ホームページ公開用 肺癌閉胸時胸腔内洗浄細胞診の臨床病理学的意義

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肺癌閉胸時胸腔内洗浄細胞診の臨床病理学的意義に関する検討
・はじめに
過去に当院で非小細胞肺癌の診断で手術を受けられた患者さんの診療録
(カルテ)の情報を収集し、閉胸時胸腔内洗浄細胞診の臨床病理学的意義につ
いて研究を行うこととしました。この研究は、閉胸時胸腔内洗浄細胞診が非小
細胞肺癌術後再発の予測因子となるかを明らかにするものであり、皆様の今後
の診療にも役立つことができると考えています。
・対象
1994 年 7 月 1 日から 2011 年 12 月 31 日までに当科で非小細胞肺癌に対して手
術を受けられた患者さんのうち、葉切除以上の肺切除及び ND2a 以上のリンパ節
郭清を施行した非小細胞肺癌症例で、開胸時及び閉胸時胸腔内洗浄細胞診を施
行された 700 名を対象にします。
対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡下さい。
・研究内容
肺癌の診断で手術を受けられた患者さんの診療録(カルテ)の情報を収集し、
肺癌手術中の閉胸時胸腔内洗浄細胞診の診断結果をもとに研究を行うこととし
ました。利用するカルテ情報としては、年齢、性別、喫煙歴、血液検査結果、
術前肺合併症、術式、開胸時胸腔内洗浄細胞診結果、開胸時胸腔内洗浄細胞診
結果、術後合併症、組織型、腫瘍径、病理学的所見(胸膜浸潤、腫瘍内血管浸
潤、腫瘍内リンパ管浸潤)、臨床および病理病期(TNM 分類)、肺癌術後再発の有
無と時期、再発部位、無再発生存期間、再発に対する治療、肺癌治療時からの
生存期間、予後、死因、です。このようなデータを収集し、匿名化した上でだ
れの情報かわからない状態で解析を行います。
この研究を行うことで患者さんに日常診療以外の余分な負担が生じることは
ありません。
・個人情報の管理について
個人情報漏洩を防ぐため、九州医療センター呼吸器外科においては、個人を
特定できる情報を削除し、データの数字化、データファイルの暗号化などの厳
格な対策を取り、第三者が個人情報を閲覧することができないようにしており
ます。
また、本研究の実施過程及びその結果の公表(学会や論文等)の際には、患
者さんを特定できる情報は一切含まれません。
・二次利用について
本研究において得られたデータ等は、九州医療センター呼吸器外科において、
呼吸器外科科長 山﨑宏司の責任の下、研究期間終了後 5 年間保存した後、登
録番号等を消去し、廃棄します。
上記のデータ等のうち、二次利用するデータ等は将来新たに計画・実施され
る医学研究が倫理審査委員会で承認された後に利用します。
・研究期間
研究期間は承認日から 2016 年 3 月 31 日までです。
・医学上の貢献
本研究により被験者となった患者さんが直接受けることができる利益はあり
ませんが、将来研究成果は新たな肺癌の患者さんの肺癌に対する術後再発を予
測する一助になり、多くの患者さんの治療と健康に貢献できる可能性が高いと
考えます。
・研究機関
九州医療センター 呼吸器外科
科長
山﨑宏司(責任者)
連絡先:〒810-8563
福岡市中央区地行浜1-8-1
Tel:092-852-0700
担当:山﨑宏司