「石巻リトルシニア」の皆さんと野球教室のコーチたち 一般財団法人オアシスの地元・本郷台では、毎年夏の恒例イベントとして地元の野球 少年たちの間にすっかり定着した「元メジャーリーガーによる野球教室」。今年で 記念すべき 10 回目を迎えました。 今年は「東日本大震災の被災地の野球少年たちに夢と希望を届ける働きをしたい」 というメインコーチのミッキー・ウェストン氏の強い願いから、本郷台での開催に 加えて、宮城県の石巻・女川での出張開催が実現しました。 第1日 8 月 24 日(金) 小菅ヶ谷スポーツ広場 参加者 午前の部 38 人 午後の部 12 人 10 年目の夏は、ホームグランドとも言うべき本郷台会場からスタート。 毎年、この会場で参加する野球少年たちはレベルが高い上に、とても 真剣なのが特徴。炎天下の中でも、一言も聞き漏らすまいと集中して、 皆、コーチの指導に真剣に耳を傾けていました。 ゲストコーチは、読売巨人軍のエドガー・ゴンザレス選手。打撃の技術 指導に加えて、一度解雇された球団に復帰した経緯について、人生訓と しても参考になることを率直に話してくださいました。 第2日 8 月 26 日(日) 石巻リトルシニアグランド 参加者 16 人 第3日 8 月 27 日(月) 石巻市立渡波小学校グランド 参加者 16 人 第4日 8 月 28 日(火) 女川町立総合運動公園 参加者 42 人 中学生の硬式野球チーム「石巻リトルシニア」 のグランドは、石巻市内の高台にありました。 練習場は津波の襲来を免れましたが、選手たち の多くは被災者。でも、このつらい経験を乗り 越えるべく、皆、必死に野球に打ち込んでいま した。 彼らは、ちょうどこの2日後に、アメリカの 慈善団体の招きで渡米し、現地の少年野球チー ムと交流することになっていましたので、その 直前の良い機会に恵まれました。 3日目は、石巻市内でも津波の被害が激しかっ た地域の一つである渡波地区で活動する少年 野球チーム「渡波マリーンズ」の子どもたちの ための野球教室。 震災後、長く避難所になっていた小学校はまだ 再開しておらず、持っていた野球用具も多くが 流されてしまったとのことでしたが、子どもた ちは元気に練習し、仕事帰りの保護者たちや 近所の方々も続々と集まってきて、賑やかな 野球教室になりました。 被災地の中でも最も深刻な被害を受けた地域 の一つである女川町では、多くの運動場に仮設 住宅が立ち並び、限られた場所を様々な団体で 共有しているため、小中学生が対象にもかかわ らず、異例のナイター開催となりました。 昨年、ホセ・フェルナンデス選手をゲストコー チに招いて行なった野球教室に参加した子ど もたちの多くが今年も参加し、グランドの外で は、多くの保護者たちが熱心に応援の声を上げ ていました。 昨年の野球教室で2日間にわたってゲストコーチを務めてくださった阪神 タイガースのジェイソン・スタンリッジ投手は、今年は、残念ながらチーム の日程の関係で野球教室に参加することはできませんでしたが、一般財団 法人オアシスの関連団体である本郷台キリスト教会の日曜礼拝のゲスト メッセンジャーとして登場。 スタンリッジ投手にとっては野球選手としての成功と不可分なキリスト教 信仰について「神への従順」というテーマを中心に、プロ野球選手ならで はの切り口で語っていました。
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