ブルゴーニュ/Bourgogneのブドウ畑のクリマ/Climats ユネスコ世界遺産

プレスリリース
→2015 年 7 月
クロ・ド・ヴージョ城
© J.L. Bernuy
オスピス・ド・ボーヌ©Armelle
コルトンの丘
©Michel Joly
ブルゴーニュ/Bourgogne のブドウ畑のクリマ/Climats
ユネスコ世界遺産登録へ
世界遺産委員会は本日、ドイツのボンで開催された第 39 回世界遺産委員会
において、ワイン産地ブルゴーニュ/Bourgogne ののクリマ/Climats をユネス
コ世界遺産として登録することを決定しました。
これにより、ブルゴーニュ/Bourgogne のクリマ/Climats は、「比類ない普遍的価値」を有するということを
改めて示し、世界的な文化遺産となりました。モンラッシェ/Montrachet 、ロマネ・コンティ/ RomanéeConti、クロ・ド・ヴージョ/ Clos de Vougeot 、コルトン/ Corton、ミュジニー/ Musigny、シャンベルタン/
Chambertin などに代表される 1, 247 のクリマ/Climats(ぶどう畑の小区画)は、ワイン産地ブルゴーニュ
/Bourgogne の文化的多様性を物語っています。8 年間に及ぶ努力が実を結び、ブルゴーニュの人々の
夢がついに叶いました。
世界遺産への登録活動を推進した候補に名乗りを上げた「ブルゴーニュ/Bourgone クリマ Climats 協会」
の会長、オベール・ド・ヴィレーヌ氏は「この冒険とも言える試みを信じて熱意を持ってご支援下さった皆
様に敬意を表し、心より感謝申し上げます。今回の世界遺産登録は、自治体、政府機関、学術委員会、
ワイン醸造業界、企業とメセナ、そして支援委員会を構成する6万4千人以上の方々が一致団結して推
進した共同作業の賜物です」と、表明しました。
「この世界遺産登録は、何世紀にもわたって忍耐強く、優れたワイン造りへの強い決意とともにブルゴー
ニュ/Bourgogne のぶどう畑を築き上げてきた各世代の人々、ワインの生産者、シトー派の修道士、ブル
ゴーニュ公たちの業績を再認識することでもあります。
そして、ブルゴーニュ/Bourogne のクリマ/Climats の世界遺産へに登録は、私たちの誇りとなりました。
一方で、国際社会に対する我々の責務でもあります」
ブルゴーニュ/Bourgogne のクリマ/Climats:人間と自然の協業により成されたもの
ブルゴーニュ/Bourgogne のぶどう畑の形成は、2 千年の時をたどります。その特徴は、ワイン造りの品
質の指標として、場所(クリマ/Climats)と時(ヴィンテージ)における基準を常に追求し続けてきたことに
あります。
このような取り組みの成果は、ディジョンからサントネーの間 60 キロに位置するコート・ド・ニュイ/ Côte de
Nuits、コート・ド・ボーヌ/ Côte de Beaune で最も顕著に見られます。大きなパズルのピースが組み合わさる
ように、クリマ/Climats は他に類を見ないぶどう畑のモザイクを形成し、そこに名のよく知れ渡ったワインの畑
が連なります。
クリマ/Climats にはそれぞれ異なる歴史、名前、味わい、アペラシオンの格付けにおける位置付けがあり、恵
まれた自然環境のもとで、すぐれた生産者が時間をかけて形成したクリマ/Climats もあります。
歴史的に政治・経済・文化の中心地であるディジョン市やボーヌ市と共に、ブルゴーニュ/Bourgogne のク
リマ/Climats はユニークで活発なノウハウと伝統の学校のような存在です。クリマ/Climats の構築により、
類まれな風景や傑出した建築遺産がぶどう畑はもちろん街や村の中に数世紀をかけて生まれています。
「私たちがこの地で作っているのはワインにとどまらず、また風景も単なる風景ではなく、そう断言できる
のは幸運なことです。とても長く豊かな歴史において作り上げられた文化的な遺産で、他に類を見ないと
いう点でも傑出しています」と、立候補支援委員会委員長のベルナール・ピヴォ氏は語ります。
全世界と対話する、テロワール/Terroir のぶどう栽培
ブルゴーニュ/Bourgogne のクリマ/Climats がユネスコ世界遺産に立候補するにあたっては、地元から協力な
指示があったのは、それが国の境界を大きく超えていたためです。この立候補により、コロンビアのコーヒー、
中国のお茶、インドのサフランなど、「テロワール/Terroir」をとする農業の産地と、知的対話の基礎が築かれ
ました。
これらの農業生産とは起源、歴史、ノウハウなどで共通した繋がりがあります。これは 2015 年 2 月に開催さ
れたテロワール/Terroir 経済に関するシンポジウムで確認された事項のひとつです。
ユネスコがブルゴーニュ/Bourogne のテロワール/Terroir のありかたを認めたことは、極めて豊かな多
様性を持つこれら農業の、人類にとっての重要さを示しています。それらが持つ力は、市場のグローバ
ル化に伴う味覚の標準化という脅威への答えとなっています。
ブルゴーニュ/Bourgogne にとって歴史的な一日
世界遺産登録は、ブルゴーニュ/Bourgogne のクリマ/Climats の歴史に新たな 1 ページを開きます。1936 年
の AOC 制定のように、将来の世代に向けたこの地の保存と伝承が保証されます。
また世界遺産登録はクリマ/Climats とその歴史の認識や理解を促すことから、新たな可能性を切り開きます。
現地ではすでに、ボーヌのブルゴーニュ/Bourgogne ワイン都市構想や、ディジョンの美食都市のような意欲
的なプロジェクトが進行中です。
大祝賀会:7 月 9 日は皆でブルゴーニュ/Bourgogne へ!
ブルゴーニュのクリマを保護・保存しようという意欲は瞬く間に広がり、6 万 4 千人を超える人々の心を惹きつ
けました。
この歴史的な時間をブルゴーニュの住民と祝うために、「ポレ・デ・クリマ/Climatss(祝賀式典)」が 7 月 9 日午
後 8 時より開催されます。この田舎風ピクニックの後に、シャトー・ド・ムルソー庭園で花火が打ち上げられま
す。ぶどう収穫後の伝統的祝宴会である「ポレ」のしきたり通り、参加者はそれぞれの料理を持ち寄り、酒瓶を
分かち合います。作家でブルゴーニュ/Bourogne のクリマ/Climats 支援委員会委員長のベルナール・ピヴォ
氏が名誉主催者を務め、和気あいあいとした雰囲気の中でのサプライズももちろん準備されています。
写真・動画
著 作 権 フ リ ー の 写 真 素 材 、 動 画 、 そ れ ら 使 用 条 件 に つ い て は 下 記 の リ ン ク へ
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