新年のご挨拶

2009・1月
東 海 三 県 を 水 で 結 ぶ - 木 曽 川 用 水
発行:木曽川用水総合管理所
〒495-0036
愛知県稲沢市祖父江町馬飼寺東26-1
TEL 0587-97-3710(代表)
FAX 0587-97-1482
ホームページアドレス
http://www.water.go.jp/chubu/kisogawa
新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
昨年は8月に雨が少なく木曽川用水では3年ぶりに約2週間の節
水対策を実施しました。また、木曽川右岸施設の水質対策や突発的
な漏水対策、前歴事業の政策評価や木曽川右岸施設緊急改築事業の
新規事業化等の際には、関係各位の皆様方には多大なご協力とご支
援を賜り、まことにありがとうございました。
地域活動への参加という面では、長岡小学生との堤防清掃活動や
川マス放流体験、デ・レーケ杯や木曽三川リレーマラソンへ、山之
上消防PRイベントへの参加等を通じて、地域の活動にも微力なが
ら協力できたのではと考えております。
今年はどんな出来事が待っているのか期待と不安が交差します。
最近は、食品産地の偽造や残留農薬問題、世界的な原油高や円高に
よる景気の後退、税収の落ち込みなど、マイナスイメージのニュー
スが毎日のように報道されております。
このような中、私どもは、引き続き、法令を遵守し、業務改善と
コスト縮減に取り組みながら用水を安定供給するとともに新たに木
曽川右岸施設緊急改築事業に着手してまいります。地域の皆様や関
係各位の皆様方には、何かとご支援ご協力をお願いすることとなり
ますがどうぞよろしくお願いします。
木曽川用水総合管理所
所長 小酒井 徹
今年が皆様方にとって良い年であることを祈念いたしまして、新
年のご挨拶とさせていただきます。
小酒井徹(こざかいとおる)
プロフィール
長岡小学校堤防清掃活動
サツキマス稚魚放流体験
デ・レーケ杯レガッタ
デ・レーケ杯レガッタ
木曽三川リレーマラソン
消防水利試験放水
本社経営企画部から着任、1年目。
郷土は岐阜県、職員とのスクラムで
頑張っています。
【身長】175㎝
【体重】60㎏
【血液型】A型
【趣味】週末の家庭菜園
皆様からのご意見・ご感想をお待ちしています。ハガキやメール等でどしどしお寄せ下さい。また、施設見学をして
みませんか。事業の説明にも伺います。希望される方はお気軽に連絡して下さい。
うるおい木曽、東海三県を水で結ぶ
② 2009.1
新規改築事業の紹介
昨年、政府から来年度の予算内示(12月20日)があり、閣議決定(12月24日)され、「木曽川右岸施設緊急改築事業」が盛り込ま
れました。
この事業は、木曽川右岸施設のパイプラインを構成する管種の一つであるPC管(プレストレストコンクリート管)のうち、
特に劣化(写真参照)が著しい区間の更新を行うことを主体とした事業です。
平成21年度から26年度までの予定で総事業費は40億円。関係市町は岐阜県美濃加茂市、関市、坂祝町、富加町、川辺町、七宗
町、八百津町です。
平成21年度は約0.4㎞の更新を予定しています。
今後、事業に着手するための法手続きを経て、今年の秋頃に事業を開始する予定です。
凡 例
幹線水路
用水路
支線水路
改築区間
(写真)PC管劣化事例
施工イメージ
撤去
撤去
旧管(PC管)
新管
仮廻し管
木曽川用水濃尾第二施設大規模地震
対策検討委員会(第4回)開催
開水路
液状化地盤
平成20年11月27日、中部支社において、「木曽
川用水濃尾第二施設大規模地震対策検討委員会
(第4回)」を開催しました。近い将来発生が懸
念されている大規模地震に対して、濃尾第二施設
の耐震の考え方や耐震対策の妥当性について、学
識経験者による第三者委員会を設置して検討して
いるもので今回で4回目になります。検討対象と
する地震は想定東海・東南海連動型地震とし(第
1回委員会において決定)、耐震性照査による耐
震補強すべき施設の抽出が終わりました(第3回
委員会)。現在は、模型実験等により施設の地震
による影響度予測手法の精度アップを図っている
状況で、今年3月開催予定の第5回委員会におい
て、濃尾第二施設の耐震対策を取りまとめる予定
です。
管理用道路
模型実験(加震前)
開水路の浮き
第4回検討委員会の様子
開水路の沈み
液状化の様子
模型実験全体像
模型実験(加震後)
うるおい木曽、東海三県を水で結ぶ
③ 2009.1
平成20年出水状況および取水実績について
平成20年の木曽川大堰洪水吐ゲート操作は、1月から
11月末日まで13回(昨年は19回)ありました。
その内訳は、500m3/sまでが9回、500~1,000m3/sまで
が2回、1,000m3/s以上が2回でした。このうち、木曽川
大堰ゲートの全てを水面より高く上げて自然河川の状態
で流下させる「全門全開」操作は1回、延べ1日(昨年は
2回、延べ17日)でした。
また、前号でもお知らせしたとおり、平成20年は3年
ぶりの節水対策を18日間行いました。
下流への放流(1,000m3/s)以上
木曽川用水管理事業の取水実績(1月1日から11月末日
まで)は、約4.6億m3で昨年並みの取水量でした。
職員農業体験!
本稿は、平成20年度水資源機構に採用され、木曽川用水総合管理所に配属となった1年生
宮元啓彰(みやもとひろあき)君が現地研修(農業体験)を振り返って書いたものです。
平成20年9月29日から2週間、木曽川の受益地域である岐阜県富加町の丸富園芸さんで農業体験学
習を体験してきました。農業体験学習は、1年目の新入社員が農作業の体験を通じて、水利用や農
業経営、農村生活の実情を身を持って知ることによりユーザーである農家の視点に立って、将来の
水のあり方を学ぶことが目的です。
岐阜県富加町では畜産、農園だけでなく非常火災の際の放水等、日常生活でも幅広い所で木曽川
右岸用水が利用されています。今回お世話になった丸富園芸でも木曽川右岸用水を花の育成のため
に使用しています。花は多くの水が必要不可欠であるだけでなく、水質にも大きく影響されてしま
います。そのため、丸富園芸では水をフィルターで濾過したり、pH(=6.0)、電気伝導度(=1.2)に
調整する装置を備えており、そのチェックも欠かせておりません。より良い品質の物を生産するた
めには、こうした生育に最も直結する水質管理にも気を配らなければなりません。
■宮元啓彰 (みやもとひろあき)
平成20年4月機構入社
木曽川用水総合管理所に配属
【趣味】スポーツ観戦(TV)
【特技】瞬間的な記憶力
【今後の抱負】機構の一員と
して早く一人前になれるよう
頑張ります!!
生花積込作業の様子
散水作業の様子
選定作業の様子
私が2週間、農作業を経験して強く感じたことは、農業経営の厳しい現状です。丸富園芸のご主
人もおっしゃっておりましたが、海外からの安価な輸入により以前と比べ採算がとれなくなってき
ているばかりでなく経営者の高齢化、後継者の人手不足が大きな不安材料になっています。これら
以外にも農家の実情、苦労を挙げると一言では言い尽くすことはできませんが、少しでもその大変
さが読者の方々にも伝わればと思います。
農業体験学習を通して、木曽川の水は本当に多くの人々の生活に欠かすこと
のできない貴重な財産であると再認識させられました。誰のための水であるの
かを考え、安全で良質な水を安定に供給できるよう私どもも日々精進して参ら
なければいけないと感じた所です。
最後になりますが、丸富園芸でお世話になった方々には、多忙な業務の中、
大変親切にご指導していただき、誠にありがとうございました。この場を借り
てお礼を申し上げます。
苗植付作業の様子
うるおい木曽、東海三県を水で結ぶ
④ 2009.1
インタビューシリーズ その6 【海部土地改良区】
関山 利和 氏
シリーズとして木曽川用水事業に関係の深い方へ訪問イン
タビューを行っております。
今回は、現在、海部土地改良区事務局長をされている関山
利和様に話を伺いました。
Q1 いつもお世話になっております。早速ですが、関山事
務局長は海部土地改良区の何代目の事務局長になられます
か。
A1 私で7代目の事務局長になります。
Q2 事務局長は木曽川用水事業に長年携わっておられます
が、完成当時にはどのような思い出がありますか。
A2 25年前に凄い用水施設が出来ました。
この新しい用水施設で水が供給され、今までとは違う配水計
画が確立され、ロスのない安定した水の供給がなされると思
いました。
Q3 木曽川用水事業は昭和58年3月に完成し、同年4月から
本管理となりましたが、配水管理について通水前と後を比較
してどのように思われますか。
A3 逆潮取水や塩害等で苦しんだ区域が、末端施設まで取
水が安定し、用排水が分離されたことと、パイプライン化に
より労務の削減となりました。
■事務局長プロフィール■
せきやま としかず
関山 利和 氏(56歳)
【経歴】
H17.4 海部土地改良区事務局次長就任
H19.4 海部土地改良区事務局長就任現在に至る
Q6 事務局長ご自身の業務に関するご苦労話をお聞かせ下
さい。
A6 苦労はありませんが、心配な事があります。それは、
農地転用による農地の減少です。
混住化と都市化は環境問題や農地、農業用水の多面的機能の
不調和が生じることです。又、残った農地の維持管理費の増
大も見込まれることが心配です。
Q7 今後、水資源機構に望まれること等ありましたらお聞
かせ下さい。
A7 今後とも、農業用水の良質な水と安定した水量の確保
をお願いしたい。
特に最近は食の安全に消費者の関心が高まっています。農業
用水の安定供給はもちろんの事、水質に関しても厳密な管理
をお願いしたい。
インタビューにご協力頂き、誠にありがとう御座いました。
Q4 本管理開始(昭和58年)から25年経過しましたが、海
部地域の農業にどのような変化等があったのか、お気づきの
ことがありましたら教えて下さい。
A4 営農状況は稲作が中心であり、木曽川用水事業により
地区内の用排水分離が完備された水田では、トマト、イチゴ
等施設園芸も盛んに行われるとともに、麦や大豆の作付けも
積極的に取り組まれる様になりました。
Q5 海部土地改良区の業務内容についてお聞かせ下さい。
A5 木曽川用水事業により造成した施設(支線水路124k
m、末端水路728km揚水機場39機場)の機能を保全すると
ともに4市1町1村に広がる水田への配水管理と負担金徴収業
務をしています。
昔の水車による苗代かんがい
木曽川用水完成後
写真:海部地域におけるかんがいの様子
明けましておめでとうござます。本年も本誌が皆さま方にご愛読いただけますよう努力して参りますとともに、読者の皆さ
まにとりまして良き年となりますように…。
お詫びと訂正
一部の広報誌で、前号1頁紙面の2行目文中に関市の文字が記載漏れしましたことをお詫び致します。
編
集
部
・
発
行
出 先 管 理 所
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