大型自動車のホイール・ボルト折損による車輪の 脱落事故防止の再徹底について 標記については、平成20年4月14日付け国自整第8号「大型自動車のホイール・ボルト折 損による車輪の脱落事故防止について」により、大型自動車(車両総重量8トン以上の貨物自 動車又は乗車定員30人以上の乗合自動車)の車輪脱落事故の再発防止対策事項の周知 徹底を図った結果、平成23年度までは減少傾向にあったが、平成24年度から増加に転じた ため、その後の状況を注視していたところ、昨年末より大型自動車のホイール・ボルトの折損に よる車輪脱落事故が連続して発生し、平成25年度は前年度比4件増の19件が発生する厳 しい状況となっております。 とりわけ、本年においては既に8件の車輪脱落事故が発生しており、特に、2月の兵庫県内 の中国自動車道で発生した後続車に大型トラックの脱落した車輪が衝突し、12台が被害を 受けた事故と、3月の広島県内の国道2号線で発生した大型トラックの脱落車輪が対向車線 を走行していた車両に直撃する事故の2件の人身事故は重大な事故として重く受け止め、国 土交通省では、改めて車輪の脱落事故の再発防止を徹底するため、当該事故の再発防止 対策事項の再徹底について関連団体に周知することとしました。 つきましては、大型自動車の車輪脱落の再発防止のため、下記事項の確実な実施及び定 期点検時等においては、規定トルクでのホイール・ナットの締め付け等、適切な保守管理を図 っていただきますようお願いいたします。 記 1. タイヤ交換時等におけるホイール・ボルトの適切な締め付け、ホイール・ボルトの誤組防止 (スチール用、アルミ用の表示確認)、ホイール・ベアリングのがたの有無の点検や分解整 備した場合における適切な取り付けの励行等により、車輪脱落事故の防止に努めること。 2. 自動車の定期点検整備等を事実施する際には、当該自動車メーカーから提供される車 輪脱落事故防止に係る点検・整備上の留意事項を確認の上、メーカーが推奨する点検・ 整備を確実に実施すること。 3. 車輪の脱落等により運行できなくなった場合、自動車事故報告規則に基づく報告を徹底 すること。 平成26年4月25日 自 動 車 局 <速報> ホイール・ボルト折損による大型車の車輪脱落事故が 増加しています! ・平成25年度19件発生(前年度比4件増/約3割増)、2年連続増加。 ・昨年11月から今年3月の冬期に13件と多発、うち2件が人身事故。 ・2月と3月に7件と集中発生! 積雪地域の発生率が高くなっています! 規定トルクでのホイール・ナット締付け等の適切な車輪の脱着作業が重要です! 併せて、日常点検をはじめとした定期点検の励行が必要です! 今般、平成25年度中の大型車(車両総重量8トン以上のトラック又は乗車定員30人以 上のバス等)のホイール・ボルト折損による車輪脱落事故の発生状況がまとまりましたので 公表します。(別紙1参照) 当該事故が2年連続で増加し、平成25年度も前年度比約3割増と大きく増加したことか ら、適切な車両管理により事故防止が図られるよう、大型車の使用者に対して、改めて注意 喚起することとしました。 <発生状況> 大型車のホイール・ボルト折損による車輪脱落事故の件数は、平成16年 度の87件をピークに減少傾向が続いていましたが、一昨年度(平成24年 度)から増加に転じ、昨年度(平成25年度)も前年度比4件増(3割増) の19件と大きく増加しており、特に、昨年11月以降では13件、とりわ け2月と3月に7件(うち人身事故2件)と多発し、憂慮すべき状況となっ ています。 大型車のホイール・ボルト折損による車輪脱落事故については、一度発生するとその影響 は甚大なものとなります。 平成14年度から平成25年度までに発生した事故は392件であり、月別の発生状況を 見ると2月に63件、3月に55件と、特に2月と3月の冬から初春の時期に発生が集中し ています。また、地域別(使用の本拠の位置別)の発生状況を見ると、積雪地域の発生率が 高い傾向が見られます。 2月と3月に発生が多くなる原因の1つとして、例年10月から12月にかけて夏用タイ ヤから冬用タイヤに交換する際にホイール・ボルトとナットの締結不良(締付力不足、誤組、 過締等)があり、ボルトの疲労破壊が進行して数ヶ月後に集中的に折損し、車輪の脱落が発 生することが考えられます。 そのため、大型車の使用者は、規定トルクでのホイール・ナット締付けを確実に行う等、 ホイールの脱着作業を正しく実施することをはじめ、適切な車両管理の徹底をお願いします。 また、日常点検をはじめとした定期点検においてホイール・ナットの脱落・緩みやホイール ・ボルトの折損等の異常の有無を重点的に点検してください。(詳しい点検整備の実施方法 は別紙2をご覧ください。) ※ ホイール・ボルト折損の主な原因は、①ホイール・ナットの締付力不足、②ホイール・ ボルト等の誤組(スチールホイールにアルミホイール用のボルトを使用する等)、③ホイ ール・ナットの過締めと推定されています。 <問い合わせ先> 国土交通省 自動車局 整備課 山本、天野 TEL:03-5253-8111 (内線:42412,42415) 03-5253-8600 (直通) FAX:03-5253-1639 別紙1 車輪脱落事故発生状況 年度別車輪脱落事故件数 (件) 100 87 90 80 70 61 60 50 42 42 40 34 28 30 20 10 23 11 4 2 7 19 11 8 3 3 2 4 3 19 15 0 1 2 0 14 15 16 17 18 発生件数 19 20 21 うち人身事故件数 22 23 24 25 (年度) 月別車輪脱落事故件数 (件) 80 25年度 24年度 23年度 22年度 21年度 20年度 14年~19年度 68 70 60 55 50 40 43 4 40 30 24 27 26 20 30 29 12月 1月 24 19 17 10 0 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 2月 3月 ู⣬䠎
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