「ロールモデル効果」と - リンクアンドモチベーション

新人 を 活 かす 職場づくりのカギは
「ロールモデル効果」と「サンクス効果」
2011 年度新入社員モチベーション調査
1
調査概要
調 査 目的
新入社員の「入社動機」および「有効なモチベー
調査対象
■対象合計人数:1,475 名 ■対象の属性:下記参照(単位:人)
ションマネジメント」を調査することによって、
性 別
最終学歴
企業と新入社員との望ましい関係の在り方を探る。
6(0.4%)
4(0.3%)
75(5.1%)
男性
女性
無回答
調査期間
2011 年 3 月 29 日∼ 4 月 10 日
560
(38.0%)
911
(61.8%)
44(3.0%)
179(12.1%)
270(18.3%)
901(61.1%)
大学院文系卒
大学院理系卒
4 大文系卒
4 大理系卒
その他
無回答
調査 方法
株式会社リンクアンドモチベーション独自の「組
業 種
従業員数
織への所属動機となる 8 つのモチベーションファ
クター」と「モチベーションを高める 16 のモチ
ベーション効果」を基に構成した設問を使用。
123(8.3%)
23(1.6%)
225(15.3%)
9(0.6%)
11(0.7%)
108(7.3%)
60(4.1%)
2(0.1%)
29
(2.0%)
67(4.5%)
22(1.5%)
95(6.4%)
400(27.1%)
61(4.1%)
128(8.7%)
100(6.8%)
12(0.8%)
金融
自動車・機械
電機
化学・医薬・素材
食品
小売
建設・不動産
エネルギー・鉄鋼
マスコミ・広告
商社
IT 通信
レジャー・サービス
運輸
コンサル
人材
その他
無回答
46(3.1%)
72(4.9%)
295(20%)
973(66.0%)
89(6.0%)
〜100 名
101 名〜500 名
501 名〜1,000 名
1,000 名以上
無回答
調査内容
■設問数:40 問
モチベーションファクター
モチベーション効果
個人が組織に所属する際に求める魅
力要因。社会心 理学を基にしたリン
クアンドモチベーション独自の要 素
であり、下記 8 つに整理される。
個人のモチベーションを高める施策。
心理学を基にしたリンクアンドモチベーション独自の技術であり、
下記 16 の効果を使用した。
■設問内訳
質問①
入社動機に関する質問:8 問
『あなたは今の会社を選ぶにあたり、
どのようなことを求めましたか?』
会社基盤
財務状況などが
安定していること
ラダー効果
仕事の意義に
気付かせること
コミットメント
効果
他者の前で
宣言させること
理念戦略
会社の理念やビジョンに
共感できること
オプション
効果
選択肢を提示して
選ばせること
ルーティン
効果
行動を習慣の中に
組み込むこと
『あなたは仕事をするにあたり、
どのような状況で
モチベーションが上がると思いますか?』
事業内容
事業の意義や将来性を
感じられること
ライバル
効果
競争相手を設定すること
モニタリング
効果
プロセスや結果を
数値化・見える化すること
仕事内容
仕事を通じてやりがいを
感じられること
ロールモデル
効果
理想の人を設定すること
フィードバック
効果
フィードバック機会を
定期的に設定すること
※ 16 のモチベーション効果を基に設問を構成
組織風土
会社の風土に
馴染めること
マイルストーン
効果
達成までの途中目標を
提示すること
スポットライト
効果
集団の前で称賛すること
人的資源
魅力的な人がいること
エスコート
効果
日々の仕事に
経験者が伴走すること
サンクス
効果
施設環境
働く環境が快適なこと
マッサージ
効果
同じ境遇の人で
情報交換させること
制度待遇
評価や待遇が
公平・適切なこと
※ 8 つのモチベーションファクターを基に設問を構成
質問②
有効なモチベーションマネジメントに関する質問:32 問
■回答形式
無記名マークシート方式で、設問項目に対し
5 段階にて回答
セーフティネット
効果
失敗しても
減点しないこと
ファーストクラス
効果
ウェーブ
効果
貢献を実感する機会を
設定すること
集団内における
特権を与えること
集団における同調心理を
満たすこと
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01
2
全体総括
新人 を 活 かす 職場づくりのカギは
「ロールモデル効果」と「サンクス効果」
∼「素敵な先輩・上司」がいて「ありがとうの言葉」が飛び交う職場を∼
入社動機
■【仕事内容】が最も高く、
【事業内容】が 2 番目に高い
■【会社基盤】が最も低く、
【制度待遇】が 2 番目に低い
上位項目
有効な
モチベーション
マネジメント
ありがとうの言葉 や 仕事を通しての
貢献実感 、 憧れの存在 や 真似した
「サンクス効果」が最も高く、
「ロールモデル効果」が 2 番目に高い
い上司や先輩 を求めている
下位項目
高業績者の集まり や 有望人材の選
抜研修 、 習慣化された決まりごと や
学びの振り返り は求めていない
「ファーストクラス効果」が最も低く、
「ルーティン効果」が 2 番目に低い
3
各 デ ータ
入社動機
非常に強く
重要視した
5.0
n=1,475
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
まったく重要視
しなかった
1.0
財務状況などが
安定していること
評価や待遇が
公平 ・適切なこと
3.41
働く環境が快適なこと
会社基盤
3.80
会社の風土に
制度待遇
3.92
馴染めること
施設環境
3.93
魅力的な人がいること
組織風土
4.07
会社の理念やビジョンに
人的資源
4.29
共感できること
理念戦略
4.45
事業の意義や将来性を
事業内容
4.54
感じられること
仕事内容
仕事を通じてやりがいを
平均 (pt)
感じられること
あ な た は 今 の 会 社 を 選 ぶ に あ た り、
どのようなことを求めましたか?
質問①
■【仕事内容】が最も高く、
【事業内容】が 2 番目に高い
■【会社基盤】が最も低く、
【制度待遇】が 2 番目に低い
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02
2.5
2.0
1.5
n=1,475
4.5
n=1,475
4.5
ライバルと競い合う場があること
切磋琢磨できるライバルがいること
コミュニケーションが活発な職場に
解けこんで、 積極的に発言すること
やらなければならない辛い仕事を、
同じ場に全員が集まってやること
職場で仕事の意義を議論する
ミーティングがあること
2,77
3.35
3.43
3.67
日常の仕事の奥にある
意義や魅力に気づくこと
身近な先輩が悩み相談に
のってくれること
未経験の仕事において、
上司や先輩が伴走してくれること
顧客の声を聞き、
行動を修正すること
職場のメンバーからフィードバックを
受ける機会があること
同期同士で情報交換する
機会があること
同じ職務の人同士で知恵や
ノウハウを共有する機会があること
身近に真似できる
上司や先輩がいること
「あの人のようになりたい」という
憧れの存在がいること
自分の仕事が顧客や職場の
何に貢献しているのか実感すること
2.5
2.0
1.5
有望な人材だけが選抜された
研修に参加すること
参加すること
高業績者だけのコミュニティーに
学びや気付きを振り返る時間を
一日の中に組み込んでいること
一日のリズムを作るような習慣化
された自分の決まりごとがあること
後輩を指導するような立場を
与えられること
やると決めたことを実行するために
他者に宣言する機会があること
目標を達成するための
具体的な行動が提示されること
最終目標に向けた途中目標が
集団の前で自分の努力や成果が
設定されること
自分の努力や成果を職場メンバーに
称賛されること
語る機会があること
自分で選べること
報酬の種類やワークスタイルを
上司と対話しながら仕事の
やり方を自分で決められること
やるべき仕事がリスト化され、
具体的にスケジュール化されること
自分の行動がどう成果に結びついて
失敗してもセカンドチャレンジ
いるかが 「見える化」されること
を歓迎する風土があること
失敗しても減点されない
加点評価であること
どのような状況でモチベーションが
あなたは仕事をするにあたり、
3.0
上がると思いますか?
「ルーティン効果」が 2 番目に低い
高 業 績 者の集まり や 有 望 人材の選 抜 研
修 、 習慣化された決まりごと や 学びの
振り返り は求めていない
「ファーストクラス効 果 」が 最も低く、
コミットメント効果 ルーティン効果 ファーストクラス効果
オプション効果 スポットライト効果 マイルストーン効果
セーフティネット効果 モニタリング効果
3.68
3.71
3.73
3.79
平均 (pt)
顧客や職場メンバーから
「ありがとう」を受け取ること
「ロールモデル効果」が 2 番目に高い
ライバル効果
3.85
3.84
どのような状況でモチベーションが
1.0
まったく
上がらない
ありがとうの言葉 や 仕事を通しての貢献
実感 、 憧れの存在 や 真似したい上司や
先輩 を求めている
「サンクス効果」が最も高く、
ウェーブ効果
3.89
サンクス効果 ロールモデル効果 マッサージ効果 フィードバック効果 エスコート効果
ラダー効果
3.94
4.02
4.05
4.19
4.37
平均 (pt)
あなたは仕事をするにあたり、
3.0
上がると思いますか?
3.5
質問②
1.0
まったく
上がらない
5.0
非常に
上がる
4.0
有効な
モチベーション
マネジメント
(下位 8 項目)
3.5
質問②
5.0
非常に
上がる
4.0
有効な
モチベーション
マネジメント
(上位 8 項目)
03
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4
新人を活かす取り組み例
今年の新人に有効なモチベーションマネジメントを実践するにあたり、
下記のような具体策が考えられる。
取り組み例
ロールモデルの設定
ロールモデル効果
他部署も含め、ロールモデル
となりうるような憧れの先輩
や上司を設定する
スキルの分解
目標とするスキルを分解する
ことで、全人格的な憧れでは
ない目標を示す
現場での実践イメージ
Scene
「特にやりたいことはないんです…」
新入社員
例
「やりたいことは明確に決められなくても、なりたい
姿は決められるんじゃないか?他部署も含めて考える
と、君がなりたいと思える先輩は誰だろう?」
Scene
「なりたいと思える先輩がいないんです…」
新入社員
例
「完璧に自分がなりたい姿と一致する先輩なんていな
いんじゃないか? 例えば段取りなら●●さん、依頼
スキルなら▲▲さん、というように分解してみると学
べる対象はたくさん見つかるはずだぞ。
」
サンクスカード
サンクス効果
月に 1 回「ありがとう」の気
持ちを交換しあう場を設ける
Scene
「仕事のやりがいが見つからないんです…」
新入社員
例 「君が毎日元気にあいさつしてくれることで、職場が
前より明るくなった気がするよ。まだできることは少
なくても、きっとその調子でいけば素晴らしいビジネ
「ありがとう」を伝え
スパーソンになれるはず。頑張れ!」( 合う場にて)
業務のつながり実感
自分の仕事が顧客や職場に
どのように貢献しているのか
実感させる
Scene
「私の仕事って意味があるんでしょうか…」
新入社員
例
「じゃあ、次の機会にはお客様先に行ってみようか。
社内で君が頑張ったことが、お客様にどのように貢献
しているかを見に行こう!」
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