こちら - SBD

2016 年 2 月号
An SBD Information Service
から
みる最新動向
インフォグラフィック :
SBD 2016 年市場予測
V2X の将来について
COHDA WIRELESS の CEO へ
のインタビュー
トヨタがビッグデータセン
ターとデータ通信モジュー
ルの導入を計画
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Autonomous Vehicle and ADAS Japan 2016
2016 年 7 月 11-12 日 ウェスティンホテル東京
通常価格から 40,000 円お得な特別割引 6 月 17 日(金)まで
Autonomous Vehicle and ADAS Japan 2016 は、自動運転・ADAS・セーフティ領域が重みを増してくる中で、業界リー
ダーから直接話を聞き、業界の動きを肌で感じ、第一線でチャレンジを続ける方々が交流することで、新たな進化を後押
しするカンファレンスです。経産省、トヨタ、日産、本田、マツダ、富士重工、ロボットタクシー、ボッシュ、パナソニック、ゼ
ンリンなど政府や自動車メーカー、Tier1、IT 企業、地図メーカーで分野を牽引するスピーカーが登壇し、自動運転がも
たらす価値や ADAS 技術進化、サービス展開をする上での課題などを議論します。
SBD はこのカンファレンスにメディアパートナーとして参加しており、オートノマスカー(自動運転)部門 統括責任者、アラ
ン ドゥノワイエが第 1 日目午前に座長・講演者として登壇します。
カンファレンスのウェブサイト:
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TU- Automotive
Project Director, Japan
友成 匡秀 (Masahide Tomonari)
Tel: +44 (0) 207 375 7536
Email: [email protected]
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V2X の将来に関し、Cohda Wireless の最高経営責任者に
Telematics News が独占インタビューを実施
Cohda Wireless の最高経営責任者である Paul Gray 氏が、GM Cadillac への V2X 技術の
提供と、DSRC および LTE それぞれの利点について語りました。
Cohda では通常、どのような 1 日を過ごしていますか?また、エンジニアリング担当バイスプレジデント
から最高経営責任者になったことで、ご自身の役割と会社はどう変化しましたか?
Cohda では毎日、多忙を極めています。GM Cadillac-CTS 向けの全 V2X ソフトウェアを提供するプロジェクトを Delphi
から請け負ってからは、GM の厳格な要件をすべて満たすべく、エンジニアリングチームの大半が懸命に作業に当たっ
ています。さらに、いくつもの一次 V2X 開発プロジェクトに対応しなければなりませんし、世界中の V2X テストに向
けて道路管理機関に機器を提供する必要もあります。このため、開発チームもテストチームも忙しい状態が続いていま
す。研究開発チームは、国際的な V2X 規格を追跡し、イノベーションを通じて当社の競争力を維持することに注力して
います。
私がエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めていたときには、従業員はわずか 10 名で、私は製品開発に専念
していました。現在 Cohda では、従業員が 40 名に増え、アデレード、デトロイト、ミュンヘンにオフィスを展開して
います。私は以前よりも幅広い視野で指揮を取る立場となりました。どの中小企業の最高経営責任者もするように、会
社の短期の財務状況に目を光らせるとともに、Cohda の戦略的方向性を定め、株主価値を生み出すことに多くの時間を
割いています。
Cohda は最近、オーストラリアのアデレードの道路で V2X-Radar 技術のコンセプトについてデモを実施し
ました。このコンセプトの背景には、どのような考えがあるのでしょうか。また、この技術が「従来型」
V2X 技術と異なる点を教えてください。
V2X-Radar は「従来型」V2X システム上で実行可能なソフトウェアです。このソフトウェアを利用するだけで、通常の
V2X システムが 360 度レーダーシステムへと変わり、建物や道路標識に加え、V2X システム非搭載の旧式車両も感知で
きるようになります。2 台の車両間や、路側インフラと 1 台の車両の間で送信された V2X 信号が、車両周辺にあるすべ
ての物体に反射する仕組みです。この V2X 信号を受信した車両の V2X-Radar ソフトウェアは、信号を修正せずにその
まま使用して、あらゆる物体の場所を正確に把握します。V2X-Radar は付近の V2X システム非搭載車両を感知すること
もでき、雨や雪、霧の影響を受けません。V2X システム非搭載車両の感知機能は、V2X 展開のビジネスケースを変える
可能性があります。
V2X 通信向けの規格としては DSRC と LTE が注目されているようですが、この 2 つを比較して、それぞれ
の長所と短所を聞かせてください。
技術的には、DSRC と LTE に大差はありませんが、最大の違いは、V2X コミュニティが DSRC の開発にすでに 10 年の歳
月を費やしている点です。DSRC では、必要な機能がすべて提供されるよう規格が発行されており、大規模かつ国際的
な数々のテストを通じて、安全上の利点が予測どおり提供され得ることが証明されています。相互運用性テストによっ
て、異なるベンダーの機器が連携することも実証済みで、現在は、展開が円滑に進むよう認証プログラムが開発されて
いるところです。これに対し LTE は、メディアで取り上げられてはいるものの、まだ開発の初期段階にあり、V2X 向け
DSRC と同レベルまで成熟するには、あと 10 年かかるでしょう。
V2X は安全上の目的でのみ利用されるのでしょうか?それとも、この技術を使用するドライバー情報およ
びエンターテイメントの最新サービスも出てきているのでしょうか?
インターネット接続に関しては、LTE は成熟度が非常に高く、この技術を得意としてもいます。現代の車両で V2X シス
テムを利用する場合、規格として LTE と DSRC の 2 つが考えられます。ドライバー情報およびエンターテイメントサー
ビス向けには LTE ベースのインフォテイメントサブシステムが、安全上の目的には DSRC ベースの V2X サブシステムが
適しています。インフォテイメントサブシステムは価格に応じて、V2X サブシステムは標準として搭載されることにな
るでしょう。
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この分野における Cohda の位置付けを教えてください。目指しているのは、ハードウェアサプライヤーで
しょうか?それとも技術ライセンスを供与する企業でしょうか?また、V2X の展開推進には、どのように
携わっていますか?
V2X が初期市場であったときは、Cohda が完全なシステムを提供する必要がありました。しかし、市場は成長し成熟し
つつあるため、当社はハードウェアサプライヤーからソフトウェアライセンス企業へと転換を図っています。これは、
当社が最近発表した u-blox(Cohda が V2X モジュールのライセンスを供与)および Siemens(Cohda が路側機器を提
供)との契約からも明らかです。また当社では、V2X の展開を推進するために、展開に向けたよりよいビジネスケース
の作成を支援しています。
V2X の実装に関する予測を聞かせてください。V2X システムが実際に利用可能となるのは、いつ頃です
か?その際、どのような形を取るのでしょうか?最初に展開されるのはどの国ですか?まず V2V が展開さ
れ、V2X は政府の支援を待つことになるのでしょうか?
GM が他の自動車メーカーに先駆けて V2X システムを量産車に搭載する見込みで、2016 年末に同システム搭載の CTS
Cadillac の生産に入ります。これと同時に欧州では、Corridor Project(回廊プロジェクト)を通じて、同システムの早
期採用者向けにインフラを整備する予定です。展開作業は米国と欧州で並行して進んでいるため、どの国が最初に V2X
を展開するか特定するのは難しいでしょう。また、どの国が最初になるにせよ、それに続く国との展開時期の差はわず
か数ヶ月となるのではないでしょうか。
Paul Gray 氏 – Cohda 最高責任者
2011 年に Cohda の最高経営責任者に就任して以来、自動車協調 ITS 市場への参入を指揮してきた結果、同社をこの新規市場におけ
るトップ企業へと成長させることに成功。これまでに、特に破壊的技術と呼ばれるような様々な最新技術から価値を創出してきた経
験があります。最高経営責任者に就任する前は、同社の主任エンジニアを 5 年間務めていました。
リモートハッキング:
脅威を緩和させることはできるのか?
モバイル接続によって自動車で革新的な機能が
提供されるようになりました。しかしその一方
で、自動車メーカー各社はこれまでとは違う
リモート攻撃の脅威にさらされています。
本書では、コネクテッドカーをリモート攻撃か
ら守るために使用可能な対策を紹介しています。
取り上げたソリューションの多くは、直ちに
導入できる状態にあります。
コネクテッドカーのセキュリティ : 対策
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CES 2016
GM が Lyft に 5 億ドル
を出資し、カーシェア
リングおよびモビリ
ティサービスを支援
トヨタがビッグデータセンターとデータ通信
モジュールの導入を計画
ネバダ州ラスベガスで開催された 2016 年コンシューマー・エレク
トロニクス・ショーで、トヨタが次世代型コネクテッドカー構想を
発表しました。これにより、顧客の利便性とデータセキュリティの
大幅な向上を加速させる狙いです。同構想は、自動車、IT、通信の
各システムの進化をベースとしており、コネクテッド技術によって
トヨタ車両を強化することを目指しています。
General Motors と Lyft は米国に
おいてオンデマンド型自動運転
車の統合ネットワークを構築す
べく、長期の戦略的提携を発表
しました。
GM は Lyft による急成長中のライドシェアリ
ング(相乗り)サービスを支援するために、
同社に 5 億ドル(約 530 億円)を出資する計
画です。加えて、同社の取締役会における議
席を持つことになります。
「私たちはパーソナルモビリティが将来、イ
ンターネット接続と自動運転技術を利用した
シームレスなものになると見込んでいます」
と GM の社長である Dan Ammann 氏は話しま
す。「GM と Lyft の提携により、このビジョ
ンの実現が加速するはずです」
Lyft の社長であり共同設立者でもある John
Zimmer 氏は、次のように言います。「GM と
の提携を通じ、Lyft は今後も新たな車両移動
エクスペリエンスを開発し、日常生活にプラ
スの変化をもたらすことができるでしょう。
両社で協力して従来の車両所有の概念を見直
すことで、よりよい未来を作っていきたいと
考えています」
GM と Lyft の提携の主な内容は次のとおりで
す。:
オンデマンド型自動運転車ネットワーク:GM
の自動運転技術に関する深い知識と Lyft によ
る幅広い選択肢を備えたライドシェアリング
サービスの提供能力を活用し、オンデマンド
型自動運転車ネットワークを共同開発します。
レンタルハブ:米国の様々な都市にレンタル
ハブが設置される予定です。これによってす
ぐに、GM は Lyft ドライバーから選ばれる短
期使用向け車両プロバイダーとなるでしょう。
コネクティビティ:Lyft ドライバー/顧客は、
多様な GM 車両と、GM がコネクティビティ
分野で 20 年にわたり積んできた経験を活かし
て提供する OnStar サービスを利用できるよう
になります。この結果、ドライバーと同乗者
の双方が、より優れたライドシェアリングを
体験できます。
共同モビリティサービス:GM と Lyft は、そ
れぞれのチャネルを通じて、相互の顧客に
パーソナライズされたモビリティサービスお
よびエクスペリエンスも提供します。
出典: GM
トヨタのコネクテッドカー構想では、よ
り幅広い同社車両にデータ通信モジュー
ル(DCM)を導入することが柱となり
ます。DCM の搭載は、2017 年の米国市
場におけるモデルチェンジから開始し、
他の地域や国でも順次進めていく予定で
す。DCM を追加することで、トヨタ車
両がセルラー通信ネットワークとつなが
り、製品やサービスのデータ送信機能が
拡大します。
る UIEvolution, Inc.(UIE) と共同で、世
界中のトヨタの車載機器で利用可能な標
準ミドルウェアを開発するとしています。
この車両データ処理機能の大幅拡張に対
応する上で必要な IT インフラを構築す
るために、同社はトヨタスマートセン
ターにトヨタビッグデータセンター
(TBDC)を設置するとしています。
TBDC では、DCM が収集したデータを
分析および処理し、そのデータに基づい
て、情報セキュリティおよびプライバ
シーを高度に制御しながらサービスを展
開します。
トヨタが出資者として参画している「未
来創生ファンド」は昨年末、UIE に 500
万ドル(約 5 億 3 千万円)を出資しまし
た。
UIE はトヨタとの協業を通じ、車両デー
タを使用するスマートフォンアプリを開
発できます。このアプリでは、UIE の
サービス環境でトヨタに認可された第三
者のサービスおよびアプリプロバイダー
に車両データを提供することも可能です。
これにより、顧客のスマートフォンは
トヨタはさらに、DCM 搭載車両向けに
TBDC を介して、高度にセキュリティ保
標準機能として緊急時通報システムを提
護された環境で車両データにアクセスで
供する計画です。同システムは、交通事
き、トヨタは顧客に対し、スマートフォ
故の際のエアバッグ展開を受けて起動し、 ンと車両を連動させたサービスを安全か
緊急時の迅速な初期対応を支援します。
つセキュアに提供できるようになります。
同社はまた、2019 年までに全世界で統
一された DCM を開発しようとしていま
す。DCM は、現在は地域や国によって
異なりますが、将来は標準化されたアー
キテクチャになるということです。トヨ
タスマートセンターでは、同社の DCM
通信を全世界で統合する機能も作成され
る予定です。
こうしたデータ通信サービスの整備に加
え、顧客のスマートフォンを車載機器と
連動させる際は、安全な運転と、車両お
よび顧客情報送信時のセキュリティ確保
を支援することが非常に重要です。その
ためトヨタは、この分野の主要企業であ
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トヨタ自動車株式会社の専務役員である
友山茂樹氏は、次のように述べています。
「急速に進化している IT 技術を積極的
に利用することで、自動車メーカーは付
加価値を提供し続けることができます。
トヨタでは特に、顧客に安全かつセキュ
アで、便利なモビリティライフを届けた
いと考えています」
トヨタでは、顧客が運転をさらに楽しめ
るモビリティ社会の実現を支援するため
に、「モノのインターネット」技術の台
頭を活用し、安全で高度にセキュリティ
保護されたコネクテッドカーと IT プ
ラットフォームを全世界で展開すべく全
力を注いでいます。同社のコネクテッド
カー構想は、この取り組みを反映したも
のなのです。
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出典: Toyota
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CES 2016
Volvo 車両所有者は On Call の制御
に Microsoft Band 2 を使用可能
スバルがクラウドナビゲーション
パートナーに Magellan を選択
Volvo と Microsoft はウェアラブル端末対応音声制
御システムの提供を開始します。これにより
Volvo 車両所有者は、Microsoft Band 2 を介して車
両と対話できるようになります。Volvo のモバイ
ルアプリ「Volvo on Call」とコネクテッドウェア
ラブル端末を用いて、ナビゲーションの設定、ド
アの施錠、暖房/ライト/クラクションの使用と
いったタスクの実行を車両に指示できるのです。
SUBARU STARLINK プラットフォーム搭載のスバ
ル車両に導入するナビゲーションとして、
Magellan の SmartGPS が選ばれました。
Volvo と Microsoft は 2015 年 11 月に協業を発表し、HoloLens
技術を自動車に初めて利用するとして注目を集めました。
HoloLens は世界初の有線接続を必要としないホログラフィック
コンピューターです。この技術によって将来、顧客が車両を初
めて目にし、試して、購入する方法が大きく変わる可能性があ
ります。両社は現在、Microsoft Band 2 による Volvo 車両の遠
隔音声制御機能を提供しようとしていますが、これもまた、次
世代型自動車技術を共同開発するという将来の構想に向けたも
のです。
「Volvo は、最新技術を最も適切で驚くような方法で活用する
ことによって、車両エクスペリエンスをできるだけ簡単で便利
なものにしようと力を注いでいます。デジタル支援機能で様々
なことが可能になりますが、音声制御はその 1 つにすぎません。
今後、さらに多くの機能を提供していきたいと考えています」
と Volvo Car Group の電気/電子およびシャシー担当バイスプレ
ジデントである Thomas M. Müller 氏は話します。
Volvo Cars は最近、従来の自動車業界の外におけるイノベー
ションに着目するようになり、新たな提携やビジネスモデルに
高い関心を示しています。
「イノベーションに取り組む際に私たちが求めるのは、技術の
ための技術ではありません。顧客の生活をよりよく、簡単で安
全で楽しいものにできない技術なら、不要です。正直、手首に
装着した端末を介して車両と対話するというのは、誰もが夢見
たことではないでしょうか」と Volvo Car Group の上級バイス
プレジデント兼グループ最高情報責任者である Klas Bendrik 氏
は言います。
「Volvo との継続的な提携を通じて、車両エクスペリエンスを
改善する画期的技術を今後も提供していくつもりです」と
Microsoft のビジネス開発部門上級バイスプレジデントである
Peggy Johnson 氏は述べています。「私たちは Volvo とともに、
技術がドライバーの安全と生産性を向上させる可能性について
理解し始めたところです」
Volvo on Call 対応市場の顧客は 2016 年の春から、Microsoft
Band 2 を介し音声制御機能を用いて Volvo とつながるという新
たなエクスペリエンスを楽しめます。
出典: Volvo
スバル車両に搭載の SUBARU STARLINK インフォテイメントシ
ステムでは Clarion の高度な Smart Access クラウドコネクティ
ビティプラットフォームを使用しており、クラウドベースのア
プリをインフォテイメントシステムのスクリーンから直接、
シームレスに同期および制御できるため、Magellan の
SmartGPS ナビゲーションに即座にアクセスすることが可能で
す。
Apple iOS と Android のいずれのスマートフォンにも対応する
よう設計されている SUBARU STARLINK アプリは、車両のセン
タースタックに装備されたディスプレイに常に最新のクラウド
アプリを表示します。ドライバーは、車両のタッチパネルに表
示された Magellan の SmartGPS などすべての STARLINK 承認
アプリおよびサービスに、安全かつ簡単にアクセスできるので
す。
Magellan の SmartGPS ナビゲーションは将来のスバルモデルに
導入される予定です。
SmartGPS ナビゲーションソフトウェア
コネクテッドカー向けの Magellan SmartGPS ナビゲーションア
プリ(iOS および Android 対応)は、SUBARU STARLINK プ
ラットフォームに接続することで、Magellan の実績あるスマー
トフォンナビゲーションをスバル車両でも使用できるようにし
ます。また、音声によるフルナビゲーションサービスを提供し
ます。GPS 業界の先駆者である Magellan のナビゲーションと
ルート指定エンジンは、長年にわたる研究開発とテストの末に
開発および実証されています。
スバル車両向けの Magellan SmartGPS ナビゲーションでは、高
度なクラウドベースの地図ソリューションを使用するため、
GPS ナビゲーションの地図が常に最新の状態に保たれます。ス
バル車両ドライバーは STARLINK スマートフォンアプリを用い
て「ダッシュボードのスクリーンに接続する」ことになり、イ
ンフォテイメントタッチパネル上で Magellan SmartGPS ナビ
ゲーションアプリを安全かつ簡単に利用できます。
出典: Magellan
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CES 2016
Ford が車両と家を Amazon と Wink で接続
Ford は Amazon Echo や Wink のようなスマートデバイスを車両に接続して、顧客が車内から自宅の照明、
サーモスタット、セキュリティシステムなどを制御し、自宅のソファでくつろぎながら車両のエンジン停
止/始動、施錠/解錠、燃料残量のチェックなどをできるよう取り組んでいます。
Ford は Ford SYNC を介してホームオート
メーション機器と車両を接続しようとし
ています。Icontrol Networks によると、
これを受けて顧客の半数が、来年、ス
マートホーム製品を 1 つ以上購入するつ
もりだと話しているそうです。
世界の SYNC 搭載車両は現在 1500 万台以
上で、2020 年までに 4300 万台に増加す
る見込みです。この数字からも明らかな
ように、Ford の通信およびエンターテイ
メント技術は、さらなるコネクティビ
ティ機能を顧客に提供することになりま
す。コネクティビティのイノベーション
である Amazon Echo と Wink の採用は、
コネクティビティ、モビリティ、自動運
転車、顧客エクスペリエンス、データお
よび分析の分野で Ford がレベルアップを
目指す計画「Ford Smart Mobility」の一環
です。
SYNC Connect と Amazon Echo
Ford は最新 SYNC Connect 技術を使用し
て、車両と Amazon のクラウドベース音
声サービス「Alexa」を接続することを目
指しています。この接続が実現すれば、
顧客は家の中から車両にアクセスできる
ようになります。Ford 車両所有者は
Amazon Echo、ハンズフリースピーカー、
Alexa とのインターフェースを備えた音声
コマンド機器を用いて、次のような様々
な車両機能を利用することが可能になる
のです。
 エンジン始動/停止
 施錠/解錠
 電気自動車のバッテリー残量/現在の充
電状況で走行可能な距離のチェック
 燃料残量/現在の燃料で走行可能な距離
のチェック
 車両走行距離の概要の取得
 車両位置情報(道路名、自宅までの運
転時間/走行距離を含む)の取得
運転中、ドライバーは次のような確認や
依頼ができます。
自宅にいるときに、Ford 車両所有者は車
両と次のような対話ができます。
Ford はさらに、様々な会社のスマート
ホームデバイスを 1 つにまとめるスマー
トホームプラットフォーム「Wink」との
接続にも取り組んでいます。Wink は
SYNC AppLink との互換性を備えているた
め、ユーザーは車両のダッシュボード上
で、あるいは音声制御機能を使用して、
スマートホームデバイスを簡単に制御お
よび自動化することが可能です。
所有者:「Alexa、何時にエンジンをかけ
る予定だったか Ford に訊いてくれる?」
Alexa:「エンジン始動の予定時間をお知
らせします。月曜日、午前 7 時、車内温
度 85°F(29 ℃)、火曜日、午前 5 時 45
分、車内温度 75°F(24 ℃)です」
所有者:「Alexa、現時点であと何マイル
走行できるか Ford に訊いてくれる?」
Alexa:「あと 56 マイル(約 90km)走行
可能です」
Alexa は、照明、ホームセキュリティシス
テム、自動車庫扉など多様なインター
ネット対応スマートデバイスとの接続も
可能です。
車内からの場合、ドライバーは音声認識
ボタン搭載ハンドルを介して Alexa にアク
セスし、コネクテッドスマートデバイス
を操作したり、天気予報/買い物リストの
確認や音楽の再生といった Alexa の機能を
利用したりできます。
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「Alexa、車庫の扉は閉まっている?」
「Alexa、玄関の照明をつけてくれる?」
「Alexa、次の約束は何時だっけ?」
SYNC AppLink と Wink
例えば、ドライバーは自宅付近まで来る
と、ボタンを押すかコマンドを口頭で伝
えて、車庫の扉を開けたり、照明をつけ
たり、玄関ドアの鍵を開けたりできます。
「家と車両を接続するということは、顧
客の暮らしをもっと楽に、そして便利に
することに他なりません」と Butler 氏は
言います。「スマートホームとスマート
カーは進化を続けているため、SYNC 技術
によって、顧客の生活をよりよく、便利
にするための機能を簡単に実装できま
す」
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出典: Ford
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CES 2016
Audi が欧州のコネクテッドカー分
野で Cubic Telecom と提携
Bosch が取り付け型 eCall ソ
リューションを提供
グローバルコネクティビティプラットフォームプロ
バイダーである Cubic Telecom と Audi は提携によっ
て、欧州全域のドライバーに Audi connect インフォ
テイメントサービス向け高速コネクティビティ機能
を提供することを発表しました。これは、Cubic
Telecom の MVNO コネクティビティ構想の中で最大
規模のネットワーク展開となります。
Robert Bosch が取り付け可能な緊急時通報シス
テム「eCall」を提供します。同社は 2012 年か
ら eCall 自動緊急時通報システムを採用していま
すが、これまでは新車両に標準搭載するのみで
した。
同構想を通じて、Audi の顧客は Audi インフォテイメントサービ
スにアクセスするだけでなく、車載ストアサービスまたは myAudi
Web ポータルから特定地域あるいは欧州全域を対象とした競争力
の高いデータプランを購入することも可能になります。その結果、
個人のアプリをインストール済みのポータブルデバイスから、
Audi connect Wi-Fi ホットスポット経由でインターネットに簡単に
アクセスできます。Cubic Telecom のネットワークパートナーは、
ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、英国、アイルランド、
ベルギー、ルクセンブルグ、スイス、オランダ、スウェーデン、
オーストリア、デンマークの 13 ヶ国をカバーしており、欧州で最
大規模の独立系 MVNO ベース LTE ネットワークを展開しています。
「Cubic Telecom は最も包括的で競争力の高い独自のオプション
を揃えています」と Audi の Audi connect 開発部門ディレクターで
ある Marcus Keith 氏は話します。「Cubic のネットワークによっ
て、当社の顧客は欧州のどこを移動する場合でもセキュアかつ堅
牢な高速コネクティビティ機能を利用できるようになります。こ
れは始まりにすぎず、今後、ますます多くの国をカバーしていく
予定です」
Cubic Telecom は真の埋め込み型グローバルコネクティビティソ
リューションを独自に提供しています。自動車レベルの埋め込み
型 SIM によって、ユーザーは最上級の信頼性と高速性を備えた車
両向けローカルコネクティビティ機能を欧州全域で利用できます。
2016 年に Audi の一部のモデルが、Cubic Telecom ネットワーク対
応車両として欧州全域で市場投入されます。
Bosch のこのアフターマーケットシステムは、車両のシガー
ソケットに接続するタイプで、衝突を感知して関連情報を
サービスセンターに送信するよう設計されたセンサユニット
を使用しています。サービスセンターは情報受信後、ドライ
バーとやり取りしたり、緊急サービスに通知したりできます。
eCall の装備は欧州連合加盟国で義務化されつつあります。
Bosch の最高経営責任者である Volkmar Denner 氏はコン
シューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)での記者会
見で、「モノのインターネット(IoT)」が同グループの今
後の成長の鍵を握っていることを強調しました。ここ数年、
同社は展開しているあらゆるビジネス分野でソフトウェアの
専門知識を築いてきました。
同氏によると、Bosch では研究開発部門で 55,000 名の従業
員を雇っており、この内 3 分の 1 が IoT 技術専門のソフト
ウェアエンジニアだといいます。
同氏はさらに、クラウドベースの逆走ドライバー警告システ
ムを米国などで年内に提供することを発表しました。同シス
テムでは、高速道路を走行する車両の向きを正しい進行方向
と比較するソフトウェアモジュールを使用します。
Bosch は CES で、ダッシュボードとセンターコンソールを 1
つの電子ディスプレイにまとめたショーカーを展示すること
になっています。ディスプレイに表示される情報は、車両の
周囲の状況に応じて変化します。同社の話では、このショー
カーはヒューマンマシンインターフェースの新たな一面を示
せるよう設計されているということです。
出典: Automotive IT
出典: Cubic Telecom
CES 2016
イベントレポート
SBD では CES 2016 での Connected Car および
Safe Car に関する最新動向を詳細なレポートに
まとめています。
本書に関する詳細は下記にて承っております。
SBD ジャパン [email protected]
www.telematicsnews.info
www.sbdjapan.co.jp
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CES 2016
Nissan Europe がテレマティクスシステム向けに Microsoft Azure を選択
日産と Microsoft は CES で、欧州の日産リーフおよびインフィニティの全モデルに Microsoft Azure 採用コ
ネクトテレマティクスシステム(CTS)を搭載することを発表しました。2010 年の発売開始以来、世界中
で 20 万台以上が販売されてきた日産リーフは、世界で最も売れている電気自動車です。日産は、車載モビ
リティソリューションに関する顧客の期待に応え、顧客が車両とやり取りするための方法を増やし、安全
性を高めることを目的として、Azure を選択しました。
日産は、環境に対する意識の高い「デジ
タルネイティブ」と呼ばれる次世代の車
両購入者のニーズを満たす車両を設計し
ています。リーフの発売以来、世界にお
ける EV のパフォーマンス、実用性、認識
を変革してきた同社は、今なお EV 技術の
分野を牽引しています。EV では所有者と
のコネクティビティ、および周囲の環境
とのコネクティビティが、車両の魅力と
利便性を高める要因となります。地図や
走行可能距離、充電ステーション、バッ
テリー残量の確認、さらには顧客が車内
にいるときに期待するようになったいず
れのサービスも、コネクティビティなし
には実現し得ないのです。Azure は最新セ
キュリティ機能を備えたグローバルグラ
ウドプラットフォームを提供し、それに
よって日産は、世界中の幅広い顧客基盤
にサービスを届けることができます。
日産の CTS を Azure と組み合わせること
で、車両への遠隔アクセスが可能になり
ます。日産リーフドライバーは CTS を用
いて、車内外のいずれからも、車両に対
し様々な機能を実行できます。例えば、
スマートフォンを使用して車内のエアコ
ンをつけて温度調節をしたり、車両の電
源が入っていないときでも充電機能を遠
隔で設定したりできます。充電開始時間
を車載タイマーで設定することもできま
す。
様々な国や規制においてデータプライバ
シーおよび技術の基準が厳格化している
ことを受け、日産と Microsoft は世界中の
規制基準を満たすために資金を投じてい
ます。日産が Azure を選択したのは、エ
ンタープライズグレードのセキュリティ
とコンプライアンスが確保されているか
らです。Microsoft は大手クラウドプロバ
イダーとして初めて、世界初の国際クラ
ウドプライバシー基準である ISO 27018
を採用しました。これも、エンタープラ
イズ顧客が安心して Azure に移行できる
理由の 1 つとなっています。Azure は様々
な OS、プログラミング言語、ツールをサ
ポートし、日産に柔軟性と選択肢を提供
します。
世界中の全日産リーフ向け標準ハンズフ
リーテキストメッセージ支援を用いるこ
とで、ドライバーはハンドルから手を放
したり道路から目を離したりすることな
く、音声制御機能を介して受信テキスト
メッセージを管理できます。テキスト
メッセージの受信通知があったら、ドラ
イバーはシステムを起動して、システム
の読み上げるメッセージを聞きます。そ
れに対し、音声で返信することも、ハン
ドルのスイッチを押し、「運転中のため、
テキストメッセージを作成できません」、
「今、向かっているところです」、「遅
れそうです」、「了解」などのあらかじ
め設定されているメッセージを返信する
こともできます。こうしたことを可能に
するのが、Azure のバックエンドコネク
ティビティとサポートなのです。
日産はさらに、「Point of Interest」
(POI)のアップデートが利用可能になっ
たら、それを OTA(Over-The-Air)で送信す
ることもできます。日産がサービスを更
新し続けるので、顧客は常に最新情報を
利用できます。Azure とのコネクティビ
ティによって、日産は新しいコネクテッ
ド機能をより迅速に市場に投入し、未来
www.telematicsnews.info
に求められる柔軟性を提供できるように
なります。
今回の提携を通じ、日産はデータ管理や
分析など Microsoft の持つ重要分野の深い
専門知識を活用できます。Azure は、日産
が世界的なサービス展開を支援する上で
必要とする規模とレベルのセキュリティ
を提供します。Microsoft のデータセン
ターは世界中に広がっているため、日産
車両が世界中のどこにあっても対応する
ことが可能です。
「Microsoft Azure によって日産は、当社
のコネクテッド技術の未来をより革新的
でインテリジェントなものにすることが
できるでしょう」と日産の最高情報責任
者兼グローバルコーポレート IS/IT 担当バ
イスプレジデントである Celso Guiotoko
氏は語ります。「これは、未来の新たな
モビリティを実現するイノベーションに
向けた大きな一歩でもあります」
日産は同社のコネクテッドプラット
フォームに Azure を採用することで、車
両ライフサイクル全体を通じて顧客に優
れた価値を提供し、新しいサービスを追
加し続けることができます。
「Microsoft と日産の提携は、自動車メー
カーが Microsoft のインテリジェントなク
ラウドプラットフォームの活用によって
どのようなことを達成できるかを示して
います」と Microsoft のビジネス開発部門
上級バイスプレジデントである Peggy
Johnson 氏は話します。「さらに、顧客が
コネクテッドカーエクスペリエンスを
もっと楽しむ方法が非常に多くあること
を明らかにしてもいます」
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出典: Nissan
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CYBER SECURITY
Daimler がセキュアな埋め込み型 SIM に Oberthur を選択
埋め込み型セキュリティソフトウェア製品、サービス、およびソリューションのグローバルプロバイダー
である Oberthur Technologies(OT)と Daimler が新たな提携によって、OT の遠隔プログラム可能な埋め
込み型 SIM を介し Mercedes-Benz 乗用車同士を接続します。
インターネットに接続されたモノや機器
自体に組み込む必要があると考えていま
す。
この画期的な埋め込み型コネクティビ
ティソリューションは、2016 年 3 月から
Mercedes-Benz E-class の新車を皮切りに
Daimler 車両に搭載されます。コネクティ
ビティの信頼性とセキュリティは自動車
業界にとって極めて重要であり、特に、
緊急通報のようなドライバーおよび同乗
者の安全に関連するサービスには欠かせ
ません。OT では、セキュリティシステム
が効果を発揮するためには、システムを
セキュリティ保護された埋め込み型コネ
クティビティ機能を装備した車両は現在、
モビリティの未来を形作っています。自
動車市場、特に Daimler は、ドライバー
および同乗者に最新デジタルエクスペリ
エンスを届けています。コネクテッド
カーでは、遠隔整備/診断、緊急通報、故
障管理といったテレマティクスサービス
を、問題発生前から提供する傾向がこれ
まで以上に強まるでしょう。また、リア
ルタイムの交通情報配信や遠隔での施錠/
解錠など、幅広い革新的サービスを通じ
て、より優れた車両ユーザーエクスペリ
エンスを実現することが見込まれます。
OT の M-Connect ソリューションと自動
車レベルの eUICC「DIM DakOTa Auto」
を用いることで、Daimler は車両ライフサ
イクル全体においてサブスクリプション
方式の移動体通信事業者(MNO)サービ
スの導入および管理を簡素化できます。
OT の eUICC(GSMA 仕様に完全準拠)は
こうした MNO サービスを遠隔管理する技
術であり、適切なレベルの信頼性とセ
キュリティを提供して、MNO サービスの
導入を容易にします。OT ソリューション
によって、Daimler は車両ライフサイクル
の間(契約満了後など)、物理コンポー
ネントを一切変更することなく、
OTA(Over-The-Air)で最適な MNO パート
ナーを柔軟に選択できます。
出典: Daimler
米国 NHTSA がハッキングに対し脆弱なのは Fiat Chrysler モデルだけで
あると言明
昨年の専門家によるハッキング実験で Jeep の遠隔操作を可能にしたセキュリティ上の欠陥が確認されたの
は、Fiat Chrysler 車両のラジオのみであると米国の安全規制機関が結論付けました。
米国高速道路交通安全局(NHTSA)はオ
ンライン版「Saturday」に掲載した文書
の中で、5 ヶ月に及ぶ車載ラジオの脆弱性
調査を終了すると述べました。
また、昨年夏に実施された Jeep、
Chrysler、Dodge、Ram 車両 140 万台の
リコールの結果、ハッカーによる Jeep
Cherokee の遠隔操作を可能にした欠陥は
解消されたとしています。
セキュリティ専門家の Charlie Miller 氏と
Chris Valasek 氏がハッキングに成功した
ことで、7 月に調査が開始され、数百万台
の乗用車やトラックが脆弱な可能性があ
るという懸念が生じました。両氏は実験
で、Cherokee に搭載の Uconnect イン
フォテイメントシステムをハッキングし、
速度、ブレーキ、ラジオ、ワイパー、ト
ランスミッションを制御することができ
ました。
両氏がサイバーセキュリティ会議で実験
の結果と詳細を Fiat Chrysler に伝えたと
ころ、調査が行われることになりました。
しかし、ハッカーに悪用され得る脆弱性
が広範に及ぶ恐れはないようです。
NHTSA の調査官は文書の中で、Harman
International 製の類似のラジオが
Volkswagen、Audi、Bentley の車両に提
供されているものの、
これらの車両には安全システムが搭載さ
れており、ハッカーによる侵入を防ぐだ
ろうとしています。
ます。また、FCA のリコールでは、ハッ
カーの侵入を阻止するためにソフトウェ
アの変更も実施されたといいます。
「本調査で提供された技術情報を徹底的
に見直した結果、Harman が他の自動車
メーカーに提供しているインフォテイメ
ントヘッドユニットにも FCA のケースで
特定された脆弱性が存在すると疑うべき
理由はないようである」と NHTSA は文書
内で結論付けています。
「第三者によるセキュリティ評価および
回帰テストで特定された脆弱性は、Sprint
または FCA Uconnect ソフトウェアの更新
によって修正された」と同局は明言して
います。
加えて同局は、Fiat Chrysler にワイヤレス
ネットワークを提供している Sprint が、
意図せずに開放していた無線通信ポート
へのアクセスをブロックしたと述べてい
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さらに、同局および FCA に寄せられた顧
客の不満 30 件に目を通したものの、報告
されているような問題をハッカーが引き
起こしたという事実は確認できなかった
としています。
出典: AP, NHTSA
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最新情報
戦略構築
評価・分析
2016 年市場動向予測
ガイドライン公開後も対策が必要とさ
れるサイバー攻撃
SAE が新しく公開したサイバーセキュリティ
ガイドラインは、自動車メーカー各社がサイバー
セキュリティ分野での企業戦略を構築する上で
重要な指針となります。しかしガイドラインの
設定は、ハッキングの巧妙化の防ぐわけではなく、
自動車メーカー各社では常に動向を注視し継続的
な対策をとる必要があります。
消費者がカギとなる自動運転車
2015 年はより多くの 自動車メーカー CEO が、
自動運転車に関する企業方針を明らかにした年で
した。一方、自動運転車の実現にはドライバー
ニーズの正確な理解が不可欠となります。
1
2
大手企業の参入
2015 年に Apple と Google は今後、自動車業界
への参入を強化する方針を明らかにしました。
また Sony と Microsoft は業界に大きな影響を及
ぼす新しい技術の開発に取り組むことを明らかに
しており、さらなる競争の激化が予想されます。
3
4
5
パートナー選定の重要性
キラーアプリケーションとなりうる内部データ
サービスプロバイダーの選定は自動車メー
カーにとって重要で、その状況は 2016 年
も変わることはありません。目的に適した
パートナーを選定するには、市場の状況を
正確に理解する事が不可欠となります。
コネクテッドカーサービスは今後も拡大する事が予想
されています。自動車メーカーの多くがコネクティビ
ティの価値を認識し、FOTA(Firmware Over The Air)
でのデータ更新や、VRM(Vehicle Relationship
Management)による車両管理などの新しいソリュー
ションに着目した戦略を実施すると見られています。
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6
52 億ユーロへの成長が期待される欧州の ADAS 市場
ADAS 市場はカメラベースソリューションの飛躍的な装着率の増加によ
り2016 年には 52 億ユーロ(約 6,550 億円)を超えることが予想されて
います。
低価格ステレオカメラ
単一カメラを利用することで最もコ
スト効率よく車線逸脱警報や衝突軽
減ブレーキなどの ADAS アプリケー
ションを提供することができます。
しかし 2016 年には単一カメラ技術を
提供している Mobileye などにとって
競合となる、低価格な次世代ステレ
オカメラの登場が見込まれます。
7
中国がコネクティビティの新時代に突入
中国市場に初めてテレマティクスソリューションが導入された
当時かなり大々的な宣伝活動が行われましたが、当初の期待ほど
市場に定着することはありませんでした。しかし、自動車メー
カー各社が魅力的なユーザー体験の重要性を理解した今、2016
年は自動車業界の調査と再編成に力を入れると
見られています。
と再編成に力を入れると見られてい
ます。
8
SBD による 2016 年市場動向予測
各市場動向を取り上げた関連レポート
1
5
車両管理
2
自動運転エンドユーザー調査(米国) : 現
行 ADAS システムおよび未来の自動運転車
の総合分析
レポートシリーズ
コネクテッドカーのセキュリティ
6
ADAS 市場調査 – 欧州/ 米国 / 中国
3
コネクテッドカー総合ガイド/ 市場予測
(欧州/米国/中国)
7
ADAS ガイド – 欧州/米国/中国
4
テレマティクスサービスプロバイダー 進化
しつつある車載システムインテグレータの
役割
8
中国テレマティクスベンチマーク評価
SBD ジャパン e-mail : [email protected] tel : 052-253-6201
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INDIA
Visteon が自動車向けマルチメディア技術サプライヤーの買収に同意
自動車コックピット電子機器サプライヤーである Visteon は、埋め込み型マルチメディアシステムソリュー
ションを開発して世界中の自動車メーカーに提供している AllGo Systems の買収契約を締結しました。この
買収契約は、慣習的な完了条件と規制当局の承認に従うものとし、2016 年第 1 四半期中に完了する見込み
です。契約条件は開示されていません。
インドのバンガロールに本社を置く AllGo は、
主要なインフォテイメントメディア再生シス
テムサプライヤーです。Linux および
Android のエンジニアリングに関する専門知
識を自動車に応用し、例えば、コネクテッド
ディスプレイオーディオ市場に、知的財産
(IP)が保護された車載インフォテイメント、
メディア、およびコネクティビティソリュー
ションを包括的に提供します。
「AllGo は、マルチメディアおよびスマート
フォンコネクティビティソフトウェア分野で
確固たる地位を築いています。この強みに
よって、Visteon のインフォテイメントソフ
トウェア機能の規模と多様性は大幅に向上し
ます」と Visteon の社長兼最高経営責任者で
ある Sachin Lawande 氏は言います。「AllGo
の IP は直ちに使用可能なので、自動車メー
カーは Software-on-Chip(SoC)式のターン
キーソリューションを用いて、コスト効果の
高い方法でスマートフォンおよびモバイルア
プリを車両のオーディオヘッドユニットから
導入できます」
AllGo はインド、米国、アジア、欧州に約
140 名の従業員を抱えており、同社のイン
フォテイメントソリューションは、世界中の
様々な車両プラットフォーム上で利用されて
きたという実績があります。
「当社はコネクテッド技術の分野で成長を遂
げているこの勢いのある時期に Visteon に加
われることを楽しみにしています」と AllGo
Systems のディレクター兼最高経営責任者で
ある K. Srinivasan 氏は話します。「当社には
世界中の車両プラットフォーム上で稼働する
ことが実証されているミドルウェアが、
Visteon には自動車インフォテイメントソ
リューションに関する専門知識があります。
これらを組み合わせることで、両社は強力な
戦略的適合性を実現し、世界のコネクテッド
ディスプレイラジオ市場におけるシェアを拡
大できるでしょう」
「AllGo の資産と有能な従業員を獲得するこ
とで、Visteon は手頃な価格の自動車イン
フォテイメントソリューションのイノベー
ションと普及を加速させることができるで
しょう」と Lawande 氏は期待を寄せていま
す。
出典: Visteon
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NAIAS
トヨタが衛星通信技術搭載車両「Mirai」を
披露
トヨタは 2016 年北米国際自動車ショー(NAIAS)で、Kymeta の衛
星通信技術を搭載した燃料電池自動車「Mirai」の実験車両を展示し
ました。Kymeta は米国を拠点とし、世界の平面アンテナ技術分野
を牽引する企業です。
自動車のサイバー
セキュリティ問題に
エンジニアリングの
観点から
アプローチする
Automotive Secure
Development Lifecycle
(ASDL※)
※SBD が提唱する自動車のセ
キュアな開発の為の
ライフサイクル
トヨタは現在、コネクテッド技術の強化
に取り組んでおり、その一環として、よ
り幅広い同社車両にデータ通信モジュー
ルを導入することも計画しています。ま
た、将来的に高速かつ大容量の衛星通信
技術を使用することも検討しています。
これにより、データ送信が従来の衛星技
術使用時と比較して大幅に高速化します。
衛星技術を利用するには、これまで、地
上でパラボラアンテナを使用する必要が
ありました。しかし Kymeta の衛星アン
テナでは、ソフトウェアと液晶技術を用
いて衛星を電子的に追跡し捉えるため、
パラボラアンテナが不要です。軽量で平
面型という特徴を備えた同社のアンテナ
は、車両の組み立て段階でシームレスに
搭載できます。また、アフターマーケッ
ト製品として取り付ける際も手間がかか
りません。
ルに展開できる、3)特に自然災害など
の緊急時に、より安定性とセキュリティ
に優れた通信を実現できるといったこと
が挙げられます。
2013 年 9 月以来、トヨタと Kymeta は
車両に大量データを衛星配信するために、
車載に適した平面アンテナの研究を共同
で行ってきました。トヨタは Kymeta に、
車載アンテナの開発およびテストの独占
実施権を付与した上で、検査走行のため
に実験車両を貸し出しました。NAIAS で
展示された Mirai は、こうした取り組み
の進捗状況を示すものです。
トヨタが出資者として参画している「未
来創生ファンド」は今月、将来の技術研
究開発を強化する目的で Kymeta に 500
万ドル(約 5 億 3 千万円)を出資しまし
た。この出資により、トヨタは Kymeta
との共同研究が加速すると見ています。
衛星通信には自動車のニーズを満たす
様々な利点があります。例えば、1)大
量のデータを車両に配信できる、2)カ
バー範囲が広く、国境を越えて共通規格
を共有するコネクテッドカーをグローバ
www.telematicsnews.info
出典 : トヨタ

リスクを特定

ベストプラクティスを
構築

確かな情報に
基づく意思決定
SBD のレポート
「コネクテッドカーの
セキュリティ: 対策」
に関するお問い合わせは
下記まで
[email protected]
052 253 6201
SBD ジャパンではサイバー
セキュリティ業務に従事
いただけるエンジニアリング
スタッフを募集しています。
詳細は、SBD ジャパン
([email protected])
までお問合せください。
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An SBD Information Service
CHINA
CATARC と Continental が提携契約を締結
2016 年 1 月 6 日、CATARC と Continental による戦略的提携契約署
名式が CATARC の本社で開かれました。
コネクテッドカー
総合ガイド
CATARC のバイスプレジデントである
Zhang Jianwei 氏、CATARC 塩城市性能
試験場の統括マネージャーである Li
Zanfeng 氏、CATARC 関連部門の部長、
Continental AG の理事会メンバー、
Continental China の社長兼最高経営責任
者である Ralf Cramer 博士、およびその
他の Continental 従業員が式に参加しま
した。
Continental は世界有数の自動車部品サ
プライヤーであり、ブレーキ、パワート
レイン、シャシーシステムおよび部品、
インストルメント、IT およびエンターテ
イメントシステム、カーエレクトロニク
ス、タイヤ、工業用ゴム製品を扱ってい
ます。運転の安全性と世界中の環境保護
を強化する取り組みに力を入れている他、
自動車テレマティクスおよび通信分野の
パートナーとして高い人気を誇ってもい
ます。現在、CATARC と Continental の
業務提携は急速に進んでおり、その対象
には塩城市性能試験場、工業規格および
技術規制、情報コンサルティングおよび
サービスなどの分野が含まれます。
式では、Zhang Jianwei 氏と Ralf Cramer
博士が、それぞれの会社の概要と開発計
画を紹介し、緊密かつ戦略的な提携関係
を構築していくことを確認しあいました。
Zhang Jianwei 氏は Continental の急成長
と功績を称え、CATARC と Continental
の現在の良好な関係をベースに、より広
範で密な協業を推進していきたいと述べ
ました。Cramer 博士も、自動車業界の
技術の進歩を促進する上で CATARC が
果たしている役割に対し賛辞を呈し、両
社がさらに総合的な協業を展開し、中国
の自動車業界の明るい未来のために協力
していくべきであると話しました。その
後、両社の重役の立ち会いのもと、
Zhang Jianwei 氏と Ralf Cramer 博士は戦
略的提携契約に署名しました。
この契約によって、CATARC は世界有数
の自動車部品サプライヤーである
Continental と総合的な協業関係を結び、
市場調査をさらに進めることに同意しま
した。結果として、CATARC の様々なビ
ジネス分野の成長が促進されるでしょう。
www.telematicsnews.info
出典: CATARC
SBD のコネクテッドカーガイド
は、欧州、米国、中国、その他
8 カ国の 4 部構成となっていま
す。欧州編では車両メーカー 19
社、米国編では 24 社、中国では
32 社をカバーし、課金モデルや
アーキテクチャ、パートナー企
業、装着率、提供状況などの最
新情報を画像や動画とともにを
四半期ごとに お届けします。
オーストラリア、ブラジル、イ
ンド、日本、メキシコ、韓国、
タイ、アラブ首長国連邦 (UAE)
の 8 カ国については年一回 最新
の情報を提供しています。
「コネクテッドカー
総合ガイド」
に関するお問い合わせは
下記まで
[email protected]
052 253 6201
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CHINA
BAIC が i-Link コネクティビティと米国の研究開発計画を発表
中国の電気自動車(EV)業界を牽引する BAIC EV が、ミシガン州デトロイトに新しい研究開発センターを
開設しました。同センターは今後、国際市場の需要評価の支援、中核的 EV 技術の獲得、ブランド影響力の
構築、そしてゆくゆくはビジネスのグローバル展開計画の支援を担っていくことになります。
この研究開発センターは、BAIC EV に
とっては米国内で 2 つ目となります。テ
レマティクスとクラウドプラットフォー
ム間のやり取りに 4G 技術を適用する中国
初のシステムである同社の i-link
Intelligent & Connected System(米国版)
に続いて、同センターが発表されました。
i-link は、音声認識技術、情報レクリエー
ションシステム、統合された超大型情報
ボードをキャビン内に装備した中国初の
システムです。デジタル化されたエコド
ライブ情報システムや、スマートフォン
向けワイヤレス充電機器に対応するよう
設計されてもいる i-link を利用して、ドラ
イバーは遠隔での問い合わせ、調査、制
御、早期警告システムなどのサービスに
アクセスできます。インターネット接続
を第一条件とするテレマティクスを変革
するために、BAIC EV は多様な検知技術
とインターネットリソースの間のやり取
りを誘発し、ユーザーにスマートソ
リューションを提供する上で大きな進歩
を遂げました。
車関連研究開発の協業を促進していきま
す。
デトロイトは自動車製造業が盛んな都市
として世界中に知られており、GM、Ford、
Chrysler などの自動車メーカーが本拠を
置いています。この街で 1 月 8 日にオー
プンした BAIC EV の新しい研究開発セン
ターは、独自の研究基盤とともに、徹底
した開発に必要な統合プラットフォーム
と最高のリソースを提供します。BAIC EV
は、世界的な EV ブランドになるべく努力
を続け、中国でのトップの地位を維持し
ながら、自動車および IT 業界の核に到達
するために尽力していきます。
加えて、同センターは高度な技術および
開発を中国に導入し、各国のリソースの
支援を受けながら中国の EV 製品を世界に
送り込みます。これについて Zheng Gang
氏は「BAIC EV の戦略的ビジョンは中国
だけでなく、世界を対象としたもので
す」と話しています。デトロイト研究開
発センターの設立は、国際市場を利用し
て最新技術の通信プラットフォームにな
ろうという中国の EV 業界の試みを象徴す
るものです。同センターは BAIC EV と中
国の EV 業界にとって、最高の技術に触れ、
国際市場を拡大するチャンスを生む場所
でもあります。
「将来、トップクラスの電動システムは
当社の開発するインテリジェントで確か
な最新制御技術に対応しなければならな
くなるでしょう」と BAIC EV の統括マ
ネージャーである Zheng Gang 氏は言いま
す。
デトロイト研究開発センターは、シリコ
ンバレーおよびドイツのアーヘンのセン
ターと緊密に連携し、質の高いリソース
をバッテリー、モーター、車両の開発お
よび設計に組み入れて、世界有数の EV バ
リューチェーンを形成していくことにな
ります。また、モーター駆動、パワーエ
レクトロニクス、インテリジェントな制
御機能における高度な技術を開発すると
同時に、最高の人材を集め、北米の自動
デトロイト研究開発センターは比較的独
立した形で運営される予定です。これは、
常に最先端の技術を開発して、EV 技術お
よび製品の世界的研究センターになるた
めです。BAIC EV は、現在の研究リソー
スを有名な自動車メーカー、大学、研究
機関からの質の高い情報と結び付け、電
動パワートレイン、および高度に統合さ
れたパワートレインを開発します。また、
将来の開発を技術の点でインテリジェン
トかつ強力に支援する過程において、自
社の研究開発能力、技術上の強み、人材
の競争力を 1 つにまとめて向上させるこ
とを目指しています。
出典: BAIC
スマートフォンの
車両への統合に関する
最新動向
SBD のレポート「車載スマートフォン統合ガ
イド」では、車載スマートフォン統合市場に
おいて、現在OEM が提供中のソリューション
を調査・分析し、今後スマートフォン統合導
入を検討するうえでどのような選択肢がある
のかを把握できるよう全体像を示しています。
[email protected] 052 253 6201
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CHINA
中国の大手通信事業者
が将来の協業を計画
市場トップの China Mobile との
厳しい競争を背景に、China
Unicom と China Telecom が共有
セルラーサービスネットワーク
などの分野で協業を予定してお
り、将来合併するのではないか
という憶測を呼んでます。
China Unicom と China Telecom は中国で
2 位と 3 位の通信事業者です。水曜日に両
社の経営陣が集まり、携帯電話や高速通
信などの中核ビジネスにおける戦略的提
携契約に署名しました。この動きは、市
場トップの競合企業の脅威に対抗する狙
いであると見られています。
今回の提携には共同ネットワークの構築
と既存リソースの共有が含まれます。そ
の目的の 1 つは、中国における第 4 世代
LTE(Long-Term Evolution)通信規格の普
及を促進することです。この規格に応じ
て、新しいハンドセットが開発されるこ
とになっています。China Unicom と
China Telecom は連携して、国際ローミン
グなど国外サービスの提供にも取り組ん
でいきます。
両社は 4G サービスの提供で China Mobile
に後れを取ってきた結果、China Mobile
に 4G 市場を独占されています。北京は小
規模企業間の経営統合を検討していると
考えられています。両社の最高経営責任
者は 8 月に意見交換をしました。
本書の構成
米国市場予測
主な調査結果
米国市場予測
技術別・機能別
OEM 別
出典: Nikkei
SBD の「コネクテッドカー総合ガイド 中
国編」(CON526)では、中国で提供さ
れているテレマティクスシステムおよび
サービスの最新情報を四半期ごとにお届
けします。
地域レベルでの
販売台数、
装着率、
収益の予測
米国 ADAS
市場の 2021 年
までの成長予測
とそれに対する
SBD の見解
OEM 別の
ADAS 普及
状況を地域
レベルで掲載
さらに「中国におけるテレマティクス発
展の阻害要因」(CON552)では中国テ
レマティクス市場の成長とエコシステム
全体における問題点を分析しています。
本書に関するお問合せは SBD ジャパン
([email protected])にて承ってお
ります。
www.telematicsnews.info
SBD ジャパン
お問合わせは下記まで
e-mail: [email protected] Tel: 052-253-6201
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CHINA
GM China が従業員の相乗り通勤プログラムを開始
General Motors China は上海勤務の従業員を対象に、自社開発モバイルアプリを使用して相乗り通勤を手配
する試験プログラムを導入しました。
これは、都市部におけるモビリティの問題に
ついて理解を深め、カーシェアリングのユー
ザーエクスペリエンスに関する情報を収集す
るために GM が世界中で展開している最近の
取り組みの 1 つです。同社が開発したモバイ
ルアプリによって、GM China 上海本社に勤
務している約 700 名の従業員が同僚と相乗り
で楽しく通勤しながら、自動車排出ガスの削
減と渋滞緩和に貢献することができます。
このアプリでは、ドライバーが都合に応じた
ルート、出発時間、空席数を入力し、同乗希
望者が相乗り通勤リクエストを送信します。
自社開発マッチングシステムによってドライ
バー候補一覧が直ちに表示されるので、同乗
希望者はドライバーに連絡します。ドライ
バーが相乗りを承諾すると、その車両の空席
数が自動的に 1 席減らされた上で表示されま
す。
「従業員の相乗り通勤試験プログラムは、イ
ンターネットとインテリジェントなモバイル
技術を融合させたものです」と GM China の
「Urban Active Projects(アーバンアクティ
ブプロジェクト)」リーダーである Vivian
Yu 氏は説明します。「私たちのチームメン
バーにとってメリットがあるだけでなく、毎
日のプログラム利用シナリオでソフトウェア
システムのテストを行うこともできます」
「中国は GM にとって世界でも非常に重要な
市場ですが、この相乗り通勤プログラムは中
国の代替交通手段モデルにおける当社の活動
をさらに拡大するでしょう」と GM の Urban
Active 担当バイスプレジデントである Julia
Steyn 氏は語ります。「また、将来のグロー
バルモビリティソリューションのビジネスモ
デルを開発する際に、車両ユーザーの行動を
より詳しく把握する上でも役立ちます」
OnStar コネクティビティ技術およびサー
ビスを活用しています。
欧州では、同社の Opel ブランドで個人間
のカーシェアリングサービス
「CarUnity」を展開しています。ディー
ラーとその車両を取り入れたもので、
カーシェアリングに様々な車両を利用で
きます。中国では今年すでに、上海交通
GM の最高経営責任者である Mary Barra 氏
とその首脳陣は最近、OnStar を通じてコネ
クティビティ分野を約 20 年にわたり牽引し
てきた経験を活かし、パーソナルモビリティ
の未来を活用する計画の概要を明らかにしま
した。
米国、中国、欧州におけるキャンパス内ベー
スのカーシェアリング/ライドシェアリング
プログラムに加え、GM は先頃、初の集合住
宅居住者向けカーシェアリングプログラム
「Let’s Drive NYC(ニューヨーク市内を車で
一緒に走ろう)」を米国で発表しました。
「Let’s Drive NYC」は他のモビリティサービ
スと異なり、遠隔診断状況のチェックや
OnStar アドバイザーへの相談といったボタ
ン 1 つで利用可能な、既存の統合済み
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大学の自転車、自動車、シャトルバスか
ら成る複合的なキャンパス移動手段シス
テムの一部として、EV のコンセプトカー
「EN-V 2.0」が導入されました。
2016 年第 1 四半期には、さらなるカー
シェアリング/ライドシェアリングプログ
ラムが開始される予定です。
出典: GM China
中国テレマティクスベンチマーク評価
中国市場におけるインフォテイメントシステムへのニーズとは
SBD では中国市場向け車両に搭載されている車載ナビ・インフォ
テイメントシステムのユーザーエクスペリエンスを評価するための
ユーザーテストを行いました。
業界トレンド ≠ ユーザーニーズ
Qoros のシステムは業界アワードの受賞歴があることから、今回の評価対象の
一つに選定されました。しかしユーザー評価の結果は評価対象の中で一番低く、
業界評価とユーザー評価が必ずしも一致するわけではないことが示されて
います。
ハードボタン
中国ユーザーの多くはハードボタンの利便性を重要視しています。
基本機能の重要性
高度な機能の搭載を検討する以前に、手書き認識性能などの
ベーシック機能の品質を向上させることが重要です。
ユーザーニーズの価値
OEM がユーザーニーズを正確に理解し適切に対応すること
が、ブランド・ロイヤルティの向上につながります。
SBD ジャパン
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SNOW
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車安全技術の 3 分野において、解析レポート、データ
ベース・総合ガイド、ベンチマーク、将来予測、エンド
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