第4章 障害福祉サービス等の推進 第4章 障害福祉サービス等の推進 1 障害者自立支援法による福祉サービスの仕組み 障害福祉サービス 地域生活支援事業 地域の実情に応じた事業の 実施によるサービス 在宅生活を支援する サービス 大田区地域生活支援事業 訪問系サービス ・居宅介護(ホームヘルプ) ・重度訪問介護 ・同行援護 ・行動援護 ・重度障害者等包括支援 日中活動系サービス ・生活介護 ・自立訓練(機能訓練) ・自立訓練(生活訓練) ・就労移行支援 ・就労継続支援(A型) ・就労継続支援(B型) ・療養介護 障 が い 者 (児) 通所施設や入所施設の 日中サービス ・相談支援事業 ・成年後見人制度利用促進事業 ・コミュニケーション支援事業 ・日常生活用具給付事業 ・移動支援事業 ・地域活動支援センター機能強化事業 ・訪問入浴サービス事業 ・更生訓練費給付事業 ・施設入所者就職支度金給付事業 ・自動車改造費助成事業 ・自動車運転免許取得費助成事業 ・日中一時支援事業 ・生活サポート事業 専門性の高い相談支援や 広域的な支援事業 東京都が行う地域生活支援事業 ・短期入所(ショートステイ) ・発達障害支援センター ・障害者就業・生活支援センター ・高次脳機能障害支援普及事業 入所施設の夜間サービス =住まいの場 居住系サービス 自立支援医療 ・共同生活介護(ケアホーム) ・共同生活援助(グループホーム) ・施設入所支援 ・精神通院医療・更生医療・育成医療 補装具 相談支援 ・計画相談支援 ・地域移行支援 ・地域定着支援 43 2 障害福祉サービスの申請から利用までの流れ ① 相談 ・ 申請 区の職員が心身の状況 を調査します。 利用希望者の特性をき め細かく把握できるよ うに、全国共通の調査項 目によって行われます。 地域福祉課 ② 聴き取り調査 心身の状況に関する106項目のアセスメント 介護給付の流れ 訓練等給付の流れ 障害程度区分の一次判定 障害程度区分の二次判定 医師意見書 (審査会) 一定期間ごと に、モニタリン グを実施しま す。 ③ 障害程度区分の認定 ④ サービス等利用計画案の策定 一定期間サービス を利用して、本人 の意向やサービス の適否等の確認を 行い、個別支援計 画を作成します。 ⑤ 勘案事項調査 ⑥ 暫定支給決定 ・申請者の障がいの 種類や程度 ・社会活動や居住、 介護者の状況 ・利用を希望するサ ービスの内容等 審査会の意見聴取 個別支援計画 ⑦ 支 給 決 定 受給者証が交付されます。 ⑧ 利 用 契 約 ⑨ サービスの利用開始 ⑩ 利用者負担額の支払い ※「④サービス等利用計画案の策定」については、順次、対象者を拡大していく予定です。 ※介護保険サービスを利用できる場合は、介護保険が優先となります。 44 3 障害福祉サービス等の総括表 ■障害福祉サービス等の見込み量一覧 年度 時間/月 (1)居宅介護 訪問系 (4)行動援護 サービス 居住系 サービス 4 相談支援 550 13,965 14,663 15,396 38 39 40 4,000 4,200 4,350 人/月 136 140 145 時間/月 103 129 155 4 5 6 85,085 85,085 85,085 単位/月 ※ 支給量を単位数で決定しています 人/月 1 1 1 (1)生活介護 人/月 981 1,010 1,041 (2)自立訓練(機能訓練) 人/月 62 62 75 (3)自立訓練(生活訓練) 人/月 28 29 31 (4)就労移行支援 人/月 42 42 42 (5)就労継続支援(A型) 人/月 35 35 35 (6)就労継続支援(B型) 人/月 918 946 974 (7)療養介護 人/月 53 53 53 日/月 1,042 1,094 1,148 人/月 103 108 113 (1)共同生活介護(ケアホーム) 人/月 141 146 151 (2)共同生活援助(グループホーム) 人/月 111 115 119 (3)施設入所支援 人/月 499 489 479 (1)計画相談支援 人/月 40 138 445 (2)地域移行支援 人/月 9 11 13 (3)地域定着支援 人/月 5 6 6 (8)短期入所(ショートステイ) 3 524 人/月 (5)重度障害者等包括支援 日中活動系 499 時間/月 サービス 2 11,576 人/月 (3)同行援護 26 11,025 時間/月 1 25 10,500 人/月 (2)重度訪問介護 24 45 4 訪問系サービス (1)居宅介護 ■サービス内容 ホームヘルパー等が障がいのある人の居宅を訪問して、入浴、排せつ、食事の介護 等や家事その他の援助を提供するサービスです。 ○対象者 障害程度区分1以上の障がい者(障がい児にあってはこれに相当する心身の状態に ある人) ■取組み状況・現状 利用者の増加に伴い、利用時間数も大幅に増加しています。 また、居宅介護サービスの提供事業所は、区内に 85 か所あり、介護サービス提供 事業所からの新規参入で増加傾向にありますが、需要への対応が十分ではない面があ ります。 ■サービス量の見込み サービス 単位 平成23年度 (実績見込) 時間/月 平成24年度 平成25年度 平成26年度 10,425 10,500 11,025 11,576 482 499 524 550 居宅介護 人/月 ■課題と今後の方向 利用者の増加に対して、事業所による安定したサービス提供体制の継続が課題です。 また、ホームヘルパーには、視覚・聴覚・言語・肢体・知的・精神等の多様な利用者 一人ひとりの障がい特性を理解したきめ細やかな対応が求められます。 そのため、区主催の研修会等を開催し、事業所の障害福祉サービスへの新規参入や 従事者の育成等を促進します。 46 (2)重度訪問介護 ■サービス内容 重度の肢体不自由で常に介護を必要とする人に、居宅で入浴、排せつ、食事の介護 のほか、外出時における移動介護等を総合的に提供するサービスです。 ○対象者 重度の肢体不自由で、常に介護を必要とする人のうち、以下のいずれにも該当する人 ①障害程度区分4以上 ②二肢以上に麻痺等がある ③障害程度区分の認定調査項目のうち「歩行」 「移乗」 「排尿」 「排便」のいずれも「で きる」以外と認定されている ■取組み状況・現状 支給決定者数に若干の増加が見られ、それに応じて利用時間も増加傾向にあります。 重度訪問介護サービスの提供事業所は、区内に 75 か所ありますが、長時間滞在型の サービスであるため、派遣可能なホームヘルパーの不足等により、需要への対応が十 分ではない面があります。 ■サービス量の見込み サービス 重度訪問 介護 単位 時間/月 人/月 平成23年度 (実績見込) 平成24年度 平成25年度 平成26年度 13,303 13,965 14,663 15,396 36 38 39 40 ■課題と今後の方向 サービス提供事業所に対し、人材及び質の高いサービスを提供するよう支援してい きます。 47 (3)同行援護 ■サービス内容 視覚障がいで移動が著しく困難な人の外出時に同行して、移動に必要な情報を提供 したり、移動の援護等を行うサービスです。 ○対象者 視覚障がいにより、移動が著しく困難な人で、以下に該当する人 ・身体介護を伴わない場合 「同行援護アセスメント票」の項目中、 「1∼3」のいずれかが1点以上であり、 かつ、 「4」の点数が1点以上 ・身体介護を伴う場合 ①「同行援護アセスメント票」の項目中、「1∼3」のいずれかが1点以上であ り、かつ、 「4」の点数が1点以上 ②障害程度区分2以上 ③障害程度区分の認定調査項目のうち、 「歩行」 「移乗」 「移動」 「排尿」 「排便」 のいずれか1つが「できる」以外と認定されている ■取組み状況・現状 国の制度としては平成 23 年 10 月から始まった事業であり、区としては状況把握に 努めているところです。 ■サービス量の見込み サービス 単位 平成23年度 (実績見込) 平成24年度 平成25年度 平成26年度 時間/月 新設 4,000 4,200 4,350 人/月 新設 136 140 145 同行援護 ■課題と今後の方向 主に地域生活支援事業の移動支援事業を利用してきた視覚障がい者の利用が見込 まれます。今後は的確なサービス提供体制について検討を進めます。 48 (4)行動援護 ■サービス内容 自己判断能力が制限されている人が行動するときに、危険を回避するために必要な 支援や移動中の介護等を提供するサービスです。 ○対象者 知的障がいまたは精神障がいにより行動上著しい困難を有する障がい者(障がい児 にあってはこれに相当する心身の状態にある人)で、常時介護を要する人のうち以下 のいずれにも該当する人 ①障害程度区分3以上 ②障害程度区分の認定調査項目のうち、行動障がいやコミュニケーション及びてん かんに関する 11 項目中の合計点数が8点以上 ■取組み状況・現状 利用者数については、横ばいとなっていますが、利用時間数は見込み量を下回りま した。また、サービス提供事業所は、区内に6か所あります。 ■サービス量の見込み サービス 単位 平成23年度 (実績見込) 平成24年度 平成25年度 平成26年度 時間/月 84 103 129 155 人/月 3 4 5 6 行動援護 ■課題と今後の方向 必要なサービスを提供するため、サービス提供事業所に対する人員確保・人材育成 に関する支援が必要です。 精神障がい者については、障がい特性に応じたサービスを提供できる体制について 検討していきます。 49 (5)重度障害者等包括支援 ■サービス内容 介護の必要性が特に高い人に、居宅介護等、複数のサービスを包括的に提供するサ ービスです。 ○対象者 (1)重度訪問介護の対象となる心身の状態にある人で、四肢すべてに麻痺等があり、 かつ、寝たきり状態にある障がい者のうち、次の①または②のいずれかに該当 する人 ①人工呼吸器による呼吸管理を行っている身体障がい者 ②最重度知的障がい者 (2)知的障がいまたは精神障がいにより行動上著しい困難を有する障がい者等で、 重度障害者等包括支援の判定基準表の各項目の合計点数が 15 点以上である人 ■取組み状況・現状 対象が重度の障がい者のため、生活介護や自立訓練等の居宅外でのサービスを組み 合わせての利用にまでは至らないことから、実績がありません。 また、サービス提供事業所は、都内全体で 17 か所にとどまっており、区内にはあ りません。 ■サービス量の見込み サービス 重度障害者等 包括支援 単位 平成23年度 (実績見込) 平成24年度 平成25年度 平成26年度 単位/月 0 85,085 85,085 85,085 人/月 0 1 1 1 ※ 支給量を単位数で決定しています。 ■課題と今後の方向 利用者の急激な増加は見込まれませんが、サービスを提供できる事業所が区内にな いことから、利用希望があった場合にサービスの提供が確保できる体制を検討します。 50 5 日中活動系サービス (1)生活介護 ■サービス内容 施設において、常に介護を必要とする人に日中の時間で入浴、排せつ、食事の介護 等や創作的活動または生産活動の場を提供するサービスです。 ○対象者 地域や入所施設において、安定した生活を営むため、常時介護等の支援が必要な障 がいのある人 ①障害程度区分3(施設入所支援と併用する場合は区分4)以上 ②50 歳以上の場合は、障害程度区分2(施設入所支援と併用する場合は区分3)以上 ■取組み状況・現状 更生施設及び授産施設等の旧体系施設が障害者自立支援法に基づく新体系サービ ス事業所へ移行したため、平成 23 年度は利用者数が大幅に増加しています。なお、 区立施設についても、新体系サービス事業所に移行しました。 ■サービス量の見込み サービス 単位 生活介護 人/月 平成23年度 (実績見込) 761 平成24年度 平成25年度 平成26年度 981 1,010 1,041 ■課題と今後の方向 サービスを必要とする障がい者に必要なサービスが提供されるよう取り組むとと もに、需要の把握に努めて今後の施設整備計画へ適切に反映していきます。 また、利用者の高齢化・重度化に伴う医療的ケアへの対応として、喀痰吸引等の業 務を行うことができる人材の育成に努めていきます。 51 (2)自立訓練(機能訓練) ■サービス内容 自立した日常生活または社会生活ができるように、一定期間、身体機能または生活 能力の向上のために理学療法士や作業療法士等がリハビリテーションや日常生活上 の支援を提供するサービスです。 ○対象者 地域生活を営むうえで身体機能・生活能力の維持・向上等のため、一定の支援が必 要な身体障がいのある人 (例) ・入所施設・病院を退所・退院した人で、地域生活への移行等を図るうえで、身体 的リハビリテーションの継続や身体機能の維持・回復等の支援が必要な人 ・特別支援学校を卒業した人で、地域生活を営むうえで、身体機能の維持・回復等 の支援が必要な人 ○標準的な利用期間 1年6か月間 ■取組み状況・現状 現在、区内に2か所の事業所があり、サービス提供を行っています。利用希望者数 は増加傾向を示しています。 ■サービス量の見込み サービス 自立訓練 (機能訓練) 単位 人/月 平成23年度 (実績見込) 62 平成24年度 平成25年度 平成26年度 62 62 75 ■課題と今後の方向 障がいのある人の増加に伴い、利用者数が増えることが見込まれます。長期的には、 需要の増大に対応できるサービス提供体制の確立を目指します。 52 (3)自立訓練(生活訓練) ■サービス内容 自立した日常生活または社会生活ができるように、一定期間、食事や家事等の日常 生活能力を向上するための支援や日常生活上の相談支援を提供するサービスです。 ○対象者 地域生活を営むうえで、生活能力の維持・向上等のため、一定の支援が必要な知的 障がいのある人・精神障がいのある人 (例) ・入所施設・病院を退所・退院した人で、地域生活への移行を図るうえで、生活能 力の維持・向上等の支援が必要な人 ・特別支援学校を卒業した人、継続した通院により症状が安定している人等で、地 域生活を営むうえで、生活能力の維持・向上等の支援が必要な人等 ○標準的な利用期間 2年間(長期間の入院等の事由がある場合には3年間) ■取組み状況・現状 区内のサービス提供事業所は、知的障がい者向けの1か所であり、利用者数はほぼ 横ばいです。 ■サービス量の見込み サービス 自立訓練 (生活訓練) 単位 人/月 平成23年度 (実績見込) 12 平成24年度 平成25年度 平成26年度 28 29 31 ■課題と今後の方向 新体系サービス事業所への移行により、平成 24 年度には利用者の増加が見込まれ ます。 今後、既存のサービス事業所のあり方等について検討していきます。 また、精神障がい者については、引き続き需要の把握に努めながら、サービス提供 体制の整備について検討していきます。 53 (4)就労移行支援 ■サービス内容 就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な 訓練の提供、適性に応じた職場の開拓、就職後における職場への定着のために必要な 相談等の支援を提供するサービスです。 ○対象者 65 歳未満の障がいのある人で、一般企業等に雇用されることが可能と見込まれる人 (例) ・就労に必要な知識及び技術の習得もしくは就労先の紹介その他の支援が必要な就 労希望の人 ・就労を目的として、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許またはきゅう師免 許の取得を希望する人 ○標準的な利用期間 2年間(あん摩マッサージ指圧師、はり師またはきゅう師の資格取得を目的とす る場合は、3年または5年) ■取組み状況・現状 区内には該当する事業所が無いため、利用者は区外の事業所を利用しています。な お、都内には 162 か所の事業所があります。 ■サービス量の見込み サービス 単位 就労移行支援 人/月 平成23年度 (実績見込) 29 平成24年度 平成25年度 平成26年度 42 42 42 ■課題と今後の方向 平成 24 年度から、区内にも事業所が開設される見込みです。 引き続き就労支援ネットワークの連携を深めながら民間事業者の参入を促進し、サ ービス提供体制の整備を図っていきます。 54 (5)就労継続支援(A型) ■サービス内容 一般企業等での就労が困難な人に、通所により雇用契約に基づく就労の機会を提供 するとともに、一般就労に必要な知識、能力が高い人について、一般就労への移行に 向けた支援を提供するサービスです。 ○対象者 就労に必要な知識・能力の向上を図ることにより、雇用契約に基づく就労が可能 な障がいのある人(利用開始時に 65 歳未満) (例) ・就労移行支援事業を利用したが、企業等の雇用に結びつかなかった人 ・特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった 人 ・就労経験のある人で企業等を離職した場合等、現在、雇用関係がない人 ■取組み状況・現状 サービス提供事業所は、都内に 28 か所ありますが、区内にはまだありません。そ のため、利用は少数にとどまっています。 ■サービス量の見込み サービス 就労継続支援 (A型) 単位 人/月 平成23年度 (実績見込) 6 平成24年度 平成25年度 平成26年度 35 35 35 ■課題と今後の方向 平成 24 年度から、区内にも事業所が開設される見込みです。 引き続き就労支援ネットワークの連携を深めながら民間事業者の参入を促し、サー ビス提供体制の整備を図っていきます。 55 (6)就労継続支援(B型) ■サービス内容 一般企業等での就労が困難な人に、通所により就労や生産活動の機会を提供すると ともに、一般就労に必要な知識、能力を有すると思われる人に対しては、一般就労等 への移行に向けた支援を提供するサービスです。 ○対象者 就労の機会を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上や維持が期待される障が いのある人 (例) ・企業等や就労継続支援事業(A型)での就労経験がある人で、年齢や体力の面で 雇用されることが困難となった人 ・就労移行支援事業を利用したものの、企業等、または就労継続支援事業(A型) の雇用に結びつかなかった人 ・以上に該当しない人で、50 歳に達している人、または試行の結果、企業等の雇用、 就労移行支援事業や就労継続支援事業(A型)の利用が困難と判断された人 ■取組み状況・現状 区立施設は平成 23 年4月に新体系サービス事業所に移行しました。これに伴い、利 用者数は、ほぼ見込み量どおりに推移しています。 ■サービス量の見込み サービス 就労継続支援 (B型) 単位 人/月 平成23年度 (実績見込) 578 平成24年度 平成25年度 平成26年度 918 946 974 ■課題と今後の方向 障害者自立支援法の法外事業所が法内化することにより、見込み量が増えることが 推測されます。 必要なサービスが提供されるよう取り組むとともに、需要の把握に努め、今後の施 設整備計画へ適切に反映していきます。 56 (7)療養介護 ■サービス内容 医療と常時介護を必要とする人に、医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介 護及び日常生活の世話を提供するサービスです。 ○対象者 病院等への長期の入院による医療的ケアに加え、常時の介護を必要とする障がいの ある人 ①ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者等気管切開を伴う人工呼吸器による呼吸管理 を行っている人で、障害程度区分6の人 ②筋ジストロフィー患者、または重度心身障がいのある人で、障害程度区分5以上 の人 ■取組み状況・現状 サービス内容から提供事業所は限られ、都内には1か所の事業所(国立精神・神経 医療研究センター病院(小平市) )があるのみです。利用者はほぼ横ばいです。 ■サービス量の見込み サービス 単位 療養介護 人/月 平成23年度 (実績見込) 3 平成24年度 平成25年度 平成26年度 53 53 53 ■課題と今後の方向 児童福祉法の改正に伴い、平成 24 年度より 18 歳以上の障がい児施設入所者等の利 用が見込まれることから、見込量は大幅に増加することが予想されます。しかし、そ の後については、横ばいで推移するものと推測されます。 57 (8)短期入所(ショートステイ) ■サービス内容 自宅で介護する人が病気等の場合に、夜間を含めた短期間を施設で入浴、排せつ、 食事の介護等を提供するサービスです。 ○対象者 障害程度区分1以上である障がい者(障がい児にあってはこれに相当する心身の状 態にある人) ■取組み状況・現状 サービス提供施設は区内に4か所あり、潜在的な利用希望が表面化した結果、利用 者数は増加傾向を示しています。このほか、緊急一時保護施設として1か所を確保し ています。 ■サービス量の見込み 平成23年度 サービス 単位 短期入所 日/月 1,040 1,042 1,094 1,148 人/月 102 103 108 113 (ショートステイ) (実績見込) 平成24年度 平成25年度 平成26年度 ■課題と今後の方向 今後も利用希望が増えるものと見込まれるため、ニーズに対応できる供給体制を整 える必要があります。 また、障がい者の状況に応じた利用しやすいサービスとするための検討を行います。 特に、医療的ケアを必要とする重度障がい者等に対応できる事業所が区内及び近接 地域にないため、今後、区内で対応可能な事業所の開設を働きかけていきます。 58 6 居住系サービス (1)共同生活介護(ケアホーム) ■サービス内容 夜間や休日において、共同生活を行う住居で、入浴、排せつ、食事の介護等を提供 するサービスです。 ○対象者 障害程度区分2以上で介護を必要とする身体障がいのある人(65 歳未満または 65 歳になるまでに障害福祉サービス等を利用したことのある人) 、知的障がいのある人、 精神障がいのある人 ■取組み状況・現状 施設の整備が進み、利用者数は見込量を上回って増加を続けています。知的障がい 者向けのケアホームについては区内に 34 か所あり、精神障がい者向けについては区 内に4か所あります。 ■サービス量の見込み サービス 共同生活介護 (ケアホーム) 単位 平成23年度 (実績見込) 人/月 137 平成24年度 平成25年度 平成26年度 141 146 151 ■課題と今後の方向 入所施設から地域生活への移行等が求められており、地域の居住の場としてのケア ホームは、今後とも需要が高くなると考えられます。そのため、区内において、新規 事業所を可能な限り整備します。 今後、親なき後や介護者の高齢化・疾病等の場合に障がい者の居住の場を確保する ため、事業者に対する整備費補助等の支援を行い、区内への整備を促進します。 59 (2)共同生活援助(グループホーム) ■サービス内容 夜間や休日において、共同生活を行う住居で、相談や日常生活上の援助を提供する サービスです。 ○対象者 介護を必要とせず、就労しているか、または自立訓練、就労移行支援等を利用して いる身体障がいのある人(65 歳未満または 65 歳になるまでに障害福祉サービス等を 利用したことのある人) 、知的障がいのある人、精神障がいのある人 ■取組み状況・現状 単身または家族との生活が維持できない障がい者が、日常生活の相談・援助を受け ながら生活していく場としての需要が多くなっています。 特に、精神障がい者向けの事業所が増えたため、利用者数が伸びています。区内の 知的障がい者向けグループホームは 24 か所、精神障がい者向けグループホームは 11 か所です。精神障がい者については、通過型の事業所が大部分です。 ■サービス量の見込み サービス 共同生活援助 (グループホーム) 単位 人/月 平成23年度 (実績見込) 107 平成24年度 平成25年度 平成26年度 111 115 119 ■課題と今後の方向 知的障がい者については、入所施設から地域生活へ移行する場合や親なき後の場合、 介護者の高齢化・疾病等の場合に障がい者の居住の場を確保する必要があります。 精神障がい者については、地域での受入れ体制を整えるうえでも、グループホーム を整備することが必要です。 このため、区内へ整備する事業者に対して整備費補助等の支援を引き続き行います。 60 (3)施設入所支援 ■サービス内容 施設に入所する人に、夜間や休日において、入浴、排せつ、食事の介護等を提供す るサービスです。 ○対象者 夜間や休日において、介護が必要な人、通所が困難である自立訓練、または就労移 行支援の対象者で通所が困難な人 ①生活介護利用者のうち、障害程度区分4以上の人(50 歳以上の場合は、区分3以 上) ②自立訓練、または就労移行支援の利用者のうち、入所しながら訓練等を実施する ことが必要かつ効果的と認められる人、または地域における障害福祉サービスの 提供体制の状況その他やむを得ない事情により、通所による訓練等を受けること が困難な人 ■取組み状況・現状 入所施設として、区内には身体障がい者向け、知的障がい者向けにそれぞれ1施設 あるのみで、区外施設の利用割合が高くなっています。 事業所の新体系サービスへの移行により、利用者数は見込み量を大幅に上回りました。 ■サービス量の見込み サービス 単位 施設入所支援 人/月 平成23年度 (実績見込) 432 平成24年度 平成25年度 平成26年度 499 489 479 ■課題と今後の方向 旧体系施設の新体系サービスへの移行により、平成 24 年度には利用者数の増加が 見込まれます。 その後は、入所施設から地域生活への移行が求められる中にあって、地域への移行 を積極的に推進します。今後は障がいに応じた多様な住まいの場として、地域の核と なるような体制について事業所と連携しながら検討します。 61 7 相談支援 (1)計画相談支援 ■サービス内容 障がいのある人のサービスの利用にあたり、サービス等利用計画を作成し、サービ ス事業者との連絡調整、モニタリング等を行います。障害者自立支援法の改正により、 平成 24 年度より再編されたサービスであり、従来の「サービス利用計画の作成」に 相当します。 ○対象者 障害福祉サービスまたは地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)を利用する すべての障がい者(児) ■取組み状況・現状 平成 23 年度までのサービス利用計画作成を行っていた指定相談支援事業者は、区 内で精神障がい者(児)を対象とする4か所の事業者、身体障がい者(児)・知的障 がい者(児)を対象とする1か所だけでした。 ■サービス量の見込み サービス 単位 計画相談支援 人/月 平成24年度 40 平成25年度 138 平成26年度 445 ■課題と今後の方向 障害者自立支援法の改正により、対象者が大幅に拡大されたため、利用者数の大幅 な増加が見込まれます。当面は、相談支援専門員数や指定特定相談支援事業者の業務 量を勘案して、平成 26 年度に対象者のすべてがサービスを利用できる体制づくりを 目指します。 そのため、指定特定相談支援事業者との連携を図るとともに、相談支援事業者に対 する人員確保・人材育成に係る整備を進めます。 62 (2)地域移行支援 ■サービス内容 施設に入所していたり、精神科病院に入院している障がいのある人が地域での生活 に移行するため、住居の確保や新生活の準備等について必要な支援を行うものです。 ○対象者 施設に入所している障がいのある人、精神科病院に入院している精神障がいのある人 ■取組み状況・現状 平成 24 年度より新たに相談支援として位置づけられたサービスです。 ■サービス量の見込み サービス 単位 地域移行支援 人/月 平成24年度 平成25年度 9 11 平成26年度 13 ■課題と今後の方向 施設入所者や精神科病院に入院している精神障がいのある人のうち、地域移行が具 体的に見込まれる障がいのある人について、認定調査等の際に本人の意向や状況を勘 案して、円滑な地域への移行に向けて検討します。 63 (3)地域定着支援 ■サービス内容 障がいのある人で、居宅においてひとり暮らしをしている人や、家庭の状況等によ り同居している家族の支援を受けられない人に対し、常時の連絡体制を確保して、相 談や緊急対応等の必要な支援を行うものです。 ○対象者 居宅においてひとり暮らしをしている障がいのある人、同居している家族の支援を 受けられない障がいのある人 ■取組み状況・現状 平成 24 年度より新たに相談支援として位置づけられたサービスです。 ■サービス量の見込み サービス 単位 地域定着支援 人/月 平成24年度 5 平成25年度 6 平成26年度 6 ■課題と今後の方向 地域で単身生活している障がいのある人や、家族による支援を受けることができな い障がいのある人、地域移行が具体的に見込まれる障がいのある人について、地域に おける安定した生活に向けて検討します。 64
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