短期留学スペシャル報告書―オックスフォード大学―

短期留学スペシャル報告書―オックスフォード大学―
―初めに―
レッジの学長、フェローといるというこ
私は 2016 年 3 月 16 日から 3 月 26 日
とです。二つ目はどのカレッジにも必ず
まで英国のオックスフォード大学で考古
Dining Hall があり朝食や夕食はそこで
学の授業を受けました。実際に授業を受
とり、学生が食事をとるところとは別に
けたのは約 5 日間でそのほかはエクスカ
ハイテーブルという学長やフェロー、招
ーションといって博物館や遺跡を訪れた
待客が座るところがあり、Christ
りロンドンで観光したりもしました。こ
Church というハリーポッターの撮影に
のレポートでは学習面よりも現地での生
も使われた厳格なカレッジでは学長が合
活に重点をおきたいと思います。
図をしてから一斉に食べ始めるそうで
す。また、テスト中、学生はサブファス
―オックスフォードでの生活―
クというガウンを着て食事を食べるそう
~カレッジ編~
です。話がそれますが、オックスフォー
今回私たちはオックスフォードではオ
ドは単位制ではなく学期末に行われる試
ックスフォードの 38 あるカレッジの一
験にパスできるかで進級が決まるそうで
つである Worcester College に宿泊しま
すが、その間学生はずっとサブファスク
した。カレッジごとに特色があるらし
を着て過ごすみたいです。実際にテスト
く、このカレッジはスポーツが強いこと
期間中だったので来ている学生を見まし
でも有名だそうで、あのエマ・ワトソン
たが、本当にハリーポッターの世界に紛
も所属していたそうです。
私たちは到着した次の日にオックスフ
ォード(大学)の仕組みについて学びま
した。これを説明してくださったのが
Worcester College 側でいろいろ調整し
てくださった事務の方、Worcester
College を卒業しアシュモレアン博物館
で学芸員をしている日本人の伊藤さん、
Worcester College の学長(いろいろな
呼び方があるそうですが、このカレッジ
では Provost と呼ぶらしいです。)で
す。
その三方によると、オックスフォード
を代表するシステムであるカレッジには
6つのポイントがあるそうです。一つ目
は Oxford の学長がいて、その下に各カ
▲Worcester College のダイニングホー
ル、ステンドグラスの下がハイテーブル
れ込んだようでした。3 つ目は入り口に
は Lodge があって常に人がおり、学生の
世話やセキュリティなど様々なことを行
うそうです。4 つ目はピジョンホールと
いう箱があることです。これは鳩の巣箱
という意味で、学生とフェローの間での
やり取りに使われ学生とフェローの距離
の近さをうかがえました。5 つ目はカレ
ッジには必ず庭と大きな芝生がありこの
芝生はフェローしか歩けず学生が歩くと
怒られるそうです。5 つ目は必ずチャペ
ルがあることです。オックスフォードで
▲カレッジでの朝食
最も大きいカレッジである Christ
Church のチャペルはカレッジのチャペ
朝食でも夕食でも必ず給仕の人がいて
ルであると同時に University of Oxford
レストランのようにお皿を下げてくれた
のチャペルでありなおかつオックスフォ
りデザートを運んでくれたりしました。
ードの町のチャペルだそうです。
朝食ではビュッフェスタイルではなくス
タッフにほしいものを言ってよそっても
らうスタイルでとても新鮮でした。
▲Worcester College の芝生
写真中央の建物の右端から入るとダイニ
ングホールがあります
▲カレッジでの夕食。ポテトのフライト
チキンのソテー、パン。毎回 2 種類サラ
~食事編~
ダがあり野菜不足を補えました
昼食と土日の夕食以外はカレッジのホ
ールで食事をとりました。朝食はすべて
昼食は各自でとるか、みんなで食べた
カレッジで食べたのですが、毎日同じメ
りしましたがまちまちでしたが町を知る
ニューにもかかわらず、飽きることなく
いい機会となりました。オックスフォー
毎日おいしく食べていました。
ドにはたくさんのミュージアムがありま
したがそのどれにもカフェが併設されて
おりそこで食事をとったり、カバードマ
ーケットという屋根がある店が集まった
ところでミートパイを食べたり、パブで
サンドイッチを食べたりしました。パブ
は昼間でも空いておりお酒を飲まなくて
食事だけ食べることもできました。個人
的にはパブの食事が一番おいしかったで
す。
▲ミートパイ
―エクスカーションについてー
授業以外ではエクスカーションでピッ
トリバースミュージアム、アシュモレア
ンミュージアム、ボードリアンライブラ
リー、クライストチャーチ、ストーンヘ
ンジ、ソールズベリーの教会などを訪れ
ました。個人的に面白かったのが、ボー
▲アシュモレアンミュージアムで食べた
ドリアンライブラリーです。ここはイギ
パンとスープのセット
リスの今まで出版された本がすべてある
歴史ある図書館で、Christ Church 出身
のルイスキャロルが書いた不思議の国の
アリスやカフカの直筆、マグナカルタな
どがおいてありました。
▲パブで食べたチキンのサンドイッチと
スープ
▲ソールズベリーの教会
―最後にー
このレポートは今回のプログラムでも
生活面に特化したことをまとめ、学習面
についてはほとんど触れませんでした。
そこで最後に少しだけ触れようと思いま
す。私が今回のプログラムに参加した理
由は自分の専門以外の分野についての知
識を得たい、リベラルアーツをしたいと
思ったからです。このような機会では全
▲Christ Church
学教育が終わった専門での授業ではなか
なか得ることができず、またオックスフ
ォードという世界トップレベルの先生方
のお話しを聞けるという点からオックス
フォードのプログラムを選びました。私
は当初の目的は少しではあるが理解でき
たと思います。私は大学で薬学を学んで
おり、考古学とは全く無縁のものだと思
っていましたが今回の授業を通して分野
にこだわらず分野を超えて考え、自分の
やっていることを客観視することができ
ました。また、考古学は過去の研究だと
思っていましたが現在の私たちの生活、
▲Christ Church のダイニングホール
未来、人間のすべての活動に関係してい
ダイニングホールには歴代の学長の肖像
ると思うようになりました。
画や有名な卒業生の肖像画がありまし
た。
▲ルイスキャロル