行う必要があります。そのため、パネル寸法はタイルのモデ ュールに合わせたものが各板体メーカーで用意されています。 2-1 パネルの割付け 押出成形セメント板を割り付ける場合、タイルの寸法及び張り方によってパネル幅や割付け方法が異 なってきます。加えて、材料納期やコストの面からできるだけ規格寸法を採用し、パネルの種類を少 なくするように割り付けてください。 (1) 縦張りの場合の平面割付け a.片追い割付け b.左右非対称 割付け c.壁芯割付け (2) 縦張りの場合の鉛直方向割付け パネルの長さは階高に合わせた寸法とし、かつ風荷重による撓みが許容値以内となるよう にします。以下にタイルの種類とパネルの長さの関係を示します。 タ イ ル の 種 類 パネルの長さ(mm) 50角、50二丁横張り(目地幅 5mmの場合) 50×n−5 50二丁縦張り 100×n−5 (目地幅 5mmの場合) 小口平、二丁掛横張り(目地幅10mmの場合) 70×n−10 小口平、二丁掛縦張り(目地幅 8mmの場合) 235×n−8 ・nはタイルの枚数を示します。 ・小口平、二丁掛タイルを使用する場合は、目地寸法の調整により多少の長さ調整は可能で す。 7 (3) 横張りの場合の割付け 縦張りに準じて割り付けてください。 (4) 開口部の割付け 開口部の位置は、パネル割付けに合わせて取るようにしてください。 (5) コーナー部の割付け コーナー部は、コーナーパネルまたはコーナー金物で処理します。コーナーパネル及びコー ナー金物と平パネルとの取合いには、必ず伸縮目地を設けることとします。目地幅は15mm が標準です。 8 (6) パネル間目地部の処理 パネル間目地部は、 縦・横とも全て伸縮調整目地とし、 シーリング材を充てんします。 パネル目地部の幅及び処理方法については、3-2に示します。 伸縮目地の上には、張付けモルタル、接着剤を塗り重ねないようにします。 2-2 押出成形セメント板へのタイル割付け要領 タイルは、1パネル内で割り付けます。 パネルからタイルがはみだして、パネル目地が細目地になる タイル割付はできません。 タイルは、押出成形セメント板1パネル内に割り込みます。よって、パネルジョイント部のタ イル目地は必ず伸縮調整目地としてください。 (1) 平面割付け例 押出成形セメント板(タイルベースパネル)1パネル内にタイルを割り込んだ場合の寸法例を 以下に示します。 50角モザイクタイル通し目地 50二丁モザイクタイル通し目地 小口平タイル通し目地 二丁掛タイル(縦使い)通し目地 二丁掛タイル(縦使い)通し目地 300角タイル通し目地 接着剤張りの場合において、フラットパネルでバータイル割付がきれいにできない場合は、ポ リマーセメントモルタル下地(金ゴテ仕上)を施したタイルベースパネルを用います。 9 施工 押出成形セメント板へのタイル張り工事は、次のような工程で行います。 パネル工事 工事打ち合わせ(施工図承認) ・工事の始まる前の早い時期にパネル施工担当 及び関連工事業者とよく工事打ち合わせを行 います。 各材料発注 下地鋼材の取付け 押出成形セメント板施工 ・下地鋼材の設置は、固定する前に出入りやレ ベル調整を十分に確認します。 ・パネル留付けは目違いがないようにし、縦目 地・横目地の幅はそれぞれバラツキがないよ うにします。 検 査 シーリング工事 ・パネル間目地にシーリング材を充填します。 検 査 タイル工事 下地処理 ・必要に応じ、パネル表面への吸水調整材の塗 布を行います。(モルタル施工の場合) はるかべ工法の場合は塗布しないでください。 墨 出 し ・タイルの施工に先立ち、必要な墨出し及び目 地割りを行います。 タイル張り ・施工部位、タイル種類に応じたタイル施工法 により、タイル張りを行います。 目地詰め ・タイル施工より1〜2日後、所定の目地材を充 填します。 清 掃 ・目地詰め後、タイル面の清掃を行います。 清掃は水洗いで行います。 検 査 以下別途 シーリング工事 ・パネルジョイント部のタイル目地にシーリン グ材を充填します。 検 査 10 3-1 押出成形セメント板の施工 押出成形セメント板の表面に下地調整材を厚塗りすることがないように、パネルの垂直 精度を良好にし、目違いのないように施工します。パネルの垂直の建込み誤差は、基準 墨より±3mm以内、パネル相互の目違いは±1.5mm以内とします。 パネル建込み後精度検査を行い、不具合部分はパネル施工業者にて手直しを行います。 フラットパネルは、モルタルでの不陸補修ができません。 3-2 パネル間目地部の処理 パネル間目地部は縦・横ともすべてシーリング材を充填した伸縮調整目地とします。シ ーリング材は、JIS耐久性区分9030のポリサルファイド系か、変成シリコーン系のシー リング材を用いることをお薦めします。材料の詳細は、各メーカーの仕様に準拠します。 パネルジョイント部分のタイル目地も、上記と同様のシーリング目地とします。 シーリング材充填の際には、あらかじめ目地底にボンドブレーカーを配置しておきます。 伸縮調整目地の上には、不陸調整モルタル、張付けモルタル接着剤が塗り重ならないよ うにします。 シーリング材 バックアップ材 不陸調整を行う場合 11 3-3 タイル張り工法の施工要領 タイル施工法の概略 (1) 工 法 名 概 略 図 張付け材料 ・イナメントタフI ・タイルポリマー SB-102 パネル表面に張付けモル タルを3〜4mmに塗り付 け、モルタルのしまり具 合をみて、タイル側にも 2〜4mm程張付けモルタ ルを塗り付け、タイル張 りを行います。 ・イナメントタフI ・タイルポリマー SB-102 パネル表面に張付けモル タルを6〜8mm程塗り付 け、専用工具ヴィブラー トを用いてタイル張りし ます。 モルタルの塗置き時間は 30分以内を厳守します。 ・イナメントタフII ・タイルポリマー SB-102 パネル表面に張付けモル タルを1〜2mmしごき塗 りします。 専用マスクを使用してタ イル裏面に張付けモルタ ルを塗り付けた後、叩き 板を用いてタイルをしっ かりと叩き込みます。 ・イナメントタフII ・タイルポリマー SB-102 パネル表面に張付けモル タルを1〜2mmしごき 塗りした後、次いで3〜 5 m m 程 度 塗り重 ね ま す。 平坦面とした後、タイル を張り付け、叩き板を用 いてタイルをしっかりと 叩き押さえします。 改良 圧着張り モ ル タ ル に よ る 手 張 り 密着張り マスク張り モザイク タイル張り 12 手 順 工 法 名 概 略 図 張付け材料 フラットパネル 金具併用 部分弾性 接着剤張り 手 順 ・EGR-B(外壁) タイル裏面に弾性接着 剤をビード状に塗布しま す。 タイルを圧着した後、十 分に押さえ込みます。 パネルに下穴を開け、タ イルにセットされている 巻きバネをコンクリート ビスで固定します。 ・EGR-B(外壁) ・イナメントRC-S (内壁) タイル裏面に弾性接着 剤をビード状に塗布しま す。 タイルを圧着した後、十 分に押さえ込みます。 ・ワンパックボーイ R-V2スーパー (外壁) パネル表面にクシ目ゴテ を用いて弾性接着剤を塗 布します。 タイルを手でもみ込むよ うにしっかりと押さえて 張り付けます。 ・イナメント E-73 ・イナメント A-51N ・イナメント A-52 ・イナメントボーイRE パネル表面にクシ目ゴテ を用いて接着剤を塗布し ます。 タイルを圧着した後、叩 き板を用いてしっかりと 叩き込みます。 タイル 巻きバネ 弾性接着剤 フラットパネル 部分 弾性接着剤張り タイル 専用金具 弾性接着剤 フラットパネル はるかべ工法 タイル 弾性接着剤 フラットパネル 有機質 接着剤張り (全て内壁) タイル 有機質接着剤 13 (2) 各 タ イ ル 施 工 法 の 手 順 工法名: 適用部位: 改良圧着張り 外壁・内壁 適用タイル: 適用パネル: 外装壁タイル [モルタル張り用] [はるかべ工法・モルタル張り共用] タイルベースパネル60 mm 以上品 ●モルタル厚さ (単位mm) 施 工 手 順 タ イ ル 施 モルタル塗布厚 工 後 4~7 下 地 側 3~4 タイル側 2~4 (1)張付けモルタルの混練 イナメントタフ I にタイルポリマーSB-102の3倍希釈液を加えて、十分に練り混 ぜます。 (2)張付けモルタルの塗付け パネル面への張付けモルタルの塗付けは、おおよそ2時間程度でタイルを張り終 える面積を一度に塗り広げます。塗り厚は 3~4mm程度とし、塗り面は平にして おきます。 (3)タイル張付け パネル側に塗り付けたモルタルのしまり具合をみます。塗付け直後のタイル張り はズレることがあるため、約30分程おいて下地側の張付けモルタルがしまってか らタイル張りを行います。 (時期、天候等によりかなり異なります) 。 モルタルをタイル裏面全体に空隙ができないように塗り付けます。塗付け厚さは、 裏足高さ+2mm以上とします。その後直ちに張り付けます。 留 意 事 項 (1)張付けモルタルの混練は、機械練りとします。 (2)混練後のモルタルが1時間以上経過した場合には、使用しないでください。 14 工法名: 適用部位: 密着張り 外壁・内壁 適用タイル: 外装壁タイル [モルタル張り用] [はるかべ工法・モルタル張り共用] 適用パネル: タイルベースパネル60 mm 以上品 ●モルタル厚さ (単位mm) 施 工 手 順 タ イ ル 施 工 後 3~6 モ ル タ ル 塗 布 厚 5~8 (1)張付けモルタルの混練 イナメントタフ I にタイルポリマーSB-102の3倍希釈液を加えて、十分に練り混ぜます。 (2)張付けモルタルの塗付け パネル面への塗付けは1回につき2~3m 2 とし、30分以内にタイル張りを終了する面積と します。モルタルの塗付けは2度塗りとし、下塗りは3~5mm、上塗りは2~3mm程度と します。 (3)タイルの張付け 専用工具(ヴィブラート)を用いて、タイルを一枚ずつ十分埋め込むようにして張り付 けます。その時に、目地部から張付けモルタルがタイル表面近くまで盛り上がるように します。 タイル張りは、ズレが生じないように一段おきに行います。 留 意 事 項 (1)張付けモルタルの混練は、機械練りとします。 (2)混練後のモルタルが1時間以上経過した場合には、使用しないでください。 (3)塗置き時間は30分以内を厳守します。 15 工法名: 適用部位: 適用タイル: 適用パネル: マスク張り 外壁・内壁 外装壁モザイクタイル タイルベースパネル60 mm以上品 ●モルタル厚さ (単位mm) 施 工 手 順 タ イ ル 施 モルタル塗布厚 工 後 2∼4 下 地 側 1∼2 タイル側 3∼4 (1)張付けモルタルの混練 イナメントタフ II にタイルポリマーSB-102の3倍希釈液を加えて、十分に練り混ぜます。 (2)下塗り タイル張りに先がけ、パネル表面に張付けモルタルのしごき塗りを行います。この時、パ ネル表面のあり溝にモルタルが十分充填されるようにコテ圧をきかせます。 (3)タイル張付け 下塗り後30分∼2時間の間にタイル張りを行います。 タイルの裏面に専用マスクをかぶせ、その上から張付けモルタルを金ゴテで塗り付けます。 マスクを取り外し、直ちにたたき板で叩き込むようにしてタイルを張り付けていきます。 一度に張付ける面積は、ひととおり目地直しをするまでモルタルが硬くならない面積(3 ∼5m2)とします。張り終えた部分から順に水ハケなどで表て紙を濡らして剥がし、目地 直しをします。目地直しはすみやかに行います。 留 意 事 項 (1)張付けモルタルの混練は、機械練りとします。 (2)混練後のモルタルが1時間以上経過した場合には、使用しないでください。 (3)下塗りからタイル張りまでは1回で施工してください。 養生期間をおくと、下塗りモルタルと張付けモルタルの間に剥離が発生することがあり ます。 16 工法名: 適用部位: 適用タイル: 適用パネル: モザイクタイル張り 外壁・内壁 外装壁モザイクタイル タイルベースパネル60mm以上品 タイルベースパネル タイルベースパネル 施 工 手 順 ●モルタル厚さ (単位mm) タ イ ル 施 工 後 2∼3 モ ル タ ル 塗 布 厚 3∼5 (1)張付けモルタルの混練 イナメントタフ II にタイルポリマーSB-102の3倍希釈液を加えて、十分に練り混ぜます。 (2)張付けモルタルの塗付け パネル面への塗付けは1回につき3m2以内とします。モルタルの塗付けは2度塗りとし、 下塗りはしごき塗りの要領で行い、次いで3∼5mm程度塗り重ねます。上塗り後は定木 ずりなどによりムラなく平坦面とします。 (3)タイルの張付け 張付けモルタル塗付け後、モルタルのやわらかいうちに、たたき板などで目地部分にモル タルが盛り上がるまでたたき押さえします。 張り終えた部分から順に水ハケなどで表て紙を濡らして剥がし、目地直しをします。目地 直しはすみやかに行います。 留 意 事 項 (1)張付けモルタルの混練は、機械練りとします。 (2)混練後のモルタルが1時間以上経過した場合には、使用しないでください。 17 工法名: 適用部位: 金具併用部分 弾性接着剤張り 外壁 適用タイル: 適用パネル: 大型タイル (600mm 角以下) フラットパネル60mm以上品 フラットパネル タイル 施 工 手 順 巻きバネ ●接着剤及びモルタル厚さ 弾性接着剤 タイル施工後 (単位mm) 3〜5 (1)接着剤の準備 接着剤は大形建材用接着剤EGR-Bを使用します。 接着剤をコーキングガンにセットします。 (2)接着剤の塗付け 接着剤の直径が10mm程度となるようにし、接着剤をタイル裏面へ垂直方向に150mm 以下のピッチでビード状に塗付します。 (3)タイル張り 接着剤塗布後、直ちに壁面下部より積み上げるようにしてタイルを張り始め、なじみ の良い内に張り終えます。 タイルはもみ込むようにして張り、塗付した接着剤を十分につぶすようにします。 (4)金具の固定 押出成形セメント板に下穴をあけ、タイルにセットされている巻きバネをコンクリー トビスで固定します。 (1)パネル表面が濡れている場合は、乾燥させてから接着剤を塗布してください。 留 意 事 項 (2)タイル裏面に塗付した接着剤の皮張りを防止するために、接着剤塗布後は直ちに張り 付けてください。 詳細は「大形タイル 設計・施工マニュアル」をご参照ください。 穴あけを行う場合は、各板体メーカーの技術資料をご参照ください。 警告 ・接着剤の点付け(だんご)施工はしないでください。接着剤の硬化が遅くなり、 剥離の原因となることがあります。 18 工法名: 適用部位: 部分弾性接着剤張り 適用タイル: 適用パネル: 外壁(3m以下) ・ 大型タイル 内壁 (600mm 角以下) フラットパネル60mm以上品 施 工 手 順 ●接着剤厚さ (単位mm) タイル施工後 3〜5 (1)専用金具取付け 押出成形セメント板に下穴をあけ、専用金具 (K-AGU1)を取り付けます。 (2)接着剤準備 外壁ではEGR-B、内壁の水がかりのない箇所ではイナメントRC-Sを使用します。 接着剤をコーキングガンにセットします。 (3)接着剤の塗付け 接着剤の直径が10m m程度となるようにし、接着剤をタイル裏面へ垂直方向に 150mm以下のピッチでビード状に塗布します。 (4)タイル張り 接着剤塗布後、直ちに壁面下部より積み上げるようにしてタイルを張り始め、なじみ の良い内に張り終えます。 タイルはもみ込むようにして張り、塗布した接着剤を十分つぶすようにします。 (1)パネル表面が濡れている場合は、乾燥させてから接着剤を塗布してください。 留 意 事 項 (2)タイル裏面に塗布した接着剤の皮張りを防止するために、接着剤塗布後は直ちに張り 付けてください 詳細は「大形タイル設計・施工マニュアル」をご参照ください。 穴あけを行う場合は、各板体メーカーの技術資料をご参照ください。 警告 ・接着剤の点付け(だんご)施工はしないでください。接着剤の硬化が遅くなり、 剥離の原因となることがあります。 19 工法名: 適用部位: 適用タイル: はるかべ工法 外壁 適用パネル: 外装壁タイル [はるかべ工法用] [はるかべ工法・モルタル張り共用] フラットパネル60mm以上品 弾性接着剤 タイル タイル ●接着剤及びモルタル厚さ 施 工 手 順 (単位mm) 弾性接着剤 タイル施工後 1~2 (1)接着剤準備 弾性接着剤は、ワンパックボーイR-V2スーパーを使用します。 接着剤をパックからしぼり出します。 (2)接着剤の塗付け くし目ゴテを用いて、パネル側に接着剤を塗り付けます。接着剤の塗布方法はタイル により異なります。「外装壁タイル・ラグナロックはるかべ工法 ビル外壁編 技術資 料」をご参照ください。 目地詰めなしの仕様では、パネル伸縮目地を汚さないように、養生して接着剤を塗り ます。 (3)タイル張り 接着剤塗布後、直ちにタイルを手でもみ込むようにして十分押さえて張り付けます。 留 意 事 項 (1)パネル表面が濡れている場合は、乾燥させてから接着剤を塗布してください。 (2)接着剤を塗り付ける面積は、夏場は30分以内、冬場は60分以内にタイル張りが終える ことができる面積としてください。直射日光が当たるなど、下地表面温度が高い条件 では、30分より早く硬化することがありますので注意してください。 (3)150×600mm角はタイル裏面にも接着剤塗布してください。 詳細は「はるかべ工法 ビル外壁編 設計・施工マニュアル」をご参照ください。 警告 ・接着剤の点付け(だんご)施工はしないでください。接着剤の硬化が遅くなり、 剥離の原因となることがあります。 20 工法名: 適用部位: 有機質接着剤張り 施 工 手 順 内壁 適用タイル: 適用パネル: 内装壁・モザイク・外装壁 フラットパネル60 mm 以上品 ●接着剤厚さ (単位mm) タイル施工後 内装タイル 1 大形タイル 2 (1)接着剤準備 30分以内にタイル張りができる量の接着剤を容器から取り出します。 二液混合型の接着剤については正確な混合比率とし、混練不良がないように十分練り 混ぜます。 (2)接着剤の塗付け くし目ゴテを用いて、パネル側に接着剤を塗り付けます。クシ目の高さは、張り付け るタイルによって調整します。 (3)タイル張り 接着剤塗布後、直ちに壁面上部よりタイルを張り始め、なじみの良い内に張り終えま す。 タイルはもみ込むようにして張り、たたき板等で十分叩き押さえます。 留 意 事 項 (1)塗布した接着剤が皮張りを起こしている場合は、クシ目を再度入れて直ちに張り付け ます。 (2)皮張りが進み表層硬化を起こしているような場合には、塗付けてある接着剤を削り落 として新たに接着剤を塗布します。 21 補修 4-1 押出成形セメント板の補修 パネルは運搬から建込みの全工程を通じて入念に取り扱い、破損しないように注意します。万一破損 した場合は、破損の程度により下記の要領で補修を行います。 詳細は各板体メーカーにご相談ください。 (1) 破損片のある場合 ①破損片及び破断面をワイヤブラシ等で十分清掃します。 ②エポキシ系接着剤を両側に塗布して圧着固定します。 ③接着剤が硬化した後、ディスクサンダーではみ出した接着剤を削り取り、タイル張りに支 障のないように仕上げます。 (2) 破損片がない場合 ①破断面をワイヤブラシ等で清掃します。 ②専用補修材の必要量を混練し、破断面に肉盛りして成形硬化させます。 ③硬化後、ディスクサンダーで元の形になるように、またタイル張りに支障のないように仕 上げます。専用補修材は、各板体メーカーの仕様に準じるものとします。 4-2 タイル面の補修 タイルの補修は、以下の要領で行います。 (1) ハツリ工事 ①補修が必要と思われる箇所を目視により確認します。 ②タイル周囲の目地を電動ダイヤモンドカッターで切断します。切目はパネルの表面までと します。 ③周辺のタイルや下地パネルに破損を与えないように注意しながら、タイルをハツリ取りま す。 (2) タイル張り ①タイル張り前に、補修する部分の下地を十分清掃しておきます。 ②下地側に張付け材料を平らに塗り付けます。 ③タイル裏面に均一に張付け材料を塗り付け、直ちに張り付けて叩き押さえます。タイルの ズレ防止のために、スペーサーを併用することは有効です。 ④タイル張りから1〜2日以上経過した後、目地材を充填します。 ⑤タイル面を清掃します。 22 23 外壁納まり例詳細図 場合 の り 縦張 D 1 D 5 D 2 D 3 24 D-1 D-2 最上部 中間部横目地部 ロックウール充填 オープン笠木 モルタル充填 アルミ折曲げ材 350 55 シーリング 15 80以上 75 Zクリップ シーリング シーリング 層間ふさぎ 硬質パッキング L-50×50×6(通し) ロックウール充填 L-50×50×6(通し) L-50×50×6 L=120 @900 P L-6×90×150 耐火被覆 62 75 D-4 最下部 中間部縦目地部 10 硬質パッキング 水切りプレート 厚1.0 -SUSシーリング L-50×50×6(通し) 均しモルタル 50以上 シーリング 15 D-3 L-65×65×6(通し) 硬質パッキング 15 25 シーリング L-50×50×6(通し) D-5 サッシ廻り部 (15) 62 10 硬質パッキング L-50×50×6(通し) 開口補強材 カーテンボックス (25) 15 シーリング RW充填 水切り (35) 70 15 (20) (6.5) 水切り RW充填 シーリング 開口補強材 硬質パッキング (15) 62 10 鉄骨梁 15 シーリング RW充填 パネル (15) (25) 開口補強 鋼材 10 70 (35) 水切り 開口補強材 Zクリップ 床スラブ 26 D-6 コーナー部1 15 シーリング コーナーパネル 35 ロックウール充填 L-50×50×6(通し) L-50×50×6 290 硬質パッキング ブラケット(曲げ加工品) ロックウール充填 シーリング 15 硬質パッキング 耐火被覆 コーナー部2 15 ロックウール充填 コーナーパネル 75 L−65×65×6 コーナー材補強アングル L−50×50×6加工品 @1000 硬質パッキング L−50×50×6(通し) 27 ロックウール充填 15 D-6 場合 の り 横張 28 D-1 D-2 最上部 オープン笠木 350 中間部横目地部 アルミ折曲げ材 55 75 L-50×50×6(通し) シーリング シーリング P L-6×90×150 10 10 23 層間ふさぎ 21 ブラケット R=120 @900 シーリング 重量受け 厚4.5×23×40 R=60 (2段毎) U形ブラケット 6t×30×50 @900 硬質パッキング 硬質パッキング L-50×50×6 (通し) 10 62 D-3 62 65 75 D-4 最下部 10 65 75 中間部縦目地部 L-50×50×6(通し) 15 シーリング 重量受け 2段毎 40×23×5(L-40×40×5切断品) 硬質パッキング RW充填 U型ブラケット 6t×30×50 @900 50以上 15 均しモルタル 30 耐火被覆 水切りプレート 厚1.0 -SUS- 硬質パッキング 15 29 75 65 L-50×50×6(通し) シーリング シーリング 10 62 硬質パッキング D-5 サッシ廻り部 62 10 シーリング 重量受け 厚4.5×23×40 =60 (2段毎) (25)15 開口補強材 カーテンボックス RW充填 水切り (35) 70 (6.5) 水切り 15 (20) RW充填 シーリング 開口補強材 62 10 鉄骨はり 水切り (25) 15 シーリング パネル 62 開口補強 鋼材 10 70 (35) RW充填 硬質パッキング 重量受け 厚4.5×23×40 =60 (2段毎) Zクリップ 開口補強材 床スラブ 30 コーナー部1 15 279 シーリング(別途) ロックウール充填 硬質パッキング 75 硬質パッキング コーナーパネル L-50×50×6 (通し) 重量受け 厚4.5×23×40 =60 (2段毎) 279 D-6 ロックウール充填 シーリング 15 L-50×50×6 =100 @900 L-50×50×6 =120 @900 L-50×50×6 =120 @900 L-50×50×6(通し) 硬質パッキング D-6 コーナー部2 15 75 コーナーパネル 硬質パッキング 重量受け40×23×4.5(2段毎) L−50×50×6 L−50×50×6 L−50×50×6 =120@900 L−50×50×6(通し) 31 シーリング 15 コーナー材補強アングル L−50×50×6加工品@1000 性能報告 ■モルタル施工 接着性能試験(気中28日養生) 試験名称 接着性能試験(気中28日養生) 試験方法 タイルベースパネルに下記の材料を使用してタイル張りを行う。この時、押出成形セメント 板表面のあり溝方向とタイルの裏足方向(交差、平行)の関係も同時に確認する。 屋内気中にて28日間養生後、タイルの周囲に電動カッターにて切り込みを入れ、専用アタ ッチメントを取り付けて建研式引張試験機にて引張試験を行う。 試験体個数は n =3 試験体 構成材料 タイルベースパネル:N社品(3995×595×60) 吸水調整材:NSハイフレックス HF-1000 3倍希釈液(日本化成 (株)) タ イ ル:50mm二丁モザイクタイル(95×45×7mm (株) LIXIL) 張 付 材:イナメント タフII((株) LIXIL) 合成高分子エマルション:タイルポリマーSB-102 3倍希釈液((株) LIXIL) 目 地 材:イナメジ G-2N((株) LIXIL) 形 状 タイルベースパネル 試験結果 タイル 裏足方向 試験体 No. 接着強度 (N/mm2) 破壊形態 交差 1 2 3 平均値 2.82 2.15 2.21 2.39 C100 C100 C100 — 平行 1 2 3 平均値 2.32 2.45 2.02 2.26 C100 C100 C100 — 試験日 1998年4月20日 試験場所 (株) LIXIL タイル建材商品開発部内 32 ※破壊形態 A:タイル破壊 B:タイル=張付材界面破壊 C:張付材凝集破壊 D:張付材=パネル界面破壊 E:パネル凝集破壊 ■モルタル施工 接着性能試験(熱水繰り返し養生) 試験名称 接着性能試験(熱水繰り返し養生) 試験方法 タイルベースパネルに下記の材料を使用してタイル張りを行う。この時、押出成形セメント 板表面のあり溝方向とタイルの裏足方向(交差、平行)の関係も同時に確認する。屋内気 中にて28日間養生後、熱水繰り返し試験機にて加熱(70℃)105min、散水(常温)15minを 1cycleとする熱ムーブメントを300cycles繰り返す。試験終了後、タイルの周囲に電動カッタ ーにて切り込みを入れ、専用アタッチメントを取り付けて建研式引張試験機にて引張試験を 試験体 行う。試験体個数は n =3 構成材料 タイルベースパネル:N社品(3995×595×60) 吸水調整材:NSハイフレックス HF-1000 3倍希釈液(日本化成 (株)) タ イ ル:50mm二丁モザイクタイル(95×45×7mm (株) LIXIL) 張 付 材:イナメント タフII((株) LIXIL) 合成高分子エマルション:タイルポリマーSB-102 3倍希釈液((株) LIXIL) 目 地 材:イナメジ G-2N((株) LIXIL) 形 状 タイルベースパネル 試験結果 タイル 裏足方向 試験体 No. 接着強度 (N/mm2) 破壊形態 交差 1 2 3 平均値 2.42 2.50 1.89 2.27 C100 C100 C100 — 平行 1 2 3 平均値 2.07 2.26 1.81 2.05 C100 C100 C100 — 試験日 1998年4月20日 試験場所 (株) LIXIL タイル建材商品開発部内 33 ※破壊形態 A:タイル破壊 B:タイル=張付材界面破壊 C:張付材凝集破壊 D:張付材=パネル界面破壊 E:パネル凝集破壊 ■はるかべ工法 接着性能試験 試験名称 試験方法 接着性能試験 下地材には押出成形セメント板のフラットパネルを使用し、その他の項目はJIS A 5557(外 装タイル張り用有機系接着剤)に準拠する。70mm角に切断した押出成形セメント板に弾性 接着剤「ワンパックボーイR-V2スーパー」をくし目ごてで塗布し、50mm角の外装モザイク タイルを圧着する。表に示す条件で養生および処理後、引張接着強さとそのときの破壊状態 を測定する。 試験体作養生及び処理条件 項 目 養生条件 処理条件 標準養生 23±2℃、50±10RH%で672 − 時間 低温硬化養生 5±2℃で672時間 − アルカリ温水浸せき 23±2℃、50±10RH%で672 60±2℃の水酸化カルシウム飽和水溶 時間 液中168時間浸せき 凍結融解 23±2℃、50±10RH%で672 -20±3℃低温雰囲気中2時間→ 時間 20±3℃水中1時間を1サイクルとして 200サイクル繰り返す 熱劣化 23±2℃、50±10RH%で672 80±2℃の高温乾燥雰囲気中で 時間 336時間 アタッチメント 50mm角モザイクタイル 接着剤 押出成形セメント板 試験結果 試験条件 破壊の位置と 面積比(%) 付着強さ (N/mm2) 基準 標準養生 0.67 凝集破壊率:100% 0.60N/mm2以上かつ 凝集破壊率75%以上 低温硬化養生 0.58 凝集破壊率:100% 0.40N/mm2以上かつ 凝集破壊率50%以上 アルカリ温水浸せき 0.96 凝集破壊率:100% 0.40N/mm2以上かつ 凝集破壊率50%以上 凍結融解 0.57 凝集破壊率:100% 0.40N/mm2以上かつ 凝集破壊率50%以上 熱劣化 0.75 凝集破壊率:100% 0.40N/mm2以上かつ 凝集破壊率50%以上 凝集破壊率とは、破壊面全体に対して接着剤、下地材及びタイルが材料破壊した割合を 示す。 試験日 2014年8月 試験場所 (株) LIXIL タイル建材商品開発部内 34 2015.3
© Copyright 2024 Paperzz